JPH0551193B2 - - Google Patents
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- JPH0551193B2 JPH0551193B2 JP29469986A JP29469986A JPH0551193B2 JP H0551193 B2 JPH0551193 B2 JP H0551193B2 JP 29469986 A JP29469986 A JP 29469986A JP 29469986 A JP29469986 A JP 29469986A JP H0551193 B2 JPH0551193 B2 JP H0551193B2
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- H—ELECTRICITY
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- H01S5/00—Semiconductor lasers
- H01S5/50—Amplifier structures not provided for in groups H01S5/02 - H01S5/30
-
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- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
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- H01S5/06—Arrangements for controlling the laser output parameters, e.g. by operating on the active medium
- H01S5/0607—Arrangements for controlling the laser output parameters, e.g. by operating on the active medium by varying physical parameters other than the potential of the electrodes, e.g. by an electric or magnetic field, mechanical deformation, pressure, light, temperature
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は光デバイス、特に半導体量子井戸を利
用した光デバイスおよびその光デバイスを用いた
光制御方法に関するものであり、更に具体的に
は、定常電圧の印加により光の入出力特性が制御
可能で、またパルス電圧の重畳により光スイツチ
動作を行わせることが可能な光デバイスとその動
作方法に関する。
用した光デバイスおよびその光デバイスを用いた
光制御方法に関するものであり、更に具体的に
は、定常電圧の印加により光の入出力特性が制御
可能で、またパルス電圧の重畳により光スイツチ
動作を行わせることが可能な光デバイスとその動
作方法に関する。
近年、半導体量子井戸の物性を利用した高性能
の光デバイスの研究、開発が活発化している。特
に、低消費電力および低光入力で動作する光双安
定機能を有する光デバイスは、光コンピユータの
要素デバイスであるというだけでなく、光スイツ
チ、光変調器等への応用が可能であるという点で
も注目される。
の光デバイスの研究、開発が活発化している。特
に、低消費電力および低光入力で動作する光双安
定機能を有する光デバイスは、光コンピユータの
要素デバイスであるというだけでなく、光スイツ
チ、光変調器等への応用が可能であるという点で
も注目される。
半導体量子井戸を利用した光双安定機能を有す
る主たるデバイスは次の2つに分けることができ
る。1つは半導体量子井戸構造を光学的干渉計の
1つであるエタロン中に配置し、吸収率および屈
折率が入射光強度に依存して変化する非線形光学
効果を利用して、光の入出力特性にヒステリシス
を出現させる非線形エタロンである。もう1つは
半導体量子井戸構造の界面方向に垂直に電界を印
加した時に励起子吸収のピークがエネルギー的に
シフトすることを利用したデバイスである。この
デバイスは、量子井戸構造から取り出せる光吸収
電流が電界強度に対して非線形な依存性を示すこ
とを利用したもので、光吸収に基づく電流をそれ
に比例した電界として量子井戸構造にフイードバ
ツクする機構を有しており、自己電気光学効果デ
バイス(SEED)と呼ばれている。
る主たるデバイスは次の2つに分けることができ
る。1つは半導体量子井戸構造を光学的干渉計の
1つであるエタロン中に配置し、吸収率および屈
折率が入射光強度に依存して変化する非線形光学
効果を利用して、光の入出力特性にヒステリシス
を出現させる非線形エタロンである。もう1つは
半導体量子井戸構造の界面方向に垂直に電界を印
加した時に励起子吸収のピークがエネルギー的に
シフトすることを利用したデバイスである。この
デバイスは、量子井戸構造から取り出せる光吸収
電流が電界強度に対して非線形な依存性を示すこ
とを利用したもので、光吸収に基づく電流をそれ
に比例した電界として量子井戸構造にフイードバ
ツクする機構を有しており、自己電気光学効果デ
バイス(SEED)と呼ばれている。
上述した前者の非線形エタロンについては、ギ
ブス(Gibbs)、ターング(Tarng)らによるア
プライド・フイジクス・レターズ(Appl.Phys.
Lett.)誌の1982年第41巻、3号の221頁から222
頁にわたつて掲載された論文中の中で、GaAs/
AlGaAs多重量子井戸を利用したデバイス構成お
よび動作特性について述べられている。
ブス(Gibbs)、ターング(Tarng)らによるア
プライド・フイジクス・レターズ(Appl.Phys.
Lett.)誌の1982年第41巻、3号の221頁から222
頁にわたつて掲載された論文中の中で、GaAs/
AlGaAs多重量子井戸を利用したデバイス構成お
よび動作特性について述べられている。
また、後者のSEEDに関しては、ミラー
(Miller)、およびチエムラ(Chemla)らによる
アイイーイーイー・ジヤーナル・オブ・カンタ
ム/エレクトロニクス(IEEE J.Quantum
Electronics)誌の1985年第21巻、9号の1462頁
から1476頁にわたつて掲載された論文の中で述べ
られている。この論文中ではGaAs/AlGaAs多
重量子井戸を用いたデバイス構成および動作原理
と詳細な動作特性が示されている。
(Miller)、およびチエムラ(Chemla)らによる
アイイーイーイー・ジヤーナル・オブ・カンタ
ム/エレクトロニクス(IEEE J.Quantum
Electronics)誌の1985年第21巻、9号の1462頁
から1476頁にわたつて掲載された論文の中で述べ
られている。この論文中ではGaAs/AlGaAs多
重量子井戸を用いたデバイス構成および動作原理
と詳細な動作特性が示されている。
しかし、このような従来の光デバイスにあつて
は、次のような問題がある。即ち、上述した非線
形エタロンにおいては、半導体量子井戸中の擬2
次元励起子吸収に基づく非線形光学効果を利用し
ており、この効果の大きさは励起子の吸収幅内の
光波長によりかなり大きく変化する。このことか
ら、所定の動作を実現するためには入射光の波長
をかなり厳密に選択しなければならないという欠
点を有する。また、このデバイスでは電気的な制
御により光スイツチ、光変調器の機能を実現すう
ことはできない。
は、次のような問題がある。即ち、上述した非線
形エタロンにおいては、半導体量子井戸中の擬2
次元励起子吸収に基づく非線形光学効果を利用し
ており、この効果の大きさは励起子の吸収幅内の
光波長によりかなり大きく変化する。このことか
ら、所定の動作を実現するためには入射光の波長
をかなり厳密に選択しなければならないという欠
点を有する。また、このデバイスでは電気的な制
御により光スイツチ、光変調器の機能を実現すう
ことはできない。
一方、SEEDにおいては入射光波長が一定であ
つても光の入出力特性を電気的に制御することが
可能であり、原理的には電気的制御により光スイ
ツチ動作が可能な反面、光双安定動作における光
の透過率が大きな状態と小さな状態の比、即ちオ
ン・オフ比が2にも満たず非常に小さいという欠
点を有する。オン・オフ比自体は量子井戸構造の
井戸数を増やして積算した吸収長を大きくとれば
改善可能であるが、しかしこの場合には、当然の
ことながらオンの状態でも出射光強度が非常に小
さくなるという問題が生じる。
つても光の入出力特性を電気的に制御することが
可能であり、原理的には電気的制御により光スイ
ツチ動作が可能な反面、光双安定動作における光
の透過率が大きな状態と小さな状態の比、即ちオ
ン・オフ比が2にも満たず非常に小さいという欠
点を有する。オン・オフ比自体は量子井戸構造の
井戸数を増やして積算した吸収長を大きくとれば
改善可能であるが、しかしこの場合には、当然の
ことながらオンの状態でも出射光強度が非常に小
さくなるという問題が生じる。
本発明の目的は、上述した従来の光デバイスの
欠点を除去した光双安定機能を有する光デバイス
を提供し、さらに、それを有効に活用するための
光制御方法を提供することにある。
欠点を除去した光双安定機能を有する光デバイス
を提供し、さらに、それを有効に活用するための
光制御方法を提供することにある。
本発明の光デバイスは、平行な2つの表面と内
部に量子井戸構造を有する半導体薄膜における前
記2つの表面に高反射率の反射膜を施してエタロ
ンを構成すると共に、このエタロン内の量子井戸
構造に積層方向に電界を印加するための電極を有
することを特徴としている。
部に量子井戸構造を有する半導体薄膜における前
記2つの表面に高反射率の反射膜を施してエタロ
ンを構成すると共に、このエタロン内の量子井戸
構造に積層方向に電界を印加するための電極を有
することを特徴としている。
また、本発明の光制御方法は、平行な2つの表
面の内部に量子井戸構造を有する半導体薄膜にお
ける前記2つの表面に高反射率の反射膜を施して
エタロンとし、かつこのエタロン内の量子井戸構
造に積層方向に電界を印加するための電極を有す
る光デバイスを用い、 前記量子井戸構造中の励起子吸収ピークのエネ
ルギーに近い光子エネルギーを有する光を前記光
デバイスの一方の反射膜を施した面から入射させ
たときの他方の反射膜を施した面からの出射光の
強度の入射光強度に対する依存性を、前記光デバ
イスの電極に定常電圧を印加して前記励起子吸収
ピークをエネルギー的にシフトさせることによ
り、制御することを特徴としている。
面の内部に量子井戸構造を有する半導体薄膜にお
ける前記2つの表面に高反射率の反射膜を施して
エタロンとし、かつこのエタロン内の量子井戸構
造に積層方向に電界を印加するための電極を有す
る光デバイスを用い、 前記量子井戸構造中の励起子吸収ピークのエネ
ルギーに近い光子エネルギーを有する光を前記光
デバイスの一方の反射膜を施した面から入射させ
たときの他方の反射膜を施した面からの出射光の
強度の入射光強度に対する依存性を、前記光デバ
イスの電極に定常電圧を印加して前記励起子吸収
ピークをエネルギー的にシフトさせることによ
り、制御することを特徴としている。
更に、本発明の光制御方法は、平行な2つの表
面と内部に量子井戸構造を有する半導体薄膜にお
ける前記2つの表面に高反射率の反射膜を施して
エタロンとし、かつこのエタロン内の量子井戸構
造に積層方向に電界を印加するための電極を有す
る光デバイスを用い、 この光デバイスの一方の反射膜を施した面から
前記量子井戸構造中の励起子吸収ピークのエネル
ギーに近い光子エネルギーを有する光を入射さ
せ、 かつこの光の強度を、前記光デバイスが電極に
定常電圧を印加された状態で示す他方の反射膜を
施した面からの出射光強度の入射光強度に対する
双安定特性のヒステリシス幅の範囲内の強度に設
定し、 前記定常電圧に電圧パルスを重畳することによ
り、前記励起子吸収ピークがエネルギーシフトす
ることによる前記双安定特性の入射光強度に対す
るシフトを利用して出射光強度の安定状態を反転
させることを特徴としている。
面と内部に量子井戸構造を有する半導体薄膜にお
ける前記2つの表面に高反射率の反射膜を施して
エタロンとし、かつこのエタロン内の量子井戸構
造に積層方向に電界を印加するための電極を有す
る光デバイスを用い、 この光デバイスの一方の反射膜を施した面から
前記量子井戸構造中の励起子吸収ピークのエネル
ギーに近い光子エネルギーを有する光を入射さ
せ、 かつこの光の強度を、前記光デバイスが電極に
定常電圧を印加された状態で示す他方の反射膜を
施した面からの出射光強度の入射光強度に対する
双安定特性のヒステリシス幅の範囲内の強度に設
定し、 前記定常電圧に電圧パルスを重畳することによ
り、前記励起子吸収ピークがエネルギーシフトす
ることによる前記双安定特性の入射光強度に対す
るシフトを利用して出射光強度の安定状態を反転
させることを特徴としている。
本発明は、非線形エタロン中の量子井戸に電界
の印加することにより量子井戸中の励起子の吸収
ピークがエネルギー的にシフトすることに着目
し、このことが励起子吸収ピーク近傍のある光波
長で見た実効的な非線形光学効果の大きさが電界
によつて変化することに対応するという知見に基
づいている。本発明による光デバイスに定常電圧
を印加した場合、印加電圧に応じて非線形光学効
果の大きさが変わるためある波長の光の入出力関
係において、光双安定性の生じる入射光強度およ
び双安定性のヒステリシス幅を可変にできる他、
微分利得特性等も得ることができる。さらに、こ
の原理を拡張すれば電圧印加による光スイツチ動
作が可能となる。つまり、ある波長において、光
の入出力関係に双安定性が現れる定常電圧を印加
しておき、エタロンへの入射光強度を双安定性の
ヒステリシス幅肺に設定しておけば、この状態で
さらに適当な極性の適当な電圧値、時間幅を有す
る電圧パルスを重畳することで、設定した入射光
強度においての出力の2値安定特性を一時的に消
滅させることができる。これを利用して最初の双
安定特性の安定状態を反転させることができる。
の印加することにより量子井戸中の励起子の吸収
ピークがエネルギー的にシフトすることに着目
し、このことが励起子吸収ピーク近傍のある光波
長で見た実効的な非線形光学効果の大きさが電界
によつて変化することに対応するという知見に基
づいている。本発明による光デバイスに定常電圧
を印加した場合、印加電圧に応じて非線形光学効
果の大きさが変わるためある波長の光の入出力関
係において、光双安定性の生じる入射光強度およ
び双安定性のヒステリシス幅を可変にできる他、
微分利得特性等も得ることができる。さらに、こ
の原理を拡張すれば電圧印加による光スイツチ動
作が可能となる。つまり、ある波長において、光
の入出力関係に双安定性が現れる定常電圧を印加
しておき、エタロンへの入射光強度を双安定性の
ヒステリシス幅肺に設定しておけば、この状態で
さらに適当な極性の適当な電圧値、時間幅を有す
る電圧パルスを重畳することで、設定した入射光
強度においての出力の2値安定特性を一時的に消
滅させることができる。これを利用して最初の双
安定特性の安定状態を反転させることができる。
次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
る。
第1図は本発明を適用した光デバイスとその動
作構成の一実施例を模式的に示すものである。
作構成の一実施例を模式的に示すものである。
本発明に従う光デバイスは、平行な2つの表面
と、内部に量子井戸構造とを有する半導体薄膜の
その2つの表面に高反射率の反射膜21を施した
エタロンにおいて、そのエタロン内の量子井戸構
造に電界を積層方向に印加するための電極31を
有する。
と、内部に量子井戸構造とを有する半導体薄膜の
その2つの表面に高反射率の反射膜21を施した
エタロンにおいて、そのエタロン内の量子井戸構
造に電界を積層方向に印加するための電極31を
有する。
光デバイスの電極31には、外部電圧源から電
圧が印加されるようになつている。即ち、定常電
圧源41からは定常電圧が印加される。また、パ
ルス電圧源42を用いて、定常電圧源41の定常
電圧にパルス電圧を重畳されたものが印加される
ようになつている。
圧が印加されるようになつている。即ち、定常電
圧源41からは定常電圧が印加される。また、パ
ルス電圧源42を用いて、定常電圧源41の定常
電圧にパルス電圧を重畳されたものが印加される
ようになつている。
これらにより、この光デバイスは、光の入出力
特性が制御可能で、また光スイツチ動作を行わせ
ることが可能である。
特性が制御可能で、また光スイツチ動作を行わせ
ることが可能である。
以下、更に具体的に本発明の一実施例に係る光
デバイスの構造とその動作原理、および動作特性
について詳細な説明を行う。
デバイスの構造とその動作原理、および動作特性
について詳細な説明を行う。
第1図の光デバイスは以下の手順によつて作成
した。まず、分子線エピタキシー(MBE)法に
より、n+型GaAs基板51上に1μm厚のn+型
GaAsバツフア層52と、さらに1μm厚のn+型
AlGaAs層53を成長させた。続いてノンドープ
9.5nm厚のGaAs層と9.8nm厚のAlGaAs層をそれ
ぞれ70層ずつ交互に成長させて多重量子井戸54
を形成し、さらにその上に1μm厚のp+型AlGaAs
層55を成長させた。次に通常のフオトリソグラ
フイー法を利用して400μm径のSiO2膜をマスク
を最上層のp+型AlGaAs層55上に形成させ、化
学エツチングにより、このマスクのない部分を
n+型AlGaAs層53まで除去した。次に、同様の
方法によりn+型GaAs基板51の側からn+型
AlGaAs層53に達するまでほぼ円形にエツチン
グし、n+型AlGaAs層53の露出部が約300μm径
となるようにした。次に、SiO2膜を除去した後、
再びフオトリングラフイー法を用いて先にSiO2
膜のなかつた部分およびp+型AlGaAs層55表面
の中心部100μm径の部分にSiO2膜を形成し、続
いて、n+型GaAs基板51側およびp+型AlGaAs
層55側からの蒸着により金属電国31を形成し
た。この後、SiO2膜を除去してn+型GaAs基板5
1側およびp+型AlGaAs層55側から誘電体多層
膜を蒸着して反射膜21を形成した。この反射膜
の反射率はどちらも98%となるようにした。この
2つの高反射率の面がエタロンを構成しているこ
とになる。
した。まず、分子線エピタキシー(MBE)法に
より、n+型GaAs基板51上に1μm厚のn+型
GaAsバツフア層52と、さらに1μm厚のn+型
AlGaAs層53を成長させた。続いてノンドープ
9.5nm厚のGaAs層と9.8nm厚のAlGaAs層をそれ
ぞれ70層ずつ交互に成長させて多重量子井戸54
を形成し、さらにその上に1μm厚のp+型AlGaAs
層55を成長させた。次に通常のフオトリソグラ
フイー法を利用して400μm径のSiO2膜をマスク
を最上層のp+型AlGaAs層55上に形成させ、化
学エツチングにより、このマスクのない部分を
n+型AlGaAs層53まで除去した。次に、同様の
方法によりn+型GaAs基板51の側からn+型
AlGaAs層53に達するまでほぼ円形にエツチン
グし、n+型AlGaAs層53の露出部が約300μm径
となるようにした。次に、SiO2膜を除去した後、
再びフオトリングラフイー法を用いて先にSiO2
膜のなかつた部分およびp+型AlGaAs層55表面
の中心部100μm径の部分にSiO2膜を形成し、続
いて、n+型GaAs基板51側およびp+型AlGaAs
層55側からの蒸着により金属電国31を形成し
た。この後、SiO2膜を除去してn+型GaAs基板5
1側およびp+型AlGaAs層55側から誘電体多層
膜を蒸着して反射膜21を形成した。この反射膜
の反射率はどちらも98%となるようにした。この
2つの高反射率の面がエタロンを構成しているこ
とになる。
外部からの電圧印加は、コンタクトワイア32
とバイアス線33を介して電圧可変の定常電圧源
41とパルス電圧源42とを直列に接続した上で
n+型GaAs基板51に常時正電圧がかかるように
して行つた。本実施例では、入射光11をp+型
AlGaAs層側の反射膜21から入れて、n+型
GaAs基板51側の反射膜21を通して出射光1
2を取り出す構成とした。
とバイアス線33を介して電圧可変の定常電圧源
41とパルス電圧源42とを直列に接続した上で
n+型GaAs基板51に常時正電圧がかかるように
して行つた。本実施例では、入射光11をp+型
AlGaAs層側の反射膜21から入れて、n+型
GaAs基板51側の反射膜21を通して出射光1
2を取り出す構成とした。
かかる光デバイスは、定常電圧源41による定
常電圧の印加により光の入出力特性を制御するこ
とができ、また、更にパルス電圧源42を使用し
定常電圧に正負のパルス電圧を重畳させるように
するときは、パルス電圧の重畳により光スイツチ
動作を行わせることができる。
常電圧の印加により光の入出力特性を制御するこ
とができ、また、更にパルス電圧源42を使用し
定常電圧に正負のパルス電圧を重畳させるように
するときは、パルス電圧の重畳により光スイツチ
動作を行わせることができる。
第2図は定常的な電圧印加により室温において
第1図に示す量子井戸中の励起子の吸収ピークが
エネルギー的にシフトする様子(a)と、その効果を
利用した第1図に示すデバイスの動作原理図(b)を
示している。入射光の光子エネルギーを1.45eV
とした場合、図に示すように印加電圧を大きくす
るに従い、励起子吸収のピークが低エネルギー側
にシフトし、これによつて低強度光の吸収係数は
大きく変化する。非線形エタロンとしての働き
は、比較的高い強度の光による励起子吸収の飽和
とそれに伴う屈折率変化に基づいているので、第
2図aの吸収曲線から、ただちに非線形エタロン
の光の入出力特性を知ることはできない。しか
し、近似的な計算を用いて、おおよその入出力特
性を予想することは可能である。第2図bは第2
図aから予想される第1図に示すデバイスの入出
力特性を説明し易くするためやや簡単化して示し
たものである。入力光強度および出力光強度のフ
ルスケールとして100kW/cm2としている。第2
図aに示すように、吸収曲線が印加定常電圧値に
より2V印加時の吸収曲線101、4V印加時の吸
収曲線102、6V印加時の吸収曲線103と変
化するにつれて、第2図bに示す入出力特性も
2V印加時の光入出力特性の予想曲線111、4V
印加時の光入出力特性の予想曲線112、6V印
加時の光入出力特性の予想曲線113のように変
化する。この入出力特性の変化は実効的な非線形
光学効果の大きさが電界によつて変化した結果と
見ることができる。入出力特性曲線が入力光強度
の増加に対して負の傾きを示す部分は不安定領域
で、実際にはとり得ない値である。今、定常電圧
を4Vに選んだ場合を考えると、入射光強度を0
から増大させるに従い出射光強度はしばらくかな
り低い値でゆつくり増大するが、スチツチオン強
度131において、出射光強度はスイツチオン点
123にジヤンプする。そこから、さらに入射光
強度を増してもゆるやかに増大するだけとなる。
今度は、逆に、入射光強度を減らしていくと、し
ばらくはゆるやかに減少するのみであり、スイツ
チオフ強度132になつた時に初めてスイツチオ
フ点124まで急激に減少して、その後は再びゆ
るやに減少する。図に示した他の電圧印加時に
も、スイツチオンおよびスイツチオフの生じる入
射光強度は異なるが類似の動作を行うことにな
る。
第1図に示す量子井戸中の励起子の吸収ピークが
エネルギー的にシフトする様子(a)と、その効果を
利用した第1図に示すデバイスの動作原理図(b)を
示している。入射光の光子エネルギーを1.45eV
とした場合、図に示すように印加電圧を大きくす
るに従い、励起子吸収のピークが低エネルギー側
にシフトし、これによつて低強度光の吸収係数は
大きく変化する。非線形エタロンとしての働き
は、比較的高い強度の光による励起子吸収の飽和
とそれに伴う屈折率変化に基づいているので、第
2図aの吸収曲線から、ただちに非線形エタロン
の光の入出力特性を知ることはできない。しか
し、近似的な計算を用いて、おおよその入出力特
性を予想することは可能である。第2図bは第2
図aから予想される第1図に示すデバイスの入出
力特性を説明し易くするためやや簡単化して示し
たものである。入力光強度および出力光強度のフ
ルスケールとして100kW/cm2としている。第2
図aに示すように、吸収曲線が印加定常電圧値に
より2V印加時の吸収曲線101、4V印加時の吸
収曲線102、6V印加時の吸収曲線103と変
化するにつれて、第2図bに示す入出力特性も
2V印加時の光入出力特性の予想曲線111、4V
印加時の光入出力特性の予想曲線112、6V印
加時の光入出力特性の予想曲線113のように変
化する。この入出力特性の変化は実効的な非線形
光学効果の大きさが電界によつて変化した結果と
見ることができる。入出力特性曲線が入力光強度
の増加に対して負の傾きを示す部分は不安定領域
で、実際にはとり得ない値である。今、定常電圧
を4Vに選んだ場合を考えると、入射光強度を0
から増大させるに従い出射光強度はしばらくかな
り低い値でゆつくり増大するが、スチツチオン強
度131において、出射光強度はスイツチオン点
123にジヤンプする。そこから、さらに入射光
強度を増してもゆるやかに増大するだけとなる。
今度は、逆に、入射光強度を減らしていくと、し
ばらくはゆるやかに減少するのみであり、スイツ
チオフ強度132になつた時に初めてスイツチオ
フ点124まで急激に減少して、その後は再びゆ
るやに減少する。図に示した他の電圧印加時に
も、スイツチオンおよびスイツチオフの生じる入
射光強度は異なるが類似の動作を行うことにな
る。
次に、定常電圧を4Vに選び、入射光強度をス
イツチオン強度131とスイツチオオフ強度13
2間のヒステリシス幅内の任意の強度である双安
定強度133に設定し、初めに出射光強度は下の
安定点125であるとする。この状態で、仮に矩
形状の2Vの電圧パルスをさらに重畳すると、入
出力特性曲線がパルスの持続時間中6V印加時の
光入出力特性の予想曲線113のように変化する
ため、最初の下の安定点125はパルスの持続期
間中一時的に消失して、出射高強度はこの曲線に
おいて上の安定点121のごく近くの値にスイツ
チオンされることになる。電圧パルス印加終了後
は、入出力特性曲線は4V印加時の高入出力特性
の予想曲線112のものに戻るが、その時は、出
射光強度は上の安定的121に落着き、スイツチ
オン状態のままになる。また、この状態で、逆に
矩形状の−2Vの電圧パルスをさらに重畳すると、
入出力特性曲線はパルスの持続時間中一時的に
2V印加時111のように変形するため上の安定
点121が消失して、この曲線上において下の安
定点125とほぼ同じレベルの値にスイツチオフ
される。電圧パルスの印加が終了すると、入出力
特性曲線は再び4V印加時の予想曲線112のも
のに戻るが、その時は下の安定点125にセツト
され、スイツチオフ状態のままとなる。
イツチオン強度131とスイツチオオフ強度13
2間のヒステリシス幅内の任意の強度である双安
定強度133に設定し、初めに出射光強度は下の
安定点125であるとする。この状態で、仮に矩
形状の2Vの電圧パルスをさらに重畳すると、入
出力特性曲線がパルスの持続時間中6V印加時の
光入出力特性の予想曲線113のように変化する
ため、最初の下の安定点125はパルスの持続期
間中一時的に消失して、出射高強度はこの曲線に
おいて上の安定点121のごく近くの値にスイツ
チオンされることになる。電圧パルス印加終了後
は、入出力特性曲線は4V印加時の高入出力特性
の予想曲線112のものに戻るが、その時は、出
射光強度は上の安定的121に落着き、スイツチ
オン状態のままになる。また、この状態で、逆に
矩形状の−2Vの電圧パルスをさらに重畳すると、
入出力特性曲線はパルスの持続時間中一時的に
2V印加時111のように変形するため上の安定
点121が消失して、この曲線上において下の安
定点125とほぼ同じレベルの値にスイツチオフ
される。電圧パルスの印加が終了すると、入出力
特性曲線は再び4V印加時の予想曲線112のも
のに戻るが、その時は下の安定点125にセツト
され、スイツチオフ状態のままとなる。
以上が定常電圧の印加により第1図に示した光
デバイスの入出力特性を制御し、また、定常電圧
へ電圧パルスを重畳することにより光スイツチ動
作を行わせるための原理の説明である。
デバイスの入出力特性を制御し、また、定常電圧
へ電圧パルスを重畳することにより光スイツチ動
作を行わせるための原理の説明である。
このようにして、平行な2つの表面と、内部に
量子井戸構造とを有する半導体薄膜のその2つの
表面に高反射率の反射膜21を施してエタロンと
し、かつこのエタロン内の量子井戸構造に積層方
向に電界を印加するための電極31を有する光デ
バイスを用いて、量子井戸構造中の励起子吸収ピ
ークのエネルギーに近い光子エネルギーを有する
光を一方の反射膜21を施した面から入射させた
時のもう一方の反射膜21を施した面からの出射
光の強度の入射光強度に対する依存性を、光デバ
イスの電極31に定常電圧を印加して励起子吸収
ピークをエネルギー的にシフトさせることにより
制御することができ、これにより、光の入出力関
係において、光双安定性の生じる入射光強度、双
安定性のヒステリシス幅を可変できる他、後述の
ように微分利得特性(第3図参照)等も得ること
ができる。
量子井戸構造とを有する半導体薄膜のその2つの
表面に高反射率の反射膜21を施してエタロンと
し、かつこのエタロン内の量子井戸構造に積層方
向に電界を印加するための電極31を有する光デ
バイスを用いて、量子井戸構造中の励起子吸収ピ
ークのエネルギーに近い光子エネルギーを有する
光を一方の反射膜21を施した面から入射させた
時のもう一方の反射膜21を施した面からの出射
光の強度の入射光強度に対する依存性を、光デバ
イスの電極31に定常電圧を印加して励起子吸収
ピークをエネルギー的にシフトさせることにより
制御することができ、これにより、光の入出力関
係において、光双安定性の生じる入射光強度、双
安定性のヒステリシス幅を可変できる他、後述の
ように微分利得特性(第3図参照)等も得ること
ができる。
また、第1図に示した光デバイスを用いて、一
方の反射膜21を施した面から、量子井戸構造中
の励起子吸収ピークのエネルギーに近い光子エネ
ルギーを有する光を入射させ、かつこの光を強度
を、光デバイスが電極に定常電圧を印加された状
態で示すもう一方の反射膜21を施した面からの
出射光強度の入射光強度に対する双安定特性のヒ
ステリシス幅の範囲内の強度に設定し、定常電圧
にさらに第1の電圧パルスを重畳することによつ
て、励起子吸収ピークがエネルギーシフトするこ
とに起因する双安定特性の入射光強度に対するシ
フトを利用して出射光強度の安定状態を反転さ
せ、その後は第1の電圧パルスと極性が反対の第
2の電圧パルスの重畳により、結果として誘起さ
れる双安定特性の入射光強度に対する第1の電圧
パルスの印加時とは逆方向のシフトを利用して再
度出射光強度の安定状態を反転させることができ
る。
方の反射膜21を施した面から、量子井戸構造中
の励起子吸収ピークのエネルギーに近い光子エネ
ルギーを有する光を入射させ、かつこの光を強度
を、光デバイスが電極に定常電圧を印加された状
態で示すもう一方の反射膜21を施した面からの
出射光強度の入射光強度に対する双安定特性のヒ
ステリシス幅の範囲内の強度に設定し、定常電圧
にさらに第1の電圧パルスを重畳することによつ
て、励起子吸収ピークがエネルギーシフトするこ
とに起因する双安定特性の入射光強度に対するシ
フトを利用して出射光強度の安定状態を反転さ
せ、その後は第1の電圧パルスと極性が反対の第
2の電圧パルスの重畳により、結果として誘起さ
れる双安定特性の入射光強度に対する第1の電圧
パルスの印加時とは逆方向のシフトを利用して再
度出射光強度の安定状態を反転させることができ
る。
このように、光の入出力関係に双安定性が現れ
る定常電圧を印加しておき、入射光強度を双安定
のヒステリシス幅内に設定しておけば、この状態
で更に電圧パルスを重畳することによつて、光ス
イツチ動作を行わせることが可能となる。
る定常電圧を印加しておき、入射光強度を双安定
のヒステリシス幅内に設定しておけば、この状態
で更に電圧パルスを重畳することによつて、光ス
イツチ動作を行わせることが可能となる。
なお、上の例ではスイツチオンに必要な電圧パ
ルスの時間幅はかなり短くできるが、スイツチオ
フの場合は、量子井戸中にある程度キヤリアが励
起された状態からのスイツチングのため、キヤリ
ア寿命に起因する制限により、サブナノ秒のオー
ダのパルス幅が必要となる。
ルスの時間幅はかなり短くできるが、スイツチオ
フの場合は、量子井戸中にある程度キヤリアが励
起された状態からのスイツチングのため、キヤリ
ア寿命に起因する制限により、サブナノ秒のオー
ダのパルス幅が必要となる。
第3図は、第1図に示した光デバイスにおける
定常電圧印加時の実際の光入出力特性を示してい
る。入射光には光子エネルギー1.45eVの連続レ
ーザ光を用い、約10μm径に絞りこんで光デバイ
スに入射させた。2V印加時の光入出力特性曲線
141、4V印加時の光入出力特定曲線142の
入出力特性で絵は双安定性が現れているが、6V
印加時の光入出力特性曲線143では双安定性が
消失し微分利得特性が現れている。なお、第2図
bとの差異は、第2図bに示す入出力特性を計算
で求める際にはかなり大まかな近似を導入したこ
とによると考えられる。
定常電圧印加時の実際の光入出力特性を示してい
る。入射光には光子エネルギー1.45eVの連続レ
ーザ光を用い、約10μm径に絞りこんで光デバイ
スに入射させた。2V印加時の光入出力特性曲線
141、4V印加時の光入出力特定曲線142の
入出力特性で絵は双安定性が現れているが、6V
印加時の光入出力特性曲線143では双安定性が
消失し微分利得特性が現れている。なお、第2図
bとの差異は、第2図bに示す入出力特性を計算
で求める際にはかなり大まかな近似を導入したこ
とによると考えられる。
更に、第4図は、第1図に示した光デバイスに
おいて、4Vの定常電圧に正および負の2Vの擬矩
形電圧パルスを重畳した場合の出力高強度の時間
変化161を示している。この場合も入射光には
光子エネルギー1.45eVの連続レーザ光を用い、
4mWのパワーで約10μm径に絞りこんで光デバ
イスに入射させた、最初に、出射光はスイツチオ
フの低レベル状態にあるが、約200psの半値幅を
持つ正の電圧パルス151の印加によりスイツチ
オンの高レベル状態にスイツチされる。次に、出
射光がスイツチオンの状態で、今度は約400psの
半値幅を持つ負の電圧パルス152の印加する
と、出射光はスイツチオフの低レベル状態に変化
する。このようにして、電圧パルスの印加によつ
て光のスイツチング動作を確認することができ
た。出射光のオン・オフ比としては約8という値
が得られた。また、スイツチオンおよびスイツチ
オフを行わせるために必要な最小の電圧パルス幅
は、電圧パルス高さが2Vの時、それぞれ約100ps
および約350psであつた。
おいて、4Vの定常電圧に正および負の2Vの擬矩
形電圧パルスを重畳した場合の出力高強度の時間
変化161を示している。この場合も入射光には
光子エネルギー1.45eVの連続レーザ光を用い、
4mWのパワーで約10μm径に絞りこんで光デバ
イスに入射させた、最初に、出射光はスイツチオ
フの低レベル状態にあるが、約200psの半値幅を
持つ正の電圧パルス151の印加によりスイツチ
オンの高レベル状態にスイツチされる。次に、出
射光がスイツチオンの状態で、今度は約400psの
半値幅を持つ負の電圧パルス152の印加する
と、出射光はスイツチオフの低レベル状態に変化
する。このようにして、電圧パルスの印加によつ
て光のスイツチング動作を確認することができ
た。出射光のオン・オフ比としては約8という値
が得られた。また、スイツチオンおよびスイツチ
オフを行わせるために必要な最小の電圧パルス幅
は、電圧パルス高さが2Vの時、それぞれ約100ps
および約350psであつた。
なお本実施例では、第1図に示したような構造
の光デバイスの動作特性について述べた。しか
し、本発明による光デバイスの要点は半導体量子
井戸構造を内部に有する電界印加可能な非線形エ
タロンを実現することであり、光デバイスが第1
図の構造に限定されるものでないことは明らかで
ある。また、半導体量子井戸の井戸幅等を変えた
場合にも、適当な入射光波長、印加電圧を選ぶこ
とによつて本発明による光デバイスの動作方法に
より所定の動作を行わせることが可能である。
の光デバイスの動作特性について述べた。しか
し、本発明による光デバイスの要点は半導体量子
井戸構造を内部に有する電界印加可能な非線形エ
タロンを実現することであり、光デバイスが第1
図の構造に限定されるものでないことは明らかで
ある。また、半導体量子井戸の井戸幅等を変えた
場合にも、適当な入射光波長、印加電圧を選ぶこ
とによつて本発明による光デバイスの動作方法に
より所定の動作を行わせることが可能である。
また、本実施例では、GaAs、AlGaAsを半導
体材料として用いたが、InGaAs、InAlAs等を始
めとする他の−族半導体材料、およびZnSe、
ZnTe等を始めとする−族の半導体材料を用
いた場合でも実施例と同様の構造を有する光デバ
イスを実現し、同様の動作を行わせ得ることは明
らかである。
体材料として用いたが、InGaAs、InAlAs等を始
めとする他の−族半導体材料、およびZnSe、
ZnTe等を始めとする−族の半導体材料を用
いた場合でも実施例と同様の構造を有する光デバ
イスを実現し、同様の動作を行わせ得ることは明
らかである。
本実施例では、入射光パワーをゼロから徐々に
増やして行つた場合に出射光パワーが急激に大き
くなるスイツチオンが起こるような光双安定性の
場合について説明した。しかし、非線形エタロン
の長さや、入射光波長により入射光パワーを増や
して行つた場合に出射光パワーが急激に小さくな
るような、実施例とは逆の光双安定性を示す場合
でも、全く同様の動作機能が実現できることは原
理的に明らかである。
増やして行つた場合に出射光パワーが急激に大き
くなるスイツチオンが起こるような光双安定性の
場合について説明した。しかし、非線形エタロン
の長さや、入射光波長により入射光パワーを増や
して行つた場合に出射光パワーが急激に小さくな
るような、実施例とは逆の光双安定性を示す場合
でも、全く同様の動作機能が実現できることは原
理的に明らかである。
以上説明したように本発明を用いれば、非線形
光学効果の電界による制御という新しい概念によ
り、光入出力特性を電気的に制御することが可能
な非線形エタロンが得られ、また、これを利用し
て高速の光スイツチ動作を行わせることができ
る。これにより従来の非線形エタロンで問題であ
つた波長の厳密な選択の必要性や電気的制御によ
る光スイツチ動作ができないといつた欠点や、
SEEDにおいて光スイツチ動作時のオン・オフ比
が小さいという欠点を解消することができる。
光学効果の電界による制御という新しい概念によ
り、光入出力特性を電気的に制御することが可能
な非線形エタロンが得られ、また、これを利用し
て高速の光スイツチ動作を行わせることができ
る。これにより従来の非線形エタロンで問題であ
つた波長の厳密な選択の必要性や電気的制御によ
る光スイツチ動作ができないといつた欠点や、
SEEDにおいて光スイツチ動作時のオン・オフ比
が小さいという欠点を解消することができる。
第1図は本発明の一実施例としての光デバイス
およびその光デバイスの動作方法の模式的構成を
示す図、第2図は第1図に示した光デバイス中の
多重量子井戸における励起子吸収ピーク付近の吸
収曲線の印加電圧依存性(第2図a)およびそれ
に対応した光デバイスの動作原理(第2図b)を
示す図、第3図は第1図に示した光デバイスに定
常電圧を印加した場合に得られる実際の光入出力
特性を示す図、第4図は第1図に示した光デバイ
スにおいて定常電圧に正負の電圧パルスを重畳し
て印加した場合の出射光の時間変化を示す図であ
る。 11……入射光、12……出射光、21……反
射膜、31……金属電極、32……コンタクトワ
イア、33……バイアス線、41……定常電圧
源、42……パルス電圧源、51……n+型GaAs
基板、52……n+型GaAsバツフア層、53……
n+型AlGaAs層、54……多重量子井戸、55…
…p+型AlGaAs層、101……2V印加時の吸収
曲線、102……4V印加時の吸収曲線、103
……6V印加時の吸収曲線、111……2V印加時
の光入出力特性の予想曲線、112……4V印加
時の光入出力特性の予想曲線、113……6V印
加時の光入出力特性の予想曲線、121……上の
安定点、123……スイツチオン点、124……
スイツチオフ点、125……下の安定点、131
……スイツチオン強度、132……スイツチオフ
強度、133……双安定強度、141……2V印
加時の光入出力特性曲線、142……4V印加時
の光入出力特性曲線、143……6V印加時の光
入出力特性曲線、151……正の電圧パルス、1
52……負の電圧パルス、161……出射光の時
間変化。
およびその光デバイスの動作方法の模式的構成を
示す図、第2図は第1図に示した光デバイス中の
多重量子井戸における励起子吸収ピーク付近の吸
収曲線の印加電圧依存性(第2図a)およびそれ
に対応した光デバイスの動作原理(第2図b)を
示す図、第3図は第1図に示した光デバイスに定
常電圧を印加した場合に得られる実際の光入出力
特性を示す図、第4図は第1図に示した光デバイ
スにおいて定常電圧に正負の電圧パルスを重畳し
て印加した場合の出射光の時間変化を示す図であ
る。 11……入射光、12……出射光、21……反
射膜、31……金属電極、32……コンタクトワ
イア、33……バイアス線、41……定常電圧
源、42……パルス電圧源、51……n+型GaAs
基板、52……n+型GaAsバツフア層、53……
n+型AlGaAs層、54……多重量子井戸、55…
…p+型AlGaAs層、101……2V印加時の吸収
曲線、102……4V印加時の吸収曲線、103
……6V印加時の吸収曲線、111……2V印加時
の光入出力特性の予想曲線、112……4V印加
時の光入出力特性の予想曲線、113……6V印
加時の光入出力特性の予想曲線、121……上の
安定点、123……スイツチオン点、124……
スイツチオフ点、125……下の安定点、131
……スイツチオン強度、132……スイツチオフ
強度、133……双安定強度、141……2V印
加時の光入出力特性曲線、142……4V印加時
の光入出力特性曲線、143……6V印加時の光
入出力特性曲線、151……正の電圧パルス、1
52……負の電圧パルス、161……出射光の時
間変化。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 平行な2つの表面と内部に量子井戸構造を有
する半導体薄膜における前記2つの表面に高反射
率の反射膜を施してエタロンを構成すると共に、
このエタロン内の量子井戸構造に積層方向に電界
を印加するための電極を有することを特徴とする
光デバイス。 2 平行な2つの表面と内部に量子井戸構造を有
する半導体薄膜における前記2つの表面に高反射
率の反射膜を施してエタロンとし、かつこのエタ
ロン内の量子井戸構造に積層方向に電界を印加す
るための電極を有する光デバイスを用い、 前記量子井戸構造中の励起子吸収ピークのエネ
ルギーに近い光子エネルギーを有する光を前記光
デバイスの一方の反射膜を施した面から入射させ
たときの他方の反射膜を施した面からの出射光の
強度の入射光強度に対する依存性を、前記光デバ
イスの電極に定常電圧を印加して前記励起子吸収
ピークをエネルギー的にシフトさせることによ
り、制御することを特徴とする光制御方法。 3 平行な2つの表面と内部に量子井戸構造を有
する半導体薄膜における前記2つの表面に高反射
率の反射膜を施してエタロンとし、かつこのエタ
ロン内の量子井戸構造に積層方向に電界を印加す
るための電極を有する光デバイスを用い、 この光デバイスの一方の反射膜を施した面から
前記量子井戸構造中の励起子吸収ピークのエネル
ギーに近い光子エネルギーを有する光を入射さ
せ、 かつこの光の強度を、前記光デバイスが電極に
定常電圧を印加された状態で示す他方の反射膜を
施した面からの出射光強度の入射光強度に対する
双安定特性のヒステリシス幅の範囲内の強度に設
定し、 前記定常電圧に電圧パルスを重畳することによ
り、前記励起子吸収ピークがエネルギーシフトす
ることによる前記双安定特性の入射光強度に対す
るシフトを利用して出射光強度の安定状態を反転
させることを特徴とする光制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61294699A JPS63148687A (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | 光デバイスおよび光制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61294699A JPS63148687A (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | 光デバイスおよび光制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63148687A JPS63148687A (ja) | 1988-06-21 |
JPH0551193B2 true JPH0551193B2 (ja) | 1993-07-30 |
Family
ID=17811158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61294699A Granted JPS63148687A (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | 光デバイスおよび光制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63148687A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2692374B1 (fr) * | 1992-06-15 | 1994-07-29 | France Telecom | Procede et dispositif de modulation et d'amplification de faisceaux lumineux. |
CN105826422B (zh) * | 2016-05-12 | 2017-04-12 | 中国工程物理研究院流体物理研究所 | 一种量子阱结构的大功率半绝缘AlGaAs/GaAs光导开关及制作方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59116612A (ja) * | 1982-12-23 | 1984-07-05 | Toshiba Corp | 光変調器 |
-
1986
- 1986-12-12 JP JP61294699A patent/JPS63148687A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59116612A (ja) * | 1982-12-23 | 1984-07-05 | Toshiba Corp | 光変調器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63148687A (ja) | 1988-06-21 |
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