JPH055104U - パノラマx線断層撮影装置 - Google Patents

パノラマx線断層撮影装置

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JPH055104U
JPH055104U JP081000U JP8100091U JPH055104U JP H055104 U JPH055104 U JP H055104U JP 081000 U JP081000 U JP 081000U JP 8100091 U JP8100091 U JP 8100091U JP H055104 U JPH055104 U JP H055104U
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trajectory
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tomographic
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武志 正岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パノラマX線断層撮影装置によって顔面域の
複数の断層軌道を択一的に撮影するに当り,それら被検
断層域全域にわたり撮影拡大率を常にほゞ一定に保ち,
鮮鋭にして解像力のすぐれたパノラマ画像を得るにあ
る。 【構成】 遊星歯車式アーム旋回機構を用いた装置にお
いて,水平アーム回転中心軸を回転させながら,前記旋
回機構を頭部矢状正中面に直交する方向に,かつアーム
旋回位相に対応して移動せしめるとともに,フイルム送
り速度をモータを制御して,アーム旋回角速度に同期さ
せることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は歯顎域だけでなく耳鼻咽喉・顔面などの任意の断層軌道全域をほゞ 一定の撮影拡大率にて撮影するようにしたパノラマ断層撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の装置(以下パノラマ装置と記す)は通常X線源とフイルム支持体 とをその両端に対向配置した一本のアームを二軸規制方式,遊星歯車方式,倣い 方式,三円弧複合方式などの機械的旋回機構によって被検者の頭部まわりを旋回 移動させて,歯列弓域や顎関節域などのパノラマ撮影を行っている。しかしなが ら歯列弓域がだ円に近い円弧状の断層軌道を有しているのに対し,顎関節域は歯 列弓の両端において左右に拡がり,上記だ円軌道と全く異なる曲線の軌道を有し ているため,歯列弓と顎関節両域を連続的に断層撮影し,全域にわたり断層像を 鮮明に撮影するについては,上記いずれの旋回機構においても,それぞれ可成の 工夫がなされている。たとえば「特公昭63−15851号」公報の示す装置は 三円弧複合方式の旋回機構が撮影中に回転中心を変更する欠点を解消し,かつフ イルム面が歯列弓沿いにほゞ一定の距離を保つて旋回し,X線ビームが被写体を 正方投影する装置ではあるが,旋回機構が平行リンク機構などで構成され部品が 多く複雑であるとともに,撮影しうる断層軌道が一定で固定されている。またフ インランドの特許で,既に公開されている「特開昭53−134384号」公報 の示す装置は,アームの回転中心を歯列弓の対称軸に直交する方向に直線運動さ せ,かつX線ビームが被写体に対し常に正方入射するようにした装置である。こ の装置は上記公告公報の装置に比し構造は簡素であるが,上記装置と同様その撮 影軌道が固定されている。さらに近年に筆者たちが開発し既に公開されている最 新の「特願平1−151396号」公報の装置はアーム回転中心軸がX軸・Y軸 方向に所定の座標に自在に移動するとともに,フイルム支持体のフイルム面を断 層軌道に対し常に平行せしめるようにした装置であり,前記2件の特許の装置に 比し,撮影しうる断層軌道が複数であり,その撮影範囲はきわめて広範ではある が,構造および回路構成が複雑であり,きわめて高価となる問題点がある。した がって現在のパノラマ装置の多くは,フイルム支持体に独自のモータを設け,こ れを制御してフイルムの送り速度を顎関節域において水平アームの旋回速度より 速くし,歯列弓域にては上記アーム旋回速度と同期した速度にもどすといういわ ゆるフイルム送り速度可変制御を行い,歯列弓と顎関節の両域を連続した一連の パノラマ断層像として撮影するフイルム速度モータ駆動方式が上記した公報など が示す機械的機構方式に対し,構造が簡素で,制御性がすぐれており,さらにそ の被検対象断層軌道の変更が容易であるなどの利点によって普及している現況で ある。
【0003】 しかしながら上記フイルム速度モータ駆動方式を備えたパノラマ装置は,歯列 弓および顎関節両域の各被写体にX線ビームを正方投影し,その断層像を連続的 に撮影し得るのであるが,前述したごとく,歯列弓断層軌道と顎関節断層軌道と は軌道形状が大きく異なるため,被写体−フイルム面間距離も大きく変動する。 したがって撮影した一枚のパノラマ写真には特に顎関節域が狭い範囲にも拘らず 撮影拡大率がたとえば15〜20%も連続的に変化する特異な断層画像が混在す ることとなり,鮮鋭度も部位ごとに異なり診断精度の低い顎関節断層像しか得ら れない。また,上記パノラマ写真の歯列弓断層像も前歯部域において撮影拡大率 が5〜10%増大し,前歯部断層画像の鮮鋭度および解像力の向上を阻害してい るという問題点もある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は,パノラマX線断層撮影装置によって顔面全域の任 意の断層軌道を択一的に撮影するに当り,従来のフイルム速度モータ駆動方式を 併用しつつ,従来の欠点を解消し,被検対象の断層域全域にわたり撮影拡大率を 常にほゞ一定に保ち,鮮鋭にして解像力のすぐれた画像が得られるようにした点 である。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この考案は既に公知になっている「実公昭53−50394」公報の「歯科用 全顎X線撮影装置」に詳記されている遊星歯車式アーム旋回機構を備えたパノラ マ装置において,そのアーム旋回機構全体をその太陽歯車中心位置を基準として 頭部矢状正中面に直交する方向に移動自在に構成するとともに,アームの旋回位 相に対応して前記太陽歯車中心位置を移動せしめることを最も主要な特徴とする 。なお上記構成に加えて,フイルム支持体にフイルム駆動モータを設け,これを 制御してフイルム送り速度を被検対象断層軌道における水平アームの旋回角速度 に同期せしめる構成である。
【0006】
【作用】
上記公知の遊星歯車式アーム旋回機構におけるアーム回転中心軸は装置基台に 固定された太陽歯車の内歯に噛合して公転する遊星歯車の軸そのものである。こ の考案は装置基台上に被検者頭部の矢状正中面に直交する方向に設けた1対の平 行ガイドレールに摺動自在の可動基板を設け,これに上記遊星歯車を固定すると ともに,旋回機構全体を搭載する。上記可動基板にたとえばナツトを固定し,こ のナツトに螺合するねじ軸を設け,このねじ軸を可変速モータによって回転させ ることによって前記アーム旋回機構を被検者頭部矢状正中面に直交する方向に移 動自在となる。この移動自在の旋回機構の移動量は被検対象の断層軌道の形状に よってアームの旋回位相ごとに決まるものである。また遊星歯車式アーム旋回機 構のX線ビームの見かけ上の回転中心が描く左右対称のほゞ三角形状の包絡線軌 跡は上記旋回機構の矢状正中面に直交する方向の移動によって任意に変形され, したがって断層域は任意に選定でき,しかもその被写体に対してX線ビームは常 にほゞ正方投影されるし,被写体・フイルム間距離を常にほゞ一定を保ち,撮影 拡大率は断層域全域においてほとんど変らない。
【0007】
【実施例】
図1は,この考案の好適な1実施例装置の撮影部を示す側面図である。パノラ X線撮影装置(1)は図示しない基台に樹設した主柱(2)の垂直方向に移動自 在に支承される撮影台(3)を備え,その上部に突設した固定アーム(4)に内 蔵され,点線で示す遊星歯車式アーム旋回機構(5)が駆動モータ(6)によっ て駆動し,アーム回転中心軸(7)が水平アーム(8)をたとえば時計方向に2 20°旋回させる。水平アーム(8)の一端に設けたX線管(9)は,そのX線 ビーム(X)を被検者頭部(10)を透過して水平アーム(8)の他端に懸垂 したフイルム支持体(12)のスリットを介して内蔵したX線フイルム,たとえ ば平板状フイルムカセッテ(13)に入射する。このカセッテ(13)はX線ビ ーム(X)に直交する方向に移動自在に上記フイルム支持体(12)に支承さ れている。フイルム支持体(12)の内部に点線(14)にて示したのが,カセ ッテ駆動の可逆モータで,たとえば5相パルスモータであり,同じく点線(15 )は上記モータの駆動を制御する回路部である。なお被検者頭部(10)を位置 付けする左右1対の頭部固定桿(16),でこ当て(17),あご台(18)お よびライトビーム投光器(19)による位置付け操作は従来装置とほゞ同一であ る。以上の構成は従来装置とほゞ同一であるが,この考案の装置が従来のものと 大きく異なり,この考案の要部となる点は,上記遊星歯車式アーム旋回機構(5 )が被検対象断層軌道に対応して頭部(10)の矢状正中面に直交する方向すな わち紙面に直交する方向に移動する構成であり,これを図2,図3にて説明する 。
【0008】 図2は図1で示した固定アーム(4)に内蔵された遊星歯車式可動形アーム旋 回機構(5)の平面図であるが,説明に必要な部分を一部破裁している。図3は 図2のIII−III′側断面図である。図において固定アーム(4)のベース (4B)に樹設した4個の支柱(20)に互いに平行して架設した1対の案内軸 (22)(22′)に摺動自在に係合する4個の軸受(23)によってアーム旋 回機構(5)の可動基板(24)は固定アーム(4)の長手方向の軸心(4C) に直交する方向(Y)にたとえば±50mm移動可能となる。上記軸受(23) はリニアスライドベアリングを用いているので,基板(24)の移動は軽快円滑 である。上記可動基板(24)のほゞ中央部の裏面にナット部材(25)が固定 してあり,これに螺合するねじ軸(26)が固定アームベース(4B)に樹設し た1対の軸受(27)(28)に架設されている。上記ねじ軸(26)の一端を 連結具(29)を介して可逆可変速モータ(30)に結合されており,このモー タ(30)の回転方向ならびに回転速度を制御すれば可動基板(24)を(Y) 方向に所要量の移動が可能となるのである。
【0009】 可動基板(24)に搭載されるアーム旋回機構(5)の構成は既に公知となっ ている「実公昭53−50394号」公報および公告中の「実公平3−973号 」公報に詳記されているので,ここでは簡単にその概要を述べる。内歯形太陽歯 車(32)に噛合する遊星歯車(33)は,上記太陽歯車(32)とその中心( 5C)を同じくする駆動歯車(34)とも噛合している。この駆動歯車(34) の軸心(35)はその上部に大径摩擦輪(36)を設け,これを駆動モータ(6 )軸の摩擦輪(37)を介して回転せしめる。上記大径摩擦輪(36)の外周に はウレタンゴムが被覆しているので滑りを生ずることなく回転する。したがって 駆動モータ(6)の回転は駆動歯車(34)を介して遊星歯車(33)を自転さ せながら太陽歯車(32)の内歯に沿って矢印(a)方向に公転する。この自転 しながら公転する遊星歯車(33)の軸心がアーム回転中心軸(7)である。図 2にて実線で示すアーム回転中心軸(7)はパノラマ撮影開始の位置であり,軸 心(7C)と太陽歯車中心点(5C)とを結ぶ直線(38)がアーム(8)の軸 心ならびにX線ビーム(X)の方向を示し,その左斜上方向にX線管(9)が あり,右斜下方向にフイルム支持体(12)が存在する。遊星歯車(33)が( 33′)の位置まで公転し,アーム(8)がたとえば220°回転したとき,パ ノラマ撮影は終了し,1点鎖線で示す(38′)がその時点でのX線ビーム(X )の方向を示す。なお大径摩擦輪(36)に貼着され,その全周(図は簡単の ため一部を示す)にたとえばピッチ1mmの凹凸を形成したリング板(39)と ,上記凹凸によって光路を遮断・投光をくりかえす溝形ホト・マイクロセンサ( 40)を,上部補助基板(42)上の任意の位置に設け,光学式エンコーダを形 成し,アーム(8)の旋回位相をたとえば0.17゜/パルスの精度で検出し, 後記する制御回路を介してフイルム支持体(12)のカセッテ駆動モータ(14 )の回転を制御するとともに可動基板(24)の移動モータ(30)の回転を制 御するのである。
【0010】 図4はこの考案の装置を用いて被検者の歯顎部断層域(43)を撮影する原理 を説明する図である。アーム旋回機構(5)がその中心(5C)を基準として( Y)方向に移動自在の構成は前述のとおりである。矢状正中面図(45)の前歯 部の断層点(44P)を基準として被検者が位置付け固定され,その(44P) からフイルム旋回軌道(51)の一点(51P)までの距離(L)が所定の距 離たとえば3cmに設定される。図はパノラマ撮影開始時点を示し,この時点で 後述する制御回路の働きで前述した可動基板移動モータ(30)が可動基板(2 4)を(−Y)方向に移動させ,遊星歯車軸心(7C)を(7C)にする。こ のときのX線ビーム(X)は左顎関節軌道(46L)の端部(46L)に指 向している。かくしてX線曝射が開始され上記(46L)から(L)の距離 に位置するカセッテ(13)内のフイルムにその断層像が映像され,后後カセッ テ(13)は矢印(b)方向に旋回する。遊星歯車(33)は太陽歯車(32) に沿って円弧軌道(47)を定速で公転するが,可動基板(24)が太陽歯車( 32)をはじめ旋回機構(5)のすべてを(+Y)方向に刻々に移動し,上記( 7C)にあった遊星歯車軸心(7C)を図示するような軌跡(48)をたどっ て或る時点から逆方向に転換しX線ビーム(X)が前歯部にかかる頃から元の 軌道(47)に近づき(X)が矢状正中面の(45)と一致するとき完全に復 帰する。この間左顎関節域の断層軌道(46L)ならびに左歯列弓域(50L) は左痴歯(49L)を境界として異なる断層軌道を有しているが,そのそれぞれ の断層軌道に相似し,上記断層軌道−フイルム間距離(L)一定の軌道(51 )をカセッテ(13)は旋回し,パノラマ撮影するのである。前歯部を通過して 後の右歯列弓ならびに右顎関節域に対しては遊星歯車軸心が左右同形の気球状軌 跡(48)を描いて移動し(7C40)に到り停止する。その間のパノラマ撮影 は左側のと全く同一であり,図示ならびに説明を省く。このように構成されてい るので,今X線焦点(X)とフイルム間距離(La+L)がたとえば53c m一定で,被写体−フイルム間距離(L)が上述したように3cmと設定すれ ば,撮影拡大率(M)は,衆知の数式で1.06となり,この(M)が断層軌道 全域において一定となるのである。 つぎに図5によってこの考案の装置の特徴である歯顎域以外のたとえば上顎洞 断層軌道(52)を撮影するばあいを簡単に説明する。図は被検者頭部(10) を上から見た平面略図であり,上顎洞断層軌道(52)は矢状正中面(45)を 中心として左右にある一定の幅を有する弧状軌道である。このばあいの旋回機構 中心(5C)を(−Y)方向に所定の位置まで移し,遊星歯車軸心(7C)を相 対位置(7C11)とする。アーム(8)が旋回を開始すると上記(5C)を( +Y)方向に移動させ,この移動によって上記(7C11)は弧状軌道(53) を描いて矢印(c)方向に相対的に移動する。しかしX線源(9)は上顎洞断層 軌道(52)の左端(54)に到るまでは曝射せず,X線ビーム(X)が矢状 正中面(45)に対して所定の角度(−θ)たとえば約50゜になると,曝射を 開始し,X線ビーム(X)が正中面(45)を通過して上記角度が(+θ)す なわち上顎洞断層軌道(52)の右端(55)にて曝射を停止するが,アーム( 8)は旋回をつづけるし,また遊星歯車軸心(7C50)までその相対位置を変 化させる。矢印(c)方向に旋回するフイルム旋回軌道(56)は上顎洞軌道( 52)の円弧中心(52C)とその中心が同じくなるので撮影拡大率は全域にわ たり一定である。このようにX線曝射が軌道の途中で断続するばあいの制御方法 は図6にて説明する。
【0011】 つぎに図6にて図2,図3で示した大径摩擦輪(36)に貼着したリング板( 39)と,上部補助基板(42)上に設けた溝形ホト・マイクロセンサ(40) とで形成した光学式エンコーダの出力信号を処理して可動基板(24)およびフ イルム支持体(12)のカセッテ(13)の移動を可変制御するデイジタル制御 回路(62)を説明する。この制御回路(62)のカセッテ駆動制御については 前述した公告中の「実公平3−973号」公報に詳記されているので,ここでは 簡単に述べ,この考案の要部である旋回機構の移動制御および図5で示したX線 曝射制御について説明する。上記大径摩擦輪(36)はパルスモータ(6)によ って定速回転するので,エンコーダ(40)の出力信号(S)はパルス間隔一 定のパルス信号であり,これがブロック(63)に入力されるとそのパルスをカ ウントしてアーム旋回位相を0.17゜単位で連続的に検出し,その絶対位置信 号(S)をたとえば10ビットのデイジタル信号として出力する。一方エンコ ーダ(40)の出力信号(S)はブロック(65)にも入力され,クロックパ ルス発生器(66)からのクロックパルス(S)との比較によって上記大径摩 擦輪(36)の回転が滑りなどによってずれていないかを判別し,定回転であれ ば大径摩擦転の速度とアーム旋回速度との機構上既知の変換係数によって変換し てアーム位相によって変化するアーム旋回速度信号(S)を同じく10ビット の信号として出力する。もとにもどって(S)信号が入力されるブロック(6 4)は同一アーム位相にても断層軌道の形状が異なるばあいのカセッテ移動速度 データ(これを重み係数と呼ぶ)を複数組あらかじめ記憶せしめてあるたとえば フリップフロップを用いたメモリ・セルである。術者が操作する軌道選択スイッ チ(69)からのアドレス信号(S)によって上記重み係数列のどれかを特定 され,アーム位相信号(S)によって位相に対応するカセッテ移動速度データ (S)が出力され,ブロック(67)に入力される。ブロック(67)は(S )(S)の両信号を同時にかつ連続的に入力することによってカセッテ移動 角速度をアーム旋回位相すなわち0.17゜ごとに決定し,たとえば10ビット の信号(S)をブロック(15)を介してカセッテ駆動モータ(14)たとえ ば5相パルスモータに入力することによって,モータ(14)はたとえば1ステ ップ0.36゜という高精度で回転駆動され,カセッテ(13)の移動角速度を 断層軌道上を走査するアームの角速度と完全に同期するように制御するのである 。つぎに(S)信号が同時に入力されるブロック(68)も同様に術者の選択 した断層軌道に応じた移動速度データ(S)をブロック(70)に入力し,ブ ロック(70)は上記アーム旋回速度信号(S)と上記(S)とによって図 4で示した軌跡(48)に対応する可動基板(24)の移動速度(S)をブロ ック(72)を介して可動基板駆動モータ(30)たとえば上記同様5相パルス モータに入力し,可動基板(24)の(±Y)方向の駆動を制御するのである。 最后に(S)信号が入力され,図5のような断続される断層軌道様式を複数組 記憶せしめてあるブロック(73)は術者の選定によるアドレス信号(S)と 併せ入力し,アーム旋回位相に対応してX線曝射を制御する信号(S)をブロ ック(74)を介してX線源(9)に入力し,図5の(54)(55)のような 断層軌道の端部におけるX線源の曝射・停止の制御を行うのである。 以上がこの考案の1実施例装置の構成と作用であるが,この考案は上記に限定 されるものではなく,たとえばフイルム支持体が板状カセッテのものだけでなく ,ドラム式のものでもよい。また制御回路は図6で示したものに限定されず,マ イクロコンピュータを応用したものも考えられる。さらに被写体−フイルム間距 離を更に近接せしめるか,又は延長するなどして撮影拡大率を任意に設定するこ とができるものである。
【0012】
【考案の効果】
この考案は上記のように構成されているので,従来装置の欠点や問題点を解決 し,構造簡素にして,歯列弓域と顎関節域との異なる形状の断層軌道を同時にパ ノラマ撮影しうるとともに,軌道上の個々の被写体にX線ビームを正方投影し, かつ被写体−フイルム間距離を短縮し,その撮影拡大率を軌道全域においてほゞ 一定に保つことによって,実物大に近く,鮮鋭にして診断性のすぐれたパノラマ 影像が得られる大きい効果に加えて,上記歯顎域のみならず顔面域の他の任意の 断層軌道も上記同様の効果をあげつつパノラマ撮影できる価格低廉の便宜な装置 を提供しえたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の構成にかかるパノラマX線断層撮影
装置の1実施例撮影部の側面図である。
【図2】この考案の1実施例装置の可動形アーム旋回機
構の平面(一部破裁)図である。
【図3】図2のIII−III′側面図である。
【図4】この考案の1実施例装置の歯顎域断層撮影の原
理を示す概要図である。
【図5】この考案の1実施例装置の上顎洞断層撮影の手
順を説明する概略図である。
【図6】この考案の1実施例装置の制御回路ブロック図
である。
【符号の説明】
1 パノラマX線断層撮影装置の撮影部側面図 5 遊星歯車式アーム旋回機構 5C 上記構成の駆動中心位置 7 水平アーム回転中心軸 8 水平アーム 9 X線源 10 被検者頭部 12 フイルム支持体 13 フイルムカセッテ 14 フイルム送りモータ M 撮影拡大率 45 頭部矢状正中面 ±Y アーム旋回機構の被検者頭部に対する相対移動方

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 被検者の頭部をはさんでX線源とフイル
    ム支持体とを水平アームの両端に対向状に配設するとと
    もに,前記水平アームを遊星歯車式旋回機構によって頭
    部まわりを旋回移動せしめ,全顎の断層像をパノラマ状
    に撮影するようにした装置において,前記水平アームの
    回転中心軸を回転させながら,遊星歯車式旋回機構の駆
    動中心位置を頭部矢状正中面と直交する方向に移動自在
    に構成し,水平アームの被検対象断層軌道における旋回
    位相に対応して旋回機構の駆動中心位置を移動させると
    ともにフイルム支持体のフイルム送りモータを制御し,
    フイルム送り速度を前記被検対象断層軌道における水平
    アームの旋回角速度と同期せしめてなり,断層軌道全域
    にわたり撮影拡大率を常にほゞ一定としたことを特徴と
    するパノラマX線断層撮影装置。
JP081000U 1991-07-03 1991-07-03 パノラマx線断層撮影装置 Pending JPH055104U (ja)

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