JPH055056U - 清掃用電動自走車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】一人の乗務員の操作により、床面の吸引による
掃除と拭き取りを効率良く行うことのできる電動自走車
を提供することを目的とする。 【構成】吸引集塵装置を搭載した電動自走車において、
その前部に吸引装置部を床面に対し追従自在に設けると
ともに該吸引集塵装置にホースにて接続し、後部に拭き
取り装置部を床面に対し追従自在に設けたことを特徴と
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、主として屋内床面の清掃のために、前・後部に清掃装置を設けた 電動自走車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、床面清掃は人力による場合が多く、清掃用の機械・器具等も用いら れてはいるが、人力の手助けとなる程度のものであり、本案に示すように、機械 的機能で清掃可能なる自走車は現在のところ見当たらない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

床面の掃除は日常よく行われている。 個人住宅などの比較的狭い場所では雑巾がけや拭き取りあるいは電気掃除機な どがよく使用されている。 これに対し、ビル内清掃では広い床面の掃除が必要となり、これをすべて人力 で行うため、多くの作業員を集めなくてはならない。 通常の作業においては掃除機をかけた後にモップをかける作業を行うため、中 腰の姿勢による長時間の作業となって作業員の大きな負担となるため、作業時間 やコストの面で改善が求められている。 本考案は、以上記した従来からの床面清掃にかかわる課題を解決するために考 案されたもので、一人の作業員の操作により掃除とモップがけを座ったままで同 時に、かつ効率よく行うことのできる電動自走車を提供することを目的として開 発されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

吸引集塵装置を搭載した電動自走車において、その前部に吸引装置部を床面に 対し追従自在に設けて該吸引集塵装置にホースにて接続するとともに、後部に拭 き取り装置部を床面に対し追従自在に設ける。 本考案は以上の構成よりなる清掃用電動自走車である。

【０００５】

【作用】

本案は、電動自走車前部に吸引装置部、後部に吸引集塵装置および拭き取り装 置部を設け、この吸引装置部と吸引集塵装置をフレキシブルホースにて接続して なる清掃用電動自走車である。 本案を使用するには、まず運転者が座席に座ってステップに足を乗せ、運転席 サイドの電源スイッチを投入すると吸引集塵装置が作動する。 次に操作レバーを動かして清掃しようとする床面の方向に走行を開始させる 。 床面上のゴミ・ほこりはまず吸引装置部から吸引され、フレキシブルホースを 通過して吸引集塵装置内に移行する。 この吸引集塵装置にはダストフィルターが内蔵されており、このフィルター内 に集塵されたダスト等が堆積し、ダスト除去後はクリーンな空気となって外部に 排出される。 吸引装置部の通過した床面は次に拭き取り装置部にて拭き取られて清掃が完了 する。清掃は以上の工程によって行われるので、作業者は清掃しようとする床面 上を順次通過して連続的に清掃することができる。なお、吸引装置部と拭き取り 装置部は床面に対して追従自在となっているため、床面の凹凸や上下変化にも対 応することができる。 本案は、掃除しようとする床面上を自走するだけで吸引と拭き取りの双方の作 業を同時に行うことができるだけでなく、作業者はレバー操作をするだけでよい ので作業能率を向上でき、人的労力も軽微である。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例について説明する。 （イ）座席（１）を備えた四輪の車体において、座席下方にバッテリー（２）と モーター（３）を取り付け、座席サイドのフレーム（４）に走行コントロー ルボックス（５）を取り付けて、後輪に接続されたモーターとバッテリーお よび走行コントロールボックス間を結線し、以上の構成よりなる自走車本体 （Ａ）を設ける。 （ロ）断面略コ字形の板体よりなる上板（１０）を形成し、上板内面に、ブラシ 体（１１）を連設したブラシ体植設板（１２）を取り付け、上板内側面に短 冊状のゴム板よりなる保護シート（１３）をブラシ体を覆うように多数取り 付け、上板両端部近傍上面に一対のガイドローラー（１４）を軸着するとと もに、その下方にキャスター（１５）を軸着し、上板中央に貫通孔を設けて 、 ドアーム（１７）をステー板（１８）を介して上板中間部に固着し、以上の 構成よりなる吸引装置部（Ｂ）を設ける。 成し、該ガイドアーム中央下部にモップステー（２１）を斜方に固着し、モ ップ体（２２）中央にモップステー下端を取り付け、以上の構成よりなる拭き取 り装置部（Ｃ）を設ける。 （ニ）自走車本体前方両側にステップアーム（７）を設け、このステップアーム に板体形状の一対のステップ（８）を取り付けるとともに、ステップ前端部 にパイプよりなる前部アームガイド（９）を固着する。 （ホ）直方体形状のカバー（３０）内に収納された電動による吸引集塵装置（３ １）を自走車本体後面に取り付けるとともに、フレーム適所に電源スイッチ （３２）を取り付け、この電源スイッチとバッテリーおよび吸引集塵装置間 を結線し、カバー下部にパイプよりなる一対の後部アームガイド（３３）を 固着する。 （ヘ）前部アームガイド（９）にガイドアーム（１７）を挿入し、吸引集塵装置 に接続されたフレキシブルホース（３４）をカバー孔を介して接続パイプ（ １６）に接続し、後部アームガイド（３３）にガイドアーム（２０）を挿入 して、吸引装置部および拭き取り装置部をセットする。 以上が本考案の一実施例である。

【０００７】 本案の主たる機能については［作用］の項にて記した通りであるが、本例はさ らに特徴的なる機能を有しており、これについて説明する。 本例にて示した吸引装置部には保護シートとブラシ体を用いている。 床面上の小石その他のゴミとしては比較的重量・形状の大なるものは、吸引集 塵装置に移行するとフィルターの目づまり等に悪影響を与える恐れがあるため、 事前に保護シートやブラシにより除去する構成としており、本例の保護シートは ゴム板を使用しているので床面を傷つけることがない。 また、上板両端上面にはガイドローラーが回動自在に設けられ、掃除中の壁面 への損傷を未然に防止でき、キャスターを下面に設けているため、走行中の進路 変更にも容易に対応できるものとなっている。 さらに、本例の吸引装置部はアームガイドにガイドアームが遊嵌されているの で床面の凹凸や上下変化の際に追従可能であり、床面をくまなく清掃することが できる。この追従機能は拭き取り装置部にも同様のものが設けられて円滑に作業 できるよう構成されている。なお、本例以外の追従機構例えばモップステーやス テー板に弾性体を使用するなどの方法を用いてもよい。 以上記したごとく、本案を使用することによって清掃作業を能率的に行える装 置を得ることができるとともに、スイッチ・レバー操作のみで清掃できるので、 身体障害者でも使用可能である。 なお、本案は運転者が乗務して作業するものであるが、リモート機能を付加す れば人が乗らずにリモートコントロール（無線・有線）による清掃にも利用可能 なものとなる。

【０００８】

【考案の効果】

本案は下記の効果を有する。 （ａ）電動自走による清掃なので、運転者１名で広面積を効率良く掃除できる。 （ｂ）自走車前部に設けた吸引装置部により吸引し、後部に搭載した吸引集塵装 置内にダスト等を溜めることができるのでダスト廃棄などの事後処理が楽で ある。 （ｃ）自走車最後部に拭き取り装置部を設けているので、吸引によるダスト除去 後の床面を拭き取ることができ、吸引掃除と拭き取り・つや出しを同時に行 うことができる。 以上のように、本案を使用すれば広面積の床面を短時間に掃除でき、作業者も １名ですむので作業効率向上と人件費の軽減に多大なる貢献のできる電動用の自 走車を提供し得るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案の斜視図

【図２】本案の後部を示す一部省略斜視図

【図３】本案の吸引装置部正面図

【図４】本案の吸引装置部底面図

【図５】本案の吸引装置部右側面図

【図６】Ｄ−Ｄ断面の一部省略拡大図

【符号の説明】

１ 座席 ２ バッテリー ３ モーター ４ フレーム ５ 走行コントロールボックス ６ 操作レバー ７ ステップアーム ８ ステップ ９ 前部アームガイド １０ 上板 １１ ブラシ体 １２ ブラシ体植設板 １３ 保護シート １４ ガイドローラー １５ キャスター １６ 接続パイプ １７ ガイドアーム １８ ステー板 ２０ ガイドアーム ２１ モップステー ２２ モップ体 ３０ カバー ３１ 吸引集塵装置 ３２ 電源スイッチ ３３ 後部アームガイド ３４ フレキシブルホース ３５ 排気孔 ３６ 握り柄 ３７ ひじ掛け ３８ 前輪 ３９ 後輪 （Ａ）自走車本体 （Ｂ）吸引装置部 （Ｃ）拭き取り装置部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】吸引集塵装置を搭載した電動自走車におい
   て、その前部に吸引装置部を床面に対し追従自在に設け
   て該吸引集塵装置にホースにて接続するとともに、後部
   に拭き取り装置部を床面に対し追従自在に設けたことを
   特徴とする清掃用電動自走車。
2. 【請求項２】拭き取り装置部をモップ体拭き取り装置部
   とした請求項１記載の清掃用電動自走車。