JP3004525U - 掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一度の清掃によって水と細かいゴミが吸引さ
れて、作業時間の短縮と手間を省くことができるもので
ある。 【構成】 外周面の一部に吸引孔１ａを有し、この吸引
孔の内面側に一端が接続され、先端が底面より少し離れ
た位置に開口された吸引パイプ２を有する容器１と、該
容器の底部に前記吸引パイプの先端が挿入される孔が形
成された荒目スポンジ３と、前記容器の開口部に水密状
態で着脱自在に取付けられると共に空気排出口４ｂが開
口され、かつ、容器内を負圧状態にするためのモータお
よびこれによって回転する吸引ファンを備えた蓋体４と
を具備した掃除機である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は駅舎、事務所、ホール等のＰタイル床、コンクリート床、大理石床等 の水を撒いた状態で掃除を行う場合に使用する掃除機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般的な掃除機は、畳や絨毯あるいはフローリング等の乾いた床面のゴミを吸 引するものであるが、駅舎、事務所、ホール等のＰタイル床、コンクリート床、 大理石床等の清掃は、通常の掃除機による清掃の外、月に一度位の周期で床に水 を撒いて電動ウォッシャーで床磨きを行う必要がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記した電動ウォッシャーで磨いた後は、撒いた水を取り除かなけ ればならないが、従来はこの水の取り除きをワイパー（棒の先端にゴム製の細長 い薄板を取付けた物）を使用して拭いさるのが一般的であった。しかし、このワ イパーを使用しての水の取り除きにあっては、水を寄せ集めるのみであるため、 寄せ集めた水を拭き取るためにモップや雑巾を使用していた。

【０００４】 そのために、バケツ等を用意してモップや雑巾で拭き取った水を捨てる作業が 必要であり、水の寄せ集めと水の拭き取りの２度手間となって、作業時間が掛か ると共に掃除人の手が汚れるといった問題があり、また、水の拭き取り時には、 砂や土等の細かいゴミも一緒に集められるが、この細かいゴミを取るのも面倒な 作業になるといった問題もあった。

【０００５】 本考案は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、 一度の清掃によって水と細かいゴミが吸引されて、作業時間の短縮と手間を省く ことができる掃除機を提供せんとするにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の掃除機は前記した目的を達成せんとするもので、その手段は、外周面 の一部に吸引口を有し、この吸引口の内面側に一端が接続され、先端が底面より 少し離れた位置に開口された吸引パイプを有する容器と、該容器の底部に前記吸 引パイプの先端が挿入される孔が形成された荒目スポンジと、前記容器の開口部 に水密状態で着脱自在に取付けられると共に空気排出口が開口され、かつ、容器 内を負圧状態にするためのモータおよびこれによって回転する吸引ファンを備え た蓋体とを具備した掃除機である。

【０００７】 また、前記荒目スポンジを少なくとも２分割されており、さらに、前記蓋体の 前記吸引ファンの吸引入口部にフィルターを配置したことを特徴とするものであ る。

【０００８】

【作用】

前記した如く構成した本考案の掃除機は、吸引パイプから吸引された水および 細かいゴミが、荒目スポンジ内に供給されるので、水およびゴミは荒目スポンジ 内に吸収されて、水、ゴミと共に吸引された空気のみが排出口より外部に排気さ れるものである。

【０００９】 また、吸引された空気中のゴミは、ファンの前に配置されたフィルターによっ て濾過されるので、排気も綺麗になり、かつ、前記荒目スポンジは分割されてい るので、容器からの取り出しが簡単であると共に、清掃も簡単に行えるものであ る。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案に係る掃除機の一実施例を図１〜図４と共に詳細に説明する。 １は容器にして、図示していないが底面にキャスターが取付けられ移動自在に 形成されている。この容器１の側面上方の一か所には後述する吸引管６をフレキ シブルパイプを介して接続するための吸引孔１ａが形成されると共に、後述する 蓋体４を固定するためのロック片１ｂが３個取付けられている。なお、１ｃは把 手である。

【００１１】 ２は前記容器１の吸引孔１ａの内面側に接続された吸引パイプにして、先端が 底面より少し離れた位置において開口されている。３は前記容器１の底面に設置 される２分割された荒目スポンジにして、一方の荒目スポンジには、前記吸引パ イプ２の下端が挿入される孔３ａが形成されている。

【００１２】 ４は前記容器１の上面開口部に被せられロック片１ｂによって固定される蓋体 にして、図示していないが内部にモータおよび該モータの回転軸に取付けられた 吸引ファンが収納されている。そして、この吸引ファンは容器１内に垂下してお り、その外周は布等によるフィルター４ａによって覆われている。また、蓋体４ の上面側方には前記吸引ファンの排出口４ｂが開口されている。

【００１３】 次に、前記した本考案に係る掃除機に接続して床面の水や細かいゴミを吸引す るためのワイパーの一例を図５〜図７と共に説明する。 ５はゴムや発泡樹脂等の弾性材料によって形成した細長い薄板状のワイパー本 体にして、短辺方向に一定間隔で貫通孔５ａが多数形成され、かつ、この貫通孔 ５ａの一端は側面に形成された開口５ｂと連通されている。

【００１４】 ６は金属あるいは硬質合成樹脂によって形成したパイプ状の吸引管にして、前 記ワイパー本体１の長手方向の略半分の部分を覆い、かつ、ボルトナット６ｄに よって水密状態で固定された二股状の挟持部６ａと、該挟持部６ａ内に前記貫通 孔６ａの一端が開口される中空部６ｂおよび該中空部６ｂと連通して形成したパ イプ部６ｃとより構成されている。

【００１５】 なお、本実施例にあっては、前記挟持部６ａ、中空部６ｂおよびパイプ部６ｃ を一体的に形成したものを示したが、それぞれを別個に製作し溶接あるいは接着 剤等によって一体化してもよい。

【００１６】 次に、前記した構成に基づいて動作を説明するに、本考案に係る掃除機にワイ パーを接続して、該掃除機のモータを駆動すると、容器１内が負圧状態となるた め、この容器１に接続されている吸引管６内も負圧状態となる。従って、この吸 引管６と水密状態で接続されたいるワイパー本体５の貫通孔５ａ内も負圧状態と なる。

【００１７】 このため、ワイパー本体５の先端縁を床面Ｆに圧接させながら移動させると、 床面上の水およびこの水に含まれている砂や土が水と共に貫通孔５ａ内に吸引さ れる。この時、図２の矢印方向に移動すると、ワイパー本体５が弾性材であるこ とから撓んで貫通孔５ａと連通する側面の開口５ｂが床面Ｆと密着されて空気の 進入が防止されるので、効率よく水および細かいゴミを吸引できる。

【００１８】 このように、貫通孔５ａに吸引された水および細かいゴミは、中空部６ｂを介 してパイプ部６ｃに吸引され、さらに、容器１の吸引孔１ａから吸引パイプ２を 介して容器１内の底部に溜まる。この容器１の底部には荒目スポンジ３が配置さ れているので、水はこの荒目スポンジ３に吸収されると共に水に溶け込んでいる 砂や土等の細かいゴミはフィルターの役目をする荒目スポンジ３に吸着され、従 って、空気のみが排出口４ｂから排出される。

【００１９】 そして、清掃作業が終了し、あるいは、容器１内の水が増加した場合には、蓋 体４をロック片１ｂを外して取り除き容器１内の水は排水すると共に荒目スポン ジ３を清掃して、前記したように荒目スポンジ３を容器１内に収納し、蓋体４を セットすれば再び清掃を行うことができる。

【００２０】 なお、前記した実施例にあっては、本考案の掃除機に接続し床面の水および細 かいゴミを吸引するのにワイパーを使用したものを示したが、従来の畳、絨毯あ るいはフローリングの清掃を行うための掃除機に接続する吸引部材の床との接触 部に、周りから空気が入らないように工夫を施したものを利用してもよい。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は前記したように、吸引される水および細かいゴミが、荒目スポンジ内 に供給されて、該水およびゴミは荒目スポンジ内に吸収され、また、水、ゴミと 共に吸引された空気のみが排出口より外部に排気されるので、一度の作業で水お よび細かいゴミの拭き取りが行えるものである。

【００２２】 また、荒目スポンジは分割されているので、容器からの取り出しが簡単である と共に、小さくなるのでバケツ等に入れて清掃も簡単に行え、さらに、吸引され た空気中のゴミはファンの前に配置されたフィルターによって濾過されるので、 排気も清浄になる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る掃除機の正面図である。

【図２】同上の容器の断面図である。

【図３】蓋体を取り除いた状態の平面図である。

【図４】荒目スポンジの斜視図である。

【図５】本考案の掃除機に接続するためのワイパーの一
例を示す正面図である。

【図６】同上のＡ−Ａ線断面図である。

【図７】同上のＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

１ 容器 １ａ 吸引孔 ２ 吸引パイプ ３ 荒目スポンジ ４ 蓋体 ４ａ フィルター

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周面の一部に吸引孔を有し、この吸引
   孔の内面側に一端が接続され、先端が底面より少し離れ
   た位置に開口された吸引パイプを有する容器と、該容器
   の底部に前記吸引パイプの先端が挿入される孔が形成さ
   れた荒目スポンジと、前記容器の開口部に水密状態で着
   脱自在に取付けられると共に空気排出口が開口され、か
   つ、容器内を負圧状態にするためのモータおよびこれに
   よって回転する吸引ファンを備えた蓋体とを具備したこ
   とを特徴とする掃除機。
2. 【請求項２】 前記荒目スポンジが少なくとも分割され
   ていることを特徴とする請求項１記載の掃除機。
3. 【請求項３】 前記蓋体の前記吸引ファンの吸引入口部
   にフィルターが配置されていることを特徴とする請求項
   １記載の掃除機。