JPH055019A - 樹脂組成物及び成形物 - Google Patents

樹脂組成物及び成形物

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JPH055019A
JPH055019A JP3261282A JP26128291A JPH055019A JP H055019 A JPH055019 A JP H055019A JP 3261282 A JP3261282 A JP 3261282A JP 26128291 A JP26128291 A JP 26128291A JP H055019 A JPH055019 A JP H055019A
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俊和 金田
Toshiaki Moriya
敏明 守屋
Tsutomu Kumazawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内部離型剤、特に反応射出成形に適した内部
離型剤を得ることを目的とする。 【構成】 (a)ヒドロキシ脂肪酸エステル、又はヒド
ロキシ脂肪酸エステルとポリエーテルポリオールの混合
物と、ジイソシアナートとを反応させて得られるプレポ
リマー、及び(b)芳香族ポリアミン、ポリエーテルポ
リアミン及びポリエーテルポリイミンからなる群から選
ばれた少なくとも1種、又は、そのような1種とポリエ
ーテルポリオールとの混合物、を反応させて得られる生
成物を含む樹脂組成物を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂組成物、特に樹脂成
形時に金型からの離型を容易にする為の内部離型剤含有
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にポリウレタン樹脂を金型内で成形
する場合、ワックス、金属石鹸等の外部離型剤を毎回塗
布することが行われてきた。しかしながら、そのような
方法では外部離型剤を使用しない熱可塑性の樹脂の場合
と比べ、大規模生産を必要とする自動車部品等(バンパ
ー、フェンダー等)を生産する場合、生産性に問題があ
った。これらの問題を解決すべく、内部離型剤および自
己離型性を有する樹脂組成物の開発がのぞまれていた。
【0003】自己離型性を有する樹脂組成物としては、
従来架橋剤として使用されてきた低分子量グリコールの
代わりにイソシアナートとより反応性の速い芳香族ジア
ミン架橋剤を使用するRIM製造法が特開昭54−17
359に開示されている。又、従来使用されてきた高分
子量ポリエーテルポリオールの代わりにイソシアナート
とより反応性に速い分子末端に1級アミノ基及び芳香族
アミノ基を有するポリエーテルポリアミンを使用するR
IM製造法が特公昭63−56887に開示されてい
る。又、分子末端にイミノ基を有するポリエーテルポリ
イミンを使用するRIM製造法がUS4794129に
開示されている。上記の技術を使用することにより、離
型性は向上したものの、大型複雑なバンパーの工業的な
生産には未だ不十分であった。
【0004】工業的に現在使用されている技術は、公表
特許公報60−500418に示される様に内部離型剤
として脂肪酸金属塩をアミンに溶解して使用されてい
る。脂肪酸金属塩を内部離型剤として使用した場合、離
型性能は良いものの、塗装前の洗浄工程が問題で、ブリ
ードした脂肪酸金属塩の洗浄が不十分な場合、脂肪酸金
属塩が塗装時のハジキ、密着不良の原因となっていた。
又、水洗浄では表面にブリードした脂肪酸金属塩の洗浄
が不十分なことから、多工程を必要とする酸洗浄方法が
一般にとられてきた。従って、離型性と塗装性を両方満
足する樹脂組成物の開発が望まれている。脂肪酸金属塩
以外の内部離型剤に関する技術としては、脂肪酸エステ
ル化合物をウレタンフォーム樹脂の製造に使用する製造
法については、例えば特公昭49−24997、特公昭
55−42092に記載されている。又特公昭58−1
8368には、OH基および/またはカルボキシル基を
含む脂肪酸エステル化合物をイソシアナート化合物と反
応させたプレポリマーを使用する発泡樹脂の製造法が記
載されている。
【0005】さらにリシノール酸の特定のエステル化合
物を内部離型剤として使用するウレタンまたはウレタン
/ウレアエラストマーのRIM製造方法が特公平1−2
9453に開示されている。さらにOH基を有する特定
の脂肪酸エステル化合物をイソシアナートと反応させて
NCO 5〜45%のプレポリマーとして使用するウレ
タンおよび/またはウレアエラストマーのRIM製造方
法がUSP−4868224に開示されている。前記U
SP−4868224の場合、別の内部離型剤として公
知の脂肪酸亜鉛と併用して使用される。これ等の内部離
型剤または内部離型剤を含むイソシアナート化合物を使
用することにより、熱硬化樹脂の欠点である外部離型剤
をなくし、あるいは使用頻度を減らすことができ、また
脱型時の型離れがよく、型汚れ、ヤブレ等による不良率
を低減することができる。特公昭49−24997、5
5−42092、58−18368に示される脂肪酸エ
ステル化合物は低密度のフォーム(発泡)樹脂にはある
程度の離型性を示すものの密度0.8〜1.2の高密度
RIMエラストマーの製造に関しては殆ど有効な離型性
を示さない。
【0006】反応射出成形(RIM)によれば、2種の
高反応性液体流を衝突混合させて、成形型キャビテイ中
に急速射出する。これらの2種の流れは通常“A”成分
として知られるポリイソシアナート又はその誘導体と、
“B”成分として知られ、通常ポリオール及び/又はポ
リアミン反応体を含有するイソシアナート反応性流とか
らなる。従来の技術であるリシノール酸の特定のエステ
ル化合物(特公平1−29453)を内部離型剤として
実施例に従いポリオール側“B”に使用した場合、離型
効果はあるものの、分子末端が2級のOH基を持つ為、
イソシアナートとの反応性が遅く、脱型時の強度(グリ
ーン強度という。)および脱型時の硬さ(形状保存性)
が不十分であり、金型内キュアー時間を長くする必要が
あった。又、上記特許(特公平1−29453)に、脂
肪酸エステル化合物をイソシアナートと一部反応させて
“A”として使用しても同等の離型性能を与えると記載
されているが、この場合プレポリマーの貯蔵安定性が不
十分である。又離型効果はあるものの、ポリオール側
(“B”)に入れた場合に比べ同等以下であり、又、グ
リーン強度、脱型時の硬さも不十分であり、大型複雑な
形状を要するバンパー等の工業的な生産には未だ不十分
なものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の欠点を解消し、樹脂の成形において成形品の金型から
の離型を容易ならしめる内部離型剤を提供することにあ
る。また、優れた成形品のグリーン強度、脱型時の硬度
(形状保存性)を得ることができる内部離型剤、また、
更には塗装性の良好な成形品を与えることのできる内部
離型剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(a)
ヒドロキシ脂肪酸エステル、およびヒドロキシ脂肪酸エ
ステルとポリエーテルポリオールの混合物とからなる群
から選ばれた少なくとも1種と、ジイソシアナートとを
反応させることにより得られるプレポリマーと、(b)
芳香族ポリアミン、ポリエーテルポリアミン、およびポ
リエーテルポリイミンからなる群から選ばれたポリアミ
ンポリイミン成分、及び該ポリアミンポリイミン成分と
ポリエーテルポリオールとの混合物からなる群から選ば
れた1種との反応生成物であって、(a)成分1当量に
対して(b)成分2当量以上で反応させることによって
得られる反応生成物を含むことを特徴する樹脂組成物が
提供される。本発明の上記樹脂組成物は内部離型剤とし
て有用である。
【0009】本発明の内部離型剤組成物はポリウレタン
樹脂、ポリウレア樹脂などの反応射出成形(以下、RI
Mと称することがある)時、および、エポキシ樹脂等の
熱硬化性樹脂の成形時、金型からの離型を容易にするこ
とができる。成分(a)のプレポリマーの原料として用
いられるヒドロキシ脂肪酸エステルとしては、例えば、
リシノール酸の自己縮合物、12‐ヒドロキシステアリ
ン酸の自己縮合物、またはリシノール酸と12‐ヒドロ
キシステアリン酸の縮合物があり、これら縮合物はOH
価12−125、酸価10以下である。他の例として
は、リシノール酸および/または12‐ヒドロキシステ
アリン酸と2価アルコールとの縮合反応で得られるエス
テル基含有化合物、好ましくは、リシノール酸および/
または12‐ヒドロキシステアリン酸の総量3−15モ
ルと62−400の分子量を有する1種以上の2価アル
コールの総量1モルとの縮合反応で生成する900−4
500の平均分子量、12−125のOH価、酸価10
以下のエステル基含有生成物、がある。更に他の例とし
ては、前記縮合物とエステル基含有生成物との混合物が
ある。前記リシノール酸または12‐ヒドロキシステア
リン酸の自己縮合物、またはリシノール酸と12‐ヒド
ロキシステアリン酸の縮合物(例えば、OH価12−1
25、酸価10以下)はリシノール酸および/または1
2‐ヒドロキシステアリン酸を、たとえば、チタン触媒
存在下で加熱脱水反応をさせることにより得られる。ヒ
ドロキシ脂肪酸エステルは、更に、リシノール酸および
/または12‐ヒドロキシステアリン酸3〜15モルと
62〜400の分子量の2価アルコール1モル例えば、
エチレングリコール、1,2‐または1,3‐ジヒドロ
キシプロパン、1,2‐または1,3‐または2,3‐
ジヒドロキシブタン、ネオペンチルグリコール、1,4
‐ビス‐ヒドロキシメチル‐シクロヘキサン、1,8‐
ジヒドロキシオクタン、1,6‐ヘキサンジオールまた
はそれらの混合物等と反応させて得られる。分子量62
〜400のポリエーテルジオール、ポリエステルジオー
ル、ポリブタジエンジオール、ポリカーボネートジオー
ル、ポリカプロラクタムジオール等を用いてもよい。よ
り好ましくは、1,6‐ヘキサンジオールを使用すると
離型性が良好である。ヒドロキシ脂肪酸エステルのOH
価は、好ましくは12−125である。また、その酸価
は10以下が好ましい。例えば、リシノール酸又は12
‐ヒドロキシステアリン酸の自己縮合物又はそれらの縮
合物はOH価が12以上では粘度が高くなく、樹脂との
相溶性が良好で、OH価が125以下だと離型性能がよ
り良い。また、酸価が10以下の場合、遊離の酸が少な
く、反応時の金属触媒に悪影響がない。リシノール酸お
よび/又は12‐ヒドロキシステアリン酸と2価アルコ
ールからつくられるヒドロキシ脂肪酸エステルの場合も
同様である。
【0010】(a)成分の原料であるジイソシアナート
としては、脂肪族ジイソシアナート、例えば、エチレン
ジイソシアナート、テトラメチレン‐1,4‐ジイソシ
アナート、ヘキサメチレン‐1,6‐ジイソシアナー
ト、ドデカン‐1,12‐ジイソシアナートなど、脂環
式ジイソシアナート、例えば、シクロブタン‐1,3‐
ジイソシアナート、シクロブタン‐1,4‐ジイソシア
ナート、1‐イソシアナート‐3,3,5‐トリメチル
‐5‐イソシアナートメチル‐シクロヘキサン、ヘキサ
ヒドロトリレン‐2,4‐ジイソシアナート、ヘキサヒ
ドロトリレン‐3,6‐ジイソシアナート、ヘキサヒド
ロフェニレン‐1,3‐ジイソシアナート、ヘキサヒド
ロフェニレン‐1,4‐ジイソシアナート、パーヒドロ
ジフェニルメタン‐2,4′‐ジイソシアナート、パー
ヒドロジフェニルメタン‐4,4′‐ジイソシアナート
など、アラルキルジイソシアナート、例えば、α,α,
α′,α′‐テトラメチル‐キシリレンジイソシアナー
ト(即ち、TMXDI)、及び芳香族ジイソシアナー
ト、例えば、フェニレン‐1,3‐ジイソシアナート、
フェニレン‐1,4‐ジイソシアナート、トリレン‐
2,4‐ジイソシアナート、トリレン‐2,6‐ジイソ
シアナート、ジフェニルメタン‐2,4′‐ジイソシア
ナート、ジフェニルメタン‐4,4′‐ジイソシアナー
ト、ナフチレン‐1,5‐ジイソシアナートなど、を挙
げることができる。室温で液体のジイソシアナートがよ
り好ましく、特に、トリレン‐2,4‐ジイソシアナー
ト、トリレン‐2,6‐ジイソシアナートまたはこれら
の異性体の混合物、α,α,α′,α′‐テトラメチル
‐キシリレンジイソシアナート、及び1‐イソシアナー
ト‐3,3,5‐トリメチル‐5‐イソシアナートメチ
ル‐シクロヘキサンが好ましい。
【0011】本発明の(a)成分のプレポリマーは上記
ジイソシアナート中に、上記の脂肪酸エステル、又は脂
肪酸エステルとポリエーテルポリオール、とを混合し反
応せしめることにより得ることができる。 (a)成分のプレポリマー中のNCO含量としては、
0.5〜5%が適当で0.5〜2%が特に好ましい。こ
のNCO含量が5%以下であることは(b)成分との反
応において、反応生成物のゲル化を防ぐ見地から好まし
く、また0.5%以上だと(b)成分との反応生成物の
粘度が高くならず、好ましい。上記プレポリマーは、ヒ
ドロキシ脂肪酸エステル、又はヒドロキシ脂肪酸エステ
ルとポリエーテルポリオールの混合物の1当量に対し、
ジイソシアナートを1−2当量で反応させることが好ま
しく、更に好ましくはジイソシアナートを1.3−1.
8当量で反応させる。ジイソシアナートが2当量を超え
るとプレポリマー中に遊離のイソシアナートが存在し、
(b)成分との反応時に反応生成物がゲル化が起こり易
い。
【0012】(b)成分で用いる「ポリアミンポリイミ
ン成分」とは芳香族ポリアミン、ポリエーテルポリアミ
ンおよびポリエーテルポリイミンから選ばれる1員を云
う。これらは単一で、またはそれらを組合せて用いても
よい。この芳香族ポリアミンとしては、例えば、2,4
‐または2,6‐ジアミノトリエン、2,4′‐または
4,4′‐ジアミノ‐ジフェニルメタン、1,3‐また
は1,4‐フェニレンジアミン、アニリンとホルムアル
デヒドの縮合によって得られるポリフェニル‐ポリメチ
レン‐ポリアミン、参考としてこゝに挿入する特公昭5
4−17359に記載されている液状または溶解性の芳
香族ジアミン、例えば1,3‐ジエチル‐2,4‐ジア
ミノベンゼン、2,4‐ジアミノメシチレン、1‐メチ
ル‐3,5‐ジエチル‐2,4‐ジアミノベンゼン、1
‐メチル‐3,5‐ジエチル‐2,6‐ジアミノベンゼ
ン、1,3,5‐トリエチル‐2,6‐ジアミノベンゼ
ン、3,5,3′,5′‐テトラエチル‐4,4′‐ジ
アミノ‐ジフェニルメタン、1,1‐ジメチル‐4,6
‐ジメチル‐5,7‐ジアミノインダン等である。特に
適当な芳香族ポリアミンとしては、1‐メチル‐3,5
‐ジエチル‐2,4‐ジアミノベンゼン、1‐メチル‐
3,5‐ジエチル‐2,6‐ジアミノベンゼンの混合物
(以下、DETDAと略す)がある。
【0013】更に、この芳香族ポリアミンとしては、例
えば、次の諸式で示される化合物を用いてもよい。
【化3】 ポリエーテルポリアミンとしては、ポリエーテルポリオ
ールの分子末端を1級アミノ基又は2級アミノ基で置換
したものを用いることができる。更に、例えば、参考と
してこゝに挿入する特公昭63−56887に記載のポ
リエーテルポリオールとトリレンジイソシアナートとの
反応生成物を大過剰の水で加水分解することにより得ら
れる末端芳香族ポリエーテルポリアミン、またはポリプ
ロピレングリコールをアンモニアと反応させることによ
り得られる末端1級脂肪族ポリエーテルポリアミンを挙
げることができる。ポリエーテルポリイミンとしては、
ポリエーテルポリオールの分子末端をイミノ基で置換し
たものを用いることができる。更に、例えば、参考とし
てこゝに挿入する特開昭63−273623に記載され
ている末端1級脂肪族ポリエーテルポリアミンをシクロ
ヘキサノンと脱水反応して得られるポリエーテルポリイ
ミンが好ましい。特に好ましい末端1級脂肪族ポリエー
テルポリアミンの例としてはテキサコ社のJeffamine D
−230、D−400、D−2000等が挙げられる。
(b)成分のポリアミンポリイミン成分、または該ポリ
アミンポリイミン成分とポリエーテルポリオールの混合
物、の使用量は、(a)成分のプレポリマー1当量に対
して、好ましくは2当量以上、更に好ましくは5当量以
上、特に好ましくは10当量以上で使用される。(a)
成分のプレポリマー1当量に対して(b)成分を、2当
量以上用いると樹脂組成物中に残留イソシアナートが混
在することを十分に避けることができ、樹脂の活性が良
好に保持され、より良い離型性能を示す。
【0014】また、(b)成分の芳香族ポリアミン、ポ
リエーテルポリアミンまたはポリエーテルポリイミンは
室温で液状のものが好ましいが、液状でない場合でも、
該成分をあらかじめポリエーテルポリオールに加熱溶解
し使用することができる。(a)成分用又は、(b)成
分用に用いられるポリエーテルポリオールは、好ましく
は分子末端にOH基を2個以上含むポリエーテルポリオ
ールである。例えば、BF3 の存在下にエチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テ
トラヒドロフラン、スチレンオキサイドまたはエピクロ
ルヒドリン等のエポキシドを反応性水素原子を有する開
始剤、例えば、水、アルコール、エチレングリコール、
プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、4,
4‐ジヒドロキシ‐ジフェニルプロパン、アニリン、エ
タノールアミン、エチレンジアミン等に化学的に付加さ
せることにより得られる。ポリエーテルポリオールの末
端ヒドロキシ基をひまし油でエステル交換したものも良
い。ポリエーテルポリオールの分子量は好ましくは80
0ないし12000である。場合により、分子量800
ないし12000のポリエーテルポリオールは(a)成
分と(b)成分との反応の溶媒および減粘剤として使用
することができる。(a)成分のプレポリマーはヒドロ
キシ脂肪酸エステルとジイソシアナートとでつくっても
よいが、好ましくは、ポリエーテルポリオールを含む方
が樹脂中の相溶性が向上し、連続離型性能がさらに向上
する。(a)成分のプレポリマーに用いられるポリエー
テルポリオールとしては、前記のポリエーテルポリオー
ルは全て使用可能であり、特に好ましくは分子量200
0−4000のポリプロピレンジオールが望ましい。
【0015】本発明の樹脂組成物は、例えば、二段階の
反応の製造することができる。第1段階としてジイソシ
アナートと、ヒドロキシ脂肪酸エステル(又は、ヒドロ
キシ脂肪酸エステルとポリエーテルポリオールとの混合
物)とを反応させて(a)成分、プレポリマー、を得
る。次に第2段階としてこの(a)成分、プレポリマ
ー、を(b)成分、ポリアミンポリイミン成分(又はポ
リアミンポリイミン成分とポリエーテルポリオールの混
合物)とを、(a)成分1当量に対して、(b)成分2
当量以上で反応させて本発明の樹脂組成物を得ることが
できる。
【0016】以下に、リシノール酸、12‐ヒドロキシ
ステアリン酸を使用して得たヒドロキシ脂肪酸エステル
を用いた場合を例とし製造操作を述べる。本発明のイソ
シアナート反応性樹脂組成物は2段階反応で製造され
る。まず第1段階で、OH価12〜125、酸価10以
下のリシノール酸または12‐ヒドロキシステアリン酸
の自己縮合物、またはOH価12〜125、酸価10以
下を有するリシノール酸および/または12‐ヒドロキ
システアリン酸とアルカンジオールのエステル化合物、
または前記自己縮合物および/またはエステル化合物と
ポリエーテルポリオールとの混合物から選ばれた1種ま
たは2種以上とジイソシアナートとを反応させNCO含
量が0.5〜5%のプレポリマー(a)を製造する。次
に、第2段階として、(a)成分のプレポリマー1当量
に対し(b)成分である芳香族ポリアミン、ポリエーテ
ルポリオール、またはポリエーテルイミンの総当量を2
当量以上で反応させることにより(a)成分のプレポリ
マー分子末端にアミノ基またはイミノ基を各々1個以上
有する化合物を含み、室温で液状のイソシアナート反応
性樹脂組成物が得られる。
【0017】本発明は、更に、上記内部離型剤を含む樹
脂組成物、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂
など、を反応射出成形してつくられる成形物を提供する
ものである。このポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂な
どは70−130のイソシアナート指数を有し、4,4
´‐ジイソシアナート‐ジフェニルメタン又は2,4´
‐ジイソシアナート‐ジフェニルメタンを含むことがで
きる。この成形物は更に、分子量が800−12000
で、イソシアナート基に対し反応性を有するポリマー
(例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリ
アミン及びポリエーテルポリイミン)、式(I)の芳香
族ポリアミン、式(II)の芳香族ポリアミン及び式(II
I )の芳香族ポリアミンからなる群から選ばれた少なく
とも1員を含むことができる。本発明の組成物は、特公
平1−29453に示される内部離型剤(リシノール酸
とアルカンジオールのエステル)のOH基が2段階反応
を通して化学量論的に末端アミノ基またはイミノ基を有
する化合物と結合する為、特公平1−29453の内部
離型剤とは全く異なる特徴と効果をいくつか持つ。一つ
の特徴は分子末端にアミノ基またはイミノ基を各々1個
以上有する為、RIM成形の場合、イソシアナートとの
反応性が2級OH基と比べ大きく、脱型時の強度(グリ
ーン強度)および硬さ(形状保存性)を向上することが
できる。更にもう一つの特徴はイソシアナートとの反応
性が大きいことから離型性も向上することができる。特
公平1−29453およびUSP−4868224に示
される内部離型剤を一部イソシアナートと反応させたプ
レポリマーを使用しても上記に記された特徴は出ない。
又プレポリマーの貯蔵安定性にも問題がある。もう一つ
の特徴は工業的に安価な方法で製造できることである。
さらに、もう一つの特徴は、従来使用されてきた脂肪酸
金属内部離型剤と比較して、塗装時の不良が低減出来る
ことである。このことは、バンパー等の製造者にとっ
て、洗浄工程及び乾燥工程の合理化を可能にする。本発
明の使用により、離型性、成形性、塗装性の優れた生成
物を得ることが出来る。
【0018】以下、本発明を実施例および比較例によ
り、さらに詳細に説明する。 合成例1「離型剤の合成」 (以下、IMR−Aと称す) 特公平1−29453の実施例2に従い合成した。すな
わち、リシノール酸7モルと1,6‐ヘキサンジオール
1モル、および四酪酸チタン50ppm を3リットルのフ
ラスコに入れて190℃に加熱し、大気圧で生成した水
を4時間留出させ、ついで圧力を15mmHgまで低下さ
せ、さらに反応水を留出させる。少量の有機成分を含む
全ての水をその後8時間にわたって留出させる。混合物
をさらに1時間15mmHgに維持してから冷却する。下記
の特性を有する離型剤が得られる。 酸 価:1.5 OH価:35, 平均分子量 3000 粘 度:1300cps /25℃
【0019】合成例2(以下、IMR−Bと称す) 12‐ヒドロキシステアリン酸7モルと1,6‐ヘキサ
ンジオール1モルおよび四酪酸チタン50ppm を3リッ
トルのフラスコに入れて合成例1に従って反応させた。
下記の特性を有する離型剤が得られる。 酸 価:8.0 OH価:40, 平均分子量 2800 粘 度:3300cps /25℃
【0020】合成例3(以下、IMR−Cと称す) リシノール酸7モルと1モルの1,6‐ヘキサンジオー
ルを3リットルのフラスコに入れて無触媒で合成例1に
従って反応させた。下記の特性を有する離型剤が得られ
た。 酸 価:6.7 OH価:35, 分子量 3000 粘 度:1300cps /25℃
【0021】合成例4(以下、IMR−Dと称す) リシノール酸7モルと四酪酸チタン50ppm を3リット
ルフラスコに入れて合成例1に従って反応させた。下記
の特性を有する離型剤が得られた。 酸 価:9.5 OH価:34, 分子量 3000 粘 度:1000cps /25℃
【0022】また、実施例および比較例中のその他の原
料等は、以下のものを使用した。 ・芳香族ポリイソシアナート: 三井東圧化学(株)製 トリレン‐2,4‐ジイソシアナート 商品名 T−100 ・脂環族ポリイソシアナート イソシアナート‐3,3,5‐トリメチル‐5‐イソシ
アナートメチル‐シクロヘキサン; ダイセルヒュルズ
製 商品名 IPDI ・アラルキルポリイソシアナート α,α,α′,α′‐テトラメチルキシリレンジイソシ
アナート 竹田薬品(株)製 商品名 TMXDI ・芳香族ジアミン架橋剤(DETDA): エチルコーポレイション(株)製 商品名 エタキュアー100 活性水素価 630mg/KOH ・芳香族ジアミン架橋剤:1,1‐ジメチル‐4,6‐
ジメチル‐5,7‐ジアミノインダン (以下DMAIと略す) 活性水素価 550mg/KOH ・グリコール架橋剤(EG):三井東圧化学(株)製 エチレングリコール
【0023】・MDIプレポリマー(I):トリプロピ
レングリコール16.4重量部と、4,4′‐ジフェニ
ルメタンジイソシアナート100重量部との生成物。 NCO%、22.5%、粘度800cps /25℃ ・MDIプレポリマー(II):PPG(A)と2,4‐
ジフェニルメタンジイソシアナートを30%含むMDI
20重量部とNCO 29%のカルボジイミド変性M
DI 80重量部との反応生成物。 NCO%、22.5%、粘度500cps /25℃ ・PPG(A):グリセリンを開始剤として、プロピレ
ンオキシドを付加し、末端にエチレンオキシドを20%
付加した分子量5000のポリエーテルトリオール。 OH価34、粘度1200cps /25℃。 ・PPG(B):トリプロピレングリコールを開始剤と
してプロピレンオキサイドを付加した分子量2000の
ポリエーテルジオール。 OH価56、粘度700cps /25℃。
【0024】・ポリエーテルアミン(J): テキサコケミカル(株)製 Jeffamine LMT−3001 分子量3000のポリエーテルトリオール50重量部と
分子量2000のポリエーテルジオール50重量部の混
合物を触媒存在下、アンモニアと反応させた末端1級ア
ミンを有する化合物。 ・DABCO 33LV: ジプロピレングリコール
(DPG)のトリエチレンジアミンを溶媒にした33%
溶解液(触媒) DBTDL: ジブチル錫ラウレート(触媒) AE−300: 三井東圧化学(株)商品名 エチレンジアミンのプロピレンオキシド付加物 OH
770 JEFFAMINE D−400: テキサコケミカル
(株)製 分子量400の末端アミンポリエーテル ステアリン酸亜鉛: 日本油脂社製
【0025】比較例1〜11 東邦機械mini‐RIM発泡機を使用し、RIM成形で平
板シートを作成した。金型サイズは200×300×3
mmで金型温度は70℃に設定した。吐出速度は200g
/sec 、レジン温度は40℃、イソシアナート温度は4
0℃、空気量はレジン中30%に保ち、イソシアナート
指数は約105に保った。外部離型剤は中京油脂D−1
86をスプレーで塗布した。離型回数は金型を溶剤ジメ
チルホルムアミド(DMF)でよく洗浄乾燥後D−18
6をスプレーし、金型滞留時間を30秒に固定し、金型
から連続して何回離型可能かを測定した。脱型時の強度
(グリーン強度)は時間とともに増大する。グリーン強
度は、射出開始から、成形した平板シートが180度折
曲げによってもクラックを生じない強度になる迄の所要
時間(sec.)で表わす。このグリーン強度を測定した。
又、脱型時の硬さ(形状保存性)は30秒型内キュアー
後シートサンプルを取り出し、250mmオーバーハング
させ垂れ(cm)を測定した。垂れが大きい程硬さの発現
性は悪いと判断できる。又、塗装試験は脱型後シートサ
ンプルを120℃で30分間ポストキュアーした後、
1,1,1‐トリクロロエタン蒸気槽の中で横置きにし
て、30秒間洗浄した。塗装は、日本ビーケミカル社製
フレキセン#600プライマー及び関西ペイント社製ソ
フレックスU−100プライマーを塗布、焼き付け後、
表面状態の観察およびテープによる密着性試験をした。
試験結果を表1及び表2に示す。ヒドロキシ脂肪酸エス
テル単独で内部離型剤として使用した場合、離型回数は
内部離型剤を使用しない場合と比較し効果はあるが、グ
リーン強度は悪くなる。また、離型時の形状保存性も内
部離型剤を使用しない場合と比べ悪くなる。
【0026】比較例12 内部離型剤として、ステアリン酸亜鉛を使用。1.5重
量部のステアリン酸亜鉛をJeffamine D−400、2.
7重量部とAE−300 2.7重量部の混合液に入
れ、110℃で30min 加熱溶解後、冷却した溶解液を
所定量レジン中に装入し、成形評価した。結果を表2に
示す。離型回数、脱型強度(グリーン強度)、脱型時の
硬さは問題ないが、塗装性でハジキ、密着性がヒドロキ
シ脂肪酸エステル離型剤と比較して劣る。
【0027】実施例1〜3 6当量(522g)のTDI−100と4当量(640
0g)のIMR−Aを100℃で2時間反応させ、NC
O含量1.34%のプレポリマーを合成した。(以下、
TDIプレポリマー(A)と略す。)(粘度8000cp
s /25℃)DETDA 22重量部(0.247当
量)に対し上記TDIプレポリマーを5重量部(0.0
0160当量)、10重量部(0.00319当量)、
15重量部(0.00319当量)を室温で滴下後1時
間混合攪拌した。1日後赤外吸収スペクトルでNCOの
吸収を測定したが、NCOの吸収はいずれも認められな
かった。上記生成物をそれぞれDEIMR−A(5)、
DEIMR−A(10)、DEIMR−A(15)と命
名した。それぞれの活性水素価および粘度は下記のとお
りであった。 活性水素価 粘 度 (mg/KOH) (cps/25℃) DEIMR−A(5) 484 1200 DEIMR−A(10) 410 3000 DEIMR−A(15) 354 16400 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
3に示す。
【0028】実施例4 6当量(522g)のTDI−100と4当量(562
0g)のIMR−Bを100℃で2時間反応させ、NC
O 1.55%の末端TDIプレポリマーを合成した。
(粘度12000cps /25℃) DETDA 22重量部に対し上記TDIプレポリマー
を10重量部を室温で、滴下後1時間混合攪拌した。1
日後赤外吸収スペクトルでNCOの吸収を測定したが、
NCOの吸収は認められなかった。上記生成物をDEI
MR−B(10)と命名した。その活性水素価および粘
度は下記のとうりであった。 活性水素価 粘 度 (mg/KOH) (cps/25℃) DEIMR−B(10) 430 6000 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
3に示す。
【0029】実施例5 6当量のTDI−100と2当量のIMR−Cを100
℃で2時間反応させ、NCO 1.31%の末端TDI
プレポリマーを合成した。DETDA 22重量部に対
し上記TDIプレポリマーを10重量部を室温で、滴下
後1時間混合攪拌した。1日後赤外吸収スペクトルでN
COの吸収を測定したが、NCOの吸収はいずれも認め
られなかった。上記生成物をDEIMR−C(10)と
命名した。それぞれの活性水素価および粘度は下記のと
おりであった。 活性水素価 粘 度 (mg/KOH) (cps/25℃) DEIMR−C(10) 408 2800 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
3に示す。
【0030】実施例6 6当量のTDI−100と4当量のIMR−Aを100
℃で2時間反応させ、NCO当量1.31%の末端TD
Iプレポリマーを合成した。PPG(A)40重量部と
DETDA 2重量部に対し、上記TDIプレポリマー
10重量部を室温で滴下後1時間混合攪拌した。反応生
成物は白濁したがゲル化はなかった。1日後赤外吸収ス
ペクトルでNCOの吸収を測定したが、NCOの吸収は
いずれも認められなかった。DEIMR−A(2)と命
名した。それぞれの活性水素価および粘度は下記のとお
りであった。 活性水素価 粘 度 (mg/KOH) (cps/25℃) DEIMR−A(2) 50.0 1500 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
3に示す。
【0031】実施例7 6当量のTDI−100と4当量のIMR−Aを100
℃で2時間反応させ、NCO含量1.31%のプレポリ
マーを合成した。PPG(A)40重量部(0.030
当量)に対し、Jeffamine D−400の3重量部(0.
015当量)を混合攪拌し上記TDIプレポリマー10
重量部(0.031当量)を室温で滴下後1時間混合攪
拌した。反応生成物は白濁したがゲル化はしなかった。
1日後赤外吸収スペクトルでNCOの吸収を測定した
が、NCOの吸収は認められなかった。それぞれの活性
水素価および粘度は下記のとおりであった。 活性水素価 粘 度 (mg/KOH) (cps/25℃) DJIMR−A(3) 48 2200 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
4に示す。
【0032】実施例8 6当量のTDI−100と4当量のIMR−Aを100
℃で2時間反応させ、NCO含量1.31%のプレポリ
マーを合成した。PPG(A)90重量部(0.055
当量)に対し、1,1‐ジメチル‐4,6‐ジメチル‐
5,7‐ジアミノインダン(DMAI)24重量部
(0.35当量)を加熱溶解した液を挿入し、アミン含
有溶液を製造した。次に上記プレポリマー10重量部
(0.0061当量)を室温でアミン含有混合液(0.
29当量)に滴下し1時間混合攪拌した。1日後、赤外
吸収スペクトルでNCOの吸収を測定したが、NCOの
吸収は認められなかった。これをDMIMR−A(1
0)と命名した。活性水素価および粘度は下記のとおり
であった。 活性水素価 粘 度 (mg/KOH) (cps/25℃) DEIMR−A(10) 131 2000 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
4に示す。
【0033】実施例9 6当量のTDI−100と2当量のIMR−Aを100
℃で2時間反応させ、その後2当量のPPG(B)を混
入、さらに1時間反応させ、NCO含量1.56%のプ
レポリマーを合成した。(粘度13000cps /25
℃)実施例8と同様に、PPG(A)90重量部(0.
061当量)に対し、1,1‐ジメチル‐5,7‐ジア
ミノインダン(DMI)24重量部(0.0235当
量)を加熱溶解した液を挿入し、アミン含有溶液を製造
した。次に上記プレポリマー10重量部(0.0371
当量)を室温でアミン含有混合液(0.296当量)に
滴下し1時間混合攪拌した。1日後、赤外吸収スペクト
ルでNCOの吸収を測定したがNCOの吸収は認められ
なかった。これをDMIMR−A(10)と命名した。
活性水素価および粘度は下記のとおりであった。 活性水素価 粘 度 (mg/KOH) (cps/25℃) DEIMR−A(2) 128 2500 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
4に示す。
【0034】実施例10 6当量のTDI−100と4当量のIMR−Dを100
℃で2時間反応させ、NCO含量1.30%のプレポリ
マーを合成した。(粘度7500、cps /25℃) 実施例8と同様にPPG(A)90重量部に対し、1,
1‐ジメチル‐5,7‐ジアミノインダン(DMI)2
4重量部(0.235当量)を加熱溶解した液を挿入
し、アミン含有溶液を製造した。次にプレポリマー10
重量部(0.037当量)を室温でアミン含有混合液
(0.296当量)に滴下し、1時間混合攪拌した。1
日後、赤外線吸収スペクトルでNCOの吸収を測定した
が、NCOの吸収は認められなかった。これをDMIM
R−D(10)と命名した。活性水素価および粘度は下
記のとおりであった。 活性水素価 粘 度 (mg/KOH) (cps/25℃) DEIMR−D(10) 130 2600 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
4に示す。
【0035】実施例11 6当量のIPDIと2当量のIMR−Aを100℃で2
時間反応させ、その後2当量のPPG(B)を装入後さ
らに2時間反応させ、NCO含量1.56%のプレポリ
マーを合成した。(粘度8000cps /25℃) PPG(A)90重量部(0.054当量)に対し、D
ETDA22重量部(0.247当量)を混合し、アミ
ン含有溶液を製造した。次に、プレポリマー10重量部
(0.00371当量)を室温でアミン含有溶液(0.
302当量)に滴下混合攪拌した。1日後、赤外線吸収
スペクトルでNCOの吸収を測定したが、NCOの吸収
は認められなかった。これをDEIPIMR−AP(1
0)と命名した。活性水素価および粘度は下記の通りで
あった。 活性水素価 137 粘 度 1800cps /25℃ 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
4に示す。
【0036】実施例12 6当量のTMXDIと2当量のIMR−Aを120℃で
2時間反応させ、その後2当量のPPG(B)を装入後
さらに2時間反応させ、NCO含量1.54%のプレポ
リマーを合成した。(粘度7500cps /25℃)PP
G(A)90重量部(0.054当量)に対し、DET
DA22重量部(0.247当量)を混合し、アミン含
有溶液を製造した。次に、プレポリマー10重量部
(0.00367当量)を室温でアミン含有溶液(0.
302当量)に滴下混合攪拌した。1日後、赤外線吸収
スペクトルでNCOの吸収を測定したが、NCOの吸収
は認められなかった。これをDETMIMR−AP(1
0)と命名した。活性水素価および粘度は下記の通りで
あった。 活性水素価 136 粘 度 1700cps /25℃ 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
4に示す。
【0037】実施例13 本発明のDEIMR−A(5)をウレアエラストマーの
内部離型剤として使用した場合の結果を表6に示す。離
型性、グリーン強度、および形状保存性に優れることが
わかる。
【0038】実施例14 2当量のTMXDIと1当量のIMR−Aを120℃で
2時間反応させNCO含量2.60%のプレポリマーを
合成した。(粘度4000cps /25℃) DETDA22重量部(0.247当量)に対し、プレ
ポリマー5重量部(0.003当量)を室温で滴下混合
攪拌した。1日後、赤外吸収スペクトルでNCOの吸収
を測定したが、NCOの吸収は認められなかった。これ
をDETMIMR−A(5)と命名した。活性水素価お
よび粘度は下記の通りであった。 活性水素価 505 粘 度 600cps /25℃ 上記生成物を内部離型剤として使用した場合の結果を表
6に示す。
【0039】比較例13 特公平1−29453の明細書に記載されている操作
で、少量のIMR−Aを多量のイソシアナートと反応さ
せてプレポリマーをつくった。即ち、580重量部のM
DIプレポリマー(I)にIMR−Aを100重量部添
加後、80℃で2時間反応させ、NCO含量19.0%
のMDIプレポリマーを合成した。(以下、MDIプレ
ポリマー(IMR−A)と略す。)上記のプレポリマー
を室温で放置すると分離が起こり、1日後MDIの結晶
の析出が観察された。機械成形は80℃で4時間プレポ
リマーを加熱してMDIの結晶を溶解後すばやく液温を
30℃にして成形した。試験結果を表5に示す。離型効
果は一応あるものの、IMR−AをPPG(A)に入れ
た場合(比較例2)に比べ劣る。又脱型時のグリーン強
度はIMR−AをPPG(A)に入れた場合(比較例
2)に比べやや良くなるが、実施例1に比べ劣る。又脱
型時の硬さ(形状保存性)も不十分である。
【0040】比較例14 TDIプレポリマー(IMR−A)(実施例1で用いら
れる)8.9重量部に対し、MDIプレポリマー(I)
を52.2重量部挿入し、混合攪拌した混合物のNCO
含量は20.9%であった。成形結果を表5に示す。キ
ュアー時間30秒では脱型時シートサンプルにワレが生
じ離型できなかった。キュアー時間3分で離型したが、
連続離型性能は3〜4回でIMR−A無しと殆ど変わら
なかった。比較例13〜14および実施例8〜9の結果
から、末端にアミノ基を有する本発明の内部離型剤がR
IM製造法において、効果的な離型性、グリーン強度お
よび脱型時の硬さを有することがわかる。
【0041】比較例15〜16 比較例15においては、IMR−Aを内部離型剤として
使用せず、比較例16においてはIMR−Aを用いた。
結果を表6に示す。IMR−Aを用いた場合(比較例1
6)、離型効果は認められるが、連続離型回数、グリー
ン強度及び形状保存性は実施例13及び14より劣る。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は内部離型剤として
有用であり、樹脂の成形、特に反応射出成形、において
成形品の金型からの離型を容易ならしめ、連続離型回数
も大きく、また、成形品は優れたグリーン強度、脱型時
の硬度(形状保存性)を有する。更に、その成形品は塗
装性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金田 俊和 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 守屋 敏明 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 熊沢 勉 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)ヒドロキシ脂肪酸エステル、およ
    びヒドロキシ脂肪酸エステルとポリエーテルポリオール
    の混合物とからなる群から選ばれた少なくとも1種と、
    ジイソシアナートとを反応させることにより得られるプ
    レポリマーと、(b)芳香族ポリアミン、ポリエーテル
    ポリアミン、およびポリエーテルポリイミンからなる群
    から選ばれたポリアミンポリイミン成分、及び該ポリア
    ミンポリイミン成分とポリエーテルポリオールとの混合
    物からなる群から選ばれた1種との反応生成物であっ
    て、(a)成分1当量に対して(b)成分2当量以上で
    反応させることによって得られる反応生成物を含むこと
    を特徴する樹脂組成物。 【請求項2】 (a)成分中のヒドロキシ脂肪酸エステ
    ルが、リシノール酸の自己縮合物、12‐ヒドロキシス
    テアリン酸の縮合物、リシノール酸と12‐ヒドロキシ
    ステアリン酸の縮合物、及び分子量62−400の2価
    アルコールと、リシノール酸および12‐ヒドロキシス
    テアリン酸からなる群から選ばれた少なくとも1種との
    縮合物、とからなる群から選ばれた少なくとも1種であ
    る請求項1記載の樹脂組成物。 【請求項3】 (a)成分中のヒドロキシ脂肪酸エステ
    ルのヒドロキシル価が12−125である請求項1記載
    の樹脂組成物。 【請求項4】 (a)成分のヒドロキシ脂肪酸エステル
    の平均分子量が900−4500である請求項1記載の
    樹脂組成物。 【請求項5】 (a)成分のポリエーテルポリオールが
    分子量800−12000である請求項1記載の樹脂組
    成物。 【請求項6】 (a)成分中のジイソシアナートが脂肪
    族ポリイソシアナート、脂環式ポリイソシアナート、芳
    香族ポリイソシアナートおよびアラルキルポリイソシア
    ナートからなる群から選ばれた少なくとも1種である請
    求項1記載の樹脂組成物。 【請求項7】 (a)成分中のジイソシアナートが分子
    量100−1000である請求項1記載の樹脂組成物。 【請求項8】 (a)成分のプレポリマーが、(b)成
    分のポリアミンポリイミン成分と反応することにより、
    その反応生成物の分子末端にアミノ基またはイミノ基を
    1個以上有する請求項1記載の樹脂組成物。 【請求項9】 (a)成分のプレポリマーが、(a)成
    分中のヒドロキシ脂肪酸エステル、又はヒドロキシ脂肪
    酸エステルとポリエーテルポリオールとの混合物1当量
    に対して、1−2当量のジイソシアナートとを反応させ
    て得られる請求項1記載の樹脂組成物。 【請求項10】 (a)成分のプレポリマーが0.5−
    5重量%のNCO基を有する請求項1記載の樹脂組成
    物。 【請求項11】 (b)成分中の芳香族ポリアミンが、
    下記式(I),(II)および(III)で表わされる化合物
    からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1
    記載の樹脂組成物。 【化1】【請求項12】 (b)成分のポリエーテルポリアミン
    がポリエーテルポリオールの分子末端を1級アミノ基及
    び2級アミノ基の少なくとも1種で置換されたものであ
    り、ポリエーテルポリイミンがポリエーテルポリオール
    の分子末端をイミノ基で置換したものである請求項1記
    載の樹脂組成物。 【請求項13】 (b)成分のポリアミンポリイミン成
    分とポリエーテルポリオールとの混合物においてポリエ
    ーテルポリオールの当量がポリアミンポリイミン成分1
    当量に対し1当量以下である請求項1記載の樹脂組成
    物。 【請求項14】 ポリエーテルポリオールの分子量が8
    00−12000である請求項13記載の樹脂組成物。 【請求項15】 請求項1記載の樹脂組成物と更に他の
    樹脂とを反応射出成形することを特徴とする反応射出成
    形方法。 【請求項16】 他の樹脂がポリウレタン系樹脂又はポ
    リウレア系樹脂である請求項15記載の反応射出成形方
    法。 【請求項17】 請求項1記載の樹脂組成物と更に他の
    樹脂とを反応射出成形して得られることを特徴とする成
    形物。 【請求項18】 他の樹脂がポリウレタン系樹脂又はポ
    リウレア系樹脂である請求項17記載の成形物。 【請求項19】 ポリウレタン系樹脂又はポリウレア系
    樹脂がイソシアナート指数が70−130で、かつ4,
    4′‐ジイソシアナートジフェニルメタンまたは2,
    4′‐ジイソシアナートジフェニルメタンを含む請求項
    18記載の成形物。 【請求項20】 800−12000の分子量を有し、
    イソシアナート基に対し反応性を有するポリマー、 【化2】からなる群から選ばれた少なくとも1員を、更に含む請
    求項19記載の成形物。
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