JP2631528B2 - 耐熱性ポリウレタン尿素エラストマーの製造方法 - Google Patents

耐熱性ポリウレタン尿素エラストマーの製造方法

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JP2631528B2 JP63241213A JP24121388A JP2631528B2 JP 2631528 B2 JP2631528 B2 JP 2631528B2 JP 63241213 A JP63241213 A JP 63241213A JP 24121388 A JP24121388 A JP 24121388A JP 2631528 B2 JP2631528 B2 JP 2631528B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は固相中に存在する高融点芳香族ジアミンを不
均質反応の形でそれぞれポリイソシアネートおよびイソ
シアネートプレポリマーと反応させる、ポリウレタン尿
素エラストマーの技術的に簡素化した製造方法に関する
ものである。
〔発明の背景〕
ポリイソシアネート、比較的分子量の大きいポリヒド
ロキシル化合物および芳香族ジアミンからポリウレタン
尿素エラストマーを製造することは公知である。前述の
出発成分の反応系にとつて妥当な処理時間を保証するた
めに、最も広く使用されている反応性の芳香族イソシア
ネートは、好ましくは、緩慢に反応するジアミンと反応
させる。この目的のため実際に成功裡に使用されてきた
ジアミンは、就中、塩基度および、したがつてイソシア
ネートに対する反応性がハロゲンまたはカルボキシ置換
基の導入によつて減少している芳香族ジアミンである。
従来最も広く使用されている芳香族ジアミンの3,3′−
ジクロル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン(MOCA)
が例として挙げられる。
米国特許第3,891,606号明細書は、(ポリヒドロキシ
ル化合物と過剰のポリイソシアネートから製造された)
NCOプレポリマーと、或種のアルカリ金属塩でキレート
化することによつてイソシアネート基の反応性が減少し
ている芳香族ジアミンとの架橋を述べている。この方法
の欠点は、それが2種の特定の芳香族ジアミンに限られ
るという事実にあり、さらに、芳香族ジアミンとアルカ
リ金属塩との錯体は別々の工程段階で製造しなければな
らない。
ポリイソシアネートと芳香族ジアミンとの間の反応速
度を制御するもう一つの方法は、有機溶媒中で反応を遂
行することであり、このような方法は、例えば米国特許
第3,926,922号明細書および特公昭45−9195号公報に記
載されている。有機溶媒を使用する不都合は明らかであ
つて、第一に火災と爆発の危険が増大することであり、
第二には、経済上および環境上の理由から溶媒の技術的
に念入りな回収が必要となる。
従来、不均質相の形でポリイソシアネートと芳香族ジ
アミンとを反応させることによつてポリウレタン尿素を
製造することは僅かに知られているに過ぎない。従来技
術によれば、技術上特別な関心が持たれる比較的融点の
高い芳香族ジアミンは、前述の不都合を伴う溶解された
形で使用されるか、あるいは溶融状態のポリイソシアネ
ートと反応する。溶融状態の芳香族ジアミンの処理は、
例えば前記の米国特許第3,926,922号明細書および西ド
イツ特許出願公告明細書第1,122,699号に記載されてお
り、この西ドイツ特許出願公告明細書第1,122,699号明
細書は、第一ジアミンと数個のヒドロキシル基を含む化
合物との混合物で液体のイソシアネートプレポリマーを
金型内で架橋することによつてポリウレタンエラストマ
ーを製造する方法に関するものである。数個のヒドロキ
シル基を含む液体のポリエステルまたはポリエーテル
中、あるいはひまし油中に分散している粉末状の結晶質
ジアミンの分散体が、そのジアミンの融点よりも低い温
度においてプレポリマー中に導入され、そして生成した
塊りは混合物の中で、公知の方法によりジアミンの融点
よりも高い温度で硬化される。したがつて、この方法に
おいても実際の「アミン架橋」はやはり液体の均質相の
中で起こる。西ドイツ特許出願公告明細書第1,122,699
号による方法の欠点は1,5−ナフチレンジアミン(融点1
89℃)または4,4′−ジアミノジフエニルエーテル(融
点186℃)のような高融点ジアミンを処理するのに特に
高い温度を必要とするところにあり、それはこれらの温
度ではポリウレタンの中でかなりの程度まで分解反応が
起こつて、最終製品の機械的性質を制御できないほど変
えてしまうことが経験によつて示されたからである。
米国特許第3,105,062号明細書には、イソシアネート
基を含む比較的分子量の大きいプレアダクトを好ましく
は不均質相の状態で芳香族ジアミンと反応させるポリウ
レタン尿素の製造法が記載されている。反応混合物は、
「二相系」が「一相系」に変わる温度で硬化し、この温
度は一般に100〜170℃の範囲にある。しかしながら、米
国特許第3,105,062号明細書に述べられている芳香族ジ
アミンは、限定された範囲ではあるけれども、反応媒体
(NCOプレアダクト)中に溶ける結果、室温において
も、二成分の混合中に、制御できない予備反応が起こ
る。その結果、非常に短かい時間で反応混合物の粘度が
増大して、場合によつてはペースト様の処方物が得られ
る。このような処方物は通常の注型法で加工するのは困
難であり、したがつてその処方物を熱の適用によつて実
際に硬化させる前に圧力を適用して必要な形状にしなけ
ればならない。米国特許第3,105,062号明細書には、粘
稠化した反応混合物の貯蔵安定性(可変時間)は、さら
に進んで加工するのに(加圧下の成形、コーテイング)
十分であり、数時間に達することが開示されている。し
かしながら、その反応混合物は好ましくは約1時間の最
大可使時間を有する反応混合物であることが実施例から
理解できる。したがつて、この反応混合物は長時間保持
される系とみることはできない。
米国特許第3,105,062号明細書の中では、固体の形で
しか存在しない前述のジアミンをワン−シヨツト法で使
用すると、不満足なポリウレタン成形体を生ずることが
明確に指摘されている。この場合、ジアミンとジイソシ
アネートとの望ましくない予備反応は、溶解し難いポリ
尿素が反応混合物中で沈澱して反応を中止させるほど著
しく起こる。
西ドイツ特許出願公開明細書第2635400号にはポリウ
レタン尿素エラストマーの別の製造方法が記載されてお
り、この方法では芳香族ジアミンが連鎖延長剤としてワ
ンシヨツト法または多段階法で反応する。この方法は芳
香族ジアミンが反応混合物中で固体の形で存在し、そし
て130℃を超す融点をもつことが特徴となつている。こ
れらの混合物の熱硬化は80〜120℃の範囲の温度、すな
わち芳香族ジアミンの融点よりも低い温度で起こる。連
鎖延長剤として対応するジアミンを選ぶことによつて、
NCOプレアダクト(NCOプレポリマー)による混合物の粘
度が増大する予備反応が起こらない。したがつて、この
ような系も注型によつて容易に加工することができる。
これらの反応系の可使時間はかなり増大するので、この
方法では、従来知られている技術によつて処理するには
いつも非常に困難であつた多くの芳香族ジアミンを使用
することができる。
西ドイツ特許出願公開明細書第2,635,400号の実施例
から、芳香族ジアミンの反応性または溶解度によつて、
液体反応混合物の可使時間が或温度範囲では2,3分間か
ら数時間にわたつて変化することが理解できる。通例の
加工条件下では、例えばハンドキヤステイング(hand c
asting)においては、これらの反応混合物は、特にそれ
らが比較的長い可使時間をもつとき、一般にたいした困
難もなく処理することができる。それとは対照的に、機
械の停止またはその他の強制的な妨害の結果、反応混合
物と硬化相との調製の間に比較的長い間隔が存在すると
きには、加工が困難になる。したがつて、低温における
長い処理時間と昇温下における短かい硬化時間の必要性
は実際上益々重要となる。
最後のPURプラスチツクは一般に優れた機械的性質
と、多くの場合、意図された用途に適合した熱安定性を
示すことが要求される。従来技術においては、PURエラ
ストマーの熱安定性は使用される連鎖延長剤の型によつ
て大いに左右される。例えばエラストマーの製造のため
にグリコール連鎖延長剤を使用するときには、得られた
PUR成形体はアミノ基を含む化合物を使用するときより
も低い熱安定性を示す。勿論、連鎖延長剤の個々の型の
中で、すなわちOH基またはNH基を含む化合物のいずれか
によつて、熱安定性に関する明らかな差異も存在する。
ポリウレタン尿素エラストマーの製造に適した連鎖延
長剤として多くの型のジアミンが西ドイツ特許出願公告
明細書第2,635,400号に記載されている。しかしなが
ら、2,2′−ジアミノ−ジフエニル尿素がジアミノジフ
エニル尿素の唯一の開示された例であつて、実施例は示
されていない。
NCOプレアダクトと2,2′−ジアミノジフエニル尿素と
の反応は完全に受け容れることができる機械的性質を特
徴とする弾性成形体を生ずるという研究が示されている
が、これらのエラストマーの熱安定性は意外に劣つてお
り、成形体の状態を120〜130℃において整えたときでさ
え、僅かな時間が経てばその機械的性質が著しく低下す
る。140〜150℃においては、試料が熱いか、または冷た
いに関係なく、粘度の高い溶融物しか存在しない。
したがつて、本発明の目的は、反応混合物の処理時間
が個々の処理温度において少なくとも数時間、そして好
ましくは少なくとも8時間(長い可使時間)であるポリ
ウレタン尿素の製造方法を提供することである。液体の
反応混合物については、低い反応温度において経済的に
受け容れられる時間で硬化させるのも望ましい。
本発明のもう一つの目的は、出発成分(例えばNCOプ
レアダクト)中では最小限の溶解度しか示さないが、昇
温下ではその中で極めて十分な溶解度を示す結果、混合
物の相を硬化する間にできるだけ大きな分子量を有する
ポリウレタン尿素が合成される、好適なアミノ基含有連
鎖延長剤を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、高い耐熱性を有する高品
質のエラストマーが得られる、ポリウレタン尿素エラス
トマーの製造方法を提供することである。
これらの目的は本発明によつて達成できることがここ
に発見された。
〔発明の構成〕
本発明は、 a) 下記の式に該当するジアミノジフエニル尿素 (式中、R1,R2,R3およびR4は、互に同じかまたは異つて
いて、水素またはC1〜C6アルキル基を表わし、そして式
の中のアミノ基は尿素基に対してメタ位および/または
パラ位にある。)と、 b) ポリイソシアネート、あるいはポリイソシアネー
トと400〜約10,000の分子量を有するポリヒドロキシル
化合物とから製造された、末端にNCO基を有するプレポ
リマー との不均質混合物を調製し、ついでこの混合物を前記ジ
アミノジフエニル尿素の融点よりも低い温度に加熱する
ことにより前記不均質系を反対させて、ポリウレタン尿
素エラストマーを生成させることからなる、ポリウレタ
ン尿素エラストマーの製造方法を目指すものである。
本発明はまた、前記ポリイソシアネートまたは末端に
NCO基を有するプレポリマー中に懸濁した前記ジアミノ
ジフエニル尿素を基にした不均質な反応混合物を目指す
ものである。
〔発明の具体的な説明〕
これらの系は熱(120〜180℃)を適用することによつ
て何時でも硬化させることができ、非常に優れた機械的
性質と高い耐熱性を特徴とするポリウレタンエラストマ
ーが得られる。
これとは対照的に、本発明の連鎖延長剤を溶解した形
でポリイソシアネートまたはNCOプレアダクトに加える
と、その連鎖延長剤は他の芳香族ジアミンと同じ様に挙
動し、すなわち反応混合物は2,3秒後に架橋して、生成
したゲル様の生成物はもはや処理することができなくな
る。
したがつて、不均質相中に存在するジアミノジフエニ
ル尿素の、ポリイソシアネートまたは比較的分子量の大
きいプレアダクトのNCO基に対する反応性は、本発明に
よる反応混合物の長い可使時間にとつて小さな重要性を
もつに過ぎない。その代り、架橋速度はジアミンが反応
混合物中に溶解する傾向によつて大いに左右される。そ
の結果、反応混合物の貯蔵安定性はまた、出発原料、例
えばNCOプレアダクトの基礎成分となつているポリオー
ルの型によつて著しく左右される。適当なポリオールを
使用することにより、必要に応じて混合物の架橋時間あ
るいはむしろ架橋温度に影響を与えることができる。
NCOプレアダクトの製造のために、例えば商業的に入
手できるポリプロピレングリコールエーテル(プロピレ
ンオキシド+H2O)を使用するときには、適当なジアミ
ノジフエニル尿素との混合物によつて、室温で貯蔵でき
る一成分系が得られる。しかしながら、このような混合
物は予め決められた温度で長時間熱を加えた後でしか硬
化しない。そのうちNCOプレアダクトを巻込む制御不可
能な二次反応(例えば三量体化、アロフアネート化)が
起こる結果、不満足なエラストマーが得られる。
しかしながら、この長い硬化時間は、例えば、エチレ
ンオキシド単位を付加的に含むプロピレングリコールエ
ーテルを出発成分として使用することによつてかなり短
縮することができ、一成分系の特性は悪影響を受けな
い。
他方、NH2基を含む連鎖延長剤が上記の場合で述べた
よりも僅かに大きい溶解度を示すときには、純粋なポリ
プロピレングリコールエーテルの使用が望ましい。
これはまた、NCOプレアダクトの製造のためにポリエ
ステル、例えばポリアジペートを使用する場合にも当て
はまり、この場合、混合物の加工特性は低分子量グリコ
ール(エステル化成分)の選択によつてかなりの影響を
受けることができる。
しかしながら、室温または若干昇温した温度で2種の
反応成分(NCOプレアダクトおよび芳香族ジアミン)を
混合するときには、どんなことがあつても、反応混合物
の早過ぎる重付加による予備的な粘度の増大は起こらな
い。
本発明の目的に適したジアミノジフエニル尿素はそれ
自体公知の方法によつて製造される。例えば、ニトロア
ニリンは、ホスゲンまたは炭酸ジフエニルとの反応によ
つて対応するジニトロジフエニル尿素に転化し、ついで
還元によつて所望のジアミノジフエニル尿素に転化する
ことができる。もう一つの一般に適用できる方法は、ア
ミノアセトアニリドをホスゲンまたは炭酸ジフエニルと
反応させ、ついでアセトアミド基をアルカリ加水分解し
て所望の生成物を生成させる方法である。
特に単純であり、したがつて本発明の尿素を製造する
のに好ましい一つの方法は、米国特許第1,617,847号明
細書(不活性溶媒中または溶融物中)あるいは米国特許
第2,503,797号明細書(硫酸または中性水溶液中)に記
載されているようにp−ジアミンまたはm−ジアミンを
尿素と反応させることからなる。
しかしながら、下記の多核生成物は或範囲内ではエラ
ストマーの特性に悪影響を及ぼさないとは言え、上記製
造方法によつて、前記ジアミノジフエニル単量体の他
に、下記の一般式に該当する比較的分子量の大きい多核
生成物が一般に生成する。
しかしながら、n=1〜3である尿素の割合は全体の
量を基にして少なくとも60重量%のはずであるが、「単
量体」(n=1)をできるだけ高い割合で含む尿素が好
ましい。
固体の形で集まるジアミノジフエニル尿素は一般に、
まず最初に、例えばポールミルにおいて約1〜50μm、
好ましくは約3〜10μmの平均粒子寸法まで粉砕され
る。
本発明の尿素を製造するのに好ましいジアミンの例は
p−フエニレンジアミン、m−フエニレンジアミン、2,
5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−
ジアミノトルエン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−
ジアミノベンゼンおよび1,3,5−トリエチル−2,4−ジア
ミノベンゼンを包含している。得られたジアミンの粉末
はNCOプレアダクトと直接混合することができる。別法
として、そのジアミン粉末は、NCOプレアダクトの基礎
成分となつている高分子量ポリオールを少量含む懸濁物
の形で好都合に混合することができる。
勿論、前述のジアミノジフエニル尿素と、少なくとも
2個のイソシアネート反応性の水素原子を含み、かつ60
〜400未満の分子量を有する、PUR化学において公知の他
の連鎖延長剤との混合物を使用することもできる。
熱安定性のポリウレタン尿素を製造する本発明方法に
おいて、西ドイツ特許出願公開明細書第3,429,149号に
よる前述の固体ジアミノジフエニル尿素は反応性が抑制
された形で使用することもできる。したがつて、ジアミ
ノジフエニル尿素は少量の適当なポリイソシアネートで
処理することができ、すなわちジアミノジフエニル尿素
を連鎖延長剤として使用する前に、例えば不活性溶媒中
あるいは好ましくは高分子量ポリオールの懸濁物中で、
連鎖延長剤の約0.05〜20NH2当量を予めポリイソシアネ
ートで処理したジアミノジフエニル尿素を使用すること
もできる。この処理の結果、抗拡散層として作用するポ
リ尿素の薄い皮膜がジアミンの粒子表面上に形成され
る。この抗拡散層は或温度で、あるいはまさに表面の溶
解により破壊されて、混合物の硬化が開始する。
このようにして変性された(反応性が抑制された)
(粉末の形またはポリオール中の懸濁物の形のいずれか
の)ジアミノジフエニル尿素は、NCOプレアダクトと共
同して、抗拡散層によつて連鎖延長剤が供給されなかつ
た系よりも明らかに長い貯蔵安定性を有する反応系を生
ずる。
本発明方法における出発成分として、NCO反応性化合
物(例えばOH基またはNH2基を含む化合物)およびそのN
COプレアダクトとともにポリイソシアネートを使用する
ことができる。
NCOプレアダクトを製造する本発明方法において使用
するのに適したポリヒドロキシ化合物は400〜約10,00
0、好ましくは約600〜6,000の分子量を有し、好適なポ
リヒドロキシル化合物は均質ポリウレタンおよび発泡ポ
リウレタンの製造のためにそれ自体公知の型の少なくと
も2個、好ましくは2〜4個のヒドロキシル基を含むポ
リエステル、ポリエーテル、ポリチオエーテル、ポリア
セタール、ポリカーボネートおよびポリエステルアミド
を包含している。
本発明方法において使用できるヒドロキシル基含有ポ
リエステルは、多価、好ましくは(随意に三価アルコー
ルと混合した)二価アルコールと、多塩基性、好ましく
は二塩基性カルボン酸との反応生成物を包含している。
ポリエステルを製造するためには、遊離のポリカルボン
酸を使用する代りに、対応するポリカルボン酸無水物ま
たは対応するポリカルボン酸の低級アルコールエステル
またはこれらの混合物を使用することもできる。ポリカ
ルボン酸は脂肪族、脂環式、芳香族および/または複素
環式であり得、そして随意に、例えばハロゲン原子によ
つて置換されていても、および/または不飽和でもよ
い。このようなポリカルボン酸の例は、こはく酸、アジ
ピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタ
ル酸、イソフタル酸、トリメリト酸、無水フタル酸、無
水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、
無水テトラクロルフタル酸、エンドメチレンテトラヒド
ロフタル酸無水物、無水グルタル酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、フマル酸、二量体および三量体の脂肪酸
(例えば単量体の脂肪酸と随意に混合したオレイン
酸)、テレフタル酸ジメチルエステルおよびテレフタル
酸ビスグリコールエステルを包含している。好適な多価
アルコールはエチレングリコール、1,2−および1,3−プ
ロピレングリコール、1,4−、1,3−および2,3−ブチレ
ングリコール、ヘキサン−1,6−ジオール、オクタン−
1,8−ジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール(1,4−ビス−ヒドロキシメチルシク
ロヘキサン)、2−メチル−1,3−プロパンジオール、
グリセロール、トリメチロールプロパン、ヘキサン−1,
2,6−トリオール、ブタン−1,2,4−トリオール、トリメ
チロールエタン、ペンタエリスリトール、キニトール、
マンニトールおよびソルビトール、メチルグリコシド、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブ
チレングリコールおよびポリブチレングリコールを包含
している。ポリエステルは末端カルボキシル基を含むこ
とができる。ラクトン(例えばε−カプロラクトン)ま
たはヒドロキシカルボン酸(例えばω−ヒドロキシカプ
ロン酸)のポリエステルも使用できる。
本発明にしたがつて使用できる少なくとも2個、一般
に2〜8個、そして好ましくは2〜3個のヒドロキシ基
を含むポリエーテルもそれ自体公知であつて、例えば、
エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキ
シド、テトラヒドロフラン、スチレンオキシドまたはエ
ピクロルヒドリンのようなエポキシドを、例えばBF3
存在下でそれ自体重合させるか、あるいはこれらのエポ
キシドを、随意に混合した形で、または連続的に水、ア
ルコールまたはアミンのような反応性の水素原子を含む
出発成分に付加することによつて得られる。このような
ポリエーテルの例はエチレングリコール、1,3−または
1,2−プロピレングリコール、トリメチロールプロパ
ン、4,4′−ジヒドロキシジフエニルプロパン、アニリ
ン、アンモニア、エタノールアミンまたはエチレンジア
ミンを包含している。例えば西ドイツ特許出願公告明細
書第1,176,358号および第1,064,938号に記載されている
型のサツカロースポリエーテルも本発明にしたがつて使
用できる。多くの場合、OH基を優勢的に(ポリエーテル
中に存在するすべてのOH基を基にして90重量%まで)含
むポリエーテルを使用するのが好ましい。例えば、ポリ
エーテルの存在下でスチレンおよびアクリロニトリルを
重合することによつて得られる型の、ビニル重合体によ
つて変性されたポリエーテル(米国特許明細書第3,383,
351号、第3,304,273号、第3,523,093号および第3,110,6
95号および西ドイツ特許第1,152,236号明細書)も、OH
基を含むポリブタジエンのように適している。
好適なポリチオエーテルはチオジグリコール自体の縮
合物および/またはチオジグリコールと他のグリコー
ル、ジカルボン酸、ホルムアルデヒド、アミノカルボン
酸またはアミノアルコールとの縮合物を包含している。
共反応剤如何によつて、生成物はポリチオ混合エーテ
ル、ポリチオエーテルエステルまたはポリチオエーテル
エステルアミドになる得る。
好適なポリアセタールはグリコール(例えばジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、4,4′−ジオ
キシエトキシジフエニルジメチルメタンおよびヘキサン
ジオール)とホルムアルデヒドから得られる化合物を包
含している。本発明にしたがつて使用するのに適したポ
リアセタールはまた、環状アセタールの重合によつて得
ることができる。
ヒドロキシル基を含む好適なポリカーボネートは、例
えば、ジオール(例えばプロパン−1,3−ジオール、ブ
タン−1,4−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコールまたはテト
ラエチレングリコール)とホスゲンまたは炭酸ジフエニ
ルのような炭酸ジアリールとの反応によつて得ることが
できるポリカーボネートである。
ポリエステルアミドおよびポリアミドは、多塩基性の
飽和および不飽和カルボン酸またはそれらの無水物と、
多官能性の飽和および不飽和アミノアルコール、ジアミ
ン、ポリアミンおよびこれらの混合物とから得られた、
大部分が線状の縮合物を包含している。
既にウレタン基または尿素基を含むポリヒドロキシル
化合物および随意に変性された天然ポリオール(例えば
ひまし油、炭水化物または澱粉)も使用できる。
アルキレンオキシドをフエノールホルムアルデヒド樹
脂または尿素−ホルムアルデヒド樹脂に付加した生成物
も本発明方法において使用できる。
本発明にしたがつて使用するのに適したこれらの化合
物の代表的な例は、例えば、ハイ・ポリマーズ(High P
olymers)、第XVI巻、「ポリウレタンズ,ケミストリー
・アンド・テクノロジー(Polyurethanes,Chemstry and
Technology)」,サウンダーズ−フリツシユ(Saunder
s−Frisch)編、インターサイアンス・パブリシヤーズ
(Intersciece Publishers)、ニユーヨーク/ロンド
ン、第I巻、1962、第32頁〜第42頁および第44頁〜第54
頁並びに第II巻、1964、第5頁〜第6頁および第198頁
〜第199頁、およびプラスチツク便覧(Kunststoff−Han
dbuch)、第VII巻、フイーベツヒーヘヒトレン(Vieweg
−Hchtlen)、カルル−ハンザー−フエリラーク(Ca
rl−Hanser−Verlag)、ミユンヘン(Mnchen)、196
6の例えば第45頁〜第71頁に記載されている。
勿論、少なくとも2個のイソシアネート反応性の水素
原子を含み、かつ400〜約10,000の分子量を有する前述
の化合物の混合物、例えばポリエーテルとポリエステル
との混合物を使用することができる。
本発明にしたがつて使用できるその他の出発成分は、
例えば、ベー・ジーフケン(W.Siefken)がユスツス・
リービツヒス・アナーレン・デル・ヘミー(Justus Lie
bigs Annalen der Chemie)、562、第75頁〜第136頁に
述べた型の脂肪族、脂環式、アラリフアテイツク、芳香
族および複素環式ポリイソシアネートである。このよう
なポリイソシアネートの例はエチレンジイソシアネー
ト、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキ
サメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシ
アネート、シクロブタン−1,3−ジイソシアネート、シ
クロヘキサン−1,3−ジイソシアネートおよびシクロヘ
キサン−1,4−ジイソシアネートおよびこれらの異性体
混合物、1−イソシアネート−3,3,5−トリメチル−5
−イソシアナトメチルシクロヘキサン(ドイツ特許出願
公告明細書第1,202,785号)、2,4−および2,6−ヘキサ
ヒドロトルイレンジイソシアネートおよびこれらの異性
体混合物、ヘキサヒドロ−1,3−および/または−1,4−
フエニレンジイソシアネート、ペルヒドロ−2,4′−お
よび/または−4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネ
ート、1,3−および1,4−フエニレンジイソシアネート、
2,4−および2,6−トルイレンジイソシアネートおよびこ
れらの異性体混合物、ジフエニルメタン−2,4′−およ
び/または−4,4′−ジイソシアネート、ナフチレン−
1,5−ジイソシアネート、トリフエニルメタン−4,4′,
4″−トリイソシアネート、アニリン−ホルムアルデヒ
ド縮合物のホスゲン化によつて得られ、かつ、例えば英
国特許明細書第874,430号および第848,671号に記載され
た型のポリフエニルポリメチレンポリイソシアネート、
例えば西ドイツ特許出願公告明細書第1,157,601号に記
載された型のペルクロル化アリールポリイソシアネー
ト、西ドイツ特許第1,092,007号明細書に記載された型
のカルボジイミド基を含むポリイソシアネート、米国特
許第3,492,330号明細書に記載された型のジイソシアネ
ート、英国特許第994,890号明細書、ベルギー特許第76
1,626号明細書およびオランダ特許出願公開明細書第7,1
02,524号に記載された型のアロフアネート基を含むポリ
イソシアネート、西ドイツ特許明細書第1,022,789号、
第1,222,067号および第1,027,394号並びに西ドイツ特許
出願公開明細書第1,929,034号および第2,004,048号に記
載された型のイソシアネート基を含むポリイソシアネー
ト、ベルギー特許第752,261号明細書または米国特許第
3,394,164号明細書に記載された型のウレタン基を含む
ポリイソシアネート、西ドイツ特許第1,230,778号明細
書によるアシル化した尿素基を含むポリイソシアネー
ト、西ドイツ特許第1,101,394号明細書、英国特許第88
9,050号明細書およびフランス特許第7,017,514号明細書
に記載された型のビユーレツト基を含むポリイソシアネ
ート、ベルギー特許第723,640号に記載された型のテロ
メル化(テロメリゼーシヨン)反応によつて製造された
ポリイソシアネート、英国特許明細書第965,474号およ
び第1,072,956号、米国特許第3,567,763号明細書および
西ドイツ特許第1,231,688号明細書に記載された型のエ
ステル基を含むポリイソシアネート並びに西ドイツ特許
第1,072,385明細書による前述のイソシアネートとアセ
タールとの反応生成物を包含している。
随意に前記ポリイソシアネートの1種または2種以上
に溶解した溶液の形で、イソシアネートの商業的な生産
において得られるイソシアネート基含有残留残渣を使用
することができ、これらのポリイソシアネートの混合物
も使用できる。一般に、2,4−および2,6−トリイレンジ
イソシアネートおよびこれらの異性体の混合物(「TD
I」)のような商業的に入手できるポリイソシアネー
ト、アニリン−ホルムアルデヒド縮合物をホスゲン化す
ることによつて得られる型のポリフエニルポリメチレン
ポリイソシアネート(「粗製MDI」)およびカルボジイ
ミド基、ウレタン基、アルフアネート基、イソシアヌレ
ート基、尿素基またはビユーレツト基を含むポリイソシ
アネート(「変性ポリイソシアネート」)を使用するの
が特に好ましい。
ポリイソシアネート、もつと適切な言い方をすれば、
前述のポリイソシアネートと前述の比較的分子量の大き
いおよび/または分子量の小さいポリオールとから製造
されたイソシアネートプレポリマーは、粉末状または懸
濁状の芳香族ジアミンとの反応中に液体の形で存在しな
ければならない。
本発明方法によつてポリウレタンフオームを製造しよ
うとする場合には、発泡剤として水および/または揮発
し易い有機化合物が使用される。好適な有機発泡剤はア
セトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、ハロゲ
ン置換アルカン(例えば塩化メチレン、クロロホルム、
塩化エチリデン、塩化ビニリデン、モノフルオルトリク
ロルメタン、クロルジフルオルメタンおよびジクロルジ
フルオルメタン)、ブタン、ヘキサン、ヘプタンまたは
ジエチルエーテルを包含している。発泡作用はまた、昇
温下で窒素のようなガスを放出しながら分解する化合
物、例えば、アゾイソブチロニトリルのようなアゾ化合
物を添加することによつても得られる。発泡剤のその他
の例および発泡剤の使用に関する情報はフイーベツヒ
(Vieweg)およびヘヒトレン(Hchtlen)によつて刊
行されたプラスチツク便覧(Kunststoff−Handbuch)、
第VII巻、カルル−ハンザー−フエラーク(Carl−Hanse
r−Verlag)、ミユンヘン、1966の、例えば第108頁、第
109頁、第453頁、第455頁および第507頁〜第510頁に見
出すことができる。
本発明によれば触媒も使用できる。好適な触媒は公知
であつて、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−
メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N,N′,
N′−テトラメチルエチレンジアミン、1,4−ジアザビシ
クロ−(2,2,2)−オクタン、N−メチル−N′−ジメ
チルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチル−ベンジ
ルアミン、ビス−(N,N−ジエチルアミノエチル)−ア
ジペート、N,N−ジエチルベンジルアミン、ペンタメチ
ルジエチレントリアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシ
ルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジ
アミン、N,N−ジメチル−β−フエニルエチルアミン、
1,2−ジメチルイミダゾールおよび2−メチルイミダゾ
ールを包含している。
イソシアネート反応性の水素原子を含む第三アミンは
トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、
N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノー
ルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、これらの
アミンとプロピレンオキシドおよび/またはエチレンオ
キシドのようなアルキレンオキシドとの反応生成物を包
含している。
その他の好適な触媒は2,2,4−トリメチル−2−シラ
モルホリンおよび1,3−ジエチルアミノメチルテトラメ
チルジシロキサンのような、例えば西ドイツ特許第1,29
9,290号明細書に記載された型の炭素−珪素結合を含む
シラアミンを包含している。
その他の好適な触媒は水酸化テトラアルキルアンモニ
ウムのような窒素含有塩基、水酸化ナトリウムのような
アルカリ水酸化物、ナトリウムフエノレートのようなア
ルカリフエノレート、またはナトリウムメチレートのよ
うなアルカリアルコレートを包含している。ヘキサヒド
ロトリアジンもまた触媒として使用できる。
本発明によれば、有機金属化合物、特に有機錫化合物
も触媒として使用できる。好ましい有機錫化合物は酢酸
錫(II)、オクタン酸錫(II)、エチルヘキサン酸錫
(II)およびラウリン酸錫(II)のようなカルボン酸の
錫(II)塩、および二酢酸ジブチル錫、二ラウリン酸ジ
ブチル錫、マレイン酸ジブチル錫または二酢酸ジオクチ
ル錫のようなカルボン酸のジアルキル錫塩を包含してい
る。
本発明にしたがつて使用するのに適した触媒のその他
の代表的な例および触媒の作用様式に関する情報は、前
記プラスチツク便覧第VII巻の、例えば第96頁〜第102頁
に見出すことができる。
触媒は一般に、400〜約10,000の分子量を有するポリ
ヒドロキシル化合物の量を基にして、約0.001〜10重量
%の量で使用される。
本発明によれば、界面活性剤(乳化剤および整泡剤)
を使用することもできた。好適な乳化剤はひまし油スル
ホネートまたは脂肪酸のナトリウム塩、あるいはジエチ
ルアミンオレエートまたはジエタノールアミンステアレ
ートのような脂肪酸のアミン塩を包含している。スルホ
ン酸(例えばドデシルベンゼン−スルホン酸またはジナ
フチルメタンジスルホン酸)、脂肪酸(例えばリシノー
ル酸)または重合体脂肪酸のアルカリ塩またはアンモニ
ウム塩も界面活性剤として使用できる。
公知の整泡剤、好ましくは水溶性のポリエーテルシロ
キサンを使用できる。これらの化合物の構造は一般に、
エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体が
ポリジメチルシロキサン残基に結合しているような構造
である。このような整泡剤は、例えば米国特許第2,764,
565号明細書に記載されている。
本発明によれば、反応遅延剤、例えば、塩化水素酸ま
たは有機酸ハライドのような酸として反応する化合物;
パラフイン、脂肪族アルコールまたはジメチルポリシロ
キサンのような発泡調整剤;顔料または染料;トリスク
ロルエチルホスフエートまたは燐酸アンモニウムまたは
ポリ燐酸アンモニウムのような難燃剤;老化および風化
の作用に対する安定剤;可塑剤;静菌剤および静細菌
剤;および硫酸バリウム、珪藻土、カーボンブラツクま
たは白亜のような充填剤を使用することもできる。
本発明にしたがつて随意に使用できる界面活性剤およ
び整泡剤、発泡調整剤、反応遅延剤、安定剤、難燃剤、
可塑剤、染料、充填剤、静菌剤および静細菌剤、および
このような添加剤の使用並びにそれらの作用様式に関す
る情報は、前述のプラスチツク便覧、第VI巻の、例えば
第103頁〜第113頁に見出すことができる。
本発明によれば、反応成分は、例えば米国特許第2,76
4,565号明細書に記載されている型の機械を屡々使用す
るプレポリマー法またはセミ−プレポリマー法によつて
反応させることができる。本発明にしたがつて使用でき
る処理機械に関する情報は前記プラスチツク便覧第XVI
巻の、例えば第121頁〜第205頁に見出すことができる。
本発明方法においては、連鎖延長剤およびOH基を含む
高分子量化合物中に存在するイソシアネート反応性の基
に対するイソシアネート基の当量比が、適用される個々
の処理方法によつて一般に約0.7〜1.5、好ましくは約0.
9〜1.15となるように、反応成分の量が選定される。プ
レポリマーの状態を使用するときには、そのプレポリマ
ーのNCO含有量は約1.8〜6重量%である。連鎖延長剤の
中のイソシアネート反応性の基対高分子量化合物中の反
応性OH基の当量比は広い範囲内で変化することができ
て、好ましくは約0.4〜1.5であり、その場合は軟質〜硬
質のポリウレタンが得られる。本発明にしたがつて使用
すべきジアミンの他に、他のジアミンまたはジオールで
さえ、例えばポリヒドロキシル化合物の製造に関して前
に述べたジアミンまたはジオールも連鎖延長剤として使
用できる。しかしながら、連鎖延長剤中の本発明アミン
のモル分率は約0.5〜1、好ましくは約0.8〜1、そして
最も好ましくは1でなければならない。
本発明方法はまた二段階法で遂行することができる。
少なくとも2個のヒドロキシル基を含み、かつ400〜約1
0,000の分子量を有するポリオール成分は公知の方法に
より過剰のジイソシアネートと反応して、NCOプレアダ
クトを生成する。この反応の進行はNCO滴定によつて監
視できる。重付加反応が完了したときに、適当な撹拌機
を使用してジアミノジフエニル尿素を固体の粉末(粒子
寸法約5〜50μm)の形で導入し、そして形成された懸
濁物を徹底的に混合する。
しかしながら、NCOプレアダクトの基礎成分となつて
いる高分子量液体ポリオールの少量の中で初めに固体の
ジアミン粉末を混合することもできる。懸濁物中のジア
ミノジフエニル尿素対ポリオールの重量比は約1.0:0.5
〜1.0:5.0、好ましくは約1.0:1.0〜1.0:2.0である。こ
のようにして得られたペーストまたは注型可能な懸濁物
はその後NCOプレアダクトに加えることができる。この
方法の利点は、遂行し易いことである。
連鎖延長剤を添加するときの温度はNCOプレアダクト
の状態によつてきまる。液体のNCOプレアダクトについ
ては連鎖延長剤を(単独で、あるいは好ましくはポリオ
ール中に懸濁させた形で)室温において加える。粘度が
高いか、あるいは固体のNCOプレポリマーについては、
混合物の満足な注型が保証される温度で連鎖延長剤を加
え、この温度は60〜80℃を越えてはならない。しかしな
がら、どんなことがあつても、NCOプレポリマーと芳香
族ジアミンとの予備反応が生じてはならず、それは混合
物の粘度が制御できないほど上昇すると、通常の注型技
術によるその後の処理が複雑になるからである。ジアミ
ンを添加して間もなく、反応混合物を真空中で脱気す
る。
系の処理時間(可使時間)はジアミノジフエニル尿素
とNCOプレアダクトの型によつて左右される。処理温度
が高過ぎると予備反応が起こる可能性があるので、処理
温度は勿論高過ぎてはならない。
本発明の反応系の処理はその状態によつて決まる。室
温で注型できる液体系は注型によつて処理することがで
き、そして随意に注型の前に短時間、例えば50〜70℃に
加熱される。もはや注型できないが、なお流れ動く系は
例えば塗布ナイフを使用して所望のサブストレートに塗
布し、ついで熱によつて硬化することができる。プラス
チツク系(ペースト)は加圧の下に金型内で加工するこ
とができ、硬化のためには120℃において5〜15分の期
間で十分である。
比較的融点の高い出発ポリオール(45〜65℃)を特に
基とした固体系は金型内で加圧の下に射出成形)あるい
は、例えば、ポリオールの融点またはそれよりも高い温
度で処理される。予め調製された系は固体の顆粒の形
で、ポリオールの融点よりも高い(通常70℃よりも低
い)温度に加熱されている金型内に導入することができ
る。その後、金型を100〜120℃に加熱して、その中身を
硬化させる。
本発明の反応系の硬化温度は約100〜180℃である。硬
化温度が上昇するにつれて硬化時間は短かくなる。加熱
時間は温度によつて一分間よりも短かくなるか、あるい
は数時間に及ぶことができる。場合によつては、完全な
硬化を保証するために、金型の中から取り出した後に10
0℃において暫くの間プラスチツクの状態を整える(con
ditioning)のが有利である。
本発明によつて製造されたエラストマーは様々な用途
に、例えば苛酷な機械的応力を受ける成形体、例えばタ
イヤ、ローラ、V−ベルト、苛酷な熱応力または化学的
応力を受けるシール、温水管またはモーター用に、ある
いは被膜、織物コーテイングおよびポリウレタン粉末の
製造のために使用できる。
連鎖延長反応は、好ましくは密閉された金型内で、前
記の発泡剤および添加剤の存在の下に遂行することもで
き、その場合は発泡した芯と緻密な皮膜を有する発泡体
を生成することができる。
本発明方法によつて得られる弾性および半弾性の発泡
体は詰物材料、マツトレス、包装材料として使用するこ
とができ、またその難燃性によつて、これらの特性が特
に重要である用途、例えば自動車および航空機の構造部
材および一般に乗り物のために使用することができる。
発泡体は金型内の発泡によつて製造できるか、あるいは
塊状に発泡した材料から二次加工することができる。
〔実施例〕
ついで、本発明を以下の実施例によつて説明するが、
これらの実施例の中で示されているすべての部または百
分率は、別に指示されていなければ重量によるものであ
る。
実施例1 アジピン酸とエチレングリコールとの線状ポリエステ
ル(OH価56、分子量2,000)を60〜80℃において2,4−ジ
イソシアナトトルエンと反応させることによつて(当量
比1:2)、3.6〜3.8%のNCO分を有するNCOプレアダクト
を得た。
このNCO成分200gを、米国特許第2,503,797号明細書に
したがつて水中でp−フエニレンジアミンと尿素から製
造した4,4′−ジアミノジフエニル尿素23.2gと40〜50℃
において徹底的に混合した。固体の4,4−ジアミノジフ
エニル尿素は10〜40μmの粒子径を有し、懸濁物はウオ
ーター・ジエツト・バキユームによつて完全に脱気され
ていた。
このようにして得られた反応系は40〜50℃の温度にお
いて少なくとも1週間安定に貯蔵できた。混合物のかな
りの粘度上昇を導く予備反応は存在しなかつた。
離型剤が塗布されている予熱された金型中に液体の反
応系を注いだ後、140〜150℃に加熱した。
1〜2時間後に、混合物は硬化して、成形体を金型か
ら取り出した。その温度においてさらに4時間成形体の
状態を整えた。
次の機械的性質を有する高度に弾性のPURエラストマ
ーが得られた。
モジユラス(100%) (MPa) 12.5 引張り強さ (MPa) 31 破断点伸び (%) 600 引裂伝播抵抗 (KN/m) 105 弾性 (%) 38 硬さ (シヨアA) 95 このエラストマーは負荷の下で高い耐熱性を備えてい
た。
実施例2 70〜80℃において、線状ポリプロピレングリコールエ
ーテル(OH価56、分子量2,000)と2,4−ジイソシアナト
トルエンから(当量比1:2)NCO分3.5%を有する。末端
にNCO基を有するプレアダクトを製造した。液体のプレ
アダクト200gを4,4′−ジアミノジフエニル尿素21.4gと
混合し、ついで15〜30分後にウオーター・ジエツト・バ
キユームで懸濁物を脱気した。室温および室温よりも若
干高い温度で安定に貯蔵できる一成分系が得られた。2
〜3か月後にやつと粘度が徐々に上昇した。
反応混合物は140〜150℃において約5〜6時間の硬化
時間を示した。生成したPURエラストマーは次の機械的
性質を備えていた。
モジユラス(100%) (MPa) 10 引張り強さ (MPa) 15 破断点伸び (%) 550 引裂伝播抵抗 (KN/m) 35 弾性 (%) 40 硬さ シヨアA 90 このエラストマーは負荷の下で高い耐熱性を有するう
えに、目に見えるほどの影響を示さずに170℃において
数時間加熱することができた。
実施例2a(比較) 実施例2で製造したポリプロピレングリコールエーテ
ルとTDIとのNCOプレアダクト(NCO分3.5%)200gを撹拌
しながら微粉末状の2,2′−ジアミノジフエニル尿素20.
84gと混合した。この反応混合物は室温において数時間
安定に貯蔵できた。
実施例1にしたがつて製造したポリウレタン尿素エラ
ストマーは120℃において1.5時間の硬化時間を有し、次
の機械的性質を備えていた。
モジユラス(100%)(MPa) 6.5 引張強さ (MPa) 10.3 破断点伸び (%) 400 引裂伝播抵抗 (KN/m) 25 弾性 (%) 40 硬さ シヨアA 85 このエラストマーは低下していても完全に受け容れら
れる特性スペクトルを有していたが、それは意外に熱試
験では劣つていた。
室温における1.2時間、2.1日間、3.3日間の貯蔵時間
(熟成時間)の後、試験片を加熱室の中で140〜150℃に
加熱した。本発明方法によつて得られ、かつ3,3′−お
よび4,4′−ジアミノジフエニル尿素を基として試験片
は目に見えるほどの影響を示さずにこの熱試験に耐えた
のに対し、2,2′−ジアミノジフエニル尿素によつて製
造されたポリウレタン尿素エラストマーは全く意外な結
果を生じた。熱を短時間しか与えなかつた後でさえ、こ
の試験片はその寸法安定性を失つて、液体の溶融物が得
られた。冷たい状態にあるときでさえ、この溶融した生
成物は全く弾性を示さなかつた。初めは弾性の大きい成
形体も破壊された。
実施例3 実施例2で述べた線状のポリプロピレングリコールエ
ーテル(プロピレンオキシドの重合;PO単位100%)を、
75%のプロピレンオキシド単位と25%のエチレンオキシ
ド単位(連鎖末端部)を含む線状のポリプロピレングリ
コールエーテルで置き換えたとき、TDIを使用してNCO分
3.5%を有するNCOプレアダクトが得られた。
このNCOプレポリマー200gに撹拌しながら21.4gの4,
4′−ジアミノジフエニル尿素を加えてから、15〜30分
間脱気した。室温において液体である懸濁物もまた安定
に貯蔵できたが、この系の硬化時間は実施例2に記載し
た系の硬化時間よりもかなり短かかつた。140〜150℃に
おいて僅か30分間しか経過しない後に、次の特性を有す
る高品質のポリウレタン尿素エラストマーが得られた。
モジユラス(100%) (MPa) 10.2 引張強さ (MPa) 14.5 破断点伸び (%) 550 引裂伝播抵抗 (KN/m) 34 弾性 (%) 38 硬さ シヨアA 91 実施例4 実施例2において製造したポリプロピレングリコール
エーテルとTDIとのNCOプレアダクト200gを30gの3,3′−
ジアミノ−4,4′−ジメチルジフエニル尿素(西ドイツ
特許出願公開明細書第3,613,249号にしたがい、3,3′−
ジイソシアナト−4,4′−ジメチルジフエニル尿素のア
ルカリ加水分解によつて製造された)と混合した。
室温における貯蔵安定性を測定するために、液体反応
混合物の粘度を数日間にわたつて測定したところ、次の
粘度動向が観察された。
これらの数値によれば、反応混合物は約4日間安定に
貯蔵できた。
ほんの120℃の温度に加熱することによつて液体のNCO
プレアダクト/ジアミノジフエニル尿素懸濁物を硬化さ
せた。約1〜2時間加熱してからPUR成形体の状態を(1
20℃において3〜4時間)整えた後、得られた最終生成
物は次の機械的性質を備えていた。
モジユラス(100%) (MPa) 12.5 引張強さ (MPa) 14.5 破断点伸び (%) 400 引裂伝播抵抗 (KN/m) 30.5 弾性 (%) 40 硬さ シヨアA 91 実施例5 西ドイツ特許出願公開明細書第3,429,149号に記載さ
れているように固体のジアミンの反応性を脂肪族ポリイ
ソシアネートで抑制(脱活性化)するために、粉末状の
3,3′−ジアミノ−4,4′−ジメチルジフエニル尿素100g
を500mlのリグロイン中に懸濁させた。ついで、7.5gの
トルエン中に1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシア
ヌレート(NCO=24.5%)7.5gを含む溶液15gを激しく撹
拌しながら加えた。室温で3〜4時間撹拌した後、反応
混合物を約2時間60〜70℃に加熱した。このようにして
変性されたジアミノジフエニル尿素を吸引過し、つい
で乾燥することによつて残留するリグロインから遊離さ
せた。
反応性が抑制されたジアミン30gを、実施例2で製造
したNCOプレアダクト(NCO=3.5%)200gと混合した。
得られた懸濁物は室温で長時間(2週間)貯蔵した後で
も重大な温度上昇を示さなかつた。この系は120℃の温
度において1〜2時間で硬化した。得られたエラストマ
ーの機械的性質は実施例4で示した機械的性質に匹敵し
ていた。
実施例6 1. 60gの線状ポリプロピレングリコールエーテル(分
子量2,000、OH価56)を微粉末状の3,3′−ジアミノ−4,
4′−ジメチルジフエニル尿素(NH価290)30gと徹底的
に混合した。その製造法(3,3′−ジイソシアナト−4,
4′−ジメチルジフエニル尿素のアルカリ加水分解)の
ために、連鎖延長剤は比較的分子量の大きい成分(オリ
ゴマー)を含んでいた。室温でなお注型できる懸濁物
(A)が得られた。
室温においてこの混合物Aを、1000の分子量を有する
線状ポリプロピレングリコールエーテルとTDIとのNCOプ
レアダクト(NCO分5.7%)163gに加えた。生成した反応
系の粘度上昇は極めて緩慢に起きたので、この反応系は
長期間加工できる状態を保つた。約15時間の期間の後、
粘度上昇は非常に大きかつたので、注型による加工はも
はや利用できなかつた。
2. 1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート
(NCO分23%)1.5gを懸濁物A(ジアミノジフエニル尿
素/ポリエーテル懸濁物)に加えた。ついで、生成した
混合物を80℃に3〜4時間加熱した。その後、赤外スペ
クトル中にNCOバンドを検出することができなかつた。
このように変性した懸濁物を前述のプレアダクト(NCO
分5.7%)163gと混合した。ポリプロピレングリコール
エーテル(固体ジアミンのための懸濁用成分)のOH基は
NCOプレアダクトとゆつくり反応し、処理は悪影響を受
けなかつた。約24時間後にNCO/OH反応は終了し、得られ
た反応系は10,000〜12,000cP/室温の粘度を示した。
この系は数週間貯蔵安定性を保持した。
120〜130℃で熱硬化させることによつて得られたポリ
ウレタン尿素エラストマーは次の機械的性質を備えてい
た。
モジユラス(100%) (MPa) 7.5 引張強さ (MPa) 12.6 破断点伸び (%) 550 引裂伝播抵抗 (KN/m) 35 弾性 (%) 45 硬さ シヨアA 86 実施例7 実施例1において製造したポリエステルジオールとTD
IとのNCOプレアダクト(NCO分3.6〜3.8%)200gを40〜5
0℃の温度において(溶融)32.6gの3,3′−ジアミノ−
4,4′−ジメチルジフエニル尿素と混合した。生成した
懸濁物はその温度で約1〜2時間の貯蔵安定性を示し
た。120℃において、反応混合物は僅か2〜5分間で硬
化した。実施例1にしたがつて注型することにより、下
記の機械的性質を有する高品質のPUR成形体が得られ
た。
モジユラス(100%) (MPa) 10.0 引張強さ (MPa) 25 破断点伸び (%) 500 引裂伝播抵抗 (KN/m) 72 弾性 (%) 38 硬さ シヨアA 93 実施例8 1,000g(1.0モル)の線状ポリプロピレングリコール
エーテル(分子量1,000、OH価112)を672g(4.0モル)
の1,6−ジイソシアナトヘキサンと混合した。6〜8時
間80℃に加熱した後、薄層蒸発器を使用して過剰のジイ
ソシアネートを反応混合物から除去した。単量体を含ま
ないNCOプレアダクトは5.9%のNCO分を持つていた。
50.4gの3,3′−ジアミノ−4,4′−ジメチルジフエニ
ル尿素を2.00gのNCOプレアダクトに加え、ついで生成し
た懸濁物を、適当な撹拌機を使用して室温で完全に均質
化した。つぎに、このように均質化された懸濁物をウオ
ーター・ジエツト・バキユーム中で脱気した。このよう
にして得られた反応混合物は少なくとも2日間貯蔵安定
性を保つた。過度の粘度上昇はなかつた。
実施例1にしたがつて(硬化条件、150℃において2
時間)得られたPURエラストマーは次の機械的性質を備
えていた。
モジユラス(100%) (MPa) 11.1 引張強さ (MPa) 18.5 破断点伸び (%) 350 引裂伝播抵抗 (KN/m) 45 弾性 (%) 48 硬さ シヨアA/D 95/50 実施例9(一段階法) トルエン10g中に1,6−ジイソシアナトヘキサン三量体
(イソシアヌレート、NCO=24.5%)10gを含む溶液20g
を、線状ポリプロピレングリコールエーテル(分子量:2
000、OH価56)400g中に200gの3,3′−ジアミノ−4,4′
−ジメチルジフエニル尿素を含む懸濁物に加える。反応
混合物を撹拌しながら4〜5時間80〜100℃に維持す
る。ついで、添加されていたトルエン(10g)を真空中
で除去する。このようにしてポリプロピレングリコール
エーテル中に懸濁したジアミノジフエニル尿素が脱活性
化した形で得られる(西ドイツ特許出願公開明細書第3,
429,149号)。
この懸濁物160gを200gの線状ポリプロピレングリコー
ルエーテル(分子量:1000、OH価:112)と混合する。つ
いで、4,4′−ジイソシアナトジフエニル尿素の溶融物
(NCO=33.5%、温度40〜50℃)111gを加える。ウオー
ター・ジエツト・バキユームの下で脱気した後、離型剤
が供給されている金型中に混合物を注入する。反応混合
物の処理時間は3〜4時間である。その後加熱下で硬化
が起こる。130〜150℃において約3時間経過した後、88
Aの硬さを有する高度に弾性の強靭なポリウレタン尿素
成形体が得られる。
比較例 脱活性化された3,3′−ジアミノ−4,4′−ジメチルジ
フエニル尿素を使用しないで上記の反応手順を遂行する
場合には、全く異なる結果が得られる。ジアミノジフエ
ニル尿素と4,4′−ジイソシアナトジフエニルメタンと
の非常に速い予備反応のために、不活性充填剤の特性を
有し、かつPUR系中に混入されないポリ尿素が僅か2,3分
後に生成し、その結果反応混合物の処理時間は非常に短
かくなる(急速な粘度上昇)。熱の影響下で得られる固
体生成物は靭性を全く示さないで、引張応力または圧力
を受けると破損する。
本発明はこれまでに説明の目的で詳しく述べられてき
たけれども、このような詳細な説明は専らその目的のた
めであつて、本発明が特許請求の範囲に記載された事項
によつて制限されることを除き、本発明の精神と範囲を
外れないで、当業者がその中で様々な変更をなし得るこ
とは当然理解されるべきである。
以上、発明の詳細な説明において詳しく説明した本発
明を具体的に要約すれば、次のとおりである。
(1)a) 下記の式に該当するジアミノジフエニル尿
(式中、R1,R2,R3およびR4は、互に同じかまたは異つて
いて、水素またはC1〜C6アルキル基を表わし、そして式
の中のアミノ基は尿素基に対してメタ位および/または
パラ位にある。)と、 b) ポリイソシアネートおよびNH2基またはOH基含有
化合物あるいはそれから製造された、末端にNCO基を有
するプレポリマー との不均質混合物を調製し、ついでこの混合物を前記ジ
アミノジフエニル尿素の融点よりも低い温度に加熱する
ことにより前記不均質系を反応させて、ポリウレタン尿
素エラストマーを生成させることからなる、ポリウレタ
ン尿素エラストマーの製造方法。
(2) 前記ジアミノジフエニル尿素が室温では前記ポ
リヒドロキシル化合物中に一部しか溶解しないが、前記
ジアミノジフエニル尿素の融点よりも低い昇温下では前
記ジアミノフエニル尿素が前記ポリヒドロキシル化合物
中に容易に溶解するように、前記ポリヒドロキシル化合
物が選択される、前記第(1)項記載の方法。
(3) 前記ジアミノジフエニル尿素を、前記ポリヒド
ロキシル化合物の一部に懸濁した懸濁物の形にある前記
末端にNCO基を有するプレポリマーと混合し、そして前
記ジアミノジフエニル尿素の前記ポリヒドロキシル化合
物に対する重量比が約1.0:0.5〜1.0:5.0である、前記第
(1)項記載の方法。
(4) 前記ジアミノジフエニル尿素を、前記ポリヒド
ロキシル化合物の少なくとも一部に懸濁している懸濁物
の形にある前記末端にNCO基を有するプレポリマーと混
合し、そして前記ジアミノジフエニル尿素対前記ポリヒ
ドロキシル化合物の重量比が約1.0:1.0〜1.0:2.0であ
る、前記第(2)項記載の方法。
(5) 前の段階で前記ジアミノジフエニル尿素の約0.
05〜20NH2当量がポリイソシアネートと反応した、前記
第(3)項記載の方法。
(6) 前記ジアミノジフエニル尿素が3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジメチルジフエニル尿素および4,4′−ジア
ミノジフエニル尿素からなる群から選ばれた一員からな
る、前記第(1)項記載の方法。
(7) 前記ジアミノジフエニル尿素が3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジメチルジフエニル尿素および4,4′−ジア
ミノジフエニル尿素からなる群から選ばれた一員からな
る、前記第(3)項記載の方法。
(8) 前記ジアミノジフエニル尿素が3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジメチルジフエニル尿素および4,4′−ジア
ミノジフエニル尿素からなる群から選ばれた一員からな
る、前記第(4)項記載の方法。
(9) 前記ジアミノジフエニル尿素が3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジメチルジフエニル尿素および4,4′−ジア
ミノジフエニル尿素からなる群から選ばれた一員からな
る、前記第(5)項記載の方法。
(10)a) 固体の状態にあつて、しかも下記の式に該
当するジアミノジフエニル尿素 (式中、R1,R2,R3およびR4は、互に同じかまたは異つて
いて、水素またはC1〜C6アルキル基を表わし、そして式
の中のアミノ基は尿素基に対してメタ位および/または
パラ位にある。)と、 b) ポリイソシアネートおよびNH2基またはOH基含有
化合物あるいはポリイソシアネートと400〜約10,000の
分子量を有するポリヒドロキシル化合物とから製造され
た、末端にNCO基を有するプレポリマー との懸濁物からなる、不均質な反応混合物。
(11) 前記ジアミノジフエニル尿素が室温では前記ポ
リヒドロキシル化合物中に一部しか溶解しないが、前記
ジアミノジフエニル尿素の融点よりも低い昇温下では前
記ジアミノジフエニル尿素が前記ポリヒドロキシル化合
物中に容易に溶解するように、前記ポリヒドロキシル化
合物が選択される、前記第(10)項記載の不均質な反応
混合物。
(12) 前記ジアミノジフエニル尿素を、前記ポリヒド
ロキシル化合物の一部に懸濁した懸濁物の形にある前記
末端にNCO基を有するプレポリマーと混合し、そして前
記ジアミノジフエニル尿素の前記ポリヒドロキシル化合
物に対する重量比が約1.0:0.5〜1.0:5.0である、前記第
(10)項記載の不均質な反応混合物。
(13) 前記ジアミノジフエニル尿素を、前記ポリヒド
ロキシル化合物の少なくとも一部に懸濁している懸濁物
の形にある前記末端にNCO基を有するプレポリマーと混
合し、そして前記ジアミノジフエニル尿素対前記ポリヒ
ドロキシル化合物の重量比が約1.0:1.0〜1.0:2.0であ
る、前記第(11)項記載の不均質な反応混合物。
(14) 前の段階で前記ジアミノジフエニル尿素の約0.
05〜20NH2当量がポリイソシアネートと反応した、前記
第(12)項記載の不均質な反応混合物。
(15) 前記ジアミノジフエニル尿素が3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジメチルジフエニル尿素および4,4′−ジア
ミノジフエニル尿素からなる群から選ばれた一員からな
る、前記第(10)項記載の不均質な反応混合物。
(16) 前記ジアミノジフエニル尿素が3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジメチルジフエニル尿素および4,4′−ジア
ミノジフエニル尿素からなる群から選ばれた一員からな
る、前記第(12)項記載の不均質な反応混合物。
(17) 前記ジアミノジフエニル尿素が3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジメチルジフエニル尿素および4,4′−ジア
ミノジフエニル尿素からなる群から選ばれた一員からな
る、前記第(13)項記載の不均質な反応混合物。
(18) 前記ジアミノジフエニル尿素が3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジメチルジフエニル尿素および4,4′−ジア
ミノジフエニル尿素からなる群から選ばれた一員からな
る、前記第(14)項記載の不均質な反応混合物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハインリヒ・ヘス ドイツ連邦共和国デイー5090 レーヴア ークーゼン1、ケルネルシユトラーセ 5 (56)参考文献 特開 平1−110521(JP,A) 独国特許出願公開2635400(DE,A 1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)下記の式に該当するジアミノジフェニ
    ル尿素 (式中、R1,R2,R3およびR4は、互に同じかまたは異って
    いて、水素またはC1〜C6アルキル基を表わし、そして式
    の中のアミノ基は尿素基に対してメタ位および/または
    パラ位にある。) と、 b)ポリイソシアネートおよびNH2基またはOH基含有化
    合物あるいはそれから製造された、末端にNCO基を有す
    るプレポリマー との不均質混合物を調製し、ついでこの混合物を前記ジ
    アミノジフェニル尿素の融点よりも低い温度に加熱する
    ことにより前記不均質系を反応させて、ポリウレタン尿
    素エラストマーを生成させることからなる、ポリウレタ
    ン尿素エラストマーの製造方法。
  2. 【請求項2】前記ジアミノジフェニル尿素が3,3′−ジ
    アミノ−4,4′−ジメチルジフェニル尿素および4,4′−
    ジアミノジフェニル尿素からなる群から選ばれた一員か
    らなる、特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
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