JPH0549732B2 - - Google Patents
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- JPH0549732B2 JPH0549732B2 JP60106940A JP10694085A JPH0549732B2 JP H0549732 B2 JPH0549732 B2 JP H0549732B2 JP 60106940 A JP60106940 A JP 60106940A JP 10694085 A JP10694085 A JP 10694085A JP H0549732 B2 JPH0549732 B2 JP H0549732B2
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Landscapes
- Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
この発明は、Al2O3−Al−Si系複合フアイバー
の製造方法に関する。
の製造方法に関する。
従来の技術
アルミナ系セラミツク材料は硬さ、機械的強
度、耐熱性、化学的安定性等に優れており、また
SiCやSi3N4のセラミツク材料と比較しても耐熱
性が劣つておらず、しかも安価に得られることか
ら、工業用セラミツク材料として広く用いられて
いる。
度、耐熱性、化学的安定性等に優れており、また
SiCやSi3N4のセラミツク材料と比較しても耐熱
性が劣つておらず、しかも安価に得られることか
ら、工業用セラミツク材料として広く用いられて
いる。
従来、アルミナ系セラミツク製品は、単結晶フ
アイバーを除き、粉体を所定形状に成形したのち
に焼成するか、あるいは成形と焼成を同時に行う
ことによつて製造していた。
アイバーを除き、粉体を所定形状に成形したのち
に焼成するか、あるいは成形と焼成を同時に行う
ことによつて製造していた。
第1図に示すように、従来のアルミナ系セラミ
ツク材料は、単純形状の粒状体1がマトリツクス
を構成している。
ツク材料は、単純形状の粒状体1がマトリツクス
を構成している。
発明が解決しようとする問題点
従来のアルミナ系セラミツク材料には次のよう
な欠点があつた。
な欠点があつた。
(1) 硬いため加工性が劣る。
(2) 脆性の強い材料であるため衝撃に弱い。一般
的にいつて、セラミツク材料は破壊靭性値が金
属に比べ大巾に劣つている。
的にいつて、セラミツク材料は破壊靭性値が金
属に比べ大巾に劣つている。
(3) 複雑形状の製品を精密に成形加工するのが困
難である。
難である。
(4) 焼成温度が1500〜1900℃と高い。
(5) 焼成収縮が大きい。
(6) 耐熱衝撃性が小さい。
(7) 金属に比べて潤滑性が劣つている。
このような欠点があるため、アルミナ系セラミ
ツク製品は、多くの優れた基本的特性を有しなが
ら、強度特性とか機械的な信頼性が厳しく要求さ
れる構造材としては使用が困難であつた。
ツク製品は、多くの優れた基本的特性を有しなが
ら、強度特性とか機械的な信頼性が厳しく要求さ
れる構造材としては使用が困難であつた。
発明の目的
この発明は、前述のような従来技術の欠点を解
消して、強度特性や機械的な信頼性を低下させず
に、しかも安価に製造できるAl2O3−Al−Si系複
合フアイバーの製造方法を提供することを目的と
している。
消して、強度特性や機械的な信頼性を低下させず
に、しかも安価に製造できるAl2O3−Al−Si系複
合フアイバーの製造方法を提供することを目的と
している。
発明の要旨
このような目的を達成するために、この発明
は、SiO2を主成分とするグラスフアイバーをAl
で蒸着処理してグラスフアイバー中のSiO2とAl
を反応させることを特徴とするAl2O3−Al−Si系
複合フアイバーの製造方法を要旨としている。
は、SiO2を主成分とするグラスフアイバーをAl
で蒸着処理してグラスフアイバー中のSiO2とAl
を反応させることを特徴とするAl2O3−Al−Si系
複合フアイバーの製造方法を要旨としている。
問題点を解決するための手段
第2図は、この発明によるAl2O3−Al−Si系複
合フアイバーの微細構造を示す断面図で、第3図
はその複合フアイバーの切断面(ダイヤモンドペ
ーストによる研磨面)を示す倍率800倍の顕微鏡
写真である。
合フアイバーの微細構造を示す断面図で、第3図
はその複合フアイバーの切断面(ダイヤモンドペ
ーストによる研磨面)を示す倍率800倍の顕微鏡
写真である。
第2〜3図からも明らかなように、この発明に
よるAl2O3−Al−Si系複合フアイバーは、Al2O3
の複雑形状の長尺体3が互いに連結されて連続す
ることにより全体としてマトリツクスを構成し、
そのマトリツクスはAlとSiの固溶体4が密に設
けられている。
よるAl2O3−Al−Si系複合フアイバーは、Al2O3
の複雑形状の長尺体3が互いに連結されて連続す
ることにより全体としてマトリツクスを構成し、
そのマトリツクスはAlとSiの固溶体4が密に設
けられている。
第4〜6図は本発明による複合フアイバーから
AlとSiの固溶体4を完全に除去してAl2O3のマト
リツクスのみを示す倍率1000倍、2000倍および
7000倍の顕微鏡写真である。
AlとSiの固溶体4を完全に除去してAl2O3のマト
リツクスのみを示す倍率1000倍、2000倍および
7000倍の顕微鏡写真である。
第4〜6図からも明白なように、Al2O3の長尺
体3からなるマトリツクスは、全体として三次元
網状になつている。Al2O3の長尺体3が種々の三
次元方向にランダムに向くように不規則に配置さ
れている。しかも、Al2O3の長尺体3は規則的な
一定形でなく不規則な形状をしていて、各々が比
較的偏平になつている。
体3からなるマトリツクスは、全体として三次元
網状になつている。Al2O3の長尺体3が種々の三
次元方向にランダムに向くように不規則に配置さ
れている。しかも、Al2O3の長尺体3は規則的な
一定形でなく不規則な形状をしていて、各々が比
較的偏平になつている。
この発明による複合フアイバーの製造方法につ
いて述べると、まずSiO2を主成分とするグラス
フアイバー(例えば石英ガラスのフアイバー)を
つくる。そして、そのようなグラスフアイバーを
減圧下または不活性雰囲気下でAlで蒸着処理す
ることにより、 4Al+3SiO2→2Al2O3+3Si の式に従つてAlとSiO2を反応させ、グラスフア
イバー中のSiO2をAl2O3に置換する。このように
してAl2O3−Al−Si系複合フアイバーが得られ
る。
いて述べると、まずSiO2を主成分とするグラス
フアイバー(例えば石英ガラスのフアイバー)を
つくる。そして、そのようなグラスフアイバーを
減圧下または不活性雰囲気下でAlで蒸着処理す
ることにより、 4Al+3SiO2→2Al2O3+3Si の式に従つてAlとSiO2を反応させ、グラスフア
イバー中のSiO2をAl2O3に置換する。このように
してAl2O3−Al−Si系複合フアイバーが得られ
る。
この発明によるAl2O3−Al−Si系複合フアイバ
ーの好ましい組成は、Al2O3が50〜90重量%、Al
が5〜25重量%、Siが2〜25重量%である。この
ようなAl2O3−Al−Si系複合フアイバーの組成
は、Alによるグラスフアイバーへの蒸着時間を
変化させることによつて調節することができる。
ーの好ましい組成は、Al2O3が50〜90重量%、Al
が5〜25重量%、Siが2〜25重量%である。この
ようなAl2O3−Al−Si系複合フアイバーの組成
は、Alによるグラスフアイバーへの蒸着時間を
変化させることによつて調節することができる。
ちなみに、Al2O3、AlおよびSiの組成を前述の
ように限定する理由について付言すれば、つぎの
とおりである。
ように限定する理由について付言すれば、つぎの
とおりである。
(1) Siが2%よりも少ない場合、強度特性に影響
はないが、グラスフアイバーをAlで蒸着する
時間を極端に長くしなければならなくなり、製
造コストが上昇する。
はないが、グラスフアイバーをAlで蒸着する
時間を極端に長くしなければならなくなり、製
造コストが上昇する。
(2) Siが25%よりも大きい場合、AlがSiO2と置
換しにくくなり、その結果、Al2O3のマトリツ
クスが充分に生成せず、機械的強度が低くな
る。
換しにくくなり、その結果、Al2O3のマトリツ
クスが充分に生成せず、機械的強度が低くな
る。
(3) Al2O3が50%より小の場合、機械的強度およ
び耐熱性が低く、また耐摩耗性が劣る。
び耐熱性が低く、また耐摩耗性が劣る。
(4) Al2O3が90%よりも大きい場合、靭性が劣
り、脆くなる。
り、脆くなる。
(5) Alが5%よりも少ない場合は、Al2O3および
Siの量が多くなり、反応が遅くなる。また、靭
性が劣る。
Siの量が多くなり、反応が遅くなる。また、靭
性が劣る。
(6) Alが25%よりも大きい場合、耐摩耗性が低
下する。
下する。
また、この発明によるAl2O3−Al−Si系複合フ
アイバーのガス透過率は1%よりも小にするのが
望ましい。
アイバーのガス透過率は1%よりも小にするのが
望ましい。
必要に応じて、この発明によるAl2O3−Al−Si
系複合フアイバーは再度750℃で加熱処理して使
用することにより、より大きな効果を得ることが
できる。
系複合フアイバーは再度750℃で加熱処理して使
用することにより、より大きな効果を得ることが
できる。
なお、この明細書においては、「グラスフアイ
バー」は最も広い意味で使用しているので、狭義
のグラスフアイバーのみでなく、たとえばグラス
ウール、ウイスカーその他の線状体をすべて含む
ものである。
バー」は最も広い意味で使用しているので、狭義
のグラスフアイバーのみでなく、たとえばグラス
ウール、ウイスカーその他の線状体をすべて含む
ものである。
実施例
第7図はこの発明によるAl2O3−Al−Si系複合
フアイバーを製造するための蒸着装置の一例の概
略を示している。
フアイバーを製造するための蒸着装置の一例の概
略を示している。
石英ガラス製の反応容器1は上部が開放されて
いて、下方部が閉じられている。その内部には高
純度カーボン製のルツボ2が配置してある。反応
容器1の上部にはシヤツター3が設けてある。シ
ヤツター3の上部には出入れ部分4が設けてあ
る。出入れ部分4の側部には別のシヤツター5が
設けてある。出入れ部分4とシヤツター3を貫通
して線状の保持器6が垂直に配装できるようにな
つている。保持器6の上部は上下駆動機構13に
連結されていて、下方部は成形前の(たとえばバ
ルク状の)グラスフアイバー7を保持する。ま
た、反応容器1の上方側部には排気口8が形成し
てあつて、真空ポンプ9に接続してある。さらに
反応容器1およびグラスフアイバー7の外側には
ヒータ10が螺旋状に配置してある。
いて、下方部が閉じられている。その内部には高
純度カーボン製のルツボ2が配置してある。反応
容器1の上部にはシヤツター3が設けてある。シ
ヤツター3の上部には出入れ部分4が設けてあ
る。出入れ部分4の側部には別のシヤツター5が
設けてある。出入れ部分4とシヤツター3を貫通
して線状の保持器6が垂直に配装できるようにな
つている。保持器6の上部は上下駆動機構13に
連結されていて、下方部は成形前の(たとえばバ
ルク状の)グラスフアイバー7を保持する。ま
た、反応容器1の上方側部には排気口8が形成し
てあつて、真空ポンプ9に接続してある。さらに
反応容器1およびグラスフアイバー7の外側には
ヒータ10が螺旋状に配置してある。
符号12はルツボ2に収容されている純度99.9
%のAl融液を示している。
%のAl融液を示している。
なお、ルツボ2を支持するための手段は図の簡
略をはかるため図示を省略している。
略をはかるため図示を省略している。
製造にあたつては、まずSiO2を主成分とする
(たとえば石英ガラス製の)グラスフアイバー7
をつくる。シヤツター5を開けて、そのグラスフ
アイバー7を保持器6の下端に取りつけ、しかる
のちシヤツター5を閉じる。つぎはシヤツター3
を開けて、保持器6の下端を下降させることによ
り、そのグラスフアイバー7を10〜15Torrの減
圧下の反応容器1内で保持する。その間、純度
99.9%のAl融液12が加熱されて蒸発し、グラス
フアイバー7に蒸着する。それにより、 4Al+3SiO2→2Al2O3+3Si の式にしたがつてAlとSiO2を反応させ、グラス
フアイバー7中のSiO2をAl2O3に置換し、複合フ
アイバーを得る。そのあと、保持器6の下端をさ
らに上昇させることにより複合フアイバーを出入
れ部分4まで上昇させ、シヤツター3を閉じてか
らシヤツター5を開け、複合フアイバーを保持器
6から除去する。
(たとえば石英ガラス製の)グラスフアイバー7
をつくる。シヤツター5を開けて、そのグラスフ
アイバー7を保持器6の下端に取りつけ、しかる
のちシヤツター5を閉じる。つぎはシヤツター3
を開けて、保持器6の下端を下降させることによ
り、そのグラスフアイバー7を10〜15Torrの減
圧下の反応容器1内で保持する。その間、純度
99.9%のAl融液12が加熱されて蒸発し、グラス
フアイバー7に蒸着する。それにより、 4Al+3SiO2→2Al2O3+3Si の式にしたがつてAlとSiO2を反応させ、グラス
フアイバー7中のSiO2をAl2O3に置換し、複合フ
アイバーを得る。そのあと、保持器6の下端をさ
らに上昇させることにより複合フアイバーを出入
れ部分4まで上昇させ、シヤツター3を閉じてか
らシヤツター5を開け、複合フアイバーを保持器
6から除去する。
発明の効果
本発明によるAl2O3−Al−Si系複合フアイバー
を用いて成形体をつくつた場合、機械的強度、耐
摩耗性が高いとともに、従来のセラミツク材料に
比較して靭性や潤滑性を大巾に向上させることが
できる。
を用いて成形体をつくつた場合、機械的強度、耐
摩耗性が高いとともに、従来のセラミツク材料に
比較して靭性や潤滑性を大巾に向上させることが
できる。
また、金属と比較すると、この発明による
Al2O3−Al−Si系複合フアイバーの比重は大巾に
小さい。
Al2O3−Al−Si系複合フアイバーの比重は大巾に
小さい。
応用例
本発明によるAl2O3−Al−Si系複合フアイバー
は、成形体にした場合、靭性および軽量を必要と
する航空機の構造材、オールセラミツクスのエン
ジン、防弾チヨツキ、戦車のそう甲板、ゴルフク
ラブのフエース、バイオセラミツクス等に最適で
ある。
は、成形体にした場合、靭性および軽量を必要と
する航空機の構造材、オールセラミツクスのエン
ジン、防弾チヨツキ、戦車のそう甲板、ゴルフク
ラブのフエース、バイオセラミツクス等に最適で
ある。
また、本発明によるAl2O3−Al−Si系複合フア
イバーは、潤滑性と耐摩耗性がよいので、メカニ
カルシールや、つり糸リングとしても最適であ
る。
イバーは、潤滑性と耐摩耗性がよいので、メカニ
カルシールや、つり糸リングとしても最適であ
る。
第1図は従来のアルミナ系セラミツク材料の微
細構造を示す断面図、第2図はこの発明による
Al2O3−Al−Si系複合フアイバーの微細構造を示
す断面図、第3図はこの発明によるAl2O3−Al−
Si系複合フアイバーの微細構造の断面を示す顕微
鏡写真、第4〜6図は第3図に示した複合フアイ
バーのAl2O3マトリツクスのみを示す互に倍率の
異なる顕微鏡写真、第7図は本発明方法を実施す
るための蒸着装置の一例を示す概略説明図であ
る。 1……反応容器、2……ルツボ、3,5……シ
ヤツター、4……出入れ部分、7……グラスフア
イバー、12……Al融液。
細構造を示す断面図、第2図はこの発明による
Al2O3−Al−Si系複合フアイバーの微細構造を示
す断面図、第3図はこの発明によるAl2O3−Al−
Si系複合フアイバーの微細構造の断面を示す顕微
鏡写真、第4〜6図は第3図に示した複合フアイ
バーのAl2O3マトリツクスのみを示す互に倍率の
異なる顕微鏡写真、第7図は本発明方法を実施す
るための蒸着装置の一例を示す概略説明図であ
る。 1……反応容器、2……ルツボ、3,5……シ
ヤツター、4……出入れ部分、7……グラスフア
イバー、12……Al融液。
Claims (1)
- 1 SiO2を主成分とするフアイバーをAlで蒸着
処理してフアイバー中のSiO2とAlを反応させる
ことを特徴とするAl2O3−Al−Si系複合フアイバ
ーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60106940A JPS61266538A (ja) | 1985-05-21 | 1985-05-21 | Al↓2O↓3−Al−Si系複合フアイバ−の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60106940A JPS61266538A (ja) | 1985-05-21 | 1985-05-21 | Al↓2O↓3−Al−Si系複合フアイバ−の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61266538A JPS61266538A (ja) | 1986-11-26 |
JPH0549732B2 true JPH0549732B2 (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=14446380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60106940A Granted JPS61266538A (ja) | 1985-05-21 | 1985-05-21 | Al↓2O↓3−Al−Si系複合フアイバ−の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61266538A (ja) |
-
1985
- 1985-05-21 JP JP60106940A patent/JPS61266538A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61266538A (ja) | 1986-11-26 |
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