JPH054895A - 単結晶の製造方法および製造装置 - Google Patents

単結晶の製造方法および製造装置

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JPH054895A
JPH054895A JP21078691A JP21078691A JPH054895A JP H054895 A JPH054895 A JP H054895A JP 21078691 A JP21078691 A JP 21078691A JP 21078691 A JP21078691 A JP 21078691A JP H054895 A JPH054895 A JP H054895A
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真一 澤田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種付けから結晶引上げに至る間、原料融液か
らの輻射を遮断することによって、引上げ時の結晶の急
成長を抑制し、多結晶または双結晶の発生を阻止して単
結晶を再現性よく育成することができる方法および装置
を提供する。 【構成】 原料融液を収容するるつぼ3と、るつぼを支
持する下軸11と、るつぼの周囲に配置された加熱ヒー
タ4と、るつぼ内に設けられるコラクル6と、単結晶を
引上げるため下端に種結晶2が取付けられる上軸8と、
中心部に種結晶2を通すための開口を有し、コラクル6
内原料融液から上方への輻射を遮断するためコラクル6
上に移動可能に載置されて原料融液の表面を覆う第1の
輻射遮断部材1と、第1の輻射遮断部材の開口を通じて
の輻射を遮断するため、上軸8に支持されて上記開口を
覆う第2の輻射遮断部材9とを備える、単結晶の製造装
置およびこの装置を用いて単結晶を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、チョクラルスキ法に
よる単結晶の製造方法および製造装置に関し、特に、G
aAs、InP等のIII−V族化合物半導体、CdT
e等のII−VI族化合物半導体、Si、Ge等の半導
体、LiNbO3 、TiO2 およびBSO等の酸化物な
どの単結晶をチョクラルスキ法に従って製造するための
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】チョクラルスキ法による単結晶の製造に
おいて、多結晶化、双結晶化および転位等の結晶欠陥の
発生を抑制して単結晶を安定に形成するには、形成する
単結晶の直径や固液界面の形状を制御する技術が極めて
重要である。そこで、チョクラルスキ法において、原料
融液を収容するるつぼ内にこれらの制御を行なうための
部材を設け、この部材を介して単結晶を引上げる方法お
よび装置が検討されてきた。
【0003】たとえば、特開昭57−7897および特
開昭61−63596は、中央に開口を有する成形体を
原料融液上に設けた装置について開示する。これらの装
置では、成形体の開口を通じて単結晶を引上げることに
より、引上げる結晶の形状が制御される。また、特開昭
62−28193は、るつぼに収容された原料融液に逆
円錐形の成形体を浸漬して、成形体内に流れ込んだ原料
融液から単結晶を引上げる方法を開示する。この方法で
は、成形体をるつぼと相対的に移動させることによっ
て、成形体内で形成される過冷却融液部の断面積を変化
させる。この断面積を、種付け、肩部形成、直胴部形
成、および尾部形成の各工程において調節することによ
って、結晶の急成長が抑制される。また、本発明者ら
は、底に連通孔が形成されたコラクルを原料融液に浮か
べ、連通孔よりコラクル内に流入した原料融液から単結
晶を引上げるための方法および装置について検討を行な
ってきた。コラクルは、育成する単結晶の形状および直
径を制御するため、たとえば、次に述べるようにして用
いられる。図20(a)を参照して、るつぼ43内に原
料融液45および液体封止剤47が収容され、その中に
コラクル46が浸漬される。コラクル46は適切な比重
に調整されているので、原料融液上に浮かぶ。浮かんだ
コラクル46内には、連通孔46aを通じて原料融液が
流入する。コラクル内原料融液表面は適当な直径を有す
る。次に図20(b)に示すように、上軸48が下降さ
れ、その下端に設けられた種結晶42がコラクル46内
の原料融液に漬けられる。この時、るつぼ43の周囲に
設けられたヒータ44で、原料融液の温度が調整され
る。次いで図20(c)に示すように、上軸48がゆっ
くりと上昇されて単結晶10が引上げられる。
【0004】上述した方法および装置は、それぞれ単結
晶を安定に成長させるため提案されてきた。しかしなが
ら、引上げ方向の温度勾配を小さくして結晶を引上げる
場合、または相対的に熱伝導率の小さい結晶を引上げる
場合、上記方法および装置では、転位密度の低い結晶を
製造することがしばしば困難であった。
【0005】上記方法または装置を用いる場合、原料融
液からの熱の放出が転位密度を高くする重要な原因の1
つであると考えられた。この熱の放出を抑制するため、
種々の方法または手段が提案されてきた。たとえば、実
開昭60−172772は、原料融液からの熱対流を抑
制するために、結晶引上げ軸の長手方向に熱遮蔽板を少
なくとも1枚設けた結晶引上げ装置を開示している。ま
た、特開昭60−81089は、長尺のるつぼを使用
し、結晶引上げ軸に設けられた熱線を反射するためのリ
フレクタと上記るつぼの側壁とで原料融液を覆いながら
結晶を引上げていく方法を開示している。さらに、特開
昭60−118699は、るつぼ上方に、結晶引上げ軸
を通しながら原料融液からの熱輻射および熱対流を抑制
するための部材を設けた装置を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】輻射または対流を抑制
するための部材を設けた従来の装置または方法は、転位
密度の低い結晶の製造を可能にする。しかしながら、引
上げ方向の温度勾配を小さくして結晶を引上げる場合、
または相対的に熱伝導率の小さい結晶を引上げる場合、
これらの方法または装置では、特に引上げ開始時に結晶
の急成長を抑制することがしばしば困難であった。結晶
が急成長することにより、双晶や多結晶が形成されて、
単結晶を再現性よく製造することが困難になった。ま
た、特にCdTe等の熱伝導率の小さい材料の結晶を引
上げる場合、引上げ開始時の急成長のため、単結晶を再
現性よく引上げることが困難であった。
【0007】GaAsおよびCdTe等の結晶を引上げ
る場合、先に述べたように、引上時における結晶の急成
長は、原料融液からの熱の放出が重要な原因となってい
る。従来の装置または方法では、結晶引上げ時において
この熱放出を効果的に抑制するには不十分であると考え
られた。この熱放出の大部分は、輻射によると考えられ
たため、熱放出を効果的に抑制するには輻射を効果的に
遮断する必要があった。この輻射を、原料融液により近
い場所で遮断すればするほど、熱放出は効果的に抑制さ
れる。従来の装置のように、るつぼ上方で輻射を遮断す
る機構は不十分であり、もっと原料融液に近い場所から
輻射を遮断する必要があった。また、従来のような結晶
引上げ軸を下降させて輻射遮断部材を原料に近づけるこ
とにより、初めて熱放出の抑制効果が向上する方法また
は装置でも、輻射の遮断が不十分であると考えられた。
【0008】この発明の目的は、引上げ方向の温度勾配
が小さい場合において、特に引上げ開始時、原料融液か
らの輻射を効果的に遮断することによって、引上げる結
晶の急成長を十分抑制することができ、かつ転位密度の
低い結晶を育成することができる方法および装置を提供
することにある。
【0009】この発明の他の目的は、熱伝導率の小さい
材料(たとえばCdTe)について単結晶を引上げる場
合において、特に引上げ開始時、輻射を効果的に遮断す
ることによって、結晶の急成長を十分抑制することがで
き、かつ転位密度の低い結晶を育成することができる方
法および装置を提供することにある。
【0010】この発明の他の目的は、結晶の急成長を効
果的に抑制することによって、高い歩留りで単結晶を製
造することができる方法および装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に従う単結晶の
製造方法は、原料融液へ結晶引上げ軸の下端に取付けら
れる種結晶を接触させた後、種結晶を結晶引上げ軸によ
り引上げて単結晶を育成していく方法において、原料融
液を流入させるための連通孔を底部に備え、上部に開口
を有するコラクルを原料融液に設ける工程と、コラクル
上に、中心に種結晶を通すための開口を有する第1の部
材を乗せてコラクル内原料融液の表面を覆うことによ
り、原料融液からコラクル上方への輻射を遮断する第1
の輻射遮断工程と、原料融液に種結晶を接触させる際、
結晶引上げ軸に支持される第2の部材で開口を覆うこと
により、開口を通じての輻射を遮断する第2の輻射遮断
工程と、第1の部材および第2の部材により輻射を遮断
しながら、結晶引上げ軸を下降させて種結晶を原料融液
に接触させる種付け工程と、種付け工程の後、第1の部
材および第2の部材により輻射を遮断しながら、結晶引
上げ軸を上昇させて単結晶の肩部を育成する肩部育成工
程と、肩部育成工程の後、結晶引上げ軸とともに第1の
部材を引上げながら、コラクル内の原料融液より単結晶
の直胴部を育成する直胴部育成工程とを備えている。
【0012】この発明に従って、第1の輻射遮断工程か
ら肩部育成工程に至る間、第1の部材の上方に設けら
れ、かつ第2の部材を通すための開口を有する第3の部
材を用いて第1の部材を覆うことにより、輻射をさらに
遮断することができる。
【0013】上記第1の部材は、できるだけ原料融液表
面に近いところで原料融液を覆う方が望ましい。たとえ
ば、第1の部材が原料融液表面の上方50mm以内で原
料融液表面を覆えば、輻射を効果的に遮断することがで
きる。
【0014】また、この発明に従って、第1の部材と第
2の部材を一体化させた単一の部材で輻射を遮断しても
よい。
【0015】またさらに、第1の輻射遮断工程から肩部
育成工程にいたる間、原料融液の表面および上方に、熱
源からの輻射を行なってもよい。
【0016】以上に示してきたこの発明に従う方法は、
原料融液上に液体封止剤を設けて単結晶を引上げていく
液体封止引上げ法に従うことができる。また、この発明
に従う方法は、原料成分を含む加圧雰囲気下で行なうこ
ともできる。
【0017】さらにこの発明に従う方法は、熱伝導率の
小さな結晶を育成していくために特に有用である。この
発明の方法は、たとえば、CdTe結晶またはZn、S
e、Mn、In、GaもしくはClなどを不純物として
含有するCdTe結晶を育成するための方法とすること
ができる。
【0018】この発明に従う単結晶の製造装置は、原料
融液を収容するるつぼと、るつぼを支持する下軸と、る
つぼの周囲に配置された加熱ヒータと、るつぼ内に設け
られ、上部に開口を有し、底部に原料融液を流入させる
ための連通孔を備えるコラクルと、原料融液から単結晶
を引上げるため下端に種結晶が取付けられる回転昇降可
能な上軸と、中心部に種結晶を通すための開口を有し、
かつコラクル内原料融液から上方への輻射を遮断するた
め、コラクル上に移動可能に載置されて原料融液の表面
を覆う第1の輻射遮断部材と、第1の輻射遮断部材の開
口を通じての輻射を遮断するため、上軸に支持されて上
記開口を覆う第2の輻射遮断部材とを備えている。
【0019】この発明に従うコラクルは、育成する単結
晶の形状および直径を制御するため、るつぼ内に設けら
れて原料融液を収容する成形体を指す。コラクルは、高
温において安定で、原料融液と反応せず、かつ育成する
単結晶を汚染することのない材料で形成されることが望
ましい。コラクルを形成する材料として、たとえば、カ
ーボン、石英、BN、PBN、AlN、PBNコートカ
ーボン、GCコートカーボンおよびPGコートカーボン
などを挙げることができる。この発明に従う装置におい
て、コラクルは、るつぼ内の原料融液に浮かべてもよい
し、他の部材に固定してるつぼ内に設けてもよい。
【0020】また、この発明に従う装置は、第2の輻射
遮断部材を通すための開口を有し、第1の輻射遮断部材
の上方において輻射をさらに遮断するため第1の輻射遮
断部材を覆う第3の輻射遮断部材を備えることができ
る。上記第1の輻射遮断部材は、輻射の遮断効果を向上
させるため、できるだけ原料融液表面に近いところで原
料融液を覆う方が望ましい。たとえば、第1の輻射遮断
部材が原料融液表面の上方50mm以内で原料融液表面
を覆えば、輻射をより効果的に遮断することができる。
【0021】さらに、この発明に従う装置において、第
1の輻射遮断部材と第2の輻射遮断部材を一体化しても
よい。
【0022】また、上記第1の輻射遮断部材は、開口直
径の異なる複数の円板状部材を積み重ねて構成すること
ができる。
【0023】以上に述べてきた輻射遮断部材は、原料融
液からの熱の輻射を遮蔽できるものであり、高温におい
て安定で、しかも育成する単結晶を汚染することなのな
い材料で形成されることが望ましい。この部材を形成す
る材料として、たとえば、カーボン、PG、BN、PB
N、アルミナ、ジルコニア、石英(不透明なもの)、A
lN、SiN、ベリリア、Mo、W、Taおよびこれら
の複合材料等を挙げることができる。
【0024】またさらに、この発明に従う装置は、加熱
ヒータからの輻射を原料融液の表面および上方に到達さ
せるための手段をさらに備えることができる。この手段
は、たとえば、加熱ヒータからの輻射をるつぼを通じて
原料融液の表面および上方に到達させるため、るつぼ上
部に形成された窓とすることができる。この窓は、何も
嵌め込まれていない空洞とすることができる一方、石英
またはPBNなどの熱線を透過しやすく、かつ原料融液
を汚染しない適当な材料を嵌め込んだものとすることも
できる。また、その他の手段としては、るつぼにおいて
少なくともその上部に石英またはPBNなどの透光性セ
ラミックスを使用することにより、加熱ヒータからの熱
線をるつぼ上部を通して原料融液の表面および上部に輻
射できるようにしたものを挙げることができる。
【0025】また、以上に示してきたこの発明に従う装
置において、原料融液上には液体封止剤を設けてもよ
い。さらに、この発明に従う装置は、単結晶を揮発性原
料成分の雰囲気下で引上げていくため、密閉容器をさら
に備えてもよい。
【0026】
【作用】この発明に従う方法または装置において、コラ
クル上に載置された第1の部材でコラクル内原料融液の
表面を覆うことにより、原料融液からの輻射は、第1の
部材の開口を通じるものを除いて遮断される。このよう
にして輻射は種付けの前に相当量が遮断される。次に、
原料融液に種結晶を接触させるに際し、結晶引上げ軸に
支持される第2の部材によって、第1の部材の開口を通
じての輻射が遮断される。これにより、原料融液表面か
らの輻射全体が実質的に遮断される。さらに、結晶引上
げ軸を下降させて種結晶を融液に接触させる種付け工程
でも、第2の部材は第1の部材の開口を覆っているた
め、輻射は遮断されたままである。種付けの後、結晶の
肩部を育成する段階においても、第1および第2の部材
によって輻射全体は実質的に遮断されている。このよう
にして輻射を遮断しながら引上げを開始すれば、結晶の
急成長が再現性よく阻止される。その結果、結晶肩部育
成時において双結晶または多結晶の発生が顕著にくい止
められる。肩部育成の後、第1の部材は結晶引上げ軸と
ともに引上げられる。このように第1の部材をコラクル
上に載置したため、原料融液表面に非常に近い場所で輻
射を遮断することができるようになった。しかも、第1
の部材は結晶を引上げていくに従って引上げ軸とともに
引上げることができるので、その開口部は引上げる結晶
を通す必要がなく、種結晶を通すだけの大きさで十分で
ある。このため、第1部材開口部を通じての輻射量は最
小限にくい止められる。
【0027】加えて、第3の部材を用いれば、第1の部
材を介して逃げていく熱線を第3の部材で遮断すること
ができる。また、第2の部材を引上げ軸とともに第3の
部材の開口を通じてその下に移動させれば、第2の部材
は第3の部材によって覆われる。このとき、第2の部材
を介して逃げていく熱線を第3の部材で遮断することが
できる。これら3つの部材による輻射の遮断は、特に、
これら部材上方の温度が低い場合に効果的である。
【0028】さらに第1の輻射遮断工程から結晶の肩部
育成に至る間、原料融液の表面および上方へ熱線を輻射
することによって、原料融液の冷却をより一層抑制する
ことができる。この熱線の輻射により、肩部育成におけ
る結晶の急成長はさらにくい止められる。
【0029】以上のようにして原料融液からの熱の放出
を抑制すれば、熱伝導率の小さい結晶の育成および引上
げ方向の温度勾配を小さくした結晶の育成において、肩
部育成時の急成長を抑えることにより多結晶および双結
晶の発生を顕著に抑制することができる。
【0030】また、この発明に従って原料融液に浸漬さ
れるコラクルは、そこから結晶を引上げていく原料融液
表面の直径を一定に保つ。これは、コラクル内に原料融
液を導入させることによって、引上げに必要な原料融液
の供給量を適切に制御することができるからである。こ
のようにしてコラクルを設けることにより、なだらかな
形状の結晶肩部を確実に育成した後、引上げる結晶の直
胴部直径を制御することができる。
【0031】
【実施例】以下にこの発明に従う第1の実施例について
示す。図1は、第1の実施例において用いられた単結晶
の製造装置を模式的に示している。また、図2は図1に
示す装置を用いて単結晶を形成していく様子を示してい
る。図1を参照して、この装置では、チャンバ12内に
おいて、原料融液5を収容するるつぼ3が回転可能な下
軸11に支持されて設けられる。るつぼ3の周囲にはヒ
ータ4が配設される。るつぼ3内には、原料融液5に浮
かぶようにコラクル6が設けられる。コラクル6にはそ
の底部に連通孔6aが形成され、原料融液5をその中に
導入するようになっている。また、コラクル6上には、
環状の第1の輻射遮断部材(以下に第1の部材と略記)
1が載置され、コラクル6内の原料融液を保温するよう
になっている。コラクル6および第1の部材1をそれぞ
れ図3および図4に示す。コラクル6は、底に連通孔6
aを有する逆円錐状の成形体である。第1の部材は中心
に開口1aを有する円板状の成形体である。また、原料
融液5の表面は液体封止剤7で覆われている。るつぼ3
の中心部上方には、結晶を引上げるための回転昇降可能
な上軸8が設けられる。以上のように構成される装置に
おいて、上軸8の下端には、種結晶2とともに第2の輻
射遮断部材(以下に第2の部材と略記)9が取付けられ
る。第2の部材9は図1および図5に示すように、円筒
状の輻射遮断筒9aに円板形の輻射遮断板9bをピスト
ンのように移動可能に設けた構造を有する。輻射遮断板
9bの中心部には、上軸8の下端および種結晶2が取付
けられる。
【0032】このような装置を用いて単結晶の育成を行
なう手順を以下に説明する。るつぼ3内に原料融液5お
よび液体封止剤7を収容し、ヒータ4によって原料融液
の温度を制御する。コラクル6を原料融液5に浸漬した
状態で、コラクル6上に第1の部材1を乗せる。このと
き、コラクル6は適当な浮力に調整されているので第1
の部材1とともに原料融液5に浮かぶ。浮かんだ状態で
コラクル6内には原料融液が満たされ、その融液表面は
適当な直径となる。この状態で、上軸8を下降させて種
結晶2および第2の部材9を下ろしていくと、まず図2
(a)に示すように、第2の部材9の輻射遮断筒9aが
第1の部材1上に乗る。この状態において、第1の部材
の開口1aは、第2の部材9で覆われてしまう。このよ
うにして、コラクル6内の原料融液から開口1aを通じ
ての輻射は遮断される。輻射が遮断された状態で上軸を
さらに下降させていくと、第2の部材9において輻射遮
断板9bが輻射遮断筒9a内をスライドして下降し、図
2(b)に示すように種結晶2が原料融液5に浸漬され
る。種付けの後、上軸8を回転させながら引上げていく
と、図2(c)に示すように単結晶の肩部10aが形成
されていく。種付けから肩部形成までの間は、第2の部
材9が第1の部材1上に乗ったままである。しかも、輻
射遮断板9bは輻射遮断筒9a内を摺動するので、第1
の部材1の開口1aは第2の部材9で覆われたままであ
る。したがって、コラクルの開口からの放熱が十分に抑
制された状態で種付けが行なわれ、次いで単結晶が引上
げられていく。さらに、上軸8を引上げていくと、図2
(d)に示すように、形成された単結晶の肩部10aに
第1の部材1が乗り、さらにその上に第2の部材9が乗
った状態で単結晶の直胴部10bが形成されていく。こ
のようにして、第1および第2の部材により原料融液の
表面全体を覆って種付けおよび肩部形成が行なわれるの
で、種付け後の結晶の急成長を起こすことなく、多結晶
および双結晶等の発生を阻止して単結晶を再現性よく育
成していくことができる。
【0033】図1に示す装置を用いて、引上げ方向の温
度勾配が5〜10℃/cmと非常に小さい条件でGaA
s単結晶の成長を行なった。装置において、るつぼ3は
4インチ径のPBN製、コラクル6は厚み10mmのB
N製で、内部に収容される原料融液の直径が55mmと
なるよう設計されている。第1の部材1は、コラクル6
の開口直径よりやや大きな内径を有する中空円板形状
で、厚さ5mmのカーボン製である。第1の部材1の開
口の直径は10mmであった。また第2の部材9は、厚
さが5mmのカーボン製であり、輻射遮断板9bの直径
は20mm、輻射遮断筒9aの上部開口径は15mmそ
の長さは40mmであった。るつぼ3内には、GaAs
多結晶1.5kgと液体封止剤(B2 3 )200gが
チャージされた。チャンバ12内はArガスで10kg
/cm2 に加圧された。4mm角、30mm長のGaA
s<100>種結晶2を輻射遮断板9bを介して上軸8
の下端に取付けた。ヒータ4で原料多結晶を加熱溶融し
た。上軸8を下降して原料融液に種結晶2を浸した後、
原料融液を結晶成長温度に調整し、上軸8の引上げ速度
を5mm/h、上軸8の回転速度を5rpm、下軸11
の回転速度を10rpmとして単結晶を成長させていっ
た。その結果、肩部のコーンアングルが90°、直胴部
の直径が55mm、長さが100mmのGaAs単結晶
を育成することができた。得られた単結晶の転位密度
は、1000cm- 2 〜1500cm- 2 と低く、結晶
欠陥がほとんど見られない良好な結晶であることが確認
された。また、引上げた結晶の単結晶化率は90%であ
った。
【0034】一方、第1の部材1のみを用いて原料融液
の外周部のみを保温し、その他の条件は上述と同様とし
て結晶の育成を行なった。その結果、種付け直後から直
径が10mmとなるまでに結晶の急成長が起こりやすく
なるとともに、種結晶の直下に双結晶が発生しやすくな
った。また、引上げ結晶の単結晶化率は50%に低下し
た。以上の結果から、この発明に従う単結晶の製造方法
および装置は、従来に比べて単結晶の製造歩留りを著し
く向上させることが明らかになった。
【0035】上記実施例に示した第2の部材は、第1の
部材の開口を覆って放熱を十分抑制するものであればよ
く、たとえば、実施例で示した第2の部材のうち輻射遮
断板のみでもその直径が十分大きければ第2の部材とし
て用いることができる。この輻射遮断板のみを用いた例
を第2の実施例として図6に示す。図に示すように、円
板状の輻射遮断板29は、第1の輻射遮断部材の開口を
通じての輻射(矢印で示す)を遮断するため、十分な直
径を有する。なお、この装置において輻射遮断板29以
外の部分は第1の実施例と同様である。
【0036】また、この発明に従う輻射遮断部材には、
上記実施例のもの以外に種々の構造のものを採用するこ
とができる。たとえば、図7に第1の輻射遮断部材の変
形例を第3の実施例として示す。この装置では、第1の
輻射遮断部材71は、開口部の直径が異なる2枚の円板
状部材71aおよび71bで構成される。これらの部材
の斜視図を図8に示す。この装置において、開口部直径
の大きい円板状部材71aがコラクル上に載置され、そ
の上に開口部直径の小さい円板状部材71bが載置され
る。このような構造の部材では、図9に示すように、結
晶の肩部形成時において、まず円板状部材71bが引上
げられていく。このとき、下の円板状部材71aはコラ
クル6上にとどまり、原料融液からの輻射をある程度阻
止する。このため、肩部育成時の保温効果が向上する。
なお、上記実施例では円板状部材を2個としたが、3個
以上の円板状部材を用いて第1の輻射遮断部材を構成し
てもよい。
【0037】さらに、実施例1で示される第1の輻射遮
断部材と第2の輻射遮断部材とが一体化された構造を有
する輻射遮断部材を第4の実施例として図10に示す。
この装置の輻射遮断部材50は、上軸8を下降させるこ
とによって、コラクル6上に載置される。次いで、上軸
8を下降させていくと、第1の実施例と同様に輻射遮断
板59bが輻射遮断筒59a内を摺動する。そして、第
1の実施例と同様に種付けの後、結晶肩部が引上げられ
る。輻射遮断部材50は育成される結晶とともに引上げ
られていく。
【0038】以上の実施例では、コラクルはるつぼ内で
固定されず原料融液に浮かべられているが、コラクルは
他の部材に固定されてもよい。図11に第5の実施例と
してコラクルが固定された装置を示す。この装置では、
コラクル6はるつぼの周囲に設けられた断熱材77にコ
ラクル支持具76によって固定される。この装置におい
て、コラクルを固定する機構以外の部分は第1の実施例
と同様である。この装置では、下軸11が回転昇降可能
である。コラクル6内に流入する原料融液の表面直径
は、下軸を上下に移動させることによって調節される。
なお、この装置においてコラクルは断熱材に固定されて
いるが、他の部材に固定してもよいし、他の上下移動可
能な手段に固定してもよい。
【0039】上述した実施例では原料融液表面を液体封
止剤で覆ったが、結晶材料または成長方法によっては液
体封止剤を用いない場合もある。
【0040】以下にこの発明に従う第6の実施例につい
て示す。図12は、第6の実施例において用いられた単
結晶製造装置を模式的に示している。この装置では、チ
ャンバ12内に回転可能な下軸11に支持されてるつぼ
14が設けられている。るつぼ14の内側には、原料融
液5を収容するための石英るつぼ13が設けられてい
る。石英るつぼ13内は、原料融液5に浮かぶようにコ
ラクル6が設けられている。コラクル6にはその底部に
連通孔6aが形成され、原料融液5をその中に導入する
ようになっている。また、るつぼ14で原料融液5表面
より上になる部分は、くり抜かれて一対の窓14aおよ
び14bが形成され、これらの窓から石英るつぼ13が
覗いている。コラクル6上は環状の第1の輻射遮断部材
(以下に第1の部材と略す)1が載置され、コラクル6
内の原料融液を保温するようになっている。コラクルお
よび第1の部材1の形状は、図3および図4で示したと
おりである。一方、るつぼ13の中心部上方には、回転
昇降可能な上軸8が設けられている。また、原料融液5
の表面は液体封止剤7で覆われている。さらに、上軸8
の下端には種結晶2とともに第2の輻射遮断部材(以下
に第2の部材と略す)9が取付けられている。第2の部
材9は、第1の実施例で示したように、円筒状の輻射遮
断筒9aに円板形の輻射遮断板9bをピストンのように
移動可能に設けた構造である。そして、輻射遮断板9b
の中心部には上軸8および種結晶2が取付けられる。
【0041】このような装置を用いて単結晶の育成を行
なう手順を以下に説明する。るつぼ13内に原料融液5
および液体封止剤7を収容し、ヒータ4によって温度制
御する。コラクル6を原料融液5に浸漬した状態で、コ
ラクル6上に第1の部材1を乗せる。このとき、コラク
ル6は適当な浮力に調整されて第1の部材1とともに原
料融液5に浮かぶ。浮かんだ状態でコラクル6内には原
料融液が満たされ、その融液表面は適当な直径となる。
また、るつぼ14に形成された窓14aおよび14bを
通じてヒータからの輻射光は石英るつぼ13を通過す
る。したがって、原料融液5の表面およびその上方はこ
の輻射光によって加熱される。この状態で、上軸8を下
降させて種結晶2および第2の部材9を下ろしていく
と、第1の実施例と同様に、まず図2(a)に示すよう
に、第2の部材9の輻射遮断筒9aが第1の部材1上に
乗る。この状態において、第1の部材の開口1aは、第
2の部材9で覆われてしまう。このように開口が覆わ
れ、しかも加熱ヒータからの輻射光が原料融液表面の上
方に到達するので、コラクル6内の原料融液から開口1
aを通じての放熱が抑制される。放熱が抑制された状態
で上軸8をさらに下降させていくと、第2の部材9にお
いて、輻射遮断板9bが輻射遮断筒9a内をスライドし
て下降する。そして、図2(b)に示すように種結晶2
が原料融液5に浸漬される。種付けの後、上軸を回転さ
せながら引上げていくと、図2(c)に示すように単結
晶の肩部10aが形成されていく。種付けから肩部形成
までの間は、第2の部材9が第1の部材1上に乗ったま
まである。しかも、輻射遮断板9bは輻射遮断筒9a内
を摺動するので、第1の部材1の開口1aは第2の部材
9で覆われたままである。したがって、開口1aからの
放熱が抑制された状態で種付けが行なわれ、単結晶が引
上げられていく。さらに上軸8を引上げていくと、図2
(d)に示されるように、形成された単結晶の肩部10
aに第2の部材が乗り、さらにその上に第2の部材9が
乗った状態で単結晶の直胴部10bが形成されていく。
【0042】図12に示す装置を用いて、融液付近にお
ける引上げ方向の温度勾配が5〜10℃/cmと非常に
小さい条件でGaAs単結晶の成長を行なった。チャン
バ12の上面12aの温度は、約200℃と非常に低か
った。装置においてるつぼ13は4インチ径の石英製、
その外側のるつぼ14はカーボン製であった。また、る
つぼ14で融液より上の部分に直径30mmの円形の窓
が8箇所形成された。コラクル6は厚さ10mmのBN
製で、内部に収容される原料融液の表面が55mmとな
るように設計された。第1の部材1はコラクル6の開口
直径よりやや大きな径を有する中空円板形状で、厚さ5
mmのカーボン製であった。中空の直径は10mmであ
った。第2の部材9は、厚さが5mmのカーボン製であ
り、保温板9bの直径は20mm、保温とう9aの上部
開口径は15mm、その長さは40mmであった。るつ
ぼ3内に、GaAs多結晶1.5kgと液体封止剤(B
2 3 )200gをチャージし、チャンバ12内をAr
ガスで10kg/cm2 に加圧した。4mm角、40m
m長のGaAs<100>種結晶2を輻射遮断板9bを
介して上軸8の下端に取付けた。ヒータ4で原料多結晶
を加熱溶融した。上軸8を下降して原料融液に種結晶を
浸した後、原料融液を結晶成長温度に調整した。上軸8
の引上げ速度を5mm/hr、上軸8の回転速度を5r
pm、下軸11の回転速度を10rpmとして単結晶を
成長させた。その結果、肩部のコーンアングルが100
°、直胴部の直径が55mm、長さが120mmのGa
As単結晶を育成することができた。得られた単結晶の
転位密度は、1000cm- 2 〜1500cm- 2 と低
く、結晶欠陥がほとんどみられない良好な結晶であるこ
とが確認された。また、引上げた結晶の単結晶化率は8
5%であった。
【0043】一方、るつぼをヒータからの輻射に対して
不透明なカーボン製とした装置を用いて結晶育成の実験
を行なった。チャンバ12上面の温度が約200℃と低
いため、原料融液から輻射によって上方へ逃げる熱が多
くなった。その結果、シーディング直後から直径が10
mmとなるまでに結晶の急成長が起こりやすくなるとと
もに、種結晶の直下に双結晶が発生しやすくなった。ま
た、引上げ結晶の単結晶化率は60%に低下した。
【0044】加熱ヒータからの輻射を原料融液の表面お
よび上方に到達させるための手段は種々の構造をとるこ
とができる。以下に、この手段の変形例を第7の実施例
として示す。図13を参照して、この装置では、るつぼ
3において、原料融液5および液体封止剤7より上の部
分を適当な大きさで数カ所くり抜いて窓15を形成して
いる。その他の構成は、図12で示した装置と同様であ
る。この装置では、ヒータ4からの熱線が窓15を通し
て直接、原料融液表面や輻射遮断部材に輻射される。
【0045】なお、第6および第7の実施例に示される
第1および第2の輻射遮断部材は、第2、第3および第
4の実施例で示したように変形することができる。さら
にコラクルは第5の実施例で示したように固定される構
造をとることができる。また、上記実施例では原料融液
表面を液体封止剤で覆ったが、結晶材料または成長方法
によっては液体封止剤を用いない場合もある。
【0046】以下にこの発明に従う第8の実施例につい
て示す。図14は、第8の実施例において用いられた単
結晶製造装置の概略を示している。この装置では、チャ
ンバ12内において、原料融液を収容するるつぼ3が回
転可能な下軸に支持されて設けられ、るつぼ3の周囲に
はヒータ4が設けられている。るつぼ3内には、原料融
液5に浮かぶようにコラクル6が設けられる。コラクル
6にはその底部に連通孔6aが形成され、原料融液5を
その中に導入するようになっている。また、コラクル6
上には環状の第1の輻射遮断部材(以下に第1の部材と
略す)1が載置され、コラクル6内の原料融液を保温す
るようになっている。コラクルおよび第1の部材の形状
は図3および図4に示したとおりである。また、原料融
液5の表面は液体封止剤7で覆われている。一方、るつ
ぼ3の中心部上方には、回転昇降可能な上軸8が設けら
れている。以上のように構成される装置において、上軸
8の下端には、種結晶2とともに第2の輻射遮断部材
(以下に第2の部材と略す)9が取付けられている。第
2の部材9は、上述したように円筒状の輻射遮断筒9a
に円板形の輻射遮断板9bをピストンのように移動可能
に設けた構造である。輻射遮断板9bの中心部には、上
軸8の下端および種結晶2が取付けられる。また、るつ
ぼ3の上端にかけられた支持具14を介して中空円板形
状の第3の輻射遮断部材(以下に第3の部材と略す)2
3が第1の部材1の上方に設けられている。第3の部材
の形状を図15に示す。第3の部材23には、上軸8お
よび第2の部材9を通すための円形の孔23aが形成さ
れている。第3の部材23は、図に示すようにコラクル
6の上方を覆う。このような装置を用いて単結晶の育成
を行なう手順を以下に説明する。るつぼ3内に原料融液
5および液体封止剤7を収容し、ヒータ4によって温度
制御する。コラクル6を原料融液5に浸漬した状態で、
コラクル6上に第1の部材1を乗せる。このとき、コラ
クル6は適当な浮力に調整されているため第1の部材1
とともに原料融液5に浮かぶ。浮かんだ状態でコラクル
6内には原料融液が満たされ、その融液表面は適当な直
径となる。この状態で、原料融液からの輻射は、第1の
部材1および第3の部材23によって相当量遮断され
る。次に、上軸8を下降させ種結晶2および第2の部材
9を下ろしていくと、まず図16(a)に示すように、
第2の部材9の輻射遮断筒9aが第1の部材1上に乗
る。この状態において、第1の部材の開口1aは第2の
部材9で覆われてしまう。このように開口が覆われるの
で、コラクル6内の原料融液から開口1aを通じての輻
射は遮断される。このようにして、原料融液の表面は、
第1および第2の部材でその全体が覆われ、さらに、第
1の部材の上方で第3の部材によって覆われる。第1お
よび第2の部材によって原料融液表面からの熱の放散が
抑制される。さらに、第1の部材は第3の部材によって
覆われ、かつ第2の部材は開口23aを通って第3の部
材の下側に移動させることができる。その結果、第1お
よび第2の部材からの熱の放散は第3の部材によって抑
制される。放熱が抑制された状態で上軸8をさらに下降
させていくと、第2の部材9において輻射遮断板9bが
輻射遮断筒9a内をスライドして下降する。そして、図
16(b)に示すように種結晶2が原料融液5に浸漬さ
れる。種付けの後、上軸8を回転させながら引上げてい
くと、図16(c)に示すように肩部10aが形成され
ていく。種付けから肩部形成までの間は、第2の部材9
が第1の部材1上のったままである。しかも、輻射遮断
板9bは輻射遮断筒9a内を摺動するので、第1の部材
1の開口1aは第2の部材9で覆われたままである。し
たがって、開口1aからの放熱が抑制された状態で種付
けが行なわれた後、単結晶が引上げられていく。さら
に、上軸8を引上げていくと、図16(d)に示すよう
に、形成された単結晶の肩部10aに第1の部材1が乗
り、さらにその上に第2の部材9が乗った状態で単結晶
の直胴部10bが形成されていく。さらに、上軸8を引
上げていくと、図16(e)に示すように、第3の部材
23は第1の部材1に乗って単結晶とともに引上げられ
ていく。このように、第2の部材によって第1の部材の
開口1aからの放熱が抑制され、かつ第1および第3の
二重に設けられた部材によって原料融液が保温された状
態で単結晶の引上げが行なわれるので、引上げ開始時に
結晶の急成長を起こすことなく、多結晶や双結晶の発生
が阻止される。したがって、単結晶を再現性よく育成し
ていくことができる。
【0047】次に、この発明に従う第9の実施例につい
て示す。第9の実施例では、図17に示す装置を用い
た。この装置は、第8の実施例で示した装置において、
るつぼ3の構造が異なっている。この装置ではるつぼ3
において、液体封止剤7の液面より上にあたる部分に窓
15が形成されている。前述したように、窓15は何も
嵌め込まずそのままにしてもよいし、輻射熱を透過しや
すい適当な材料を嵌め込んだものとしてもよい。この装
置において、るつぼ以外の部分は図14に示す装置と同
じ構造である。この装置では、窓15を通して、ヒータ
4からの熱線がるつぼ内に輻射される。熱線は、原料融
液の表面および原料融液と第3の部材との空間に輻射さ
れる。この輻射熱によって第1、第2および第3の部材
による保温効果はさらに向上する。なお、この装置にお
いて単結晶の育成を行なう手順は第8の実施例と同様で
ある。
【0048】図17に示す装置を用いて、CdTe結晶
の育成を行なった。装置において、るつぼ3は4インチ
径のカーボン製で、窓15には石英が嵌め込まれた。コ
ラクル6は、厚み10mmのカーボン製で、内部に収容
される原料融液の直径が55mmとなるように設けられ
た。第1の部材1は、コラクル6の開口直径よりやや大
きな径を有する中空円板形状で、厚さ5mmのカーボン
製とした。中空の直径は10mmであった。第2の部材
9は、厚さが5mmのカーボン製であり、輻射遮断板9
bの直径は15mm、輻射遮断筒9aの開口径は20m
m、その長さは40mmであった。第3の部材23は、
厚さ5mmのカーボン製であり、開口の直径が約30m
mのものを用いた。るつぼ3内に、CdTe多結晶1.
5kgと液体封止剤(B2 3 )200gがチャージさ
れた。チャンバ12内はArガスで20kg/cm2
加圧された。4mm角、30mm長のCdTe(10
0)種結晶2を輻射遮断板9bを介して上軸8の下端に
取付けた。ヒータ4で原料多結晶を加熱溶融した。上軸
8を下降して原料融液に種結晶2を浸した後、原料融液
を結晶成長温度に調整した。上軸8の引上げ速度を2m
m/hr、上軸8の回転速度を5rpm、下軸11の回
転速度を5rpmとして単結晶を成長させた。その結
果、肩部のコーンアングルが150°、直胴部の直径が
55mm、長さが80mmのCdTe単結晶を育成する
ことができた。得られた単結晶の転位密度は、5000
cm- 2 〜50000cm- 2 と低く、良好な結晶であ
ることが確認された。また引上げた結晶の単結晶化率は
75%であった。
【0049】一方、第1の部材1のみを用いて原料融液
を保温し、その他の条件は上述と同様にして結晶の育成
を行なった。その結果、種付け直後から直径が20mm
となるまでに結晶の急成長が起こりやすくなるととも
に、種結晶の直下に双晶が発生しやすくなった。また、
引上げ結晶の単結晶化率は5%に低下した。
【0050】なお、第8および第9の実施例に示した第
1および第2の輻射遮断部材は、第2,第3および第4
の実施例で示したように変形することができる。さら
に、コラクルは第5の実施例で示されたように固定され
た構造をとることができる。上記実施例では原料融液表
面を液体封止剤で覆ったが、成長材料または成長方法に
よっては液体封止剤を用いない場合もある。
【0051】以下にこの発明に従う第10の実施例を示
す。図18は、第10の実施例に用いられた装置の概略
を示す模式図である。この装置は図1に示す第1の実施
例の装置に、X線透過像を得るための装置をさらに設け
たものである。すなわち、チャンバ12の外側には、X
線を発生するためのX線管17およびX線を検出して画
像を形成するためのX線イメージ装置16が設けられて
いる。X線管17においてX線の発射口は、チャンバ1
2内のるつぼ3に向けられている。また、X線イメージ
装置16のX線検出部(図示省略)は、るつぼ3を挟ん
でX線の発射口に対向するように設けられている。X線
管17から照射されるX線は、チャンバ12内に入り、
るつぼ3を通過してX線イメージ装置16に到達するこ
とができる。このような装置を設けることにより、るつ
ぼ3内のX線透過像を得ることができる。なお、この装
置において、X線管17およびX線イメージ装置16以
外の部分は、第1の実施例の装置とその構成について実
質的に同じである。
【0052】図18に示す装置を用いてCdTe単結晶
を成長させた。るつぼ3は、カーボンで被覆された石英
で形成されており、その直径は4インチである。コラク
ル6は、厚さが10mmのカーボン製で、内部に収容さ
れる原料融液の直径が52mmになるよう設計されてい
る。また、コラクル6は、原料融液5に浮くよう適当な
比重を有している。第1の部材1は、コラクル6の開口
直径よりやや大きな径を有する中空円板形状で、カーボ
ンから形成されており、その厚さは5mm、開口径は2
0mmである。また、輻射遮断筒9aおよび輻射遮断板
9bを備える第2の部材9は、カーボンで形成されてい
る。輻射遮断筒9aの厚さは5mm、直径は30mm、
長さは50mmである。一方、輻射遮断板9bの厚さは
5mmである。種結晶2としては、CdTe単結晶を
(111)方向に切り出した4mm角、長さ30mmの
ものを用いた。るつぼ3内に、CdTe多結晶1.0k
gおよび液体封止剤(B2 3 )100gをチャージし
た。チャンバ12内を15kg/cm2 となるまでAr
ガスで置換した。ヒータ4で原料多結晶を加熱して溶か
した後、上軸8を下降して種結晶を原料融液に接触させ
ていった。原料融液に種結晶を接触させた後、原料融液
を結晶成長温度にあわせた。次いで、上軸8の引上げ速
度を3mm/hr、上軸8の回転速度を5rpm、下軸
11の回転速度を10rpmとして単結晶を育成してい
った。以上種付けから引上げにいたる様子は、X線イメ
ージ装置によってモニタされた。このとき、X線管の電
圧は150kV、電流は5mAであった。また、X線を
発射させるためのターゲットはMoであった。上述した
操作の結果、直胴部の直径が52mm、長さが100m
mのCdTe単結晶が得られた。引上げた結晶の単結晶
化率は60%であった。
【0053】一方、上記第1および第2の部材を用いず
に、それ以外は上述と同じ条件下で結晶を引上げた。し
かしながら、CdTe単結晶を育成することはできなか
った。
【0054】この発明に従う第11の実施例について以
下に説明する。図19は第11の実施例に用いた装置の
概要を示す模式図である。図19を参照して、この装置
は、図18に示す第10の実施例の装置において、るつ
ぼおよびその上方の結晶を引上げるための空間を気密容
器30で取囲んだものである。気密容器30は、密閉状
態を保ちながら上軸8および下軸11を通している。気
密容器30の上方には、揮発成分溜め31が形成されて
いる。揮発成分溜め31の周囲にはヒータ32が設けら
れている。なお、上軸および下軸を通す部分はこの図に
おいて省略したが、液体封止剤を用いた一般的な構造が
採用されている。
【0055】図19に示される装置を用いて、CdTe
単結晶の育成を行なった。気密容器30は、PBNで被
覆されたカーボンにより形成された。種結晶は、第10
の実施例と同じものを用いた。この装置の各部分は、気
密容器を除いて第10の実施例で示した装置と同様に設
計されている。るつぼ3内には、CdTe多結晶1.0
kgをチャージし、揮発成分溜め31にはCdを収容し
た。ヒータ32の温度を上げていき900℃に設定し
て、気密容器30内にCdを圧力約3atmで充満させ
た。また、チャンバ12内は、気密容器30内のCd圧
力に合わせてArガスにより加圧していった。以下は第
10の実施例と同じ条件で単結晶を引上げていった。そ
の結果、単結晶化率65%でCdTe単結晶を育成する
ことができた。
【0056】なお、上記第10および第11の実施例で
示されたX線透過像を得るための装置は、第2〜第9の
実施例に示された装置にも設けることができる。この装
置を設けることによって、第2〜第9の実施例において
も、種付けから単結晶を育成していく経過をモニタする
ことが可能になる。また、第11の実施例で示された気
密容器は、同様に第2〜第9の実施例の装置に設けるこ
ともできる。第2〜第9の実施例において気密容器を用
いれば、蒸気圧制御チョクラルスキ法に従って単結晶を
育成していくことができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したきたように、この発明に従
えば、チョクラルスキ法において種付けから結晶肩部の
形成にいたる間、原料融液表面から上方への輻射が実質
的に遮断される。したがって、この発明に従う方法また
は装置において、引上げ方向の温度勾配が小さい場合
に、引上げ開始時の結晶の急成長を十分抑制することが
できる。さらに、熱伝導率の小さい材料(たとえばCd
Te)の結晶を引上げる場合においても、特に結晶引上
げ時の結晶の急成長を十分抑制することができる。その
結果、多結晶および双結晶などの発生を十分抑制するこ
とができる。したがって、この発明の方法または装置に
よって、転位密度の低い結晶を引上げることができる。
また、コラクルによって、育成される結晶の直径を制御
することにより、なだらかな形状の肩部を有する単結晶
を育成していくことができる。さらに、るつぼにX線を
照射してるつぼ内のX線透過像を得ることにより、単結
晶の引上げ状態を観察すれば、引上げられていく単結晶
の形状を効果的に制御することができる。そして、この
発明は、引上げ方向の温度勾配が小さい場合、または育
成すべき結晶の熱伝導率が低い場合に、単結晶を高い歩
留りで製造することができる方法および装置を提供す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う第1の実施例において用いられ
る単結晶製造装置の模式図。
【図2】図1に示す装置において、シーディングから単
結晶を引上げていく様子を示す模式図。
【図3】図1に示す装置においてコラクルの形状を示す
斜視図。
【図4】図1に示す装置において第1の輻射遮断部材を
示す斜視図。
【図5】図1に示す装置において第2の輻射遮断部材を
示す斜視図。
【図6】この発明に従う第2の実施例の単結晶製造装置
を示す模式図。
【図7】この発明に従う第3の実施例の単結晶製造装置
を示す模式図。
【図8】図7に示す装置において第1の輻射遮断部材を
示す斜視図。
【図9】図7に示す装置において、結晶の肩部が形成さ
れる状態を示す模式図。
【図10】この発明に従う第4の実施例において用いら
れる単結晶製造装置の模式図。
【図11】この発明に従う第5の実施例において用いら
れる単結晶製造装置の模式図。
【図12】この発明に従う第6の実施例において用いら
れる単結晶製造装置の模式図。
【図13】この発明に従う第7の実施例において用いら
れる単結晶製造装置の模式図。
【図14】この発明に従う第8の実施例において用いら
れる単結晶製造装置の模式図。
【図15】図14に示す装置において第3の輻射遮断部
材の形状を示す斜視図。
【図16】図14に示す装置において、種付けから単結
晶を引上げていく様子を示す模式図。
【図17】この発明に従う第9の実施例において用いら
れる単結晶製造装置の模式図。
【図18】この発明に従う第10の実施例において用い
られる単結晶製造装置の模式図。
【図19】この発明に従う第11の実施例において用い
られる単結晶製造装置の模式図。
【図20】従来の単結晶製造装置の一具体例を示す模式
図。
【符号の説明】
1 第1の輻射遮断部材 2 種結晶 3 るつぼ 4 加熱ヒータ 5 原料融液 6 コラクル 7 液体封止剤 8 上軸 9 第2の輻射遮断部材 23 第3の輻射遮断部材

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料融液へ結晶引上げ軸の下端に取付け
    られる種結晶を接触させた後、前記種結晶を前記結晶引
    上げ軸により引上げて単結晶を育成していく単結晶の製
    造方法において、前記原料融液を流入させるための連通
    孔を底部に備え、上部に開口を有するコラクルを前記原
    料融液に設ける工程と、前記コラクル上に、中心に種結
    晶を通すための開口を有する第1の部材を乗せて、前記
    コラクル内原料融液の表面を覆うことにより、前記原料
    融液から前記コラクル上方への輻射を遮断する第1の輻
    射遮断工程と、前記原料融液に前記種結晶を接触させる
    際、前記結晶引上げ軸に支持される第2の部材で前記開
    口を覆うことにより、前記開口を通じての前記輻射を遮
    断する第2の輻射遮断工程と、前記第1の部材および第
    2の部材により前記輻射を遮断しながら、前記結晶引上
    げ軸を下降させて前記種結晶を前記原料融液に接触させ
    る種付け工程と、前記種付け工程の後、前記第1の部材
    および第2の部材により前記輻射を遮断しながら、前記
    結晶引上げ軸を上昇させて単結晶の肩部を育成する肩部
    育成工程と、前記肩部育成工程の後、前記結晶引上げ軸
    とともに前記第1の部材を引上げながら、前記コラクル
    内の原料融液より単結晶の直胴部を育成する直胴部育成
    工程とを備える、単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の輻射遮断工程から前記肩部育
    成工程に至る間、前記第1の部材の上方に設けられ、か
    つ前記第2の部材を通すための開口を有する第3の部材
    を用いて前記第1の部材を覆うことにより、前記輻射が
    さらに遮断される、請求項1の単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の部材は、前記原料融液の上方
    50mm以内で前記原料融液を覆う、請求項1の単結晶
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の部材と前記第2の部材が一体
    化されている、請求項1の単結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記原料融液上に液体封止剤が設けられ
    ている、請求項1の単結晶の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の輻射遮断工程から前記肩部育
    成工程に至る間、前記原料融液の表面および上方に、熱
    源からの輻射が行なわれる、請求項1の単結晶の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記単結晶の引上げは、揮発性原料成分
    を含む雰囲気下で行なわれる、請求項1の単結晶の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記原料融液は、CdTe結晶を形成す
    るためのものである、請求項1の単結晶の製造方法。
  9. 【請求項9】 原料融液を収容するるつぼと、前記るつ
    ぼを支持する下軸と、前記るつぼの周囲に配置された加
    熱ヒータと、前記るつぼ内に設けられ、上部に開口を有
    し、底部に原料融液を流入させるための連通孔を備える
    コラクルと、前記原料融液から単結晶を引上げるため下
    端に種結晶が取付けられる回転昇降可能な上軸と、中心
    部に前記種結晶を通すための開口を有し、かつ前記コラ
    クル内原料融液から上方への輻射を遮断するため、前記
    コラクル上に移動可能に載置されて、前記原料融液の表
    面を覆う第1の輻射遮断部材と、前記第1の輻射遮断部
    材の開口を通じての前記輻射を遮断するため、前記上軸
    に支持されて前記開口を覆う第2の輻射遮断部材とを備
    える、単結晶の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の輻射遮断部材を通すための
    開口を有し、前記第1の輻射遮断部材の上方において、
    前記輻射をさらに遮断するため前記第1の輻射遮断部材
    を覆う第3の輻射遮断部材を備える、請求項9の単結晶
    の製造装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の輻射遮断部材と前記第2の
    輻射遮断部材が一体化された、請求項9の単結晶の製造
    装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の輻射遮断部材が、開口直径
    の異なる複数の円板状部材を積み重ねて構成される、請
    求項9の単結晶の製造装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の輻射遮断部材は、前記原料
    融液の上方50mm以内で前記原料融液を覆う、請求項
    9の単結晶の製造装置。
  14. 【請求項14】 前記原料融液上に液体封止剤がさらに
    設けられる、請求項9の単結晶の製造装置。
  15. 【請求項15】 前記単結晶を揮発性原料成分の雰囲気
    下で引上げていくための密閉容器をさらに備える、請求
    項9の単結晶の製造装置。
  16. 【請求項16】 前記加熱ヒータからの輻射を前記原料
    融液の表面および上方に到達させるための手段をさらに
    備える、請求項9の単結晶の製造装置。
  17. 【請求項17】 前記手段は、前記加熱ヒータからの輻
    射を取入れるため、前記るつぼ上部に形成された窓であ
    る、請求項16の単結晶の製造装置。
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