JPH0547506Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、抵抗器、コンデンサなどの電子回路
部品を実装したプリント配線基板上を金属製で有
底の本体ケース内に固定するためのプリント配線
板取付構造に関するものである。

〔従来技術〕

従来、プリント配線基板を金属製で有底の本体
ケース内に固定するためには例えば第３図乃至第
４図に示すように本体ケース２０の端部を一部で
切起こした切起こし片２１によつてプリント配線
基板２２の水平方向の動きを規制される。また本
体ケース２０の側壁２３をコ字形状に切抜いて得
た爪部２４を直角に折曲げてこれをプリント配線
基板２２の上面に係止させることによつてプリン
ト配線基板２２はスペーサ２５を介して本体ケー
ス２０の底面に押圧固定され垂直方向への動きを
規制される。この状態においてプリント配線基板
２２は本体ケース２０の底面とは間隔を置かれ
る。なお、同図中、図番２６は本体ケース２０の
蓋体であり、図番２７はプリント配線基板２２か
ら引き出されたリード線、図番２８，２９，３０
はプリント配線基板２２上に搭載される電子回路
部品である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

かゝる従来例にあつては、プリント配線基板を
水平方向及び垂直方向から支持する部材は通常ア
ルミニウムなどの導電体よりなる金属製の本体ケ
ースそのものであることに問題がある。即ち、こ
れらの導電性金属からなる支持部材によるならば
プリント配線基板の支持位置における電子回路部
品の配置及び配線路パターンの配置は充分な絶縁
距離の確保のためにこれらを配置することができ
ず従つてプリント配線基板面上に余白部分を必要
とし延いてはコンパクトかつ安全な装置の設計に
制約をもたらすと云う問題点がある。

本考案は、本体ケース内へのプリント配線基板
の支持に際してプリント配線基板面上の有効スペ
ースを損なうことなく且つ、本体ケース内へのプ
リント配線基板の支持を簡便に行うことのできる
プリント配線板取付構造を提供しようとするもの
である。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案では金属性の本体ケース内に脱着自在に
固定し得る絶縁性の支持具によつて本体ケース内
にプリント配線基板を支持するようするものであ
る。

〔作用〕

本体ケース内に着脱自在に固定し得る絶縁性の
支持具はその脱着作業を行うことによつて同時に
本体ケース内へのプリント配線基板を支持固定作
業を完了する。

〔実施例〕

第１図及び第２図は、本考案の実施例を示すも
ので、本考案のプリント配線板取付構造はアルミ
ニユームなどよりなる金属製での有底の本体ケー
ス１とこれに収容されるプリント配線基板２とこ
のプリント配線基板２を支持する樹脂成型品３と
プリント配線基板２を下辺から支えるスペーサ４
とより構成される。プリント配線基板２は電子回
路部品５を搭載し、またスペーサ４は絶縁材料よ
りなりプリント配線基板２の下面と本体ケース１
の底辺との絶縁用間隔を確保する。本実施例では
プリント配線基板支持用の樹脂成型品３は入出力
端子部の端子カバーをも兼ねるよう下端開口の箱
型形状を呈し且つその両側壁部には本体ケース１
の側壁に穿けた開口６ａ，６ｂと係合して自身が
本体ケース１に固定されるリブ部７ａ，７ｂが形
成され、またその下端には同じく本体ケース１の
底辺に穿けた開口８ａ，８ｂに挿通させる突片９
ａ，９ｂが形成され更にプリント配線基板２との
対向側下部に抑え辺部１０ａ，１０ｂが形成され
るものである。またプリント配線基板２はチヤン
ネル状の本体ケース１の形状にほぼ添う矩形状を
呈し長手方向端縁の入出力端子が配されそれより
リード線１１が導出されている。

本実施例では、まず本体ケース１の底辺であつ
てプリント配線基板２の所定配置箇所の下面と対
向する領域内にスペーサ４を適宜配置し、これら
複数のスペーサ４の上端にわたつてプリント配線
基板２を載置し次いでプリント配線基板２の長手
方向両端部に配する樹脂成型品３をもつて本体ケ
ース１内にプリント配線基板２を固定する。即
ち、樹脂成型品３をプリント配線基板２の長手方
向端部に沿つて垂直方向へ押下げ本体ケース１の
底辺に穿けた開口８ａ，８ｂにその突片９ａ，９
ｂを挿通させ、更に該樹脂成型品３を押下げるこ
とによつて本体ケース１の側壁に穿けた開口６
ａ，６ｂにそのリブ部７ａ，７ｂを係合させて自
身を本体ケース１に固定する。この状態におい
て、樹脂成型品３の抑え辺部１０ａ，１０ｂがプ
リント配線基板２を上方から抑え該プリント配線
基板２を本体ケースの底辺に配したスペーサを介
して本体ケースに押圧固定するものであり、か
つ、樹脂成型品３はプリント配線基板２の入出力
端子部を上方より覆うものである。なお、本実施
例では樹脂成型品３をプリント配線基板２の長手
方向両端に各１個配置しているがいずれか一方だ
けに配置しても効果の量は違えこそ、プリント配
線基板面上の有効スペースの確保と本体ケース内
へのプリント配線基板の支持を簡便に行うことの
できる効果を奏するものである。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案によれば、プリント配線
基板支持具を絶縁物である樹脂成型品で構成し更
にこの樹脂成型品を本体ケース側壁の開口と係合
して自身が本体ケースに固定されるためのリブ部
をその両側壁部に備えると共にプリント配線基板
との対向側下部に抑え辺部を備えるよう構成した
から本体ケース内へのプリント配線基板の支持に
際してプリント配線基板面上の有効スペースを損
なうことなく且つ、樹脂成型品の垂直方向からの
装着作業によつて本体ケース内へのプリント配線
基板の支持を一挙に簡便に行うことのできるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の実施例を示すもの
で、第１図は分解斜視図、第２図は要部の側面断
面図、第３図及び第４図は従来例の示すもので、
第３図は要部の斜視図、第４図は全体を示す斜視
図である。 １……本体ケース、２……プリント配線基板、
３……樹脂成型品、４……スペーサ、６ａ，６ｂ
……開口、７ａ，７ｂ……リブ部、１０ａ，１０
ｂ……抑え辺部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属製で有底の本体ケースと、この本体ケース
   に収容されるプリント配線基板と、このプリント
   配線基板を支持する樹脂成型品とを備え、前記の
   樹脂成型品は、前記本体ケースの側壁に穿けた開
   口と係合してそれ自体が前記本体ケースに固定さ
   れるリブ部と、前記プリント配線基板を抑え該プ
   リント配線基板を前記本体ケースの底辺に配した
   スペーサを介して前記本体ケースに押圧固定する
   ための抑え辺部とを備えることを特徴とするプリ
   ント配線板取付構造。