JPH0547217A - 難燃性電気絶縁組成物 - Google Patents

難燃性電気絶縁組成物

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JPH0547217A
JPH0547217A JP3201780A JP20178091A JPH0547217A JP H0547217 A JPH0547217 A JP H0547217A JP 3201780 A JP3201780 A JP 3201780A JP 20178091 A JP20178091 A JP 20178091A JP H0547217 A JPH0547217 A JP H0547217A
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彰弘 堀
Masami Tanmachi
正美 反町
Yasuaki Yamamoto
康彰 山本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 結晶化度20重量%以上のポリオレフィン 100
重量部に対して、ポリオレフィンを架橋剤 1.0重量部以
下で架橋した架橋ポリマ10〜30重量部と無機系難燃剤 1
00〜300 重量部加えてなることを特徴とする難燃性電気
絶縁組成物。 【効果】 有害なハロゲン系ガスの発生防止をすると共
に、燃焼時のドリップを防止して高度の難燃性を有し、
かつ良好な押出性、引張特性、熱老化特性及び加熱変形
性を有することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼時に有害なハロゲ
ン系ガスを発生しない難燃性電気絶縁組成物に係り、特
に電線・ケーブルの絶縁材料やシース材料への適用に好
適な難燃性電気絶縁組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電線・ケーブルの絶縁材料やシース材料
としては電気絶縁性に優れたポリオレフィンが多く用い
られてきている。最近のすう勢として、原子力発電所用
電線・ケーブル、車両用電線・ケーブル、船舶用電線・
ケーブル及び盤内・機内配線用電線等に垂直トレイ燃焼
試験レベルの高度の難燃性が要望されるようになってき
た。
【0003】ポリオレフィンを難燃化する方法として
は、ハロゲン含有化合物等を混和する方法が一般に採用
されてきている。しかし、これらの化合物は燃焼時に多
量の煙を発生し、機器への腐食性、人体への有害性等が
問題になっている。特に最近は、安全面からこのような
ハロゲン系ガスを発生しないことが要望されるようにな
ってきている。
【0004】このような情勢を踏まえ、発煙性、有害性
の非常に少ない無機系難燃剤が注目されるようになって
きた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記無
機系難燃剤は難燃効果が小さいため、単にポリマーに混
和しただけでは燃焼時に溶融滴下するというドリップ現
象がみられ、高度の難燃性を付与することは難しい。
【0006】なお、高度の難燃性を付与するためには、
無機系難燃剤を多量に加えることも有効であるが、得ら
れる絶縁体やシースの引張特性、熱老化特性の低下を招
いたり、押出性が低下するという問題がある。
【0007】本発明は、以上の点に鑑みなされたもので
あり、有害なハロゲン系ガスの発生防止を可能とすると
共に、燃焼時のドリップを防止して高度の難燃性を有
し、かつ良好な引張特性、熱老化特性及び押出性を有す
る難燃性電気絶縁組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、燃焼時に
有害なハロゲン系ガスを発生しない無機系難燃剤を含む
難燃性電気絶縁組成物に関する知見を基に種々の研究開
発を実施した結果、ポリオレフィンに、ポリオレフィン
を架橋した架橋ポリマと無機系難燃剤を加えることで、
燃焼時のドリップを防止して高度の難燃性を有すると共
に良好な引張特性、熱老化特性及び押出性を有する難燃
性電気絶縁組成物が得られることを見出し、本発明を完
成するに至ったのである。
【0009】すなわち、本発明の難燃性電気絶縁組成物
は、結晶化度20重量%以上のポリオレフィン 100重量部
に対して、ポリオレフィンを架橋剤 1.0重量部以下で架
橋した架橋ポリマ10〜30重量部と無機系難燃剤 100〜30
0 重量部加えてなるものである。
【0010】本発明においてポリオレフィンとしては、
エチレンプロピレンコポリマー、エチレンプロピレンジ
ェンターポリマー、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル
コポリマー、エチレンエチルアクリレートコポリマー、
エチレンブテンコポリマー、エチレンブテンジェンター
ポリマーといったものが挙げられ、これらは単独使用又
は2種以上の併用が可能である。
【0011】主成分となるポリオレフィンの結晶化度
は、20重量%以上とする必要があり、規定値未満では加
熱変形性が悪くなってしまう。
【0012】架橋剤としては、硫黄や塩化硫黄、二塩化
硫黄、アルキルフェノール・ジスルフィドに代表される
硫黄化合物、セレニウム、酸化マグネシウム、リサー
ジ、亜鉛華に代表される無機加硫剤、ヘキサメチレン・
ジアミン、トリエチレン・テトラミン、エトラエチレン
・ペンタミンに代表されるポリアミン、ジクミルパーオ
キサイド、3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼンに代表される有機過酸化物が適切である。
この架橋剤の添加量は、ポリマ 100重量部に対して 1.0
重量部以下が好ましく、規定値を越えると加工性が著し
く低下して押出成形が困難になる。それらの中で、硫黄
を使用する場合は、ジフェニル・グァニジン、n−ブチ
ルアルデヒド−アニリン縮合品、ヘキサメチレン・テト
ラミン、2−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロ
ヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェナミド等の加
硫促進剤と亜鉛華、鉛丹、ステアリン酸、オレイン酸、
ジ−n−ブチルアミン等の加硫促進剤を併用する。
【0013】架橋剤 1.0重量部以下を含むポリオレフィ
ンを架橋した架橋ポリマの含有量は、ポリオレフィン 1
00重量部に対して、10〜30重量部の範囲とする必要があ
り、含有量が10重量部未満では熱老化特性が悪く、30重
量部を越えると加工性が著しく低下して押出成形が困難
になる。
【0014】無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、水
酸化カルシウム、ハイドロタルサイト類等が挙げられ
る。この無機系難燃剤の含有量は、ポリオレフィン 100
重量部に対して、 100〜300 重量部の範囲とする必要が
あり、含有量が100重量部未満では目的とする難燃性を
付与できず、 300重量部を越えると加工性が著しく低下
して押出成形が困難になる。
【0015】従って、結晶化度20重量%以上のポリオレ
フィン 100重量部に対して、ポリオレフィンを架橋剤
1.0重量部以下で架橋した架橋ポリマ10〜30重量部と無
機系難燃剤 100〜300 重量部加えることにより、良好な
押出性、機械特性及び加熱変形性を維持しながらハロゲ
ン系ガスの発生及び燃焼時のドリップを防止して高度の
難燃性を付与できる難燃性電気絶縁組成物を得ることが
可能となる。
【0016】本発明では、上記成分に加えて難燃助剤、
酸化防止剤、滑剤、軟化剤、分散剤等を適宜添加しても
よい。酸化防止剤としては、フェニル−α−ナフチルア
ミン、N,N′−ジ−β−ナフチル−P−フェニレンジ
アミン等のアミン系酸化防止剤、2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチルフェノール、ヒンダードフェノール等の
フェノール系酸化防止剤が挙げられる。難燃助剤として
は、リン系化合物(赤リンを含む)、ホウ酸亜鉛、フェ
ロセン等が挙げられる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0018】表1の実施例1〜4および比較例1〜6の
各欄に示すような配合に従って、各種成分を 180℃に保
持された30m/m・2軸押出機を使用して混練を行い架
橋し、混練後、これらを、 120℃に保持された40m/m
押出機(L/D=25)を用い、外径 5.3mmの絶縁線心を
3本撚合せた外周に 2.0mmの厚さで押出被覆して、各種
ケーブル(絶縁電線)を作製し、これらを試料とした。
【0019】これらの試料の評価を押出性、機械特性及
び難燃性について行い、その結果を表1の下欄に示す。
【0020】なお、各評価方法は次の通りである。
【0021】押出性(押出加工性)は、40m/m押出機
での押出時に良好に押出加工できるものを良とし、押出
加工できないものを劣とした。
【0022】機械特性の評価は引張特性と熱老化特性に
ついて行い、引張特性は、日本電線工業規格第391号
に準じ、JIS K7112のダンベル3号で打ち抜い
た試料をショッパ型引張試験機を用い200mm/分で引張試
験を行い、引張強さが1.0kg/mm以上、伸びが 350%以上
のものを良とし、この値未満のものを劣とした。
【0023】熱老化特性は、BS 6724の規格に準
じ、 100℃の空気老化試験機中で7日間老化後、引張試
験を行い、引張強さ残率が70%以上、伸び残率が70%以
上のものを良とし、この値未満のものを劣とした。
【0024】加熱変形性は、BS 6724の規格に準
じ、80℃の試験機中で2kgの荷重を加え4時間放置後、
変形率を測定し変形率が50%以上のものを良とし、この
値未満のものを劣とした。
【0025】難燃性(垂直トレイ難燃試験)は、長さ2
mの試料を垂直に8本並べ、下から70000BTUの炎を2
0分間当て、自己消炎すれば合格とし、自己消炎せず全
焼するものは不合格とした。
【0026】
【表1】
【0027】表1に示される結果からも明らかな通り、
本発明の難燃性電気絶縁組成物を用いた実施例1〜4の
試料は、いずれも難燃性に合格し、押出性、引張特性、
熱老化特性及び加熱変形性にも優れている。これに対し
て、無機系難燃剤の含有量が規定値未満の比較例1は、
難燃性が不合格であり、その含有量が規定値を越える比
較例2は、押出性が悪く成形不可能であった。主成分と
なるポリオレフィンの結晶化度が規定値未満の比較例3
は、加熱変形性が悪かった。また、架橋ポリマの含有量
が規定値未満の比較例4は、熱老化特性が悪く、その規
定値を越えている比較例5は、押出性が悪く成形不可能
であった。さらに、架橋ポリマのポリオレフィンを架橋
させる架橋剤の量が規定値を越えた比較例6は、押出性
が悪く成形不可能であった。
【0028】従って、特定結晶化度のポリオレフィン
に、架橋ポリマと無機系難燃剤とをそれぞれ規定量含有
することにより、良好な押出性を維持しながら垂直トレ
イ難燃試験レベルに合格する高度の難燃性を付与でき、
燃焼時のドリップを防止することができ、しかも良好な
引張特性、熱老化特性及び加熱変形性を有する難燃性電
気絶縁組成物が得られることになる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明の難燃性電気絶縁
組成物は、結晶化度20重量%以上のポリオレフィン 100
重量部に対して、ポリオレフィンを架橋剤 1.0重量部以
下で架橋した架橋ポリマ10〜30重量部と無機系難燃剤 1
00〜300 重量部加えてなるので、有害なハロゲン系ガス
の発生防止をすると共に、燃焼時のドリップを防止して
高度の難燃性を有し、かつ良好な押出性、引張特性、熱
老化特性及び加熱変形性を有するという優れた効果を発
揮する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶化度20重量%以上のポリオレフィン
    100重量部に対して、ポリオレフィンを架橋剤 1.0重量
    部以下で架橋した架橋ポリマ10〜30重量部と無機系難燃
    剤 100〜300 重量部加えてなることを特徴とする難燃性
    電気絶縁組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5243653B1 (ja) * 2012-09-26 2013-07-24 株式会社フジクラ 難燃性樹脂組成物、及び、これを用いた成形体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5243653B1 (ja) * 2012-09-26 2013-07-24 株式会社フジクラ 難燃性樹脂組成物、及び、これを用いた成形体

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