JPH0545875A - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JPH0545875A
JPH0545875A JP3223509A JP22350991A JPH0545875A JP H0545875 A JPH0545875 A JP H0545875A JP 3223509 A JP3223509 A JP 3223509A JP 22350991 A JP22350991 A JP 22350991A JP H0545875 A JPH0545875 A JP H0545875A
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atom
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alkyl group
hydrogen atom
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JP3223509A
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English (en)
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Nobumasa Sasa
信正 左々
Noriyoshi Kojima
紀美 小島
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光性レジスト形成組成物のプリントアウト
剤又は光重合性レジスト組成物の光開始剤として用いる
ことができ、特に低出力可視光レーザーによる記録材料
に用いられ、高い感度を与える光遊離基発生剤を含有す
る感光性組成物を提供する。 【構成】 一般式IまたはIIで示される2−ハロメチル
−5−ビニル−1,3,4−オキサジアゾール化合物、
または一般式IIIで示される光遊離基発生剤を含有する
ことを特徴とする。 【化15】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性組成物に関し、詳
しくは高い感度を有する感光性レジスト形成組成物、及
び光重合性レジスト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭54-74728号、特開昭55-24113号、
特開昭55-77742号、特開昭59-148784号、特開昭60-1385
39号、特開昭60-177340号、特開昭60-241049号等に開示
されている2−ハロメチル−1,3,4−オキサジアゾ
ール系化合物、及びUSP3,954,475号明細書等に記載
されるビニルハロメチル−S−トリアジン化合物は、感
光性レジスト形成組成物のプリントアウト剤として用い
られることは知られている。またこれらの化合物は光重
合性組成物の光開始剤として用いられることも行なわれ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
化合物は感光性レジスト形成組成物のプリントアウト剤
あるいは光重合性レジスト組成物の光開始剤として使用
した場合、特に低出力可視光レーザーによる記録材料と
して用いた場合、光感度が低いという問題があり、さら
に高感度な光開始剤が必要とされていた。
【0004】本発明は上記の問題点を解消し、感光性レ
ジスト形成組成物のプリントアウト剤又は光重合性レジ
スト組成物の光開始剤として用いることができ、特に低
出力可視光レーザーによる記録材料に用いられる高い感
度を与える光遊離基発生剤を含有する感光性組成物を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑みて鋭意研究の結果、本発明の目的は、下記一般式I
またはIIで示される2−ハロメチル−5−ビニル−1,
3,4−オキサジアゾール化合物、または一般式IIIで
示される光遊離基発生剤を含有する感光性組成物を提供
することにより達成されることを見出した。
【0006】
【化4】 (式中、Yは弗素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を表わ
し、R1及びR2は各々水素原子、アルキル基、アリール
基、アセトキシ基、−C24Cl又は−CH2OCOO
25を表わし、R3は水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、アリール基又はシアノ基を表わす。m及びnは
各々1〜3の整数を表わす。)
【0007】
【化5】 (式中、R1は水素原子、アルキル基、置換アルキル
基、アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリー
ル基またはアラルキル基を表わし、Aは酸素原子、イオ
ウ原子、セレン原子、テルル原子、アルキルないしはア
リール置換された窒素原子、またはジアルキル置換され
た炭素原子を表わす。Xは含窒素ヘテロ五員環を形成す
るのに必要な非金属原子群を表わす。またYは一般式I
のYと同義である。m及びnは1〜3の整数を表わ
す。)
【0008】
【化6】 (Aは置換又は無置換の芳香族残基を、Rはアルキル基
又はハロゲン原子を、Xは水素原子、フェニル基又は炭
素原子数1〜3のアルキル基を、Yはハロゲン原子を表
わす。mは0,1又は2を表わし、nは1〜3の整数を
表わす。) ※以下本発明について更に詳細に説明する。
【0009】本発明において一般式IまたはIIで示され
る2−ハロメチル−5−ビニル−1,3,4−オキサジ
アゾール化合物としては、具体的には以下の例示化合物
が挙げられる。
【0010】
【化7】
【0011】
【化8】
【0012】
【化9】
【0013】
【化10】
【0014】
【化11】 上記化合物の代表的合成例を以下に示す。
【0015】合成例1[例示化合物I−(1)の合成] 2−トリクロロメチル−5−メチル−1,3,4−オキ
サジアゾール7.7gとp−ジメチルアミノベンズアルデヒ
ド8.2gおよび3.6gのピペリジニウムアセテートをトルエ
ン65g中に加え、約1時間加熱還流した後、冷却し、析
出した結晶を吸引濾過し、次いで加熱エタノールで洗浄
後、アセトンにて再結晶して、2−トリクロロメチル−
5−(1−p−ジメチルアミノフェニルビニル)−1,
3,4−オキサジアゾール(融点;175〜180℃)9.2gを
得た。
【0016】合成例2[例示化合物II−(1)の合成] 2−トリクロロメチル−5−メチル−1,3,4−オキ
サジアゾール4.6gと2(N′−アセトキシアニリノビニ
リデン)−N−エチルベンゾキサゾリウム−p−トルエ
ンスルホネート9.78gをピリジン50gに加え、約30分間加
熱還流した後、メタノールを16g加え、さらに約15分間
加熱還流を続けた。反応物を、アンモニウムハイドロオ
キサイド(30%)を20g含有する水200g中に注入し、ベ
ンゼンにて抽出を行なった。抽出物は、希薄塩酸水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。濃縮
液にヘキサンを添加し、固形物を得た。この固形物をベ
ンゼン溶媒で、カラムクロマトにて精製し、2−トリク
ロロメチル−5−[N−エチル−2(3H)−ベンゾオ
キサゾリリデン]−エチリデン−1,3,4−オキサジ
アゾール(融点;176〜178℃)1.7gを得た。
【0017】次に、一般式IIIで表わされる光遊離基発
生剤の具体的例示化合物を以下に示す。
【0018】
【化12】
【0019】
【化13】
【0020】
【化14】 また上記化合物の代表的合成例は以下の通りである。
【0021】合成例3[例示化合物III−(2)の合
成] Chem. Ber. 93,2405-9(1960)記載の方法にしたが
って、4−トリクロロメチル−5−メチルピリミジンを
合成した。
【0022】4−トリクロロメチル−5−メチルピリミ
ジン211.5gとp−アニスアルデヒド149.6gをトルエン1
リットルに溶解し、その中に45gのピペリジウムアセテ
ートを加えた。混合物を約1時間加熱還流し、遊離した
水を回収除去した。トルエンの大部分を蒸留にて除去
し、残留物を冷却した。析出物を吸引濾過し、エーテル
およびエタノールで洗浄後、エタノール/エチルアセテ
ートで再結晶して、4−トリクロロメチル−5−p−メ
トキシスチリルピリミジン197gを得た。
【0023】合成例4[例示化合物III−(4)の合
成] 4−トリクロロメチル−5−メチルピリミジン10.5gと
p−ジメチルアミノシンナムアルデヒド9.6gおよび3.6g
のピペリジニウムアセテートをトルエン65g中に加え、
約1時間加熱還流した後、冷却し、析出した結晶を吸引
濾過し、次いで加熱エタノールで洗浄後、アセトンにて
再結晶して、4−トリクロロメチル−5−(1−p−ジ
メチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)ピリミ
ジン10.5gを得た。
【0024】合成例5[例示化合物III−(5)の合
成] 4−トリクロロメチル−5−メチルピリミジン6.3gと2
(N′−アセトキシアニリノビニリデン)−N−エチル
ベンゾキサゾリウム−p−トルエンスルホネート9.78g
をピリジン50gに加え、約30分間加熱還流した後、メタ
ノールを16g加え、さらに約15分間加熱還流を続けた。
反応物をアンモニウムハイドロオキサイド(30%)を20
g含有する水200g中に注入し、ベンゼンにて抽出を行な
った。抽出物は、希薄塩酸水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮した。濃縮液にヘキサンを添加
し、固形物を得た。この固形物をベンゼン溶媒でカラム
クロマトにて精製し、4−トリクロロメチル−5−[N
−エチル−2(3H)−ベンゾオキサゾリリデン]−エ
チリデン−1,3,4−オキサジアゾール3.5gを得た。
【0025】上記一般式I,II又はIIIで表わされる本
発明の化合物はプリントアウト剤としては感光性レジス
ト形成組成物中に0.01〜5重量%含有されることが好ま
しく、また光開始剤としては光重合性レジスト組成物中
に0.1〜10重量%含有されることが好ましい。
【0026】本発明の光遊離基発生剤は光重合性レジス
ト形成組成物中の光重合開始剤として用いる場合に有用
である。光重合性組成物は、一般にエチレン性不飽和結
合を有する重合可能な化合物と光重合開始剤と、必要と
するならば結合剤と、さらに必要ならば増感剤とから構
成され、特に感光性印刷版の感光層、フォトレジスト等
に有用である。
【0027】本発明において用いられる光重合性レジス
ト形成組成物としては、具体的には、特開昭60-177340
号公報明細書の第(5)頁右上欄の15行から同第(8)
頁に記載の光重合性組成物が挙げられる。
【0028】すなわち、光重合性組成物におけるエチレ
ン性不飽和結合を有する重合可能な化合物とは、その化
学構造中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有
する化合物であって、モノマー、プレポリマー、すなわ
ち2量体、3量体および他のオリゴマーそれらの混合物
ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつもの
である。それらの例としては不飽和カルボン酸およびそ
の塩、脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、脂肪
族多価アミン化合物とのアミド等があげられる。
【0029】本発明の光遊離基発生剤を光重合性組成物
中の光重合開始剤として用いる場合、該光重合性組成物
には必要に応じて結合剤を含有させることができる。結
合剤としては、重合可能なエチレン性不飽和化合物およ
び光重合開始剤に対する相溶性が相成物の塗布液の調
製、塗布および乾燥に至る感光材料の製造工程の全てに
おいて脱混合を起さない程度に良好であること、感光層
あるいはレジスト層として例えば溶液現像にせよ剥離現
像にせよ像露光後の現像処理が可能であること、感光層
あるいはレジスト層として強靱な皮膜を形成し得ること
などの特性を有することが要求されるが、通常線状有機
高分子重合体より適宜、選択される。
【0030】近年レーザー光線を用いて感光層に直接画
線状の照射を行うことによる、製版工程の簡略化された
方法が提案されている。例えば米国特許第3,664,737号
明細書には、アルミニウム支持体上に紫外線感光層、特
にジアゾ感光層を有する記録材料を直接レーザー光で照
射して平版印刷版を製造する方法が記載されている。
【0031】しかしながら、この方法は感光層として従
来から紫外線感光層として知られているものを用いるも
のであるため、これをレーザー光に適用することはレー
ザーの発光効率と感光材料の感光波長域の間の不一致に
より経済的見地からみて著しく不利であった。即ち、製
版用に使用可能なレーザー、例えばアルゴンイオンレー
ザーは、全発光エネルギーの大部分が450nm以上の可視
光線域にあり、紫外線の発光効率は全発光エネルギーの
5%にも満たないため、出力30W程度の大型レーザーを
使用する必要があった。
【0032】「フォトポリマーテクノロジー」(日刊工
業新聞、昭和63年)には、光重合性組成物に可視光域に
吸収を有する色素を含有させたものが開示されている
が、これは可視光レーザー域に感度を有するとはいうも
のの十分ではなく、従ってやはり高出力のレーザーを用
いる必要があり、コスト的にも装置の大型化という点か
らみても問題があった。
【0033】本発明の光重合性レジスト形成組成物は低
出力の可視光レーザーに好ましく適用されるものである
が、本発明に用いられるレーザー光線としては、例えば
He−Ne、He−Cd、アルゴン、クリプトン等の連
続発振可能なものが挙げられ、出力エネルギー、レーザ
ー管の寿命、発振効率等を考慮すると、アルゴンレーザ
ー(出力0.1〜5W)が好ましい。
【0034】また、本発明におけるプリントアウト剤に
よりプリントアウト能が付与される対象物たる感光性レ
ジスト形成性組成物には、平版印刷版などの各種印刷
版、IC回路、フォトマスク等を作成する為に使用され
る、種々のものが含まれる。その代表的なものとして
は、特開昭55-77742号公報明細書の第(6)頁右上欄9
行から同第(11)頁右上欄最終行に記載されるもの、す
なわちジアゾ樹脂からなる組成物、o−キノンジアジド
化合物からなる組成物、感光性アジド化合物から からなる組成物、付加重合性不飽和化合物からなる光重
合性組成物等が用いられる。
【0035】o−キノンジアジド化合物からなる組成物
としては、特に好ましくはo−キノンジアジド化合物は
o−ナフトキノンジアジド化合物であり、例えば米国特
許第2,766,118号、同第2,767,092号、同第2,772,972
号、同第2,859,112号、同第2,907,665号、同第3,046,11
0号、同第3,046,111号、同第3,046,115号、同第3,046,1
18号、同第3,046,119号、同第3,046,120号、同第3,046,
121号、同第3,046,122号、同第3,046,123号、同第3,06
1,430号、同第3,102,809号、同第3,106,465号、同第3,6
35,709号、同第3,647,443号の各明細書をはじめ、多数
の刊行物に記されており、これらは好適に使用すること
ができる。これらの内でも、特に芳香族ヒドロキシ化合
物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルまた
はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸エステル、およ
び芳香族アミノ化合物のo−ナフトキノンジアジドスル
ホン酸アミドまたはo−ナフトキノンジアジドカルボン
酸アミドが好ましく、特に米国特許第3,635,709号明細
書に記されているピロガロールとアセトンとの縮合物に
o−ナフトキノンジアジドスルホン酸をエステル反応さ
せたもの、米国特許第4,028,111号明細書に記されてい
る末端にヒドロキシ基を有するポリエステルにo−ナフ
トキノンジアジドスルホン酸、またはo−ナフトキノン
ジアジドカルボン酸をエステル反応させたもの、英国特
許第1,494,043号明細書に記されているようなp−ヒド
ロキシスチレンのホモポリマーまたはこれと他の共重合
し得るモノマーとの共重合体にo−ナフトキノンジアジ
ドスルホン酸またはo−ナフトキノンジアジドカルボン
酸をエステル反応させたもの、米国特許第3,759,711号
明細書に記されているようなp−アミノスチレンと他の
共重合しうるモノマーとの共重合体にo−ナフトキノン
ジアジドスルホン酸またはo−ナフトキノンジアジドカ
ルボン酸をアミド反応させたものは非常にすぐれてい
る。
【0036】これらのo−キノンジアジド化合物は、単
独で使用することができるが、アルカリ可溶性樹脂と混
合して用いた方が好ましい。好適なアルカリ可溶性樹脂
には、ノボラック型フェノール樹脂が含まれ、具体的に
は、フェノールホルムアルデヒド樹脂、o−クレゾール
ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒ
ド樹脂などが含まれる。更に特開昭50-125806号公報に
記されている様に上記のようなフェノール樹脂と共に、
t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような炭
素数3〜8のアルキル基で置換されたフェノールまたは
クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合物とを併用する
と、より一層好ましい。アルカリ可溶性樹脂は、感光性
レジスト形成性組成物の全重量を基準として中に約50〜
約85重量、より好ましくは60〜80重量%、含有させられ
る。
【0037】o−キノンジアジド化合物からなる感光性
組成物には、必要に応じて更に変色剤でない顔料や染
料、可塑剤などを含有させることができる。
【0038】付加重合性不飽和化合物からなる光重合性
組成物としては、好ましくは、(a)少なくとも2個の
末端ビニル基を有するビニル単量体、(b)光重合開始
剤及び(c)バインダーとしての高分子化合物からなる
ものが挙げられる。
【0039】成分(a)のビニル単量体としては、特公
昭35-5093号、特公昭35-14719号、特公昭44-28727号の
各公報等に記載される、ポリオールのアクリル酸または
メタクリル酸エステル、すなわちジエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート等、あるいはメチレンビス(メタ)ア
クリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミドの
様なビス(メタ)アクリルアミド類、あるいはウレタン
基を含有する不飽和単量体、例えばジ−(2′−メタク
リロキシエチル)−2,4−トリレンジウレタン、ジ−
(2′−アクリロキシエチル)トリメチレンジウレタン
等の様なジオールモノ(メタ)アクリレートとジイソシ
アネートとの反応生成物等が挙げられる。
【0040】成分(b)の光重合開始剤としては、前記
の一般式Iで示される化合物が使用し得るが、他の種類
のものも使用できる。例えば、J.コーサー著「ライト
・センシシティブ・システムズ」第5章に記載されてい
るようなカルボニル化合物、有機硫黄化合物、過酸化
物、レドックス系化合物、アゾ並びにジアゾ化合物、ハ
ロゲン化合物、光還元性色素などがある。更に具体的に
は英国特許第1,459,563号明細書の中に開示されてい
る。
【0041】一方、成分(c)のバインダーとしては公
知の種々のポリマーを使用することができる。具体的な
バインダーの詳細は、米国特許第4,072,527号明細書に
記されている。更に英国特許第1,459,563号明細書に記
されている塩素化ポリオレフィンは、特に好ましいバイ
ンダーである。
【0042】成分(a)と成分(c)は重量比で1:9
から6:4の範囲で組合せ含有される。また成分(b)
は成分(a)を基準として、0.5〜10重量%の範囲で含
有させられる。
【0043】光重合性組成物には、更に、熱重合禁止
剤、可塑剤、変色剤でない染料や顔料を含有させること
ができる。
【0044】プリントアウト能が付与された感光性レジ
スト形成性組成物を塗布するときに用いられる溶媒とし
ては、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチル
エチルケトン、2−メトキシエチルアセテート、モノク
ロルベンゼン、トルエン、酢酸エチルなどがあり、これ
らは単独もしくは2以上組合わせて使用される。
【0045】このようなプリントアウト能が付与された
感光性レジスト形成性組成物は、特に平版印刷版の作成
に使用される感光性平版印刷版(プレセンシタイズドプ
レート(Presensitized plate)とも呼ばれ、PS版と
略称されている。)の感光層として有利に使用される。
この場合、支持体としては、例えばアルミニウム(アル
ミニウム合金も含まれる。)、亜鉛、鉄、銅などの金属
板、このような金属がラミネートもしくは蒸着されたプ
ラスチックスであり、最も好ましいのはアルミニウム板
である。金属、特にアルミニウムの表面を有する支持体
の場合には、砂目立て処理、珪酸ソーダ、弗化ジルコニ
ウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理、ある
いは陽極酸化処理などの表面処理がなされていることが
好ましい。また、米国特許第2,714,066号明細書に記載
されている如く、砂目立てしたのちに珪酸ナトリウム水
溶液に浸漬処理されたアルミニウム板、米国特許第3,18
1,461号明細書に記載されているようにアルミニウム板
を陽極酸化処理したのちに、アルカリ金属珪酸塩の水溶
液に浸漬処理したものも好適に使用される。
【0046】このような支持体上に設けられる感光層の
量は、約0.1〜約7g/m2、好ましくは0.5〜4g/m2の範
囲である。
【0047】このようにして得られるPS版は、画像露
光されたのち、常法により現像を含む処理により画像が
形成される。例えば前記のo−キノンジアジド化合物か
らなる組成物にプリントアウト組成物を含有させた感光
性組成物よりなる感光層を有するPS版の場合には、画
像露光後、アルカリ水溶液で現像することにより露光部
分が除去されて、平版印刷版が得られる。どのような感
光層を有するPS版にせよ、本発明によりプリントアウ
ト能を付与したことによる特別な工夫は必要とされず、
それぞれの感光性組成物に適した、従来公知の現像液を
使って、現像することができる。
【0048】前記のプリントアウト能が付与された感光
性レジスト形成性組成物は印刷用校正版、オーバーヘッ
ドプロジェクター用フィルム、第2原図用フィルムの製
造に使用することができる。これらに適する支持体とし
てはポリエチレンテレフタレートフィルム、三酢酸セル
ローズフィルム等の透明フィルムや、これらのプラスチ
ックフィルムの表面を化学的又は物理的にマット化した
ものを挙げることができる。
【0049】また、前記の組成物はフォトマスク用フィ
ルムの製造に使用することもできる。これに好適な支持
体としてはアルミニウム、アルミニウム合金やクロムを
蒸着させたポリエチレンテレフタレートフィルムや着色
層を設けたポリエチレンテレフタレートフィルムを挙げ
ることができる。
【0050】更にまた、前記の組成物はフォトレジスト
として使用することができる。この場合には銅板又は銅
メッキ板、ステンレス板、ガラス板等の種々のものを支
持体として用いることができる。
【0051】本発明による光遊離基発生剤が種々の感光
性レジスト形成性化合物を含む感光性レジスト形成性組
成物中で、光の作用を受けたときに分解して共存する変
色剤を効率よく即座に変色させることは驚くべきことで
ある。結果として鮮明な境界が露光部分と未露光部分に
得られ、コントラストに富んだ可視像として認識でき
る。
【0052】また広範囲の変色剤が使用できるため、感
光性組成物の性能改良のために種々の添加剤を添加した
ときにも適当な変色剤が選択できる。
【0053】さらに本発明で用いる光遊離基発生剤は経
時的に安定であるため、例えばPS版に用いた場合、こ
れらの物品の貯蔵寿命が改良される。さらに、本発明に
よる光遊離基発生剤の光分解反応は非常に速く又、共存
する感光性レジスト形成性化合物によりあまり阻害され
ないため、少量の添加量でも有効である。
【0054】また、本発明による光遊離基発生剤は感光
性レジスト形成性組成物の光分解をあまり阻害しないの
で感光性レジスト形成性組成物の感光度(レジストの感
光度)をあまり低下させない。また本発明による光遊離
基発生剤は少量の添加量で有効のため、感光性レジスト
形成性組成物を画像露光、現像後得られるレジスト画像
の物理的諸特性を劣化しない。たとえば本発明によりプ
リントアウト能が付与された感光性レジスト形成性組成
物を感光性平版印刷版の感光性層として用いたときに得
られる印刷版の現像性、感脂性、印刷汚れ、耐刷性など
の諸特性は光遊離基発生剤未添加時と同等である。
【0055】
【実施例】本発明について実施例を挙げて更に具体的に
説明する。
【0056】実施例1 砂目立てして陽極酸化処理したアルミ板上に、以下の感
光性組成物を塗布量が2g/m2になるようにホワラーで
塗布し記録材料を得た。
【0057】 [感光性組成物] 2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−(4−ヒドロ キシフェニル)メタクリルアミド、メタクリル酸のモル比 40/57/3の共重合体 50重量部 例示化合物I−(1) 5重量部 ペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部 メチルエチルケトン 400重量部 トルエン 400重量部 この記録材料に対して、アルゴンイオンレーザーで出力
2.5W、ビーム径1.25mmで照射し、以下の現像液で現像
し、不溶部分の径が1.0mmになるのに要する照射時間を
測定した。
【0058】レーザー照射エネルギーを計算した結果を
表1に示す。
【0059】 [現像液] β−アニリノエタノール 0.5重量部 プロピレングリコール 1.0重量部 p−tert−ブチル安息香酸 1.0重量部 水酸化カリウム 1.0重量部 ポリオキシエチレンラウリルエーテル 0.1重量部 亜硫酸カリウム 2.0重量部 メタ珪酸カリウム 3.0重量部 水 91重量部
【0060】実施例2 以下の感光性組成物を用いた以外は、実施例1と同様に
行い、結果を表1に示す。
【0061】 [感光性組成物] 2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−(4−ヒドロ キシフェニル)メタクリルアミド、アクリロニトリル、 メタクリル酸メチルのモル比40/30/10/20の共重合体 100重量部 トリメチロールプロパントリエトキシトリアクリレート 100重量部 ミヒラーズケトン 5重量部 例示化合物II−(1) 5重量部 メチルエチルケトン 500重量部 トルエン 500重量部
【0062】実施例3 以下の感光性組成物を用いた以外は、実施例1と同様に
行い、結果を表1に示す。
【0063】 [感光性組成物] スチレン/メタクリル酸のモル比が80/20の共重合体 50重量部 ペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部 ロフィンダイマー 5重量部 例示化合物I−(2) 5重量部 (合成例1において、p−ジメチルアミノベンズアルデヒドに代えて、 p−ジメチルアミノシンナムアルデヒドを用いて合成したもの) メチルエチルケトン 1000重量部 トルエン 1000重量部
【0064】比較例1 実施例1の感光性組成物中の例示化合物I−(1)を特
開昭60-177340号明細書の第3頁〜5頁に示される例示
化合物No.8に変えた以外は、実施例1と同様に行な
い、記録材料を得、レーザー照射エネルギーを計算した
ところ表1の結果を得た。
【0065】
【表1】
【0066】実施例4 表面を砂目立てした後陽極酸化処理した厚さ0.24mmアル
ミニウム板に次の感光液を塗布し、100℃にて4分間乾
燥し平版印刷版材料を得た。 乾燥後の皮膜重量は2.4g/m2であった。この平版印刷
版材料を2KWメタルハライドランプに放射照度8.0mW
/cm2、140秒で露光を行なった。露光直後に細部まで判
別可能な鮮明な画像が得られた。
【0067】その結果を表2に示した。表中、焼き出し
画像は目視の他、オレンジフィルターで露光部、未露光
部の濃度差にて表示した。
【0068】実施例5 実施例4で用いた感光液の中の例示化合物I−(1)の
代りに例示化合物II−(1)を同量添加した他は実施例
1と同様に行なった。結果を表2に示す。
【0069】比較例2 実施例4で用いた感光液の中の例示化合物I−(1)の
代りに特開昭55-24113号公報に記載の2−トリクロロメ
チル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オ
キサジアゾール化合物を同量添加した他は実施例4と同
様に行なった。結果を表2に示す。
【0070】
【表2】 *1 ◎:露光部、未露光部のコントラストが明瞭で網
点の細部まで判別可能 ○:露光部、未露光部のコントラストがやや劣るが網点
の細部まで判別可能 △:露光部、未露光部のコントラストが劣り網点の細部
の判別が難しい
【0071】実施例6〜8 実施例1〜3における各々の感光性組成物中の例示化合
物I−(1)、II−(1)及びI−(2)をIII−
(4)、III−(5)及びIII−(8)にそれぞれ変えた
以外は同様にして実施例6,7及び8をそれぞれ行なっ
た。結果を比較例1と共に表3に示す。
【0072】
【表3】
【0073】実施例9 実施例4における感光液の例示化合物I−(1)を例示
化合物III−(2)にかえた以外は同様にして実施例9
を行なった。結果を比較例2と共に表4に示す。
【0074】
【表4】
【0075】
【発明の効果】本発明により感光性レジスト形成組成物
のプリントアウト剤、光重合性レジスト組成物の光開始
剤および低出力可視光レーザーによる記録材料として有
用な高感度な光遊離基発生剤を含有する感光性組成物を
提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式IまたはIIで示される2−ハ
    ロメチル−5−ビニル−1,3,4−オキサジアゾール
    化合物を含有することを特徴とする感光性組成物。 【化1】 (式中、Yは弗素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を表わ
    し、R1及びR2は各々水素原子、アルキル基、アリール
    基、アセトキシ基、−C24Cl又は−CH2OCOO
    25を表わし、R3は水素原子、ハロゲン原子、アル
    キル基、アリール基又はシアノ基を表わす。m及びnは
    各々1〜3の整数を表わす。) 【化2】 (式中、R1は水素原子、アルキル基、置換アルキル
    基、アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリー
    ル基またはアラルキル基を表わし、Aは酸素原子、イオ
    ウ原子、セレン原子、テルル原子、アルキルないしはア
    リール置換された窒素原子、またはジアルキル置換され
    た炭素原子を表わす。Xは含窒素ヘテロ五員環を形成す
    るのに必要な非金属原子群を表わす。Yは一般式Iにお
    けるYと同義である。m及びnは1〜3の整数を表わ
    す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式IIIで表わされる光遊離基発
    生剤を含有することを特徴とする感光性組成物。 【化3】 (Aは置換又は無置換の芳香族残基を、Rはアルキル基
    又はハロゲン原子を、Xは水素原子、フェニル基又は炭
    素原子数1〜3のアルキル基を、Yはハロゲン原子を表
    わす。mは0,1又は2を表わし、nは1〜3の整数を
    表わす。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1627736A1 (en) 2004-08-18 2006-02-22 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. Method of manufacturing light sensitive planographic printing plates and method of using the same
JP2009532349A (ja) * 2006-03-30 2009-09-10 ザ・トラスティーズ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ペンシルバニア スチリルピリジン誘導体及びアミロイド斑を結合させ画像化するためのその使用

Cited By (4)

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US8506929B2 (en) 2006-03-30 2013-08-13 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Styrylpyridine derivatives and their use for binding and imaging amyloid plaques
US8840866B2 (en) 2006-03-30 2014-09-23 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Styrylpyridine derivatives and their use for binding and imaging amyloid plaques

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