JPH0545843U - スタンプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】スパイラル鰭付の電線の表面に鰭を潰すことな
く刻印を施すことができるスタンプ装置を提供する。 【構成】押出機から押し出された直後の電線１の走路の
側方に刻印装置４を設け、これから前記電線１のスパイ
ラル鰭のピッチの整数倍離間した位置に表示検出装置５
を設け、この表示検出装置５の検出信号により前記刻印
装置４を付勢するようにしたスタンプ装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はスパイラル鰭付の電線表面にマークを施すスタンプ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

スパイラル鰭付の難着雪電線は次のように構成されている。先ず、電線への着 雪は次のようにして成長する。すなわち、降雪の際電線上面に対する雪の付着量 は下面のそれよりも大きく、上面の付着量がある大きさを超えると、付着した雪 は電線上下の重量の不均衡によって作用する回転力により、電線外周面に沿って 回転する。この回転により電線下面にあった雪は電線上面となり、その上に新た な積雪が見られることとなる。この新たな積雪がある限度に達すると、前記と同 様に付着した雪が再び電線外周に沿って回転し、回転前に電線下面にあった雪の 上に新たな積雪がなされる。上記経過を繰り返して電線外周面の着雪は円筒状に 成長する。

【０００３】 前記の着雪が著しくなると、着雪の重みによって電線の過度の垂れ下がり、切 断等の事故を生じる。このような事故を防止するため、スパイラル鰭付の難着雪 電線が開発されている。このスパイラル鰭付の難着雪電線は、電線の外周面に螺 旋状の鰭を電線全長に渡って設けて構成され、この螺旋状の鰭は電線に付着した 雪の上記のような回転を妨げ、着雪の成長を防止する。

【０００４】 上記構成のスパイラル鰭付の難着雪電線表面には、スパイラル鰭の押し潰しを 生じるため、従来のロール式の刻印装置によって線種、定格、製造者名等を表示 することはできない。

【０００５】 従来は上記のように適当な刻印手段がないため、電線表面への表示に代え電線 にタッグを添付したりしているが、タッグが脱落すると線種、定格、製造者名等 が不明となり、不都合であった。

【０００６】 本考案は上記の事情に基づきなされたもので、スパイラル鰭付の電線の表面に 鰭を潰すことなく刻印を施すことができるスタンプ装置を提供する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案のスタンプ装置は、表示を施すべき電線の走路の側方に設けられ表示を 付着させる刻印装置と、この刻印装置から所定距離離間した位置に設けられ前記 刻印装置により付着された表示を検出する表示検出装置と、この表示検出装置の 表示検出信号により前記刻印装置を付勢する手段とを有することを特徴とする。

【０００８】

【作用】

上記構成の本考案のスタンプ装置においては、刻印装置から所定距離離間した 位置にに表示検出装置を設け、この表示検出装置の表示検出出力により前記刻印 装置を付勢するようにしているため、鰭間に露出された電線表面に前記刻印装置 により正確に表示を施すことができる。

【０００９】

【実施例】

図１は本考案の一実施例の模式的平面図、図２は本考案のスタンプ装置により 刻印された電線の側面図である。図２において、電線１の表面にはスパイラル鰭 ２が設けてあり、電線の線種、定格、製造者名等を記載内容とする表示３は前記 スパイラル鰭２の１ピッチ毎に１個電線表面に刻印されている。

【００１０】 図１において、図示しない押出機から押し出された直後の電線１の走行路の側 方に刻印機構４が設けてあり、この刻印機構４からスパイラル鰭２のピッチの整 数倍離れた位置には、表示検出装置５が設けてある。

【００１１】 前記表示検出装置の出力は増幅回路６において増幅され、刻印機構４の駆動部 ４ａに与えられている。前記刻印機構４は押出機から押し出されまだ冷却、硬化 していない電線１の表面に押圧接触され、刻印により必要な表示を付着させる。 上記構成の実施例においては、電線の走行開始時に前記刻印装置４の駆動部４ ａに、手動の操作により駆動信号を与え最初の表示を施す。それ以降は刻印され た表示を表示検出装置５が検出する毎に、前記刻印装置４の駆動部４ａに駆動信 号が印加され、刻印装置４が作動させられる。而して、刻印装置４と表示検出装 置５とはスパイラル鰭２のピッチの整数倍だけ離間して設けてあるから、刻印装 置４による表示３の付着は鰭間に露出された電線１表面に正確に行われることと なる。

【００１２】 なお、上記表示検出装置５は刻印による表示が施された部位が電線１の他の部 位とは異なることを利用して、表示を光学的に検出するものとしてある。

【００１３】 また、本考案は上記実施例のみに限定されない。例えば表示付着位置を定める 手段としては例示の表示検出装置の表示検出信号によることなく、刻印装置から スパイラル鰭のピッチの（整数＋０.５）倍離間した位置にスパイラル鰭検出 装置を設け、鰭の通過検出により前記刻印装置を付勢するようにすれば、鰭間の 電線表面に正確に表示を付着させることができる。

【００１４】

【考案の効果】

上記から明らかなように本考案のスタンプ装置によれば、鰭を潰すことなくス パイラル鰭付の電線表面に刻印等により必要な表示を付着させることができる。 また、本考案のスタンプ装置においては、電線表面に直接表示を施すことができ るので、電線に必要な事項を記載したタグを添付した場合のようにタグの紛失等 による混乱を生じることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の模式的平面図。

【図２】本考案のスタンプ装置により刻印された電線の
側面図。

【符号の説明】

１…電線 ２…スパイラル鰭 ３…表示 ４…刻印装置 ４ａ…駆動部 ５…表示検出装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示を施すべき電線の走路の側方に設け
   られ表示を付着させる刻印装置と、この刻印装置から所
   定距離離間した位置に設けられ前記刻印装置により付着
   された表示を検出する表示検出装置と、この表示検出装
   置の表示検出信号により前記刻印装置を付勢する手段と
   を有することを特徴とするスタンプ装置。