JPH0545690A - 波長変換装置 - Google Patents
波長変換装置Info
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- JPH0545690A JPH0545690A JP23412091A JP23412091A JPH0545690A JP H0545690 A JPH0545690 A JP H0545690A JP 23412091 A JP23412091 A JP 23412091A JP 23412091 A JP23412091 A JP 23412091A JP H0545690 A JPH0545690 A JP H0545690A
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- harmonic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 チェレンコフ放射方式により発生させた高調
波出射光を、平面波,球面波又はガウス波に変換して微
小スポットに結像可能とすると共に、小型化,低コスト
化を図る。 【構成】 LiNbO3 製の基板1の表面にチャンネル型の
光導波路2を形成すると共に、反対側の前記基板1の表
面に回折格子5を形成する。
波出射光を、平面波,球面波又はガウス波に変換して微
小スポットに結像可能とすると共に、小型化,低コスト
化を図る。 【構成】 LiNbO3 製の基板1の表面にチャンネル型の
光導波路2を形成すると共に、反対側の前記基板1の表
面に回折格子5を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非線形光学効果を有する
導波路内を伝搬する基本波たる近赤外領域のレーザ光を
第2高調波に変換する波長変換装置に関する。
導波路内を伝搬する基本波たる近赤外領域のレーザ光を
第2高調波に変換する波長変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置の記録密度を高めるには
より短い波長の光を用いるのが望ましいが、波長の短い
緑,青色のコヒーレント光を直接半導体レーザ素子から
得ることは困難であるため、近年にあっては結晶材料の
2次の非線形光学効果を利用した波長変換素子、所謂SH
G(Second HarmonicGeneration) 素子の研究が広く行わ
れている。
より短い波長の光を用いるのが望ましいが、波長の短い
緑,青色のコヒーレント光を直接半導体レーザ素子から
得ることは困難であるため、近年にあっては結晶材料の
2次の非線形光学効果を利用した波長変換素子、所謂SH
G(Second HarmonicGeneration) 素子の研究が広く行わ
れている。
【0003】SHG 素子としては従来よりバルク結晶型と
導波路型とが知られているが、高効率性、小型化に有利
である等の理由から導波路型が注目されている。ところ
で2次の非線形光学効果を得るためには基本波と第2高
調波との位相整合が必要とされ、これを位相定数で示す
と第2高調波の位相定数β2wと、基本波の位相定数βw
との間に下記の関係(位相整合条件)が成立することが
要求される。 β2w=2βw …(1)
導波路型とが知られているが、高効率性、小型化に有利
である等の理由から導波路型が注目されている。ところ
で2次の非線形光学効果を得るためには基本波と第2高
調波との位相整合が必要とされ、これを位相定数で示す
と第2高調波の位相定数β2wと、基本波の位相定数βw
との間に下記の関係(位相整合条件)が成立することが
要求される。 β2w=2βw …(1)
【0004】導波路型のSHG 素子における位相整合パタ
ーンには、チェレンコフ放射型位相整合、導波モード/
導波モード位相整合及び周期ドメイン反転構造位相整合
等があるが、このうち特に作製誤差の許容範囲が最も広
いという点で注目されているのがチェレンコフ放射型位
相整合である。
ーンには、チェレンコフ放射型位相整合、導波モード/
導波モード位相整合及び周期ドメイン反転構造位相整合
等があるが、このうち特に作製誤差の許容範囲が最も広
いという点で注目されているのがチェレンコフ放射型位
相整合である。
【0005】図8はチェレンコフ放射方式の従来の波長
変換装置を示す模式図であり、LiNbO3 製の基板1の表
面の幅方向略中央部に基板1の一端面から他端面にわた
って、Ti拡散法、又はプロトン交換法により所定厚さの
チャンネル型の光導波路2を形成して構成されている。
このような光導波路2の一端面に近赤外域レーザ光を基
本波LDとして入射すると、反対側の基板1の端面から位
相整合条件を満たす角度で傾斜した方向に緑〜青の波長
帯域の第2高調波SHが放射されるようになっている。
変換装置を示す模式図であり、LiNbO3 製の基板1の表
面の幅方向略中央部に基板1の一端面から他端面にわた
って、Ti拡散法、又はプロトン交換法により所定厚さの
チャンネル型の光導波路2を形成して構成されている。
このような光導波路2の一端面に近赤外域レーザ光を基
本波LDとして入射すると、反対側の基板1の端面から位
相整合条件を満たす角度で傾斜した方向に緑〜青の波長
帯域の第2高調波SHが放射されるようになっている。
【0006】図9は光導波路内における基本波LDと高調
波SHとの位相関係を示す説明図であり、図中pは導波路
2内で発生する非線形分極波の等位相面、qは基板1内
を伝播する第2高調波の等位相面を示している。等位相
面pの進行速度は基本波LDの位相速度に等しく、また等
位相面qは基板1内における第2高調波SHの位相速度で
伝播する。通常の媒質内では波長分散のため、両者は一
致しないが、チェレンコフ放射では第2高調波SHの導波
路方向の位相速度が非線形分極波の位相速度、即ち基本
波LDの位相速度と一致する方向θ(放射角度)に向けて
第2高調波を放射し、位相整合条件が自動的に満たされ
るという特徴を有している。
波SHとの位相関係を示す説明図であり、図中pは導波路
2内で発生する非線形分極波の等位相面、qは基板1内
を伝播する第2高調波の等位相面を示している。等位相
面pの進行速度は基本波LDの位相速度に等しく、また等
位相面qは基板1内における第2高調波SHの位相速度で
伝播する。通常の媒質内では波長分散のため、両者は一
致しないが、チェレンコフ放射では第2高調波SHの導波
路方向の位相速度が非線形分極波の位相速度、即ち基本
波LDの位相速度と一致する方向θ(放射角度)に向けて
第2高調波を放射し、位相整合条件が自動的に満たされ
るという特徴を有している。
【0007】この放射角度θは下式で与えられる。 cos θ=nwg/nsub …(2) nwg:基本波LDに対する導波路2の等価屈折率 nsub :第2高調波SHに対する基板1の屈折率
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような従
来のチェレンコフ放射型変換装置にあっては、チェレン
コフ放射波の波面が円錐形であるため、通常のレンズ光
学系では微小スポットへの集光が出来ず、円錐形波面を
平面波に変換するために円錐形レンズ等を用いる必要が
ある。しかしこのようなレンズは重量が大きくなり、ま
た形状が特殊なため設計が難しくなるという難点があっ
た。
来のチェレンコフ放射型変換装置にあっては、チェレン
コフ放射波の波面が円錐形であるため、通常のレンズ光
学系では微小スポットへの集光が出来ず、円錐形波面を
平面波に変換するために円錐形レンズ等を用いる必要が
ある。しかしこのようなレンズは重量が大きくなり、ま
た形状が特殊なため設計が難しくなるという難点があっ
た。
【0009】また光を基板1の端面から取り出している
ため、基板の厚みを大きくし、端面の面積を広くしなけ
ればならず、小型化,低コスト化に限界があった。本発
明はかかる事情に鑑みなされたものであって、第1の本
発明の目的とするところは、波面変換手段としてグレー
ティングカップラを用いることにより、小型,軽量化を
容易とした波長変換装置を提供するにある。
ため、基板の厚みを大きくし、端面の面積を広くしなけ
ればならず、小型化,低コスト化に限界があった。本発
明はかかる事情に鑑みなされたものであって、第1の本
発明の目的とするところは、波面変換手段としてグレー
ティングカップラを用いることにより、小型,軽量化を
容易とした波長変換装置を提供するにある。
【0010】また第2の本発明の目的とするところは、
グレーティングカップラを用いるのみでは解消出来ない
導波路作成誤差,或いは基板材料の複屈折等に起因する
波面の乱れを、単一モード導波路に結合することによっ
て解消し、ガウス波として出射せしめることで通常の集
光レンズで微小スポットへの集光を可能とした波長変換
装置を提供するにある。
グレーティングカップラを用いるのみでは解消出来ない
導波路作成誤差,或いは基板材料の複屈折等に起因する
波面の乱れを、単一モード導波路に結合することによっ
て解消し、ガウス波として出射せしめることで通常の集
光レンズで微小スポットへの集光を可能とした波長変換
装置を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の本発明に係る波長
変換装置は、透光性基板の表面に、伝搬する可干渉光の
基本波を第2高調波に変換する非線形光学効果を備えた
光導波路を形成してなる波長変換装置において、前記光
導波路と反対側の前記透光性基板面に波面変換機能を備
えたグレーティングカップラを設けたことを特徴とす
る。
変換装置は、透光性基板の表面に、伝搬する可干渉光の
基本波を第2高調波に変換する非線形光学効果を備えた
光導波路を形成してなる波長変換装置において、前記光
導波路と反対側の前記透光性基板面に波面変換機能を備
えたグレーティングカップラを設けたことを特徴とす
る。
【0012】第2の本発明に係る波長変換装置は、透光
性の層の表面側にチャンネル型の光導波路を備え、前記
透光性の層,光導波路の少なくともいずれか一方は非線
形光学媒質で形成され、前記光導波路を伝搬する基本波
可干渉光を第2高調波に変換して前記透光性の層の側に
放射するようにした波長変換装置において、前記光導波
路と反対側における透光性の層側に、前記第2高調波を
単一モードの波に変換するグレーティングカップラと、
第2高調波を伝搬するチャンネル型の他の光導波路とを
設けたことを特徴とする。
性の層の表面側にチャンネル型の光導波路を備え、前記
透光性の層,光導波路の少なくともいずれか一方は非線
形光学媒質で形成され、前記光導波路を伝搬する基本波
可干渉光を第2高調波に変換して前記透光性の層の側に
放射するようにした波長変換装置において、前記光導波
路と反対側における透光性の層側に、前記第2高調波を
単一モードの波に変換するグレーティングカップラと、
第2高調波を伝搬するチャンネル型の他の光導波路とを
設けたことを特徴とする。
【0013】
【作用】第1の本発明にあっては、非線形光学効果を備
えた光導波路を設けた側と反対側の基板面にグレーティ
ングカップラを設けたから、発生した第2高調波は基板
の反対側面に透過する過程でグレーティングカップラに
より平面波又は球面波等に波面変換されて出射すること
となり、任意の点に微小スポットとして集光が可能とな
り、また基板面から出射させるから基板自体を薄く構成
出来て基板に厚さが要求されない。
えた光導波路を設けた側と反対側の基板面にグレーティ
ングカップラを設けたから、発生した第2高調波は基板
の反対側面に透過する過程でグレーティングカップラに
より平面波又は球面波等に波面変換されて出射すること
となり、任意の点に微小スポットとして集光が可能とな
り、また基板面から出射させるから基板自体を薄く構成
出来て基板に厚さが要求されない。
【0014】また、第2の本発明にあってはグレーティ
ングカップラと第2高調波伝搬用の光導波路を設けたか
ら出射される第2高調波はグレーティングカップラにて
単一モード光導波路に導かれることとなり、その端面か
らの出射光はガウス波となり、通常のレンズ系を用いて
微小スポットへの集光が可能となる。
ングカップラと第2高調波伝搬用の光導波路を設けたか
ら出射される第2高調波はグレーティングカップラにて
単一モード光導波路に導かれることとなり、その端面か
らの出射光はガウス波となり、通常のレンズ系を用いて
微小スポットへの集光が可能となる。
【0015】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づき
具体的に説明する。 (実施例1)図1は本発明に係る波長変換装置の模式
図、図2は同じく部分拡大断面図であり、図中1はLiNb
O3 製の基板、2は非線形光学効果を有する光導波路を
示している。この基板1として厚さ300 μm乃至1mm程
度のウェーハを用いることで1/6 〜1/20程度の軽量化が
可能である。材料については特にLiNbO3 に限定するも
のではなく強誘電体材料, ZnSe等の半導体材料, MNA(2
メチル・4 ニトロアニリン) 等の有機非線形光学材料等
を用いてもよいが、第2高調波に対する損失の低いもの
が望ましい。
具体的に説明する。 (実施例1)図1は本発明に係る波長変換装置の模式
図、図2は同じく部分拡大断面図であり、図中1はLiNb
O3 製の基板、2は非線形光学効果を有する光導波路を
示している。この基板1として厚さ300 μm乃至1mm程
度のウェーハを用いることで1/6 〜1/20程度の軽量化が
可能である。材料については特にLiNbO3 に限定するも
のではなく強誘電体材料, ZnSe等の半導体材料, MNA(2
メチル・4 ニトロアニリン) 等の有機非線形光学材料等
を用いてもよいが、第2高調波に対する損失の低いもの
が望ましい。
【0016】一方光導波路2は基板1の幅方向中央部に
基板1の全長にわたって形成されており、基板1の表面
からTi拡散法、プロトン交換法等を適用することにより
製作される。また基板1の下面にはその全面にわたって
図3に示す如き波面変換機能をもつた集光グレーティン
グカップラとしての回折格子5が形成されている。図3
に示す回折格子5は、基板1としてLiNbO3 製で厚さ50
0 μm のものを用い、波長0.44μm の第2高調波に対す
る場合のパターンを示しており、集光位置は基本波入射
端を原点として、(xf ,yf ,zf )=(1,0,
1)cmである。
基板1の全長にわたって形成されており、基板1の表面
からTi拡散法、プロトン交換法等を適用することにより
製作される。また基板1の下面にはその全面にわたって
図3に示す如き波面変換機能をもつた集光グレーティン
グカップラとしての回折格子5が形成されている。図3
に示す回折格子5は、基板1としてLiNbO3 製で厚さ50
0 μm のものを用い、波長0.44μm の第2高調波に対す
る場合のパターンを示しており、集光位置は基本波入射
端を原点として、(xf ,yf ,zf )=(1,0,
1)cmである。
【0017】図3に示す回折格子は格子を500 本おきに
示してあるが、格子間のピッチは小さい部分で約0.3 μ
m 程度であり、通常の電子ビーム露光技術、或いはドラ
イエッチング技術, ホログラフィ技術により作製され
る。
示してあるが、格子間のピッチは小さい部分で約0.3 μ
m 程度であり、通常の電子ビーム露光技術、或いはドラ
イエッチング技術, ホログラフィ技術により作製され
る。
【0018】このような回折格子5の設計は次の如くに
行われる。図1において光導波路2の始点Aを原点と
し、ここから基板1の厚さ方向にx軸、基板1の横方向
にy軸、光導波路2の長手方向にz軸をとるものとする
と光導波路2内のB点で発生した第2高調波の位相φ1
は下記(3) 式の如くに表せる。 φ1 =nwg・k0 ・z1 …(3) 但し、k0 :真空中の伝搬定数
行われる。図1において光導波路2の始点Aを原点と
し、ここから基板1の厚さ方向にx軸、基板1の横方向
にy軸、光導波路2の長手方向にz軸をとるものとする
と光導波路2内のB点で発生した第2高調波の位相φ1
は下記(3) 式の如くに表せる。 φ1 =nwg・k0 ・z1 …(3) 但し、k0 :真空中の伝搬定数
【0019】一方この第2高調波がこのB点から基板1
の下面の回折格子5に達する迄に生じる位相変化量φ2
は下記(4) 式で表せる。
の下面の回折格子5に達する迄に生じる位相変化量φ2
は下記(4) 式で表せる。
【0020】
【数1】
【0021】(3) 式中のz1 は
【0022】
【数2】
【0023】であるから(3),(4) 式からφ1 +φ2 は
(5)式の如くになる。
(5)式の如くになる。
【0024】
【数3】
【0025】更に、回折格子面上からみた集光点での位
相の遅れφ3 は下記(6) 式の如くに表される。
相の遅れφ3 は下記(6) 式の如くに表される。
【0026】
【数4】
【0027】(5),(6) 式から回折格子は基板1の表面
(裏面)に下記(7) 式の条件を満たす点の集合として設
定することができる。 φ1 +φ2 +φ3 =2π×n+c …(7) 但し、n:整数 c:任意定数 なお、上述の実施例では回折格子5を基板1の下側表面
全面にわたって形成した構成を示したが、特にこれに限
るものではなく光導波路2と対応する領域及び第2高調
の拡散域を含む範囲に限定して形成してよいことは勿論
である。
(裏面)に下記(7) 式の条件を満たす点の集合として設
定することができる。 φ1 +φ2 +φ3 =2π×n+c …(7) 但し、n:整数 c:任意定数 なお、上述の実施例では回折格子5を基板1の下側表面
全面にわたって形成した構成を示したが、特にこれに限
るものではなく光導波路2と対応する領域及び第2高調
の拡散域を含む範囲に限定して形成してよいことは勿論
である。
【0028】而してこのように構成された本発明装置に
あっては、光導波路2の一端面から近赤外領域のレーザ
光を基本波として入射すると、この基本波は光導波路2
内を伝搬される過程で2次高調波に変換され、2次高調
波は基板1側に所定角度θで伝搬され、回折格子5に達
して球面波(又は平面波)に変換されて基板1の下面か
ら出射され一点に向けて集光されてゆくこととなる。
あっては、光導波路2の一端面から近赤外領域のレーザ
光を基本波として入射すると、この基本波は光導波路2
内を伝搬される過程で2次高調波に変換され、2次高調
波は基板1側に所定角度θで伝搬され、回折格子5に達
して球面波(又は平面波)に変換されて基板1の下面か
ら出射され一点に向けて集光されてゆくこととなる。
【0029】なお、上記した回折格子5は透過型の場合
であるが、反射型回折格子として構成してもよく、この
場合は第2高調波SHは基板1表面(上面)側から出射す
ることとなる。このような実施例1にあっては発生した
第2高調波は微小スポットに集光出来、しかも従来装置
に比較して小型化,軽量化が可能となる。
であるが、反射型回折格子として構成してもよく、この
場合は第2高調波SHは基板1表面(上面)側から出射す
ることとなる。このような実施例1にあっては発生した
第2高調波は微小スポットに集光出来、しかも従来装置
に比較して小型化,軽量化が可能となる。
【0030】(実施例2)図4は本発明の他の実施例を
示す模式的縦断面図であり、LiNbO3 製の基板1上に第
2高調波を単一モードで伝搬させるチャンネル型の光導
波路12、バッファ層13、基本波を伝搬させるためのチャ
ンネル型の光導波路14がこの順序で積層形成してある。
チャンネル型の光導波路12,14 は相互に平行であり、且
つ基板1に対する同一垂直面上に位置するように形成さ
れている。そしてチャンネル型の光導波路12とバッファ
層13との界面には回折格子15が形成されている。
示す模式的縦断面図であり、LiNbO3 製の基板1上に第
2高調波を単一モードで伝搬させるチャンネル型の光導
波路12、バッファ層13、基本波を伝搬させるためのチャ
ンネル型の光導波路14がこの順序で積層形成してある。
チャンネル型の光導波路12,14 は相互に平行であり、且
つ基板1に対する同一垂直面上に位置するように形成さ
れている。そしてチャンネル型の光導波路12とバッファ
層13との界面には回折格子15が形成されている。
【0031】チャンネル型の光導波路12はLiNbO3 製の
基板1上にTi拡散法、或いはプロトン交換法により形成
し、その表面にエッチング技術により回折格子15を形成
する。回折格子15を形成したチャンネル型の光導波路12
上に、例えばLPE 法によりLiNbO3 からなる厚膜を結晶
成長させてバッファ層13を形成し、その表面側にTi拡散
法、或いはプロトン交換法を施してチャンネル型の光導
波路14を形成して作製する。
基板1上にTi拡散法、或いはプロトン交換法により形成
し、その表面にエッチング技術により回折格子15を形成
する。回折格子15を形成したチャンネル型の光導波路12
上に、例えばLPE 法によりLiNbO3 からなる厚膜を結晶
成長させてバッファ層13を形成し、その表面側にTi拡散
法、或いはプロトン交換法を施してチャンネル型の光導
波路14を形成して作製する。
【0032】而してこのような実施例2にあっては、チ
ャンネル型の光導波路14の一端面にレーザ光、即ち基本
波Bを入射すると、光導波路14内を伝搬される基本波導
波光B1 は光導波路14内を伝搬される過程で順次高調波
放射光SH2 に変換され、バッファ層13内を伝搬されて回
折格子15にてチャンネル型の光導波路12に結合され、第
2高調波の単一モード導波光SH1 として光導波路12内を
伝搬され、その端面から波面特性の良好な第2高調波SH
が出射されることとなる。
ャンネル型の光導波路14の一端面にレーザ光、即ち基本
波Bを入射すると、光導波路14内を伝搬される基本波導
波光B1 は光導波路14内を伝搬される過程で順次高調波
放射光SH2 に変換され、バッファ層13内を伝搬されて回
折格子15にてチャンネル型の光導波路12に結合され、第
2高調波の単一モード導波光SH1 として光導波路12内を
伝搬され、その端面から波面特性の良好な第2高調波SH
が出射されることとなる。
【0033】(実施例3)図5は本発明の更に他の実施
例を示す模式的縦断面図であり、この実施例にあっては
基板11とチャンネル型の光導波路12との間に回折格子16
を形成してある。他の構成は実施例2の構成と実質的に
同じである。
例を示す模式的縦断面図であり、この実施例にあっては
基板11とチャンネル型の光導波路12との間に回折格子16
を形成してある。他の構成は実施例2の構成と実質的に
同じである。
【0034】このような実施例3における回折格子16は
LiNbO3 製の基板11の表面にTi拡散法、或いはプロトン
交換法を施して形成し、その上にLPE 法によりLiNbO3
製の薄膜を成長させ、Ti拡散法或いはプロトン交換法を
適用してチャンネル型の光導波路12を形成し、更にこの
上にLPE 法によりLiNbO3 の厚膜を結晶成長させてバッ
ファ層13とし、このバッファ層13の表面にTi拡散法、或
いはプロトン交換法を適用してチャンネル型の光導波路
14を形成してある。他の構成及び作用は実施例2と実質
的に同じであり、説明を省略する。
LiNbO3 製の基板11の表面にTi拡散法、或いはプロトン
交換法を施して形成し、その上にLPE 法によりLiNbO3
製の薄膜を成長させ、Ti拡散法或いはプロトン交換法を
適用してチャンネル型の光導波路12を形成し、更にこの
上にLPE 法によりLiNbO3 の厚膜を結晶成長させてバッ
ファ層13とし、このバッファ層13の表面にTi拡散法、或
いはプロトン交換法を適用してチャンネル型の光導波路
14を形成してある。他の構成及び作用は実施例2と実質
的に同じであり、説明を省略する。
【0035】(実施例4)図6は本発明の更に他の実施
例を示す模式的断面図であり、LiNbO3 製の基板11の表
面 (下面) にTi拡散法, プロトン交換法等によりチャン
ネル型の光導波路12を設け、更に基板11の表面 (上面)
に同様の方法でチャンネル型の光導波路14を設け、前記
基板11と光導波路12との界面に回折格子17を設けて構成
してある。
例を示す模式的断面図であり、LiNbO3 製の基板11の表
面 (下面) にTi拡散法, プロトン交換法等によりチャン
ネル型の光導波路12を設け、更に基板11の表面 (上面)
に同様の方法でチャンネル型の光導波路14を設け、前記
基板11と光導波路12との界面に回折格子17を設けて構成
してある。
【0036】このような実施例4の製造方法はLiNbO3
製の基板11の下面にエッチング等の方法で回折格子17
を、また表面にTi拡散法, プロトン交換法等を適用して
チャンネル型の光導波路14を形成し、次いで回折格子17
下面にLPE 法によりLiNbO3 の薄膜を結晶成長させてチ
ャンネル型の導波路12を形成する。
製の基板11の下面にエッチング等の方法で回折格子17
を、また表面にTi拡散法, プロトン交換法等を適用して
チャンネル型の光導波路14を形成し、次いで回折格子17
下面にLPE 法によりLiNbO3 の薄膜を結晶成長させてチ
ャンネル型の導波路12を形成する。
【0037】光導波路12は非線形光学結晶材料でなくて
もよく、LiNbO3 よりも屈折率の高いTiO3 等をEB法等
により蒸着した後、エッチング加工によりリッジ状のチ
ャンネル型の導波路としてもよい。他の構成及び作用は
実施例2と実質的に同じであり、説明を省略する。
もよく、LiNbO3 よりも屈折率の高いTiO3 等をEB法等
により蒸着した後、エッチング加工によりリッジ状のチ
ャンネル型の導波路としてもよい。他の構成及び作用は
実施例2と実質的に同じであり、説明を省略する。
【0038】(実施例5)図7は本発明の更に他の実施
例を示す模式的断面図であり、基板11の下面にチャンネ
ル型の光導波路12を、また上面にチャンネル型の光導波
路14を夫々形成すると共に、光導波路12の下面に回折格
子18をエッチング法等により形成して構成してある。
例を示す模式的断面図であり、基板11の下面にチャンネ
ル型の光導波路12を、また上面にチャンネル型の光導波
路14を夫々形成すると共に、光導波路12の下面に回折格
子18をエッチング法等により形成して構成してある。
【0039】このようなSHG 素子の作製は基板11の両面
に夫々Ti拡散法、或いはプロトン交換法によりチャンネ
ル型の光導波路12,14 を夫々形成し、光導波路12の表面
にはSi3 N4 等の誘電体を用いて回折格子18を形成す
る。他の構成及び作用は実施例2と実質的に同じであ
り、説明を省略する。
に夫々Ti拡散法、或いはプロトン交換法によりチャンネ
ル型の光導波路12,14 を夫々形成し、光導波路12の表面
にはSi3 N4 等の誘電体を用いて回折格子18を形成す
る。他の構成及び作用は実施例2と実質的に同じであ
り、説明を省略する。
【0040】なお上記した実施例4,5は実施例2,3
に比較して作製が容易であるが、光導波路14で発生した
第2高調波はその進行方向と垂直な方向にも広がるので
導波路12との間が厚くなる難点がある。
に比較して作製が容易であるが、光導波路14で発生した
第2高調波はその進行方向と垂直な方向にも広がるので
導波路12との間が厚くなる難点がある。
【0041】
【発明の効果】以上の如く本発明装置にあっては光導波
路を設けた側と反対側における透光性基板の面に平面波
又は球面波への波面変換機能を備えた集光グレーティン
グカップラを設けたから、微小ポイントへの集光が可能
となり、またこの集光グレーティングカップラを設けた
透光性基板の表面から高調波を出射させることで透光性
基板自体の厚さが薄くて済み、それだけ小型化が図れ、
コストダウン出来ることとなる。
路を設けた側と反対側における透光性基板の面に平面波
又は球面波への波面変換機能を備えた集光グレーティン
グカップラを設けたから、微小ポイントへの集光が可能
となり、またこの集光グレーティングカップラを設けた
透光性基板の表面から高調波を出射させることで透光性
基板自体の厚さが薄くて済み、それだけ小型化が図れ、
コストダウン出来ることとなる。
【0042】また本発明装置にあっては光導波路を設け
た側と反対側の透光性の層にグレーティングカップラと
チャンネル型の他の光導波路とを設けたから、第2高調
波はグレーティングカップラにて単一モード光導波路に
導かれることとなり、その端面からの出射光はガウス波
であり、微小スポットへの集光を容易に行い得る等本発
明は優れた効果を奏するものである。
た側と反対側の透光性の層にグレーティングカップラと
チャンネル型の他の光導波路とを設けたから、第2高調
波はグレーティングカップラにて単一モード光導波路に
導かれることとなり、その端面からの出射光はガウス波
であり、微小スポットへの集光を容易に行い得る等本発
明は優れた効果を奏するものである。
【図1】本発明に係る波長変換装置の模式図である。
【図2】同じく部分拡大断面図である。
【図3】回折格子の拡大平面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す断面構造図である。
【図5】本発明の更に他の実施例を示す断面構造図であ
る。
る。
【図6】本発明の更に他の実施例を示す断面構造図であ
る。
る。
【図7】本発明の更に他の実施例を示す断面構造図であ
る。
る。
【図8】従来装置の模式図である。
【図9】基本波と第2高調波との位相関係を示す説明図
である。
である。
1 基板 2 光導波路 3 バッファ層 4 光導波路 5 回折格子 11 基板 12 光導波路 13 バッファ層 14 光導波路 15,16,17,18 回折格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 英幸 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 吉年 慶一 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 透光性基板の表面に、伝搬する可干渉光
の基本波を高調波に変換する非線形光学効果を備えた光
導波路を形成してなる波長変換装置において、前記光導
波路と反対側の前記透光性基板面に波面変換機能を備え
たグレーティングカップラを設けたことを特徴とする波
長変換装置。 - 【請求項2】 透光性の層の表面側にチャンネル型の光
導波路を備え、前記透光性の層,光導波路の少なくとも
いずれか一方は非線形光学媒質で形成され、前記光導波
路を伝搬する可干渉光の基本波を第2高調波に変換して
前記透光性の層の側に放射するようにした波長変換装置
において、前記光導波路と反対側における透光性の層側
に、前記第2高調波を単一モードの波に変換するグレー
ティングカップラと、第2高調波を伝搬するチャンネル
型の他の光導波路とを設けたことを特徴とする波長変換
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23412091A JPH0545690A (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | 波長変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23412091A JPH0545690A (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | 波長変換装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0545690A true JPH0545690A (ja) | 1993-02-26 |
Family
ID=16965951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23412091A Pending JPH0545690A (ja) | 1991-08-20 | 1991-08-20 | 波長変換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0545690A (ja) |
-
1991
- 1991-08-20 JP JP23412091A patent/JPH0545690A/ja active Pending
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