JPH0545357A - 生化学分析素子入りフイルム - Google Patents

生化学分析素子入りフイルム

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JPH0545357A
JPH0545357A JP20586991A JP20586991A JPH0545357A JP H0545357 A JPH0545357 A JP H0545357A JP 20586991 A JP20586991 A JP 20586991A JP 20586991 A JP20586991 A JP 20586991A JP H0545357 A JPH0545357 A JP H0545357A
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JP
Japan
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biochemical analysis
film
analysis element
support
biochemical
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JP20586991A
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Fumio Sugaya
文雄 菅谷
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特殊な保存用乾燥容器を必要とせずに試薬層
を乾燥状態に保存し、分析装置の機構を簡易なものとす
るとともに生化学分析のコストダウンを図る。 【構成】 この生化学分析素子入りフイルム10は生化学
分析素子10Aを縦横に規則的に配列したものであり、各
生化学分析素子10Aは、例えばPET(ポリエチレンテ
レフタレート)等からなる長尺の水不透過性光透過性支
持体1と、この支持体1上に、等間隔に積層された、試
薬層2bを含む多層体チップと、この多層体チップ各々の
外周部を上記支持体1との間に挾持するとともに、この
多層体チップの中央部分上方に空間部を設けるようにし
てこの多層体チップをカバーする遮光性のフイルム状被
覆体3とにより構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液、尿等の試料液に
含まれる所定の生化学物質との化学反応により光学濃度
変化を生じる試薬層を有する生化学分析素子入りフイル
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】試料
液中の特定の化学成分を定性的もしくは定量的に分析す
ることは様々な産業分野において一般的に行なわれてい
る操作である。特に血液や尿等、生物体液中の化学成分
または有形成分を定量分析することは臨床生化学分野に
おいて極めて重要である。
【0003】近年、試料液の小滴を点着供給するだけで
この試料液中に含まれている特定の化学成分または有形
成分を定量分析することのできるドライタイプの化学分
析スライドが開発され(特公昭53-21677号(US 3 992 1
58),特開昭55-164356 号(US 4 292 272)等)、実用
化されている。この化学分析スライドを用いると、従来
の湿式分析法に比して簡単且つ迅速に試料液の分析を行
なうことができるため、その使用は特に数多くの試料液
を分析する必要のある医療機関、研究所等において好ま
しいものである。
【0004】このような化学分析スライドを用いて試料
液中の化学成分等の定量的な分析を行なうには、試料液
を化学分析スライドに点着させた後、これをインキュベ
ータ(恒温機)内で所定時間恒温保持(インキュベーシ
ョン)して呈色反応(色素生成反応)させ、次いで試料
液中の所定の生化学物質と化学分析スライドに含まれる
試薬との組み合わせにより予め選定された波長を含む測
定用照射光をこの化学分析スライドに照射してその光学
濃度を測定し、この光学濃度から、あらかじめ求めてお
いた光学濃度と所定の生化学物質の物質濃度との対応を
表わす検量線を用いて該試料液中の所定の生化学物質の
物質濃度を求めるように構成された生化学分析装置が用
いられる。
【0005】ところで、一般に上記化学分析スライドは
水透過性光透過性支持体上に試薬を含有した試薬層と、
点着液を展開する展開層とを積層し、これらをプラスチ
ック製のフレームによって挾持することにより構成され
ている。
【0006】この化学分析スライドを取り扱う上で最も
注意しなければならない点は、測定を行なうまで上記試
薬層を乾燥状態においておくということである。
【0007】すなわち、上記試薬層中の試薬は水分がな
ければ反応しないが、水分を吸収したとたんに反応を開
始するおそれがあり、実際の測定に際し正確な分析結果
を得ることが困難となるおそれがあるからである。
【0008】そこで従来、このような化学分析スライド
を乾燥状態に保持するため、各スライドを例えばアルミ
ニウムコーティングされたシール用包装材により包装
し、スライド使用時にこの包装材を破って該スライドを
取り出すようにしたものが知られている。
【0009】また、上記化学分析スライドに窒素を封入
したデシケータ内に保存し、使用時に該スライドをこの
デシケータから取り出すようにしたものが知られてい
る。
【0010】しかしながら、上述した、スライドを包装
する従来技術によってはシーリング操作によってコスト
が高くなり、さらに、スライド使用時においてシールを
破る必要があることから自動化が困難という問題があ
る。
【0011】また、上述したデシケータを用いる従来技
術によっては化学分析スライドのデシケータへの格納、
デシケータからの取出しに手間がかかり、デシケータを
配設するスペースも必要となるという問題がある。
【0012】一方、上述した如き化学分析スライドを用
いて例えば人間の血液や尿等について生化学検査を行な
う際には一般に多数の人間について同時に行なうことが
多く、また、各人についても例えばグルコース、尿素窒
素、クレアチニン、尿酸あるいはコレステロール等の複
数の項目について同時に行なうことが多い。
【0013】ところが、1つの化学分析スライドは一人
の一つの検査項目についてのみ使用することが可能であ
るから上述したような多数人、複数項目の同時検査にお
いては多数の独立した化学分析スライドを所定位置まで
搬送し、さらには配列する必要が生じ、分析装置の機構
が複雑となるとともにコストアップの原因ともなってい
た。
【0014】本願発明はこのような問題を解決するため
になされたもので、生化学分析用の試薬層をシール用包
装材あるいはデシケータを用いることなく乾燥状態に保
存しておくことができ、かつ分析装置の機構を簡易なも
のとすることができるとともに生化学分析に要するコス
トの引下げを図り得る生化学分析素子入りフイルムを提
供することを目的とするものである。
【0015】また、生化学分析素子フイルムはその保存
時においてコンパクトなものとすることができれば便利
である。但し、例えばこのフイルムを巻回するような方
法では使用時においてフイルムにカールが生じるので好
ましくない。
【0016】本願発明はこのような事情に鑑みてなされ
たものであり、保存時においてコンパクト化を図ること
ができるとともにフイルムにカールが生じることのない
生化学分析素子フイルムを提供することを目的とするも
のである。
【0017】また、試薬層に含まれる試薬は測定すべき
化学物質毎に異なることから、生化学分析の自動化を図
るためには測定し得る化学物質を認識するための情報を
生化学分析素子入りフイルムに記録しておき、生化学分
析を行なう際にこの情報を読み取って当該情報を判断す
ることができるようにしておくことが望ましい。また、
生化学分析素子入りフイルムに含まれる分析素子の個数
情報、それらの特性情報、ロット情報等の各情報も同様
にして記録しておくことが望ましい。
【0018】本願発明はこのような事情に鑑みてなされ
たものであり、生化学分析の自動化に必要な生化学分析
素子に関する各種情報を生化学分析の際に得ることので
きる生化学分析素子入りフイルムを提供することを目的
とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本願発明に係る第1の生
化学分析素子入りフイルムは、水不透過性光透過性支持
体と、この支持体上に積層される、少なくとも試薬層を
含む層体と、この層体の外周部を前記支持体との間に挾
持するとともに、この層体のほぼ中央部上方に空間が形
成されるように該層体を被覆する、フイルム状の被覆体
とからなる生化学分析素子を2次元的に連続せしめてな
ることを特徴とするものである。
【0020】上記、フイルム状の被覆体は点着用の注射
針等により突き破ることのできる部材によって形成され
ている。
【0021】また、本願発明に係る第2の生化学分析素
子入りフイルムは、上述した第1の生化学分析素子入り
フイルムをその搬送方向の1つもしくは複数個の生化学
分析素子毎に屈曲せしめる切込み部を備えてなることを
特徴とするものである。
【0022】なお、必ずしも隣接する切込み部が全て等
間隔であることを意味するものではない。
【0023】さらに、本願発明に係る第3の生化学分析
素子入りフイルムは上述した第1もしくは第2の生化学
分析素子入りフイルムの搬送方向先頭位置に識別情報を
記録されてなることを特徴とするものである。
【0024】また、上記「水不透過性光透過性支持体」
とは水を透過せず光を透過する支持体を意味するが、必
ずしも微量の水を透過することを排除するものではな
い。
【0025】
【作用および発明の効果】上記、本願発明に係る第1の
生化学分析素子入りフイルムによれば、各生化学分析素
子において、試薬層を含む層体を、該層体を支持体上に
保持するフイルム状の被覆体によってカバーし、これに
より外部の湿気が試薬層に侵入するのを防止している。
【0026】また、試料液の点着時には例えば針状の先
端を有する点着チップを用いて上記フイルム状の被覆体
を突き破り、これと同時にこの点着チップから、試薬層
を含む層体上に試料液を点着すれば、試薬層を外気に触
れさせることなく生化学分析を行なうことが可能とな
る。
【0027】このように、本願発明に係る第1の生化学
分析素子入りフイルムによれば、保存の際にシール用の
包装材やデシケータ等を必要とせず、そのまま放置して
おいても特性の劣化を生じることがなく、簡便に生化学
分析に供することが可能となる。
【0028】すなわち、従来技術において生じていた、
シーリングによるコストアップ、包装除却に伴なう自動
化の困難性あるいはデシケータへの素子の出し入れに要
する手間、デシケータを配設するスペース等の問題を全
て解決することができる。
【0029】また、この生化学分析素子入りフイルムは
上述した如き生化学分析素子を2次元的に連続して配列
するようにしており、多数人についての複数の検査項目
について生化学分析を行なうために多数の生化学分析素
子を使用する場合においても、各生化学分析素子を一体
的に搬送することができ、さらには、生化学分析素子の
配列を分析時に都合のよい配列としておけば生化学分析
素子を分析位置に搬送した後、直ちに分析操作を開始す
ることができ、素子の搬送、配列に要する機構を極めて
簡単とすることが可能である。
【0030】また、分析素子を2次元方向に連続して形
成するのであるから分析素子の量産に適しており、生化
学分析素子1つ当りのコストを引き下げることが可能で
ある。
【0031】このように本願発明の第1の生化学分析素
子入りフイルムによれば、生化学分析用の試薬層をシー
ル用包装材あるいはデシケータを用いることなく乾燥状
態に保存しておくことが可能であり、さらに分析装置の
機構を簡易なものとすることができるとともに生化学分
析に要するコストの引下げを図ることができる。
【0032】また、本願発明の第2の生化学分析素子入
りフイルムによれば、所定の間隔毎にこのフイルムを屈
曲せしめる切込み部を設けているため、収納時において
容易にコンパクト化することができ、また、フイルムに
カールが生じることがない。
【0033】さらに、本願発明の第3の生化学分析素子
入りフイルムによれば生化学分析素子入りフイルムの搬
送方向先頭位置に識別情報を記録しているので、点着・
分析部に搬送されてきた際に生化学分析素子入りフイル
ムの先頭位置において識別情報を読み取ることができ、
その後の生化学分析の利便に供することができる。
【0034】さらに、生化学分析を行なう際に、測定に
係る生化学分析素子に関する情報を得ることができ、こ
れにより生化学分析の自動化が容易となる。
【0035】
【実施例】以下、本願発明の実施例について図面を用い
て説明する。
【0036】図1は本願発明の一実施例に係る生化学分
析素子入りフイルムの一部を示す概略図であり、図2は
図1に示す生化学分析素子を破断して示す断面図であ
る。すなわち図1に示す如く、この生化学分析素子入り
フイルム10は生化学分析素子10Aを縦横に規則的に配列
したものである。すなわち横方向(矢印Vに直交する方
向)には4〜十数個程度、縦方向(矢印V方向)には数
十〜数百個程度の生化学分析素子10Aが配列されてい
る。また、図2に示す如くこの生化学分析素子10Aは、
例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)等からな
る長尺の水不透過性光透過性支持体1と、この支持体1
上に、等間隔に積層された、展開層2aおよび試薬層2bか
らなる複数の多層体チップ2と、この多層体チップ2各
々の外周部を上記支持体1との間に挾持するとともに、
この多層体チップ2の中央部分上方に空間部3aを設ける
ようにしてこの多層体チップ2をカバーする遮光性のフ
イルム状被覆体3とにより構成されている。
【0037】上記フイルム状被覆体3は例えば針状の点
着チップにより容易に突き破ることのできる材料、例え
ばPE(ポリエチレン)で形成されている。このフイル
ム状被覆体3の、多層体チップ2を押圧している部分の
幅は最も小さくなる位置で例えば1mm程度、多層体チッ
プ2中央部において上方に脹らんだ部分の高さは例えば
3mm程度、その脹らみ底辺の直径は例えば8mm程度とな
るように形成されている。
【0038】また、上記多層体チップ2の展開層2aは試
料液をこのチップ2の略全面に展開し得る材料により形
成されており、試薬層2bは所定の試料液成分と混合され
ると、所定時間恒温保持(インキュベーション)後に呈
色反応(色素生成反応)を生じる試薬を含有している。
したがって、各生化学分析素子10Aの試薬層2bは分析し
たい成分、例えばグルコース、尿素窒素、クレアチニ
ン、尿酸あるいはコレステロール等の成分のうちの一つ
に応じた所定の試薬を含有するように設定されている。
【0039】なお、上記多層体チップ2は略正方形形状
をなしており、その1辺の長さAは10mm、また、多層体
チップ2の配設ピッチBは14mmとなるように構成されて
いる。
【0040】また、この支持体1の幅Cは60mm程度、各
側縁部の幅Dは4mm程度とされている。
【0041】また、支持体1の両側縁部において、各多
層体チップ2の間には、1.3 ×1.8mm角のパーフォレー
ション4が穿設されており、この生化学分析素子入りフ
イルム10を搬送する際にこのパーフォレーション4が搬
送用ギヤと噛み合いその送り速度を正確にコントロール
することができるようになっている。
【0042】また、この生化学分析素子入りフイルム10
には図3に示す如く所定間隔毎、例えば6〜10個の生化
学分析素子10A毎に(6〜10行の生化学分析素子10Aの
群毎に)、その中央部に切込み5が形成されており、図
4に示すようにこの切込み5の形成部分5aで折曲げ容易
とされている。このように本実施例のものでは長尺の生
化学分析素子入りフイルム10を各切込み5の形成部分5a
で折り曲げることによって図5に示す如くつづら折り状
態とすることができ、又、同方向に折り曲げて巻くよう
な形状とすることもでき、収納が容易となるように配慮
されている。
【0043】上記生化学分析素子入りフイルム10を折り
曲げる切込み部としては図3に示す切込み5に限られ
ず、この生化学分析素子入りフイルムを図5に示す如く
容易に屈曲せしめることができるような形状のものであ
ればよい。
【0044】例えば、図6に示す如く、所定間隔毎に生
化学分析素子入りフイルムの両側縁部から内方へ向う互
いに対向するような切込み5Aを設けるようにしてもよ
い。この場合、この切込み5Aがパーフォレーションを
兼用するように構成することも可能である。
【0045】また、図3および図6に示す如く生化学分
析素子入りフイルム10の先頭部分には分析素子の種別情
報、ロット補正情報、分析項目情報、数量等を示すバー
コード6がプリントされている。
【0046】これにより、この生化学分析素子入りフイ
ルムが後述する装置の測定部に搬送された際に、まず光
情報読取機構により上記生化学分析素子入りフイルムの
先頭部分に記録されたバーコード6が読み取られ記録さ
れていた情報が判別される。この装置はこの判別した情
報に基づき生化学分析操作を行なうようになっており、
その自動化が円滑に行われることとなる。
【0047】なお、生化学分析素子入りフイルムに識別
情報を記録するためのコードの態様としては上記バーコ
ード6に限られるものではなく、例えばカラムコード等
他の光情報コード、あるいは磁気記録を用いた磁気スト
ライプコードさらには所定の形状の穿孔等としてもよ
い。
【0048】但し、装置側の情報読取機構としては生化
学分析素子入りフイルムが有するコードが読み取ること
ができる機構としておく必要がある。
【0049】次に、本実施例の生化学分析素子入りフイ
ルム10により試料液の生化学分析を行なう様子を図7を
用いて説明する。
【0050】生化学分析を行なう際には、分析に係る生
化学分析素子10Aがインキュベータ(恒温機)21上にセ
ットされる。このインキュベータ21は上記素子10Aを所
定時間恒温保持せしめるもので、その中央部分には所定
の大きさの孔が穿設されている。この孔の下方には多層
体チップ2の試薬層2bの光学濃度を測定する測光ヘッド
が配設される。
【0051】試料液32(例えば血液あるいは尿)の点着
は、注射針型のノズルを有する点着チップ31によりなさ
れる。すなわち、所定量の試料液32を吸引した点着チッ
プ31が生化学分析素子の中央部位置まで移動し、次いで
下動することによりフイルム状被覆体3を突き破り展開
層2aの直上まで侵入する。この後、この点着チップ31か
ら展開層2a上に試料液32が所定量だけ滴下される。滴下
された試料液32は展開層2a内で拡散され、下層の試薬層
2b内に浸出する。試薬層2b内に浸出した試料液32は、こ
の試薬層2bに含有されている試薬と混合する。
【0052】この状態で、インキュベータ21により所定
温度に加熱されると、試薬層2bは呈色反応(色素生成反
応)をおこす。
【0053】この呈色反応により生じた色素の光学濃度
は前述した測光ヘッドにより測定される。すなわち、光
源11から射出された、所定波長の光を含む測定用照射光
12は集束レンズ13により、透明の支持体1を介して試薬
層2bに集束される。この試薬層2bからの反射光は試薬層
2b中で生成された色素量に応じた光情報(具体的には光
量)を担持しており、この光情報を担持した反射光が光
検出素子14に入射して光電変換され、アンプ15を介して
色素判定部に送出される。色素判定部では、入力された
電気信号のレベルに基づき試薬層2b中で生成された色素
の光学濃度を判定し、試料液32中の所定の生化学物質の
物質濃度を特定する。
【0054】このような試料液32についての生化学分析
測定が生化学分析素子入りフイルム10の各素子10A毎に
行なわれる。
【0055】なお、測定する化学物質(例えば図1のa
の列はグルコース,bの列はコレステロール,cの列は
クレアチニン、dの列は尿酸を各々測定する)毎に試薬
が異なることから、異なる試薬を含有した試薬層2bを有
する素子を順に配列しておけば図8に示す如く1つの生
化学分析素子入りフイルム10によって複数の化学物質に
ついて生化学分析測定を行なうことが可能となる。すな
わち、1つの生化学分析素子入りフイルム10の搬送方向
(矢印V方向)と直交する方向(行方向)には同一の試
薬層2aを有する素子10Aを配列し、搬送方向(矢印V方
向:列方向)には異なる試薬層2bを有する素子10Aを所
定の周期で配列し、行方向の生化学分析素子10Aを同時
に所定の温度に加熱し得るように各々インキュベータ21
a,b,c を配設し、この行方向の各生化学分析素子10Aの
試薬層2bの光学濃度を逐時測光し得るように各々測光ヘ
ッド22a,b,c を図中左右方向に移動せしめることによ
り、試料液32の複数の化学物質について大量かつ迅速に
生化学分析測定を行なうことが可能となる。
【0056】図9は、図8に示す原理を具体化した装置
を示す概略図である。
【0057】すなわち、各生化学分析素子10Aはストッ
ク部41に収納されており、このストック部41から送り出
されて測定部46に搬送され、この測定部46において上述
したようにして点着チップ45による試料液32の点着およ
び測光ヘッド22による測光がなされる。この生化学分析
の測定が終了すると各生化学分析素子10Aは再び搬送さ
れ、測定済の素子10A部分は排却部42に収納され、次に
測定に供される素子10A部分がストック部41から測定部
46に搬送される。
【0058】なお、測定部46の側方には回転台43が配設
されており、その内周部分には所定の試料液32を各々入
れられた試料容器44が、またその外周部分には点着チッ
プ45が配列されており、点着アーム(図示せず)への
点着チップ45の挿着および点着チップ45への試料液32
の吸引が容易となるように配慮されている。
【0059】なお、本発明の生化学分析素子入りフイル
ムの素子の配列個数としては、上記実施例に示す行方向
および列方向の個数に限られず、各々2個以上の適切な
値を選択し得る。
【0060】また、生化学分析素子の形状としても上述
した実施例のものに限られず、その他種々の態様の変更
が可能である。
【0061】例えば、支持体1の上に積層する層体とし
ては3層以上の多層体としたり、試薬層のみの単層体と
することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る生化学分析素子入りフ
イルムを示す斜視図
【図2】図1に示す生化学分析素子を示す断面図
【図3】図1に示す生化学分析素子入りフイルムの平面
【図4】図1に示す生化学分析素子入りフイルムの側面
【図5】図1に示す生化学分析素子入りフイルムを折り
たたんだ状態を示す概略図
【図6】図3に示す切込みとは別の切込みを設けた生化
学分析素子入りフイルムの平面図
【図7】図1に示す生化学分析素子を用いて生化学分析
測定を行なう様子を示す概略図
【図8】図1に示す生化学分析素子入りフイルムを用い
た測定方法を示す概略図
【図9】図8に示す測定方法を実施する装置を示す概略
【符号の説明】
1 水不透過性光透過性支持体 2 多層体チップ 2a 展開層 2b 試薬層 3 フイルム状被覆体 4 パーフォレーション 5,5A 切込み 10 生化学分析素子入りフイルム 10A 生化学分析素子 21,21a 〜c インキュベータ 22,22a 〜c 測光ヘッド 31,45 点着チップ 44 試料容器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水不透過性光透過性支持体と、 この支持体上に積層される、少なくとも試薬層を含む層
    体と、 この層体の外周部を前記支持体との間に挾持するととも
    に、この層体のほぼ中央部上方に空間が形成されるよう
    に該層体を被覆する、フイルム状の被覆体とからなる生
    化学分析素子を2次元的に連続せしめてなることを特徴
    とする生化学分析素子入りフイルム。
  2. 【請求項2】 搬送方向の1つもしくは複数個の前記生
    化学分析素子毎に、前記生化学分析素子入りフイルムを
    屈曲せしめる切込み部を備えてなることを特徴とする請
    求項1記載の生化学分析素子入りフイルム。
  3. 【請求項3】 前記生化学分析素子入りフイルムの搬送
    方向先頭部分に前記生化学分析素子に関する識別情報を
    記録されてなることを特徴とする請求項1もしくは請求
    項2記載の生化学分析素子入りフイルム。
JP20586991A 1991-08-16 1991-08-16 生化学分析素子入りフイルム Withdrawn JPH0545357A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021509466A (ja) * 2017-12-28 2021-03-25 デラヴァル ホルディング アーベー ミルク試料のバイオマーカー分析のためのテープ

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