JPH0545270Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、絵画や写真等を飾る為の額縁に関す
るものである。詳しくは、額縁の枠部における構
造に関する考案である。

（従来技術と問題点） 近年我が国では、住宅や生活様式の洋風化に伴
ない玄関や居間の壁面に、自分の好みの絵画や写
真等を飾つて楽しむ家庭が増えて来ている。この
絵画や写真を飾る為の額縁は、従来よりその大き
さやデザイン等も数多く知られ、飾る絵画や写真
に合つた額縁が選ばれている。そしてこの額縁に
絵画等を入れるには、額縁のガラス等がある正面
側を下にして置き、裏面側の押え板を取り外して
内部に入れたり或は交換していたものである。

この様に額縁の内部の絵画や写真等を入れ換え
る作業は、自分の好みや季節等によつて頻繁に行
われるものであり、その都度壁面に掛けてある額
縁を外して裏側よりその押え板を外して交換し、
おわるとまた壁面に戻して掛ける作業は、大変手
間の掛るものであつた。特に老人や女性等では作
業も危険となり手軽に行なう訳にもいかず、いき
おい同じ絵画や写真を長期間そのままにして置く
こととなつた。

（考案の目的） 本考案は、上述した事情に鑑みて考案したもの
であり、従来の額縁の裏側より内部の絵画や写真
を交換するという欠点を解決し、正面側より内部
の絵画や写真等の交換が容易に行えるという額縁
を提供するものである。

（問題点を解決する為の手段） 本考案は上記目的を達成する為、額縁の周縁を
囲む枠部を外側に回動して正面側を開き、内部の
絵画や写真を正面側より容易に取り外して交換
し、その後枠部を回動して閉じる事により、内部
の絵画や写真或は正面のガラスやアクリル等の透
明板を固定させて完成し使用出来るものである。

（考案の構成） 以下本考案を添付図面である一実施例に基いて
説明する。第１図は、額縁Ａの分解斜視図であ
り、第２図は額縁Ａの要部の一部切り欠いた斜視
図を示すが、この額縁Ａは主として載置台３及び
その周辺を囲む枠部１より成り、絵画や写真等を
載置する載置台３の四隅部の下面側には、略Ｌ字
状の支持台２が配置され、この支持台２の外周側
にはＬ字形に沿つて溝状の凹部２１が設けられ、
下端は半丸棒状の回動部２２が形成されている。

又枠部１は、額縁Ａの外周となる側板１１及び
この側板１１の上端より内側に突出した押え板１
２より構成され、長手方向の両端は45°に切断さ
れている。この側板１１の内面側には、上記支持
台２の凹部２１と嵌合する為の突部１３が形成さ
れ、下端縁は内方に曲成して上記回動部２２の外
周面を摺動して回動可能となつている。

これらの載置台３、支持台２、及び枠部１はア
ルミ等の金属製やアクリル等の合成樹脂製のもの
が外観も良好であるが、同一構造のものは他にも
木製でも製作可能である。

上記各部品を組合せるには載置台３の四隅部の
下面側に支持台２を配置し、該支持台２の回動部
２２に枠部１の側板１１の下端を第４図に示す如
く、回動部２２を中心に枠部１が回動できる。こ
のとき側板１１の下端には長手方向と直角に溝孔
１４が設けられており、該溝孔１４に遊嵌するビ
ス等の係合ピン２３を回動部２２にネジ込等によ
り固定すれば、枠部１が外方に開き過ぎるのを固
定するストツパーの役目を果たし又枠部が回動部
２２から外れるのを防ぐものである。

この様に、支持台２と枠部１が接続され支持台
２の上に載置台３を置けば、枠部１が開閉自在の
額縁が完成し、この載置台３の上に絵画や写真等
を載置し、ガラス或はアクリル等の透明な正面板
４を載せて枠部１を閉じれば、押え板１２にて正
面板４が押えられ、それと同時に上述した枠部１
の突部１３が凹部２１に嵌合して額縁が完成す
る。

又正面板４は必要に応じて乗り付ければよく絵
画や写真が表面に出てもよいものであり、更に必
要であれば枠部等に吊紐等を取り付けてもよい。

（考案の効果） 以上詳説したように、本考案に係る額縁は周囲
に配した枠部が自由に開き、従来の様に中の絵画
や写真等を裏側より外さなくてもよく、正面側か
ら容易に取りはずして交換でき、壁面等に掛けた
ままでも作業できるもので、従来に無い画期的な
額縁である。よつて、老人や女性等でも容易に絵
画等の交換が行える為、何時でも自分の好みや季
節に合つた作品と交換して楽しむことが出来るも
のである。更に、本考案に係る額縁は大きさや形
状も種々のものに応用することが出来るものであ
り、図示例以外にも該枠部を利用した、種々の構
造のものが考えられるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の一実施例に係り、第１図は、
額縁の分解斜視図、第２図は、額縁の要部の一部
を切欠いた時の斜視図、第３図は、額縁の要部の
断面図、第４図は額縁のコーナー部分の分解斜視
図である。 Ａ……額縁、１……枠部、１１……側板、１２
……押え板、１３……突部、１４……溝孔、２…
…支持台、２１……凹部、２２……回動部、２３
……係合ピン、３……載置台、４……正面板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 正面押え板及び側板よりなる枠部と載置台より
   構成される額縁に於て、載置台の四隅に略Ｌ字状
   の支持台を配置し、該支持台にはその外周側に溝
   状の凹部を設け、その下端には半丸棒状の突設し
   た回動部が形成され枠部が係合し、又該枠部は、
   額縁の外周である側板とこの側板の上端より内側
   に突出した押え板からなり、長手方向の両端は45
   度に切断されており、この側板の内面側には、支
   持台の凹部と嵌合する為の突部が形成されてお
   り、下端縁は内方に曲成し回動部の外周面を摺動
   するものであり、又側板の下端に長手方向と直角
   に溝孔が設けられ、該溝孔に遊嵌する係合ピンを
   回動部に固定して成る額縁。