JPH0543633U - 受信機保護回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波の送受信機において送信電力の反射に
よる受信機の破損保護方法としてダイオードリミッタの
動作を監視して信頼性を向上させる。 【構成】 受信機保護用のダイオードリミッタの検波電
圧を検出し、レベルコンパレータで正常／異常の判定を
行ない、送信機の動作を制御して送信出力を下げる。レ
ベルコンパレータは反射電力が過大の場合と定常時の場
合の両方についてダイオードリミッタ検波電圧を判定す
る。 【効果】 (1) 常時ダイオードリミッタの良否判定を行
なっているので信頼性が高い。 (2) 反射過大の場合受信機の保護が行なえる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は大きな出力の送信機を有する、高周波送受機の受信機保護に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３は従来の高周波送受信機のブロック図であり、図において、１はＲＦ入力 、３は送信機、４は送受切換用サーキュレータ、６は送信出力端、７はサーキュ レータ、８はダイオードリミッタ、９は受信機、13はダミーロードである。

【０００３】 ＲＦ入力１は送信機３で大電力増幅されて、サーキュレータ４を経て送信出力 端６に出力される。受信信号は、送信出力端６からサーキュレータ４とサーキュ レータ７を通り、受信機９に入る。 いま送信出力端６が何らかの理由により開放になるなどして送信出力の反射が 起ると大電力がサーキュレータ４からサーキュレータ７を通って、受信機９へと 向うが、途中ダイオードリミッタ８で阻止されて反射し、サーキュレータ７に戻 り同サーキュレータ７に接続されたダミーロード13で吸収される。 通常動作における受信信号ではダイオードリミッタは動作せずに信号はそのま ま受信機９に入る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

一般に受信機の入力耐電力は数100mW であり、これに対し送信電力の反射は数 W 〜数100Wに達する。もし、ダイオードリミッタが外れたり、破損したりしてい ると、受信機は破損する。

【０００５】 ダイオードリミッタの動作チェックを行なうことで、受信機の破損を防止する ことが出来る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

ダイオードリミッタの検波電圧を検出し、レベル判定を行ない、その過不足に より、送信機入力のＲＦを制御して受信機への過大入力を防止するものである。

【０００７】 送信機の制御方法として送信機用電源をコントロールすることで同様の機能を 得るもの。

【０００８】

【作用】

ダイオードリミッタ検波電圧の異常判定により送信機入力ＲＦをコントロール して送信出力を下げて受信機を保護する。

【０００９】 送信機の電源をコントロールして送信出力を下げ同様に受信機保護を行なう。

【００１０】

【実施例】

実施例１． 図１において、１はＲＦ入力、２はＲＦスイッチ、３は送信機、４は送信受信 切換用サーキュレータ、６は送信出力端、７はサーキュレータ、８はダイオード リミッタ、９は受信機、10はレベルコンパレータ、11は制御回路、12はＤＣカッ ト用コンデンサ、13はダミーロード、14はコイルである。

【００１１】 送信機３の送信出力は、サーキュレータ４を経て、送信出力端６に出る。この 出力はアンテナなどの負荷に接続されるが、負荷とのインピーダンス不整合で生 じた反射はサーキュレータ４とサーキュレータ７を通ってダイオードリミッタ８ に達する。ここで反射電力が一定値以上の場合ダイオードリミッタ８は更にこの 電力を反射してサーキュレータ７に戻す。サーキュレータ７では左回りでコンデ ンサ12を通ってダミーロード13で吸収される。一方、ダイオードリミッタ８では 電力反射と同時にＲＦの検波を行なうのでこの検波電圧をサーキュレータ７とコ イル14を使って検出し、レベルコンパレータ10に送る。反射電力に対するダイオ ードリミッタの検波電圧は比例しているので、反射電力値に対応させたスレッシ ョールドレベルをコンパレータ10に持たせておくことで、ダイオードリミッタを も破壊し得る反射があった場合はコンパレータ10の出力により制御回路11を作動 させて、ＲＦスイッチ２に信号を送りＲＦ入力１を切って送信を停止させダイオ ードリミッタと受信機を保護する。また別の動作として、サーキュレータ４から のもれ電力を利用して定常時のダイオードリミッタ検波電圧をチェックしダイオ ードリミッタの外れあるいはダイオードリミッタが破損してオープンになってい ないかも判定し、ＲＦスイッチをコントロールする。

【００１２】 実施例２． 上記実施例では送信機出力を下げる方法としてＲＦスイッチによるＲＦ入力コ ントロールにしたが、図２に示すように、電源15を制御して送信機の動作を停止 させても良い。

【００１３】

【考案の効果】

この考案によれば定常時の保護回路チェックを連続して実施できかつ異常時に 受信回路を確実に保護することが出来る信頼度の高い保護回路が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例による受信機保護回路

【図２】この考案の他の実施例による受信機保護回路

【図３】従来の実施例

【符号の説明】

１ ＲＦ入力 ２ ＲＦスイッチ ３ 送信機 ４ サーキュレータ ６ 送信出力端 ７ サーキュレータ ８ ダイオードリミッタ ９ 受信機 10 レベルコンパレータ 11 制御回路 12 ＤＣカットコンデンサ 13 ダミーロード 14 コイル 15 電源

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下記の（イ）〜（ハ）を備えた受信機保
   護回路。（イ）ダイオードリミッタと、その検波電圧を
   検出する回路と、 （ロ）検波電圧の判定を行なうレベル・コンパレータ
   と、 （ハ）コンパレータ出力により送信機をコントロールす
   る制御回路。