JPH0543456B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、電動工具、特に手持ち電動工具の
安全装置に関する。

［従来の技術］ 周知の電動工具は主開閉器（メインスイツチ）
により開閉される。この電動工具に用いられるモ
ータは例えば、タコメータ発電機からの実際値を
保持する制御電子回路により制御される。制御電
子回路が故障した場合に、モータの回転数が許容
できない範囲まで上昇してしまう。アングル研磨
機の場合に、回転数は研磨工具に亀裂が生じる程
の高速とする必要がある。そのために、制御電子
回路に故障が生じた場合にモータは遮断される必
要がある。

［発明が解決しようとする問題点］ 従来の電動工具安全置装置には、ドイツ特許
638928に開示されているように遠心力スイツチが
用いられている。しかしながら、モータの回転速
度に依存する遠心力スイツチは機械的部材である
ので非常に不経済であり、非常に高価となる。ま
た、従来の装置は、例えば、機能精度に影響を与
える汚れに対して非常に弱い。

少ない費用で実現でき、品質良く安価であり、
装置の全寿命を通じて制御遮断特性を一定とす
る、回転数に依存するモータスイツチを作る方策
が探索、検討されている。

［問題点を解決するための手段及び作用］ この発明によれば、メインスイツチと、工具を
駆動するモータと、そのモータに接続された電力
供給線と、そのモータの回転速度を設定するため
の制御手段と、その電力供給線に配設された接点
を有するリレーと、そのモータの回転速度に対応
する出力電流を発生するためモータと一体に組み
合わされた速度信号発生部と、その速度信号発生
手段に接続されその出力電流が所定のしきい値を
越えたときそのリレー接点を開放するための切替
え信号を発生するコンパレータとを備え、その速
度信号発生部は、その回転速度に対応して交流電
流を発生するタコメータ発電機と、そのタコメー
タ発電機に一体に組み合わされそのしきい値に対
応する共振周波数を有しモータがその共振周波数
で回転する時の最大値の交流電流信号を出力する
共振停止回路とから電気工具の安全装置を構成
し、そのコンパレータは、その制御部から独立し
て配設された速度しきい値設定デバイスを更に備
えるようにその安全装置を構成する。このように
構成されることにより、例えば制御回路が何らか
の故障によりこの電動工具のモーターの回転を制
御できなくなつた場合でも、各回路とリレーおよ
びリレー接点は、設定された所定の回転数との比
較によつてそのモーターが駆動する為の電流の供
給を常に安全な状態に制御する。

［実施例］ 第１図には、この発明の一実施例の安全装置が
示されている。タコメータ発電機１はモータの実
際回転数に対するアナログ信号を出力する。この
信号は共振発振回路２及び整流回路３を介して直
流信号に変換され、コンパレータ等から成る閾値
スイツチ回路４に入力される。閾値スイツチ回路
４によつて選択された値を超過すると、出力部５
は点弧増幅回路１１を介した信号を受ける。出力
部５、例えば、トライアツクはこれに直列に接続
されたリレー７の通電路をもはや遮断しなくな
り、それによりリレー７は付勢され、リレー接点
８ａを介するモータ１０への電流路は開放され
る。一定回転数を下回つている場合にはモータ１
０は再び始動しなく、リレーが付勢されている場
合にはリレー接点８ａだけでなくリレー接点８ｂ
が作動する。リレー接点８ｂにより出力部５は橋
絡されると共にリレー７はメインスイツチ６が開
放されるまでクランプ機構等により保持状態とな
る。

第２図は第１図の回路の配線図である。インダ
クタＬ及びキヤパシタＣ１は発振回路２を構成す
る。発振回路２の共振周波数はキヤパシタＣ１の
選定によつて決定できる。遮断点でのタコメータ
発電電圧の共振上昇勾配は閾値スイツチ回路４の
スイツチング動作を容易にする。タコメータ誘起
電圧は整流素子３により整流され、分圧抵抗Ｒ１
及びＲ２を介して調整できる。抵抗Ｒ１によつて
調整できる抵抗値はモータ散乱を除去する機能を
果たす。閾値電圧の基準はツエナーダイオードＤ
２によつて得られらる。点弧回路１１は増幅回路
を有しトランジスタＴ２、抵抗Ｒ５及びＲ６並び
にキヤパシタＣ３によつて構成され、閾値に達し
たときにトライアツク５を点弧する。

［発明の効果］ 上述の実施例の安全装置に含まれる回路は電動
工具の通常の制御電子回路９に対して、品質良く
かつ安価に、しかも絶対安全かつ容易に実現でき
る補助機能を与える。このことは制御電子回路９
の故障の場合に、機械、即ち、電動工具が制御不
能で回転する危険性を防止するように作動する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に従つた電動工具
の安全装置のブロツク回路図、第２図は第１図に
示すブロツク回路の具体的配線図である。 ２…共振発振回路、３…整流回路、４…閾値回
路、５…出力部、７…リレー、８ａ，８ｂ…リレ
ー接点、１０…モータ、１１…点弧回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ メインスイツチを有し、工具を駆動するモー
   タと、前記モータに接続された電力供給線と、前
   記モータの回転速度を設定するための制御手段
   と、前記電力供給線に配設された接点を有するリ
   レーと、前記モータの回転速度に対応する出力電
   流を発生するために前記モータと一体に組み合わ
   された速度信号発生手段と、前記速度信号発生手
   段に接続されその出力電流が所定のしきい値を越
   えたときに、前記リレーの接点を開放するための
   切替え信号を発生するコンパレータとを具備する
   電気工具の安全装置であつて、 前記速度信号発生手段は、その回転速度に対応
   して交流電流を発生するタコメータ発電機と、前
   記タコメータ発電機に一体に組み合わされ前記し
   きい値に対応する共振周波数を有して前記モータ
   がその共振周波数で回転する時の最大値の交流電
   流信号を出力する共振回路とから構成され、 前記コンパレータは、前記制御手段から独立し
   て配設された速度しきい値設定のためのデバイス
   を具備することを特徴とする電気工具の安全装
   置。 ２ 前記切替え信号が消滅した後も、前記メイン
   スイツチが開かれるまでは前記リレー接点を開放
   状態に保持しておくためのクランプ手段をさらに
   具備し、 前記メインスイツチは前記電力供給線に配設さ
   れ、前記リレーが付勢されていない時にはその接
   点は閉じた状態にされ、前記切替え信号は前記リ
   レーを作動させ、前記クランプ手段は、前記メイ
   ンスイツチを介して前記リレーに電力が継続的に
   供給され付勢されている時には開かれた状態にす
   ることを特徴とする請求項１記載の電気工具の安
   全装置。