JPH0543030Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は天井など高所に重量物を取付ける作業
に用いる高所作業車に関する。

「従来の技術」 従来、使用されている既設の屋内では重量物を
持上げるのにクレーン又はチエンブロツクなどを
容易に使用し得ないから、脚立などを用いて足場
を構築し、その足場を利用して天井の高さに重量
物を持上げる等の作業を行つていた。

「考案が解決しようとする問題点」 しかし乍ら、空気調和機など重量物の持上げ作
業は簡単に行い得ず、作業性並びに安全性などを
容易に向上させ得ない等の問題があつた。

「問題点を解決するための手段」 然るに、本考案は、多段伸縮形ピストンを有す
る油圧シリンダを油圧ベースに立設させ、前記ピ
ストンの最上端に載せ台を設けると共に、ポンピ
ングハンドル及び圧抜ハンドルを油圧ベースに配
設させ、接地固定形のアウトリガーを有する台車
に前記油圧ベースを上載固定させ、前記油圧シリ
ンダの外周部を油タンクに一体形成する一方、前
記油圧ベースに並設する２つのプランジヤポンプ
に、これらポンプ間中央で支点軸に下端を揺動自
在に支持するポンピングハンドルを各リンクを介
して連結させ、該ポンピングハンドルの往復揺動
操作でもつて２つのプランジヤポンプを交互に作
動してピストンを連続的に上昇動作させるように
構成したことを特徴とするものである。

「作用」 従つて、前記台車の移動によつて作業位置に容
易に移動し得、前記アウトリガーの接地固定によ
つて油圧シリンダの支持を安定良く行い得、重量
物を載せ台に載せて持上げることにより、足場の
構築などを省けて天井など高所に重量物を簡便に
取付け得ると共に、前記ピストンを進出させて載
せ台を上昇させる前にアウトリガーを接地固定さ
せることにより、重量物を持上げた状態での移動
を阻止し得、従来に比べて作業性並びに安全性な
どを容易に向上させ得、また油圧シリンダの外側
に油タンクを一体形成することによつて、油タン
クの別途設置を不用にして構成のコンパクト化を
図つて、油圧ベース周囲を簡潔とさせた安全且つ
能率的な作業を可能とさせると共に、油圧シリン
ダの強度確保も図れて耐久性に秀れ、しかもポン
ピングハンドルの１回の往及び復揺動操作時に２
つのプランジヤポンプをそれぞれ連続的に上昇動
作させることにより、所定高さまで短時間に効率
良く載せ台１３を上昇させ得て、一層の作業能率
向上化を図り得るものである。

「実施例」 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。第１図は側面図、第２図は正面図、第３図は
平面図であり、台車１の後方に左右一対の後輪
２，２を、また両側に左右一対の前輪３，３を、
また前側中央に補助前輪４を設けると共に、台車
１の対角線方向に放射状に延設させる４本のアウ
トリガー５……を台車１の四方角隅部に設け、上
方に折畳み自在な各アウトリガー５……基端を着
脱自在なピン６……により水平に固定支持し、前
記アウトリガー５先端にネジ軸７を介して接地体
８を取付けている。

また、多段伸縮形ピストン９，１０を有する油
圧シリンダ１１を油圧ベース１２中央部に立設さ
せ、前記ピストン１０の最上端に載せ台１３を水
平方向に回転自在に設けると共に、ポンピングハ
ンドル１４及び圧抜ハンドル１５を油圧ベース１
２左右側に配設させ、その油圧ベース１２を前記
台車１中央部に上載固定させている。

さらに前記油圧シリンダ１０の外周側に油タン
ク１６を設け、この油タンク１６の上方後側に押
引ハンドル１７を固設させると共に、油タンク１
６の右側下方に支点軸１８を介して前記ポンピン
グハンドル１４基端を取付け、その支点軸１８下
方の油圧ベース１２上面で前後に２つのプランジ
ヤポンプ１９，１９を並設させ、各ポンプ１９，
１９をリンク２０，２０などにより前記ハンドル
１４に連結させ、該ハンドル１４の前後揺動によ
り各ポンプ１９，１９を交互に吐出作動させ、ピ
ストン９，１０の上昇動作を連続的に行わせるよ
うに構成している。

そして前記アウトリガー５を上方に折畳んだ状
態で各輪２，３，４の転動により台車１を任意場
所まで移動させ、屋内の床面２１にアウトリガー
５を接地固定させ、下降させている載せ台１３に
重量物２２を載せると共に、前記ハンドル１４の
ポンピング操作によりピストン９，１０を進出さ
せ、載せ台１３を上昇させて天井２３の高さまで
重量物２２を持上げるように構成している。

さらに第４図に示す如く、天井から吊下げる装
飾品など特殊な形状の物体２４を持上げる場合、
その物体２４の下面側を支える支持台２５を前記
載せ台１３上面にボルト２６……で固定し、前記
物体２４を載せ台１３にその支持台２５を介して
載せることにより、任意高さまでの持上げ作業を
行えるように構成している。

さらに第５図に示す如く、前記プランジヤポン
プ１９，１９は、油タンク１６に吸入用チエツク
バルブ２７，２７を介して、また油圧シリンダ１
１に吐出用チエツクバルブ２８，２８を介して油
圧接続すると共に、圧抜ハンドル１５によりアン
ロード動作させるアンロードバルブ２９を介して
油圧シリンダ１１を油タンク１６に接続させる。
また第１図にも示す如く、コンプレツサなどから
の高圧空気により作動する空気圧モータ３０と、
該モータ３０により駆動する油圧ポンプ３１と
を、前記台車１に搭載すると共に、油圧ポンプ３
１の吸入側をカプラ３２を介して油タンク１６
に、また油圧ポンプ３１の吐出側をカプラ３３及
び吐出用チエツクバルブ３４を介して油圧シリン
ダ１１に接続させるもので、前記各バルブ２７，
２８，２９，３４及びカプラ３２，３３を油圧ベ
ース１２に設けると共に、前記空気圧モータ３０
及び油圧ポンプ３１を着脱自在に取付け、前記プ
ランジヤポンプ１９，１９及び油圧ポンプ３１を
同時に作動させて又はいずれか一方を作動させて
油圧シリンダ１１を駆動するように構成してい
る。

「考案の効果」 以上実施例から明らかなように本考案は、多段
伸縮形ピストン９，１０を有する油圧シリンダ１
１を油圧ベース１２に立設させ、前記ピストン
９，１０の最上端に載せ台１３を設けると共に、
ポンピングハンドル１４及び圧抜ハンドル１５を
油圧ベース１２に配設させ、接地固定形のアウト
リガー５を有する台車１に前記油圧ベース１２を
上載固定させ、前記油圧シリンダ１０の外周部を
油タンク１６に一体形成する一方、前記油圧ベー
ス１２に並設する２つのプランジヤポンプ１９，
１９に、これらポンプ１９，１９間中央で支点軸
１８に下端を揺動自在に支持するポンピングハン
ドル１４を各リンク２０，２０を介して連結さ
せ、該ポンピングハンドル１４の往復揺動操作で
もつて２つのプランジヤポンプ１９，１９を交互
に作動してピストン９，１０を連続的に上昇動作
させるもので、前記台車１の移動によつて作業位
置に移動でき、前記アウトリガー５の接地固定に
よつて油圧シリンダ１１の支持を安定良く行うこ
とができ、重量物２２を載せ台１３に載せて持上
げることにより、足場の構築などを省けて天井な
ど高所に重量物２２を簡便に取付けることができ
ると共に、前記ピストン９，１０を進出させて載
せ台１３を上昇させる前にアウトリガー５を接地
固定させることにより、重量物２２を持上げた状
態での移動を阻止でき、従来に比べて作業性並び
に安全性などを容易に向上させることができ、ま
た油圧シリンダ１１の外側に油タンク１６を一体
形成することによつて、油タンク１６の別途設置
を不用にして構成のコンパクト化を図ることがで
きて、油圧ベース１２周囲を簡潔とさせた安全且
つ能率的な作業を可能にできると共に、油圧シリ
ンダ１１の強度確保も図ることができて耐久性に
秀れ、しかもポンピングハンドル１４の１回の往
及び復揺動操作時に２つのプランジヤポンプ１
９，１９をそれぞれ連続的に上昇動作させること
により、所定高さまで短時間に効率良く載せ台１
３を上昇させることができて、一層の作業能率向
上化を図ることができる等の実用的な効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側面図、第２
図は正面図、第３図は平面図、第４図は使用説明
図、第５図は油圧回路図である。 １……台車、５……アウトリガー、９，１０…
…ピストン、１１……油圧シリンダ、１２……油
圧ベース、１３……載せ台、１４……ポンピング
ハンドル、１５……圧抜ハンドル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多段伸縮形ピストン９，１０を有する油圧シリ
   ンダ１１を油圧ベース１２に立設させ、前記ピス
   トン９，１０の最上端に載せ台１３を設けると共
   に、ポンピングハンドル１４及び圧抜ハンドル１
   ５を油圧ベース１２に配設させ、接地固定形のア
   ウトリガー５を有する台車１に前記油圧ベース１
   ２を上載固定させ、前記油圧シリンダ１０の外周
   部を油タンク１６に一体形成する一方、前記油圧
   ベース１２に並設する２つのプランジヤポンプ１
   ９，１９に、これらポンプ１９，１９間中央で支
   点軸１８に下端を揺動自在に支持するポンピング
   ハンドル１４を各リンク２０，２０を介して連結
   させ、該ポンピングハンドル１４の往復揺動操作
   でもつて２つのプランジヤポンプ１９，１９を交
   互に作動してピストン９，１０を連続的に上昇動
   作させるように構成したことを特徴とする高所作
   業車。