JPH0542936Y2 - - Google Patents

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JPH0542936Y2
JPH0542936Y2 JP8921088U JP8921088U JPH0542936Y2 JP H0542936 Y2 JPH0542936 Y2 JP H0542936Y2 JP 8921088 U JP8921088 U JP 8921088U JP 8921088 U JP8921088 U JP 8921088U JP H0542936 Y2 JPH0542936 Y2 JP H0542936Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、自動車のインストルメントパネル
に関する。
(従来技術) 自動車の運転席の前側には、フロントウインド
ウ側から運転席側に水平に延びる天板部と、この
天板部の運転席側縁部において略下方に屈曲した
パネル面を有し、このパネル面にメータ類等を装
着したインストルメントパネルが配置されてい
る。
かかるインストルメントパネルは、一般に合成
樹脂によつて一体的に成形されるが、例えば第5
図(実開昭60−179919号公報参照)に示すよう
に、インストルメントパネル4を軽量かつ高剛性
なものとするため、インストルメントパネル4の
肉厚を全体的に薄く形成し、剛性を要する部分に
はリブRを一体的に形成して補強している。
ところで、前記インストルメントパネル4の内
部空間Vには、メータ8等から延びるワイヤハー
ネス36が設置され、また、デフロスタ用のダク
ト39等の部品の設置される部品搭載空間である
から、その空間も有効に活用されることが好まし
い。
(考案が解決しようとする課題) しかし、前記した従来例のようにインストルメ
ントパネル4とリブRを一体的に設置する場合に
は、リブRの方向はインストルメントパネル4の
成形型の離型方向に一致することが必要であるた
めにその形状に制限を受ける。
そのため、インストルメントパネル4の必要部
分の剛性は確保されるが、他方、インストルメン
トパネル4の内部空間Vの有効活用を図るうえで
は有利でない。
かかる事情の下、この考案はインストルメント
パネルの天板部の剛性を補強するとともに、該イ
ンストルメントパネルの内部空間の有効活用を図
ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) そのため、この考案は、フロントウインドウパ
ネル側から運転席側に略水平に延びる天板部と、
この天板部の運転席側縁部において下方に屈曲形
成したパネル面を有するとともに、このパネル面
にはフロントウインドウパネル側に湾曲した凹部
を形成し、この凹部内にメータを装着した自動車
のインストルメントパネルにおいて、該メータの
上方となる天板部の下面には、車幅方向に延びる
立壁部材を垂下固定し、この立壁部材の下部を前
記凹部で支持させ、さらに、前記メータ等から延
びるワイヤハーネスを前記立壁部材に沿つて配置
し支持させたものである。
(作用) したがつて、立壁部材がインストルメントパネ
ルの天板部に垂下固定されるので、この立壁部材
によつて天板部が補強され、さらに、この立壁部
材の下部が凹部で支持されるので天板部の剛性が
強化される。
また、この立壁部材が設置される部分は、従来
有効活用の図られていなかつた空間であるが、こ
こに立壁部材を設置し、これを利用してワイヤハ
ーネスの設置空間とするから、インストルメント
パネルの内部空間の有効利用を図ることができ
る。
さらに、立壁部材が車幅方向に延びるものであ
るからワイヤハーネスを車幅方向に導くワイヤハ
ーネスの主幹経路として利用することができ、こ
れによつてインストルメントパネル内におけるワ
イヤハーネスの取回しの煩雑さを回避することが
できる。
(実施例) 以下、図に示す一実施例について説明する。
まず、第2図によつてインストルメントパネル
の設置状態の概略を説明するが、第2図は運転席
側からインストルメントパネルを見た状態を示す
ものである。
図において、1はステアリングハンドル、2は
フロントウインドウパネル、3はフロントピラー
である。
4はインストルメントパネルで、前記フロント
ピラー3,3の間に渡る車幅方向寸法を有し、フ
ロントウインドウパネル2とステアリングハンド
ル1との間においてインストルメントパネル4の
上部がフロントウインドウパネル2の下縁の高さ
と略一致するように配置されている。
そして、このインストルメントパネル4は後述
するごとく、PP複合材などの合成樹脂により一
体に形成され、天板部5とパネル面6とを有す
る。
なお、この明細書においてパネル面6とは、運
転席側を向いたインストルメントパネル4のメー
タ8等の装着される面の全体をいう。
そして、前記天板部5には、デフロスタ用の開
口部(図示せず)が形成され、パネル面6には速
度計や燃料計等が複合されたメータ8、室内換気
装置の操作レバー9およびラジオ10等が運転席
側から、視認あるいは操作可能に配設されてい
る。
なお、第2図において12は室内換気装置の換
気吹出しノズルを示す。
次に、第1図、第3図および第4図によつてイ
ンストルメントパネル4の詳細を説明する。
インストルメントパネル4は、合成樹脂の射出
成形によつて、天板部5とパネル面6とを含む一
体に型成形されたもので、パネル面6にはメータ
8を装着するための凹部21がインストルメント
パネル4の成形と同時に成形型によつて形成され
ている(第3図)。
かかる凹部21をインストルメントパネル4の
成形型によつて同時に形成するので、この凹部2
1の上側となる天板部5は、凹部21の上壁22
の上方に小さな間隙Cをおいて位置する折返し形
状となつている。
この凹部21の上方においては、凹部21内に
装着されるメータ8の表面ガラスでの反射を防止
して視認性を良好なものとするため、天板部5の
運転席側の縁部を他の部分よりさらに運転席側に
突出させてあるので、前記した折返しが深くなつ
ている。
そのため、第4図に示すように、この凹部21
の上部分の成形型Mは、肉厚が薄く長い形状であ
ることが必要であり、これは従来と同様である。
尚、第4図の符号Nは、成形型Mと係合する雌型
である。
しかし、従来の成形型において、インストルメ
ントパネル4のこの折返し部分の強度を高めるた
めに、リブ形成用の溝Kを第4図に仮想線によつ
て示すように形成していたものであるが、本願は
後述の補強構造を有するものであるため、かかる
リブ形成用の溝Kを成形型Mに形成する必要がな
く、成形型Mの薄肉部分の先端部Maの強度を高
めることができる。
そして、この実施例の天板部5には、第1,3
図に示すように段部23が形成されている。
この段部23は、インストルメントパネル4の
車幅方向の略全長に渡つて形成されており、天板
部5の剛性を高めるとともに、後述する立壁部材
31の取付け部となる。
しかして、かかる天板部5の上側には、発泡ウ
レタン層32が形成されて、クツシヨン性が高め
られ、その表面は薄い合成樹脂層33で覆われて
いる。
なお、第3図に示すようにこのインストルメン
トパネル4のパネル面6の下部6aは、徐々に前
側に後退する形状として、インストルメントパネ
ル4内に内装する各種部品等が外観されないよう
スカート部としての機能を果たす。
このように形成されたインストルメントパネル
4の内部空間Vにおいて、凹部21の上方となる
位置には、第1図に拡大して示すように、インス
トルメントパネル4とは別体に形成された立壁部
材31が設けられている。
この立壁部材31は合成樹脂板材からなり、板
材の長手方向には適宜間隔で段部23より突出し
たボス23aに螺合したビス34取付用の下穴3
8やクリツプ37の係合穴35が形成されてい
る。
かかる立壁部材31は、上端を前記天板部5の
裏面に沿わせて、前記段部23のボス23aの前
記取付穴38でビス34により固定したものであ
る。
そのため、天板部5に作用する外力に対し、こ
の立壁部材31も対抗し、天板部5の補強がなさ
れる。
そして、この立壁部材31の下端は前記凹部2
1の上壁22の上面凹部22aに圧入支持されて
いるために、この凹部21も立壁部材31を介し
て天板部5のたわみ防止に寄与する。
なお、この実施例において、立壁部材31の下
端を凹部21の上壁22の上面凹部22aに圧入
したが、本願はこれに限らず、ビス止めすること
としてもよい。
このように固定された立壁部材31の前記係合
穴35にはメータ8等から導出された電線を多数
結束したワイヤハーネス36がクリツプ37を介
して取付けられている。
この立壁部材31は、前述のように天板部5に
形成された段部23に沿つてインストルメントパ
ネル4の内部空間の車幅方向のほぼ全長に渡つて
形成してあるので、インストルメントパネル4の
内部空間Vの全体に渡つて立壁部材31に沿うワ
イヤハーネス36の主幹経路が搭載部品の迂回等
を考慮せずに画一的に容易に形成することがで
き、インストルメントパネル4の内部空間V内で
のワイヤハーネス36の取回しの煩雑さを回避す
ることができる。
そして、この立壁部材31が配置される空間
は、従来活用されなかつた空間であり、ここをワ
イヤハーネス36の設置空間として利用すること
によつて、従来、ワイヤハーネス31が設置され
ることによつて占有されていた空間を、例えばデ
フロスタ用ダクト39の断面積の増大等の他の用
途に利用することができる。
さらに、この実施例において、天板部5に段部
23を形成して、これに立壁部材31を取付ける
構造としてあるため、立壁部材31が設置される
ことによる補強の外に、この段部23の存在によ
つて天板部5の補強の効果が高められている。
(考案の効果) 以上説明したように、この考案は、この種の自
動車のインストルメントパネルにおいて、メータ
の上方となる天板部の下面には、車幅方向に延び
る立壁部材を垂下固定し、この立壁部材の下部を
メータの収納用凹部で支持させ、さらに、前記メ
ータ等から延びるワイヤハーネスを前記立壁部材
に沿つて配置し支持させたものである。
したがつて、立壁部材がインストルメントパネ
ルの天板部に垂下固定されるので、この立壁部材
の下部が凹部で支持され、さらに、この立壁部材
の下部が凹部で支持されるので天板部の剛性が強
化される。
また、従来有効活用の図られていなかつた空間
に立壁部材を設置し、これを利用してワイヤハー
ネスの設置空間とするから、インストルメントパ
ネルの内部空間の有効利用を図ることができる。
さらに、立壁部材が車幅方向で延びるものであ
るからワイヤハーネスを車幅方向に導くワイヤハ
ーネスの主幹経路として利用することができ、こ
れによつてワイヤハーネスの取回しの煩雑さを回
避することができる。さらに、リブをなくするこ
ととなるため、パネル面にでてくるひけがなくな
り、製品の外観品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図はこの考案に関し、第1図は
第3図に示す断面図の要部拡大図、第2図は一実
施例のインストルメントパネルの正面図、第3図
は第2図の−線断面図、第4図は要部の成形
型の説明図、第5図は第3図に相当する従来例の
断面図である。 2……フロントウインドウパネル、4……イン
ストルメントパネル、5……天板部、6パネル
面、8……メータ、21……凹部、31……立壁
部材、36……ワイヤハーネス。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. フロントウインドウパネル側から運転席側に略
    水平に延びる天板部と、この天板部の運転席側縁
    部において下方に屈曲形成したパネル面を有する
    とともに、このパネル面にはフロントウインドウ
    パネル側に湾曲した凹部を形成し、この凹部内に
    メータを装着した自動車のインストルメントパネ
    ルにおいて、該メータの上方となる天板部の下面
    には、車幅方向に延びる立壁部材を垂下固定し、
    この立壁部材の下部を前記凹部で支持させ、さら
    に、前記メータ等から延びるワイヤハーネスを前
    記立壁部材に沿つて配置し支持させたことを特徴
    とする自動車のインストルメントパネル。
JP8921088U 1988-07-05 1988-07-05 Expired - Lifetime JPH0542936Y2 (ja)

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