JPH0542683A - インクジエツト記録装置 - Google Patents

インクジエツト記録装置

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JPH0542683A
JPH0542683A JP3200273A JP20027391A JPH0542683A JP H0542683 A JPH0542683 A JP H0542683A JP 3200273 A JP3200273 A JP 3200273A JP 20027391 A JP20027391 A JP 20027391A JP H0542683 A JPH0542683 A JP H0542683A
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義章 高柳
Miyuki Matsubara
美由紀 松原
Takuyuki Matsuo
卓幸 松尾
Norifumi Koitabashi
規文 小板橋
Yasuhiro Numata
靖宏 沼田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の吐出口を有してなるインクジェット記
録ヘッドを用いて記録を行うとともに、記録に際しては
インク吐出用のエネルギを発生する素子に対しその駆動
条件を補正することにより濃度むらの発生を抑制する手
段を具えたインクジェット記録装置において、記録倍率
の変更に対応できるようにする。 【構成】 上記素子が設けられる吐出口のそれぞれに対
応して、該補正テーブルを特定するためのデータ(HS
データ)を記憶手段152に展開する。そして、例えば
吐出口群の第1グループと第2グループとを交互に用い
て縮小記録を行うに際し、記憶手段152上のアクセス
領域を変更しつつ各グループのHSデータを利用して補
正が行われるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多くのインク吐出口を備えたイン
クジェットヘッドにより画像を記録する際には、ヘッド
固有の吐出口間のインクの吐出量のばらつきやよれなど
により濃度むらが発生し、画像品位を低下させるという
問題があった。このような問題に対処するために、イン
クジェットヘッドの製造時にヘッド個々の濃度むらに関
するデータを測定し、ヘッドの駆動条件や画像処理によ
り、記録する画像データを補正するための補正データを
ROMに書込んで製品に搭載する方法などが採用されて
いた。しかし、インクジェットヘッドの経時変化による
濃度むらに対しては、この方法では不十分であり、実際
には定期的なヘッドの交換、あるいはメンテナンス,濃
度むら補正データの修正などにより対応していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、定期的なメンテナンスを必要とするため、メン
テナンスコストや濃度むら補正データの修正に要する時
間が大きくなり、改善を求める要求が強かった。
【0004】本発明は上述従来例に鑑みてなされたもの
で、記録ヘッドにより記録された画像パターンを読取っ
て作成された画像補正情報に基づいて、入力した画像情
報を補正して記録するとともに、記録倍率の変更にも対
応できるインクジェット記録装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
複数の吐出口を有してなるインクジェット記録ヘッドを
用いて画像形成を行うインクジェット記録装置におい
て、前記複数の吐出口からインク吐出を行わせるのに利
用されるエネルギを発生する複数の素子の各々に対応す
る少なくとも1つの画像処理条件を補正することにより
画像形成時の濃度むらの発生を抑制する補正手段を具備
し、該補正手段は、前記少なくとも1つの画像処理条件
の補正テーブル群を記憶する第1記憶手段と、記録に際
して前記補正を行うためにアクセスされ、前記複数の素
子のそれぞれに対応して前記補正テーブルを特定するた
めのデータを記憶する第2記録手段と、記憶倍率に応じ
て前記第2記憶手段上のアクセス領域を変更制御する手
段とを有することを特徴とする。
【0006】また、本発明は、複数の吐出口を有してな
るインクジェット記録ヘッドを用いて画像形成を行うイ
ンクジェット記録装置において、前記複数の吐出口から
インク吐出を行わせるのに利用されるエネルギを発生す
る複数の素子の各々に対応する少なくとも1つの画像処
理条件を補正することにより画像形成時の濃度むらの発
生を抑制する補正手段を具備し、該補正手段は、前記少
なくとも1つの画像処理条件の補正テーブル群を記憶す
る第1記憶手段と、記録に際して前記補正を行うために
アクセスされ、前記複数の素子のそれぞれに対応して前
記補正テーブルを特定するためのデータを記憶する第2
記録手段と、記憶に際して前記補正を行うためにアクセ
スされ、記録に際して用いられる前記素子のそれぞれに
対応して前記補正テーブルを特定するためのデータを記
憶する第2記憶手段と、記録倍率に応じて前記第2記憶
手段の内容を変更制御する手段とを有することを特徴と
する。
【0007】
【作用】本発明によれば、各種の変倍記録に対しても、
濃度むらの発生の抑制に供される記録素子に対応する画
像処理条件の補正テーブルを特定するためのデータ(H
Sデータ)を記憶する記憶手段へのアクセス範囲を適宜
選択するか、あるいは変倍に応じて書き換えることによ
り、簡単に対応することが可能である。また、たとえば
インクジェット記録ヘッドが経時的に変化して、その結
果濃度むらが発生したとしても、装置自身で濃度むらを
測定し、所定の演算処理後に各吐出口ごとに新たに濃度
補正テーブルを修正することで適切に濃度むらの発生を
抑制することが可能となり、常に高品位な画質を維持す
ることができる。
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例を詳細に説明する。
【0009】<カラー複写機(図1)>図1は本実施例
のインクジェット記録装置を使用したカラー複写機の断
面形状を示す図である。
【0010】このカラー複写機は、画像読取りおよび画
像処理部(以下、リーダ部24と称す)とプリンタ部4
4とで構成されている。リーダ部24はR,G,Bの3
色のフィルタを有するCCDラインセンサ5(図2参
照)により、原稿ガラス1上に載置された原稿2をスキ
ャンしながら画像を読取り、当該読取り画像を画像処理
回路で処理して、プリンタ部44にてシアン(C),マ
ゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(Bk)の4
色のインクジェットヘッドにより紙その他の記録媒体
(以下記録紙ともいう)に画像の記録を行っている。
【0011】以下、動作の詳細を説明する。
【0012】リーダ部24は部材または部分1〜23か
らなり、プリンタ部44は部材または部分25〜43か
ら成る。また、本例においては、図1の左上側が操作者
が対面する前面となっている。
【0013】プリンタ部44は、インク噴射により記録
を行うインクジェットヘッド(記録ヘッド)32を備
え、この記録ヘッド32は例えば、63.5ミクロンピ
ッチの吐出口を縦方向(後述する副走査方向)に128
個並置したものであり、8.128ミリメートルの幅を
記録することができる構成になっている。従って、記録
紙に記録する場合は、一旦記録紙の搬送(副走査方向の
搬送)を止め、この状態で記録ヘッド32を図面に直交
する方向に移動させて8.128幅で必要距離だけ記録
した後、次に記録紙を8.128ミリメートルだけ送っ
て止め、次の8.128ミリメートル幅を記録するとい
う動作を繰り返すことになる。この記録方向を主走査方
向,紙送り方向を副走査方向と呼ぶ。本実施例の構成で
は、主走査方向は図1に対し直交する方向、副走査方向
は図1上の左右方向である。
【0014】またリーダ部24は、プリンタ部44に対
応して原稿2を8.128ミリメートルの幅で読取る動
作を繰り返すが、読取り方向を主走査方向、次の読取り
のために移動する方向を副走査方向と呼ぶ。本実施例の
構成では、主走査方向は図1の左右方向とし、副走査は
図1の直交方向とする。
【0015】リーダ部24の動作を説明すると以下のよ
うである。
【0016】原稿台ガラス1上の原稿2は、主走査キャ
リッジ7上のランプ3により照射され、その画像はレン
ズアレイ4を通して受光素子5(CCDラインセンサ)
に導かれる。主走査キャリッジ7は副走査ユニット9上
の主走査レール8に嵌合し、スライド可能になってい
る。さらに、主走査キャリッジ7は図示していない係合
部材で、主走査ベルト17と連結しており、主走査モー
タ16の回転によって、図1上で左右方向に移動し、主
走査動作を行う。
【0017】副走査ユニット9は光学枠10に固定され
た副走査レール11に嵌合していてスライド可能になっ
ている。さらに、副走査ユニット9は図示していない係
合部材で副走査ベルト18と連結しているので、副走査
モータ19の回転により図1上で直交方向に移動し、副
走査動作を行う。
【0018】こうして、CCD5により読取られた画像
信号はループ状に湾曲可能なフレキシブル信号ケーブル
13によって副走査ユニット9に伝えられる。信号ケー
ブル13は主走査キャリッジ7上で、その一端がくわえ
部14にくわえられており、他端は、副走査ユニットの
底面20に部材21によって固定されて、副走査ユニッ
ト9とプリンタ部44の電装ユニット26とを結ぶ副走
査信号ケーブル23に結合されている。ここで、信号ケ
ーブル13は主走査キャリッジ9の動きに追従し、副走
査信号ケーブル23は副走査ユニット9の動きに追従し
ている。
【0019】次に、プリンタ部44の動作を説明すると
以下のようである。
【0020】記録紙カセット25から図示されない動力
源によって駆動された給紙ローラ27によって1枚ずつ
送り出された記録紙は、2対のローラ対28,29およ
び30,31の間で記録ヘッド32によって記録され
る。記録ヘッド32はインクタンク33と一体に構成さ
れ、プリンタ主走査キャリッジ34上に着脱可能に載置
されている。プリンタ主走査キャリッジ34は、プリン
タ主走査レール35に嵌合していてスライド可能になっ
ている。
【0021】さらに、プリンタ主走査キャリッジ34は
図示していない係合部材で主走査ベルト36と連結して
いるので、主走査モータ37の回転によって、図1に直
交する方向に移動して主走査動作を行う。
【0022】プリンタ主走査キャリッジ34には、アー
ム部38があり、記録ヘッド32に信号を伝えるプリン
タ信号ケーブル39が固定されている。プリンタ信号ケ
ーブル39の他端は、プリンタ中板40に部材41によ
って固定され、さらに電装ユニット26に結合されてい
る。このプリンタ信号ケーブル39は、プリンタ主走査
キャリッジ34の動きに追従し、なおかつ上部の光学枠
10に接することが無いように構成されている。
【0023】プリンタ部44の副走査は、ローラ対2
8.29および30,31を図示しない動力源によって
回転させ、記録紙を8.128mmずつ搬送することに
よって行う。42はプリンタ部44の底板、45は外装
板、46は原稿を原稿ガラス1に圧着するための圧着
板、1009は排紙口、47は排紙トレーそして48は
操作部の電装部である。
【0024】図2は本実施例のCCDラインセンサ5の
詳細を示す図である。このラインセンサ5は498個の
受光セルをライン状に備え、R,G,Bの3画素で1画
素を構成しているため、実質的に166画素を読取るこ
とができる。このうち有効な画素数は144画素で、こ
の画素数からなる画素幅はほぼ9mmである。
【0025】<記録ヘッドの構成等(図3〜図9)>図
3は本実施例のカラー複写機のプリンタ部44における
インクジェットカートリッジの外観形状を示す図であ
る。また図4は図3のプリント板85の詳細を示す図で
ある。
【0026】図4において、851はプリント基板、8
52はアルミ放熱板、853は発熱素子とダイオードマ
トリクスからなるヒータボード、854は濃度むら情報
を予め記憶している記憶手段であってEEPROM等の
不揮発性メモリその他適宜の形態を可とする。855は
本体とのジョイント部となる接点電極である。なお、こ
こではライン状に配列された吐出口群は図示されていな
い。
【0027】このように、インクジェット記録ヘッド3
2の発熱素子や駆動制御部を含むプリント基板851上
に、各々の記録ヘッド固有の濃度むら情報を記憶するた
めのEEPROM854を実装する。そして、このEE
PROM854には、ヘッド生産時に個々のヘッドの濃
度むらを測定して、その測定データに基づいた、各吐出
口またはいくつかの吐出口を単位として、それに対応し
た濃度むらデータもしくは濃度むらを補正するためのデ
ータが記録されている。
【0028】こうすることにより、本体装置に記録ヘッ
ド32が装着されると、本体装置は記録ヘッド32から
濃度むらに関する情報を読出し、この情報に基づいて濃
度むら改善のための所定の制御を行う。これにより、良
質な画像品位を確保することが可能となる。
【0029】図5(a)および(b)は図4のプリント
基板851上の要部回路構成例を示す図である。ここ
で、一点鎖線の枠内がヒータボード853内の回路構成
であり、このヒータボード853は発熱素子857と電
流の回り込み防止用のダイオード856とを直列接続し
た回路のN×Mのマトリクス構造で構成されている。す
なわち、これらの発熱素子857は、図6に示すように
各ブロック毎に時分割で駆動され、その駆動エネルギー
の供給量の制御はセグメント(Seg)側に印加される
パルス幅(T)変更して制御することにより実現され
る。
【0030】図5(b)は図4のEEPROM854の
一例を示す図であり、本実施例に関する濃度むら情報が
記憶されている。この濃度むら情報は、本体装置側から
の要求信号(アドレス信号)D1に応じてシリアル通信
により本体側装置へ出力される。
【0031】さて、本実施例の理解を容易にするため、
まず最初に濃度むら発生の基本的要因について説明す
る。
【0032】図7(a)は理想的な記録ヘッド32での
記録状態を拡大して示した図である。61はインクの吐
出口を示し、この記録ヘッド32で記録した場合には均
一なドロップ径(液滴径)でのインクスポット60が用
紙上に整列して並ぶ。なお、同図ではいわゆる全吐(全
吐出口がONの状態)の場合を示したが、例えば50%
出力のようなハーフトーンの場合でも濃度むらは発生し
ない。
【0033】それに対し、図7(b)に示したケースで
は、2番目および(n−2)番目の吐出口のドロップ6
2,63の径が他より小さく、また(n−2)番目と
(n−1)番目については理想的着弾中心よりもずれた
位置に記録されている。すなわち(n−2)番目のドロ
ップ63は中心よりも右上方に、また(n−1)番目の
ドロップ64中心よりも左下方に偏って記録されてい
る。
【0034】このように記録された結果として、図7
(b)に示したA領域は薄い筋となって現われ、またB
領域も(n−1)番目と(n−2)番目の中心間距離が
ドロップ間の平均距離l0 よりも大きくなるため、結果
的に他の領域よりも薄い筋となって現われる。一方、C
領域では、(n−1)番目とn番目の中心間距離が平均
距離l0 よりも狭くなるため、他の領域よりも濃い筋と
なって現われることになる。
【0035】以上述べたように、濃度むらは主としてド
ロップ径のばらつきと中心位置からのずれ(これを一般
に「よれ」と称する)に起因して現われるものである
が、このような濃度むらの発生の要因の一つであるドロ
ップ径のばらつきの補正方法の具体例について述べる。
【0036】図8は、記録ヘッド32の吐出口のヒータ
(発熱素子)853に加えるインクを吐出するために利
用される駆動エネルギーと、その時吐出されるインクの
ドロップ径との関係を示す図である。この図8の特性曲
線から分かるように、ある駆動エネルギーの範囲でドロ
ップ径はエネルギーの増加に伴い大きくなっていく傾向
を示し、その後はほとんど頭打ち状態となる。ただし、
径の大きい吐出口の場合と、径の小さい吐出口の場合と
では、駆動エネルギーに対するこれらのドロップ径の値
に大きな隔たりがあることが分かる。
【0037】ここで、径の異なる吐出口間でドロップ径
の大きさを揃えるため、図8を参照すると、例えばドロ
ップ径を同一のl0 の値に制御するためには、小さい径
の吐出口の駆動エネルギーをE2 とするのに対し、大き
い径の吐出口の駆動エネルギーをE1 (E2 >E1 )と
すればよいことが分かる。このような方法で各吐出口の
実際のドロップ径の大きさに対応させて適当な駆動エネ
ルギーを求め、その駆動エネルギーの値、またはその駆
動エネルギーの値に対応する識別情報を図4に示す不揮
発性メモリ(EEPROM)854に書込めば、少なく
とも各吐出口間のドロップ径の差に起因する濃度むらは
取り除くことができる。
【0038】また、各吐出口ごとに駆動エネルギーを可
変制御することが、本体側での回路規模の増大となる場
合には、例えば図5(a)に示したようにマトリクス駆
動をするような記録ヘッド32の場合には、各ブロック
を最小単位として(図5(a)では各コモン端子COM
1〜COMNに接続される吐出口群を最小単位としてい
る)、これらの吐出口のドロップ径の平均値を求め、そ
の平均値に基づいた駆動エネルギーを上述と同様に不揮
発性モリ854に書込むことにより、ブロック単位の濃
度むら制御が実施でき、回路的に簡素化が実現できる。
なお、上述した駆動エネルギーの識別情報としては、制
御パルス幅や駆動電圧,駆動電流などが考えられる。
【0039】次に、濃度むらのもうひとつの原因であ
る、前述した「よれ」に対処するための手段について説
明する。
【0040】この「よれ」は、吐出口の加工精度の限界
により基本的に吐出口から吐出されるインクの吐出方向
が偏向していることがその主な原因であり、この偏向を
正規に修正することは実際上困難である。そこで、この
「よれ」による濃度むらを解決する具体的方法として
は、すでに述べたドロップ径と「よれ」とを区別するの
ではなく、この記録ヘッドにより記憶された、ある領域
内の画像濃度を製品出荷前に検出する。そして、その検
出値に基づいた制御データを不揮発性メモリ854に記
憶して、その領域内へのインク打込み量を制御するとい
う方法を採用する。
【0041】例えば、図9(a)に示すように理想的な
記録ヘッドによる50%のハーフトーン記録に対し、図
9(b)に示すようなドロップ径の“ばらつき”や“よ
れ”のある記録ヘッドによる記録において、濃度むらが
目立たないように実現するには次のようにする。すなわ
ち、図9(b)に示す破線a内領域での合計ドット面積
を、図9(a)の領域aの合計ドット面積に近づけるこ
とにより、図9(b)に示すような特性を有する記録ヘ
ッドによる記録においても、肉眼では図9(a)と同等
の濃度に感じられるようになる。
【0042】また、図9(b)のb領域についても同様
に行うことにより、濃度むらが実際上解消される。この
ような濃度補正制御は、以下に述べるようにリーダ部2
4の画像処理において実現される。
【0043】なお、図9(b)は、説明を簡略化するた
めに、濃度補正制御の処理結果をモデル化して示したも
ので、αとβは補正用のドットを示している。また、以
下で述べる画像の2値化処理として一般に知られる方法
としては、デイザ法,誤差拡散法,平均濃度法などが知
られている。しかし、これらの方法については本発明の
要旨ではないので、その説明は省略する。
【0044】<制御系の構成等(図10〜図18)>本
発明の実施例の濃度補正処理は、図10に示すようなリ
ーダ部24の信号処理の流れの中で、例えばγ補正制御
処理として実施することができる。
【0045】図10において、固体撮像素子の1つであ
るCCDセンサ5から読み込まれた画像信号は、シェー
ディング補正回路91でそのセンサ感度が補正され、L
OG変換回路92で光の3原色R(レッド),G(グリ
ーン),B(ブルー)から色(印刷色)の3原色のC
(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)に変換さ
れる。次に、C,M,Y信号はBk(ブラック)の部分
を共通成分として抽出され、あるいは共通成分の一部を
黒成分の一部として抽出され、C,M,Y,Bk信号と
してヘッドシェーディング回路94に入力される。ヘッ
ドシェーディング回路では、CCDで読まれた画像信号
がプリンター部で記録されるときに対応するヘッドのノ
ズルの特性に従って後述のようにγ補正(濃度補正)さ
れ、当該補正データはγ変換回路95に供給される。γ
変換回路95は例えば図11に示すように入力データに
対する出力データを算出するための数段階の関数を有し
ており、色ごとの濃度バランスや使用者の色合いの好み
に応じて適切な関係が選択される。また、この曲線関数
はインクの特性や記録紙の特性に応じて決定される。さ
らにγ変換回路の出力は2値化処理回路に送られる。本
実施例では平均濃度依存法(MD法)を採用した。2値
化回路の出力はプリンタ部に送られヘッドにより記録さ
れる。なお、図10ではヘッドシェーディング回路(γ
補正回路)94をγ変換回路95の前に置き、γ補正を
行った後にγ変換を行うようにしているが、これは逆で
もよい。
【0046】図10中の符号97は濃度むら測定部であ
り、本実施例ではヘッドシェーディング回路(γ補正回
路)94と濃度むら測定部97を合わせた部分100の
電気的構成ブロックが図12の構成となっている。
【0047】図12において、150は制御部であり、
本実施例では図40〜図43について後述するようにゲ
ートアレーで構成した。151はCPUであり、制御部
150内のレジスタのセット,制御部150を介しての
RAM152へのγ補正テーブル番号の書込み,RAM
152からの濃度むらデータの読出し、および読出した
データに基づく図37,図39につき後述する演算を行
う。152はRAMであり、下位アドレスが濃度むらの
取込みデータを一時保存する領域として利用され、上位
アドレスは濃度補正テーブル番号の格納領域として利用
されるように内部割当てがなされている。126はγ補
正テーブルを格納したROMであり、図13に示すよう
に各色ごとに64種のγ補正テーブルを用意している。
【0048】図14はさらに図10における部分100
の機能ブロック図を示し、一点鎖線で囲んだ部分97お
よび94がそれぞれ濃度むら測定部97およびヘッドシ
ェーディング回路(γ補正回路)94である。
【0049】まず、濃度むら測定部97においては、L
OG変換部92で色の3原色に変換されたデータの中か
ら、現在濃度むら測定中の色信号を選択してラッチ回路
131にラッチする。このラッチされた画像信号は加算
器132で加算され、その加算結果が平均化回路133
で平均化される。こうして平均化されたデータは一時メ
モリ134に保存される。ここで、加算器132で加算
されるデータは各吐出口により記録された複数のドット
の濃度であり、そのサンプリング数は数種類の中から選
択できるようになっている。
【0050】濃度むら測定用の基本パターン(ハーフト
ーン50%など)の吐出口配列方向とCCDラインセン
サ5の並び方向が直角となるような関係で原稿を原稿台
にセットし、CCDラインセンサ5で走査するようにす
ると、記録ヘッド32の分解能とCCDラインセンサ5
の分解能が同じ場合には、1回のCCD5のサンプリン
グによりCCD5の受光素子の数に対応した数の画素の
濃度データを得ることができる。また、CCD5の分解
能の方が記録ヘッド32の分解能よりも高い場合は、C
CD5の複数の受光素子のデータより記録された1画素
の濃度を算出する必要がある。
【0051】各吐出口の平均値濃度データは演算部13
5(CPU151)によって演算処理され、各吐出口ご
とに図15に示す補正テーブルが割り当てられる。こう
して求まった補正テーブル番号が、図14中の補正用R
AM136にストアされる。
【0052】本実施例では読み込んだ濃度むらと一時保
存するメモリ134とγ補正メモリ136が一つのRA
M152で共有化されている。図15はその内部割当て
の様子を示す。
【0053】また、EPROM126には図16に示す
64種類のγ補正曲線が図13のレイアウトで格納され
ている。
【0054】次に、γ補正処理の具体例について説明す
る。
【0055】γ補正回路94は図16に示すような数多
くの補正関数(本例では#0〜#63の64種)を有し
ている。例えば、#32で示した関数は傾き45°の直
線であって、入力信号をそのまま出力信号として出力す
るものである。これに対し、#31以下の関数では、入
力信号に1より小さい定数を掛けて出力している。この
関数は例えば記録ヘッド32の濃度の高い部分に対応さ
せると、入力画像データを実際よりも薄い濃度に補正す
ることになる。一方、#33以上で示す関数では、入力
データに1よりも大きな係数を掛けることで、入力画像
を実際よりも濃く補正することになる。従って、この場
合は記録ヘッド32の薄い濃度部分に有効となる。
【0056】また、この補正テーブルはインクと紙の関
係で決まるインクのにじみ率や図10における2値化の
手法、例えば誤差拡散法か濃度保存法かによって図17
のような曲線をとるようにする。
【0057】一般に、白紙の状態にドットが打たれたと
きの濃度増加率はすでにドットがある状態に重ねて打つ
場合よりも高い。また、高デューティではすでにドット
同士が互いに重なっているので濃度むらはさほど目立た
なくなる。従って丁度ハーフトーン(80H)の付近で
補正率が最も高く、両端に行くにしたがって低くなって
いる。また、低デューティでは、ドット間の距離が十分
にあるので補正は必要なくなる。補正をかけるとかえっ
て吐出を行う吐出口と行わない吐出口の差がはっきりし
て筋が目立ってしまうからである。
【0058】このようにして本実施例では、記録ヘッド
32の吐出口の1つ1つに、図17に示した複数の特性
のうちの1つの関数を対応させる。すなわち、図4の不
揮発性メモリ854には、当初から個々の吐出口に対応
させて図17に示すような補正関数の識別番号を記録し
ておく。そして、これら識別番号を参照することによ
り、各吐出口に対応して、画像信号がγ補正回路94で
γ補正され、その補正結果がγ変換回路95を介し2値
化処理回路96へ送られる。2値化回路96は各画素の
持つ多値情報(図17では8ビットで示した)を最終的
には“1”か“0”かの2値に変換する機能を有し、前
述したようなデイザ法,誤差拡散法,平均濃度保存法な
どを用いて2値化する。本実施例では一例として平均濃
度保存法を採用するものとし、その処理結果の2値出力
として、図7(b)に示すような出力結果をプリンタ部
44で得ることができる。
【0059】図18は図10のγ補正回路94の詳細な
回路構成例を示すブロック図である。
【0060】ここで、120はカウンタ、121はデコ
ーダで、色信号T1,T2に応じて後段のRAM122
〜125のいずれかを選択している。122〜125は
RAM(ランダムアクセスメモリ)であり、各色に対応
する色変換データを記憶している。ただし、本発明では
図14で示したように、γ補正RAM(122〜12
5)と後に示す濃度データ一時保存用RAM134とを
共有化した。126はγ補正ROM(リードオンリメモ
リ)であり、すでに述べた図13に示すγ補正テーブル
データを記憶している。
【0061】BK生成/UCR回路93から供給される
色信号T1,T2は、“00”,“01”,“10”,
“11”の組合せが考えられる2ビットの信号であり、
画像データの色識別を行うため、上記の2ビットの内容
は、それぞれY,M,C,Bkの順で対応している。こ
の2ビットの色信号の下位ビットの信号T2が入力され
るカウンタ120は、デコーダ121の出力がBk(C
S−EK)で信号T2の立上がりでカウントアップす
る。言い換えれば、カウンタ120はC信号の最後で+
1されることになる。そして、Y,M,C,Bkの1組
が1画素情報を意味するので、カウンタ120は画素単
位でカウントアップされる。このカウンタ120の出力
は4個のRAM122〜125のアドレス入力端子に接
続されている。
【0062】これらのRAM122〜125内には、当
初予め各記録ヘッド内の不揮発性メモリ854の内容が
中央演算処理部であるCPU151(図14参照)を介
して転送されて書込まれている。デコーダ121の出力
は、色信号T1,T2に同期して順次RAM122〜1
25のアドレスを指定してアクセスして行き、その結果
アクセスされたRAMの内容が選択的に出力され、γ補
正用ROM126の上位アドレスとして入力される。
【0063】すなわち、カウンタ120の出力は、その
時点における画像データに対応する記録ヘッド32の吐
出口番号を示し、RAM122〜125の吐出番号をア
ドレスとする場所に、その吐出口のγ補正曲線の番号
(図17の特性曲線の番号#0〜#63)が記録されて
いる。従って、γ補正ROM126は上位アドレスでテ
ーブル番号を判別し、下位アドレスでBk生成/UCR
回路93から出力された画像データをそのまま取り込
み、図17のγ補正曲線の中から選択された1つの関数
に従い、入力画像データを補正し、次のγ変換回路95
へ渡している。
【0064】<変倍記録(図19〜図21)>ここで、
本例の変倍時のγ補正回路の動作について示す。
【0065】図19は本実施例における縮小モードの場
合のスキャナの読取りとプリンタの記録の関係を示して
いる。図では説明を簡単にするために50%縮小の場合
を示している。
【0066】この場合には原稿2をCCD5が128個
のセンサで読んだ情報を半分に間引きし、プリンタ部で
は64個の吐出口によって記録がなされる。本実施例で
は同図に示すようにCCDの第1スキャンに対してはプ
リンタ部ではヘッド32の第1吐出口から第64吐出口
(第1グループ)により記録を行い、CCDの第2スキ
ャンに対しては第65吐出口から第128吐出口(第2
グループ)で記録する。以下、第3スキャンに対し第1
グループ,第4グループに対し第2グループというよう
に記録を行っていく。つまり、縮小モードの場合には、
ヘッドの半分づつを交互に用いて記録を行い、従ってま
た、プリンタ部44では記録紙の紙送りに関しては縮小
の場合にも8.128ミリメートルずつ搬送される。た
だし、プリンタ主走査キャリッジ34は記録紙の同一領
域(つまり8.128ミリメートル幅)を2回づつ走査
することになる。
【0067】以上の説明から理解されるように、縮小モ
ードでは使用吐出口が交互に入れ換わるため、図18の
制御ノズルカウンタ120の初期値を第1グループで記
録する場合には“0”に、また第2グループで記録する
場合には64にセットする(実際には図14のCPU1
35がこれを行う)。ここで、すでに述べたようにCC
D5は166個のセンサを有しており、これは図21に
示す本実施例の場合のようなバンド処理で画像処理を行
う場合に、2値化処理のアルゴリズムはバンド間(スキ
ャンnとスキャン(n+1)間)でつなぎ処理を行う必
要がある。そのため、スキャナ部の画像処理部では実際
には各バンドにおいて128+α画素の処理を行ってお
り、ヘッドシェーディング回路94(図13)もその例
外ではない。
【0068】図20に本実施例のRAM152(図1
4,図15)のHSデータ(濃度補正テーブル番号)格
納領域のデータ内容を示す。吐出口の1番から128番
までのHSデータがアドレス1800Hから書込まれて
おり、アドレス1880Hからは再度吐出口の1番から
のデータが書込まれている。これは同図右側に示すよう
に本実施例におけるつなぎ処理に適応するようにHSデ
ータを書込んであるためで、具体的にはつなぎ部分(点
線矢印の部分)が次回のプリンタ主走査キャリッジ34
の移動でどの吐出口により記録されるかにより決定され
ている。
【0069】本実施例では、図19で説明したように、
縮小時に第1グループと第2グループを交互に使用する
ために、結果的に等倍(拡大も含む)時と縮小時とのH
Sテーブル構成が図20に示す一通りで済み、同図右側
に示すようにアクセス領域を変更することで対応でき
る。しかし縮小時に例えば第1グループの64吐出口だ
けを使用する場合には、RAM152内のHSデータテ
ーブルも図21に示すようにアドレス1840Hから再
度1番吐出口のHSデータが書込まれるようにすればよ
い。従ってこの場合、RAM152のHSデータ領域は
倍率に応じて図20あるいは図21のような内容に選択
的に書き換えて使用するようにすればよい。この場合に
は図20および図21の内容を退避させておくためのメ
モリエリアを設ければよい。また、任意の数の連続した
吐出口により印字するような場合があったとしても、R
AM152のHSデータを適当に書き換えることにより
対応可能となる。
【0070】なお、上述の実施例では、複写機として画
像読取装置とインクジェット記録装置を接続し、濃度補
正処理を画像読取装置内で行う場合を示したが本発明は
これに限らず、カラーVTR装置等からR,G,B信号
を入力するタイプのインクジェット記録装置、あるいは
ファクシミリ装置等にも適用でき、この場合は、上述の
濃度むら補正用のγ補正回路94はインクジェット記録
装置内の信号処理系内に設けられる。
【0071】<動作シーケンス>次に、本例装置の外観
構成例を示す図22、本例装置の概略制御手順を示す図
23、その図23におけるステップS1の説明図である
図24、同じくステップS2,S4,S6,S7の具体
的手順である図25,図26,図27(a)および
(b)を用いて、本例装置の動作の概要について説明す
る。
【0072】図23のステップS1では図22の主電源
スイッチ1008にて電源投入後、印字に備えてヘッド
の温度を25℃に保ついわゆる温度調整を開始し、その
後装置に搭載されている記録ヘッドの不揮発メモリ内の
データ(記録ヘッドの不揮発メモリ内のデータにはヘッ
ド固有の認識番号(ID)とノズル毎のγ補正テーブル
番号が格納されている。)を、図24に示されるプリン
タ部のSRAM(HSデータバッファ)にIDと共にコ
ピーする。この処理は電源投入時あるいは装置のヘッド
交換用ドア(図22の符号1010)が開閉された直後
のように、使用者によってヘッドが交換された可能性の
ある場合には必ず行われる。
【0073】プリンタ部のSRAMにはさらに最後にR
HS処理によって得られたHSデータが格納してあり前
述のHSデータバッファと共にバッテリによってバック
アップされている。HSデータバッファとRHSデータ
バッファにはシアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの
4色のヘッド別にそれぞれのIDとγ補正データが格納
されているために、異なるヘッドのγ補正データを誤っ
て用いることがないようになっている。
【0074】その後ステップS2においてγ補正メモリ
にHSデータの転送がなされるがこのとき搭載ヘッドの
最新HSデータを用いるために以下のような判断がなさ
れる。
【0075】すなわち、図25のステップS8に示すよ
うに電源投入時にコピーしたシアンヘッドのIDとRH
SデータバッファのヘッドIDを比較し、一致するなら
ばそのヘッドは過去にRHS処理が行われておりさらに
その結果がRAM上に残っていることを意味するため、
記録にはRHS処理されたHSデータを用いるようにす
る(ステップS9)。ヘッドの不揮発メモリ内のデータ
は二度と書き換えられることがないため、RHS処理さ
れたHSデータは必ず記録ヘッドの初期HSデータより
も新しいことが保証される。各ヘッドのIDとRHSデ
ータバッファのヘッドIDを比較し、一致しなければR
HSデータバッファ内のデータは別のヘッドのものであ
るから現ヘッドに用いることができないのは当然である
ため、γ補正メモリにヘッドからコピーしたHSデータ
バッファ内のデータを転送する(ステップS10)。そ
して、他の色(マゼンタ,イエロー,ブラック)につい
てもS8〜S10と同様の手順を含むS11,S12お
よびS13の処理が行われる。
【0076】ヘッドに応じたHSデータがγ補正メモリ
に転送された後に、装置の主目的である図23のステッ
プS4の複写動作を行う指令である装置操作部(図22
の符号1004)のCOPYキー(同図符号1005)
等のKEYや、ヘッド交換用ドアに設けられたドアスイ
ッチ(不図示)の入力判断処理が行われる(図23のス
テップS3)。
【0077】次に、図23のステップS4に示す複写動
作の概略を説明する。
【0078】図26は複写動作手順の一例を示し、CO
PYキー1005の操作に応じて起動される。まずステ
ップS4−1にて縮小モードが等倍/拡大モードかを判
定する。縮小モードである場合にはステップS4−2に
進み、図20で説明したように1スキャンで選択される
グループに対応したHSデータ(テーブル番号)が読出
されるようにアクセス領域の切換えを行いつつ記録を行
うようにする。または、図21で説明したように、使用
グループに対応したHSデータへの書換え(図20の状
態から図21の状態への書換え)後に記録を行うように
する。一方、等倍/拡大モードである場合には、図20
で説明したように、1スキャンで全吐出口が記録に関与
するため当該モードでの領域がアクセスされるように切
換えを行った後に、または図20の状態への書換えを行
った後に、記録動作を実行する(ステップS4−3)。
【0079】次に、図23のステップS6はヘッド交換
用のドアが開放された場合の処理であり、図27(a)
に示すような処理を行っている。すなわち、ドアが開放
されると、前述のドアスイッチがOFFし、もってステ
ップS3にて検知された後、ステップS6の処理が行わ
れる。これは図27(a)に示すように、装置内の全駆
動モータの停止(ステップS6−1),読取り系のハロ
ゲンランプの消灯,ヘッド駆動電源遮断(ステップS6
−2)等を行うことで、例えば使用者が触れることが可
能なヘッド部分に流れる電流,ヘッド部の物理的運動を
停止することで使用者の安全を確保しようという目的を
持った処理である。このドアオープン処理がなされた後
は図23のステップS3にてドアスイッチのONすなわ
ちドアが閉じられたことを検知するまで他のキーの入力
を禁止し操作部の表示用LED(図22の符号100
7)にエラー表示を行い(ステップS6−3)、使用者
にドア開放状態を知らしめて、ループ状態に入る。
【0080】一方、ドアが閉じられるとステップS7の
ドアシャット処理がなされる。図27(b)を用いてそ
の処理を説明するに、これはドアが閉じられたことを検
出したらヘッドの温調を再開して印字に備えると共に
(ステップS7−1)、エラー表示を止めて通常の表示
(複写枚数等)に戻す(ステップS7−2)処理であ
る。
【0081】なお、本発明の装置ではすでに説明した操
作部上にあるキー以外のキーの処理も行っているが本発
明には直接関係がないので図23では記載,説明を省略
している。
【0082】図23のステップS5のRHS(Read
er Head Shading)動作は本例における
最も重要な動作であるところの、装置読取り系を用いた
濃度むらの補正処理動作である。この処理は前述したよ
うに記録ヘッドの経時変化によって生じる濃度むらを、
印字したあるパターンを装置の読取り系で読取り、さら
に得られたデータから濃度むらを補正するようにHSデ
ータを更新する処理である。
【0083】以上で本例装置の動作概要の説明を終了す
る。
【0084】<RHS動作>さて、本実施例では装置自
身でヘッドの経時変化により発生する濃度むらの補正手
段を有している。すなわち、むらが発生すると、後述す
る操作手順によりまず図28に示すむら測定パターンを
印字する。これを、スキャナ自身のCCD5で読取って
むら測定処理を行っている。
【0085】図28に示したように、濃度むら測定用の
基本パターン(ハーフトーン50%など)のノズル方向
とCCDラインセンサ5の並び方向が直角となるような
関係で原稿を原稿台にセットし、CCDラインセンサ5
で走査するようにすると、記録ヘッド32の分解能とC
CDラインセンサ5の分解能が同じ場合には、1回のC
CD5のサンプリングによりCCD5の受光素子の数に
対応した数の画素の濃度データを得ることができる。ま
た、CCD5の分解能の方が記録ヘッド32の分解能よ
りも高い場合は、CCD5の複数の受光素子のデータよ
り記録された1画素の濃度を算出する必要がある。
【0086】各ノズルの平均値濃度データはCPU13
5によって演算処理され、各ノズルごとに図17に示し
たような補正テーブルが割り当てられる。こうして求ま
った補正テーブル番号が、図18中のγ補正用RAM1
36に新たにストアされ、γ補正データが更新されるわ
けである。ただし、前にも述べたように、本例ではRA
M134とRAM136は一つのRAM152で共有化
されている。
【0087】次にRHSの具体的な制御フローを図29
に沿って説明する。処理はむら読取りパターンの印字と
同パターンの読取り系での読取りならびにHSデータ演
算とに大別される。
【0088】装置操作部上のRHSキー(図22の符号
1006)を押下することにより、最初にむら読取りパ
ターンの印字が行われる。図29のステップS14に示
すヘッドの回復動作とS15がこれにあたる。ステップ
S14は記録ヘッドの固着インクの除去,吐出口からイ
ンクを吸引することによる気泡の除去とヘッドヒータの
冷却などを一連の動作で行い、RHS動作におけるむら
読取り用パターン印字を最善の状態で行わしめるための
準備動作として強く望ましいものである。
【0089】ステップS15では図28に示すむら読取
り用パターンを印字出力する。印字パターンは前述した
ように濃度50%のハーフトーンを各色4ブロックづ
つ、同図の縦方向に印字し、計16ブロックのパターン
からなっている。パターンは記録用紙の定められた位置
に印字される。この物理的な位置は後述のパターンの読
取り時における、エラー検知に都合の良いように設定さ
れている。また各ブロックは3ラインの印字からつくら
れ、1,3ライン目は128吐出口のうちのそれぞれ下
端部,上端部の16吐出口からだけ吐出を行わせ、2ラ
イン目は128吐出口すべてから吐出を行わせることに
よって計160吐出口分の印字幅を持ったハーフトーン
の印字ブロックとなる。ここで各ブロックを160吐出
口分の幅で記録する理由は次の通りである。
【0090】図30に示すように、たとえば128個の
吐出口からなる記録ヘッド32を用いた場合には、この
記録ヘッド32により記録されたパターンをCCDセン
サ5などで読取ると、記録紙の地色(例えば白)の影響
により濃度データAnがだれる傾向を示す。従って、も
し各ブロックを128吐出口でしか記録しなければ、端
部吐出口の濃度データの信頼性がなくなる恐れがある。
そこで、本実施例では160吐出口で印字し、ある閾値
以上の濃度データを有効データとして扱い、有効データ
の中心を中心吐出口とみなし、その点から(吐出口数)
/2(この場合64)づつ隔てた点のデータを、それぞ
れ第1吐出口,第128吐出口に対応させた。
【0091】また、両端パターンを16吐出口で印字し
た理由は、むらデータ一時保存RAM152の容量の節
約と、小型の本体(A4機など)の場合には図28に示
すくり返しパターンをスキャナで処理できるようにする
ためである。
【0092】読取りパターンの印字が終了した後は、図
29のステップS16に示すようにRHSキー1006
の押下を待つ。使用者は出力された記録用紙2を図22
の原稿台1にパターンを下向きにし、かつ同色の4ブロ
ックがCCDセンサ5の主走査方向に並ぶように置く。
その後、RHSキー1006を押下すると図29のステ
ップS17に進む。
【0093】ステップS17からS28までむら読取り
およびHSデータ演算部分である。ステップS17では
図22の基準白色板1002を用いてCCDセンサ5の
シェーディング処理が行われ、ステップS18のむら読
取りパターン読取りが行われる。ここでいう1ラインは
ある色の4ブロックを1度に読取るCCDセンサの1主
走査を指している。従って、ステップS18の1ライン
読取りで、ブラックのパターンが4ブロック分メモリに
格納される。4ブロックそれぞれの読取られたデータ
(濃度データ)はメモリのある定められたエリアに納ま
るように、記録紙上の定められた位置に印字されている
から、読取りが正しく行われた場合の読取りデータのメ
モリ上での配置とそのデータの大きさは図28のように
なる。具体的には読取りデータ格納エリア0000Hか
ら01FFHまでに1ブロック分、同様に0200Hか
ら03FFH、0400Hから05FFH、0600H
から07FFHまでに1ブロック分づつデータが格納さ
れる。
【0094】次にステップS19において前記メモリに
格納された読取りデータに対してエラー検出を行う。本
例のRHSは、ユーザが印字サンプル(テストパター
ン)を形成した記録媒体をリーダに乗せるという動作を
必要としているため、ユーザの誤操作を考慮しておくこ
とが強く望ましく、そのため一連の操作が正しく行われ
ているかどうかをできる限り厳格にチェックするように
する。また、ユーザの操作が正しくとも、リーダに不適
当なデータが読取られた場合には処理を中止しておかな
ければ不適当な演算がなされて却ってむらを増大させて
しまうという恐れもある。従って本例のRHSでは、読
取ったデータにより次のようなエラー検知(ステップS
19)を行い、それぞれに適切な処理を行っている。
【0095】まず、印字サンプルが正規の読取り位置を
取っていないエラーとして考えられるものとしてはユー
ザがリーダの読取り領域に対し印字サンプルをずらして
置いてしまった場合がある。例えば図28の印字サンプ
ルは、本来図31(a)に示すよう原稿台1上に置かれ
るべきであるが、もし同図(c)のようにリーダの主走
査方向にずれていると図32(c)のようにデータが1
ブロック分足りなかったり中途半端だったりする。ま
た、図31(d)のようにリーダの副走査方向にずれが
あると“0”のデータが読み込まれ、図32(d)のよ
うに濃度の低いデータとして読み込まれたり、最悪の場
合違う色のデータが読み込まれてしまう。さらに印字サ
ンプルが図31(b)のように傾いて置かれていたりす
ると、図32(b)のように1つ1つの吐出口に対応す
る領域内に隣付近のノズルのデータが入ってきてしま
う。これらどの場合も正しい補正はできなくなるので、
エラーとして検知し、読み込んだデータを却下するべき
である。
【0096】これを行うために本実施例ではリーダが1
スキャンしたとき、あるスレッショルド以上の印字領域
が適切な位置(アドレス)になければエラーとしてい
る。ここで印字領域とは各色ある所定の絶対値以上の値
が続く所を指すわけであるが、この時白紙を読んでデー
タに0が含まれていたりすると印字領域とは認められな
い。また、別のエラー検知方法として印字領域の幅があ
るスレッショルド以上大きい場合、これは斜め置きと検
知して、これも印字サンプルが正規の読取り位置を取っ
ていないエラーとしている(図32(b))。
【0097】以上の方法により印字サンプルのずれ置き
によるRHSの誤データの書き込みを防いでいる。この
ようなエラー検知はユーザによる印字サンプルの誤った
置き方に対応するものであり、先述したように単にずれ
て置いてしまった場合に限らず逆転置き,裏返し置き等
にも対応している。この場合のエラーは印字サンプルを
置きなおし再度RHSボタンを押すことにより読取りを
やり直すことができるのである。
【0098】しかし、ユーザが正しい位置に印字サンプ
ルを置いても、ヘッド自体の状態が不安定の場合、吐出
口が突発的に不吐出になってしまうこともあり、その印
字サンプルは読取りの段階で異常とみなすべきである。
一般に図33(c)に示すように1吐出口のみが不吐出
であったときその領域は白紙領域と同じ程度の濃度には
下がらない。そこで本実施例では不吐出検知用のスレッ
ショルドを別に設け、印字領域内のデータがこれより低
い場合に不吐出があると判断している。このとき、図2
8の4つの印字パターンのうち4つとも不吐出がある場
合、これは完全な不吐出であるが、もし1つの領域以外
には不吐出がなかったら残りの部分のみ使用して計算を
行うことにしてもよいし、RHSのエラーとして再度印
字から始めてもよい。また、4つの領域全てに不吐出が
ある場合でも両側ノズルの印字でカバーしていくことが
可能であればそのまま計算処理を行ってもかまわない
し、あるいはその色のみは行わずに、他の色のみSRA
Mを書き換えてもよい。さらには不吐出のスレッショル
ドを特別に設けることなく、先に述べた印字領域用スレ
ッショルドを少し高い位置に設けて、同時に検知してし
まってもよい。いずれにせよ不吐出検知を行うことはR
HSには強く望ましいものである。
【0099】本実施例では、以上のようなエラー検知を
行いSRAMに誤ったデータを書き込むのを防ぎ、常に
最も適切なデータをSRAM内に保存して置くことを守
っている。
【0100】次にこのようなエラー処理をどのような順
番でどのように行っているのかを図34にしたがって具
体的に説明する。1色1ブロック分のデータが読取られ
ると、その値はまず印字位置異常検知(主走査方向また
は副走査方向へのずれの検知)にて処理される(ステッ
プS19−1)。データの形は普通は図33(a)のよ
うになっている。ここで横軸がリーダのアドレス、縦軸
が濃度を表す。先にも述べたようにある決まった濃度レ
ベル以上の範囲を印字領域とするわけであるが、ここで
はスレッショルドを初めて越えた濃度のアドレスX1が
ある許容範囲の中には行っているかを確認する。リーダ
の読みはじめから印字開始位置がXで始まっていたとす
るときX1がX±Δxの中にあるのかどうかをチェック
する。もし、この立ち上がり条件を満たさなかった場
合、それを検知した時点でエラーとして判断し、エラー
表示を行って(図29のステップS20)、ステップS
16に復帰する。これを見てユーザが印字サンプルを置
きなおし、再びRHSボタンを押したとき再度読取りを
開始する。
【0101】以上の印字位置異常のエラー検知がクリア
されると、得られたデータは次に印字幅異常検知(斜め
置き検知)にて処理される(ステップS19−2)。印
字パターンは決まった幅しか持っていないのであるか
ら、本実施例のようにのべ160個の吐出口を用いてサ
ンプルを印字している場合にはX1+160±Δxの位
置で今度は濃度データがスレッショルド以下に落ちなけ
ればならない(X2)。これが満たされない場合、先に
説明したように斜め置きの可能性があるエラーと判断
し、上記エラーと同じように表示を行い(図29のステ
ップS21)、ステップS16に復帰して、再度RHS
ボタンが押されるまで待機する。
【0102】以上二つのエラー検知をクリアできたデー
タは、最後のエラー検知である不吐出検知にて処理され
る(ステップS19−3)。ここでは印字領域と判断さ
れたX1からX2までの範囲の濃度データを一画素ずつ
取出し不吐出用のスレッショルド以下になっていないか
をチェックする。もし、一カ所でも不吐出と判断される
ところがあればその時点でエラーとし、エラー表示を行
う(図29のステップS22)。ただし今回のエラーは
印字段階のエラーであるので、再度RHSボタンを押し
たときには(図29のステップS23)、ステップS1
4に移行し、RHSは初期状態から始めることになる。
【0103】さて、エラー検出を無事にクリアしたデー
タは図29に従い、演算回路へと入力される。この図で
示すように演算は、濃度比率演算処理(ステップS2
4)と1ライン補正テーブル番号の演算処理(ステップ
S25)との2種類に大きく分けられる。濃度比率演算
では各吐出口の印字濃度と平均濃度との比率を割り出
す。また、1ライン補正テーブル番号の算出では、上記
濃度比率を持つ各吐出口に対して、あらかじめ用意され
ている64種の補正テーブルのうち、それぞれどのテー
ブルを与えてやればよいかを決定する。先にも説明した
ように、1つひとつのテーブルには各印字入力信号に対
し、変更した出力信号が書かれている。すなわち、濃度
が低いノズルに対しては、常に入力信号に対し出力信号
が高く変換されるようなテーブルを選んでやればよい
し、逆に、濃度が高いノズルに対しては、出力信号は常
に入力信号より低く出るようなテーブルを選んでやれば
よい。
【0104】ここで、エラー検知から図33(a)のよ
うな形でデータが実際に入力されたところから、図35
を用いて順次説明していく。まず両端の立ち上がり位置
X1,X2の平均を取り、印字領域の中心値を求める。
ここを、吐出口列の中心部すなわち64番目と65番目
の吐出口の間であると判断する。従ってその中心部から
64画素づつ前後した位置にあるデータが1番吐出口と
128番吐出口の濃度ということになる。これにより両
端のつなぎ部分も含めた印字濃度n(i)が各吐出口で
得られたことになる。しかし、この1画素分の幅しか持
たない領域の濃度データをそのまま吐出口の濃度データ
として用いてしまうのは大変危険である。なぜなら、図
36で示すように、読取り領域の1画素分には、両側の
吐出口から吐出されたドットによる濃度も含まれている
ことは確実であるし、どの吐出口においても多少は左右
どちらかによれていることは免れないからである。さら
に、人間の目に映る濃度むらが注目画素を含む周囲の状
況に応じて影響されることも加味するのが望ましい。従
って本実施例では各吐出口の濃度を決定する前に、図3
7に示すようにその画素と両側の画素を含めた3画素の
濃度データ(Ai-1,Ai ,Ai+1 )の平均値を順次求
めて、これを吐出口濃度ave(i)としている。
【0105】さらに、ave(1)からave(12
8)までの平均値AVEを求め、これを全吐出口の平均
濃度としている。次に全吐出口についてこの平均濃度と
の比を求める。ここで特に注意しておきたいことは、求
める値d(i)が各吐出口濃度に対する値の逆数である
ということである。すなわちd(i)=AVE/ave
(i)である。濃度の低いものに関しては濃度を高くす
る傾きの大きい補正が必要であり、また逆に濃度の高い
ものに関しては濃度を低く出す傾きの小さい補正を施し
てやらなければならない。後々の計算処理のためには、
このように逆数を求めておいた方が好都合なのである。
かくして128個の濃度比率d(i)を求めたところで
濃度比率計算は終了し、データは1ライン補正テーブル
の算出に供される。
【0106】ここではまず、今回のむらの読取りにより
得られた濃度比率d(i)と、前回までの濃度比率D
(i)との乗算D(i)=d(i)×D(i)を行う。
このような演算処理の補正の度にしていくと結果的には
過去のd(i)全てが乗算されながら含まれていること
となる。濃度むらとは徐々に変化していくもので、それ
までのデータも演算処理に加えることは、補正をかける
上で有意義なのである。次にテーブルを決定するのであ
るが、この時の決定式はテーブル番号T(i)とすると
T(i)=(D(i)−1)×100+32である。先
にも述べたように補正テーブルは64本用意してあって
テーブルナンバ#32を中心として少しずつ傾きを増加
/減少させてある。
【0107】ここで図17を用いて補正テーブルと上式
との関係を再度詳しく説明する。図17においてテーブ
ルナンバ#32は入力値と出力値が常に等しい傾き1の
直線になっている。これが128個の吐出口の平均濃度
を出す吐出口の取るべきテーブルである。その上下にふ
られた残りの曲線は、印字サンプルと等しい濃度50%
(80H)の所で#32を中心に1%刻みでテーブルが
存在するようになっている。従って上式で求められたT
(i)は常に80Hの入力信号において濃度比率に一致
した信号値変換が行われるわけである。このようにして
T(i)を128個求めたところで1ライン補正テーブ
ル番号算出は終了する。
【0108】以上で1ラインすなわち1色分のむら読取
りと、そのデータからむらの補正を行ったHSデータ
(γ補正テーブル番号)の算出が完了すると、ステップ
S26にて4ライン分すなわち4色のヘッドにたいして
同様な処理が完了したかチェックし、4色分のHSデー
タが算出されたら次のステップS27にてγ補正メモリ
の更新を行う。γ補正メモリのなかには、RHS処理を
行うまでの最新のHSデータ(γ補正テーブル番号)が
格納されており、算出された最新のHSデータと入れ換
える。
【0109】さらに続いて、ステップS28においてプ
リンタ部のバックアップメモリのRHSデータバッファ
内のHSデータを最新HSデータで置き換える。
【0110】以上によりRHS処理の制御フローの説明
を終わる。
【0111】以上から明らかなように、本実施例では新
しいヘッドに交換された時点ではヘッド内のEEPRO
MのHSデータ(γ補正データ)をSRAM136に書
き込み、その後の経時変化に対しては上記の操作に従っ
て、該SRAM136のデータを更新する。従って、更
新されたデータが電源OFF時も記憶されるように、本
実施例では最新のHSデータをプリンタ制御部内のRA
M(図示せず)に転送し、このRAMを電池でバックア
ップしている。
【0112】なお、図29におけるステップS25の濃
度比率演算にあって、図37で示したように単に連続3
画素の移動平均を求めるのではなく、次のように行うこ
ともできる。
【0113】図38は他の実施例に係る濃度比率演算を
説明するための手順を示したもので、まずステップS3
1の処理は図14に示した加算器132と平均化回路1
33とによって実現される。
【0114】ステップS31で得られた平均値データ
は、ステップS32で近接吐出口との間で移動平均が取
られる。本例では、これは図39に示すように、近接吐
出口に重みづけを行って、記録された画像濃度の濃度平
均値を算出するものである。例えば、図39(a)のA
0 に対応する画素データの濃度を求めるような場合は、
その前後の8画素の濃度データ(A-4〜A4 )を求め、
図39(b)に示すように、それらの重みつけ平均を取
っている。これは人間の目に映る濃度むらが注目画素を
含む周囲の状況に応じ影響されることを加味したもので
ある。こうして、求まった各吐出口に対応する移動平均
値Dn (nは吐出口番号)から、ステップS23では全
吐出口の平均Dを求める。次に、ステップS34に進
み、記録ヘッド32の各吐出口の平均値Dに対する濃度
比率の逆数1/αn 1(=Dn /D)を求める。ここで逆
数を取った理由は、平均値Dに対し濃度の低い吐出口、
すなわち(Dn /D)<1となる吐出口に対しては、
(Dn /D)>1なる傾きを有する図17に示す補正曲
線を選択し、γ補正回路94の入力をD/Dn 倍して出
力し、濃度を実際よりも高く制御して出力するためであ
る。
【0115】また、平均値Dに対し濃度の高いノズルに
ついては逆に、濃度を実際よりもD/Dn (<1)倍と
なるように低く制御して出力する。
【0116】ステップS35では今回の濃度むら測定で
求めた濃度比率の逆数αn 1と、前回までのαn 0との乗算
値αnを求める。すなわち、濃度むら測定用基本パター
ンを補正係数αn 0で記録したところ、今度は濃度比率が
n /D(=1/αn 1)となり、その結果αn 1なる補正
をさらに加えなければならなくなったことを意味してい
る。従って、経時変化に伴って、2回,3回…というよ
うに、これらの操作を繰り返していけば補正係数αn
は、 αn =αn 0・αn 1・αn 2・αn 3… と変化していく。こうして求まったαn より、図29の
ステップS25の処理にて、テーブル番号の算出、すな
わち補正曲線の選択を行うことができる。
【0117】<制御部150の構成>さて、本実施例の
特徴の一つとして、前述したように図18のγ補正回路
のγ補正テーブル番号記憶用RAM122〜125と図
14の濃度むら測定部ブロックの濃度むらデータ一時保
存RAM134と共有化がある。RAM134の内部割
当ては図15に示した。また、図10のむら処理回路1
00の電気的構成は図12に示した通りであり、前述の
ように制御部150はゲートアレーで構成した。
【0118】図40〜図43は制御部150のブロック
図であり、各図中の符号C1〜C4が他の図中の同一符
号の部位に接続されることを示している。
【0119】動作モードとしてはCPUがSRAMをア
クセスするCPUモード,ヘッドシェーディング機能を
行うコピーモード,ヘッドのむらを読取るヘッドシェー
ディングモード(HSモード)の3種類がある。
【0120】まずHSモードについて説明する。前述し
たように、最初に現在の濃度むらを測定するために、図
28に示すような濃度測定用のパターンを図10の二値
化処理回路96よりハーフトーンデータをプリンタ部4
4に入力することにより印字し、図2に示したCCDラ
インセンサ5により濃度サンプリングする訳であるが、
RAM152(図12参照)のメモリ領域を節約するた
めに変形3ライン印字を行っている。すなわち、中央ラ
インのみ128吐出口を全て用いて印字し、前後のライ
ンは16吐出口しか印字しない。こうすることにより、
パターン1からパターン4までを記憶するRAM領域を
節約できる。すなわち、1パターンを512バイト内に
収容することが可能となる。図28の右側にはパターン
とRAMアドレスの関係を示した(図15も参照)。
【0121】図42に示すWINDOW161,ADD
ER162,DIVIDER163を介してSRAMに
演算結果を格納する訳であるが、この部分は平均値回路
である。すなわちある吐出口によって打たれたドットの
濃度を算出するために128個のデータ(この設定数は
図40のレジスタ群160の中のサンプリング数に対応
するレジスタの設定値を変更することで可変できる)の
平均値を求めている(図30にすでにその様子を模式的
に示した)。この平均値はVE信号(video en
able)期間内の所定のサンプリングデータの平均で
ある。ここで、VE信号期間とはCCD5の一走査期間
である。WINDOW回路161では図42に示すよう
にCCD5のデータ入力範囲(BVE信号:block
video enable)に対して、データ取り込
み領域を指示する。こうして決まった各吐出口に対応し
た濃度平均値データは図15に示すRAMアドレスに一
時記憶されるわけであるが、このアドレスは図43中セ
レクタ167がHSモードを選択して生成される。こう
して得られた平均値データは濃度むら演算を施すのに適
しているかチェックされる。例えば、各色のパターンに
おいてもし図33(c)のような不吐出部分が発生して
いる場合には、そのパターンを演算対象から除去するな
どの処置が取られる。こうして得られた平均値データを
図29で説明した手順に従ってCPUが演算していき、
最終的に各ノズルに対応した濃度補正テーブル番号を求
める。次にCPUは求めたテーブル番号をSRAM15
2に書き込む。この時CPUは制御部をCPUモードに
切り替える。本例では図15に示したように濃度テーブ
ル番号はSRAMのアドレスの最終領域に選んだ。
【0122】次にCPUモードについて説明する。図4
3においてCPUモードではセレクタ167によりSR
AM152のアドレスバスの下位10ビットがCPUの
アドレスバスに接続される。上位3ビットは本制御部の
レジスタにより与えられる。SRAM152のデータバ
スは書き込みと読み込みの場合でそれぞれCPUのライ
ト信号WRNとリード信号RDNからつくられる信号
(図41中S WEN 1とS OEN)で制御される。
【0123】次にコピーモードについて説明する。コピ
ーモードではSRAM152のアドレスバスはセレクタ
167によりノズル対応カウンタ166に接続され、C
CD5の読取り画素信号に同期してカウントアップされ
図15の濃度補正テーブル番号格納領域がアクセスされ
る。図42で上位アドレスとなる1T,2Tはヘッドの
色判別信号である。その結果SRAM152は各吐出口
に対応した濃度補正テーブル番号を出力し、この出力が
テーブルROM126(図12の上位アドレスとなる。
テーブルROMの内容は図13に示すように各色ごとに
64種のテーブルを有している。すなわちSRAM15
2の出力がテーブル番号を指定する。また8ビットの画
像信号がテーブルROM126の下位アドレスとなり、
図17の横軸のデータ値となる。その結果、テーブルR
OM126のデータバスに出力される。テーブルROM
126の出力は図10に示す後段の2値化処理回路に送
られる。
【0124】以上説明した各モードにおけるSRAM1
52のアドレスバスの構成に関して図44にまとめてお
く。
【0125】本例では図12に示す制御部150をゲー
トアレイで構成した。またSRAM152内の濃度補正
テーブル番号を電源OFF時も記憶しておく必要がある
ために、本例ではSRAMをバッテリーバックアップし
たが、図4に示すEEPROM854内の濃度補正テー
ブル番号をHSモードの度に新たに更新してもよい。こ
の場合には、同一機でいくつものヘッドを用意している
場合など常にヘッドが最新のHSデータを有しているこ
とになるので、例えば連続印字でヘッド温度が異常高温
にでき達してしまった場合など、ヘッド交換にて即座に
濃度むらのない画像出力を再開可能となる。
【0126】また、別の装置本体にヘッドが装着された
場合にも濃度むらのない画像出力を実現できる。
【0127】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0128】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0129】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0130】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0131】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0132】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0133】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0134】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
各種の変倍記録に対しても、濃度むらの発生の抑制に供
される記録素子駆動条件の補正テーブルを特定するため
のデータ(HSデータ)を記憶する記憶手段へのアクセ
ス範囲を適宜選択するか、あるいは変倍に応じて書き換
えることにより、簡単に対応することが可能である。ま
た、たとえばインクジェット記録ヘッドが経時的に変化
して、その結果濃度むらが発生したとしても、装置自身
で濃度むらを測定し、所定の演算処理後に各吐出口ごと
に新たに濃度補正テーブルを修正することで適切に濃度
むらの発生を抑制することが可能となり、常に高品位な
画質を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明インクジェット記録装置の一実施例とし
て、インクジェット記録装置を使用したカラー複写機の
構成例を示す断面図である。
【図2】そのカラー複写機に使用したCCDラインセン
サの構成を説明するための説明図である。
【図3】本発明に適用可能なインクジェット記録ヘッド
の一例を示す外観斜視図である。
【図4】その基板の構成例を示す斜視図である。
【図5】図5(a)および(b)は、それぞれ、本例の
記録ヘッドにおけるヒータボードの回路構成を示す回路
図およびEEPROMの回路図である。
【図6】図5(a)の回路の駆動信号のタイミング図で
ある。
【図7】記録ヘッドの吐出口と記録されたドットの関係
を示す説明図であり、同図(a)は理想的な状態、同図
(b)は実際の記録ドットの状態を示す図である。
【図8】記録ヘッドの発熱素子に加えられるインク吐出
のための駆動エネルギーと吐出されるインクのドロップ
径との関係を示す特性図である。
【図9】図9(a)および(b)は、それぞれ、理想的
な記録ヘッドによる50%ハーフトーン記録結果を示す
図、および実際の記録ヘッドによる濃度補正処理後のハ
ーフトーン記録結果を示す図である。
【図10】本実施例の画像処理回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】図10のγ変換回路の入力信号と出力信号の
関係を示す特性図である。
【図12】図10における濃度むら制御回路の電気的構
成の概略を示すブロック図である。
【図13】図12におけるROMのヘッドシェーディン
グテーブルの内部割付けを説明するための説明図であ
る。
【図14】図10における濃度むら測定部およびヘッド
シェーディング回路の詳細を示す機能ブロック図であ
る。
【図15】図12におけるRAMの内部割当てを示す説
明図である。
【図16】図10におけるγ補正回路の入力信号と出力
信号との関係の一例を示す特性図である。
【図17】同じく入力信号と出力信号との関係の他の例
を示す特性図である。
【図18】図10のγ補正回路の回路構成例を示すブロ
ック図である。
【図19】縮小モード時のスキャナ部の読取りとプリン
タ部の記録との関係を説明するための説明図である。
【図20】図15のHSデータ格納領域の詳細と変倍時
の利用領域との関係を示す説明図である。
【図21】変倍時に1番から64番までの吐出口だけを
使用する場合のHSデータの格納方法を示す説明図であ
る。
【図22】実施例に係るカラー複写機の外観構成例を示
す模式的斜視図である。
【図23】実施例に係るカラー複写機の全体的制御手順
の概略を示すジェネラルフローチャートである。
【図24】HSデータ格納エリアを説明するための説明
図である。
【図25】図23におけるHSデータ読み込み処理手順
の一例を示すフローチャートである。
【図26】図23における複写動作手順の一例を示すフ
ローチャートである。
【図27】図27(a)および(b)は、それぞれ、図
23におけるドアオープン時およびドアシャット時の処
理手順の一例を示すフローチャートである。
【図28】むら測定パターンと読取り方法とを説明する
ための説明図である。
【図29】図23におけるRHS動作時の処理手順の一
例を示すフローチャートである。
【図30】濃度むら測定パターンとCCDラインセンサ
との関係を示す説明図である。
【図31】図31(a)〜(d)はテストパターンが記
録された記録紙がリーダに対して載置されうる種々の状
態を示す説明図である。
【図32】図32(a)〜(d)は図31(a)〜
(d)の載置状態に対応したテストパターンの読取り状
態と読取られた濃度データの内容との説明図である。
【図33】図33(a)〜(c)はリーダが読取った濃
度データからエラーを検知する手段を説明するための説
明図である。
【図34】図29におけるエラー検知処理手順の一例を
示すフローチャートである。
【図35】リーダが読取った濃度データの各吐出口への
割当てを説明するための説明図である。
【図36】テストパターン内のドット形成状態の説明図
である。
【図37】吐出口毎の濃度データを得るための移動平均
算出の説明図である。
【図38】図29における濃度比率演算処理の他の例を
示すフローチャートである。
【図39】その処理における移動平均算出の説明図であ
る。
【図40】図12における制御部の詳細な構成例を示す
ブロック図である。
【図41】同じくブロック図である。
【図42】同じくブロック図である。
【図43】同じくブロック図である。
【図44】その制御部の各制御モードにおけるSRAM
のアドレスセレクタの説明図である。
【符号の説明】
1 原稿台 2 原稿 5 CCDランセンサ 7 主走査キャリッジ 9 副走査ユニット 24 リーダ部 32 記録ヘッド 34 プリンタ主走査キャリッジ 44 プリンタ部 85 プリント板 91 シェーディング補正回路 92 LOG変換回路 93 Bk生成/UCR回路 94 ヘッドシェーディング回路(γ補正回路) 95 γ変換回路 96 2値化処理回路 97 濃度むら測定部 100 濃度むら制御部 126 EPROM 130 色信号選択部 131 ラッチ回路 132 加算器 133 平均化回路 134 データ一時保存部 135,151 演算部(CPU) 136,152 RAM 150 制御部 854 EEPROM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/07 H04N 1/23 101 A 9186−5C 8703−2C B41J 3/04 101 A 9012−2C 104 H (72)発明者 小板橋 規文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 沼田 靖宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の吐出口を有してなるインクジェッ
    ト記録ヘッドを用いて画像形成を行うインクジェット記
    録装置において、 前記複数の吐出口からインク吐出を行わせるのに利用さ
    れるエネルギを発生する複数の素子の各々に対応する少
    なくとも1つの画像処理条件を補正することにより画像
    形成時の濃度むらの発生を抑制する補正手段を具備し、
    該補正手段は、 前記少なくとも1つの画像処理条件の補正テーブル群を
    記憶する第1記憶手段と、 記録に際して前記補正を行うためにアクセスされ、前記
    複数の素子のそれぞれに対応して前記補正テーブルを特
    定するためのデータを記憶する第2記録手段と、 記憶倍率に応じて前記第2記憶手段上のアクセス領域を
    変更制御する手段とを有することを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  2. 【請求項2】 複数の吐出口を有してなるインクジェッ
    ト記録ヘッドを用いて画像形成を行うインクジェット記
    録装置において、 前記複数の吐出口からインク吐出を行わせるのに利用さ
    れるエネルギを発生する複数の素子の各々に対応する少
    なくとも1つの画像処理条件を補正することにより画像
    形成時の濃度むらの発生を抑制する補正手段を具備し、
    該補正手段は、 前記少なくとも1つの画像処理条件の補正テーブル群を
    記憶する第1記憶手段と、 記録に際して前記補正を行うためにアクセスされ、前記
    複数の素子のそれぞれに対応して前記補正テーブルを特
    定するためのデータを記憶する第2記録手段と、 記憶に際して前記補正を行うためにアクセスされ、記録
    に際して用いられる前記素子のそれぞれに対応して前記
    補正テーブルを特定するためのデータを記憶する第2記
    憶手段と、 記録倍率に応じて前記第2記憶手段の内容を変更制御す
    る手段とを有することを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、画像信号の濃度を補正
    することを特徴とする請求項1または2に記載のインク
    ジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記第2記憶手段の内容を定める処理を
    行う手段を具備し、該手段は前記インクジェット記録ヘ
    ッドにテストパターンを形成させる手段と、当該テスト
    パターンを読取る手段とを有することを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記複数の吐出口が所定方向に配列され
    た前記インクジェット記録ヘッドを用い、該インクジェ
    ット記録ヘッドの前記所定方向とは異なる方向への主走
    査と、該主走査方向と直交する方向への前記インクジェ
    ット記録ヘッドまたは記録媒体の副走査とを交互に行う
    シリアルプリンタの形態を有し、前記テストパターンは
    前記複数の吐出口のすべてからインク吐出を行わせて形
    成された部分と、前記複数の吐出口の一部からインク吐
    出を行わせて前記部分の両側に前記副走査方向に連続し
    て形成された部分とからなることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記素子は、前記複数の吐出口のそれぞ
    れに対応して設けられていることを特徴とする請求項1
    ないし5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記インクジェット記録ヘッドはインク
    に膜沸騰を生じさせてインクを吐出させるために利用さ
    れる電気熱変換素子を前記素子として有することを特徴
    とする請求項1ないし6のいずれかに記載のインクジェ
    ット記録装置。
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