JPH0542135Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、和風便器を腰掛器体によつて覆つて
形成した改造洋風便器に局部洗浄装置を取付け、
該装置使用時における洗浄水の噴出が一見で判る
ように展示する改造洋風便器用局部洗浄装置の展
示台に関する。

（従来の背景とその問題点） 従来から改造洋風便器が知られている。

改造洋風便器は、既設の和風便器の上面に、和
風便器を覆う被覆部と、上面、下面を開口し下面
開口を便器の内部に臨ませるボール部と、ボール
部の上面開口縁に載置支持される便座とからなる
腰掛器体を載置固定して構成され、この腰掛器体
に腰掛けることで和風便器を洋風式として使用で
きるようにしたものである。

ところで、この改造洋風便器に局部洗浄装置を
取付けた状態で展示場或いは店頭等において展示
しようとした場合、局部洗浄装置へ給水する為の
配管工事及び局部洗浄装置の洗浄ノズルから噴出
された洗浄水の処理が面倒であるため、従来にお
いては局部洗浄装置への給水を行わずに単に局部
洗浄装置を取付けただけの展示にとどまり、よつ
て局部洗浄装置の作動時における洗浄水の噴出状
態を見学者にアピールすることができなかつた。

（問題点を解決する為の技術的課題） 以上の問題点を解決する為の本考案の技術的課
題は、改造洋風便器に局部洗浄装置を取付けた状
態で、展示するに際し、洗浄ノズルから噴出した
洗浄水を便器内に滴下させ、この水を循環して使
用することで、その展示箇所において局部洗浄装
置への給水工事をする必要なく、且つ、洗浄水の
噴出状態を見学者に十分アピールすることができ
る改造洋風便器用局部洗浄装置の展示台を提供す
ることである。

（技術的課題を達成する為の技術的手段） 以上の技術的課題を達成する為の本考案の技術
的手段は、局部洗浄装置の洗浄ノズルを腰掛器体
内に配設し、前面に洗浄水の吹込口を備え下面に
洗浄水の落下口を備え上面及び側周面に透明の囲
繞壁を設けた吹込部と、便座上面に載置する鍔部
とからなる飛散防止用カバーを便座に取付け、和
風便器を受け台の上面に嵌合載置し、和風便器の
排水口直下に容器を配設し、該容器内の水を局部
洗浄装置に送るポンプを設けたことである。

（作用） 以上の手段によれば、本考案は、ポンプによつ
て容器内の水を局部洗浄装置に送つて洗浄ノズル
から洗浄水を噴出し、この洗浄水を吹込口から吹
込部内へと吹込み、囲繞壁の内面を伝わらせて落
下口から腰掛体内へと滴下し、便器の排水口から
容器内へと落下する。

（考案の効果） 本考案は以上の如く構成したことにより、以下
の効果を有する。

洗浄ノズルから洗浄水を噴出し、この洗浄水
を透明の吹込部内へ吹込ませることで、洗浄水
が周囲に飛び散ることがなく、かつ洗浄水の噴
出状態を見学者に十分アピールすることができ
る。

洗浄ノズルから噴出された洗浄水を循環して
使用することで局部洗浄装置への給水及び便器
からの排水の為の配管工事を行う必要がない。

従つて所期の目的を達成することができる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図〜第３図は、改造洋風便器用局部洗浄装
置の展示台Ａを示し、図中、３は、水洗式和風便
器１と腰掛器体２とからなる改造洋風便器、４は
局部洗浄装置、４２は洗浄ノズル、５は飛散防止
用カバー、６は受け台、７は容器、８はポンプで
ある。

水洗式和風便器１は、陶器によつて一体に成形
され、内部に便ばち１１を備え、下端にトラツプ
部１２を介して便ばち１１と連通した排水口１３
を設け、上面前端に前覆部１４を設けてなる従来
周知の洗出し式のものである。

腰掛器体２は、陶器によつて、和風便器１の上
面を覆う被覆部２１と、該被覆部２１内に設けら
れ下面開口２２ａを前記便ばち１１内に臨ませる
ボール部２２とを一体に成形してなり、該ボール
部２２の上面開口縁上に開動自在に支持された便
座４１を載置し、和風便器１の上面に載置固定さ
れて改造洋風便器３を構成するようになつてい
る。

局部洗浄装置４は、ヒーターを埋設した便座４
１、便座４１の開口４１ａ後端に出没自在に支持
され作動時に斜め上方に向けて洗浄水を噴出する
洗浄ノズル４２、洗浄ノズル４２への送水及びそ
の作動、洗浄水の噴出強度、温度等を電気的に調
節して行う作動部４３、その前縁に便座４１を開
動自在に支持するとともに側縁に作動部４３を固
定した取付パネル４４から形成され、取付パネル
４４を前記ボール部２２の上縁両後端に取付け、
便座４１をボール部２２の開口縁上に上げ下げ自
在に載置してなつている。

飛散防止用カバー５は、第４図に示す如く、透
明の合成樹脂材によつて、洗浄水の吹込部５１
と、鍔部５２と、係合片５３とを一体に形成して
なつている。

吹込部５１は、便座４１の開口縁前半部４１ｂ
に沿つて湾曲状に囲繞壁５１ａを立設し、その上
端を内側に向けて垂直に延設して上面を閉塞する
とともに下面に落下口５１ｂを開口して吹込みス
ペース５１ｃを形成し、該吹込スペース５１ｃ前
面側に吹込口５１ｄを開口してなつている。

鍔部５２は、便座４１の上縁面４１ｃに沿う環
状に形成されてなり、前記上縁面４１ｃ上に載置
して、便座４１の開口４１ａ後半部に開口スペー
ス５４を残して吹込部５１を便座４１の開口４１
ａ前半部上に立上がらせて飛散防止用カバー５を
便座４１上に載置している。

係合片５３は、吹込部５１の下端を下方に延設
して便座４１の開口縁前半部４１ｂに当接係合し
てなり、吹込部５１の位置決めをするとともに、
便座４１上に載置される飛散防止用カバー５の前
方へのずれを防止している。

受け台６は、背面にメンテナンス用開口６１を
閉穿し、上面、前面、両側面、底面を夫々所望の
強度を備えた平板で覆われた内部中空な箱体形状
を呈し、底面にはキヤスター６２を備え、上面に
は和風便器１の下半部が嵌合する嵌合口６３を開
穿してなつており、該嵌合口６３に和風便器１が
嵌合固定されるとともに上面に腰掛器体２を載置
して、上面に前記改造洋風便器３が載置固定さ
れ、上面後端に公告板９が立設され、内部には前
記容器７及びポンプ８が設置されている。

容器７は、所望の容量を備え上面を開口してな
る貯水体で、内部に所望量の水を貯え、和風便器
１の排水口１３直下に配設されている。

ポンプ８は吸水口８１を容器７に連通し、送水
口８２を送水管８３を介して局部洗浄装置４の作
動部４３に連通し、容器７に隣接して配設され、
容器７内の水を前記局部洗浄装置４へと送るよう
になつている。

又、送水管８３は、その中途部分に、和風便器
１或いは腰掛器体２に形成された通水リム１０に
連通する分岐管８３′が連結され、必要に応じて
和風便器１の便ばち１１内或いは腰掛器体２のボ
ール部２２内へ送水するようになつている。

尚、図中４５は便座４１とともに開動自在に支
持された便蓋、８４は送水管８３の水抜きを行う
為の水抜管である。

以上の構成からなる展示台Ａは、ポンプ８を作
動させて容器７内の水を送水管８３を介して局部
洗浄装置４の作動部４３へ送り、作動部４３によ
つて洗浄ノズル４２を作動させて洗浄ノズル４２
から洗浄水を噴出する。一方洗浄水は洗浄ノズル
４２から斜め上方へと噴出し、開口スペース５４
を通過し、吹込口５１ｄを介して吹込みスペース
５１ｃへと流入し、囲繞壁５１ａの内面を伝わつ
て落下口５１ｄから腰掛器体２のボール部２２へ
と落下し、更に和風便器１の便ばち１１、排水口
１３を介して容器７へと落下する。

尚、本実施例においては、飛散防止用カバー５
において、吹込部５１を便座４１の開口４１ａ前
半部に立上がらせ、該開口４１ａ後半部に開口ス
ペース５４を残すことにより、見学者がこの開口
スペース５４を通過する洗浄水に直接触れること
ができ、よつて洗浄水の噴出強度、温度等を体感
してその展示効果をより向上させることができ、
又、該カバー５を鍔部５２によつて便座４１上に
載置したので、その洗浄或いは交換時等に容易に
着脱することができ、又、係合片５３を設けたの
で、吹込部５１の位置決めが容易に行え、洗浄水
の水勢による前方へのずれを防止することができ
る。

又、本実施例においては、受け台６を箱体形状
に形成したことにより、和風便器１の下半部、容
器７、ポンプ８を受け台６内にて隠蔽することが
でき、よつてこれらを見学者に露呈させず、その
展示効果を低下する虞れがなく、又、受け台６に
キヤスター６２を設けたことで展示台Ａの移動が
容易に行える。

又、本実施例においては、広告板９を設けたこ
とにより、広告板９に商品名、会社名等を明記す
るとともに広告板９によつて送水管８３を隠蔽し
てその展示効果をより向上することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し第１図は改造洋
風便器用局部洗浄装置の展示台の一部切欠側面
図、第２図は第１図の２−２断面図、第３図は第
２図の３−３断面図、第４図は飛散防止用カバー
の斜視図である。 尚、図中、和風便器……１、ボール部……２
２、下面開口……２２ａ、腰掛器体……２、改造
洋風便器……３、局部洗浄装置……４、洗浄ノズ
ル……４２、吹込口……５１ｄ、落下口……５１
ｂ、囲繞壁……５１ａ、吹込部……５１、鍔部…
…５２、飛散防止用カバー……５、便座……４
１、受け台……６、排水口……１３、容器……
７、ポンプ……８、改造洋風便器用局部洗浄装置
の展示台……Ａとする。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 和風便器の上面に、内部に設けたボール部の下
   面開口を便器内に臨ませて便器を覆う腰掛器体を
   載置固定して改造洋風便器を形成し、該洋風便器
   に局部洗浄装置を取付けて展示する改造洋風便器
   用局部洗浄装置の展示台であつて、局部洗浄装置
   の洗浄ノズルを腰掛器体内に配設し、前面に洗浄
   水の吹込口を備え下面に洗浄水の落下口を備え上
   面及び側周面に透明の囲繞壁を設けた吹込部と、
   便座上面に載置する鍔部とからなる飛散防止用カ
   バーを便座に取付け、和風便器を受け台の上面に
   嵌合載置し、和風便器の排水口直下に容器を配設
   し、該容器内の水を局部洗浄装置に送るポンプを
   設けてなる改造洋風便器用局部洗浄装置の展示
   台。