JPH0541968B2 - - Google Patents

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JPH0541968B2
JPH0541968B2 JP222289A JP222289A JPH0541968B2 JP H0541968 B2 JPH0541968 B2 JP H0541968B2 JP 222289 A JP222289 A JP 222289A JP 222289 A JP222289 A JP 222289A JP H0541968 B2 JPH0541968 B2 JP H0541968B2
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time
lens
focus
subject
correction
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JP222289A
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JPH02181738A (ja
Inventor
Masaki Higashihara
Ichiro Oonuki
Akira Akashi
Terutake Kadohara
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Canon Inc
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Canon Inc
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Publication date
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Publication of JPH02181738A publication Critical patent/JPH02181738A/ja
Priority to US07/671,649 priority patent/US5089843A/en
Publication of JPH0541968B2 publication Critical patent/JPH0541968B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカメラ等に用いられる自動焦点調節装
置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、一眼レフ・カメラの自動焦点調節方式の
多くは「焦点検出(センサ信号入力、焦点検出演
算)、レンズ駆動」のサイクルを繰り返し行うこ
とによつて、被写体にピントを合わせようとする
ものである。各サイクルにおけるレンス駆動量は
そのサイクルで焦点検出を行つた時点でのデフオ
ーカス量に基づいており、これはレンズ駆動終了
時に焦点検出時のデフオーカス量が解消されるこ
とを期待している。
当然のことながら、焦点検出、レンズ駆動には
それ相当の時間を必要とするわけであるが、静止
した被写体の場合には、レンズを駆動しない限り
デフオーカス量の変化がないので、レンズ駆動が
終了した時点に解消すべきデフオーカス量は、焦
点検出時点でのデフオーカス量に等しく、正しい
焦点調節が行われる。
ところが、動きの大きな被写体の場合には、焦
点検出、レンズ駆動中にデフオーカス量が変化
し、前記解消すべきデフオーカス量と検出デフオ
ーカス量が著しく異なることがあり、結果とし
て、レンズ駆動終了時に被写体にピントが合つて
いないという問題になる。
上記問題点の解決を目的とした自動焦点調節方
法として、本出願人は特願昭62−263728号を提案
している。
同提案によつて開示されている方法の要旨は、
上記各サイクルにおける検出デフオーカス量、レ
ンズ駆動量と各サイクルの時間間隔を鑑みて、被
写体の移動に起因する像面位置と時間の関係を1
次関数および2次関数に近似し、レンズ駆動量に
補正をかけようとするものであり、上記問題の改
善が期待される。
しかしながら、このような予測方法の場合、レ
ンズ駆動誤差ならびに焦点検出誤差によつて、予
測したレンズ位置と実際の像面位置に差(予測誤
差)が生じる。この予測誤差は、通常上記焦点検
出誤差、レンズ駆動誤差に対して数倍〜十数倍の
大きさに拡大されて表わされる。このため、従来
の自動焦点調節装置では像面深度内に被写体が入
り、ピントが合つていると判断できる場合にも、
前記予測方法を用いると、ピント(結像)位置が
像面深度外に出てしまい、ピンボケ写真になつて
しまう可能性があつた。このような問題点の解決
を目的とした自動焦点調節方法として、本出願人
は特願昭63−25490号を提案している。
同提案によつて開示されている方法の要旨は、
予測演算に用いる数次の予測関数のうち、焦点検
出誤差やレンズ駆動誤差の影響を受けやすく、予
測誤差の発生量が大きい高次の項を補正すること
によつて、レンズ駆動系や焦点検出系で発生する
誤差の影響を減少させ、予測精度を向上させよう
としたものである。
〔発明が解決しようとしている問題点〕
本発明は上記予測方法による焦点調節に対する
更なる改良に関し、予測関数の高次の項を補正す
ることによつて発生するピントズレを解消するも
のである。
以下、上記補正によつて発生するピントズレに
ついて説明する。
第2図は上述のレンズ駆動補正方法を説明する
ための図である。図中の横軸は時刻t、縦軸は被
写体の像面位置xを表わしている。
実線で表わした曲線x(t)は撮影レンズが無限遠
にあるときに、カメラに対して光軸方向に接近し
てくる被写体の時刻tにおける像面位置を意味し
ている。破線で表わしたl(t)は時刻tにおけ
る撮影レンズ位置を意味しており、x(t)とl(t)が
一致したときに合焦となる。そして[ti,ti′]が
焦点検出動作時間、[ti′,ti+1]がレンズ駆動動作
時間を示すものである。また、同図に示した例で
は、像面位置が2次関数(at2+bt+c)に従つ
て変化するという仮定をおいている。即ち、時刻
t3において現在および過去3回の像面位置(t1
x1)(t2,x2)(t3,x3)がわかれば、時刻t3より
TL(AFタイムラグ+レリーズタイムラグ)後の
時刻t4での像面位置x4が予測できるものである
(AFタイムラグ:焦点検出及びレンズ駆動に要す
る時間、レリーズタイムラグ:レリーズ指令がだ
されてから、露光が開始されるまでの時間。
ところが、実際にカメラが検知し得るのは、像
面位置x1,x2,xではなく、デフオーカス量
DF1,DF2,DF3ならびに像面移動量換算のレン
ズ駆動量DL1,DL2である。そして、時刻t4はあ
くまで将来の値であり、実際には、被写体輝度に
よる蓄積型のセンサの蓄積時間の変化やレンズの
駆動量の変化によるレンズ駆動時間の変化に従つ
て変化する値であるが、ここでは簡単のため、次
のように仮定する。
t4−t3=TL=TM2+(レリーズタイムラグ)
(1) 以上の仮定の下に、時間t3での焦点検出結果か
ら算出されたレンズ駆動量DL3は以下のように求
まる。
x(t)=at2+bt+c (2) そして、図中の(t1,l1)の原点を考えると、 t1=0 x1=DF1 (3) t2=TM1 x2=DF2+DL1 (4) t3=TM1+TM2 x3=DF3+DL1+DL2 (5) (2)式に(3)、(4)、(5)式を代入してa,b,cを求
めると、 a=DF3+DL2−DF2/(TM1+TM2)・TM2 +DF1−DL1−DF2/(TM1+TM2)・TM1 (6) b=DF2+DL1−DF1−a・TM1 2/TM1 (7) c=DF1 (8) よつて時刻t4における像面移動量換算のレンズ
駆動量DL3は、 DL3=x4−l3 =x4−x3+DF3 =a{(TM1+TM2+TL)2 −(TM1+TM22}+b・TL+DF3 (9) のように求まる。
次に焦点検出誤差やレンズ駆動誤差によつて発
生する予測誤差を低減させるための2次の項の補
正方法について第3図を使つて説明する。
第3図は像面位置と時間の関係を示したもので
ある。
この図で実線は実際に被写体の移動によつて移
動している像面位置と仮定し、t1及びt2でそれぞ
れ、レンズ位置との間にδ1,δ2の誤差が生じた場
合、予測関数は一点鎖線のようになり、予測エラ
ーδeはδ1,δ2の約11倍の大きさとなつている。
そこで、(9)式の像面移動量換算のレンズ駆動量
DL3を計算する際に2次の項を補正系数TFによ
つて次式のように補正を行う。
DL3=TF・a{(TM1+TM2+TL)2 −(TM1+TM22} +b・TL+DF3 (10) (ただし0<TF≦1である) 第3図の場合、補正系数TF=0.6とすると、予
測関数は破線のようになり、予測エラーδe′は未
補正の予測エラーδeの約1/8に減少することとな
る。
このような補正による対策は非線形な関数を線
形な関数に近づける効果があるため、焦点検出動
作時間間隔が小さく、像面の移動を線形な関数に
近似できる場合には、特に効果が大きい。
しかしながら、像面の移動を線形な関数に近似
できない場合には、補正によるピントズレが発生
する。
上記補正によるピントズレの発生を第4図、第
5図を使つて説明する。
第4図は縦軸は像面位置、横軸は時刻であり、
被写体がカメラに対して近づいてくる場合の一般
的な像面位置の変化を示したものである。この図
の実線は実際に移動する像面の位置であり、これ
を2次関数に近似すると次式のようになる。
x(t)=at2+bt+c 〓 (a>0,b>0) これに対して、補正係数TFで補正を行つた関
数は次式のようになる。
x(t)=TF・a・t2+b・t+c (2) (a>0,b>0,0<TF<1) ここで、t1,t2は過去に測距(焦点検出)を行
つた時刻であり、t3は現在の時刻、そしてt4は予
測目標となる時刻である。よつて、次回レンズ駆
動を行う目標はx4である。
しかしながら、(12)式のような補正を行うと時刻
t4での予測した像面位置はx4′となり、実際の値
x4に対してδeという予測誤差(ピントズレ)が発
生する。これは、予測関数の非線形成分が大きい
ほど大きく、また、補正係数が小さいほど大きく
なる。
ここで、近づいてくる被写体の場合、一般的に
(11)、(12)式の係数a,bはa>0,b>0であり、
一定速度で近づいてくる場合には、遠くの被写体
より近くの被写体の方が非線形成分(ここでは2
次の成分)が大きく像面の移動速度も大きい。す
なわち、遠くの被写体では予測関数の補正による
予測誤差δeは十分小さいが、近くの被写体ではこ
の誤差が問題となることがある。そして、そのと
きのピントズレは一般的な条件(a>0)であれ
ば常に追従遅れ、すなわち、後ピン状態となる。
第5図の縦軸は像面位置、横軸は時刻であり、
被写体がカメラに対して遠ざかる場合の一般的な
像面の移動を示したものである。この図の実線は
実際に移動する像面の位置であり、これを2次関
数に近似すると次式のようになる。
x(t)=at2+bt+c (13) (a>0,b<0) これに対して、補正係数TFによつて補正を行
つた予測関数は次式のようになる。
x(t)=TF・at2+bt+c (14) (a>0,b<0,0<TF<1) ここで、t1,t2は過去に測距を行つた時刻であ
り、t3は現在の時刻、t4は予測目標となる時刻で
ある。よつて、次回のレンズ駆動を行う目標はx4
である。
しかしながら、(14)式のような補正を行うと時刻
t4での像面位置をx4′と予測してしまい、δeという
予測誤差が発生する。
ここで、遠ざかる被写体の場合、(13)、(14)式の係
数a,bは一般的にa>0,b<0であり、一定
速度で遠ざかる被写体の場合には、遠くの被写体
より近くの被写体の方が非線形成分(ここでは2
次の成分)が大きく、像面の移動速度も大きい。
すなわち、遠くの被写体では予測関数の非線形成
分の補正による予測誤差は十分に小さいが、非線
形成分の大きい近くの被写体ではこの誤差が問題
となることがある。そして、この予測誤差は一般
的条件(a>0)であれば、常にレンズが先行気
味、すなわち、後ピン状態となる。
このように、予測関数の高次の項を補正する
と、像面位置の非線形な変化に対する追従性能が
低下し、常に後ピン状態となる問題点があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記事項に鑑みなされたものでその構
成として 焦点検出回路出力に基づいてレンズを駆動する
焦点調節装置において、過去の焦点調節動作にお
ける焦点調節データを時間をフアクターとする高
次の関数式により演算し、設定された所定時間後
における被写体の像面位置又は被写体位置に応じ
たレンズ駆動量を予測演算する演算回路を設け、
所定時間後の被写体位置に対して合焦させるべく
レンズ駆動を行なう焦点調節装置において、 前記関数式の最高次の係数に対して1より小
で、かつ0より大の所定値を乗じた補正係数を有
する補正関数式にて前記予測演算を行なわせる補
正回路と、被写体の移動方向を判定する判定回路
と、該判定回路にて判定された移動方向に応じて
前記予測演算に際して使用される時間を前記設定
された所定時間に所定の補正時間を加算又は減算
した時間に設定する調定回路を設け、常に後ピン
方向に制御されていたレンズ位置を適正なレンズ
位置に制御することを可能にしたものである。
〔実施例〕
第6図は本発明に関わる自動焦点装置を備えた
カメラの実施例を示す回路図である。
図においてPRSはカメラの制御装置で、例え
ば内部にCPU(中央処理装置)、ROM,RAM、
A/D変換機能を有する1チツプ・マイクロコン
ピユータである。コンピユータPRSはROMに格
納されたカメラのシーケンス・プログラムに従つ
て、自動露出制御機能、自動焦点検出機能、フイ
ルムの巻き上げ等のカメラの一連の動作を行う。
そのために、コンピユータPRSは同期式通信用
信号SO,SI,SCLK、通信選択信号CLCM,
CSDR,CDDRを用いて、カメラ本体内の周辺回
路およびレンズと通信して、各々の回路やレンズ
の動作を制御する。
SOはコンピユータPRSから出力されるデータ
信号、SIはコンピユータPRSへ入力されるデー
タ信号、SCLKは信号SO,SIの同期クロツクで
ある。
LCMはレンズ通信バツフア回路であり、カメ
ラが動作中のときにはレンズ用電源端子に電力を
供給すると共に、コンピユータPRSからの選択
信号CLCMが高電位レベル(以下“H”と略記
する)のときにはカメラとレンズ間通信バツフア
となる。
コンピユータPRSがCLCMを“H”にして、
SCLKに同期して所定のデータをSOから送出す
ると、LCMはカメラ・レンズ間接点を介して、
SCLK,SOの各々のバツフア信号LCK,DCLを
レンズへ出力する。それと同時にレンズからの信
号DLCのバツフア信号をSIに出力し、PRSは
SCLKに同期してSIからレンズのデータを入力す
る。
SDRはCCD等から構成される焦点検出用のラ
インセンサ装置SNSの駆動回路であり、信号
CSDRが“H”のとき選択されて、SO,SI,
SCLKを用いてPRSから制御される。
信号CKはCCD駆動用クロツクφ1,φ2を生成す
るためのクロツクであり、信号INTENDは蓄積
動作が終了したことをPRSへ知らせる信号であ
る。
SNSの出力信号OSはクロツクφ1,φ2に同期し
た時系列の像信号であり、SDR内の増幅回路で
増幅された後、AOSとしてPRSに出力される。
PRSはAOSをアナログ入力端子から入力し、CK
に同期して、内部のA/D変換機能でA/D変換
後、RAMの所定のアドレスに順次格納する。
同じくSNSの出力信号であるSAGCは、SNS
内のAGC(自動利得制御:Ato Gain Control)
用センサの出力であり、SDRに入力されて、
SNSの蓄積制御に用いられる。
SPCは撮影レンズを介した被写体からの光を受
光する露出制御用の測光センサであり、その出力
SSPCはPRSのアナログ入力端子に入力され、
A/D変換後、所定のプログラムに従つて自動露
出制御AEに用いられる。
DDRはスイツチ検知および表示用回路であり、
信号CDDRが“H”のとき選択されて、SO,SI,
SCLKを用いてPRSから制御される。即ち、PRS
から送られてくるデータに基づいてカメラの表示
部材DSPの表示を切り替えたり、カメラの各種
操作部材に連動するスイツチSWSのオン・オフ
状態を通信によつてPRSへ報知する。
スイツチSW1,SW2は不図示のレリーズボ
タンに連動したスイツチで、レリーズボタンの第
1段階の押下によりSW1がオンし、引き続いて
第2段階までの押下でSW2がオンする。コンピ
ユータPRSは後述するように、SW1オンで測
光、自動焦点調節動作を行い、SW2オンをトリ
ガとして露出制御とフイルムの巻き上げを行う。
尚、SW2はマイクロコンピユータPRSの「割込
み入力端子」に接続され、SW1オン時のプログ
ラム実行中でもSW2オンによつて割込みがかか
り、直ちに所定の割込みプログラムへ移行するこ
とが出来る。
MTR1はフイルム給送用、MTR2はミラー
アツプ・ダウンおよびシヤツタばねチヤージ用の
モータであり、各々の駆動回路MDR1,MDR
2により正転・逆転の制御が行われる。PRSか
らMDR1,MDR2に入力されている信号M1
F,M1R,M2F,M2Rはモータ制御用の信
号である。
MG1,MG2は各々シヤツタ先幕・後幕走行
開始用マグネツトで、信号SMG1,SMG2、増
幅トランジスタTR1,TR2で通電され、PRS
によりシヤツタ制御が行われる。
尚、スイツチ検知および表示用回路DDR、モ
ータ駆動回路MDR1,MDR2、シヤツタ制御
は、本発明と直接関わりがないので、詳しい説明
は省略する。
レンズ内制御回路LPRSにLCKに同期して入力
される信号DCLは、カメラからレンズFLNSに対
する命令のデータであり、命令に対するレンズの
動作が予め決められている。
LPRSは、所定の手続きに従つてその命令を解
析し、焦点調節や絞り制御の動作や、出力DLC
からのレンズの各種パラメータ(開放Fナンバ
ー、焦点距離、デフオーカス量対繰り出し量の係
数等)の出力を行う。
実施例では、ズームレンズの例を示しており、
カメラから焦点調節の命令が送られた場合には、
同時に送られてくる駆動量・方向に従つて、焦点
調節用モータLMTRを信号LMF,LMRによつ
て駆動して、光学系を光軸方向移動させて焦点調
節を行う。光学系の移動量はエンコーダ回路
ENCFのパルス信号SENCFでモニターして、
LPRS内のカウンタで計数しており、所定の移動
が完了した時点で、LPRS自身が信号LMF,
LMRを“L”にしてモータLMTRを制動する。
このため、一旦カメラから焦点調節の命令が送
られた後、カメラ内の制御装置PRSはレンズの
駆動が終了するまで、レンズ駆動に関して全く関
与する必要がない。
又、カメラから絞り制御の命令が送られた場合
には、同時に送られてくる絞り段数に従つて、絞
り駆動用としては公知のステツピング・モータ
DMTRを駆動する。
ENCZはズーム光学系に付随したエンコーダ回
路であり、LPRSはENCZからの信号SENCZを
入力してズーム位置を検出する。LPRS内には各
ズーム位置におけるレンズパラメータが格納され
ており、カメラ側のPRSから要求があつた場合
には、現在のズーム位置に対応したパラメータを
カメラへ送出する。
上記構成によるカメラの動作について第7図以
下のフローチヤートに従つて説明する。
不図示の電源スイツチがオンとなると、マイク
ロコンピユータPRSへの給電が開始され、PRS
はROMに格納されたシーケンスプログラムの実
行を開始する。
第7図は上記プログラムの全体の流れを表わす
フローチヤートである。上記操作にてプログラム
の実行が開始されると、ステツプ(001)を経て、
ステツプ(002)においてレリーズボタンの第1
段階押下によりオンとなるスイツチSW1の状態
検知がなされ、SW1オフのときにはステツプ
(003)へ移行して、PRS内のRAMに設定されて
いる制御用のフラグ、変数を総てクリアし、初期
化する。
上記ステツプ(002)、(003)はスイツチSW1
がオンとなるか、あるいは電源スイツチがオフと
なるまでくり返し実行される。SW1がオンする
ことによりステツプ002からステツプ(005)へ移
行する。
ステツプ(005)では露出制御のための「測光」
サブルーチンを実行する。PRSは第6図に示し
た測光用センサSPCの出力SSPCをアナログ入力
端子に入力し、A/D変換を行つて、そのデイジ
タル測光値から最適なシヤツタ制御値、絞り制御
値を演算して、それぞれをRAMの所定アドレス
へ格納する。そして、レリーズ動作時にはこれら
値に基づいてシヤツタおよび絞りの制御を行う。
続いてステツプ(006)で「像信号入力」サブ
ルーチンを実行する。このサブルーチンのフロー
は第8図に示しているが、PRSは焦点検出用セ
ンサ装置SNSから像信号の入力を行う。詳細は
後述する。
次のステツプ(007)で、入力した像信号に基
づいて撮影レンズのデフオーカス量DEFを演算
する。具体的な演算方法は本出願人によつて特願
昭61−160824号公報等に開示されているので詳細
な説明は省略する。
ステツプ(008)では「予測演算」サブルーチ
ンを実行する。「予測演算」サブルーチンはレン
ズ駆動量の補正を行うものであり、そのフローを
第1図に示している。
続いて、ステツプ(009)では「レンズ駆動」
サブルーチンを実行し、先のステツプ(008)で
補正されたレンズ駆動量DLに基づいてレンズ駆
動を行う。この「レンズ駆動」サブルーチンは第
9図にそのフローを示している。レンズ駆動終了
後は再びステツプ(002)へ移行して、SW1が
オフするか不図示のスイツチSW2がオンするま
で、ステツプ(005)〜(009)がくり返して実行
され、動いている被写体に対しても好ましい焦点
調節が行われる。
さて、レリーズボタンがさらに押しこまれてス
イツチSW2がオンすると、割込み機能によつ
て、いずれのステツプにあつても直ちにステツプ
(010)へ移行してレリーズ動作を開始する。
ステツプ(011)ではレンズ駆動を実行中かど
うか判別し、駆動中であれば、ステツプ(012)
に移行し、レンズに駆動停止命令を送出し、レン
ズを停止させ、ステツプ(013)に進み、レンズ
を駆動していなければ、すぐにステツプ(013)
に進む。
ステツプ(013)ではカメラのクイツクリター
ンミラーのミラーアツプを行う。これは、第6図
に示したモータ制御用信号M2F,M2Rにてモ
ーターMTR2を制御することで実行される。次
のステツプ(014)では先のステツプ(005)の測
光サブルーチンで既に格納されている絞り制御値
をレンズへ送出してレンズに絞り制御を行わせ
る。
ステツプ(013)、(014)のミラーアツプと絞り
制御が完了したか否かはステツプ(015)で検知
するわけであるが、ミラーアツプはミラーに付随
した不図示の検知スイツチにて確認することが出
来、絞り制御は、レンズに対して所定の絞り値ま
で駆動したか否かを通信で確認する。いずれかが
未完了の場合には、このステツプで待機し、引き
続き状態検知を行う。両者の制御終了が確認され
るとステツプ(016)へ移行される。
ステツプ(016)では先のステツプ(005)の測
光サブルーチンで既に格納されているシヤツタ制
御値にてシヤツタの制御を行いフイルムを露光す
る。
シヤツタの制御が終了すると次のステツプ
(017)ではレンズに対して、絞りを開放状態にす
るように命令を送り、引き続いてステツプ(018)
でミラーダウンを行う。ミラーダウンはミラーア
ツプと同様にモータ制御用信号M2F,M2Rを
用いてモータMTR2を制御することで実行され
る。
次のステツプ(019)ではステツプ(015)と同
様にミラーダウンと絞り開放が完了するのを待
つ、ミラーダウンと絞り開放制御がともに完了す
るとステツプ(020)へ移行する。
ステツプ(020)では第6図に示したモータ制
御用信号M1F,M1Rを適正に制御することで
モーターMTR1を制御し、フイルム1駒分が巻
上げられる。
以上が予測AFを実施したカメラのシーケンス
である。
次に第8図に示した「像信号入力」サブルーチ
ンについて説明する。
「像信号入力」は新たな焦点検出動作の最初に
実行される動作であり、このサブルーチンがコー
ルされると、ステツプ(101)を経てステツプ
(102)にて、マイクロコンピユータPRS自身が
有している自走タイマのタイマ値TIMERを
RAM上の記憶領域TNに格納することによつて、
焦点検出動作の開始時刻を記憶している。
次のステツプ(103)では、レンズ駆動量補正
式(6)、(7)、(9)中の時間間隔TM1,TM2に対応す
るTM1,TM2を更新する。ステツプ(103)を実
行する以前には、TM1,TM2には前回の焦点検
出動作における時間間隔が記憶されており、また
TN1には前回の焦点検出動作を開始した時刻が
記憶されている。
従つてTM2は前々回から前回まで、TN1−TN
は前回から今回までの焦点検出動作の時間間隔を
表わし、これが式(6)、(7)、(9)中のTM1,TM2
相当するRAM上の記憶領域TM1,TM2に格納さ
れるわけである。そしてTN1には次回の焦点検
出動作のために今回の時刻TNが格納される。即
ち、ステツプ(103)にて記憶領域TM1,TM2
は常に前々回から前回までと前回から今回までの
焦点検出動作時間が記憶される。
さて、次のステツプ(104)でセンサ装置SNS
に光像の蓄積を開始させる。具体的にはマイクロ
コンピユータPRSがCSDRをHとなし、センサ駆
動回路SDRに通信にてSOとしての「蓄積開始コ
マンド」を送出して、これを受けてSDRはセン
サ装置SNSの光電変換素子部のクリア信号CLR
を“L”にして電荷の蓄積を開始させる。
ステツプ(105)では自走タイマのタイマ値を
変数TIに格納して現在の時刻を記憶する。
次のステツプ(106)ではコンピユータPRSへ
の入力INTEND端子の状態を検知し、蓄積が終
了したか否かを調べる。センサ駆動回路SDRは
蓄積開始と同時に信号INTENDを“L”にし、
センサ装置SNSからのAGC信号SAGC(蓄積量を
表わす信号)をモニタし、該SAGCが所定レベル
に達すると、信号INTENDを“H”にし、同時
に電荷転送信号SHを所定時間“H”にして、光
電変換素子部の電荷をCCD部に転送させる構造
を有している。
ステツプ(106)でINTEND端子が“H”なら
ば蓄積が終了したということでステツプ(110)
へ移行し、“L”ならば未だ蓄積が終了していな
いということでステツプ(107)へ移行する。
ステツプ(107)では自走タイマのタイマ値
TIMERから、ステツプ(105)で記憶した時刻
TIを減じて変数TEに格納する。従つてTEには
蓄積開始してからここまでの時刻、いわゆる蓄積
時間が格納されることになる。次のステツプ
(108)ではTEと定数MAXINTを比較し、TEが
MAXINT未満ならばステツプ(106)へ戻り、
再び蓄積終了待ちとなる。TEがMAXINT以上
になるとステツプ(109)へ移行して、強制的に
蓄積終了させる。強制蓄積終了はコンピユータ
PRSから上記通信号にて回路SDRへ「蓄積終了
コマンド」を送出することで実行される。SDR
はPRSから「蓄積終了コマンド」が送られると、
電荷転送信号SHを所定時間“H”にして光電変
換部の電荷をCCD部へ転送させる。ステツプ
(109)までのフローでセンサの蓄積は終了するこ
とになる。
ステツプ(110)ではセンサ装置SNSの像信号
OSをセンサ駆動回路SDRで増幅した信号AOSの
A/D変換およびそのデイジタル信号のRAM格
納を行う。より詳しく述べるならば、SDRは
PRSからのクロツクCKに同期してCCD駆動用ク
ロツクφ1,φ2を生成してSNS内部の制御回路へ
与え、SNSはφ1,φ2によつてCCD部が駆動さ
れ、CCD内の電荷は、像信号として出力OSから
時系列的に出力される。この信号はSDR内部の
増巾器で増巾された後に、AOSとしてPRSのア
ナログ入力端子へ入力される。PRSは自らが出
力しているクロツクCKに同期してA/D変換を
行い、A/D変換後のデイジタル像信号を順次
RAMの所定アドレスに格納してゆく。
このようにして像信号の入力を終了するとステ
ツプ(111)にて「像信号入力」サブルーチンを
リターンする。
第9図に「レンズ駆動」サブルーチンのフロー
チヤートを示す。
このサブルーチンが実行されると、ステツプ
(202)においてレンズと通信して、2つのデータ
「S」「PTH」を入力する。「S」は撮影レンズ固
有の「デフオーカス量対焦点調節レンズくり出し
量の係数」であり、例えば全体くり出し型の単レ
ンズの場合には、撮影レンズ全体が焦点調節レン
ズであるからS=1であり、ズームレンズの場合
には各ズーム位置によつてSは変化する。
「PTH」は焦点調節レンズLNSの光軸方向の移
動に連動したエンコーダENCFの出力1パルス当
たりの焦点調節レンズのくり出し量である。
従つて焦点調節すべきデフオーカス量DL、上
記S,PTHにより焦点調節レンズのくり出し量
をエンコーダの出力パルス数に換算した値、いわ
ゆるレンズ駆動量FPは次式で与えられることに
なる。
FP=DL×S/PTH ステツプ(203)は上式をそのまま実行してい
る。
ステツプ(204)ではステツプ(203)で求めた
FPをレンズに送出して焦点調節レンズ(全体く
り出し型単レンズの場合には撮影レンズ全体)の
駆動を命令する。
次のステツプ(205)で、レンズと通信してス
テツプ(206)で命令したレンズ駆動量FPの駆動
が終了したか否かを検知し、駆動が終了するとス
テツプ(206)へ移行して「レンズ駆動」サブル
ーチンをリターンする。
尚、レンズ駆動の終了検知は上述の如く駆動量
FPが回路LPRS入力され、且つレンズ駆動がな
されるとエンコーダ回路ENCFのパルスSENCF
がLPRS内のカウンターにて計数されており、こ
の計数値が上記FPと一致したか否かの判別が回
路LPRS内にて行われ、計数値とFPとが一致し
た際のLPRSの出力状態を上記ステツプ(205)
での通信にて検知され上記ステツプ(206)へ移
行するものである。
次に「予測演算」サブルーチンのフローを第1
図で説明する。第1図は「予測演算」サブルーチ
ンのフローを示したものであり、レリーズタイム
ラグ及びAFタイムラグを考慮したレンズ駆動量
を計算するものである。ステツプ(302)、(303)
では、今回の予測演算のためのデータの更新を行
つている。
即ち、ステツプ(302)では、メモリーDF2
データをDF1に入力する。メモリーDF2には今回
の該サブルーチンが行われる以前には前回のデフ
オーカス量が入力されているが、今回の該サブル
ーチンが実行される時点ではDF2の内容は前々回
のデフオーカス量となつてしまうので、これをメ
モリーDF1に入力し、メモリーDF1には常に前々
回のデフオーカス量がストアーされる様なしてい
る。
又、メモリーDF3の内容をDF2に入力し、DF2
に常に前回のデフオーカス量が、又、今回の検出
デフオーカス量DEFをDF3にストアーして、DF3
に常に今回のデフオーカス量が格納される様なし
ている。
又、ステツプ(303)ではメモリーDL2のデー
タをメモリーDL1に入力し、DL1に常に前々回の
レンズ駆動量データーをストアーする。又データ
ーDLをメモリーDL2に入力する。データーDLは
前回の駆動量データーであり、メモリーDL2には
常に直前に行われたレンズ駆動量データーが格納
される。
以上のステツプ(302)、(303)にて過去複数回
前から今回のデフオーカス量及びレンズ駆動量デ
ーターが各メモリーに更新され格納される。
ステツプ(304)、(305)ではメモリーDF1
DF3,DL1,DL2,TM1,TM2に格納されたデー
タに基づき、(6)、(7)式のa,b項を表わすA,B
を求める。
次のステツプ(306)では後述のサブルーチン
にて被写体が近づいているか、遠ざかつている
か、停止しているかを判定する。
ステツプ(307)では後述のサブルーチンにて、
見込みタイムラグTLを計算し、ステツプ(308)
へ移行する。
ステツプ(308)では後述のサブルーチンにて
補正係数TFを求めステツプ(309)へ移行する。
ステツプ(309)では各メモリーのデータ及び
ステツプ(304)、(305)、(307)、(308)の演算結
果にもとづき、前述の第10式に応じた次式のよう
な演算を行い DL=TF・A〔(TM1+TM2+TL)2 −(TM1+TM22〕+B・TL+DF3 (15) 今回の像面移動量換算のレンズ駆動量DLを求
める。この後ステツプ(310)にてリターンする。
この様にして予測演算が行われると、ステツプ
(009)にて上述のレンズ駆動がなされ、レンズは
像面位置を一致させる位置へ移行される。
次に「被写体の移動方向判定」サブルーチンの
フローについて説明する。
第10図は「被写体の移動方向判定」のフロー
を示したものであり、ステツプ(402)では、測
距時間間隔TM2での平均像面移動速度V1を演算
する。この平均像面移動速度は次式のように計算
される。
V1=(x3−x2)/TM2 =(DF3+DL2−DF2)/TM2 (16) 次のステツプ(403)では像面移動速度V1があ
る所定の値VAより小さいかどうか比較し、小さ
ければステツプ(405)へ、大きければステツプ
(404)へ移行する。ここで所定の値VAは正の値
であり、本実施例ではVA=0.5mm/secとし、V1
がVAより大きければ被写体が近づいてくると判
断し、ステツプ(404)に進み、このステツプ
(404)でDVを「1」にし、次のステツプ(408)
でリターンする。またステツプ(403)でV1が
VAより小さい場合にはステツプ(405)に進み、
ステツプ(405)ではV1を所定の値VBと比較し、
V1がVBより大きければステツプ(407へ移行し、
そうでなければステツプ(406)へ移行する。但
しVBの値は負の値であり、ここではVB=−0.5
mm/secの像面移動速度とする。
ステツプ(406)ではDVを「−1」にして、
次のステツプ(408)でリターンする。またステ
ツプ(407)ではDVを「0」にし、次のステツ
プ(408)でリターンする。
このように本実施例では、像面移動速度がVA
(0.5mm/sec)以上であれば被写体が近づいてき
ていると判断し、DV=1とし、像面移動速度が
VB(−0.5mm/sec)以上、VA(0.5mm/sec)以下
であれば被写体はほとんど移動していないと判断
しDV=0とする。また像面移動速度がVB(−0.5
mm/sec)以下であれば被写体が遠ざかつていく
と判断しDV=−1とする。
このように、このサブルーチンでは被写体の移
動方向が近づいているときをDV=1、遠ざかつ
ているときをDV=−1、そして停止しているか
あるいはあまり移動していない場合をDV=0と
している。
次に「見込みタイムラグTL演算」サブルーチ
ンのフローについて説明する。
第11図は「見込みタイムラグTL演算」のフ
ローを示したものであり、ステツプ(502)では
先のフローで設定されたDVが「1」かどうかを
判別し、DV=1であればステツプ(503)へ進
み、DV≠1であればステツプ(504)へ移行す
る。ステツプ(503)では被写体が近づいてくる
場合の見込みタイムラグTLを計算し、本実施例
では次式のように算出される。
TL=TM2+TR+TA (17) 但し、TA=20msecとする。
また従来のTLに対してTA=20msecだけ見込
みタイムラグを長くとつたが、これは20msecで
ある必要はなく他の値でも良く、また他のパラメ
ータ、たとえば像面移動速度やカメラ−被写体間
の距離、撮影レンズのIDや焦点距離、(6)、(7)式
で算出される係数a,bによつて後ピン傾向が強
くなるときにはTAが大きくなるように変えても
良い。
次にステツプ(504)ではDV=0かどうか判
別し、DV=0であればステツプ(505)へ進み
DV≠0であればステツプ(506)へ進む。ステ
ツプ(505)では被写体はあまり移動していない
のでTLは特に補正の必要はなく、従来と同様に
次式のように計算される。
TL=TM2+TR (18) そしてステツプ(505)を終えるとステツプ
(507)へ進みリターンする。
またステツプ(506)では被写体が遠ざかつて
いる場合の見込みタイムラグTLを次式のように
して算出する。
TL=TM2+TR−TB (19) 但し、TB=20ms これは従来のTLに対してTB(=20ms)だけ短
くTLをとつたものであるが、これは20msである
必要はなく、他の値でも良く、また他のパラメー
タ、たとえば像面移動速度、カメラ−被写体間の
距離、撮影レンズのIDや焦点距離、(6)、(7)式の
係数a,bなどによつて後ピン傾向が強くなると
きにはTBを大きくするように変えるものでも良
い。
そしてステツプ(506)を終了するとステツプ
(507)へ進みリターンにこのフローを終了する。
すなわち被写体が近づいてくる場合には、TL
を従来のものより20ms長くし、遠ざかつていく
場合には20ms短くしている。
次に「補正係数演算」サブルーチンのフローに
ついて説明する。
第12図は「補正係数演算」のフローを示した
ものであり、ステツプ(602)では、焦点検出動
作時間間隔と予測に用いるタイムラグとの比TX
=(TM1+TM2)/(2・TL)を各記憶領域
TM1,TM2のデーター及び上記ステツプ(307)
にて求めたTLに基づき計算し、次のステツプへ
進む。
ステツプ(603)では、ステツプ(602)で得ら
れたTXによつて2次の項を補正する係数TFを
算出し、リターンする。
本実施例では、レリーズタイムラグが一定であ
れば、TXの値が小さいときは焦点検出動作時間
間隔が短くなることに着目し、TXが小さくなる
と補正係数TFも小さくなるように設定した(0
<TF≦1)。また、TXが大きい場合にはTFを
過剰に小さくすると逆に悪影響を与えるため、
TXが大きいときにはTFが1に近づくように設
定した。
以上の如く、本発明ではステツプ(309)にて
(9)式にて求めるレンズ駆動量における2次項の係
数を低減する様補正しているので、(9)式に基づい
たレンズ駆動量の誤差を減少させることが出来
る。
第13図、第14図は実際に本発明を実施した
場合の効果を示したものである。
第13図の縦軸は像面位置、横軸は時刻であ
り、被写体がカメラに近づいてくる場合の変化を
示したものである。ここでt1,t2は過去の測距時
刻であり、t3は今回測距を行つた時刻、そしてt4
が予測目標とする時刻である。また実線は実際の
像面位置であり、破線が補正を行つた予測関数で
ある、 この図で従来は予測目標t4に対して、次式のよ
うにTLを設定していた。
TL=t4−t3 (20) すると、そのときの予測誤差はδeだけ後ピンと
なつてしまう。それに対し、本発明によるTLの
設定はt4′を目標とするようになつており、次式
のようになる。
TL=t4′−t3=t4−t3+TA (21) そしてTLをTAだけ長くすることにより予測
誤差δe′は従来のδeよりも大幅に減少している。
すなわち、より実際の像面位置に近い位置にレン
ズを駆動し、高精度のレンズ制御が可能となるわ
けである。
第14図も同様に縦軸が像面位置、横軸は時刻
であり、この場合は被写体がカメラから遠ざかつ
ていくときの変化を示したものである。
ここで、t1,t2は過去に測距を行つた時刻、t3
は今回測距を行つた時刻であり、t4が予測目標と
する時刻である。また実線は実際の像面位置であ
り、破線は補正を行つた予測関数である。
この図で従来は予測目標に対してTLを次式の
ように設定していた。
TL=t4−t3 すると、このときの予測値はδeだけ後ピンとな
つてしまう。それに対して、本発明のTLはt4
はなく、TBだけ手前のt4′を目標とするように設
定するため次式のようになる。
TL−t4′−t3=t4−t3−TB すると、このときの予測誤差はδe′に減少し、
従来のものより高精度のレンズ制御を行うことが
出来る。
以上の本発明の動作をまとめると以下の様にな
る。
第1図における予測演算サブルーチン中のステ
ツプ(306)にて被写体の移動方向を検知して被
写体が近づいてくると判定した時にはステツプ
(307)にてTLを通常時より長めに設定する。こ
れによりステツプ(309)で求められるレンズ駆
動量は通常予測時よりも大、即ち所定量上乗せさ
せることが出来、上述の後ピン量を減少させるこ
ととなる。一方、移動方向が遠ざかつていると判
定した時にはTLを短めに設定することとなり、
レンズ駆動量を通常予測時よりも少、即ち所定量
減少させることが出来、この場合も後ピン量を減
少させることが出来る。
また本実施例では、像面移動速度が小さい場合
には、特に見込みタイムラグTLを操作する必要
はないので従来のTLと同じ設定としたが、これ
によつて被写体が近づいたり、遠ざかつたりする
場合、あるいはあまり大きく移動していない場合
に、急激にTLの値が大きく切換わるのを防止す
ることができる。また、この領域ではTLの補正
値を−TBからTAに連続的あるいは多段階に変
化するように設定すれば、よりスムーズにTLを
切換えることが可能となる。
更に像面移動速度が小さい領域では、追従補正
の必要性はないので、この領域では追従補正を禁
止し、最後に得られた焦点検出結果に対してデフ
オーカス量が「0」となるようにレンズ制御を行
つてもなんら問題はない。
また本実施例においては、被写体の動きを検知
して、見込みタイムラグの切換えを行つたが、こ
れは被写体の動きによつて切換えるだけでなく、
例えばカメラの撮影モードが、単写、連写では各
シーケンスに差があるため、当然見込みタイムラ
グについても変更する必要がある。また同じ連写
においても、過去複数回の測距データを用いる予
測AFでは1コマ目、2コマ目、あるいはそれ以
降のコマ数では各測距の間に他のシーケンスが入
るため見込みタイムラグを変更する必要がある。
このようにカメラの撮影条件や撮影モードによつ
て見込みタイムラグを変更する必要のある場合に
は、見込みタイムラグを適切なタイムラグに変更
することにより、高精度の焦点調節を広い範囲に
渡つて行うことが可能となる。
更に被写体の動き、及び撮影条件による見込み
タイムラグの変更単独に行うことに限定するもの
ではなく、両方の状態を考慮して見込みタイムラ
グを考慮しても良い。
〔発明の効果〕
以上説明したように、従来の予測AF(追従補
正)を行う場合に、焦転検出誤差やレンズ駆動誤
差による予測誤差を減少させるために、予測関数
の高次の項に補正をかけていたが、これによつて
像面の非線形な移動に対する追従性能が低下し、
常に後ピンになる傾向があつたが、本発明の見込
みタイムラグの補正により常にピントの合つた高
精度の予測AFが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の焦点調節装置に用いる予測演
算動作を説明するためのプログラムを示す説明
図、第2図は本発明の焦点調節装置による予想動
作の原理を説明するための説明図、第3図は予想
動作時における焦点検出誤差やレンズ駆動誤差に
よつて発生する予測誤差の説明図、第4図、第5
図は予測関数の補正による予測誤差発生の説明
図、第6図は本発明の焦点調節装置の一実施例を
示す回路図、第7図は第6図示の自動焦点調節装
置の動作を説明するプログラムフローを示す説明
図、第8図は第7図中の「像信号入力」サブルー
チンを示す説明図、第9図は第7図中の「レンズ
駆動」サブルーチンを示す説明図、第10図は第
1図中の「被写体の移動方向判定」サブルーチン
を示す説明図、第11図は第1図中の「見込みタ
イムラグ演算」サブルーチンを示す説明図、第1
2図は第1図中の「補正係数演算」サブルーチン
を示す説明図、第13図、第14図は本発明の効
果を示した説明図である。 PRS…マイクロコンピユータ、LPRS…制御回
路、LCM…通信バツフア回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 焦点検出回路出力に基づいてレンズを駆動す
    る焦点調節装置において、過去の焦点調節動作に
    おける焦点調節データを時間をフアクターとする
    高次の関数式により演算し、設定された所定時間
    後における被写体の像面位置又は被写体位置に応
    じたレンズ駆動量を予測演算する演算回路を設
    け、所定時間後の被写体位置に対して合焦させる
    べくレンズ駆動を行なう焦点調節装置において、 前記関数式の最高次の係数に対して1より小
    で、かつ0より大の所定値を乗じた補正係数を有
    する補正関数式にて前記予測演算を行なわせる補
    正回路と、被写体の移動方向を判定する判定回路
    と、該判定回路にて判定された移動方向に応じて
    前記予測演算に際して使用される時間を前記設定
    された所定時間に所定の補正時間を加算又は減算
    した時間に設定する調定回路を設けたことを特徴
    とする自動焦点調節装置。
JP222289A 1989-01-09 1989-01-09 自動焦点調節装置 Granted JPH02181738A (ja)

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