JPH054180U - 地球上の対蹠点を知るための世界地図その他の地図及び地球儀 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 この考案は，トレーシングペーパー・フィル
ム等の透明な素材の上に世界地図・区分図・球儀舟型図
を表示し表裏反転させて，又は表裏反転させて表示し，
（地球儀の場合さらにそれ自体を貼り合わせ，又は透明
な球体に貼付して，）同縮尺の世界地図・区分図・地球
儀に重ねることにより，容易に地球の裏側を知ることを
可能にする世界地図などの地図及び地球儀の組合せに関
するものである。 【構成】 トレーシングぺーパーやフィルム等の透明な
素材にメルカトル図法による世界地図を同じ縮尺で表示
し表裏反転させ，又は表裏反転させて，上下逆さまにし
た世界地図（２）を元の世界地図（１）に重ねる。二つ
の世界地図を赤道の線で合わせながら，一方の子午線を
他方の東（西）経１８０度の経線に合わせる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は，従来のメルカトル図法による世界地図などの地図と地球儀に透 明な反転表示の世界地図などの地図や地球儀をかぶせて，容易に地球上の対蹠 点を知るための地図の組合せと地球儀の組合せに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来，世界地図や地球儀には地球の裏側を部分的に示す対蹠図などは、あっ たが，網羅的に地球上の対蹠点を示す世界地図や地球儀は無く，細かい計算な どの手仕事が必要であり，しかも全体像を掴むことなど不可能で，不便であっ た。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題点】

本案は，その欠点を除いて，手間のかからない，しかも興味ある地球上の対 蹠点を知るための世界地図などの地図及び地球儀を開発しようとするものであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

いまその解決手段を図面に追いながら説明すれば， 世界地図の場合 （イ）メルカトル図法による世界地図１を，トレーシングペーパーやフィ ルム等の透明な素材に同じ縮尺で表示し表裏反転させた，又は，表裏 反転させて表示した世界地図２を設ける。 （ロ）こうしてできた世界地図２を上下１８０度回転させ，元の世界地図 １に重ねる。これで地球上の表裏関係を確保できる。 （ハ）両方の世界地図の赤道を合わせる。これで北緯と南緯の逆の経度を 確保できる。 （ニ）一方の世界地図の子午線と他方の世界地図の東（西）経１８０度の 経線を合わせる。これで東経と西経の逆の位置関係が確保できる。 以上のように組合せる。 区分図や海図の場合 （イ）メルカトル図法により投影された区分地図又は海図をトレーシング ペーパーやフィルム等の透明な素材に同じ縮尺で表示し表裏反転させ た，又は表裏反転させて表示した区分地図又は海図３を設ける。 （ロ）こうしてできた区分地図又は海図３を上下１８０度回転させる。 （ハ）それを元の区分地図又は海図で表された地域と地球上で対蹠点どお しの関係にある地域の，同じ縮尺の区分地図又は海図４に重ねる。こ れで地球上の表裏関係を確保できる。 （ニ）双方の区分地図又は海図の特定の対蹠点を重ねる。これで経度・緯 度とも逆の位置関係を確保できる。 以上のように組合せる。 地球儀の場合 （イ）球儀用舟型図をフィルム等の透明な素材に同じ縮尺で表示し表裏反 転させた，又は，表裏反転させて表示した球儀用舟型図を設ける。 （ロ）こうしてできた球儀用舟型図を貼りつけてできた円球を設ける。 （ハ）こうしてできた地球儀６を北極点が下，南極点が上になるよう上下 １８０度回転させて普通の地球儀５にかぶせる。これで地球上の表裏 関係を確保できる。 （ニ）双方の地球儀の赤道を合わせる。これで南緯と北緯の逆の関係が確 保できる。 （ホ）一方の地球儀の子午線と他方の地球儀の東（西）経１８０度の経線 を合わせる。これで東経と西経の逆の位置関係が確保できる。 以上のように組合せる。

【０００５】

【作用】

次に本案の作用を述べると，こうして出来た世界地図と地球儀により地球 の裏側が一目で分かって興味深い。そして地球上でどの国とどの国が真裏の 関係にたっているかが分かる。 区分地図相互間では，互いに陸地同志の関係にたっていれば，ある人の家 の地球の反対側にある家に住む人の住所や名前まで分かることも論理的に可 能になる。

【０００６】

【実施例】

メルカトル図法による世界地図相互間では，赤道から南北に経度で６０度 から７０度くらいまでは，大陸や島の重なり合いがよく分かったが，極点近 辺での大陸相互の対蹠関係を把握することは，極めて難しい。これは，メル カトル図法が極点近辺を論理的に描き得ないという欠点に基づくもので，致 し方無い。 その分，地球儀相互間では，極点付近の大陸や島相互の重なり合いがよく 分かった。 等しい縮尺の区分地図相互間では，ある家とある家とが地球の真裏関係に 立っていることまでよく分かった。

【０００７】

【考案の効果】

従来の世界地図に比べて，地球の裏側を意識させるため，地球が単なる平 面的な広がりではなく，球体であることを示しているため，地理学習上の効 果がある。 メルカトル図法の世界地図には，地球が球形であるため，地球の東西方向 を示すことが出来ず，本当の地球の姿を歪めてしまうという欠点があるが， 本考案によれば例えばニュージーランドとスペインが地球上で裏表の関係に あることが示されるので，メルカトル図法と本考案によって，歪んだ地球観 を矯正する効果が得られる。 従来の地球儀では，地球の裏側まで見通すことが，不可能であり，また透 明なビーチボールに印刷された地球儀でも，正確にどことどこが真に表裏の 関係にあるのかは分からなかったが，この考案により，はっきりと地球の裏 側どおしの関係が示された。 区分地図では，地球の裏側に人が住んでいる人にとっては，裏側に住む人 を特定することまで可能になった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の世界地図

【図２】本考案の区分地図

【図３】本考案の地球儀

【符号の説明】

１は普通のメルカトル図法による世界地図 ２は反転逆さまの世界地図 ３は特定地点の反転逆さまの区分地図又は海図 ４は特定地点と地球上で対蹠点の関係にある地域の区分
地図又は海図 ５は普通の地球儀 ６は反転逆さまの地球儀

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】（イ）メルカトル図法による世界地図１
   を，トレーシングペーパーやフィルム等の透明な素材に
   同じ縮尺で表示し表裏反転させた，又は，表裏反転させ
   て表示した世界地図２を設ける。 （ロ）こうしてできた世界地図を上下１８０度回転さ
   せ，元の世界地図１に重ねる。 （ハ）両方の世界地図の赤道を合わせる。 （ニ）一方の世界地図の子午線と他方の世界地図の東
   （西）経１８０度の経線を合わせる。 以上の如く構成された，地球上の対蹠点を知るための世
   界地図。
2. 【請求項２】（イ）メルカトル図法により投影された区
   分地図又は海図をトレーシングペーパーやフィルム等の
   透明な素材に同じ縮尺で表示し表裏反転させた，又は表
   裏反転させて表示した区分地図又は海図３を設ける。 （ロ）こうしてできた区分地図又は海図を上下１８０度
   回転させる。 （ハ）それを元の区分地図又は海図で表された地域と地
   球上で対蹠点どおしの関係にある地域の，同じ縮尺の区
   分地図又は海図４に重ねる。 （ニ）双方の区分地図又は海図の特定の対蹠点を重ね
   る。以上の如く構成された，地球上の対蹠点を知るため
   の区分地図又は海図。
3. 【請求項３】（イ）球儀用舟型図をフィルム又はビニー
   ル等の透明な素材に同じ縮尺で表示し表裏反転させた，
   又は表裏反転させて表示した球儀用舟型図を設ける。 （ロ）こうしてできた球儀用舟型図を貼りつけてできた
   円球を設ける。 （ハ）こうしてできた円球からなる地球儀６を北極点が
   下，南極点が上になるよう上下１８０度回転させて普通
   の地球儀にかぶせる。 （ニ）双方の地球儀の赤道を合わせ，一方の地球儀の子
   午線と他方の地球儀の東（西）経１８０度の経線を合わ
   せる。 以上の如く構成された，地球上の対蹠点を知るための地
   球儀。