JPH0541638U - 非接触式チヤツク装置 - Google Patents

非接触式チヤツク装置

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JPH0541638U
JPH0541638U JP9201491U JP9201491U JPH0541638U JP H0541638 U JPH0541638 U JP H0541638U JP 9201491 U JP9201491 U JP 9201491U JP 9201491 U JP9201491 U JP 9201491U JP H0541638 U JPH0541638 U JP H0541638U
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work
gas
plate portion
holding
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正博 吉岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 必要空気量及び必要空気圧の低減化を図るこ
とができ、しかも、ワークを十分に安定した状態で保持
する。 【構成】 ワーク保持中心Lに対して開閉する2つの爪
1,1と、上プレート部5、下プレート部6及び外周部
7からコ字状に形成された保持体3と、気体膜生成手段
14とを備える。気体膜生成手段は、気体供給源11か
らの気体を第1及び第2で1組の吐出孔12,13から
吐出して、ワーク4の上面及び上プレート部の下面5
a、ワークの外周面及び外周部の内面7a、及びワーク
の下面及び下プレート部の上面6aのそれぞれの間に連
続する気体膜を生成するようになっている。第1の吐出
孔は上プレート部の下面に下向きに開口し、第2の吐出
孔は下プレート部の上面に上向きに開口させて、各保持
体に2組ずつ設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば、IC用のウエハーやコンピュータ用のハードディスクなど の円板状のワークを非接触状態で保持する非接触式チャック装置に関するもので ある。
【0002】
【従来の技術】
この種のウエハーやハードディスクなどは製造工程での異物の付着を嫌うため に、その搬送に際しては、上記ウエハーなどをチャック装置により非接触状態で 保持して搬送することが、一般的に行われている。
【0003】 このような非接触式チャック装置としては、従来より、負圧を利用するものが 知られている。これは、例えば、図6に示すように、ノズルaを通して空気が吹 き込まれるクッション室bの下部に反転部cを備えており、ノズルaの下方に円 板状のワークdを配置して上記ノズルaから空気を吹き込むことにより、上記ワ ークdを非接触状態でチャックしようとするものである。すなわち、この装置は 、上記空気が上記クッション室bから反転部cを通って外部に吹き出される際に 、上記クッション室bで正圧を、上記反転部cで負圧をそれぞれ発生させて、こ れら正圧、負圧及びワークdの自重による重力などの力のバランスによって、ワ ークdと反転部cとの間に膜厚h4 の空気膜を形成して、上記ワークdを浮遊状 態で吸引チャックするようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の非接触式チャック装置では、空気の負圧を利用するため に、真空雰囲気中で使用することができないという欠点がある。また、上記負圧 を利用して形成される空気膜の膜厚h4 が、例えば、0.8mmと比較的大きい 上に、上記空気膜の形成がワークdの片面を対象としたものであるために、上記 ワークdの保持剛性が比較的小さく、十分に安定した保持を行うことができず、 しかも、ノズルaに供給する空気の必要量も比較的多いという不都合がある。さ らに、上記反転部cの形状が、この反転部cで発生する負圧の程度に微妙に影響 するために、反転部cを所定の負圧を発生させる所定の形状に正確に製作しなけ ればならないという問題もある。
【0005】 そこで、このような問題を解消するために、ワークの下面に上方に吹き当てる 吹き出し空気により浮上させることによって非接触状態で保持するという一種の 空気軸受の原理を利用することが考えられる。ところが、一般に、空気軸受によ ると比較的高圧(例えば、4kg/cm2 G以上)の空気の供給が必要であり、 これに対応するための圧縮機などの設備を必要とする。また、単に、ワークの下 面側に空気膜を形成して浮上させるだけでは、比較的多量の空気を必要とする上 に、ワークの保持を十分に安定した状態で行うことができない場合を生じる。
【0006】 この考案は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とすると ころは、必要空気量及び必要空気圧力の低減化を図ることができ、しかも、十分 に安定した状態で保持することができる非接触式チャック装置を提供することに ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の考案は、板状のワークを非接触状 態で保持する非接触式チャック装置であって、ワーク保持中心に対して水平方向 に移動可能に配置された少なくとも2つの爪と、この各爪を、上記ワークに近付 けてそのワークを保持する閉じ位置と、上記ワークから離してそのワークの保持 を解除する開き位置との間に移動させるアクチュエータと、上記各爪のそれぞれ から上記ワーク保持中心側に突出しかつ上下方向に所定間隔を隔てて相対向する 上プレート部及び下プレート部と、両者の上記ワーク保持中心側とは反対側の端 部同士を結合する外周部とからコ字状に形成された保持体と、気体供給源から供 給される気体を吐出する気体吐出孔を有して、上記保持体の上プレート部及び下 プレート部の相対向面間に上記ワークの外周部が配置される各爪の閉じ位置で、 上記気体吐出孔から吐出される気体により、上記ワークの上面と上記上プレート 部の下面との間と、上記ワークの外周面と上記外周部の内面との間と、上記ワー クの下面と上記下プレート部の上面との間とに連続する気体膜を生成する気体膜 生成手段とを備える。そして、上記気体吐出孔を、上記上プレート部の下面に下 向きに開口する第1の吐出孔と、この第1の吐出孔に相対向して上記下プレート 部の上面に上向きに開口する第2の吐出孔とで1組を構成するとともに、装置全 体で少なくとも3組以上の気体吐出孔を上記ワーク保持中心を中心とする円周上 に設ける構成とするものである。
【0008】 また、請求項2記載の考案は、請求項1記載の考案の非接触式チャック装置に おいて、爪を装置全体で2つ設け、この各爪の各保持体に気体吐出孔を2組ずつ 設け、上記各爪の閉じ位置で、一方の保持体の気体吐出孔と、他方の保持体の気 体吐出孔とをワーク保持中心を挟んで相対向するように配置する構成とするもの である。
【0009】 さらに、請求項3記載の考案は、請求項1記載の考案の非接触式チャック装置 において、爪を装置全体で3つ設け、この各爪の各保持体のそれぞれに気体吐出 孔を1組ずつ設け、上記各爪の閉じ位置で、全体で3組の気体吐出孔をワーク保 持中心を中心とする円周を3等分する位置に配置する構成とするものである。
【0010】
【作用】
上記の構成により、請求項1記載の考案では、各爪の開き位置からアクチュエ ータを作動させて、各爪を保持体の上プレート部及び下プレート部の相対向面間 に上記ワークの外周部が配置された閉じ位置にし、この閉じ位置で第1の吐出孔 からワークの上面に下向きに、第2の吐出孔から上記ワークの下面に上向きにそ れぞれ気体が吐出されるとともに、両方向からの吐出気体がワークの外周面及び 保持体の外周部の両者間で互いに衝突することにより、上記ワークを浮上状態に 保つ縦断面形状がコ字状の空気膜が形成されるために、開放空間にあるワークの 下面に対して上向きに気体を吐出させて上記ワークを浮上させる場合よりも、気 体の必要量及び圧力は小さくて済む。しかも、3組の気体吐出孔からの上向き及 び下向きの吐出気体により上記ワークの外周部が3箇所で上下方向から押圧され て所定位置に支持される。
【0011】 また請求項2記載の考案では、上記請求項1記載の考案による作用に加えて、 ワークの外周部が円周方向の4箇所で、しかもワーク保持中心を挟んで相対向す る位置で保持されるために、上記請求項1記載の考案の場合よりも、より安定し た保持状態となる。
【0012】 さらに請求項3記載の考案では、上記請求項1記載の考案による作用に加えて 、ワークの外周部が円周方向に3等分した位置で保持されるために、上記請求項 1記載の考案の場合よりも、より安定した保持状態となる。
【0013】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】 図1ないし図3は本考案の第1実施例に係るチャック装置を示し、このチャッ ク装置は、ワーク保持中心Lを中心とする円周上に相対向して配置された2つの 爪1,1と、この2つの爪1,1を互いに連結する平行チャック本体2と、上記 2つの爪1,1の下端部の上記ワーク保持中心L側に一体に突設された保持体3 ,3とを備えている。
【0015】 上記爪1,1は、上記ワーク保持中心Lに対して放射方向から近付いてIC用 ウエハーなどの円板状ワーク4を保持する閉じ位置(図1に実線で示す位置)と 、その保持を解除する開き位置(同図に一点鎖線で示す位置)との間を移動可能 になっており、また、上記平行チャック本体2は、上記各爪1,1を同期移動さ せて上記閉じ位置及び開き位置のそれぞれに位置固定するようになっている。す なわち、上記爪1,1は、水平状態に保持されるワーク4に対して水平方向に開 閉可能になっている。
【0016】 上記保持体3は、互いの内面が所定間隔を隔てて上下方向に相対向するように 配置された上プレート部5及び下プレート部6と、両者の上記ワーク保持中心L 側と反対側の端部同士を結合する外周部7とから縦断面形状がコ字状になるよう に構成されたものであり、周方向両側と上記ワーク保持中心L側とに向いた開口 部8を有している。上記上プレート部5及び下プレート部6の両者間の内間隔は 、ワーク4の厚みに、このワーク4の上下面側に形成されるガス膜の厚みに相当 する隙間量を加えた所定の値となるように設定されている。また、上記閉じ位置 における相対向する両保持体3,3の外周部7,7の内面7a,7aの間隔は、 上記ワーク4の外径に、このワーク4の外周面側に形成されるガス膜の厚みに相 当する隙間量を加えた所定の値となるように設定されている。
【0017】 上記上プレート部5、下プレート部6及び外周部7のそれぞれの内部には、互 いに連通するガス供給通路9が形成され、このガス供給通路9の上流端側は供給 通路10を介してガス供給源11に接続されている一方、下流端側は気体吐出孔 である上プレート部5の第1の吐出孔12及び下プレート部6の第2の吐出孔1 3で絞られて外部に開放されている。上記第1の吐出孔12は上記上プレート部 5の内面である下向き面5aに下向きに開口し、上記第2の吐出孔13は上記下 プレート部6の内面である上向き面6aに上向きに開口するように形成され、こ の第1及び第2で1組の吐出孔12,13が上下方向に相対向するように配置さ れている。そして、この吐出孔12,13は、1つの保持体3に対して2組ずつ (図2参照)が形成され、両保持体3,3で合計4組の吐出孔12,12…,1 3,13…は、ワーク保持中心Lを中心とする円周上であって、上記ワーク保持 中心Lを挟んで相対向するように配置されている。
【0018】 また、上記上プレート部5及び下プレート部6の開口部8を構成する端縁部に は、外方に向かって間隔が徐々に広くなる上下一対のテーパー面5b,6b(図 3参照)が形成され、ワーク4を上記上プレート部5及び下プレート部6の両者 間に挿入しやすいようになっている。
【0019】 上記第1の吐出孔12,12…、第2の吐出孔13,13…、供給通路9,1 0及びガス供給源11などにより気体膜生成手段14が構成されている。この気 体膜生成手段14は、上記ガス供給源11から所定の加圧状態の空気、窒素ガス もしくはヘリウムガスなどのいわゆるクリーンガスを上記供給通路9,10を通 して上記第1及び第2の吐出孔12,12…,13,13…に供給し、この第1 及び第2の吐出孔12,12…,13,13…から吐出して所定のガス膜を形成 するようになっている。すなわち、各爪1,1が閉じ位置に位置設定されて、ワ ーク4の外周部が上プレート部5及び下プレート部6の両内面5a,6aの間に 挟まれるように配置された状態で、ガス供給源11からのクリーンガスが上記第 1の吐出孔12,12…からワーク4の上面に下向きに、上記第2の吐出孔13 ,13…からワーク4の下面に上向きにそれぞれ吐出されることにより、上記ワ ーク4の上面と上プレート部5の下向き面5aとの間に膜厚h1 のガス膜15( 図3参照)が、上記ワーク4の下面と下プレート部6の上向き面6aとの間に膜 厚h2 のガス膜16が、上記ワーク4の外周面と外周部7の内面7aとの間に膜 厚h3 のガス膜17がそれぞれ生成され、ワーク4が保持体3の内部に、その内 面5a,6a,7aと互いに離れた状態で浮上するようになっている。
【0020】 したがって、上記実施例では、ワーク4のチャッキング状態で、爪1,1が平 行チャック本体2により閉じ位置に位置固定され、ガス供給源11からの所定圧 力のクリーンガスが供給されると、上記第2の吐出孔13から上記クリーンガス が上向きに吐出されて、このクリーンガスがワーク4の下面に当たってこのワー ク4を上方に押し上げようとする。そして、そのクリーンガスの一部はワーク4 の下面に沿って外周部7の側に吹込まれ、他部は上記ワーク4の下面に沿って開 口部8から吹き出される。これにより、上記ワーク4の下面及び下プレート部6 の上向き面6aの両者間には、ワーク4を上方に浮上させるガス膜16が形成さ れる。
【0021】 一方、上記第1の吐出孔12からは上記クリーンガスが下向きに吐出され、こ のクリーンガスは上記ワーク4の上面に当たって、そのワーク4を下方に押し下 げようとする。そして、そのクリーンガスの一部は、上記第2の吐出孔13から のクリーンガスと同様に、ワーク4の上面に沿って外周部7の側に吹込まれ、他 部は上記ワーク4の上面に沿って開口部8から吹き出される。これにより、上記 ワーク4の上面及び上プレート部5の下向き面5aの両者間には、上記ガス膜1 6による浮上力に抗して、保持体3の内面5a,6aの間であって、この両者5 a,6aから離れた上下方向位置に、上記ワーク4を保つガス膜15が形成され る。
【0022】 また、上記ワーク4の上面及び下面に沿って外周部7の側に吹込まれたクリー ンガスは、ワーク4の外周面及び外周部7の内面7aの両者間で互いに衝突して 上記内面7aに沿って周方向に吹き出される。これにより、ワーク4は上記外周 部7の内面7aから離されて、このワーク4を、両保持体3,3間であって、そ れらの外周部7,7の内面7a,7aと互いに離れた状態に保つガス膜17が形 成される。
【0023】 このように、形成されるガス膜15,16,17によって、上記ワーク4を非 接触状態で保持することができる。しかも、このワーク4は、上面側が上記ガス 膜15による下向きの押圧力を、下面側が上記ガス膜16による上向きの押圧力 をそれぞれ受け、この両押圧力のバランスにより確実に所定の上下方向位置に保 たれるとともに、外周面側が上記ガス膜17によるワーク保持中心L側への押圧 力により確実に所定の水平位置に保たれる。このため、ワーク4を十分に安定し た状態で保持することができる。さらに、ワーク4は、その円周方向の4箇所で あって、各2箇所ずつがワーク保持中心Lを挟んで相対向する位置のそれぞれで 、第1及び第2の吐出孔12,13から下向き及び上向きに吐出されるクリーン ガスを受けるために、上記保持状態をより安定したものにすることができる。こ のため、ワーク4の搬送に際して、例えば、ロボットによるワーク4の位置決め を容易に行うことができ、上記搬送の自動化を促進することができる。
【0024】 しかも、上記チャッキング状態の保持体3の内部は、上プレート部5、下プレ ート部6及び外周部7によって、ワーク4の上下面及び外周面を囲む閉鎖空間と なっているために、開放空間にあるワークを浮上させる場合よりも、ガス供給圧 力を比較的低くすることができるとともに、必要ガス量を低減させることができ る。この結果、保持体3の上プレート部5と下プレート部6との間隔からワーク 4の厚みを除いた隙間の量、すなわち、ガス膜15の膜厚h1 にガス膜16の膜 厚h2 を加えた値を小さくする程、大きい効果を得ることができる。したがって 、ガス供給源11用の設備として圧縮機などを用いる必要はなく、ブロワ程度の もので十分に対応することができ、設備費の低減化及びクリーンガスの費用の低 減化を図ることができる。
【0025】 なお、上記効果を確認するために、第1及び第2の吐出孔12,13の孔径を 0.2mmに、上プレート部5及び下プレート部6の両者間隔からワーク4の厚 みを除いた隙間を0.8mmにそれぞれ設定したチャック装置を用いて、自重3 0〜100gのワーク4を非接触状態で保持できるガス供給圧及び必要ガス量を 測定した。その結果、ガス供給圧が0.5〜1.0kg/cm2 Gの範囲で上記 ワーク4は完全に浮上して非接触状態となり、その時の必要空気量は2〜3Nl (ノルマルリットル)/minであった。
【0026】 図4は本考案の第2実施例に係るチャック装置を示し、このチャック装置は、 第1実施例と同様に、ワーク保持中心Lを挟んで相対向する2つの爪1,1(図 1参照)及び保持体3,3と、ガス膜生成手段14とを備えたものである。そし て、相対向する一方の保持体3は2組の第1及び第2の吐出孔12,12,13 ,13を、他方の保持体3は1組の第1及び第2の吐出孔12,13をそれぞれ 有しており、全体で3組の第1及び第2の吐出孔12,…,13,…は、ワーク 保持中心Lを中心とする円周上であって、各組の吐出孔が二等辺三角形の頂点を 構成するように配置されている。
【0027】 なお、上記第2実施例のチャック装置は、その気体吐出孔の数及び配置が第1 実施例と異なるのみで、その他の構成は、第1実施例のものと同じであるために 、同一部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0028】 そして、上記第2実施例の場合は、保持状態の安定度において上記第1実施例 と比べるとやや劣るものの、吐出されるクリーンガスによりワーク4の外周部を 3箇所から支持することができるために十分に安定した保持状態を実現すること ができる。また、第1実施例と同様に、ガス供給圧及び必要ガス量の低減化を図 ることができ、それによる設備費などの低減化を図ることができる。
【0029】 図5は本考案の第3実施例に係るチャック装置を示し、このチャック装置は、 ワーク保持中心Lに対して点対称となるように配置された3つの爪1,1,1及 び保持体3,3,3と、ガス膜生成手段14とを備えたものである。そして、各 保持体3は、それぞれ1組の第1及び第2の吐出孔12,13を有しており、全 体で3組の第1及び第2の吐出孔12,…,13,…は、ワーク保持中心Lに対 して点対称となるように配置されている。すなわち、上記吐出孔12,…,13 …は、ワーク保持中心Lを中心とする円周上であって、その円周を3等分する位 置に設けられている。
【0030】 なお、上記チャック装置におけるその他の構成は、第1実施例のものと同じで あるために、同一部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0031】 そして、上記第3実施例の場合は、円周方向に等間隔に配置された3つの保持 体内3,3,3のガス膜17,17,17(図3参照)によって、ワーク4の外 周面が3方向からワーク保持中心Lに向かって押圧保持されるために、上記ワー ク4が水平方向にずれないように、より確実に所定の位置に規制することができ 、上記ワーク4をより安定した状態に保持することができる。また、第1実施例 と同様に、ガス圧及び必要ガス量の低減化を図ることができ、それによる設備費 などの低減化を図ることができる。
【0032】 なお、本考案は上記第1、第2及び第3実施例に限定されるものではなく、そ の他種々の変形例を包含するものである。例えば、上記実施例では、爪及び保持 体を2つもしくは3つ設けているが、これに限らず、例えば4つ以上のものを設 けてもよい。
【0033】 また、上記実施例では、第1及び第2で1組の吐出孔を3組もしくは4組設け ているが、これに限らず、例えばワークの自重が大となれば、その自重に応じて 5組以上設けてもい。
【0034】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1記載の考案における非接触式チャック装置によ れば、気体膜生成手段により形成される縦断面形状がコ字状の気体膜によって、 ワークを非接触状態で保持することができ、しかも、ワークは、少なくとも3組 の気体吐出孔からの吐出気体により、円周方向の少なくとも3箇所で、ワークの 上面側が下向きに、下面側が上向きに押圧されて支持されるとともに、ワーク保 持中心に対して開閉方向に配置された少なくとも2つの爪の各保持体の外周部内 面側の気体膜により、上記ワークの外周面側がワーク保持中心側に2方向から押 圧されて支持されるために、上記ワークを確実に所定位置に保って十分に安定し た保持状態を実現することができる。このため、ワークの搬送に際して、例えば 、ロボットによるワークの位置決めを容易に行うことができ、上記搬送の自動化 を促進することができる。
【0035】 また、チャッキング状態の保持体の内部はワークの上下面及び外周面を囲む閉 鎖空間となっているために、開放空間にあるワークを浮上させる場合よりも、気 体吐出孔から吐出させる気体の圧力を比較的低くすることができるとともに、必 要気体量を低減させることができる。したがって、ガス供給源用の設備として圧 縮機などを用いる必要はなく、ブロワ程度のもので十分に対応することができ、 設備費の低減化及びクリーンガスの費用の低減化を図ることができる。
【0036】 また、請求項2記載の考案によれば、ワークは、その円周方向の4箇所で、第 1及び第2の吐出孔から下向き及び上向きに吐出される気体を受けて所定の上下 方向位置に保持されるとともに、上記ワークの外周面がワーク保持中心を挟んで 相対向する2方向からワーク保持中心側に押されて所定の水平方向位置に保持さ れるために、ワークの保持状態をより安定したものにすることができる。
【0037】 さらに、請求項3記載の考案によれば、ワークは、その円周方向の3箇所で、 第1及び第2の吐出孔から下向き及び上向きに吐出される気体を受けて所定の上 下方向位置に保持されるとともに、上記ワークの外周面がワーク保持中心に対し て点対称となる3方向からワーク保持中心側に押されて所定の水平方向位置に保 持されるために、ワークの保持状態をより安定したものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】図1の保持体の拡大図である。
【図4】第2実施例を示す図2相当図である。
【図5】第3実施例を示す図2相当図である。
【図6】従来の非接触式チャック装置を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 爪 2 平行チャック本体(アクチュエータ) 3 保持体 4 ワーク 5 上プレート部 6 下プレート部 7 外周部 11 ガス供給源(気体供給源) 12 第1の吐出孔(気体吐出孔) 13 第2の吐出孔(気体吐出孔) 14 気体膜生成手段 15,16,17 ガス膜(気体膜)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状のワークを非接触状態で保持する非
    接触式チャック装置であって、 ワーク保持中心に対して水平方向に移動可能に配置され
    た少なくとも2つの爪と、 この各爪を、上記ワークに近付けてそのワークを保持す
    る閉じ位置と、上記ワークから離してそのワークの保持
    を解除する開き位置との間に移動させるアクチュエータ
    と、 上記各爪のそれぞれから上記ワーク保持中心側に突出し
    かつ上下方向に所定間隔を隔てて相対向する上プレート
    部及び下プレート部と、両者の上記ワーク保持中心側と
    は反対側の端部同士を結合する外周部とからコ字状に形
    成された保持体と、 気体供給源から供給される気体を吐出する気体吐出孔を
    有し、上記保持体の上プレート部及び下プレート部の相
    対向面間に上記ワークの外周部が配置される各爪の閉じ
    位置で、上記気体吐出孔から吐出される気体により、上
    記ワークの上面と上記上プレート部の下面との間と、上
    記ワークの外周面と上記外周部の内面との間と、上記ワ
    ークの下面と上記下プレート部の上面との間とに連続す
    る気体膜を生成する気体膜生成手段とを備えており、 上記気体吐出孔は、上記上プレート部の下面に下向きに
    開口する第1の吐出孔と、この第1の吐出孔に相対向す
    るとともに上記下プレート部の上面に上向きに開口する
    第2の吐出孔とで1組が構成されるとともに、装置全体
    で少なくとも3組以上の気体吐出孔が上記ワーク保持中
    心を中心とする円周上に設けられていることを特徴とす
    る非接触式チャック装置。
  2. 【請求項2】 爪は装置全体で2つ設けられ、この各爪
    の各保持体には気体吐出孔が2組ずつ設けられ、上記各
    爪の閉じ位置で、一方の保持体の気体吐出孔と、他方の
    保持体の気体吐出孔とがワーク保持中心を挟んで相対向
    するように配置されている請求項1記載の非接触式チャ
    ック装置。
  3. 【請求項3】 爪は装置全体で3つ設けられ、この各爪
    の各保持体のそれぞれには気体吐出孔が1組ずつ設けら
    れ、上記各爪の閉じ位置で、全体で3組の気体吐出孔が
    ワーク保持中心を中心とする円周を3等分する位置に配
    置されている請求項1記載の非接触式チャック装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110640965A (zh) * 2019-10-28 2020-01-03 安徽艾迪文新材料有限公司 一种发泡片材发泡系统的智能机械手
JP2022161793A (ja) * 2021-04-09 2022-10-21 浙江大学 拡張放射流動機構

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