JPH0541610A - 移動体用アンテナ - Google Patents

移動体用アンテナ

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JPH0541610A
JPH0541610A JP19669391A JP19669391A JPH0541610A JP H0541610 A JPH0541610 A JP H0541610A JP 19669391 A JP19669391 A JP 19669391A JP 19669391 A JP19669391 A JP 19669391A JP H0541610 A JPH0541610 A JP H0541610A
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dipole antenna
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Atsushi Taniyoshi
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高さを低く構成し、しかも無指向性とする。 【構成】 鉄道車両およびバスの屋根上には、ホイップ
アンテナ10の立上り部16の基端部を固定し、このホ
イップアンテナ10は、立上り部16から屈曲して水平
に延びる水平部17を有し、この立上り部16の途中に
は、水平面内で弯曲してリング状に形成される一対のア
ンテナ素線で構成されるダイポールアンテナ9の前記ア
ンテナ素線の一方の遊端部を固定する。したがって、ホ
イップアンテナ10による無指向性を達成することがで
き、しかも高さを低くし、さらにホイップアンテナ10
による垂直偏波信号の受信と、ダイポールアンテナ9に
よる水平偏波信号の受信とによって、偏波面ダイバーシ
ティを達成することもまた可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば鉄道車両およ
びバスなどの屋根上に設置して有利に実施することがで
きる移動体用アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は、図7に示されてい
る。ダイポールアンテナのアンテナ素線1,2は水平に
配置され、給電点3において、送信のために給電し、ま
た受信のために、接続される。このような図7に示され
るダイポールアンテナの平面図において、指向性は、参
照符4で示されるとおりであり、したがってあらゆる方
向からの電波を受信することができず、たとえば矢符5
で示されるように、アンテナ素線1,2の軸線方向から
の電波を受信することはできない。
【0003】したがってダイポールアンテナは、高さが
低い、いわゆるロー プロファイル形であって、その寸
法形状は移動体に好適であるけれども、指向性が問題と
なって移動体に関連して実施することはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高さ
が低く、しかも無指向性である移動体用アンテナを提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、水平面内で弯
曲してリング状に形成される一対のアンテナ素線でダイ
ポールアンテナを構成し、移動体に固定された立上り部
と、その立上り部から屈曲して水平に延びる水平部とを
有するホイップアンテナを構成し、ホイップアンテナの
立上り部の途中に、ダイポールアンテナの各アンテナ素
線の一方の遊端部を固定することを特徴とする移動体用
アンテナである。
【0006】また本発明は、前記ホイップアンテナの立
上り部の途中に固定した前記ダイポールアンテナの各ア
ンテナ素線の一方の遊端部に対して、他方の遊端部を給
電点としたことを特徴とする。
【0007】さらにまた本発明は、前記ホイップアンテ
ナの立上り部の途中に固定した前記ダイポールアンテナ
の各アンテナ素線の前記一方の遊端部を給電点としたこ
とを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明に従えば、移動体の屋根上などに、ホイ
ップアンテナの立上り部を固定し、この立上り部からは
屈曲して水平に延びる水平部が形成されており、またこ
のホイップアンテナの立上り部の途中には、一対のアン
テナ素線でリング状に形成されたダイポールアンテナの
各アンテナ素線の一方の遊端部が固定され、したがって
このホイップアンテナによって無指向性を達成すること
ができ、このホイップアンテナでは上述のように水平部
を有して、高さを低く構成することができ、このとき無
指向性はほとんど保たれ、アンテナ特性が劣化するとい
う問題はない。
【0009】しかも本発明では、ホイップアンテナによ
って、たとえば放送局からの垂直偏波信号を受信するこ
とができ、またダイポールアンテナによって水平偏波信
号を受信することができる。一般に、都会では、放送局
から垂直偏波信号が放射されていても、ビルディングに
よる電波の反射によって、水平偏波成分が大きく表れる
ことがあり、したがってホイップアンテナのみによる放
送受信状態が悪化するおそれがあり、また放送局から水
平偏波信号が放射されているとき、ビルディングによる
電波の反射などによって、垂直偏波成分が大きく表れる
ことがあり、したがってダイポールアンテナだけでは安
定した放送の受信が困難である。そこで、ダイポールア
ンテナとホイップアンテナとを用いた偏波面ダイバーシ
ティを達成することが、本発明によれば、容易に可能で
あるという優れた効果が達成され、マルチパスノイズの
発生による受信状態の悪化を抑制することができる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の斜視図である。
移動体用アンテナ7は、鉄道車両またはバスなどの金属
製または電気絶縁性材料から成る屋根8上に設けられ、
ダイポールアンテナ9とホイップアンテナ10とを有す
る。ダイポールアンテナ9は一対のアンテナ素線11,
12を有し、これらのアンテナ素線11,12は水平面
内に軸線を有し、弯曲してリング状に形成される。各ア
ンテナ素線11,12は第1部分11a,12aと、そ
れらの第1部分11a,12aから垂直に延びる第2部
分11b,12bと、それらの第2部分11b,12b
から垂直に連なる第3部分11c,12cとを有する。
第1部分11a,12aの遊端部は参照符13で示すよ
うに給電点となっている。第3部分11c,12cの遊
端部14,15は、ホイップアンテナ10の立上り部1
6の途中に、参照符35で示されるように電気絶縁性合
成樹脂などによって固定される。
【0011】前記ホイップアンテナ10は、前記立上り
部16と、その立上り部から屈曲して水平に延びる水平
部17とを有する。立上り部16の基端部は参照符18
で示されるように給電点となっている。ダイポールアン
テナ9の給電点13とホイップアンテナ10の給電点1
8とからの信号は、切換えスイッチ19を介して増幅回
路20に供給されて増幅され、車内に設けられたアンテ
ナ21から再送信される。したがって車内では、たとえ
ばAM(振幅変調)放送およびFM(周波数変調)放送
を、個人的に所有しているラジオ受信機によって受信す
ることができる。比較回路22は、各アンテナ9,10
からの信号の大小を比較し、大きい信号が増幅回路20
に与えられるように、スイッチ19のスイッチング状態
を切換える。
【0012】図2は、ダイポールアンテナ9の平面図で
ある。ダイポールアンテナ9の第1部分11a,12a
の合計の長さL1と、第2部分11b,12bの長さL
2とは、水平面内で正方形の各辺を構成するようにして
水平偏波信号に対して無指向性とすることができる。実
際には、アンテナ素線11,12の第1部分11a,1
2a、第3部分11c,12cの放射量が大きく、した
がってL1<L2に選んでも、無指向性を得ることはで
き、そのようにすれば小形化を図ることができる。FM
放送の周波数帯域76〜90MHzにおいて、L1=L
2=45cmに選んでもよく、受信すべき放送の波長を
λとするとき、
【0013】
【数1】
【0014】図3は、ホイップアンテナ10の側面図で
ある。立上り部16の高さをL3とし、水平部17の長
さをL4とし、受信すべき放送の波長をλとするとき、
【0015】
【数2】
【0016】立上り部16の高さL3は、本件発明者の
実験によれば、受信感度を向上する観点から、λ/10
以上であることが好ましく、特に好ましくは、λ/8〜
λ/9以上に選ぶことが好ましい。屋根8は接地され
た、または接地されていない金属製であってもよいけれ
ども、絶縁性材料であってもよい。屋根8が金属製であ
るときには、ホイップアンテナ10の立上り部16に取
付けるダイポールアンテナの高さL5(図1参照)は、
たとえば20cm以上に定めることが、感度の向上の観
点から、好ましい。FM放送の受信のためには、たとえ
ばL3を30cmとし、L4を60〜70cmに選ぶ。
【0017】ダイポールアンテナ9は、水平偏波信号を
受信し、ホイップアンテナ10は垂直偏波信号を受信
し、こうしてスイッチ19と比較回路22との働きによ
って、偏波面ダイバーシティアンテナを実現することが
できる。また1つの比較的小さな空間に、2本のアンテ
ナ9,10を設けることができ、アンテナの小形化が要
求される移動体には好ましいことである。こうして特に
FM放送帯の偏波面の乱れに対応して、常に安定した受
信状態を、偏波面ダイバーシティアンテナによって達成
することができる。
【0018】図4は、本発明の他の実施例の簡略化した
斜視図である。この実施例は前述の実施例に類似し、対
応する部分には同一の参照符を付す。移動体の屋根8に
は、電気絶縁性材料、たとえば合成樹脂製の筒体32,
33が立設され、この筒体32内には、ホイップアンテ
ナ10の立上り部16が図5に示されるように挿通さ
れ、水平部17は、その筒体32から突出して、もう1
つの筒体33を貫通して支持される。筒体33は筒体3
2と同様な材料から成る。ダイポールアンテナ9のアン
テナ素線11,12の第3部分11c,12cは、図6
に示されるように筒体32を挿通し、その筒体32によ
って支持される。アンテナ素線11,12の第1部分1
1a,12aは、筒体33によって支持される。
【0019】ホイップアンテナ10は、たとえば530
〜1700kHzのAM放送受信のためにまた、使用す
ることができ、こうしてFM放送とAM放送とをアンテ
ナ9,10を用いて受信することができる。このような
ホイップアンテナ10を用いてAM放送を聴取し、その
信号を増幅して鉄道車両内に再送信することによって、
その車両内では、窓ぎわでなくても、車内でAM放送を
ラジオ受信機によって聴取することが充分に可能とな
る。
【0020】なお、以上の実施例においては、ダイポー
ルアンテナ9の給電点13として、ホイップアンテナ1
0の立上り部16の途中に固定されていたのとは反対側
のアンテナ素線11,12の遊端部としたが、固定側の
遊端部14,15をダイポールアンテナ9の給電点13
とするようにしてもよい。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、移動体の
屋根上などに設けられたホイップアンテナの立上り部の
途中に、ダイポールアンテナのアンテナ素線の遊端部を
固定し、ホイップアンテナは、立上り部から屈曲して水
平に延びる水平部を有し、こうして高さを低くした形状
で、しかもホイップアンテナによる無指向性を達成する
ことができる。
【0022】さらにホイップアンテナは垂直偏波信号を
受信し、ダイポールアンテナは水平偏波信号を受信し、
したがってたとえば偏波面ダイバーシティアンテナを容
易に実現することができるという優れた効果が達成さ
れ、このことは、移動体において重要なことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の構成を示す斜視図で
ある。
【図2】図1に示されるダイポールアンテナ9の平面図
である。
【図3】図1に示されるホイップアンテナ10の側面図
である。
【図4】本発明の他の実施例の斜視図である。
【図5】筒体32の上部付近の断面図である。
【図6】筒体32に取付けられるダイポールアンテナ9
の第3部分11c,12cの端部14,15付近の断面
図である。
【図7】先行技術のダイポールアンテナの平面図であ
る。
【符号の説明】
7 移動体用アンテナ 8 屋根 9 ダイポールアンテナ 10 ホイップアンテナ 11,12 アンテナ素線 13,18 給電点 14,15 遊端部 16 立上り部 17 水平部 32,33 筒体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平面内で弯曲してリング状に形成され
    る一対のアンテナ素線でダイポールアンテナを構成し、 移動体に固定された立上り部と、その立上り部から屈曲
    して水平に延びる水平部とを有するホイップアンテナを
    構成し、 ホイップアンテナの立上り部の途中に、ダイポールアン
    テナの各アンテナ素線の一方の遊端部を固定することを
    特徴とする移動体用アンテナ。
  2. 【請求項2】 前記ホイップアンテナの立上り部の途中
    に固定した前記ダイポールアンテナの各アンテナ素線の
    一方の遊端部に対して、他方の遊端部を給電点としたこ
    とを特徴とする請求項1記載の移動体用アンテナ。
  3. 【請求項3】 前記ホイップアンテナの立上り部の途中
    に固定した前記ダイポールアンテナの各アンテナ素線の
    前記一方の遊端部を給電点としたことを特徴とする請求
    項1記載の移動体用アンテナ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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