JPH0541540Y2 - - Google Patents
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- JPH0541540Y2 JPH0541540Y2 JP1025289U JP1025289U JPH0541540Y2 JP H0541540 Y2 JPH0541540 Y2 JP H0541540Y2 JP 1025289 U JP1025289 U JP 1025289U JP 1025289 U JP1025289 U JP 1025289U JP H0541540 Y2 JPH0541540 Y2 JP H0541540Y2
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- case
- capacitor
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- housed
- fluorocarbon
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Landscapes
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本考案は、フロン液中にて使用するスナバコン
デンサに関するものであり、特に、諸特性の向上
に寄与するスナバコンデンサに係る。 [従来の技術] 一般にフロン液を収納するフロンタンクの容積
は、高圧ガス取締法などによりPV(圧力×体積)
値で取決められており、この中で使用されるコン
デンサ群のスペースも、必然的に制約されると同
時に耐振8.9G(JIS−D1601)に耐え、且つ低イン
ダクタンス化のスナバコンデンサが求められてい
る。 従来のフロン液中使用スナバコンデンサ(以下
コンデンサと称する。)はフロン液を汚染しない
銅材質を主体に作られるのが一般的である。第3
図および第4図は、このようなコンデンサの例を
示す図であり、第3図は定格5μF−3000VDCのコ
ンデンサ、第4図は定格0.68+0.68μF−
1500VDCのコンデンサを示している。 即ち、第3図および第4図に示すコンデンサに
おいては、上部開口形のケース1と上蓋2、およ
びコンデンサをフロンタンク内に取付けるための
取付脚3の材料として、銅が使用され、その表面
にはニツケルメツキが施されている。ここで、上
蓋2には、磁器製のブツシング4が半田付け加工
されており、このブツシング4を貫通する形で、
コンデンサ外部引出し用のボルト端子5が取付け
られている。 そして、このようなコンデンサの組立てに際し
ては、ケース1内に素子を収納した状態で、この
ケース1に上蓋2を被せ、上蓋2の周囲をシーマ
ーリング加工し、さらにその周囲を半田付けする
一方、ケース1背面の左右両側に突出するように
板状の取付脚3を配置し、ケース1に半田付けす
る。 ところで、第3図および第4図に示すコンデン
サを各2台ずつ、単体のフロンタンク内に収納す
る場合には、一体形の取付架台上にこれらのコン
デンサを取付けているが、このように構成した場
合、以下,のような欠点を生じてしまう。 第3図のコンデンサの外形寸法が175×93×
250mmであるのに対し、第4図のコンデンサの
外形寸法は120×50×173mmであり、各コンデン
サの外形寸法が全く異なる上、各コンデンサ間
にはそれぞれある程度の取付間隔を要するた
め、膨大な収納スペースが必要となり、全体の
寸法が大形化すると共に、取付架台の形状が複
雑化する。さらに、このような複雑形状の取付
架台を使用して、傷やダコンを付けないように
コンデンサを取付けなければならないため、取
付作業が困難化し、時間を要するものとなる。 ケース1、上蓋2、および取付脚3が、共に
ニツケルメツキの柔かい銅にて形成されている
ため、取付作業時に傷やダコンがついた場合、
露出した銅が腐蝕し、この腐蝕部から油漏れを
生ずる恐れがある。また、ケース1と上蓋2、
ケース1と取付脚3、上蓋2とブツシング4と
の各接合部は、共に半田付け加工されているた
め、耐振性が低く、振動によつてはがれるなど
して隙間を生じ、油漏れする恐れがある。さら
に、ブツシング4の材質が耐振性の低い磁器で
あるため、ブツシング4自体に亀裂を生じ、こ
こから油漏れを生ずる恐れもある。このような
油漏れを生じた場合、絶縁不良、耐電圧不良を
発生する危険性が極めて高くなる。 [考案が解決しようとする課題] 以上説明したように、従来、フロンタンク内に
多数のコンデンサを収納した場合には、全体の
寸法の大形化、取付架台の形状の複雑化、取付作
業の困難化および長時間化、ケース、上蓋、取
付脚などに生じた腐蝕部や接合部に生じた隙間か
らの油漏れによる絶縁不良、耐電圧不良などの欠
点を生じていた。 本考案は、上記のような従来技術の課題を解決
するために提案されたものであり、その目的は、
フロン液中の使用に供するスナバコンデンサにお
いて、小形化、簡素化、取付作業の容易化および
短時間化に大きく貢献し得るような優れたスナバ
コンデンサを提供することである。 また、耐振性を向上させ、油漏れの恐れをなく
し、良好な絶縁特性および耐電圧特性を実現する
ことも目的の一つである。 [課題を解決するための手段] 本考案によるスナバコンデンサは、ケース内に
定格が異なる複数個の素子を収納し、且つ上蓋に
2枚の円形フランジを設け、これらのフランジに
それぞれ複数本のブツシングを設けると共に、ケ
ースの左右側面の上下に、奥行き方向に伸びる筒
状の取付脚を設けたことを特徴としている。 また、ケース、上蓋、取付脚の材料としては、
フロン液を汚染しないステンレスを使用し、ブツ
シングの材料としては、セラミツクを使用するこ
とが考えられる。 [作用] 以上のような構成を有する本考案においては、
まず、単体のケース内に定格の異なる複数個の素
子を一括して収納することにより、全体の構成の
小形化、簡素化を実現でき、取付作業の容易化お
よび短時間化に寄与できる。 また、フロンタンク内には、本考案の対象であ
るコンデンサスタツクと共にGTOスタツクが取
付けられているが、本考案では、ケースの左右側
面の上下に、奥行き方向に伸びる筒状の取付脚を
設けたことにより、この取付脚の中空部に、ケー
スの奥行き寸法よりも長いボルトを通し、このボ
ルトをGTOスタツクの取付孔に貫通させること
で、両スタツクを連結して取付けることができる
利点もある。なお、筒状の取付脚が、ケースの補
強材としての役割を果すため、耐振性を向上でき
る利点もある。 さらに、ケース、上蓋、取付脚の材料としてス
テンレスを使用し、ブツシングの材料としてセラ
ミツクを使用した場合には、一層耐振性を向上で
きるため、油漏れの恐れをなくし、良好な絶縁特
性および耐電圧特性の実現に寄与できる。 [実施例] 以下に、本考案によるスナバコンデンサを、前
記した従来例と同じ定格、即ち定格5μF−
3000VDCの素子2個、定格0.68+0.68μF−
1500VDCの素子2個の計4素子を収納して構成
した一実施例を、第1図および第2図を参照して
具体的に説明する。なお、第3図および第4図に
示した従来技術と同一部品には同一符号を付して
いる。 まず、第1図において、ケース1、上蓋2、お
よび取付脚3は、ステンレス製とされている。ケ
ース1の寸法は、312×120×178mmとされ、ケー
ス1内には、前述した4個の素子が収納されてい
る。この状態で、ケース1の上部開口に上蓋2を
密着し、その周囲を溶接加工で接合して密閉状態
とし、しかる後、公知の手段によつて含浸剤を含
浸し、完成品とされている。そして、ケース1の
左右側面の上下には、奥行き方向に伸びる筒状の
取付脚3が溶接加工にて各1本ずつ接合されてい
る。また、上蓋2には、左右2枚の円形フランジ
6が溶接され、このフランジ6には、各7本のセ
ラミツク製のブツシング4が、銀ろう付け加工で
接合されている。なお、このブツシング4までを
含めた外形寸法の高さは212mmとなつている。 また、第2図は、各素子のボルト端子5への接
続状態を示す図であり、同図におけるCONNEC
番号11〜17,21〜27と、第1図の端子番号11〜
17,21〜27とは一致している。 以上のような構成を有する本考案のスナバコン
デンサをフロンタンク内に収納した場合、以下の
ような作用が得られる。 即ち、1個のケース内に1個の素子を収納して
単体のコンデンサとしていた従来技術において
は、定格の異なる多素子を収納する際、各コンデ
ンサの外形寸法が全く異なる上、各コンデンサ間
にはそれぞれある程度の取付間隔を要するため、
膨大な収納スペースが必要となり、全体の寸法が
大形化すると共に、取付架台の形状が複雑化し、
さらに、取付作業が困難化し、時間を要する欠点
があつた。これに対し、単体のケース内に定格の
異なる複数個の素子を一括して収納した本実施例
においては、コンデンサ間の間隔を必要とせず、
且つ複雑な形状の取付架台も必要としないので、
従来よりも大幅に全体の構成を小形化、簡素化で
き、取付作業の容易化および短時間化を実現でき
る。 また、フロンタンク内には、本考案の対象であ
るコンデンサスタツクと共にGTOスタツクが取
付けられているが、本実施例では、取付脚とし
て、ケース1の左右側面の上下に、奥行き方向に
伸びる筒状の取付脚3を設けたことにより、この
取付脚3の中空部に、ケースの奥行き寸法よりも
長いボルトを通し、このボルトをGTOスタツク
の取付孔に貫通させることで、両スタツクを連結
して取付けることができる利点もある。なお、筒
状の取付脚3はまた、ケースの補強材としての役
割を果すため、耐振性の向上においても貢献する
ものである。 さらに、従来技術においては、各部品がニツケ
ルメツキの柔かい銅にて形成されていたため、取
付作業時に傷やダコンがついた場合、露出した銅
が腐蝕し、この腐蝕部から油漏れを生じたり、ま
た、各接合部が共に半田付け加工されていたた
め、耐振性が低く、振動によつてはがれるなどし
て隙間を生じ、ここから油漏れすることなどがあ
り、このような油漏れにより、絶縁不良、耐電圧
不良を発生する欠点があつた。これに対し、本実
施例においては、ケース1、上蓋2、および取付
脚3を、共に銅よりも強度の高いステンレス製と
している上、取付脚3の取付や、上蓋2とケース
1との取付、およびフランジ6の取付を、半田付
けよりも取付強度の高い溶接加工にて行つている
ため、耐振性に優れている。従つて、本実施例に
おいては、腐蝕や隙間による油漏れの恐れがなく
なり、従つて、絶縁不良、耐電圧不良要因がなく
なつている。さらに、従来技術においては、ブツ
シング4の材質が耐振性の低い磁器であつたた
め、ブツシング4自体に亀裂を生じ、ここから油
漏れを生ずる恐れがあつたが、本実施例において
は、耐振性に優れたセラミツク製のブツシング4
を使用しているため、この点でも耐震性に優れて
いる。 また、以下の表は、本実施例と従来例の各5個
の試料についての、具体的な実験結果に基づく特
性比較を示している。
デンサに関するものであり、特に、諸特性の向上
に寄与するスナバコンデンサに係る。 [従来の技術] 一般にフロン液を収納するフロンタンクの容積
は、高圧ガス取締法などによりPV(圧力×体積)
値で取決められており、この中で使用されるコン
デンサ群のスペースも、必然的に制約されると同
時に耐振8.9G(JIS−D1601)に耐え、且つ低イン
ダクタンス化のスナバコンデンサが求められてい
る。 従来のフロン液中使用スナバコンデンサ(以下
コンデンサと称する。)はフロン液を汚染しない
銅材質を主体に作られるのが一般的である。第3
図および第4図は、このようなコンデンサの例を
示す図であり、第3図は定格5μF−3000VDCのコ
ンデンサ、第4図は定格0.68+0.68μF−
1500VDCのコンデンサを示している。 即ち、第3図および第4図に示すコンデンサに
おいては、上部開口形のケース1と上蓋2、およ
びコンデンサをフロンタンク内に取付けるための
取付脚3の材料として、銅が使用され、その表面
にはニツケルメツキが施されている。ここで、上
蓋2には、磁器製のブツシング4が半田付け加工
されており、このブツシング4を貫通する形で、
コンデンサ外部引出し用のボルト端子5が取付け
られている。 そして、このようなコンデンサの組立てに際し
ては、ケース1内に素子を収納した状態で、この
ケース1に上蓋2を被せ、上蓋2の周囲をシーマ
ーリング加工し、さらにその周囲を半田付けする
一方、ケース1背面の左右両側に突出するように
板状の取付脚3を配置し、ケース1に半田付けす
る。 ところで、第3図および第4図に示すコンデン
サを各2台ずつ、単体のフロンタンク内に収納す
る場合には、一体形の取付架台上にこれらのコン
デンサを取付けているが、このように構成した場
合、以下,のような欠点を生じてしまう。 第3図のコンデンサの外形寸法が175×93×
250mmであるのに対し、第4図のコンデンサの
外形寸法は120×50×173mmであり、各コンデン
サの外形寸法が全く異なる上、各コンデンサ間
にはそれぞれある程度の取付間隔を要するた
め、膨大な収納スペースが必要となり、全体の
寸法が大形化すると共に、取付架台の形状が複
雑化する。さらに、このような複雑形状の取付
架台を使用して、傷やダコンを付けないように
コンデンサを取付けなければならないため、取
付作業が困難化し、時間を要するものとなる。 ケース1、上蓋2、および取付脚3が、共に
ニツケルメツキの柔かい銅にて形成されている
ため、取付作業時に傷やダコンがついた場合、
露出した銅が腐蝕し、この腐蝕部から油漏れを
生ずる恐れがある。また、ケース1と上蓋2、
ケース1と取付脚3、上蓋2とブツシング4と
の各接合部は、共に半田付け加工されているた
め、耐振性が低く、振動によつてはがれるなど
して隙間を生じ、油漏れする恐れがある。さら
に、ブツシング4の材質が耐振性の低い磁器で
あるため、ブツシング4自体に亀裂を生じ、こ
こから油漏れを生ずる恐れもある。このような
油漏れを生じた場合、絶縁不良、耐電圧不良を
発生する危険性が極めて高くなる。 [考案が解決しようとする課題] 以上説明したように、従来、フロンタンク内に
多数のコンデンサを収納した場合には、全体の
寸法の大形化、取付架台の形状の複雑化、取付作
業の困難化および長時間化、ケース、上蓋、取
付脚などに生じた腐蝕部や接合部に生じた隙間か
らの油漏れによる絶縁不良、耐電圧不良などの欠
点を生じていた。 本考案は、上記のような従来技術の課題を解決
するために提案されたものであり、その目的は、
フロン液中の使用に供するスナバコンデンサにお
いて、小形化、簡素化、取付作業の容易化および
短時間化に大きく貢献し得るような優れたスナバ
コンデンサを提供することである。 また、耐振性を向上させ、油漏れの恐れをなく
し、良好な絶縁特性および耐電圧特性を実現する
ことも目的の一つである。 [課題を解決するための手段] 本考案によるスナバコンデンサは、ケース内に
定格が異なる複数個の素子を収納し、且つ上蓋に
2枚の円形フランジを設け、これらのフランジに
それぞれ複数本のブツシングを設けると共に、ケ
ースの左右側面の上下に、奥行き方向に伸びる筒
状の取付脚を設けたことを特徴としている。 また、ケース、上蓋、取付脚の材料としては、
フロン液を汚染しないステンレスを使用し、ブツ
シングの材料としては、セラミツクを使用するこ
とが考えられる。 [作用] 以上のような構成を有する本考案においては、
まず、単体のケース内に定格の異なる複数個の素
子を一括して収納することにより、全体の構成の
小形化、簡素化を実現でき、取付作業の容易化お
よび短時間化に寄与できる。 また、フロンタンク内には、本考案の対象であ
るコンデンサスタツクと共にGTOスタツクが取
付けられているが、本考案では、ケースの左右側
面の上下に、奥行き方向に伸びる筒状の取付脚を
設けたことにより、この取付脚の中空部に、ケー
スの奥行き寸法よりも長いボルトを通し、このボ
ルトをGTOスタツクの取付孔に貫通させること
で、両スタツクを連結して取付けることができる
利点もある。なお、筒状の取付脚が、ケースの補
強材としての役割を果すため、耐振性を向上でき
る利点もある。 さらに、ケース、上蓋、取付脚の材料としてス
テンレスを使用し、ブツシングの材料としてセラ
ミツクを使用した場合には、一層耐振性を向上で
きるため、油漏れの恐れをなくし、良好な絶縁特
性および耐電圧特性の実現に寄与できる。 [実施例] 以下に、本考案によるスナバコンデンサを、前
記した従来例と同じ定格、即ち定格5μF−
3000VDCの素子2個、定格0.68+0.68μF−
1500VDCの素子2個の計4素子を収納して構成
した一実施例を、第1図および第2図を参照して
具体的に説明する。なお、第3図および第4図に
示した従来技術と同一部品には同一符号を付して
いる。 まず、第1図において、ケース1、上蓋2、お
よび取付脚3は、ステンレス製とされている。ケ
ース1の寸法は、312×120×178mmとされ、ケー
ス1内には、前述した4個の素子が収納されてい
る。この状態で、ケース1の上部開口に上蓋2を
密着し、その周囲を溶接加工で接合して密閉状態
とし、しかる後、公知の手段によつて含浸剤を含
浸し、完成品とされている。そして、ケース1の
左右側面の上下には、奥行き方向に伸びる筒状の
取付脚3が溶接加工にて各1本ずつ接合されてい
る。また、上蓋2には、左右2枚の円形フランジ
6が溶接され、このフランジ6には、各7本のセ
ラミツク製のブツシング4が、銀ろう付け加工で
接合されている。なお、このブツシング4までを
含めた外形寸法の高さは212mmとなつている。 また、第2図は、各素子のボルト端子5への接
続状態を示す図であり、同図におけるCONNEC
番号11〜17,21〜27と、第1図の端子番号11〜
17,21〜27とは一致している。 以上のような構成を有する本考案のスナバコン
デンサをフロンタンク内に収納した場合、以下の
ような作用が得られる。 即ち、1個のケース内に1個の素子を収納して
単体のコンデンサとしていた従来技術において
は、定格の異なる多素子を収納する際、各コンデ
ンサの外形寸法が全く異なる上、各コンデンサ間
にはそれぞれある程度の取付間隔を要するため、
膨大な収納スペースが必要となり、全体の寸法が
大形化すると共に、取付架台の形状が複雑化し、
さらに、取付作業が困難化し、時間を要する欠点
があつた。これに対し、単体のケース内に定格の
異なる複数個の素子を一括して収納した本実施例
においては、コンデンサ間の間隔を必要とせず、
且つ複雑な形状の取付架台も必要としないので、
従来よりも大幅に全体の構成を小形化、簡素化で
き、取付作業の容易化および短時間化を実現でき
る。 また、フロンタンク内には、本考案の対象であ
るコンデンサスタツクと共にGTOスタツクが取
付けられているが、本実施例では、取付脚とし
て、ケース1の左右側面の上下に、奥行き方向に
伸びる筒状の取付脚3を設けたことにより、この
取付脚3の中空部に、ケースの奥行き寸法よりも
長いボルトを通し、このボルトをGTOスタツク
の取付孔に貫通させることで、両スタツクを連結
して取付けることができる利点もある。なお、筒
状の取付脚3はまた、ケースの補強材としての役
割を果すため、耐振性の向上においても貢献する
ものである。 さらに、従来技術においては、各部品がニツケ
ルメツキの柔かい銅にて形成されていたため、取
付作業時に傷やダコンがついた場合、露出した銅
が腐蝕し、この腐蝕部から油漏れを生じたり、ま
た、各接合部が共に半田付け加工されていたた
め、耐振性が低く、振動によつてはがれるなどし
て隙間を生じ、ここから油漏れすることなどがあ
り、このような油漏れにより、絶縁不良、耐電圧
不良を発生する欠点があつた。これに対し、本実
施例においては、ケース1、上蓋2、および取付
脚3を、共に銅よりも強度の高いステンレス製と
している上、取付脚3の取付や、上蓋2とケース
1との取付、およびフランジ6の取付を、半田付
けよりも取付強度の高い溶接加工にて行つている
ため、耐振性に優れている。従つて、本実施例に
おいては、腐蝕や隙間による油漏れの恐れがなく
なり、従つて、絶縁不良、耐電圧不良要因がなく
なつている。さらに、従来技術においては、ブツ
シング4の材質が耐振性の低い磁器であつたた
め、ブツシング4自体に亀裂を生じ、ここから油
漏れを生ずる恐れがあつたが、本実施例において
は、耐振性に優れたセラミツク製のブツシング4
を使用しているため、この点でも耐震性に優れて
いる。 また、以下の表は、本実施例と従来例の各5個
の試料についての、具体的な実験結果に基づく特
性比較を示している。
【表】
この表から、本実施例が従来例に比べて大幅に
優れた諸特性を有していることは明らかである。 なお、本考案は前記実施例に限定されるもので
はなく、異なる定格の素子を使用して構成した場
合にも、同様の作用を得られる。また、ブツシン
グの数は、素子の定格や数に応じて適宜選択され
る。 [考案の効果] 以上説明したように、本考案においては、単体
のケース内に定格の異なる複数個の素子を一括し
て収納し、さらに、ケースの左右側面の上下に、
奥行き方向に伸びる筒状の取付脚を設けたことに
より、フロンタンク内で使用するに当たつて、全
体の構成の小形化、簡素化を実現でき、取付作業
の容易化および短時間化に寄与できると共に、
GTOスタツクを連結して取付けることができる
ような、実用的価値の高いスナバコンデンサを提
供できる。
優れた諸特性を有していることは明らかである。 なお、本考案は前記実施例に限定されるもので
はなく、異なる定格の素子を使用して構成した場
合にも、同様の作用を得られる。また、ブツシン
グの数は、素子の定格や数に応じて適宜選択され
る。 [考案の効果] 以上説明したように、本考案においては、単体
のケース内に定格の異なる複数個の素子を一括し
て収納し、さらに、ケースの左右側面の上下に、
奥行き方向に伸びる筒状の取付脚を設けたことに
より、フロンタンク内で使用するに当たつて、全
体の構成の小形化、簡素化を実現でき、取付作業
の容易化および短時間化に寄与できると共に、
GTOスタツクを連結して取付けることができる
ような、実用的価値の高いスナバコンデンサを提
供できる。
第1図は本考案によるスナバコンデンサの一実
施例を示す図であり、Aは平面図、Bは正面図、
Cは側面図、第2図は第1図の実施例における各
素子のボルト端子への接続状態を示す図、第3図
および第4図はそれぞれ異なる定格の従来のコン
デンサを示す図であり、各図ともAは平面図、B
は正面図、また、第4図Cは内部接続を示す図で
ある。 1……ケース、2……上蓋、3……取付脚、4
……ブツシング、5……ボルト端子、6……フラ
ンジ。
施例を示す図であり、Aは平面図、Bは正面図、
Cは側面図、第2図は第1図の実施例における各
素子のボルト端子への接続状態を示す図、第3図
および第4図はそれぞれ異なる定格の従来のコン
デンサを示す図であり、各図ともAは平面図、B
は正面図、また、第4図Cは内部接続を示す図で
ある。 1……ケース、2……上蓋、3……取付脚、4
……ブツシング、5……ボルト端子、6……フラ
ンジ。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 上部開口形のケース内に素子を収納し、上蓋を
被せて密封してなるスナバコンデンサにおいて、 前記ケース内には定格が異なる複数個の素子を
収納し、且つ前記上蓋には2枚の円形フランジを
設け、これらのフランジにそれぞれ複数本のブツ
シングを設け、さらに、前記ケースの左右側面の
上下に、奥行き方向に伸びる筒状の取付脚を設け
たことを特徴とするスナバコンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1025289U JPH0541540Y2 (ja) | 1989-01-30 | 1989-01-30 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1025289U JPH0541540Y2 (ja) | 1989-01-30 | 1989-01-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02101522U JPH02101522U (ja) | 1990-08-13 |
JPH0541540Y2 true JPH0541540Y2 (ja) | 1993-10-20 |
Family
ID=31217743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1025289U Expired - Lifetime JPH0541540Y2 (ja) | 1989-01-30 | 1989-01-30 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0541540Y2 (ja) |
-
1989
- 1989-01-30 JP JP1025289U patent/JPH0541540Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02101522U (ja) | 1990-08-13 |
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