JPH0541376U - 回転速度検出装置付き他力通風形回転電機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 回転電機の冷却効果を低下することなく、
据付面積を小さく、又カバーの構造を簡易にした回転速
度検出装置付き他力通風形回転電機を提供する。 【効果】 送風機用電動機を構成する固定子の軸を回
転速度検出装置を包囲している支持体の一端に固着さ
せ、該支持体を回転電機の軸受ブラケットに固着させ、
前記送風機用電動機の回転子の外周部にファンブレード
を取付けたことにより、軸方向のＡ寸法を短縮でき、電
動送風機をカバーに取付けないので、カバーの構造が簡
易にできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は可変速度回転電機等の回転速度検出装置付き他力通風形回転電機に おいて、電動送風機の構成及び取付方法を改良したものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、パワーエレクトロニクスの発展により回転電機例えば交流電動機をイ ンバータにより電動機に速度検出装置を取付け可変速運転するものが多くなって きている。このような交流電動機を他力通風冷却する場合、回転軸に直結した冷 却ファンによると交流電動機の低速域においては冷却ファンによる送風量が少な くなって冷却作用が著しく低下するので、一般には交流電動機と別個に商用周波 数で運転される電動送風機を設けている。

【０００３】 この従来例を図３に示す。回転軸１と、それを支持する軸受ブラケット２に全 閉タイプの回転速度検出装置を設けている。８は回転軸１の延長線上に配設され た電動送風機で、これは電動機５の回転軸６の端部にファン７を設けてあり、こ れら全体を覆うように軸受ブラケット２の端部にカバー４が設けられている。こ の電動送風機８はカバー４に取付けた取付台１０の上に別置状態で配設されてい る。この電動送風機８は、電動機５が回転するとファン７の送風作用により、矢 印方向に示すように、カバー４の一方の端部の吸気口に取付けた保護網９から吸 引した一定風量の冷却風を電動機本体の外周部に向かい軸方向に通風して冷却す るようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述の構成においては電動機本体と別個に電動送風機８を設けているので、 軸方向の長さＡ寸法が長くなり据付面積が大きくなるという問題がある。又、電 動送風機８はカバー４に取付けた取付台１０の上に配設されているので、カバー ４の構造は剛性が高くなっている。

【０００５】 本考案は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は回転電機の冷却効 果を低下することなく、据付面積を小さく、又カバーの構造を簡易にした回転速 度検出装置付き他力通風形回転電機を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記の目的を達成するために、回転速度検出装置を包囲してなる 支持体と、該支持体の一端に固着させた軸部と、該軸部に嵌合させた送風機用電 動機の固定子と、該固定子を巻回し前記軸部の両端に軸受を介して回転自在に支 承された回転子と、この回転子の外周部に装着したファンブレードとから構成し たところに特徴を有する。

【０００７】

【作用】

送風機用電動機を構成する固定子の軸を回転速度検出装置を包囲している支 持体の一端に固着させ、該支持体を回転電機の軸受ブラケットに固着させ、前記 送風機用電動機の回転子の外周部にファンブレードを取付けたことにより、軸方 向のＡ寸法を短縮でき、電動送風機をカバーに取付けないので、カバーの構造が 簡易にできる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１を参照して説明する。但し、従来例を示す図 ３と同一箇所には同一符号を付す。１４は電動送風機で以下これについて説明す る。７は固定子鉄心１０及びこれに巻回されたコイル１１からなる軸である。コ イル１１には、商用電源が印加されるようになっている。６は軸７に軸受８によ り回転可能に支承された前記固定子を包囲する回転子で、内周側に回転子鉄心１ ２が前記固定子鉄心１０と対向するように嵌着されている。従って、電動送風機 １４の電動機は誘導電動機として構成されるものである。５は軸流形のファンブ レードで、これは回転子６の外周部に取付けられている。

【０００９】 送風機用電動機は、軸７の一端面を回転速度検出装置３を包囲するように設け た支持体９に固着し、該支持体９は回転電機の軸受ブラケット２に固着されてい る。４は電動送風機１４を覆うように軸受ブラケット２に取付けられた円筒状の カバーで、一方の端部の吸気口に保護網１３が形成されている。

【００１０】 上記実施例においては、電動送風機１４のコイル１１に商用電源が印加され、 回転子鉄心１２が回転子６とともに常に同一回転数で回転される。これによりフ ァンブレード５が回転され、その送風作用により矢印方向に示すようにカバー４ の吸入口の保護網１３から外気を吸入し軸方向に通風して回転電機本体を冷却す る。それにより回転電機本体の回転数に関係なく、一定の冷却効果が得られる。 送風機用電動機の軸７を回転速度検出装置を包囲するように設けた支持体９に 固着し、該軸部に嵌合させた固定子と該固定子を巻回し前記軸７部の両端に軸受 ８を介して回転自在に支承された回転子６と、この回転子６の外周部にファンブ レード５を取付けたので、別個に電動送風機８を設けその電動送風機８をカバー ４に取付台１０に取付けていた従来とは異なり、軸方向のＡ寸法の長さを短縮す ることができ、それだけ据付面積が小さくなり、又、カバーの構造が取付台のな い簡易にできる。

【００１１】 尚、本考案は、上記し且つ図面に示す実施例のみ限定されるのではなく、例え ば、図２に示す様に支持体９を開放形にしてファングレード５が回転され発生し た風が支持体９の開放口から入り、回転速度検出装置を冷却することが可能であ る図２に示す矢印の方向に通風する。

【００１２】

【考案の効果】

本考案の他力通風形回転電機は、送風機用電動機を構成する固定子の軸を回 転速度検出装置を包囲している支持体の一端に固着させ、該支持体を回転電機の 軸受ブラケットに固着させ、前記送風機用電動機の回転子の外周部にファンブレ ードを設けた構成にしたので、回転電機の冷却効果を低下することなくカバーの 構造を簡易にし、据付面積を小さくなし得る効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す電動機の要部縦断面
図、

【図２】取付台を開放形にした断面図、

【図３】従来例の図１相当図。

【符号の説明】

２…軸受ブラケット、 ３…回転速度検出装置、
４…カバー、 ５…ファンブレード、６…回転
子、 ７…軸、８…軸受、 ９…支
持体、１３…保護網、 １４…電動送風
機。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転電機本体の一端部に設けた回転速度
   検出装置と該装置の軸方向外側に設けた電動送風機とか
   らなる他力通風形回転電機において、前記回転速度検出
   装置を包囲してなる支持体と、該支持体の一端に固着さ
   せた軸部と、該軸部に嵌合させた送風機用電動機の固定
   子と、該固定子を巻回し前記軸部の両端に軸受を介して
   回転自在に支承された回転子と、この回転子の外周部に
   装着したファンブレードとから構成したことを特徴とす
   る回転速度検出装置付き他力通風形回転電機。
2. 【請求項２】 送風機用電動機の軸部を固着する支持体
   が開放形の形状を有する請求項１記載の回転速度検出装
   置付き他力通風形回転電機。