JPH0539329U - 歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯間及び歯と歯ぐきの間にある歯垢の除去を
効果的に行う 【構成】 杷杆１の先端部に植毛部２を設けた歯ブラシ
であって、その植毛部２の上面を、杷杆１の長手方向に
沿って下方に湾曲ａさせるとともに、植毛部２の外輪部
３から中心に向かっても下方に湾曲ｂさせて、植毛部の
上面全体がくぼんだ臼状となるように形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、虫歯や歯槽膿漏の原因となる歯垢を除去するに適した歯ブラシに関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

二大歯科疾患である虫歯と歯槽膿漏の原因として大きく存在する歯垢を除去す るための手段の一つとして歯ブラシが使用されている。

【０００３】 虫歯は、歯面についた歯垢に糖分が加わることにより酸化されエナメル質の脱 灰からはじまるとされ、また、歯槽膿漏は、歯面についた歯垢が歯牙の歯間組織 に害をもたらし、まず歯と歯ぐきの境目の溝に侵入して歯ぐきをおかし、歯ぐき からの出血、腫れを伴い、支持組織である歯槽骨をとかして、やがてはぐらぐら の歯となり、歯の喪失に至るとされている。

【０００４】 ところで、歯ブラシは一般に、杷の先端部に所要の長さと巾にわたり植毛した ものが多く使用されている。しかし、それら植毛部の殆どは歯面に当たる上面が 平坦状であるため、歯面の歯垢除去には効果があっても、歯間部分や歯と歯ぐき の境目に侵入した歯垢の除去効果については期待できない。

【０００５】 そこで、図４に示すように、歯ブラシの毛条５の先端に球状部６を設けたり、 図５に示すように、植毛部２の歯面に当たる上面をたて方向Ｕ字型にカット６し て、毛条が歯間部分や歯と歯ぐきの境目に当たりやすくする等各種の工夫がなさ れてきた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、毛状の先端に単に球状部を設けたものでは、歯ぐきを痛めにくいとい う効果はあっても、歯間等に付着した歯垢の除去はむづかしく、また、Ｕ字カッ トしたものでは、唇側や舌側においての清掃は容易だが、歯と歯の隣接面に入る 毛先がないので、やはり歯垢の掻出し除去はむづかしいという欠点がある。

【０００７】 本考案は、上記のような従来歯ブラシにおける問題を解決し、歯面はもとより 歯間及び歯と歯ぐきとの間の溝内にある歯垢の除去効果の期待できる歯ブラシを 提供しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための本考案歯ブラシの構成について、実施例に対応す る図１〜図３を参照して説明すると、本考案は、杷杆１の先端部に植毛部２を設 けた歯ブラシにおいて、植毛部２の上面を、杷杆１の長手方向に下方に湾曲ａし た形状とし、かつ、その植毛部２の外輪部３から中心に向かって下方に湾曲 ｂし、植毛部２の上面を全体的にくぼんだ臼状に形成したことを特徴とするもの である。

【０００９】

【作用】

本考案の歯ブラシは、その植毛部の上面が臼状にくぼんでいるので、歯を磨く 際、植毛部が歯の丸味に合って各歯面全体に接するばかりでなく、毛先が歯間及 び歯と歯ぐきとの間に入って歯垢の除去を行うことになる。

【００１０】

【実施例】

本考案歯ブラシの実施例について図１〜図３を参照して説明すると、１は歯ブ ラシの杷杆で、その先端部には多数の毛条を植設した植毛部２が設けられてい る。この植毛部２は、一般に杷杆１の長手方向に長くした平面ほぼ長方形に形成 されている。

【００１１】 そして、植毛部２はその上面が、杷杆１の長手方向に沿って下方に湾曲ａして 形成されているとともに、さらに、その上面が湾曲ａした植毛部２の外輪部３か ら、杷杆１の横断方向に沿っても、その中心に向かって下方に湾曲ｂして形成さ れている。すなわち、植毛部２の上面は全体的に、植毛部２の中心に向けてくぼ んだ臼状に形成されているのである。

【００１２】 なお、本考案の歯ブラシにおいては、植毛部２の中央部に硬い毛質のものを使 用して硬毛層４を設けるようにすることができる。このようにすれば、硬毛層３ がストッパーの役目を果たし、磨きすぎの害を防げることになる。また、本考案 歯ブラシの使用方法は、従来一般の歯ブラシにおけると同様に、歯ブラシを歯並 びの縦横に動かして行えばよい。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の歯ブラシは、杷杆の先端部に植毛部を設けた歯 ブラシにおいて、植毛部の上面を、杷杆の長手方向に下方に湾曲した形状とし、 かつ、その植毛部の外輪部から中心に向かって下方に湾曲し、植毛部の上面を全 体的にくぼんだ臼状に形成したので、植毛部の上面が歯並びの方向にも歯の長さ 方向にも、それらの曲面に沿ってよく接触し歯面を効果的に磨けるばかりでな く、植毛部の外輪部にある毛先が歯の１本づつを包み込むようにして歯と歯の間 や歯と歯ぐきとの間に入り込み、そこにある歯垢を効果的にかき出すことができ ることになる。

【００１４】 また、植毛部の中央部に硬い毛質の硬毛層を設けてやれば、その硬毛層がスト ッパーの役目をして、外輪部の毛先が必要以上に歯間や歯ぐきの方に必要以上に 深く入るのを防ぐことができ、磨きすぎや歯肉を傷める等の害も解消できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す要部の斜視図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ断面図である。

【図４】従来歯ブラシを示した要部側面図である。

【図５】従来の他の歯ブラシを示した要部斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 杷杆 ２ 植毛部 ３ 外輪部 ａ，ｂ 湾曲

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 杷杆の先端部に植毛部を設けた歯ブラシにおいて、植毛
   部の上面を、杷杆の長手方向に下方に湾曲した形状と
   し、かつ、その植毛部の外輪部から中心に向かって下方
   に湾曲し、植毛部の上面を全体的にくぼんだ臼状に形成
   したことを特徴とする、歯ブラシ。