JPH0539207A - 植物有害生物防除剤 - Google Patents

植物有害生物防除剤

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JPH0539207A JP18823391A JP18823391A JPH0539207A JP H0539207 A JPH0539207 A JP H0539207A JP 18823391 A JP18823391 A JP 18823391A JP 18823391 A JP18823391 A JP 18823391A JP H0539207 A JPH0539207 A JP H0539207A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 キトサン分解物1重量部あたり酢酸を0.25
〜4重量部の割合で配合してなる野菜の軟腐病防除剤、
キトサン分解物1重量部あたり酢酸を0.25〜4重量部
の割合で配合してなる芝草の春はげ症又はラージパッチ
又は葉枯病又はブラウンパッチ又はスジキリヨトウ防除
剤、キトサン分解物1重量部あたり酢酸を0.25〜4重
量部の割合で配合してなる稲の籾枯細菌病防除剤、キト
サン分解物1重量部あたり酢酸を0.25〜4重量部の割
合で配合してなる果樹の黒星病防除剤。 【効果】 本発明によれば、野菜の軟腐病,芝草の春は
げ症又はラージパッチ又は葉枯病又はブラウンパッチ又
はスジキリヨトウ,稲の籾枯細菌病,果樹の黒星病など
の植物有害生物を防除することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キトサン分解物と酢酸
をそれぞれ所定の割合で配合してなる植物有害生物防除
剤、該防除剤にアルファルファ緑葉脱蛋白質上澄液を配
合してなる植物有害生物防除剤並びにこれら防除剤を用
いた植物有害生物の防除方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】キトサ
ンは、エビ,カニ等の甲殻や微生物の細胞壁などに含ま
れるキチンを脱アセチル化したものであり、キトサンを
分解して得られる低重合度のもの(以下、キトサン分解
物という。)も知られている。キトサンやキトサン分解
物が植物病原性のカビの生育に影響を及ぼすこと〔シー
・アール・アラン他:エクスペリメンタル・マイコロジ
ー(C.R.Allen et al:Experimental Mycology)、第3
巻、第285〜287頁(1979 年)、ピー・エス・スト
エッセル他:フィトパソロギッシェ・ツァイトシュリフ
ト(P.S.Stoessel et al:Phytopathologische Zeitschri
ft) 第111 巻、第82〜89頁(1984 年)、 ディー・エ
フ・ケンドラ他:エクスペリメンタル・マイコロジー
(D.F.Kendra et al: Experimental Mycology)、第8巻、
第276〜281頁(1984 年)、平野他:アグリカルチュ
アル アンド バイオロジカル ケミストリー(Agricul
tural and Biological Chemistry) 、第53巻,第3065
〜3066頁(1989 年) 〕が知られており、実用面では梨黒
斑病の防除剤(特開昭62−19864号公報)が提案
されている。
【0003】しかし、これらの植物有害生物防除剤は特
定の植物病害にしか有効でないこと、高濃度で用いると
薬害がでること等の問題があり、改良の余地が残されて
いる。そのため、抗菌スペクトルが広く、幅広い植物病
害に有効で、しかも低濃度の使用で有効な薬害のない植
物有害生物防除剤の開発が望まれている。また、酢酸等
の有機酸類が殺菌作用を有していること及びその殺菌作
用に着目して有機酸類を有効成分として殺菌剤に供する
ことが知られている。とりわけ、植物体に対する場合に
比し薬害が比較的問題とならない食品分野において、食
品用殺菌剤,静菌剤として有機酸類を使用することが既
に実施されている。
【0004】しかしながら、これらの殺菌剤等の場合、
有効成分としての有機酸類の濃度を高濃度に維持するこ
とが必要不可欠の条件である。有機酸類を殺菌作用を呈
するような高濃度で植物体に対して適用すると、顕著な
薬害が生ずることから、このような状態での実施は不可
能である。有機酸類の中でも特に強い薬害を示す酢酸等
を、その殺菌作用を維持させた高濃度で、薬害耐性の弱
い植物体に直接散布することは到底不可能のことであ
る。
【0005】一方、アルファルファ緑葉脱蛋白質上澄液
(以下、ブラウン・ジュースという。)の植物への利用
に関しては、これまでに肥料等としての利用が試みられ
ているが、まだ確立されておらず、ましてや植物有害生
物防除剤としての利用については全く検討されていな
い。また、キトサンやキトサン分解物および酢酸などの
有機酸類を用いた害虫防除についても検討されていな
い。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、キトサン分
解物と酢酸をそれぞれ特定の割合で配合した組成物およ
び該組成物にブラウン・ジュースを添加したものが植物
有害生物防除剤として有効に利用できることを見出し、
かかる知見に基づいて本発明を完成するに至ったのであ
る。すなわち、本発明はキトサン分解物1重量部あたり
酢酸を0.25〜4重量部の割合で配合してなる組成物あ
るいは該組成物にブラウン・ジュースを添加したものを
野菜の軟腐病防除剤,芝草の春はげ症又はラージパッチ
又は葉枯病又はスジキリヨトウ防除剤,稲の籾枯細菌病
防除剤,果樹の黒星病防除剤等とする植物有害生物防除
剤であり、さらに該植物有害生物防除剤を用いた植物有
害生物の防除方法である。
【0007】本発明に用いるキトサン分解物は、前述の
キトサンを酸や酵素などを用いて適当な分子量に分解し
たものである。ここでキトサンの酸分解に用いる酸とし
ては、有機酸,無機酸のいずれでもよい。有機酸として
は、酢酸,乳酸,クエン酸,リンゴ酸等があり、無機酸
としては、塩酸,硫酸等がある。また、酵素分解に使用
する酵素としては、キトサナーゼ,パパイン,セルラー
ゼ,酸性プロテアーゼ,ペクチナーゼなどがある。
【0008】キトサンの酸分解法については、特開平1-
128775号公報等に例示されており、またキトサンの酵素
分解については、特開平1−291799号公報等に例示され
ている。これらの方法により得られたキトサン分解物を
本発明に使用することができる。キトサンの分解の程度
については特に制限されないが、分子量10000 〜50000
程度のものが抗菌性が強く(特開平1−128775号公報参
照)、好適である。
【0009】次に、本発明に使用する酢酸としては、合
成酢酸の他、酢酸含有液,食酢等がある。ここで酢酸含
有液の1例として特許第959222号明細書に記載されてい
る食酢溶液がある。食酢溶液は酢酸のほかに酢酸塩を含
んでおり、合成酢酸や食酢に比べ薬害を生ずることが少
ないという特色を有している。
【0010】また、本発明に用いるブラウン・ジュース
は飼料や食品として利用されているアルファルファから
蛋白質を加熱除去したものであり、その製造法の1例は
特願平1−191397号明細書及び特願平2−159
929号明細書に記載されている。
【0011】本発明では、抗菌作用のあるキトサン分解
物と酢酸(合成酢酸,酢酸含有液,食酢等)を、前記し
たように、それぞれ特定の割合で混合して用いると、多
種の植物有害生物に対する強い相乗的な抗菌作用が発現
する。そのため、薬害の生じない低濃度で有効であり、
かつ抗菌スペクトルの広い植物有害生物防除剤の提供が
可能となった。植物有害生物に対する防除効果は、上記
2成分に対し第3成分としてブラウン・ジュースを配合
することにより薬害軽減効果が顕著となり、高濃度での
薬剤防除処理が多能となるため防除効果が一層高まる。
ここで、ブラウン・ジュースの配合量については、特に
制限はないが、通常2〜20%程度が適当である。
【0012】本発明の植物有害生物防除剤は、適当な担
体等を適宜加えて液剤,粉剤,粒剤等の形態で使用され
る。この防除剤の使用方法,使用濃度等は対象の病害の
種類,その他の要因により様々であるが、液剤の場合、
酢酸の濃度が0.02〜0.2重量%程度となるように配合
し、対象植物に散布する。散布間隔は通常5〜20日毎
とし、防除効果を観察しながら決定すればよい。
【0013】本発明の植物有害生物防除剤は、使用に際
して毒性を問題にする必要がないので、散布時期は育苗
期,生育期のみならず、収穫期にも使用することができ
る。このことは、他の防除剤の安全使用基準を守る上で
極めて重要な意味がある。例えば、生育期には他の植物
有害生物防除剤を使用し、収穫期に入ってから本発明の
植物有害生物防除剤を用いることによって、他の植物有
害生物防除剤の使用量を低減させることができる。
【0014】
【実施例】以下に実験例及び実施例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるも
のではない。 実験例1 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)2重量%を3%(W
/V)の酢酸溶液に溶解しキトサン溶液とし、121℃で
60分加圧加熱処理し、加水分解を行った。次いで、水
酸化ナトリウムを用いてpH5.0に調整し、キトサン分解
物(A) を得た。
【0015】(2)キトサン分解物と酢酸を含有する培
地の調製 PS培地(ポテト200g,ショ糖20g, 蒸留水1
リットル,pH5.0)に前記(1)で得たキトサン分解物
(A)と合成酢酸の合計重量%が0.01%(キトサン分解
物(A)の場合は原料キトサン濃度として換算)となるよ
うに種々の混合比で添加した培地(pH5.0に調整)を調
製し、各々試験管に10mlずつ分注し、121℃で15
分間滅菌した。
【0016】(3)抗菌性試験 上記(2)で得られた培地に野菜軟腐病菌、エルビニア
・カロトボーラ・サブスピーシィズ・カロトボーラ(Erw
inia carotovorasubsp. carotovora)IFO 3380のPS培
地での30℃,24時間振とう培養液を0.05ml接種
し、30℃で156時間振とう培養した。培養後、66
0nmの吸光度を測定し、供試菌株の生育量を相対比較し
た。結果を第1表に示す。表から明らかなように、キト
サン分解物(A) と酢酸の重量混合比が1対0.25〜4の
ときに供試菌株に対する強い相乗的抗菌作用が発現し
た。
【0017】
【表1】
【0018】実験例2 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)2重量%を0.2N
塩酸に混合溶解しキトサン溶液とし、100℃で120
分加熱処理して加水分解を行った。次いで、水酸化ナト
リウムを用いてpH5.0に調整し、キトサン分解物(B)を
得た。
【0019】(2)キトサン分解物と食酢を含有する培
地の調製 PSA培地(ポテト200g,ショ糖20g,寒天20
g,蒸留水1リットル,pH5.0)に前記(1)で得たキ
トサン分解物(B) と酢酸濃度10重量%の醸造酢をキト
サン分解物(B) と酢酸の合計重量%が0.05%(キトサン
分解物(B) の場合は原料キトサン濃度として換算)とな
るように種々の混合比で添加した培地(pH5.0に調整)
を調製し、各々試験管に10mlずつ分注し、121℃で
15分間滅菌後斜面培地とした。
【0020】(3)抗菌性試験 上記(2)で得られた培地に芝草の春はげ症及び赤焼病
の病原菌、ピシウム・アファニデルマタム(Pythium ap
hanidermatum) IFO 7030のPSA培地での25℃、5日
間培養菌体を接種し、25℃で10日間培養した。培養
後、肉眼的に供試菌株の生育量を相対比較した。結果を
第2表に示した。表から明らかなように、キトサン分解
物(B) と醸造酢中の酢酸の重量混合比が1対0.43〜2.
3のときに供試菌株に対する強い相乗的抗菌作用が発現
した。
【0021】
【表2】
【0022】実験例3 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)2重量%を0.2N
塩酸に混合溶解しキトサン溶液とし、100℃で120
分加熱処理して加水分解を行った。次いで、水酸化ナト
リウムを用いてpH5.0に調整し、キトサン分解物(B)を
得た。
【0023】(2)キトサン分解物と食酢を含有する培
地の調製 PSA培地(ポテト200g,ショ糖20
g,寒天20g,蒸留水1リットル,pH5.0)に前記
(1)で得たキトサン分解物(B) と酢酸の合計重量%が
0.05%(キトサン分解物(B) の場合は原料キトサン濃度
として換算)となるように種々の混合比で添加した培地
(pH5.0に調整)を調製し、各々試験管に10mlずつ分
注し、121℃で15分間滅菌後斜面培地とした。
【0024】(3)抗菌性試験 上記(2)で得られた培地に芝草の春はげ症及びラージ
パッチ及びブラウンパッチの病原菌、リゾクトニア・ソ
ラニ(Rhizoctonia solani)IFO 30462のPSA培地での
25℃、5日間培養菌体を接種し、25℃で10日間培
養した。培養後、肉眼的に供試菌株の生育量を相対比較
した。結果を第3表に示した。表から明らかなように、
キトサン分解物(B) と醸造酢中の酢酸の重量混合比が1
対0.43〜2.3のときに供試菌株に対する強い相乗的抗
菌作用が発現した。
【0025】
【表3】
【0026】実験例4 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)2重量%を 0. 2
N塩酸に混合溶解しキトサン溶液とし、100℃で12
0分加熱処理して加水分解を行った。次いで、水酸化ナ
トリウムを用いてpH 5. 0に調整し、キトサン分解物
(B) を得た。
【0027】(2)キトサン分解物と食酢を含有する培
地の調製 PSA培地(ポテト200g,ショ糖20g,寒天20
g,蒸留水1リットル,pH5.0)に前記(1)で得たキ
トサン分解物(B) と酢酸の合計重量%が0.1%(キトサ
ン分解物(B) の場合は原料キトサン濃度として換算)と
なるように種々の混合比で添加した培地(pH5.0に調
整)を調製し、各々試験管に10mlずつ分注し、121
℃で15分間滅菌後斜面培地とした。
【0028】(3)抗菌性試験 上記(2)で得られた培地に芝草の葉枯病の病原菌、ヘ
ルミントスポリウム・サッカリ(Helminthosporium sacc
hari)IFO 9283のPSA培地での25℃、5日間培養菌
体を接種し、25℃で10日間培養した。培養後、肉眼
的に供試菌株の生育量を相対比較した。結果を第4表に
示した。表から明らかなように、キトサン分解物(B) と
醸造酢中の酢酸の重量混合比が1対0.25〜4のときに供
試菌株に対する強い相乗的抗菌作用が発現した。
【0029】
【表4】
【0030】実験例5 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)5重量%を2%(W
/V) 乳酸液100mlに溶解した。次いで、酵素製剤マセ
ロチーム2S((株)ヤクルト本社製)0.2gを加え、
45℃恒温水槽中で6時間ゆっくり攪拌しながら反応せ
しめた。反応終了後、沸騰水中に5分間保ち、酵素を失
活せしめた。しかる後、水酸化ナトリウムを用いてpH5.
0に調整し、キトサン分解物(C) を得た。
【0031】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。この酢酸含有液の酢酸濃度は5重量
%である。
【0032】(3)キトサン分解物と酢酸含有液を含有
する培地の調製 PS培地(ポテト200g,ショ糖20g,蒸留水1リ
ットル,pH5.0)に前記(1)で得たキトサン分解物
(C) と前記(2)で得た酢酸含有液をキトサン分解物
(C) と酢酸の合計重量%が0.05 %(キトサン分解物
(C) の場合は原料キトサン濃度として換算) となるよう
に種々の混合比で添加した培地(pH5.0に調整)を調製
し、各々試験管に10mlずつ分注し、121℃で15分
間滅菌した。
【0033】(4)抗菌性試験 上記(3)で得られた培地にイネ籾枯細菌病菌、シュー
ドモナス・グルメー(Pseudomonas glumae)ARB 6021007
のPS培地での30℃,24時間振とう培養液を0.05
ml接種し、30℃で48時間振とう培養した。培養後、
660nmの吸光度を測定し、供試菌株の生育量を相対比
較した。結果を第5表に示す。表から明らかなように、
キトサン分解物(C) と酢酸含有液中の酢酸の重量混合比
が1対0.43〜2.3のときに供試菌株に対する強い相乗
的抗菌作用が発現した。
【0034】
【表5】
【0035】実験例6 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)5gを市販食酢
(酢酸酸度4.2%(W/V))100mlに溶解した。次いで、
酵素製剤スミチームAP2(新日本化学工業(株)製)
0.1gを加え、50℃恒温水槽中でゆっくり攪拌しなが
ら6時間反応せしめた。反応終了後、沸騰水中に5分間
保ち、酵素を失活せしめた。しかる後、水酸化ナトリウ
ムを用いてpH5.0に調整し、キトサン分解物(D) を得
た。
【0036】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。この酢酸含有液の酢酸濃度は5重量
%である。
【0037】(3)キトサン分解物と酢酸含有液を含有
する培地の調製 PSA培地(ポテト200g,ショ糖20g,寒天20
g,蒸留水1リットル,pH5.0)に前記(1)で得たキ
トサン分解物(D) と上記(2)で得た酢酸含有液をキト
サン分解物(D) との酢酸の合計重量%が0.1%(キトサ
ン分解物(D) の場合は原料キトサン濃度として換算)と
なるように種々の混合比で添加した培地(pH5.0に調
整)を調製し、各々試験管に10mlずつ分注し、121
℃で15分間滅菌後斜面培地とした。
【0038】(4)抗菌性試験 上記(3)で得られた培地に果樹の黒星病菌、クラドス
ポリウム・カルポフィラム(Cladosporium carpophilum)
IFO 9645のPSA培地での25℃、5日間培養菌体を接
種し、25℃で10日間培養した。培養後、肉眼的に供
試菌株の生育量を相対比較した。結果を第6表に示し
た。表から明らかなように、キトサン分解物(D) と酢酸
含有液中の酢酸の重量混合比が1対0.25〜4のときに
供試菌株に対する強い相乗的抗菌作用が発現した。
【0039】
【表6】
【0040】実施例1 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)5重量%を2%(W
/V) 乳酸液100mlに溶解した。次いで、酵素製剤マセ
ロチーム2S((株)ヤクルト本社製)0.2gを加え、
45℃恒温水槽中で6時間ゆっくり攪拌しながら反応せ
しめた。反応終了後、沸騰水中に5分間保ち、酵素を失
活せしめた。しかる後、水酸化ナトリウムを用いてpH5.
0に調整し、キトサン分解物(C) を得た。
【0041】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。この酢酸含有液の酢酸濃度は5重量
%である。
【0042】(3)ブラウン・ジュースの調製 刈り取ったアルファルファを搾汁機にて搾汁してグリー
ン・ジュースを得、これに130℃の蒸気を送入してタ
ンパク質を凝固せしめた後、遠心分離を行って目的とす
るブラウン・ジュースを得た。
【0043】(4)本発明の植物有害生物防除剤の調製 前記(1)で得られたキトサン分解物(C) 2重量部と、
前記(2)で得られた酢酸含有液3重量部および純水0.
5重量部を混合し、植物有害生物防除剤(A) を得た。ま
た、上記純水の代わりに前記(3)で得られたブラウン
・ジュースを混合して植物有害生物防除剤(B) を得た。
【0044】(5)植物有害生物防除剤を含有する培地
の調製 PSA培地に、前記(4)で得られた植物有害生物防除
剤(A)または(B)を所定濃度(重量%)添加した培地
(pH5.0に調整)を調製し、各々試験官に10ml分注
し、121℃で15分間滅菌後斜面培地とした。
【0045】(6)抗菌性試験 前記(5)で得られた抗菌性試験用培地に、植物病原真
菌の場合はPSA培地での25℃、5日間、植物病原細
菌の場合は同培地での30℃、24時間培養菌体を接種
し、植物病原真菌の場合は25℃、植物病原細菌の場合
は30℃で10日間培養した。培養後、肉眼的に供試菌
株の生育の有無を観察し、最小生育阻止濃度(MIC)
を求めた。供試菌株とそれにより発生する主な病害は下
記の通りである。
【0046】
【表7】
【0047】結果を第8表に示したが、本発明の植物有
害生物防除剤(A)および(B)は、抗菌スペクトルが極め
て広く、供試した全ての植物病原真菌および細菌に対し
強い抗菌作用を示した。このことは本発明の植物病害は
もとより極めて広い病害に適用できることを意味する。
尚、ブラウン・ジュースの添加は抗菌作用に全く影響し
なかったが、後述するように植物体に対する薬害を軽減
する効果がある。
【0048】
【表8】
【0049】
【表9】
【0050】実施例2 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)2重量%を0.2N
塩酸に混合溶解してキトサン溶液とし、100℃で12
0分間加熱処理して加水分解を行った。次いで、水酸化
ナトリウムを用いてpH5.0に調整し、キトサン分解物
(B) を得た。
【0051】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。このものの酢酸濃度は5重量%であ
る。
【0052】(3)ブラウン・ジュースの調製 刈り取ったアルファルファを搾汁機にて搾汁してグリー
ン・ジュースを得、これに130℃の蒸気を送入してタ
ンパク質を凝固せしめた後、遠心分離を行って目的とす
るブラウン・ジュースを得た。
【0053】(4)本発明の植物有害生物防除剤の調製 前記(1)で得たキトサン分解物(B) 4重量部,酢酸濃
度10重量%の醸造酢0.5重量部および純水1重量部を
混合し、植物有害生物防除剤(C) を得た。また、前記
(1)で得たキトサン分解物(B) 4重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液1重量部および純水0.5重量部を混合
し、植物有害生物防除剤(D) を得た。さらに、前記
(1)で得たキトサン分解物(B) 4重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液1重量部および前記(3)で得たブラ
ウン・ジュース0.5重量部を混合し、植物有害生物防除
剤(E) を得た。
【0054】(5)病害防除および薬害試験 ・対象病害:ハクサイ軟腐病 ・供試品種:あこがれ ・栽培様式:露地栽培 平成元年8月3日播種平成元年8月17日定植 ・試験区 :1区20株 ・薬剤散布:5倍、50倍、150 倍、400 倍希釈の前記
(4)で得られた植物有害生物防除剤(C),(D),(E) それ
ぞれを平成元年9月11日から同年9月25日まで7日
間隔で3回背負式全自動噴霧器を用いて10a当り40
0リットル散布した。 ・調査回数:1回(10月2日) ・結 果:第9表に示した通り、本発明の植物有害生
物防除剤(C),(D),(E)15倍〜400 倍希釈は、はくさい軟
腐病の発生を防除した。希釈倍率が高いほど防除効果は
上昇したが薬害も生じた。しかし、酢酸含有液をキトサ
ンと混合した植物有害生物防除剤(D) においては薬害が
軽減した。更に、純水の代わりにブラウンジュースを添
加した植物有害生物防除剤(E) では薬害は大幅に軽減さ
れ、高い防除価が得られた15倍希釈液散布区においても
薬害は生じなかったことから軟腐病防除剤としての高い
実用性が支持された。
【0055】
【表10】
【0056】
【数1】
【0057】
【数2】
【0058】程度別発病数:発病程度ごとの株数 指数:0:発病なし 1:外葉の一部のみに発病 2:外葉と結球葉の一部に発病 3:結球葉の大部分が発病、または枯死
【0059】
【数3】
【0060】実施例3 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)2重量%を3%(W
/V) の酢酸溶液に溶解してキトサン溶液とし、121℃
で60分間加圧加熱処理して加水分解を行った。次い
で、水酸化ナトリウムを用いてpH5.0に調整し、キトサ
ン分解物(A) を得た。
【0061】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。このものの酢酸濃度は5重量%であ
る。
【0062】(3)ブラウン・ジュースの調製 刈り取ったアルファルファを搾汁機にて搾汁してグリー
ン・ジュースを得、これに130℃の蒸気を送入してタ
ンパク質を凝固せしめた後、遠心分離を行って目的とす
るブラウン・ジュースを得た。
【0063】(4)本発明の植物有害生物防除剤の調製 前記(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,酢酸濃
度10重量%の醸造酢0.5重量部および純水1重量部を
混合し、植物有害生物防除剤(F) を得た。また、前記
(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液1重量部および純水0.5重量部を混合
し、植物有害生物防除剤(G) を得た。さらに、前記
(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液1重量部および前記(3)で得たブラ
ウン・ジュース0.5重量部を混合し、植物有害生物防除
剤(H) を得た。
【0064】(5)病害防除および薬害試験 ・対象病害:芝草春はげ症 ・芝草品種:コウライシバ ・試験区 :20m2(前年多発した場所に設定) ・薬剤散布:5倍、15倍、50倍、150 倍希釈の前記
(4)で得られた植物有害生物防除剤(F),(G),(H) それ
ぞれを平成元年11月2日から平成2年3月13日まで
14日間隔で10回、動力噴霧器を用いて1m2当り1リ
ットル散布した。 ・調査回数:2回(3月28日,4月19日) ・結 果:第10表に示した通り、本発明の植物有害
生物防除剤(F),(G),(H) は5倍〜50倍希釈濃度で芝草に
おける春はげ症の発現を抑制した。高濃度希釈液散布区
では若干の葉の黄色化が観察されたが、酢酸含有液とキ
トサンを混合した植物有害生物防除剤(G)においてはそ
のような症状は軽減し、更に純水の代わりにブラウンジ
ュースを添加した植物有害生物防除剤(H) では高い防除
価が得られる5倍希釈液散布区においても薬害は認めら
れず、植物有害生物防除剤(H)の芝草はげ症防除剤とし
ての実用性が支持された。
【0065】
【表11】
【0066】
【数4】
【0067】
【数5】
【0068】実施例4 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)2重量%を3%(W
/V) の酢酸溶液に溶解してキトサン溶液とし、121℃
で60分間加圧加熱処理して加水分解を行った。次い
で、水酸化ナトリウムを用いてpH5.0に調整し、キトサ
ン分解物(A) を得た。
【0069】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。このものの酢酸濃度は5重量%であ
る。
【0070】(3)ブラウン・ジュースの調製 刈り取ったアルファルファを搾汁機にて搾汁してグリー
ン・ジュースを得、これに130℃の蒸気を送入してタ
ンパク質を凝固せしめた後、遠心分離を行って目的とす
るブラウン・ジュースを得た。
【0071】(4)本発明の植物有害生物防除剤の調製 前記(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,酢酸濃
度10重量%の醸造酢0.5重量部および純水1重量部を
混合し、植物有害生物防除剤(F) を得た。また、前記
(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液1重量部および純水0.5重量部を混合
し、植物有害生物防除剤(G) を得た。さらに、前記
(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液1重量部および前記(3)で得たブラ
ウン・ジュース0.5重量部を混合し、植物有害生物防除
剤(H) を得た。
【0072】(5)病害防除および薬害試験 ・対象病害:芝草ラージパッチ ・芝草品種:コウライシバ ・試験区 :150m2 ・薬剤散布:5倍,15倍,50倍,150 倍希釈の前記
(4)で得られた植物有害生物防除剤(F),(G),(H) それ
ぞれを平成2年1月18日から同年3月30日まで14
日間隔で6回、動力噴霧器を用いて1m2当り1リットル
散布した。 ・調査回数:2回(4月5日、4月26日) ・結 果:第11表に示した通り、本発明の植物有害
生物防除剤(F),(G),(H)は5倍〜150 倍希釈濃度で芝草
におけるラージパッチの発現を防除した。高濃度希釈液
散布区では若干の葉の黄色化が観察されたが実用上問題
ないと思われる。この症状は酢酸含有液とキトサンを混
合した植物有害生物防除剤(G) において軽減し、更に純
水の代わりにブラウンジュースを添加した植物有害生物
防除剤(H) では認められなかった。植物有害生物防除剤
(H) は高い防除価が得られる一方で薬害も認められない
ことから、芝草ラージパッチ防除剤としての実用性が支
持された。
【0073】
【表12】
【0074】実施例5 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)2重量%を3%(W
/V) の酢酸溶液に溶解してキトサン溶液とし、121℃
で60分間加圧加熱処理して加水分解を行った。次い
で、水酸化ナトリウムを用いてpH5.0に調整し、キトサ
ン分解物(A) を得た。
【0075】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。このものの酢酸濃度は5重量%であ
る。
【0076】(3)ブラウン・ジュースの調製 刈り取ったアルファルファを搾汁機にて搾汁してグリー
ン・ジュースを得、これに130℃の蒸気を送入してタ
ンパク質を凝固せしめた後、遠心分離を行って目的とす
るブラウン・ジュースを得た。
【0077】(4)本発明の植物有害生物防除剤の調製 前記(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,酢酸濃
度10重量%の醸造酢0.5重量部および純水1重量部を
混合し、植物有害生物防除剤(F) を得た。また、前記
(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液1重量部および純水0.5重量部を混合
し、植物有害生物防除剤(G) を得た。さらに、前記
(1)で得られたキトサン分解物(A) 4重量部,前記
(2)で得た酢酸含有液1重量部および前記(3)で得
たブラウン・ジュース0.5重量部を混合し、植物有害生
物防除剤(H) を得た。さらに、前記(1)で得たキトサ
ン分解物(A) 4重量部,酢酸濃度10重量%の醸造酢0.
5重量部,純水0.5重量部および前記(3)で得たブラ
ウン・ジュース0.5重量部を混合し、植物有害生物防除
剤(I) を得た。
【0078】(5)病害防除および薬害試験 ・対象病害:芝草葉枯病 ・芝草品種:コウライシバ ・試験区 :4m2(前年多発した場所に設定) ・薬剤散布:5倍,15倍,50倍,150 倍希釈の前記
(4)で得られた植物有害生物防除剤(F),(G),(H),(I)
それぞれを平成元年3月24日から同年6月7日まで1
4日間隔で6回、じょうろを用いて1m2当り1リットル
散布した。 ・調査回数:1回(6月21日) ・結 果:第12表に示した通り、本発明の植物有害
生物防除剤(F),(G),(H),(I) は5倍〜150 倍希釈濃度で
芝草における葉枯病の発現を防除した。実用上問題ない
と思われる軽い葉の黄色化等の薬害が植物有害生物防除
剤(F),(G) の高濃度区で認められたが、純水の代わりに
ブラウンジュースを添加した植物有害生物防除剤(H),
(I) では認められなかった。植物有害生物防除剤(H),
(I) は高い防除価が得られる一方で薬害も認められない
ことから芝草葉枯病防除剤として有効であることが支持
される。
【0079】
【表13】
【0080】実施例6 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)2重量%を3%(W
/V) の酢酸溶液に溶解してキトサン溶液とし、121℃
で60分間加圧加熱処理して加水分解を行った。次い
で、水酸化ナトリウムを用いてpH5.0に調整し、キトサ
ン分解物(A) を得た。
【0081】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。このものの酢酸濃度は5重量%であ
る。
【0082】(3)ブラウン・ジュースの調製 刈り取ったアルファルファを搾汁機にて搾汁してグリー
ン・ジュースを得、これに130℃の蒸気を送入してタ
ンパク質を凝固せしめた後、遠心分離を行って目的とす
るブラウン・ジュースを得た。
【0083】(4)本発明の植物有害生物防除剤の調製 前記(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,酢酸濃
度10重量%の醸造酢0.5重量部および純水1重量部を
混合し、植物有害生物防除剤(F) を得た。また、前記
(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,前記(2) で
得た酢酸含有液1重量部および純水0.5重量部を混合
し、植物有害生物防除剤(G) を得た。さらに、前記
(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液1重量部および前記(3)で得たブラ
ウン・ジュース0.5重量部を混合し、植物有害生物防除
剤(H) を得た。
【0084】(5)病害防除および薬害試験 ・対象病害:芝草ブラウンパッチ ・芝草品種:ベントシバ ・試験区 :1区2m2,3連制 ・薬剤散布:5倍,15倍,50倍,150 倍希釈の前記
(4)で得られた植物有害生物防除剤(F),(G),(H) それ
ぞれを平成2年6月18日から同年7月9日まで7日間
隔で4回、じょうろを用いて1m2当り1リットル散布し
た。 ・調査回数:2回(7月9日、7月16日) ・結 果:第13表に示した通り、本発明の植物有害
生物防除剤(F),(G),(H) は5倍〜150 倍希釈濃度で芝草
におけるブラウンパッチの発現を防除した。高濃度希釈
液散布区では若干の葉の黄色化が観察されたが実用上問
題ないと思われる。この症状は酢酸含有液とキトサンを
混合した植物有害生物防除剤(G) において軽減し、更に
純水の代わりにブラウンジュースを添加した植物有害生
物防除剤(H) では認められなかった。植物有害生物防除
剤(H) は高い防除価が得られる一方で薬害も認められな
いことから芝草ブラウンパッチ防除剤としての実用性が
支持された。
【0085】
【表14】
【0086】実施例7 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)2重量%を3%(W
/V) の酢酸溶液に溶解してキトサン溶液とし、121℃
で60分間加熱処理して加水分解を行った。次いで、水
酸化ナトリウムを用いてpH5.0に調整し、キトサン分解
物(A) を得た。
【0087】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。このものの酢酸濃度は5重量%であ
る。
【0088】(3)ブラウン・ジュースの調製 刈り取ったアルファルファを搾汁機にて搾汁してグリー
ン・ジュースを得、これに130℃の蒸気を送入してタ
ンパク質を凝固せしめた後、遠心分離を行って目的とす
るブラウン・ジュースを得た。
【0089】(4)本発明の植物有害生物防除剤の調製 前記(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,酢酸濃
度10重量%の醸造酢0.5重量部および純水1重量部を
混合し、植物有害生物防除剤(F) を得た。また、前記
(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液1重量部および純水0.5重量部を混合
し、植物有害生物防除剤(G) を得た。さらに、前記
(1)で得たキトサン分解物(A) 4重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液1重量部および前記(3)で得たブラ
ウン・ジュース0.5重量部を混合し、植物有害生物防除
剤(H) を得た。
【0090】(5)虫害防除および薬害試験 ・対象害虫:スジキリヨトウ幼虫 ・試験区 :コウライシバ,ノシバ混植地16m2(前年
多発した場所に設定) ・薬剤散布:5倍,15倍,50倍,150 倍,400 倍希釈の
前記(4)で得られた植物有害生物防除剤(F),(G),(H)
それぞれを平成元年3月22日から同年6月7日まで1
0日間隔で8回、背負式全自動噴霧器を用いて1m2当り
1リットル散布した。 ・調査回数:3回(3月20日、6月14日、6月21日) ・結 果:第14表に示した通り、本発明の植物有害
生物防除剤(F),(G),(H) は5倍〜400 倍希釈濃度で芝草
におけるスジキリヨトウ幼虫の発生を抑制した。高濃度
希釈液散布区では軽度の葉の黄化も観察されたが実用上
問題となる程度ではなく、純水の代わりにブラウンジュ
ースを添加した植物有害生物防除剤(H)では上記症状も
認められなかった。植物有害生物防除剤(F),(G),(H) は
芝草虫害の原因であるスジキリヨトウ幼虫の駆除にも有
効であることが支持される。また、本試験区内において
はウスチャコガネ幼虫の減少も認められたことからウス
チャコガネ幼虫駆除への用途拡大も期待される。
【0091】
【表15】
【0092】実施例8 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)5gを市販食酢
(酢酸酸度4.2%(W/V))100mlに溶解した。次いで、
酵素製剤スミチームAP2(新日本化学工業(株)製)
0.1gを加え、50℃恒温水槽中でゆっくり攪拌しなが
ら6時間反応せしめた。反応終了後、沸騰水中に5分間
保ち、酵素を失活せしめた。しかる後、水酸化ナトリウ
ムを用いてpH5.0に調製し、キトサン分解物(D) を得
た。
【0093】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。このものの酢酸濃度は5重量%であ
る。
【0094】(3)ブラウン・ジュースの調製 刈り取ったアルファルファを搾汁機にて搾汁してグリー
ン・ジュースを得、これに130℃の蒸気を送入してタ
ンパク質を凝固せしめた後、遠心分離を行って目的とす
るブラウン・ジュースを得た。
【0095】(4)本発明の植物有害生物防除剤の調製 前記(1)で得たキトサン分解物(D) 2重量部,酢酸濃
度10重量%の醸造酢1重量部および純水2重量部を混
合し、植物有害生物防除剤(J) を得た。 また、前記
(1)で得たキトサン分解物(D) 2重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液2重量部および純水1重量部を混合
し、植物有害生物防除剤(K) を得た。さらに、前記
(1)で得たキトサン分解物(D) 2重量部,酢酸濃度1
0重量%の醸造酢1重量部,純水1重量部および前記
(3)で得たブラウン・ジュース1重量部を混合し、植
物有害生物防除剤(L)を得た。さらに、前記(1)で得
たキトサン分解物(D) 2重量部,前記(2)で得た酢酸
含有液2重量部および前記(3)で得たブラウン・ジュ
ース1重量部を混合し、植物有害生物防除剤(M) を得
た。
【0096】(5)病害防除および薬害試験 ・対象病害:イネ籾枯細菌病 ・供試品種:日本晴 ・栽培様式:平成元年6月23日 中苗機械植えにより
移植 平成元年8月22日 出穂 ・試験区 :1区6m2 ・薬剤散布:10倍,50倍,100 倍,200 倍希釈の前記
(4)で得られた植物有害生物防除剤(J),(K),(L) およ
び(M) それぞれを平成元年8月22日と8月25日の2
回、背負式全自動噴霧器を用いて10a当り150リッ
トル散布した。 ・調査回数:1回(9月12日) ・結 果:第15表に示した通り、本発明の植物有害
生物防除剤(J),(K),(L) および(M) 10倍〜200 倍希釈液
は、出穂後2回の散布でイネの籾枯細菌病の発生を防除
した。前記実施例と同様に高い防除効果が得られた高濃
度区では薬害を併発した。しかし、酢酸含有液をキトサ
ンと混合した植物有害生物防除剤(K) において薬害は軽
減した。更に純水の代わりにブラウンジュースを添加し
た植物有害生物防除剤(L),(M) では薬害は生じなかっ
た。ブラウンジュースの添加による薬害の軽減は醸造酢
を用いた場合と前記(2)で得られた酢酸含有液を用い
た場合とでは差は認められなかった。
【0097】
【表16】
【0098】
【数6】
【0099】
【数7】
【0100】A:1穂の発病籾率が2/3 以上の穂数 B:1穂の発病籾率が2/3 〜1/3 の穂数 C:1穂の発病籾率が1/3 以下の穂数
【0101】実施例9 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)5.0gを2%(W/
V) 乳酸100mlに溶解した。次いで、酵素製剤、マセ
ロチーム2S((株)ヤクルト本社製)0.2gを加え、
45℃恒温水槽中でゆっくり攪拌しながら6時間反応せ
しめた。反応終了後、沸騰水中に5分間保ち、酵素を失
活せしめた。しかる後、水酸化ナトリウムを用いてpH5.
0に調整し、キトサン分解物(C) を得た。
【0102】(2)酢酸含有液の調製 酢酸濃度10重量%の醸造酢1リットルに対して卵殻3
0g,重炭酸ソーダ14.0gおよび苛性ソーダ6.67g
を加えて混合した。このものの酢酸濃度は5重量%であ
る。
【0103】(3)ブラウン・ジュースの調製 刈り取ったアルファルファを搾汁機にて搾汁してグリー
ン・ジュースを得、これに130℃の蒸気を送入してタ
ンパク質を凝固せしめた後、遠心分離を行って目的とす
るブラウン・ジュースを得た。
【0104】(4)本発明の植物有害生物防除剤の調製 前記(1)で得たキトサン分解物(C) 2重量部,酢酸濃
度10重量%の醸造酢1.5重量部および純水1.6重量部
を混合し、植物有害生物防除剤(N) を得た。また、前記
(1)で得たキトサン分解物(C) 2重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液3重量部および純水0.1重量部を混合
し、植物有害生物防除剤(O) を得た。さらに、前記
(1)で得たキトサン分解物(C) 2重量部,前記(2)
で得た酢酸含有液3重量部および前記(3)で得たブラ
ウン・ジュース0.1重量部を混合し、植物有害生物防除
剤(P) を得た。
【0105】(5)病害防除および薬害試験 ・対象病害:モモ黒星病 ・供試品種:白鳳18年生 ・試験区 :1区1樹 ・薬剤散布:20倍,50倍,100 倍,250 倍希釈の前記
(4)で得られた植物有害生物防除剤(N),(O),(P) それ
ぞれを平成元年5月2日から6月14日まで10日間隔
で5回、背負式全自動噴霧器を用いて1樹あたり20リ
ットル散布した。 ・調査回数:1回(7月14日) ・結 果:第16表に示した通り、本発明の植物有害
生物防除剤(N),(O) では薬害が生じたものの、植物有害
生物防除剤(N),(O)および(P) の20倍〜250 倍希釈液
は、モモ黒星病の発生を防除した。植物有害生物防除剤
(P) のモモ黒星病に対する防除の実用性とブラウンジュ
ースの添加による薬害の軽減が支持された。
【0106】
【表17】
【0107】
【数8】
【0108】
【数9】
【0109】指数1:1果の病斑数が1〜5 指数2:1果の病斑数が6〜20 指数3:1果の病斑数が21〜50 指数4:1果の病斑数が51以上
【0110】
【発明の効果】本発明によれば、野菜の軟腐病,芝草の
春はげ症又はラージパッチ又は葉枯病又はブラウンパッ
チ又はスジキリヨトウ,稲の籾枯細菌病,果樹の黒星病
などの植物有害生物を防除することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明では、抗菌作用のあるキトサン分解
物と酢酸(合成酢酸,酢酸含有液,食酢等)を、前記し
たように、それぞれ特定の割合で混合して用いると、多
種の植物有害生物に対する強い相乗的な抗菌作用が発現
する。そのため、薬害の生じない低濃度で有効であり、
かつ抗菌スペクトルの広い植物有害生物防除剤の提供が
可能となった。植物有害生物に対する防除効果は、上記
2成分に対し第3成分としてブラウン・ジュースを配合
することにより薬害軽減効果が顕著となり、高濃度での
薬剤防除処理が可能となるため防除効果が一層高まる。
ここで、ブラウン・ジュースの配合量については、特に
制限はないが、通常2〜20%程度が適当である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】本発明の植物有害生物防除剤は、適当な担
体等を適宜加えて液剤,粉剤,粒剤等の形態で使用され
る。この防除剤の使用方法,使用濃度等は対象の病害の
種類,その他の要因により様々であるが、液剤の場合、
酢酸の濃度が0.002〜0.2重量%程度となるよう
に配合し、対象植物に散布する。散布間隔は通常5〜2
0日毎とし、防除効果を観察しながら決定すればよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】(3)抗菌性試験 上記(2)で得られた培地に芝草の春はげ症及びラージ
パッチ及びブラウンパッチの病原菌、リゾクトニア・ソ
ラニ(Rhizoctonia solani)IFO
30464のPSA培地での25℃、5日間培養菌体を
接種し、25℃で10日間培養した。培養後、肉眼的に
供試菌株の生育量を相対比較した。結果を第3表に示し
た。表から明らかなように、キトサン分解物(B)と醸
造酢中の酢酸の重量混合比が1対0.43〜2.3のと
きに供試菌株に対する強い相乗的抗菌作用が発現した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】(3)抗菌性試験 上記(2)で得られた培地に芝草の葉枯病の病原菌、ヘ
ルミントスポリウム・ 間培養菌体を接種し、25℃で10日間培養した。培養
後、肉眼的に供試菌株の生育量を相対比較した。結果を
第4表に示した。表から明らかなように、キトサン分解
物(B)と醸造酢中の酢酸の重量混合比が1対0.25
〜4のときに供試菌株に対する強い相乗的抗菌作用が発
現した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】実験例6 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)5gを市販食酢
(酢酸濃度4.2%(W/V))100mlに溶解し
た。次いで、酵素製剤スミチームAP2(新日本化学工
業(株)製)0.1gを加え、50℃恒温水槽中でゆっ
くり攪拌しながら6時間反応せしめた。反応終了後、沸
騰水中に5分間保ち、酵素を失活せしめた。しかる後、
水酸化ナトリウムを用いてpH5.0に調整し、キトサ
ン分解物(D)を得た。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】(5)病害防除および薬害試験 ・対象病害:ハクサイ軟腐病 ・供試品種:あこがれ ・栽培様式:露地栽培 平成元年8月3日播種平成元年8月17日定植 ・試験区 :1区20株 ・薬剤散布:5倍、50倍、150倍、400倍希釈の
前記(4)で得られた植物有害生物防除剤(C),
(D),(E)それぞれを平成元年9月11日から同年
9月25日まで7日間隔で3回背負式全自動噴霧器を用
いて10a当り400リットル散布した。 ・調査回数:1回(10月2日) ・結 果:第9表に示した通り、本発明の植物有害生
物防除剤(C),(D),(E)15倍〜400倍希釈
は、ハクサイ軟腐病の発生を防除した。希釈倍率が高い
ほど防除効果は上昇したが薬害も生じた。しかし、酢酸
含有液をキトサンと混合した植物有害生物防除剤(D)
においては薬害が軽減した。更に、純水の代わりにブラ
ウンジュースを添加した植物有害生物防除剤(E)では
薬害は大幅に軽減され、高い防除価が得られた15倍希
釈液散布区においても薬害は生じなかったことから軟腐
病防除剤としての高い実用性が支持された。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】実施例8 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)5.0gを市販食
酢(酢酸濃度4.2%(W/V))100mlに溶解し
た。次いで、酵素製剤スミチームAP2(新日本化学工
業(株)製)0.1gを加え、50℃恒温水槽中でゆっ
くり攪拌しながら6時間反応せしめた。反応終了後、沸
騰水中に5分間保ち、酵素を失活せしめた。しかる後、
水酸化ナトリウムを用いてpH5.0に調製し、キトサ
ン分解物(D)を得た。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0101
【補正方法】変更
【補正内容】
【0101】実施例9 (1)キトサン分解物の調製 キトサン(東京化成工業株式会社製)5.0gを2%
(W/V)乳酸100mlに溶解した。次いで、酵素製
剤マセロチーム2S((株)ヤクルト本社製)0.2g
を加え、45℃恒温水槽中でゆっくり攪拌しながら6時
間反応せしめた。反応終了後、沸騰水中に5分間保ち、
酵素を失活せしめた。しかる後、水酸化ナトリウムを用
いてpH5.0に調整し、キトサン分解物(C)を得
た。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0105
【補正方法】変更
【補正内容】
【0105】(5)病害防除および薬害試験 ・対象病害:モモ黒星病 ・供試品種:白鳳18年生 ・試験区 :1区1樹 ・薬剤散布:20倍,50倍,100倍,250倍希釈
の前記(4)で得られた植物有害生物防除剤(N),
(O),(P)それぞれを平成元年5月2日から6月1
4日まで10日間隔で5回、背負式全自動噴霧器を用い
て1樹あたり5リットル散布した。 ・調査回数:1回(7月14日) ・結 果:第16表に示した通り、本発明の植物有害
生物防除剤(N),(O)では薬害が生じたものの、植
物有害生物防除剤(N),(O)および(P)の20倍
〜250倍希釈液は、モモ黒星病の発生を防除した。植
物有害生物防除剤(P)のモモ黒星病に対する防除の実
用性とブラウンジュースの添加による薬害の軽減が支持
された。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0106
【補正方法】変更
【補正内容】
【0106】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キトサン分解物1重量部あたり酢酸を0.
    25〜4重量部の割合で配合してなる野菜の軟腐病防除
    剤。
  2. 【請求項2】 キトサン分解物1重量部あたり酢酸を0.
    25〜4重量部の割合で配合してなる芝草の春はげ症又
    はラージパッチ又は葉枯病又はブラウンパッチ又はスジ
    キリヨトウ防除剤。
  3. 【請求項3】 キトサン分解物1重量部あたり酢酸を0.
    25〜4重量部の割合で配合してなる稲の籾枯細菌病防
    除剤。
  4. 【請求項4】 キトサン分解物1重量部あたり酢酸を0.
    25〜4重量部の割合で配合してなる果樹の黒星病防除
    剤。
  5. 【請求項5】 第3成分としてアルファルファ緑葉脱蛋
    白質上澄液を配合してなる請求項1〜4のいずれかに記
    載の植物有害生物防除剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の植物有
    害生物防除剤を用いた植物有害生物の防除方法。
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