JPH0538688Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、船舶用鍋及びガスコンロの支持装置
に係り、特に船舶が搖れるときでも、鍋とガスコ
ンロを安定に鉛直方向に支持し得る船舶用調理装
置に関する。

〔従来の技術〕

一般の鍋あるいはガスコンロに、陸地上におい
て利用いされるとき、地球引力の作用で、安定に
地面上、または台やスタンドなどの上に支持し得
る。

このような一般用の鍋またはガスコンロは、船
舶にて用いられるとき、よく船舶の搖れにより、
引つ繰り返る。

これに応じて、業者らは、各種の安定装置を作
つて船舶上に用いられる上記鍋、またはガスコン
ロを安定させるように工夫している。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記業者らの研究と努力は、ほ
とんど搖れが少ない船舶に適用する安定装置に集
中しており、このような安定装置を搖れが激しい
中型、または小型の船舶に利用される時、鍋など
の引つ繰り返りを有効に防止することができな
い。

この考案者は、このような公知お装置の欠点を
改善しようと苦心研究の結果、船舶中に用いられ
る鍋及びガスコンロを常に鉛直方向に支持するこ
とができる調理装置を作成することに成功したの
である。

そこで、本考案の目的は、船舶が風浪により搖
れても、安定に鍋及びガスコンロなどを鉛直方向
に支持し得る船舶調理装置を提供することにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

前述の目的を達成するため、本考案の船舶用調
理装置は、基台と、この基台の両側に対向に立設
した一対の縦方向支持桿と、それぞれ上記一対の
縦方向支持桿の頂端に固定し、かつ内部にローリ
ング軸受けが埋設されてある軸受けブロツクと、
上記一対の縦方向支持桿の間に配置され、かつ下
面に周面上には、若干個の係合凹部が設けられて
ある鍋と、上記鍋の外側を取り囲んで配置され、
鍋に対し対称位置にある２点を軸５によつて各軸
受けブロツクへ回転自在に枢止すると共に、各軸
受けブロツクに対し直交する対称位置にある２点
を夫々軸アツセンブリによつて鍋を回動自由且つ
分離可能に連結した支持環体と、若干の係合フツ
クによつて、鍋の下方で且つ基台から離間した位
置へ係脱自在に連結されたガスコンロとを有する
ように形成されたことを特徴とする。

〔作用〕

このような構成にすることにより、船舶が搖れ
るとき、鍋がガスコンロは、四つの軸着部分によ
り、搖れに従わないで、常に鉛直方向に支持され
る。

〔実施例〕

以下、図面に基づいて、本考案の好適な実施例
を詳述する。

第１図は、本考案船舶用調理装置の実施例を示
す平面図、第２図は、上記実施例の側面図であ
る。

第１図及び第２図に示すように、本考案は、主
に、環形の基台１と、この基台の両側に立設した
一対の縦方向支持桿２，２と、それぞれ上記一対
の縦方向支持桿２、２の頂端に固定し、かつ内部
にローリング軸受け（第３図参照）３ｂが埋設さ
れてある軸受けブロツク３，３と、上記一対の縦
方向支持桿２，２の頂端に配置し、かつ下部の周
面上には、若干個の係合凹部７１が設けられてあ
る鍋７と、それぞれ軸５（第３図参照）により、
一端で上記ローリング軸受け３ｂと回動自在に連
結され、かつ互いに対向する第一弧形支持桿４１
及び第三弧形支持桿４３と、ねじ９により（第３
図参照）、一端で上記第一弧形支持桿４１の一部
に固着され、内部にローリング軸受け（図示せ
ず）が埋設されてある地端で軸アツセンブリ６に
より、上記鍋に回動自在、かつ分離可能に連結さ
れると共に、この地端で上記第三弧形支持桿４３
の他端に固着された第二孤形支持桿４２と、一端
で上記第三弧形支持桿４３の一端に固着され、内
部いローリング軸受け４４１が埋設されてある他
端で軸アツセンブリ６により、上記鍋７に回動自
在、かつ分離可能に連結されると共に、この他端
で上記第一弧形支持桿４１の他端にねじ９により
（第４図参照）固着された第四弧形支持桿４４と、
上記の鍋７の下方に位置し、かつ周面上には、係
脱自在に上記係合凹部７１内に係合した、スプリ
ング８２により弾性的に移動可能な若干個の係合
フツク８１が設けられると共に、下面が上記基台
１に一定の距離が保たれたガスコンロ８とから構
成されたものである。第一弧形支持桿乃至第四弧
形支持桿４１〜４４は、夫々の先端が順次ねじ９
によつて隣の弧形支持桿の基端へ固着することに
より、一体の支持環体４を構成している。

然して係合フツク８１が鍋７の係合凹部７１に
係合し、係合フツク８１の下端と、鍋７から突出
し係合フツク８１が貫通している突起部との間に
介在させたスプリング８２の弾性力によつ係合フ
ツク８１は下向き付勢されて、鍋７とコンロ８を
結合している。

又、ガスコンロ８を支えた蓋、係合フツク８１
を鍋７の係合凹部７１から外すことにより、コン
ロ８を鍋７から分離できる。

軸アツセンブリ６は、鍋７に分離可能に固定
し、かつローリング軸受け４４１に固着すること
ができるものならば、何の構造でもよい。

上記縦方向支持桿２は、図示したように、外へ
向いて湾曲した形状を有してもよい。これによ
り、船舶が搖れるとき、鍋７などにぶつかる虞れ
がないのである。

上記の構成を有するので、船舶が搖れるとき、
係合した鍋及びガスコンロ８は、ローリング軸受
け３ｂ，４４１などの回転自在な特性により、地
球引力で、常に鉛直方向に保たれる。これに従つ
て鍋の中の料理、スープなどは外へ溢れないので
ある。

〔考案の効果〕

上記の構成にすることにより、船舶が風浪によ
り搖れても、安定に鍋及びガスコンロなどを鉛直
方向に保つことができ、船舶中において、気軽に
料理を作ることができる。とくに、中型あるいは
小型の船舶に適している。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す平面図、第
２図は、上記実施例を示す側面図、第３図は、第
１図中の要部Ａを示す断面図、第４図は、第２図
中の要部Ｂを示す断面図である。 １……基台、２……縦方向支持桿、３……軸受
けブロツク、３ｂ……ローリング軸受け、４１，
４２，４３，４４……第一，第二，第三，第四弧
形支持桿、４４１……ローリング軸受け、５……
軸、６……軸アツセンブリ、７……鍋、７１……
係合凹部、８……ガスコンロ、８１……係合フツ
ク。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 基台１と、 この基台１の両側に対向して設けた一対の支持
   台２と、 各支持台２の上部に取付けた一対の軸受けブロ
   ツク３，３と、 上記一対の支持台２の間に配置され、かつ周面
   下部に係合凹部７１を設けた鍋７と、 上記鍋７の外側を取り囲んで配置され、鍋７に
   対し対称位置にある２点を軸５によつて各軸受け
   ブロツク３，３へ回転自由に枢止すると共に、各
   軸受けブロツク３，３に対し直交する対称位置に
   ある２点を軸アツセンブリ６によつて、鍋７を回
   転自由且つ分離可能に連結した支持環体４と、 鍋７の下方に位置し、周面には鍋の係合凹部７
   １と係脱自在に係合する係合フツク８１を複数個
   設けスプリング８２により係合方向に付勢され、
   下面が基台１より上方へ離れて保たれたコンロ８ とを有することを特徴とする船舶用調理装置。