JPH0538673U - 高光沢を有するラベル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】基材表面の微細な凹凸をなくし、印刷における
網点部分の飛び、抜け（ピンホール）のない高光沢を有
するラベルを提供することを目的とする。 【構成】基材（１）上に印刷層（３）を設け該印刷層の
上にオーバープリントワニス層（２）を設けたラベルに
おいて基材と印刷層の間に透明樹脂層（５）を介在させ
た高光沢を有するラベルである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カートン、ボトル等の表面に貼るラベルに関するもので、特に表面 に高光沢のオーバーコートワニスをコーティングした高光沢を有するラベルであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、カートンやボトル等の容器表面に貼るラベルとして、耐水性や耐光 性の優れた機能を有し、かつ、光沢のあるラベルが多く利用されている。例えば 基材（１）に用紙（コート紙や含浸紙で坪量７０ｇ／ｍ² 〜９０ｇ／ｍ² のもの ）や、アルミ箔を用紙に合紙したもの等を用いて、その上に印刷層（３）を設け 、その印刷層の上からオーバープリントワニス（反応性硬化型樹脂を用いたコー ティングワニス）を印刷面の保護や印刷物の光沢を含めた美粧化のために設けた ものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述したように、基材である用紙表面の凹凸により印刷層にお ける絵柄等の網点部分が、飛んだり、抜けたり（ピンホール）することが多く発 生し、美粧性を損なうという問題を残している。すなわち、用紙表面の微細な凹 凸が網点部分の着肉に影響を与えている。そこで本考案は、上記の用紙表面の微 細な凹凸をなくし、完全な印刷層を形成することができる高光沢を有するラベル を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、課題を解決するために、基材上に印刷層を設け、該印刷層の上にオ ーバープリントワニス層を設けたラベルにおいて、基材と印刷層の間に透明樹脂 層を介在させた高光沢を有するラベルを提供するものである。

【０００５】 基材として、コート紙、含浸紙等の用紙やアルミ箔に片アート紙、ロール紙を 貼り合わせた合紙が用いられているが、用紙表面には微細な凹凸があり、また、 紙粉や用紙繊維片等により印刷において絵柄等の網点部分が飛び、抜け（ピンホ ール現象）が発生し易い。また、片アート紙等の台紙にアルミ箔等を貼り合わせ た基材についても、台紙の凹凸がそのままアルミ箔上にでて上記と同様の現象と なる。そこで基材上に透明樹脂層（例えば、ウレタン系、硝化綿系、アクリル系 等の透明ワニス）を設け、基材の微細な凹凸をなくすとともに紙粉や繊維片を押 さえ込み、また印刷インキの着肉性を向上させるものである。

【０００６】

【作用】

本考案は透明樹脂層を基材上に設けることにより、基材表面の微細な凹凸を覆 いフラットにすることにより、印刷における網点部分の飛びや抜け（ピンホール ）の発生を防ぐことができる。また、高い光沢を得るためオーバープリントワニ スを用いるが、網点の飛びや抜け（ピンホール）があると欠点が目立つ。そこで 基材上をフラットにすることにより、印刷の欠点（網点部分の飛び、抜け）がな くなり、オーバープリントワニスとの組合わせで高光沢を有するラベルが得られ る。

【０００７】

【実施例】

本考案を図に基づき詳細に説明する。図１は本考案の一実施例による高光沢を 有するラベルの層構成を示す断面図である。基材（１）として用紙（例えばコー ト紙や含浸紙坪量７０ｇ／ｍ² 〜９０ｇ／ｍ² ）や、アルミ箔（厚さ７μｍ〜１ ０μｍ）と片アート紙（坪量８４．９ｇ／ｍ² ）をサンドラミネーション方法で 積層したものや、アルミ箔（厚さ７μｍ〜１０μｍ）と純白ロール紙（坪量６５ ．９ｇ／ｍ² ）やアルミ箔に片アート紙をウェットラミネーション方法で積層合 紙したものを用いることができる。 これらは使用目的に応じて使い分けるが、本実施例においては、光沢性を考え 、アルミ箔（厚さ８μｍ）に片アート紙（坪量８４．９ｇ／ｍ² ）をサンドラミ ネーション方法により積層合紙したものを用いた。

【０００８】 次に、前記基材（１）上に透明樹脂層（５）を設けるものであるが、この透明 樹脂層としてはウレタン系透明ワニス、硝化綿系透明ワニス、アクリル系透明ワ ニス、塩素化ポリプロピレン、塩化ゴム、等を用いることができる。本実施例に ついては、安価で透明性が高い東洋インキ（株）製のメジューム（印刷インキよ り顔料を取り除いたもの）を用いた。このメジュームのコーティング方法として オフセット印刷又はグラビア印刷方式のいずれでもよいが、膜厚は１μｍ〜３μ ｍ程度に抑える。特にメジュームはグロス、透明性を向上させる役割をするとと もに、印刷インキの接着性をよくするものである。

【０００９】 この透明樹脂層（５）上にオフセット印刷又はグラビア印刷、フレキソ印刷方 法により絵柄、文字等の印刷層（３）を設ける。この印刷層（３）上にオーバー プリントワニス層（２）を設ける。このオーバープリントワニスとしては、アミ ノアルキド系熱硬化型コーティングワニスやポリウレタン系の二液硬化型コーテ ィングワニスを用いることができるが、本実施例においてはポリウレタン系の二 液硬化型コーティングワニス（東洋インキ（株）製、商品名ＵＲＰＳ）を、１７ ５線，版深３５μｍのコーティング版によりオーバープリントを行なった。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、基材表面の微細な凹凸を透明樹脂層を設けることにより絵柄や文字 の印刷層の網点部分での飛びや抜け（ピンホール）の発生を防止し、またインキ の着肉がよくなり、美粧性に優れた高光沢を有するラベルが得られる。 更にアルミ箔、透明樹脂層、オーバープリントワニスの組合わせにより一層の 光沢効果を増すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による高光沢を有するラベル
の層構成を示す断面図である。

【図２】従来のラベルの層構成を示す断面図である。

【符号の説明】

１…基材 ２…オーバープリントワニス層 ３…印刷層 ５…透明樹脂層

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０９Ｆ 3/02 Ｆ 7028−5Ｇ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基材上に印刷層を設け、該印刷層の上にオ
   ーバープリントワニス層を設けたラベルにおいて、基材
   と印刷層の間に透明樹脂層を介在させたことを特徴とす
   る高光沢を有するラベル。