JPH0538586A - 抵抗溶接システム - Google Patents

抵抗溶接システム

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Publication number
JPH0538586A
JPH0538586A JP3268971A JP26897191A JPH0538586A JP H0538586 A JPH0538586 A JP H0538586A JP 3268971 A JP3268971 A JP 3268971A JP 26897191 A JP26897191 A JP 26897191A JP H0538586 A JPH0538586 A JP H0538586A
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JP
Japan
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welding
wcu
wct
data
control
Prior art date
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Application number
JP3268971A
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English (en)
Inventor
Takatomo Izume
孝友 井爪
Raronde Mishieru
ミシエル・ラロンデ
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K11/00Resistance welding; Severing by resistance heating
    • B23K11/24Electric supply or control circuits therefor
    • B23K11/25Monitoring devices
    • B23K11/252Monitoring devices using digital means

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Generation Of Surge Voltage And Current (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
  • Resistance Welding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数の溶接制御ユニットWCUをホストコン
ピュータMCIに集中接続し、これらを総括的に管理す
る。 【構成】 この発明の抵抗溶接システムは、溶接電極を
備えた溶接部WCTと、この溶接部WCTに着脱自在に
結合され溶接部WCTにて行なわれる溶接の条件を設定
する制御部WCUとで構成されるアセンブリと;複数の
前記アセンブリに接続されるものであって複数アセンブ
リ各々の前記制御部WCUの動作および溶接条件を総括
管理するホストコンピュータMCIとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は複数の抵抗溶接装置を
管理する抵抗溶接システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に抵抗溶接器やアーク溶接器等の溶
接装置が広く用いられている。このような溶接装置は工
場等で多く使われており、特に自動車工場では自動車ボ
ディに薄い鋼板を溶接する際に必要不可欠のものとなっ
ている。
【0003】図11は従来の抵抗溶接装置の基本構成を
示すもので、溶接電極を備えたガン1と、溶接制御トラ
ンス2と、溶接制御ユニット3とからなる。近年は抵抗
溶接装置の小型化に対する要求が高まってきているが、
この種の小型抵抗溶接装置は、例えばガン1およびトラ
ンス2のアセンブリと制御ユニット3といった2つのコ
ンポーネントから構成できる。
【0004】自動車工場で通常用いられる抵抗溶接装置
では、図12に示すように、溶接制御トランス2、シー
ケンサ4およびプログラムユニット5がコンベアライン
Cに沿って配設され、溶接制御ユニット3のみがコンベ
アラインCから離れた位置にある制御/監視室に設置さ
れる。このため、多くの場合制御ユニット3とコンベア
ラインCとは物理的に数十メーター以上離れることにな
る。すると、ユニット3とトランス2との間に長尺のパ
ワーケーブル6が必要になり、ユニット3とシーケンサ
4との間に長尺の信号ケーブル7が必要になり、ユニッ
ト3とユニット5との間に長尺の信号ケーブル8が必要
になる。
【0005】ところで、最近の自動車工場ではマルチス
ポット溶接が多く用いられる。このマルチスポット溶接
では、自動車ボディすなわち溶接しようとするワークピ
ースが治具に取り付けられ、多くの溶接電極を備えたガ
ンを持つ工業用ロボットにより、ワークピースに対して
多数のスポット溶接が同時に行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の溶接装
置では、ガン、溶接制御トランス、溶接制御ユニット、
シーケンサ、プログラムユニットがバラバラに配置され
ているため、溶接制御トランスと各ユニット間の信号伝
送用に多くの長尺ケーブルの設置が必要になる。このた
め、その設置コストおよび設置スペース等が問題になっ
ている。さらにマルチスポット溶接を行なう場合では、
ガン、トランス、シーケンサ、プログラムユニットと言
った多くのコンポーネントが所定の相互関連をもって配
設されねばならないので、溶接条件の変更、各コンポー
ネントの配置替え若しくはそれらのメンテナンスは大変
な作業になる。
【0007】この発明は上記事情に鑑みなされたもの
で、上記従来の問題を軽減若しくは除去できる抵抗溶接
システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る抵抗溶
接システムは、溶接電極を備えた溶接部(WCT)と、
前記溶接部(WCT)に着脱自在に結合され前記溶接部
(WCT)にて行なわれる溶接の条件を設定する制御部
(WCU)とで構成されるアセンブリと;複数の前記ア
センブリに接続されるものであって複数アセンブリ各々
の前記制御部(WCU)の動作および溶接条件を総括管
理するホストコンピュータ(MCI)とを備えている。
【0009】第2の発明に係る抵抗溶接システムは、溶
接電極を備えた溶接制御トランス(WCT)と、前記溶
接制御トランス(WCT)が行なう溶接の条件を設定す
る溶接設定情報を格納するメモリ(30,30A,30
B)を持つ溶接制御ユニット(WCU)とで構成される
アセンブリと;複数の前記アセンブリに通信回線を介し
て接続されるものであって複数アセンブリ各々の前記溶
接制御ユニット(WCU)を前記溶接設定情報の操作に
より一括管理する機器制御インターフェイス(MCI)
とを備えている。
【0010】
【作用】第1の発明の溶接システムでは、従来のシーケ
ンサやプログラムユニットの機能は制御部WCUに吸収
される。この制御部WCUでは溶接条件等の設定/変更
が個別かつ自由にできる。また制御部WCUは溶接部W
CTと着脱自在なので、個々の重量/サイズは相対的に
小さくなり、工場内での手作業による配置替えが容易に
なる。
【0011】ここで個々の制御部WCUがホストコンピ
ュータに接続されているので、多数の溶接アセンブリを
総括的に制御できる。また制御部WCUと溶接部WCT
との結合部分を規格化しておけば、種々の制御部WCU
のどれでも複数の溶接部WCTいずれかに自由に接続で
きる。
【0012】第2の発明では、前記溶接設定情報が複数
アセンブリ各々の前記メモリ(30,30A,30B)
および前記機器制御インターフェイス(MCI)の双方
に保存される。これにより、前記溶接設定情報を前記機
器制御インターフェイス(MCI)側で変更すれば、こ
の変更を自動的に複数アセンブリ各々の前記溶接制御ユ
ニット(WCU)に伝えることができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。なお説明にあたり、各図において共通部分には
共通の参照符号を用いることにより、説明済み部分の重
複説明を避けることにする。
【0014】図1はこの発明に係る抵抗溶接装置を利用
した溶接システムの概要を示す。ここでは、WCTとW
CUとのアセンブリが3組並列接続され、この並列アセ
ンブリが機器制御インターフェイス(MCI)42に接
続されている。このMCI42には端末装置43がさら
に接続されている。なお、これらのWCT/WCUアセ
ンブリは、例えばRS−232またはRS−422規格
の一般的なシリアル通信ラインを介して、デジーチェイ
ン接続される。
【0015】WCUの電源モジュール17はワイアード
オア接続され、かつ、マスターしゃ断器40内のシャン
トトリップ回路41に接続される。端末装置44はWC
Uのいくつかに適宜接続される。仮に、いくつかのWC
U内のSCRが壊れて短絡してしまったとすると、この
ような壊れたSCRを含むWCUからシャントトリップ
回路41へシャントトリップ信号が送られ、これにより
WCTへの給電がしゃ断される。
【0016】図1の実施例では、MCI42に対するラ
ダープログラムおよび複数WCUの各制御モジュール1
8内に記憶された溶接プログラムを、端末装置43を用
いて実行させることができる。たとえ多数のWCUを同
時に使用する場合であっても、各WCUに固有のユニッ
ト番号をMCI42を介して指定することにより.端末
装置43は所望の制御モジュール18と交信することが
できる。
【0017】直列伝送線路を用いて所定の溶接シーケン
スを実行しようとするときは、MCI42は作動させよ
うとする制御モジュール18のユニット番号を直列伝送
されるテキストに付加し、これを直列伝送線路へ送出す
る。このテキストは全ての制御モジュール18に転送さ
れるが、このテキストに付加されたユニット番号と合致
する1つの制御モジュールだけが、このテキストに応答
する。そして、この1つの制御モジュール18だけが、
送られてきたテキストの中味にしたがって溶接を行な
う。
【0018】2以上のWCTで同時に溶接を行なおうと
するときは、MCI42は2以上のユニット番号を含む
アドレスデータを全ての制御モジュールに送る。する
と、送られたユニット番号に対応したWCTだけがそれ
らの溶接を実行する。もし全てのWCTを同時に作動さ
せたいときは、全てのユニット番号を指定する特別なア
ドレスデータ(例えばデータ99)を、MCI42から
全ての制御モジュール18に送る。
【0019】またMCI42は、各制御モジュール18
に対して、溶接が完了したかどうか、あるいは良好な溶
接が行なわれたかどうか等の問い合わせを発するように
もなっている。
【0020】図2はこの発明の一実施例に係る抵抗溶接
装置のアセンブリを示す斜視図である。このアセンブリ
は溶接制御トランス10(以下単にWCTと略記する)
および溶接制御ユニット17+18(以下単にWCUと
略記する)からなっている。溶接電極1Xを持つガン1
はケーブル2を介してWCT10に接続される。ここで
は図示しないが、WCT10およびWCU17+18は
それぞれ冷却器を備えており、WCTの冷却器は冷却水
パイプ260を介してWCUの冷却器に接続されてい
る。外部からの冷却水はまずWCUの冷却器に注入さ
れ、WCUを通過した冷却水は続いてWCTの冷却器に
送られる。WCU内のSCR(サイリスタ)およびWC
T内のトランスにより温ためられた冷却水はWCTから
外部へ流れ出るようになっている。
【0021】図2の冷却構造では、1本の冷却水パイブ
だけで溶接装置アセンブリのWCUおよびWCT双方を
充分に冷却できる。
【0022】図3は図2に示す溶接制御トランスWCT
10の一側面を示す。また図4はこのWCT10の底面
を示す。WCT10の底端面14には金属スタッド11
a,11bと、サーモスタット信号線12と、タッピン
グネジ穴15とが設けられている。スタッド11a,1
1bは、WCT10の一次巻線をWCUの一部を構成す
る電源モジュール(17)内のSCR(サイリスタ)に
接続するのに用いられる。WCT10内のサーモスタッ
ト(図示せず)からの信号線12はWCUの一部を構成
する制御モジュール(18)に接続される。このサーモ
スタットは、WCT10がオーバーヒートするのを防止
するために用いられる。
【0023】図5は図2に示す溶接装置アセンブリの上
側面を示す。また、図6は図5のWCUの一側面を示
す。図示するように、溶接制御ユニットWCUは電源モ
ジュール17および制御モジュール18からなってい
る。電源モジュール17および制御モジュール18から
なるWCUは、WCT10の底端面14にマウントさ
れ、ネジ19(図6)とタッピングネジ穴15(図4)
により固定される。
【0024】図7は電源モジュール17の内部の詳細を
示す。図6のネジ19はネジ穴20a−20dを通して
図4のタッピングネジ穴15にねじ込まれる。その他の
タッピングネジ穴21a−21dは制御モジュール18
を電源モジュール17に固定するためのもので、この固
定には他のネジ(図10の210a−210d)が用い
られる。
【0025】図7において、高圧電源ライン22L1は
SCRモジュール23の端子L1に接続される。端子L
1およびH1は、SCRモジュール23のプラスチック
ハウジングに内装される逆並列接続されたSCRに接続
される。(このSCRに関する詳細な回路構成は図17
を参照して後述する。)端子H1およびH2は、WCT
10の一次巻線につながった図4のスタッド11aおよ
び11bに接続される。端子L1およびH2には、電源
ライン22L1および22H2を介して、例えば480
V程度の高圧AC電力が供給される。
【0026】WCT10からのサーモスタット信号線1
2は、低圧コネクタ25のターミナルブロック24に接
続される。この低圧ターミナルブロック24には、シャ
ントトリップ信号その他の信号線も接続される。低圧タ
ーミナルブロック24は、例えばプラスチック製の絶縁
板250により、高圧ターミナルL1,H1,H2から
隔離される。絶縁板250により、低圧信号線(12)
のリードチップが高圧ターミナルに誤って触れてしまう
事故が防止される。
【0027】図7のSCRモジュール23は一対の逆並
列接続SCRと共にその冷却構造を含んでいる。冷却水
はニップル26a,26bの一方から流入しその他方か
ら流出する。
【0028】図8(A)は冷却水が通るSCR冷却容器
230の側面を示す。また、図8(B)はこの冷却容器
230の内部構造例を示す。冷却容器230は銅等の金
属でできている。SCRモジュール23のプラスチック
ハウジング内に配設されたSCR−1,SCR−2は、
例えばマイカまたはマイラー(登録商標)製の絶縁シー
ト232を介して、冷却容器230の冷却面に間接的に
熱結合される。
【0029】図8(B)に示すような構成により、冷却
容器230を、SCRモジュール23のプラスチックハ
ウジング内でSCRとともに一体化できる。これにより
冷却容器230がSCRと近接配置され、SCRモジュ
ール23をコンパクトなものにできる。
【0030】加えて、高圧を扱うSCRが電気的絶縁製
の良いプラスチックハウジング内に密封されるから、S
CRモジュール23を含む電源モジュール17を金属ケ
ースに収める場合でも、この金属ケースの壁面とSCR
モジュール23のプラスチックハウジングとの間隔を大
きく採る必要がなくなる。このことも、電源モジュール
17の小型化に寄与する。
【0031】図9は図5の制御モジュール18の内部構
造を部分的に示す。この制御モジュール18には、EP
ROM30,LED35A,マイクロプロセサMPU
(図示せず),ポテンシオメータ(図示せず)等が取り
付けられたプリント基板(PCボード)33が内装され
ている。このPCボード33は、柔らかなゴムなどのク
ッション材34により、制御モジュール18内の所定の
空間に保持されている。制御モジュール18は、軽量プ
ラスチックのモールドで作ることができる。
【0032】PCボード33に取り付けられたLED3
5Aの直上には、プラスチックレンズ35Bが配置され
ている。このレンズを介してLED35Aの点灯状態を
見ることにより、溶接装置の使用者はそのWCUが動作
しているかどうかを知ることができる。なお、このレン
ズ35Bは、制御モジュールの外部との光データ通信イ
ンターフェイスとして利用することもできる。
【0033】各WCUの動作は、そこに内臓されたEP
ROM30の記憶内容に依存する。すなわち、EPRO
M30の記憶内容を書き替えるか、これを他のEPRO
M30と交換することにより、そのWCUの動作を容易
に変更/修正できる。
【0034】図10は図9の制御モジュール18の底面
を示す。PCボード33のポテンシオメータのノブ32
a、32bおよび32cは、溶接電流、最大溶接電流お
よび最小溶接電流をプリセットするのに用いられる。ア
ドレススイッチ31は、各制御モジュール18にそれぞ
れ固有のユニット番号(例えば0〜15)を付与すると
きに用いられる。なお多数のWCUが機器制御インター
フェイス(ホストコンピュータ)MCIに接続された場
合、このMCIはスイッチ31により付与された各WC
Uに固有のユニット番号を識別することができる。
【0035】PCボード33上の回路の信号線は、図1
0に示される低圧コネクタ36に接続されている。制御
モジュール18が電源モジュール17に結合されるとき
には、図10の低圧コネクタ36は図7の低圧コネクタ
25に差し込まれる。ここで、ネジ210a−210d
とタッピングネジ穴21a−21dとにより、制御モジ
ュール18は電源モジュール17に機械的に固定され
る。
【0036】なお、コネクタ25とコネクタ36との間
の電気的な接続インターフェイスと共に、モジュール1
7とモジュール18との間の機械的な接続インターフェ
イスは、規格化されている。従って、任意のWCUをど
のWCTにも接続できる。このため、あるプログラムを
持つEPROM30を含むWCUをその他のプログラム
を持つEPROM30を含む他のWCUと交換した場
合、この簡単な交換作業だけで、そのWCUに結合され
たWCTの溶接特性を容易に変更できる。
【0037】図13は多数のWCT/WCUアセンブリ
が用いられる抵抗溶接システムを示すもので、例えば自
動車工場で用いられる。このシステムには従来技術と本
願発明が混在しており、この発明に係る部分が実線で示
され、従来からの部分が破線で示されている。
【0038】図13の破線で示すように、この従来シス
テム部分では、溶接コントローラ1つにつき3つのタッ
プスイッチ付き溶接トランスがジャンクションボックス
を介して結合され、これらの溶接コントローラが溶接バ
スを介してMCI(図示せず)に並列に接続される。
【0039】この従来システムの構成では1つの溶接コ
ントローラが3つの溶接トランスに共通している。この
ため、これら3つの溶接トランスの溶接特性が互いに異
なるときは、この溶接コントローラの制御特性を1つの
溶接トランスに合わせたとしても、残りの2つの溶接ト
ランスに対しては特性ミスマッチとなる。
【0040】図13の実線で示すように、この発明に係
る溶接システム部分では、1つのWCU(溶接コントロ
ーラ)が1つのWCT(タップレス溶接制御トランス)
に専用に設けられており、かつWCUとWCTとのアセ
ンブリの全てが単一のシリアルデータ伝送線路(例えば
RS−422準拠のもの)を介してMCI(図示せず)
に接続されている。そして、各WCUの制御特性は、図
10に示したEPROM30内のプログラムに応じて、
任意に決定できる。
【0041】MCIは全てのWCUからの全溶接データ
を集め、各WCUに指令若しくは溶接データを個別に送
ることができる。従って、仮に全てのWCTの溶接特性
が互いに異なるものであっても、各WCTに対して最良
の特性を得ることができる。
【0042】図14は、おのおのがタップスイッチ14
2を備えた3つのWCTと1つのWCUとの組み合わせ
を示す。この図では、ジャンクションボックス141の
選択によって、WCTと1つのWCUとの接続を行なっ
ている。
【0043】この発明のWCUは、図14に示すような
構成の溶接装置にも適用できる汎用性を備えている。す
なわち、プログラムの可変性とコンパクトさというこの
発明のWCUが持つ特徴は、ジャンクションボックス1
41およびタップスイッチ142を用いた場合にもな
お、価値を失わない。
【0044】図15はこの発明に係る抵抗溶接システム
の概要を示すもので,デジーチェーン接続のシリアル通
信線(RS−422)を介して、WCT/WCUの複数
アセンブリが機器制御インターフェイスMCIに接続さ
れる場合を示す。ここで、MCI42Aはプログラマブ
ルロジックコントローラPLC42Bを備えており、P
LC42Bは、各WCTの溶接電極1Xのオン/オフや
図12に示すようなコンベアCの作動を制御するのに用
いられる。
【0045】図16は、図15の機器制御インターフェ
イスMCIと併用される代表的な周辺機器を示す。ここ
では、ファイルサーバ用バードディスク装置43Aや他
のMCI等が、例えばイーサネットのようなローカルエ
リアネットワークを介して、MCI42Aに接続されて
いる。その他、MCI42Aには、ファイルサーバアク
セス機器43B、WCU用アクセス機器43C、リモー
トI/O端末43D等が接続されている。このような構
成の下で、MCI42Aは多くの周辺機器から種々な情
報を収集できる。
【0046】図17は溶接制御トランスWCTの一次回
路およびシャントトリップ回路に係る溶接制御ユニット
WCUの回路構成例を示す。WCTの一次巻線の一端
は、逆並列接続されたSCR−およびSCR−2のター
ミナルH1に接続される。SCR−1のゲートおよびカ
ソードは、高圧コネクタのコンタクトG1およびK1を
介して、駆動トランスTDの第1の二次巻線に接続され
る。SCR−2のゲートおよびカソードは、高圧コネク
タのコンタクトG2およびK2を介して、駆動トランス
TDの第2の二次巻線に接続される。
【0047】WCTの一次巻線の他端は、ターミナルH
2に接続される。ターミナルH2は、高圧コネクタのコ
ンタクトL2を介して、電源トランスTPの二次巻線の
一端に接続される。電源トランスTPの二次巻線の他端
は、高圧コネクタのコンタクトL1を介して、ターミナ
ルL1に接続される。電源トランスTPの一次巻線は、
例えばAC110Vの電源ラインに接続される。
【0048】ターミナルH1およびH2はしゃ断器40
の電源回路に接続される。ターミナルH1は、抵抗Rを
介して、シャントトリップリレーCR1のコイルCRの
一端に接続される。ターミナルH2は、シャントトリッ
プリレーCR2のリレー接点を介して、シャントトリッ
プリレーCR1のコイルCRの他端に接続される。リレ
ーCR2のコイルCRの駆動は図15その他に示したM
CI(42)により行なわれる。
【0049】リレーCR1のリレー接点は、全てのWC
Uにより形成されるシャントトリップループの中に挿入
されている。このシャントトリップループはシャントト
リップ制御リレー41のコイルおよび24VのAC電源
も含む。リレー41のリレー接点はしゃ断器40のシャ
ントトリップコイルと110VのAC電源との間に挿入
される。
【0050】WCTの一次巻線に生じる電圧信号は、低
圧コネクタ25を介して、PCボード33内の電気回路
に導かれる。SCRに流れる電流は、変流器CTにより
検出される。検出されたSCR電流信号は、低圧コネク
タ25を介して、PCボード33内に送られる。
【0051】図18は、図9に示されるPCボード33
に組み込まれる回路構成を示す。WCTの一次巻線(ま
たはターミナルL1,L2間)の電圧信号は、第1電圧
検出器332を介してマイクロプロセサ(以下単にMP
Uと略記する)331に供給される。SCRの両端に現
われる電圧の信号は、第2電圧検出器333を介してM
PU331に供給される。SCRに流れる電流の信号
は、整流器335を介してMPU331に供給される。
【0052】MPU331は、RS−422シリアル通
信インターフェイス330を介して、図15等に示すM
CI42Aと結合される。MPU331に所定の動作シ
ーケンスは,ROM30Aに格納しておくことができ
る。MCI42Aへ送ろうとするデータおよびMCI4
2Aから送られてくるデータは、RAM30Bに格納で
きる。
【0053】PCボード33内のMPU331は、WC
TおよびSCRの電圧/電流の情報を受け取り、受け取
った情報から、溶接電流の大きさを検出したり、電圧/
電流の位相差からその力率を算出したりする。MPU3
31が検出したデータは、RS−422通信線を介し
て、MCI42Aに送られる。MPU331はまた、点
弧回路334を介して、SCRを点弧制御する。
【0054】MPU331からの電流データから、MC
I42Aは、例えばSCRの破壊によって引き起こされ
た過大電流を検出できる。この過大電流が検出される
と、MCI42AはシャントトリップリレーCR2への
シャントトリップ禁止信号の送出を停止し、これにより
CR2のリレー接点が閉じる。このとき、WCTの一次
巻線にある程度の電圧が出ているときは、シャントトリ
ップリレーCR1が励起され、CR1のリレー接点が閉
じる。すると、図17のシャントトリップループが切
れ、全てのWCUおよびWCTへの給電が、しゃ断器4
0により中断される。
【0055】図19は溶接条件データDconのフォー
マット例を示す。この例では、データDconの1キャ
ラクタが6つのチャネルCH1−CH6の垂直データ群
VDGで表され、データDconの1テキストが6つの
水平データ群HDGとともに開始コードSTX、終了コ
ードEXTおよびパリティコードHPCで表されてい
る。チャネルCH1−CH6のデータは、WCUからM
CIへ、またはMCIからWCUへ、シリアル伝送され
る。
【0056】図20はシリアル伝送されるデータDco
nのパリティチェック手順を示すフローチャートであ
る。まず、MCI(図15)内のマイクロコンピュータ
は、パリティコードHPCをゼロに初期化する(ST1
0)。次に、マイクロコンピュータは、図19に示すよ
うな現在のテキストの1キャラクタを読み取る(ST1
2)。続いて、マイクロコンピュータはキャラクタのチ
ャネルCH1−CH6のイクスクルーシブオア(EX−
OR)をとって、キャラクタの垂直パリティ(例えば偶
数パリティ)をチェックする(ST14)。このパリテ
ィチェックがOKであれば(ST14のOK)、マイク
ロコンピュータは読み取ったデータ(VDG)が終了コ
ードEXTの次のものであるかどうかをチェックする
(ST16)。
【0057】もし読み取った電流データが終了コードE
XTの次のものでないときは(ST16のノー)、現在
のHPCと現在のVDGのEX−ORとの論理和から、
新たなパリティコードHPCが作り出される。こうして
作り出された新パリティコードHPCにより現在のパリ
ティコードHPCが置換され(ST18)、フローはス
テップST12へ戻る。
【0058】パリティコードHPCのチャネルCH1の
内容は、チャネルCH1の水平データ群HDG内の全ビ
ットのEX−ORを示す。同様に、パリティコードHP
CのチャネルCH2〜CH6の内容は、それぞれ、チャ
ネルCH2〜CH6の水平データ群HDG内の全ビット
のEX−ORを示す。
【0059】ステップST14におけるパリティチェッ
クの結果が否定的(NG)であるときは、例えば図16
の端末装置43AのCRTにおいてエラーメッセージが
表示され(ST24)、その後の処理で同じデータが再
送される。
【0060】もし読み取った電流データが終了コードE
XTの次のものであるときは(ST16のイエス)、マ
イクロコンピュータは現在の読み取りデータが現在のパ
リティチェックコードHPCと一致するかどうかチェッ
クする(ST20)。ここで、現在の読み取りデータが
現在のパリティチェックコードHPCと一致するときは
(ST20のイエス)、マイクロコンピュータは伝送さ
れてきたテキストにエラーなしと判定する(ST2
2)。現在の読み取りデータが現在のパリティチェック
コードHPCと一致しないときは(ST20のノー)、
マイクロコンピュータは伝送されてきたテキストにエラ
ーありと判定する(ST24)。この場合は、同じデー
タの伝送が再び行なわれる。
【0061】図21はシリアル伝送されるデータDco
nのパリティチェック手順の他例を示すフローチャート
である。まず、溶接条件データDconの1テキストが
MCI42のマイクロコンピュータに入力される(ST
30)。マイクロコンピュータは、データDconの1
キャラクタ(VDG)内の全ビットのEX−ORを検出
して、水平パリティチェックコードHPCを発生し(S
T32)、次に現在のキャラクタ内にある“1”データ
の総数Nvを計算する(ST34)。
【0062】マイクロコンピュータは計算された数Nv
が偶数であるかどうかをチェックする(ST36)。数
Nvが偶数であるときは(ST36のイエス)、マイク
ロコンピュータは現在のデータDconのチャネル(C
H1〜CH6)に1パリティビット加える(ST3
8)。そして現在のチャネル(CH1〜CH6)内にあ
る“1”データの総数Nhを計算する(ST40)。
【0063】マイクロコンピュータは計算された数Nh
が偶数であるかどうかをチェックする(ST42)。数
Nhが偶数であるときは(ST42のイエス)、マイク
ロコンピュータは現在のテキストの後に次のテキストが
あるかどうかをチェックする(ST44)。現在のテキ
ストの後に次のテキストがあるときは(ST44のイエ
ス)、フローはステップST30へ戻る。現在のテキス
トの後に次のテキストがないときは(ST44のノ
ー)、マイクロコンピュータは伝送されたテキストにエ
ラーがなかったものとの判定を下す(ST46)。
【0064】仮に、数Nvが奇数であるか(ST36の
ノー)または数Nhが奇数であるときは(ST42のノ
ー)、エラーメッセージが表示され(ST48)、同じ
データの再送が行なわれる。
【0065】なお、図20,図21のパリティチェック
は、各WCUのMPU331(図18)でも行なうこと
ができる。
【0066】図22は溶接条件データDconの確認手
順を示すフローチャートである。MCI42Aのマイク
ロコンピュータは溶接条件データDconをWCUへシ
リアル伝送する。図18のWCUのPCボード33内の
MPU331はこのデータDconを受信する(ST5
0)。続いて、このデータDconに対する許容エラ−
値DerrがMPU331に入力される(ST52)。
通常、データDconの値の10%位を許容エラー値D
errとして採用できる。MPU331にはまた、実際
の溶接データDwelも入力される(ST54)。
【0067】WCTの一次溶接電流および力率などは溶
接データDwelに含まれている。この一次溶接電流は
図18の変流器CTにより検出できる。また、力率は、
検出器332で検出された一次巻線電圧と上記一次溶接
電流との位相差から算出できる。
【0068】MPU331は次にデータDwelとデー
タDconとの差を検出する(ST56)。そして検出
した差の大きさ|Dwel−Dcon|が許容エラー値
Derrより小さいかどうかがチェックされる(ST5
8)。この|Dwel−Dcon|がDerrより小さ
いときは(ST58のイエス)、MPU331は実際の
溶接が溶接条件データDconに従って正常に行なわれ
たものと判定する。もし|DwelーDcon|がDe
rr以上であるときは(ST58のノー)、この判定結
果は例えば図16のMCI42Aに送られ、端末装置4
3AのCRTにエラーメッセージが表示される(ST6
0)。この場合、MCI42Aは、同じ溶接を再実行さ
せる指令をMPU331に送ることができる。
【0069】図23は所定の設定値データDsetに基
づく溶接動作の確認手順を示すフローチャートである。
実際の溶接電流(WCTの一次電流)を決定する設定値
データDsetは、図18のMPU331に入力される
(ST70)。MPU331は図18の変流器CTで検
出した溶接電流データDcurを受ける(ST72)。
MPU331は、例えばデータDcurの値を溶接電流
の1サイクルに渡り積分(累算)し、この1サイクルの
間に得られたデータDcurの平均値Daveを計算す
る(ST74)。
【0070】MPU331は平均値Daveが設定値D
setの90%より大きいかどうかチェックする(ST
76)。平均値Daveが設定値Dsetの90%より
大きいときは(ST76のイエス)、MPU331はW
CTが良好な溶接を行なったものと判定する(ST7
8)。この場合は再溶接は行なわれない(ST80)。
もし平均値Daveが設定値Dsetの90%以下であ
ったときは(ST76のノー)、MPU331はWCT
による溶接が不良であったものと判定する(ST8
2)。この場合は再溶接が行なわれる(ST84)。
【0071】MPU331により溶接不良が検出される
と、MCI42Aはこの溶接不良を認知し、不良溶接を
行なったWCTのMPU331に再溶接指令を送る。正
常な溶接を行なったWCTのMPUがMCI42Aから
このような再溶接指令を受けることはない。
【0072】図24は溶接電流Dcurの確認手順を示
すフローチャートである。MCI42Aは最大電流限デ
ータDmaxおよび最小電流限データDminを出力す
る。図18のMPU331は、これらのデータDmax
およびDminを受ける(ST90,ST92)。この
あとMPU331は変流器CTから実際の溶接電流デー
タDcurを受ける(ST94)。
【0073】MPU331は溶接電流データDcurの
値が最大電流限データDmaxと最小電流限データDm
inとの間に収まっているかどうかチェックする(ST
96)。データDcurの値がDmaxとDminの間
に収まっていたときは(ST96のイエス)、MPU3
31はWCTに正常な溶接電流が流れたと判定する(S
T98)。もしデータDcurの値がDmaxとDmi
nの間に収まっていなかったときは(ST96のノ
ー)、MPU331はWCTの溶接電流が異常であった
と判定する(ST100)。この場合は、MPU331
はMCI42Aへアラーム信号を送る(ST102)。
【0074】図25は図17,図18のSCRに対する
新たな点弧角データDfia*を決定する制御手順を示
すフローチャートである。図26は図25の制御手順を
実行する構成を示すブロック図である。なお、図26は
MPU331を示していないが、図26の構成の動作は
図18のMPU331で制御できる。
【0075】設定値発生器50から得られた設定値デー
タDsetは、加算点52の正入力に与えられる(ST
110)。SCR用の点弧角データDfiaおよび導通
角データDcoaは、PIDゲインパラメータ発生器5
8からPID制御回路56へ送られる(ST112,S
T114)。溶接電流データDcurは、変流器CTか
ら電流帰還増幅回路54を介して加算点52の負入力へ
送られる(ST116)。
【0076】データDsetとデータDcurとの差分
データDdifは加算点52で検出され(ST11
8)、このデータDdifはPID制御回路56へ送ら
れる。PID制御回路56は、データDcur、Dfi
aおよびDcoaから、力率角データDpfaを算出す
る。(ST120)。算出された力率角データDpfa
は、点弧角制御回路60に入力される。この点弧角制御
回路60において、PID制御の下で、データDfi
a、DpfaおよびDdifに基づきその後に用いる点
弧角データDfia*が算出される。SCRユニット
(SCRモジュール)23は、この算出されたデータD
fia*により決定される新たな点弧角で動作する。
【0077】以上述べたような溶接装置では、従来のシ
ーケンサやプログラムユニットの機能は制御ユニットW
CUに吸収される。この制御ユニットWCUでは溶接条
件等の設定/変更が個別かつ自由にできる。また制御ユ
ニットWCUは溶接トランスWCTと着脱自在なので、
WCU,WCT個々の重量/サイズは相対的に小さくな
り、工場内での配置替えが容易になる。
【0078】
【発明の効果】この発明は、その実施態様に応じて以下
のような効果を奏する。
【0079】(1)全てのWCUは共通の電気的構成を
持つことができ、これにより制御系一群あたり1台の中
央制御部(ホストコンピュータ若しくはプログラマブル
ロジックコントローラを備えた機器制御インターフェイ
ス)に各WCUの溶接データを集めることができる。こ
の場合、中央制御部は、集められたデータ若しくはプリ
セットされたデータに応じて、各WCUの動作の統制を
とることができる。
【0080】(2)溶接設定情報を複数箇所、すなわち
MCIのメモリと各WCUのメモリの双方に保存でき
る。この場合、MCIのメモリと各WCUのメモリの双
方が同じ情報を記憶するので、溶接制御情報がMCI側
で変更されると、この変更は自動的かつ正確に各WCU
側に伝わる。
【0081】(3)溶接設定情報がMCIおよび各WC
Uそれぞれのメモリに格納される場合、MCIや各WC
Uは、時々刻々と、互いの記憶内容が異なっていないか
どうかを確認し合うことができる。
【0082】(4)MCIとWCUとの間の信号伝送で
は、例えばパリティチェック法(図19〜図21)によ
りエラーチェックできる。この場合、MCIと各WCU
との間の通信エラーを取り除くことができ、正確な溶接
制御シーケンスを確実に行ない得、これにより溶接不良
または不良とは判定されなくても不良ギリギリの低品質
溶接がなされることを防止できる。(この点、従来から
の直接的な配線法では、配線の一部が断線したりすると
溶接制御シーケンスがおかしくなり、不良溶接または低
品質溶接が起きやすかった。) (5)各WCUはそれぞれの特定番号(アドレス番号)
で識別できるから、たとえ数多くのWCUが1つのMC
Iに単一のシリアル伝送線を介して接続されていても、
このMCIは正確に各WCUの動作の統制をとることが
できる。
【0083】(6)各WCTはそれ自身のWCUを備え
ており、各WCUはそこに内臓された特定のプログラム
により制御され、各プログラムの内容は各WCTの特性
に応じて決定できるから、各WCTが持つべき動作条件
を特定のプログラムにより診断/決定できる。これによ
り、各WCTを破壊から保護することも可能になる。
【0084】(7)各WCTがそれ自身のWCUを備え
ており、各WCUをそこに格納されたプログラムにより
制御できる。このプログラムは各WCT毎の力率制御に
特定できるから、WCTを大電力で動作させる際にこの
WCTが飽和しないような力率制御が可能となる。
【0085】(8)溶接用に集めるデータは多数の溶接
作業の平均に合せたものでなく、個々の溶接作業に特に
合せたものとなっている。このため溶接の品質判定に対
してより正確なデータを採用できる。
【0086】(9)各WCUは良好な溶接が行なわれた
かどうかチェックできる(図23)。行なわれた溶接が
不良であったときは、MCIは不良溶接を行なったWC
TのWCU(1つまたは複数)にのみ再溶接指令を送
る。これにより、せっかく良好な溶接を行なったWCT
で無駄な再溶接が行なわれるのを防止できる。
【0087】(10)1つの溶接に対して1つのWCU
を用意できるから、各WCUの動作の診断に厳密な電流
制限値を採用できる(図24)。
【0088】(11)WCUはWCTに着脱自在にマウ
ントでき、またWCTの機能をWCUから分離できるか
ら、その応用範囲が広がって量産効果を得やすくなり、
コスト的に有利になる。
【0089】(12)電源モジュール17および制御モ
ジュール18をWCUのコンパクトなプラスチックハウ
ジングに収めるようにすると、WCUのサイズを従来の
同クラスの抵抗溶接装置よりも小さくできる。このこと
から溶接装置のスペースファクタがよくなる。
【0090】(13)着脱自在なWCUとWCTとの間
の電気的/機械的インターフェイスを標準化できるの
で、どのWCUも任意のWCTに接続可能となる。
【0091】(14)各WCTはそれ自身のWCUを備
えており、このWCTはWCUに含まれるマイクロコン
ピュータの内臓プログラムにより制御される。このプロ
グラムの内容は各WCTに合わせて自由に決定できるか
ら、例えば3つのWCTを1つのコントローラで制御す
る従来装置の場合の不利を伴わずに、全ての溶接につい
てより良い結果が得られる。
【0092】(15)電力および冷却水の供給はWCT
とWCUとのアセンブリ内でうまくまかなわれる。すな
わち、電力および冷却水の供給は1箇所に設置されるW
CT/WCUアセンブリに対して一括して行なうことが
できる。
【0093】(16)各WCTがそれ自身のWCUを備
えているときは、コストが掛かり取扱の面倒なタップス
イッチをWCTに設ける必要性がなくなる。このタップ
スイッチは、通常、多数のWCTを用いるときに各WC
Tへの電力バランスをとるために使うが、このタップス
イッチの機能は各WCUの制御機能で賄えるからであ
る。
【0094】(17)図7の実施例のように構成すれ
ば、低圧部分(24,25)を高圧部分(L1,H1,
H2)から絶縁板(プラスチック板)250により隔離
できる。このようにすれば、ユーザーが低圧信号線(1
2)をWCU内部に接続する際に、この信号線が誤って
高圧部分に触れてしまうという事故がなくなる。
【0095】(18)WCT、電源モジュール、制御モ
ジュール等は全てパーツ化され、また各々のパーツを軽
量でコンパクトなプラスチック容器に収めることができ
るので、従来の同クラスの溶接装置と較べて小型軽量化
しやすい。
【0096】(19)WCT/WCUのアセンブリを所
定の場所に取り付ける際に大型のリフトを用意する必要
はない。(従来の溶接装置ではこのような大型リフトが
必要となることが多かった。) (20)WCUをWCTに直接取り付けることができる
ので、これらの間の入出力配線やその接続プラグ等が不
要になり、この点からも製品コスト的に有利となる。
【0097】(21)各WCTがそれ自身のWCUを備
えているときは、複数のWCTを用いるときに従来必要
であったジャンクションボックスを省略できる。
【0098】(22)溶接を定電流で行なおうとすると
きは、定電流補償の対象が1トランス/1ガンとシンプ
ルであるため、電流補償が容易となる。(なお、この種
の定電流補償は、例えば特願昭61−217921号に
開示されている。) (23)WCUが図18の332で示すような電圧検出
器を備えているときは、AC電源ラインとWCUとの間
の電圧降下の影響を受けることなく、正確なAC電源ラ
イン電圧の検出が可能となる。すなわち、検出したサン
プル値があたかもWCTから得られたものであるかのご
とく、かつ全ての電源ライン電圧降下がこのWCTの位
置で観測されているかのごとく、AC電源ライン電圧を
より確実に検出できる。
【0099】(24)WCT/WCU収納用にモールド
プラスチックを採用したことにより、金属キャビネット
を用いた従来の溶接装置よりも生産性が高くなる。
【0100】(25)シャントトリップループが開とな
ったときにしゃ断器をトリップするようにシャントトリ
ップ回路を改良(図17)できる。この改良により、い
わゆる「フェイルセーフ状態」が得られる。
【0101】(26)WCUがどんなときでもシャント
トリップを実行してしまうことを防止するよう改良し
た。すなわち、シャントトリップは、次の2条件が同時
に成立したときにのみ機能する: (i)SCRの出力(図17のターミナルH1,H2)
にある程度の電圧が出ていること。
【0102】(ii)シャントトリップ禁止状態が解け
ていること(つまり図17の実施例ではリレーCR2の
接点が閉じていること)。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施例に係る抵抗溶接シス
テムの概要を示すものでWCTとWCUとのアセンブリ
が複数並列に機器制御インターフェイスMCIに接続さ
れた場合を示す。
【図2】図2は図1のシステムに用いられる抵抗溶接装
置の外観斜視図であって溶接制御トランスWCTと溶接
制御ユニットWCUとのアセンブリを示す。
【図3】図3は図2に示す溶接制御トランスWCTの一
側面図。
【図4】図4は図2に示す溶接制御トランスWCTの底
面図。
【図5】図5は図2に示す抵抗溶接装置アセンブリの上
側面図であって溶接制御ユニットWCUに含まれる電源
モジュール(17)および制御モジュール(18)を示
す。
【図6】図6は図5に示す溶接制御ユニットWCUの一
側面図。
【図7】図7は図5に示す電源モジュール(17)の内
部構造を例示する図。
【図8】図8は図7のSCRモジュール(23)に含ま
れる冷却部を例示する図。
【図9】図9は図5の制御モジュール(18)の内部構
造を部分的に例示する図。
【図10】図10は図9の制御モジュール(18)の底
面を例示する図。
【図11】図11は従来の抵抗溶接装置の基本構成を示
す。
【図12】図12は自動車工場等で用いられる従来の抵
抗溶接システムの例を示す。
【図13】図13は多数のWCT/WCUアセンブリが
用いられる抵抗溶接システムの例であってこの発明に係
る部分(実線部分)と従来システム(破線部分)とが混
在する場合を示す。
【図14】図14は1つのWCUに3つのタップスイッ
チ付きWCTを組み合わせた構成の斜視図であってジャ
ンクションボックスにより選択されたWCTがWCUに
接続される場合を示す。
【図15】図15はこの発明に係る抵抗溶接システムの
概要を示すもので機器制御インターフェイスMCIにW
CT/WCUの複数アセンブリがデジーチェーン接続の
シリアル通信線により接続される場合を示す。
【図16】図16は図15の機器制御インターフェイス
MCIの代表的な周辺機器を示す。
【図17】図17は溶接制御トランスWCTの一次回路
およびシャントトリップ回路に係る溶接制御ユニットW
CUの回路構成例を示す。
【図18】図18は図9に示されるPCボード(33)
に組み込まれる回路構成とともに図7のSCRモジュー
ル(23)の点弧回路(335)を示す。
【図19】図19は溶接条件データDconのフォーマ
ット例を示す。
【図20】図20はシリアル伝送されるデータ(Dco
n)のパリティチェック手順を例示するフローチャー
ト。
【図21】図21は直列伝送されるデータ(Dcon)
のパリティチェック手順の他例を示すフローチャート。
【図22】図22は溶接条件データDconの確認手順
を例示するフローチャート。
【図23】図23は所定のデータDsetに基づく溶接
動作の確認手順を例示するフローチャート。
【図24】図24は溶接電流Dcurの確認手順を例示
するフローチャート。
【図25】図25は図17,図18のSCRに対する新
たな点弧角データDfia*を決定する制御手順を例示
するフローチャート。
【図26】図26は図25の制御手順を実行する構成を
例示するブロック図。
【符号の説明】
10…溶接制御トランス(WCT);17+18…溶接
制御ユニット(WCU);1…ガン;1X…溶接電極;
2…ケーブル;260…冷却水パイブ;14…底端面;
11a,11b…スタッド;12…サーモスタット信号
線;15,21a〜21d…タッピングネジ穴;17…
電源モジュール;18…制御モジュール;19,210
a〜210d…ネジ;23…SCRモジュール;L1,
L2,H1,H2…高圧ターミナル;22L1,22H
2…高圧電源ライン;24…低圧ターミナルブロック;
25…低圧コネクタ;250…絶縁板;26a,26b
…ニップル;230…冷却容器;232…絶縁シート;
30…EPROM;31…アドレススイッチ;32a〜
32c…ノブ;33…PCボード;34…クッション
材;35A…LED35A;35B…プラスチックレン
ズ;36…低圧コネクタ;40…マスターしゃ断器;4
1…シャントトリップ回路;42,42A…機器制御イ
ンターフェイス(MCI);42B…プログラマブルロ
ジックコントローラ(PLC);43,44…端末装
置;43A…ファイルサーバ用バードディスク装置;4
3B…ファイルサーバアクセス機器;43C…WCU用
アクセス機器;43D…リモートI/O端末;141…
ジャンクションボックス;142…タップスイッチ;T
D…駆動トランス;TP…電源トランス;CR1,CR
2…シャントトリップリレー;CT…変流器;330…
シリアル通信インターフェイス;331…マイクロプロ
セサ(MPU);332…第1電圧検出器;333…第
2電圧検出器;334…点弧回路;335…整流器;D
con…溶接条件データ;CH1〜CH6…チャネル;
VDG…垂直データ群;HDG…水平データ群;STX
…開始コード;EXT…終了コード;HPC…パリティ
コード;Derr…許容エラー値;Dwel…溶接デー
タ;Dset…設定値データ;Dave…溶接電流平均
値;Dmax…最大電流限データ;Dmin…最小電流
限データ;Dfia…点弧角データ;Dcoa…導通角
データ;Dpfa…力率角データ;Ddif…差分デー
タ;Dfia*…点弧角データ;50…設定値発生器;
52…加算点;54…電流帰還増幅回路;56…PID
制御回路;58…PIDゲインパラメータ発生器;60
…点弧角制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接電極を備えた溶接部と、前記溶接部に
    着脱自在に結合され前記溶接部にて行なわれる溶接の条
    件を設定する制御部とで構成されるアセンブリと;複数
    の前記アセンブリに接続されるものであって、複数アセ
    ンブリ各々の前記制御部の動作および溶接条件を総括管
    理するホストコンピュータとを備えたことを特徴とする
    抵抗溶接システム。
  2. 【請求項2】溶接電極を備えた溶接制御トランスと、前
    記溶接制御トランスが行なう溶接の条件を設定する溶接
    設定情報を格納するメモリを持つ溶接制御ユニットとで
    構成されるアセンブリと;複数の前記アセンブリに通信
    回線を介して接続されるものであって、複数アセンブリ
    各々の前記溶接制御ユニットを前記溶接設定情報の操作
    により一括管理する機器制御インターフェイスとを備
    え、 前記溶接設定情報を複数アセンブリ各々の前記メモリお
    よび前記機器制御インターフェイスの双方に保存するこ
    とにより、前記溶接制御情報が前記機器制御インターフ
    ェイス側で変更されると、この変更が自動的に複数アセ
    ンブリ各々の前記溶接制御ユニットに伝わるように構成
    したことを特徴とする抵抗溶接システム。
JP3268971A 1987-12-15 1991-09-20 抵抗溶接システム Pending JPH0538586A (ja)

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