JPH05384Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、筆記を行うべく手に持つた際に、こ
れを持ち易くするための、ボールペン、シヤープ
ペン等の筆記具の改良に関する。

〔従来の技術〕

従来、ボールペン、シヤープペン等の筆記具に
おいては、筆記を行うべく手に持つた際に、指頭
で接する部分を含め、円柱、或いは６角柱等の形
状をした軸全体が、木、プラスチツク、金属等の
堅い材質で形成されていた。

そのため、この部分が指になじまず、長時間の
筆記に際して、指が疲れたり、痛くなつたりする
欠点があつた。

このような欠点を解消すべく、近時軸の指でに
ぎる部分を、ゴム等の柔軟材で形成し、指頭との
接触時間の筆記に当つても疲れたり、痛みをおぼ
えることがないようにした筆記具が現れて来た。

〔考案が解決しようとする問題点〕

前述のような筆記具は、軸全体が堅い材質で形
成されている筆記具に比して、その持ち感は向上
されている。

しかし、筆記具の指頭での握り方は、各人千差
万別で、柔軟材で接触感を良くしたとは言え、指
にピツタリとなじむまでには至らず、今一歩の感
が残つていた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、筆記具の指頭で握る部分を、各人千
差万別の握り方、指頭の形状、位置に対してもフ
イツトさせ、ピツタリとした良好な握り心持が得
られる筆記具を提供せんとするもので、その手段
は、ボールペン、シヤープペン等のような筆記具
において、これを指で持つた場合の指の当る個所
に筒状の窪部を形成し、該窪部に紙粘土のような
乾燥によつて固化する固化剤を充填し、該固化剤
の表面をセロハン等の被膜層で被覆した筆記具に
よつてなされる。

〔作用〕

本考案の筆記具は、セロハン等の被膜層を剥離
した後に、これを筆記する状態で指頭で握り、固
化が柔軟なうちに指頭によつてへこませ、握つた
時の指の状態に合せておく。

そして、その固化剤が固化するのに必要な時
間、例えば紙粘土の場合には24時間、そのままに
放置し、これを固化させる。

すると、次にこれを握つて筆記する場合には、
その人の握り方に合つた形状に、軸の指頭で握る
部分が固まつているので、その人の握り方にフイ
ツトし、良好な握り心持が得られるものである。

〔考案の実施例〕

本考案の実施の一例を図面について説明する。

図面に示す筆記具は、ノツク式のシヤープペン
であるが、本考案はこれに限らず、ボールペン、
万年筆等、筆記具であればどんなものでも良い。

そして、その軸１の円柱状の下端部付近の指で
握る部分には筒状の長さ４センチ程度の窪部２を
形成する。

この窪部２には、紙粘土のように、固化するま
では或る程度の柔らかさがあり、乾燥することに
よつて固化する固化剤３を埋込む。

そして、その乾燥を防止するために、その表面
にセロハンのような不通気フイルム４を巻付け、
固化剤３の乾燥を防止しておくものである。

これを購入した使用者は、不通気フイルム４を
剥離して固化剤３を空中に露呈化した後、筆記す
る状態で固化剤３を指頭で握る。

すると、固化剤３は指頭に押されてその時の指
頭の形状に変形する。

この状態で固化剤３が固化するまでの時間、例
えば固化剤３が紙粘土の場合には24時間放置し、
固化剤３を固化させるものである。

この筆記具をこのようにした後、次に筆記に供
する際には、その使用者の握つた指頭の形状に固
化剤３が固まつているので、固化剤３がピツタリ
と指頭に接し、良好な握り心持が得られるもので
ある。

〔考案の効果〕

本考案は叙上のように、使用者が筆記具を指頭
で握つた形状に、軸のその部分をマツチさせるこ
とができるので、握つた際の握り心持が良好であ
り、長時間の筆記に際しても、指先に感じる疲れ
や痛みを軽減できるものである。

そして、各人の千差万別の握り方に対しても、
その人に合つた形状とすることができ、然かもそ
の構成が簡単で、筆記具のコストを押し上げるこ
とがない等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例の被膜層を断面とした
斜面図である。 １……軸、２……窪部、３……固化剤、４……
不通気フイルム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボールペン、シヤープペン等のような筆記具に
   おいて、これを指で持つた場合の指の当る個所に
   筒状の窪部を形成し、該窪部に紙粘土のような乾
   燥によつて固化する固化剤を充填し、該固化剤の
   表面をセロハン等の被膜層で被覆したことを特徴
   とする筆記具。