JPH0538173U - フリーアクセスフロア用支持脚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案はフリーアクセスフロア用支持脚に関
し、製造歩止まりを向上させることを目的とする。 【構成】支持脚は、上面プレート１と下面プレート２を
スポット溶接により接合したベース板４を有し、下面プ
レート２の裏面を床基部３に接着して設置される。上面
プレート１は中央部に碗形膨出部８を有しており、ベー
ス板４全体の補強、補剛が図られる。また、下面プレー
ト２は、支柱５挿通孔の周囲に配置されるリング状補強
リブ７を有して剛性の向上が図られ、上面プレート１を
スポット溶接する際の熱変形が防止される。また、上面
プレート１の碗形膨出部８と、下面プレート２のリング
状補強リブ７は相互に嵌合状態にあり、接合時の位置合
わせに利用される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フリーアクセスフロア用支持脚に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

フリーアクセスフロアを設置する際に、フロアパネル６を支承するために使用 される支持脚の従来例を図６、図７に示す。この従来例において、支持脚は床基 部３に接着されるベース板４と、このベース板４に立設される支柱５から構成さ れる。

【０００３】 ベース板４は、中央部に支柱挿通穴１ｂが開設された平面視十字形状の膨出部 １０を有する上面プレート１と、嵌合突起１１を中心部に膨出させた下面プレー ト２とを接合して形成されており、上面プレート１の支柱挿通穴１ｂから挿通さ れた支柱５は、下面プレート２の嵌合突起１１に嵌め込まれて固定される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来例において、下面プレート２は略平板状に形成されているた めに、例えば上面プレート１を溶接等により接合する場合に、熱変形が生じて、 床基部３への接着面の平面度が確保しにくく、製造歩止まりが悪いという欠点を 有するものであった。

【０００５】 本考案は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、製造歩止まりの良 好なアクセスフロア用支持脚を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば上記目的は、実施例に対応する図１に示すように、 上面プレート１と下面プレート２とを接合して形成され、床基部３に接着され るベース板４と、このベース板４に立設された支柱５とを有し、該支柱５の上端 部においてフロアパネル６を支承するアクセスフロア用支持脚であって、 前記下面プレート２は、周縁部に立ち下がり壁２ａを形成した支柱挿通穴２ｂ と、該支柱挿通穴２ｂに同心に膨出されるリング状補強リブ７とを有するととも に、 前記上面プレート１は、前記下面プレート２のリング状補強リブ７に外嵌可能 な碗形膨出部８と、該碗形膨出部８の中心部に開設され、周縁部に立ち下がり壁 １ａを形成した支柱挿通穴１ｂと、前記碗形膨出部８の適宜箇所に凹設され、底 壁部が前記下面プレート２に当接する窪み部９とを有し、 前記上面プレート１は、下面プレート２との当接部位において該下面プレート ２にスポット溶接され、かつ、支柱５は、前記上面プレート１、および下面プレ ート２の支柱挿通穴１ｂ、２ｂに挿通され、各々の立ち下がり壁１ａ、２ａに溶 着されるアクセスフロア用支持脚を提供することにより達成される。

【０００７】

【作用】

本考案における支持脚は、上面プレート１と下面プレート２をスポット溶接に より接合したベース板４を有し、下面プレート２の裏面を床基部３に接着して設 置される。上面プレート１は中央部に碗形膨出部８を有しており、ベース板４全 体の補強、補剛が図られる。また、下面プレート２は、支柱５挿通孔の周囲に配 置されるリング状補強リブ７を有して剛性の向上が図られ、上面プレート１をス ポット溶接する際の熱変形が防止される。また、上面プレート１の碗形膨出部８ と、下面プレート２のリング状補強リブ７は相互に嵌合状態にあり、接合時の位 置合わせに利用される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の望ましい実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。 先ず、支持脚は、図４および図５に示すように、床基部３に接着されるベース 板４と、このベース板４に立設される支柱５と、この支柱５の上端に装着され、 上端にフロアパネル６の位置決め孔１２に挿入する突起１３が突設されたパネル 受け材１４とを有し、パネル受け材１４の上端面により、フロアパネル６の四隅 部裏面を支承する。

【０００９】 ベース板４は、図１および図２に示すように、平面視略正方形状をなす薄板鋼 板製の上面プレート１と下面プレート２とをスポット溶接で接合して形成されて いる。下面プレート２には、多数の接着剤逃がし孔１５、１５・・が穿孔されて おり、床基部３への接着時に該床基部３との界面部に塗布される接着剤を該接着 剤逃がし孔１５から上面に溢れさせて固化させ、接着強度の向上が図られる。

【００１０】 また、この下面プレート２の中心部には、支柱５の外径寸法と略等しい外径を 有する支柱挿通穴２ｂが開設されている。この支柱挿通穴２ｂは、支柱５との溶 着代を提供する立ち下がり壁２ａを周縁に有しており、該立ち下がり壁２ａを形 成するために、支柱挿通穴２ｂの周縁はリング状に膨出されている。この膨出部 は、下面プレート２の補強リブとしても機能する。

【００１１】 ７は上記支柱挿通穴２ｂと同心に配置されるリング状補強リブであり、これら リング状補強リブ７と、支柱挿通穴２ｂ周縁の膨出部とは、直線状の補強リブ１ ６により連結されており、平面曲げに対する剛性の向上が図られている。

【００１２】 一方、上面プレート１は中央部に碗形膨出部８を有している。この碗形膨出部 ８は、上記下面プレート２のリング状補強リブ７に嵌合する外周縁を有して上方 に膨隆されており、その適宜箇所には、空気孔１７が穿孔されている。この空気 孔１７は、上記下面プレート２の接着剤逃がし孔１５から碗形膨出部８内に進入 した接着剤の乾燥を促進する。

【００１３】 また、上記碗形膨出部８の中心部、すなわち、頂部に支柱挿通穴１ｂが開設さ れている。この支柱挿通穴２ｂの周縁部には、上述した下面プレート２と同様に 立ち下がり壁１ａを有し、支柱５は、適宜間隔を隔てた下面プレート２と上面プ レート１の立ち下がり壁１ａ、２ａに各々溶接されて立設され、所定の立設強度 が得られる。

【００１４】 さらに、上記上面プレート１の碗形膨出部８には、底面部を平面とする窪み部 ９が適数個設けられている。この窪み部９は、底面部が下面プレート２に達する 深さで形成されており、上面プレート１は、図３においてＸ印で示すように、碗 形膨出部８から外方への張り出し部、および底面部において、下面プレート２に 溶接される。

【００１５】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案によるフリーアクセスフロア用支持脚 によれば、下面プレートにリング状補強リブを設けたので、上面プレートを溶接 により接合する際の接着面の変形等が生じにくく、製造歩止まりを向上させるこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の要部断面図である。

【図２】ベース板の分解斜視図である。

【図３】ベース板を示す平面図である。

【図４】本考案の実施例を示す斜視図である。

【図５】フロアパネルの支承状態を示す平面図である。

【図６】従来例を示す平面図である。

【図７】図６のＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

１ 上面プレート ２ 下面プレート １ａ、２ａ 立ち下がり壁 １ｂ、２ｂ 支柱挿通穴 ３ 床基部 ４ ベース板 ５ 支柱 ６ フロアパネル ７ リング状補強リブ ８ 碗形膨出部 ９ 窪み部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上面プレートと下面プレートとを接合して
   形成され、床基部に接着されるベース板と、このベース
   板に立設された支柱とを有し、該支柱の上端部において
   フロアパネルを支承するアクセスフロア用支持脚であっ
   て、 前記下面プレートは、周縁部に立ち下がり壁を形成した
   支柱挿通穴と、該支柱挿通穴に同心に膨出されるリング
   状補強リブとを有するとともに、 前記上面プレートは、前記下面プレートのリング状補強
   リブに外嵌可能な碗形膨出部と、該碗形膨出部の中心部
   に開設され、周縁部に立ち下がり壁を形成した支柱挿通
   穴と、前記碗形膨出部の適宜箇所に凹設され、底壁部が
   前記下面プレートに当接する窪み部とを有し、 前記上面プレートは、下面プレートとの当接部位におい
   て該下面プレートにスポット溶接され、かつ、支柱は、
   前記上面プレート、および下面プレートの支柱挿通穴に
   挿通され、各々の立ち下がり壁に溶着されるアクセスフ
   ロア用支持脚。