JPH0537998U - 抄紙用ドライヤーフエルト - Google Patents

抄紙用ドライヤーフエルト

Info

Publication number
JPH0537998U
JPH0537998U JP8842591U JP8842591U JPH0537998U JP H0537998 U JPH0537998 U JP H0537998U JP 8842591 U JP8842591 U JP 8842591U JP 8842591 U JP8842591 U JP 8842591U JP H0537998 U JPH0537998 U JP H0537998U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat resistance
layer
synthetic fiber
web
dryer felt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8842591U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2538033Y2 (ja
Inventor
由博 村井
Original Assignee
敷島紡績株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 敷島紡績株式会社 filed Critical 敷島紡績株式会社
Priority to JP1991088425U priority Critical patent/JP2538033Y2/ja
Publication of JPH0537998U publication Critical patent/JPH0537998U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2538033Y2 publication Critical patent/JP2538033Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストで耐熱性及び耐湿熱性に優れた抄紙
用ドライヤーフェルトを作ること。 【構成】 基布(1)の接紙面側にニードリングされる
合成繊維ウェブ(2)を複数層に分けて構成すると共
に、各層に耐熱性及び耐湿熱性に優れた合成繊維ウェブ
を所定の混合比率で含有させることによって、所定の剥
離強力と耐久性を維持し、しかも経済性にも優れた抄紙
用ドライヤーフェルトを構成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、抄紙機のドライパートで使用される抄紙用ドライヤーフェルトに関 するものである。
【0002】
【従来の技術】
抄紙用ドライヤーフェルトは、通常、モノフィラメントまたはマルチフィラメ ントの織物からなる基布の片面または両面に合成繊維ウェブをニードリングして 製造されている。
【0003】 このウェブ用合成繊維は、抄造紙の品質に大きな影響を与えるので、フェルト 表面の平滑性、柔軟性、通気性等を適切に選定する必要があり、また、ドライヤ ーフェルトの耐久性という経済上の要求を満すため、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品 性等の物性に関しても注意を払う必要がある。
【0004】 合成繊維ウェブは、上記の要求を満足し得るように、通常2〜3種類を混合し て使用する場合が一般的であり、それぞれの長所を生かすように素材の種類、繊 度、繊維長、混合比率等を決定している。
【0005】 例えば、実開昭64−2100号公報には、湿紙が直接接触することによって劣化が 進み易い表層側繊維ウェブの構成素材として、慣用のポリアミド、ポリアクリル 、ポリエステル等の繊維に代えて、アラミド繊維やPPS(ポリフェニレンサル ファイド)繊維等の耐熱性繊維を使用することが記載されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記の合成繊維ウェブを基布にニードリングしてなるドライヤーフェルトは、 耐熱性が改良され、耐久性は向上する。しかし、アラミド繊維やPPS繊維は、 アクリルやナイロンなどの合成繊維に比べて高価であるので、製造コストの上昇 につながる。
【0007】 このため、湿紙が直接接触する上層部は、アラミド繊維、PPS繊維を含むウ ェブとし、下層にはアラミド繊維、PPS繊維を含まないウェブで構成すること も考えられる。
【0008】 しかし、この方法では、上層は使用末期まで変化なく耐久性を維持したが、下 層の通常のウェブが脆化し、上層と下層並びに下層と基布にて層間剥離が発生し 、実用化することは困難であることが分った。
【0009】 本考案は、層間剥離が発生せず、経済的にも製造コストの上昇を低くできる構 成の抄紙用ドライヤーフェルトを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案者は鋭意研究した結果、合成繊維ウェブを基 布にニードリングしてなる抄紙用ドライヤーフェルトにおいて、接紙面側の合成 繊維ウェブが複数層からなり、かつ、最上層にはアラミド繊維、PPS、PEE K等の耐熱性及び耐湿熱性に優れた合成繊維ウェブを50〜100%含んだウェブ層 を、それ以下の層には上記耐熱性及び耐湿熱性に優れた合成繊維ウェブを10〜50 %含んだウェブ層を配置することによって、層間剥離が発生せずに経済的にもあ る程度製造コストの上昇を低くし得るドライヤーフェルトを実現させることがで きたものである。
【0011】
【作用】
本考案は、耐熱性及び耐湿熱性に優れた合成繊維ウェブの含有量を最上層とそ れ以下の層とで変え、その比率を所定のものとし、かつ、下層にも上記の合成繊 維ウェブを所定量含有させておくことによって、層間剥離が防止され、耐久性が 向上した。
【0012】
【実施例】
本考案は、過酷な乾熱、湿熱条件に晒される抄紙用ドライヤーフェルトの耐久 性と経済性を考慮して、接紙面側の合成繊維ウェブを複数層に分けて構成し、そ の接紙面となる最上層には、アラミド繊維、PPS(ポリフェニレンサルファィ ド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の耐熱性及び耐湿熱性に優れ た合成繊維ウェブを50〜100%含んだウェブ層を、また、それ以下の層には、上 記耐熱性及び耐湿熱性に優れた合成繊維ウェブを10〜50%含んだウェブ層を配置 したものである。
【0013】 上記アラミド繊維、PPS繊維、PEEK繊維等の合成繊維ウェブは、過酷な 乾熱、湿熱条件に晒される抄紙用ドライヤーフェルトの接紙面側の合成繊維ウェ ブとして好適であるが、経済性を考慮すると、混合比率をできるだけ少なくする ことが望ましい。しかし、過少となると所望の耐久性が得られない。
【0014】 そこで、望ましい混合比率を得るため、次のようなテストを実施した。
【0015】 先ず、ウェブを2層に分離し、接紙面となる上層のみノーメックス(NOX− 商標名−アラミド繊維)のウェブ100%とし、下層をポリエチレンテレフタレー ト(PET)とポリアクリル(PA)とを50%ずつ均一に混合したウェブを積層 して実用テストを実施した所、上層は使用末期まで変化なく耐久性を維持したが 、下層のウェブは脆化し、上下層並びに下層と基布にて剥離現象が生じた。
【0016】 上記現象を克服するため、下記のウェブ仕様でテストを実施した。
【0017】 上層 : NOX=100% 下層 NOX:PET:PA=50:30:20 NOX:PET:PA=10:50:40 PET:PA=50:50 処理条件:1.0kg/cm2の飽和蒸気下と160゜Cの乾熱下の繰り返し試験を実施し たところ、図4の結果を得た。
【0018】 図4は、縦軸に剥離強力(kg)をとり、横軸にサイクル数(1サイクル:各2 日)をとって表わしている。
【0019】 この結果、剥離強力は、が最良であり、がその次でと殆んど変らず、希 望する剥離強力を有しているが、になると、剥離強力が3サイクル目当りから 急激に低下し、実用上問題があることが判明した。
【0020】 そこで、剥離に対し下層のウェブには、10%以上のNOXウェブの必要性を示 しており、また、上層は、使用条件に照らして50〜100%の間で選択すればよい ことが認められる。以下、具体的な実施例を説明すると次の通りである。
【0021】 図1は本考案の第1実施例を示す抄紙用ドライヤーフェルト(A)の組織図で あって、基布(1)は、太さ0.4mmのテトロン(T−商標名−ポリエチレンテレ フタレート繊維)モノフィラメント(TM040)を経糸(1a)及び緯糸(1 b)に使用して織成した二重織とし、この基布(1)の片面(接紙面側)に合成 繊維ウェブ(2)を2層にして積層し、ニードリングして第1の抄紙用ドライヤ ーフェルト(A)を構成したものである。基布(1)の経糸密度は84.6本/2.54 cm、緯糸密度は16.5×2本/2.54cmである。
【0022】 合成繊維ウェブ(2)は、上層(2a)が繊度5.5Dで繊維長76mmの耐熱性・ 耐湿熱性に優れたノーメックス(NOX−商標名−アラミド繊維)からなる合成 繊維ウェブを100%使用し、1平方メートル当り150gの積層量で積層したもので あり、下層(2b)には、上記ノーメックス(NOX)とナイロン(N)とを50 :50%の割合で混合した合成繊維ウェブを1平方メートル当り150gの積層量で積 層したものを使用している。上記ナイロン(N)の繊度は15Dであり、繊維長は 51mmである。
【0023】 図2は、本考案の第2実施例を示す抄紙用ドライヤーフェルト(B)の組織図 であって、基布(1)は、太さ0.24mmのテトロンモノフィラメント(TM024 )を2本合せてこれを3本撚りとしたものを経糸(1a)とし、緯糸(1b)に は表裏ともに太さ0.5mmのテトロンモノフィラメント(TM050)を使用して 二重織とし、この基布(1)の両面に合成繊維ウェブ(2)(3)を接紙面側は 4層(2a)(2b)(2c)(2d)とし、機械面側は1層としてニードリン グして第2の抄紙用ドライヤーフェルト(B)を構成したものである。基布(1 )の経糸密度は31.7本/2.54cm、緯糸密度は12.0×2本/2.54cmである。
【0024】 接紙面側の合成繊維ウェブ(2)は、最上層(2a)が繊度5.5Dで繊維長76m mのノーメックス(NOX)が100%、第2層(2b)が繊度5.5Dで繊維長76mm のノーメックス(NOX)を50%と、繊度10Dで繊維長76mmのアクリル(AC) を50%とを均一に混合したもの、第3層(2c)が繊度10Dで繊維長76mmのアク リル(AC)を80%と、繊度7Dで繊維長76mmのノーメックス(NOX)を20% とを均一に混合したもの、最下層となる第4層(2d)が第3層(2c)と同一 としたものを接紙面側に積層し、各層の積層量を、最上層(2a)と第2層(2 b)とは1平方メートル当り150gとし、第3層(2c)と第4層(2d)とは1 平方メートル当り140gとしてニードリングしたものである。
【0025】 また、機械面側の合成繊維ウェブ(3)は、繊度10Dで繊維長76mmのアクリル (AC)を60%と、繊度7Dで繊維長76mmのポリプロピレン(PP)を40%とを 均一に混合したものを、1平方メートル当り130gの積層量で積層したものである 。
【0026】 図3は、本考案の第3実施例を示す抄紙用ドライヤーフェルト(C)の組織図 であって、基布(1)は、経糸(1a)及び緯糸(1b)ともにマルチフィラメ ント糸を使用し、経糸密度36.0本/2.54cm、緯糸密度11.0×2本/2.54cmで二重 織としてある。具体的に経糸(1a)は、200D4本のアクリル(AC)と250D 1本のテトロン(T−商標名−ポリエチレンテレフタレート繊維)とを3本撚り としたものを使用し、また、緯糸(1b)には、200D2本のアクリル(AC) と、250D2本のテトロン(T)と、210D2本のナイロン(N)とを4本撚りし たものを表裏に使用している。
【0027】 そして、上記基布(1)の接紙面側の合成繊維ウェブ(2)には、最上層(2 a)が繊度7Dで繊維長76mmのポリフェニレンサルファィド(PPS)を80%と 、繊度10Dで繊維長76mmのアクリル(AC)を20%とを均一に混合したものを、 第2層(2b)が繊度15Dで繊維長51mmのナイロン(N)を50%と、繊度10Dで 繊維長76mmのアクリル(AC)を30%と、繊度7Dで繊維長76mmのポリフェニレ ンサルファィド(PPS)を20%とを均一に混合したものを、そして、第3層( 2c)及び第4層(2d)を第2層と同一のものを使用して各層の積層量を1平 方メートル当り150gとして積層している。
【0028】 また、上記基布(1)の機械面側の合成繊維ウェブ(3)には、繊度15Dで繊 維長51mmのナイロン(N)を50%と、繊度10Dで繊維長76mmのアクリル(AC) を30%と、繊度7Dで繊維長76mmのポリフェニレンサルファイド(PPS)を20 %としたものを均一に混合して1平方メートル当り150gの積層量で積層したもの を使用している。
【0029】
【考案の効果】
本考案によれば、基布の接紙面側にニードリングされる合成繊維ウェブを複数 層に分けて構成すると共に、その最上層(接紙面となる層)とそれ以下の層との いずれにも耐熱性及び耐湿熱性に優れた合成繊維ウェブを所定の混合比率で含有 させたことによって、所望する剥離強力を具備し、低コストで耐熱性及び耐湿熱 性に優れた抄紙用ドライヤーフェルトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す抄紙用ドライヤーフ
ェルトの組織図
【図2】本考案の第2実施例を示す抄紙用ドライヤーフ
ェルトの組織図
【図3】本考案の第3実施例を示す抄紙用ドライヤーフ
ェルトの組織図
【図4】本考案の抄紙用ドライヤーフェルトの剥離強力
試験結果例を示すグラフ
【符号の説明】
1 基布 1a 経糸 1b 緯糸 2 接紙面側合成繊維ウェブ 2a 最上層 2b 第2層 2c 第3層 2d 第4層

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維ウェブを基布にニードリングし
    てなる抄紙用ドライヤーフェルトにおいて、接紙面側の
    合成繊維ウェブが複数層からなり、かつ、最上層にはア
    ラミド繊維、PPS、PEEK等の耐熱性及び耐湿熱性
    に優れた合成繊維ウェブを50〜100%含んだウェブ層
    を、また、それ以下の層には上記耐熱性及び耐湿熱性に
    優れた合成繊維ウェブを10〜50%含んだウェブ層を配置
    したことを特徴とする抄紙用ドライヤーフェルト。
JP1991088425U 1991-10-29 1991-10-29 抄紙用ドライヤーフェルト Expired - Lifetime JP2538033Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991088425U JP2538033Y2 (ja) 1991-10-29 1991-10-29 抄紙用ドライヤーフェルト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991088425U JP2538033Y2 (ja) 1991-10-29 1991-10-29 抄紙用ドライヤーフェルト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0537998U true JPH0537998U (ja) 1993-05-21
JP2538033Y2 JP2538033Y2 (ja) 1997-06-04

Family

ID=13942432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1991088425U Expired - Lifetime JP2538033Y2 (ja) 1991-10-29 1991-10-29 抄紙用ドライヤーフェルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2538033Y2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0246899U (ja) * 1988-09-20 1990-03-30

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0246899U (ja) * 1988-09-20 1990-03-30

Also Published As

Publication number Publication date
JP2538033Y2 (ja) 1997-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4425392A (en) Needle punched papermaking felt and method of manufacturing the same
KR960000726B1 (ko) 제지 프레스 펠트
US4283454A (en) Papermakers wet felt with ribbed and smooth surface textures
US7306014B2 (en) Industrial two-layer fabric
CA1294809C (en) Paper machine cloth
JP4810229B2 (ja) 製紙機械用の多層布
US5169709A (en) Paper machine forming fabric with controlled porosity
JPH0860585A (ja) 製紙機のプレス部用プレス布
NO820891L (no) Toey for et baand til en boelgepappmaskin.
US4995429A (en) Paper machine fabric
CN1243641C (zh) 多层叠置的缝合织物
CN114657674B (zh) 工业纺织品
JP5571961B2 (ja) 抄紙用フェルト
US2797713A (en) Drier felt
RU2384662C1 (ru) Формующая сетка бумагоделательной машины
CN1711394A (zh) 分层压榨织物
US3279504A (en) Fabric
CN1940180B (zh) 底布中具有机器向长浮纱的造纸压榨毛毯
EP2631360B1 (en) Fabric for forming a paper web having an embossed surface
JPH0537998U (ja) 抄紙用ドライヤーフエルト
CA1158903A (en) Needle punched papermaking felt and method of manufacturing the same
WO1980001086A1 (en) Papermakers felts
JP3269601B2 (ja) 抄紙用ニードルフェルト
CN212771726U (zh) 一种造纸压榨毛毯
CN212889326U (zh) 一种造纸压榨毛毯

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term