JPH05376U - 屋根材等の釘打機における調整ゲージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 調整ゲージの取扱いをきわめて簡単かつ容易
になし得る。 【構成】 釘打機本体のほぼ直交する水平状に装設され
たハンドル部、該釘打機本体に装設されたドライバガイ
ド、ドライバガイドに対して釘打ちすべき屋根材等に押
付けられて上動して釘打ち動作を許容するようにしたコ
ンタクトアーム、該コンタクトアームのほぼ下端部形成
され釘打ちすべき屋根材等の一端面に当接する基準面を
有する釘打機において、ハンドル部の下方に位置されて
該ハンドル部とほぼ平行状に装設されたゲージ本体と、
ゲージ本体に対してコンタクトアームの基準面に所定の
間隔を隔てて対向されかつ同ゲージ本体の長手方向に沿
って調節移動可能に配置されて釘打ちされた屋根材等の
他端面に当接可能な基準当部材と、基準当部材をゲージ
本体に固止するための締付け部材と、締付け部材を締付
けまたは弛緩操作する操作部材とを備えてコンタクトア
ームの基準面と基準当部材との間隔を調整可能にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば、アスフアルトシングル等の屋根材（本明細書では単に屋根 材等ともいう）を釘打ちする釘打機において、釘打ちすべき各屋根材等の位置を 揃えるために使用される調整ゲージに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、この種のアスフアルトシングル等の屋根材を釘打ちする場合には、す でに釘打ちされた屋根材の上に次の屋根材を重ねて順次釘打ち作業を行うもので あり、次に釘打ちされる各屋根材はすでに釘打ちされた屋根材に対してその位置 を揃えて釘打ちする必要がある。したがって、屋根材を釘打ちする釘打機には釘 打ちすべき各屋根材の位置を揃える種々の調整ゲージが装着されていた。 しかして、従来のこの種の調整ゲージにあっては、釘打機の釘マガジン下方に 枠組された取付桿に単に調整ボルトをナットを介して取付けてその調整ボルトの 突出量を調整するように構成ものが案出されていた。（実開昭５７−７３０７７ 号公報参照）

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記した従来のものにあっては、その調整をいちいちナットを 緩めて調整ボルトを進退動させることにより行うものであり、その操作が面倒か つ煩わしいものであった。 そこで、本考案は上記した従来の問題点に鑑み、取扱いをきわめて簡単かつ容 易になし得る屋根材等の釘打機における調整ゲージを提供することを目的とした ものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記した目的を達成するために、本考案は釘打機本体に対してほぼ直交する水 平状にハンドル部が延出され、該釘打機本体には釘打込み用のドライバを挿通す るドライバガイドが装設され、このドライバガイドに対して釘打ちすべき屋根材 等に押付けられて上動して釘打ち動作を許容するようにコンタクトアームが装設 され、該コンタクトアームのほぼ下端部には釘打ちすべき屋根材等の一端面に当 接する基準面が形成された屋根材用の釘打機において、前記釘打機本体における ハンドル部の下方に位置されて該ハンドル部とほぼ平行状に装設されたゲージ本 体と、このゲージ本体に対して前記コンタクトアームの基準面に所定の間隔を隔 てて対向されかつ同ゲージ本体の長手方向に沿って調節移動可能に配置されて釘 打ちされた屋根材等の他端面に当接可能な基準当部材と、この基準当部材をゲー ジ本体に固止するための締付け部材と、該締付け部材を締付けまたは弛緩操作す る操作部材とを備えて前記コンタクトアームの基準面と基準当部材との間隔を調 整可能に構成したことを要旨とするものである。

【０００５】

【作用】

上記した構成によれば、釘打機に装設されたゲージ本体に対して操作部材によ り締付け部材を締付けまたは弛緩操作することによって基準当部材を固止すると ともに、該記基準当部材をゲージ本体の長手方向に沿って調節移動してコンタク トアームの基準面との間隔を設定する。そして、すでに釘打ちされた屋根材等の 他端面に基準当部材を当接しかつ次に釘打すべき屋根材の一方端面をコンタクト アームの基準面に当接することによって、該すでに釘打ちされた屋根材等に対し て次に釘打すべき各屋根材をそれぞれ同一の状態（端面）に揃えるものである。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図にしたがって詳述する。 本例の釘打機１は圧縮エア等を駆動源として打撃ピストン（図示しない）が往 復動され、この打撃ピストンに装設されたドライバ（図示しない）によって後述 するマガジンから送込まれた釘を一本ずつ打出すように構成されている。この打 撃ピストンを内蔵する本体部２には前記ドライバを挿通可能にかつマガジンから の釘を一本ずつ受け入れる釘案内路（図示しない）を形成したドライバガイド３ が装設され、該本体部２のほぼ中央側部には直交する方向にハンドル部４が水平 状に一体的に形出されている。そして、前記ドライバガイド３とハンドル部４と にわたって釘を円形状に収容するマガジン５が装設されている。また、ドライバ ガイド３には釘打ちすべき屋根材等Ｗに押付けられて上動して釘打ち動作を許容 するようにトリガ６と連繋されたコンタクトアーム７が装設され、該コンタクト アーム７のほぼ下端部外側面には次に釘打ちすべき屋根材等Ｗ１の一端面に当接 する偏平状の基準面８が形成されている。

【０００７】 図５に示すように、調整ゲージ９の本体を形成するほぼＬ字状のゲージ本体１ ０は横断面チャンネル状に形成されて上方に開口部が位置しかつ前記マガジン５ の下方において前記ハンドル部４と平行状に位置するように、その一方側（図１ において右側）上端部が該ハンドル部４に対しビス１１等により取付けられ、か つ他方側（図１において左側）が若干上向きに曲折されて該マガジン５に対して ビス１２等により取付けられている。そして、ゲージ本体１０の下面長手方向に はほぼ全長にわたって調整用長孔１３が貫設されている。ほぼクランク状に曲折 形成された板状の基準当部材１４は前記ゲージ本体１０に対して直交する方向で かつ前記コンタクトアーム７の基準面８に対向して位置されるとともに該調整用 長孔１３に対し後述する締付け手段を介して同調整用長孔１３に沿って調節移動 可能に装設され、そして、その内端面をすでに釘打ちされた屋根材等Ｗ２の他方 端面に当接可能な基準面１４ａとなしている。すなわち、ゲージ本体１０の下面 に基準当部材１４を前記のように位置した状態において締付け手段１５を構成す る六角ボルト１６が後述する操作部材及びリング状のスペーサ１７等を介して調 整用長孔１３内に挿通されるとともに基準当部材１４を貫通して該基準当部材１ ４の下面に固定されたナット部材１８に螺合されている。そして、操作部材１９ は平面ほぼくの字状に曲折形成され、そのほぼ基部が前記スペーサ１７上に当接 されていてその孔が前記六角ボルト１６の頭部に嵌合され、さらに上部から多角 形の孔２０ａを六角ボルト１６の頭部に嵌合された固止板２０がビス２１着され ている。これによって、操作部材１９は六角ボルト１６の頭部からの抜脱が阻止 されるとともに、該六角ボルト１６を基準当部材１４に対する締付けまたは弛緩 動作のために所定の範囲回動するように構成されている。この操作部材１９には 手動操作用の指掛け片２２が立設され、さらに該指掛け片２２が基準当部材１４ の締付け状態で同基準当部材１４の端面から突出しないように前記ゲージ本体１ ０の側面に当接可能なストッパ片２３が一体状に形成されている。

【０００８】 続いて上述のように構成された本例の調整ゲージ９の作用について説明する。 さて、釘打すべき屋根材Ｗの幅寸法並びに重合わせ寸法に対応してコンタクト アーム７の基準面８とゲージ本体１０の基準当部材１４の基準面１４ａとの間隔 を調整する。すなわち、ゲージ本体１０に対する基準当部材１４をその調整用長 孔１３に沿って移動して位置決めしたのち、操作部材１９を指掛け片２２を介し て六角ボルト１６の締付け方向に回動すると、該基準当部材１４のナット部材１ ８に螺合した状態で六角ボルト１６がその締付け方向に回動されて、この六角ボ ルト１６の頭部、操作部材１９、スペーサ１７、基準当部材１４、ゲージ本体１ ０とが一体となって締付け固止されるものである。 そして、釘打機１を使用して、すでに釘打ちされた屋根材等Ｗ２の他方端面に 基準当部材１４の基準面１４ａを当接位置させるとともに、コンタクトアーム７ の基準面８に次に釘打ちすべき屋根材等Ｗ１の一端面に当接する。これによって 、すでに釘打ちされた屋根材等Ｗ２に対する次に釘打ちすべき屋根材等Ｗ１の位 置が設定されるもので、上述のようにして次に釘打ちすべき各屋根材等の位置決 めを順次行い、各屋根材等の端面を同一線上に揃えることができるものである。 ついで、ゲージ本体１０に対する基準当部材１４の固止状態を解除して該基準 当部材１４の位置調整する場合には、前述とは逆に操作部材１９を指掛け片２２ を介して六角ボルト１６の弛緩方向に回動すると、該基準当部材１４のナット部 材１８に螺合した状態で六角ボルト１６がその弛緩方向に回動されて、これによ って基準当部材１４がゲージ本体１０に対してその調整用長孔１３に沿った移動 が許容されるものである。

【０００９】 このように、本実施例にあっては、操作部材１９のみのワンタッチの回動（締 付けまたは弛緩方向への回動）によってゲージ本体１０に対する基準当部材１４ の固止またはその解除を行うものであるから、該作業がきわめて簡単かつ容易と なる。そして、操作部材１９にはゲージ本体１０の側面に当接可能なストッパ片 ２３が形成され、このストッパ片２３により該操作部材１９が基準当部材１４の 基準面１４ａから突出しないようにしてあるため、該基準当部材１４の基準面１ ４ａに対する次に釘打ちすべき各屋根材等Ｗ２が当接される作業を阻害すること を未然に防止できる。

【００１０】

【考案の効果】

以上のように、本考案は、釘打機本体に対してほぼ直交する水平状にハンドル 部が延出され、該釘打機本体には釘打込み用のドライバを挿通するドライバガイ ドが装設され、このドライバガイドに対して釘打ちすべき屋根材等に押付けられ て上動して釘打ち動作を許容するようにコンタクトアームが装設され、該コンタ クトアームのほぼ下端部には釘打ちすべき屋根材等の一端面に当接する基準面が 形成された屋根材用の釘打機において、前記釘打機本体におけるハンドル部の下 方に位置されて該ハンドル部とほぼ平行状に装設されたゲージ本体と、このゲー ジ本体に対して前記コンタクトアームの基準面に所定の間隔を隔てて対向されか つ同ゲージ本体の長手方向に沿って調節移動可能に配置されて釘打ちされた屋根 材等の他端面に当接可能な基準当部材と、この基準当部材をゲージ本体に固止す るための締付け部材と、該締付け部材を締付けまたは弛緩操作する操作部材とを 備えて前記コンタクトアームの基準面と基準当部材との間隔を調整可能に構成し たものであるから、釘打機に装設されたゲージ本体に対して操作部材により締付 け部材を締付けまたは弛緩操作することによって基準当部材を固止するとともに 、該記基準当部材をゲージ本体の長手方向に沿って調節移動してコンタクトアー ムの基準面との間隔を設定することができ、すでに釘打ちされた屋根材等の他端 面に基準当部材を当接しかつ次に釘打すべき屋根材の一方端面をコンタクトアー ムの基準面に当接することによって、該すでに釘打ちされた屋根材等に対して次 に釘打すべき各屋根材をそれぞれ同一の状態（端面）に揃えることができる。 このことは、調整ゲージ取扱いをきわめて簡単かつ容易になし得、この種の屋根 材等の位置を揃える作業の作業性を良化向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示し、調整ゲージの装着状
態を示す釘打機全体の一部破断の正面図である。

【図２】同じく一部を破断した側面図である。

【図３】同じく基準当部材の締付け状態を平面図であ
る。

【図４】同じく基準当部材の弛緩状態を平面図である。

【図５】同じく調整ゲージを示す分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 釘打機 ２ 本体部 ３ ドライバガイド ４ ハンドル部 ７ コンタクトアーム ８ 基準面 ９ 調整ゲージ １０ ゲージ本体 １４ 基準当部材 １５ 締付け手段 １９ 操作部材

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 釘打機本体に対してほぼ直交する水平状
   にハンドル部が延出され、該釘打機本体には釘打込み用
   のドライバを挿通するドライバガイドが装設され、この
   ドライバガイドに対して釘打ちすべき屋根材等に押付け
   られて上動して釘打ち動作を許容するようにコンタクト
   アームが装設され、該コンタクトアームのほぼ下端部に
   は釘打ちすべき屋根材等の一端面に当接する基準面が形
   成された屋根材用の釘打機において、前記釘打機本体に
   おけるハンドル部の下方に位置されて該ハンドル部とほ
   ぼ平行状に装設されたゲージ本体と、このゲージ本体に
   対して前記コンタクトアームの基準面に所定の間隔を隔
   てて対向されかつ同ゲージ本体の長手方向に沿って調節
   移動可能に配置されて釘打ちされた屋根材等の他端面に
   当接可能な基準当部材と、この基準当部材をゲージ本体
   に固止するための締付け部材と、該締付け部材を締付け
   または弛緩操作する操作部材とを備えて前記コンタクト
   アームの基準面と基準当部材との間隔を調整可能に構成
   したことを特徴とする屋根材等の釘打機における調整ゲ
   ージ。