JPH053741U - 高圧ポンプ用メカニカルシール - Google Patents

高圧ポンプ用メカニカルシール

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JPH053741U
JPH053741U JP5918091U JP5918091U JPH053741U JP H053741 U JPH053741 U JP H053741U JP 5918091 U JP5918091 U JP 5918091U JP 5918091 U JP5918091 U JP 5918091U JP H053741 U JPH053741 U JP H053741U
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JP5918091U
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実 福田
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荏原バイロン・ジヤクソン株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1段メカニカルシールと第2段メカニカル
シールの部品を共用できる構造とし、部品製造コストの
低減及び2種類の予備部品をストックする不便さを解消
するとともに、組立・分解の作業性の向上を図ることが
できる高圧ポンプ用メカニカルシールを提供することを
目的とする。 【構成】 第1段メカニカルシールと第2段メカニカル
シールとを備えたメカニカルシールカートリッジにおい
て、第2段メカニカルシールにスリーブ2を設け、スリ
ーブ2上に回転シールリング3及びその関連部品を取付
け、回転シールリング3を保持したスリーブ2を軸スリ
ーブ28に嵌合するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は高圧ポンプ用メカニカルシールに係り、特に高温、高圧下で回転をす る回転軸を密封するための高圧ポンプ用メカニカルシールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、高圧ポンプの流体が回転軸に沿って漏出することを防止するために 、複数の減圧の段を形成するいくつかのメカニカルシールをポンプに具備するこ とが行われてきた。原子力発電所で使用されている一次冷却材循環ポンプは、原 子炉内の高温、高圧の冷却材を循環するために、使用される重要なポンプで、定 期検査の時に停止する以外は、連続して運転しなければならないので高度の信頼 性を必要とする。ポンプの軸封装置は冷却材が外部に流出することのない様に前 述のとおり多段のメカニカルシールを装備し、1段当たりの差圧を小さくして長 寿命を図っている。ポンプの使用場所が原子炉格納容器内の狭隘な場所であり且 つ放射能を有するので、消耗部品であるメカニカルシールの分解・点検・整備を 短時間で実施するために、カートリッジ型のメカニカルシールを採用し、細かい シール部品の組立を別の清浄な雰囲気の場所で行っている。組立を完了したカー トリッジは、ポンプに組込む前にカートリッジ単体で耐圧漏洩試験を行い、正常 に機能する事を確認した上で、ポンプ据付場所に運搬し、ポンプに組込んでいる 。カートリッジには、高圧用バランス型メカニカルシールを2組同方向に組込ん だタンデム型を用いている。
【0003】 次に、原子力発電所の一次冷却材循環ポンプに用いられている従来のメカニカ ルシールを図2乃至図4を参照して説明する。
【0004】 図2に示すように、高圧ポンプ50はハウジング60を備えている。メカニカ ルシールカートリッジ21は、ポンプケーシングカバー22の上部に設けられた 軸封室23に収められている。メカニカルシールカートリッジ21には上下2段 のメカニカルシール24,25が組込まれている。
【0005】 メカニカルシールカートリッジ21はシールフランジ55を取り外すことによ りポンプの回転軸56から取り外すことができるようになっている。
【0006】 前記上下2段のメカニカルシール24,25は同一構造であるために第1段メ カニカルシール24のみを説明する。第1段メカニカルシール24は、図3に示 されるように回転シールリング27を備え、この回転シールリング27は、回転 軸56に嵌合された軸スリーブ28上で軸方向に移動可能でありかつ軸スリーブ 28とともに回転可能になっている。そして、回転シールリング27は締付リン グ29を介して回転リング本体30に連結されている。回転リング本体30はU カップ31が挿入されている溝を備え、該溝内に挿入されたUカップ31に隣接 してUカップ押え32が設けられている。前記Uカップ押え32とスプリングホ ルダ33との間にはスプリング35が介装されている。
【0007】 また、回転シールリング27に隣接して固定シートリング36が設けられてお り、回転シールリング27と固定シートリング36とは互いのシール面にて接触 摺動している。固定シールリング36に隣接してバックアップリング37が設け られている。そして、固定シートリング36及びバックアップリング37は保持 リング38を介して減圧ピース39に保持されている。なお、減圧ピース39は 減圧セル40に固定されている。
【0008】 一方、第2段メカニカルシール25の構造は、第1段メカニカルシール24の 構造と全く同一であるが、バランス型であり、内径に段差があるため2組のシー ルのサイズは異なるものを使用している。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
上述したように、従来のメカニカルシールカートリッジにおいては、第1段メ カニカルシール24と第2段メカニカルシール25との構成部品は、それぞれサ イズ(内径)が異なるため、サイズが異なった予備部品を2種類用意しておかな ければならないという問題点があった。
【0010】 また、組立てに当たっては、軸スリーブに対して1段目シール回転部品、1段 目シール静止部品、2段目シール回転部品、2段目シール静止部品の順に回転側 、静止側を交互に、組立てなければならない。これらの部品の組立て精度は極め て正確でなければ機能に支障を来す惧れがあるので、組立てのステップ毎に厳重 な精度確認を行って次のステップに進むように定められている。従って各部品は 、組立て毎に精度を測定できるようにしてあるが、カートリッジ構成上、極狭い 場所での組立作業が含まれて居り、可成りの熟練度を必要とする。これを図4を 参照して説明すると、組立時、第1段メカニカルシール24における回転シール リング27等の主要部品を軸スリーブ28に組付けた後に、固定シートリング3 6等を保持した減圧ピース39や減圧セル40を組み込むと、図4に示されるよ うに軸スリーブ28と減圧セル40内に狭い空洞Aが形成される。そして、第2 段メカニカルシール25は、この狭い空洞A内で組付け作業をしなければならな いため、非常に作業性が悪いという問題点があった。また、分解時も同様に図3 に示す状態から第2段メカニカルシール25を取り外さなければならないため、 同様に狭い減圧セル内で作業を行わなければならないという問題点があった。
【0011】 本考案は、上述の事情に鑑みて創案されたもので、その目的とする処は、第1 段メカニカルシールと第2段メカニカルシールの部品を共用できる構造とし、部 品製造コストの低減及び2種類の予備部品をストックする不便さを解消するとと もに、組立・分解の作業性の向上を図ることができる高圧ポンプ用メカニカルシ ールを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため、本考案の高圧ポンプ用メカニカルシールは、回 転軸に嵌合され該回転軸とともに回転する軸スリーブと、該軸スリーブとともに 回転するように該軸スリーブ上に設けられている第1回転シールリングと前記回 転軸が貫通しているハウジングに連結されている第1固定リングとを有した第1 段メカニカルシールと、該第1段メカニカルシールの上段に位置し、前記軸スリ ーブとともに回転するように前記軸スリーブ上に設けられている第2回転シール リングと前記ハウジングに連結されている第2固定リングとを有した第2段メカ ニカルシールとを備えたメカニカルシールカートリッジにおいて、前記第2段メ カニカルシールにスリーブを設け、該スリーブ上に前記第2回転シールリングを 取付け、該第2回転シールリングを保持した前記スリーブを前記軸スリーブに嵌 合したことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】
前述した構成からなる本考案によれば、第2段メカニカルシールに回転シール リングを取付けるためのスリーブを設けたため、第1段メカニカルシールとの内 径の段差を解消することができ、第2段メカニカルシールは第1段メカニカルシ ールと全く同一の構成部品を使用することが可能になり、部品製造コストの低減 を図ることができるとともに2種類の予備部品をストックする不便さを解消でき る。
【0014】 また、本考案によれば、第2段メカニカルシールをカートリッジ型にしたため 、回転部品の組付け、分解を狭い減圧セル内で行わなくて済み、組立・分解の作 業性が向上する。
【0015】
【実施例】
以下、本考案に係る高圧ポンプ用メカニカルシールの一実施例を図1を参照し て説明する。
【0016】 本考案の高圧ポンプ用メカニカルシールは、図2乃至図4に示した従来のメカ ニカルシールカートリッジにおける第2段(上段)メカニカルシールに適用され る。
【0017】 第1段メカニカルシールは図2及び図3に示した第1段メカニカルシール24 と全く同一構造であるため、説明を省略する。
【0018】 第2段メカニカルシール1は、図1に示されるように軸スリーブ28に嵌合さ れるスリーブ2を備えており、このスリーブ2はキー65によって軸スリーブ2 8に固定されている。スリーブ2上に第2回転シールリングを構成する回転シー ルリング3が軸方向に移動可能にかつスリーブ2とともに回転可能に装着されて いる。回転シールリング3に隣接して第2固定リングを構成する固定シートリン グ4が設けられており、この固定シートリング4及び回転シールリング3は、そ れぞれ互いに接触摺動してシール作用を行うシール面5,6を有している。
【0019】 前記回転シールリング3は、締付リング7を介して回転リング本体8に連結さ れている。回転リング本体8はUカップ9を挿入する溝を備え、この溝内に挿入 されたUカップ9に隣接してUカップ押え10が配設されている。前記Uカップ 押え10とスプリングホルダ11との間にはスプリング12が介装されており、 このスプリング12のバネ力と流体の作動圧とによってUカップ9を拡大し、回 転シールリング3と軸スリーブ28との間における流体の漏洩を防止するととも に、回転シールリング3と固定シートリング4のシール面5,6を相互に密接密 封させる。
【0020】 一方、固定シートリング4に隣接してバックアップリング14が設けられてい る。そして、固定シートリング4及びバックアップリング14は保持リング15 を介して減圧ピース16に保持されている。なお、減圧ピース16はシールフラ ンジ55に固定されている。
【0021】 前記シールフランジ55は、図2の従来のものに比べて大きな開口部55aを 有しているため、この開口部16aを閉塞するためにエンドプレート17がシー ルフランジ55に固定されている。なお、符号18はロックプレートである。
【0022】 また、前記スリーブ2の上端には、軸スリーブ28に嵌合された二つ割リング 19が係合しており、この二つ割リング19によりスリーブ2の位置決め固定が なされている。そして、二つ割リング19は保持リング20によって保持されて おり、さらに、保持リング20は軸スリーブ28の内側よりインサートされたピ ン41により固定されている。なお、ピン41をインサートする際には回転軸5 6は存在せず、またメカニカルシールを回転軸56に装着するとピン41は抜け 落ちない構造になる。
【0023】 前述のように構成された第2段メカニカルシール1は、新たにスリーブ2を設 けて第1段メカニカルシール24との内径の段差を解消したため、第2段メカニ カルシール1は第1段メカニカルシール24と全く同一の構成部品を使用するこ とが可能になる。
【0024】 次に、前述のように構成された第2段メカニカルシールの組立方法を説明する 。
【0025】 第1段メカニカルシール24の回転部品(回転シールリング27等)及び静止 部品(固定シートリング36等)を組付けると、図4と同様に軸スリーブ28と 減圧セル40内に狭い空洞Aが形成される。一方、第2段メカニカルシール1は 上記空洞A内ではなく、別の処(広い空間)で組付ける。即ち、スリーブ2上に 回転シールリング3等の回転部品を組付けた後に、図4に示す状態から前記組付 けを終了した回転部品とともにスリーブ2を軸スリーブ28に嵌合する。なお、 スリーブ2と軸スリーブ28間のシールはOリング42により行われる。そして 静止部品を組付けた後、二つ割リング19を軸スリーブ28に嵌合し、保持リン グ20を軸スリーブ28に嵌合し二つ割リング19を保持する。そして、最後に 、ピン41を軸スリーブ28の内側から保持リング20にインサートし、保持リ ング20を固定する。このように、本実施例によれば、第2段メカニカルシール 1がカートリッジ型になったため、回転部品の組付け、分解を狭い減圧セル内で 行わなくて済み、組立・分解が容易にできる。
【0026】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、第2段メカニカルシールに回転シール リングを取付けるためのスリーブを設けたため、第1段メカニカルシールとの内 径の段差を解消することができ、第2段メカニカルシールは第1段メカニカルシ ールと全く同一の構成部品を使用することが可能になり、部品製造コストの低減 を図ることができるとともに2種類の予備部品をストックする不便さを解消でき る。
【0027】 また、本考案によれば、第2段メカニカルシールをカートリッジ型にしたため 、回転部品の組付け、分解を狭い減圧セル内で行わなくて済み、組立・分解の作 業性が向上する。また、目視しながら、第2段メカニカルシールの主要部品を組 付けできるために、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る高圧ポンプ用メカニカルシールの
一実施例を示す断面図。
【図2】従来の高圧ポンプ用メカニカルシールを装着し
た高圧ポンプの断面図。
【図3】従来の高圧ポンプ用メカニカルシールの断面
図。
【図4】従来の高圧ポンプ用メカニカルシールの組立手
順を示す説明図。
【符号の説明】
1 第2段メカニカルシール 2 スリーブ 3 回転シールリング 4 固定シートリング 5,6 シール面 7 締付リング 8 回転リング本体 9 Uカップ 10 Uカップ押え 11 スプリングホルダ 12 スプリング 14 バックアップリング 15 保持リング 19 二つ割リング 20 保持リング 28 軸スリーブ 41 ピ ン 55 シールフランジ

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 回転軸に嵌合され該回転軸とともに回転
    する軸スリーブと、該軸スリーブとともに回転するよう
    に該軸スリーブ上に設けられている第1回転シールリン
    グと前記回転軸が貫通しているハウジングに連結されて
    いる第1固定リングとを有した第1段メカニカルシール
    と、該第1段メカニカルシールの上段に位置し、前記軸
    スリーブとともに回転するように前記軸スリーブ上に設
    けられている第2回転シールリングと前記ハウジングに
    連結されている第2固定リングとを有した第2段メカニ
    カルシールとを備えたメカニカルシールカートリッジに
    おいて、前記第2段メカニカルシールにスリーブを設
    け、該スリーブ上に前記第2回転シールリングを取付
    け、該第2回転シールリングを保持した前記スリーブを
    前記軸スリーブに嵌合したことを特徴とする高圧ポンプ
    用メカニカルシール。
JP5918091U 1991-07-02 1991-07-02 高圧ポンプ用メカニカルシール Expired - Lifetime JPH0754697Y2 (ja)

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JPH053741U true JPH053741U (ja) 1993-01-22
JPH0754697Y2 JPH0754697Y2 (ja) 1995-12-18

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010052881A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Tanken Seal Seiko Co Ltd メカニカルシール予備部品在庫管理システム
KR101284173B1 (ko) * 2011-03-08 2013-07-09 에스엠코리아 주식회사 내부냉각회로를 갖춘 수중펌프

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010052881A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Tanken Seal Seiko Co Ltd メカニカルシール予備部品在庫管理システム
KR101284173B1 (ko) * 2011-03-08 2013-07-09 에스엠코리아 주식회사 내부냉각회로를 갖춘 수중펌프

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