JPH0537385Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ 産業上の利用分野 本考案は開閉器の操作機構の操作ばねを蓄積す
る電動ばね操作装置に関する。

Ｂ 考案の概要 本考案の電動ばね操作装置は、投入カム及び操
作ばねを圧縮するクランクレバーが固定された回
転軸に爪車を設け、この爪車を回転させる送り爪
部材をモータに連結された減速機の軸に固着され
た偏心輪で動かすようにした電動ばね操作装置に
おいて、前記送り爪部材を、前記偏心輪に回転自
在に設けられたレバーとこのレバーの先端に枢着
部が爪車側に折曲するように枢着された送り爪で
構成し、送り爪の基部に送り爪の爪部及び基部が
前記爪車に接するように付勢するばねを設け、爪
送りの間に送り爪と爪車との接触が変わることの
ないようにしたものである。

Ｃ 従来の技術 従来、真空開閉器等の開閉操作機構は、第３図
のように電動ばね操作装置１５、引外しリンク機
構１６、引外し機構１７よりなり、３相連結リン
ク機構１８を介して開閉器１９を操作するように
なつている。そして、電動ばね操作装置１５は、
第４図のように、モータ１の回転を減速機２で減
速し、減速軸３に位相を180°異にして固着した偏
心輪４，４により夫々送り爪部材１３，１３を往
復動させ、爪車８を回転させて、軸９に設けたク
ランクレバー１０を介して操作ばね１１を蓄勢す
ると共に軸９に固着されたカム１２により、引外
しリンク機構１６、３相連結リンク機構１８を介
して開閉器１９を投入するようになつている。

Ｄ 考案が解決しようとする課題 この電動ばね操作装置は、送り爪部材１３はば
ね１４により爪車８に接触したまま直線的に運動
するので、第５図ａ及びｂのように爪車８の爪と
送り爪部材１３の爪との接触状態は送りと共に変
化する。従つて、爪車８と送り爪部材１３の接触
面積を大きくとることはできず、大きな操作ばね
１２を蓄勢する場合、爪の接触部の面圧が問題と
なる。

また、第６図のように、送り爪部材をレバー２
０と送り爪２１に分け、送り爪２１が爪車８の爪
と同じ回転運動するようにして接触面積が変化し
ないようにし、接触面積を大きくとれるようにし
たものがあるが、この場合、送り爪２１とレバー
２０の接触部に爪車８の回転軸９から支持レバー
２２を設ける必要があり、部品点数が増え、構造
が複雑になる。

そして、効率的に操作ばねを蓄勢するために、
１体の爪車８に送り爪を２ケ以上送り位相を変え
て設け、負荷を平準化する場合には、爪２１が支
持レバー２１に対して片持ち支持になつてしまう
ので、１体の爪車を使用することができない。

本考案は、従来の技術の有するこのような問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、構造が簡単で送り爪と爪車の接触面積
が変わることがない電動ばね操作装置を提供する
ことにある。

Ｅ 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本考案の電動ばね
操作装置は、投入カム及び操作ばねを圧縮するク
ランクレバーが固定された回転軸に爪車を設け、
この爪車を回転させる送り爪部材をモータに連続
された減速機の軸に固着された偏心輪で動かすよ
うにした電動ばね操作装置において、前記送り爪
部材を、前記偏心輪に回動自在に設けられたレバ
ーとこのレバーの先端に枢着部が爪車側に折曲す
るように枢着された送り爪で構成し、送り爪の基
部に送り爪の爪部及び基部が前記爪車に常時接す
るように付勢するばねを設けてなるものである。

Ｆ 作用 モータを回転させると、減速機を介して偏心輪
が回転して、レバーをクランク運動させる。

レバーがクランク運動すると、レバーに枢着さ
れた送り爪の爪部と基部はばねにより爪車に接触
されているので、送り爪は爪車の回転と同じく回
転し、爪車との接触状態を一定に保持したまま爪
車を回転させる。

爪車の回転によりクランクレバーが回転して操
作ばねを蓄積する。

Ｇ 実施例 実施例について図面を参照して説明する。

第１図及び第２図において、モータ１に減速機
２が接続されており、減速機出力側軸３に偏心輪
４，４が固定され、偏心輪４，４の外側にレバー
５，５が位相を180℃異にして回動自在に嵌合さ
れている。各レバー５の先端には送り爪６が枢着
されており、送り爪６の基部に、送り爪６の爪部
６₁を爪車８に押圧すると共に送り爪６の基部６₂
を爪車８に接触させるばね７が取付けられてい
る。

爪車８の軸９には操作ばね１１を蓄勢するため
のクランクレバー１０と開閉器を投入するための
投入カムが設けられている。

しかして、モータ１が回転すると減速機２によ
り減速され偏心輪４，４が軸３を中心にして回転
する。偏心輪４に回転自在に設けられたレバー５
はばね７により送り爪６の爪部６₁及び基部６₂が
爪車８に当接しているので、第２図ａの状態から
ｂのように送り爪６は爪車８の回転と同じく回転
して爪車８を駆動することができるので、送り爪
６の爪部６₁と爪車８の爪の接触状態が変わるこ
とはない。そして爪車８が回転するとクランクレ
バー１０により操作ばね１１を蓄勢すると共に投
入カム１２により開閉器を投入する。

Ｈ 考案の効果 本考案は、上述のとおり構成されているので、
次に記載する効果を奏する。

送り爪用の支持レバーが不要となり、部品点
数が少なくて済み、構造が簡単になる。

送り爪と爪車との接触部の接触状態が変わら
ないので、接触面積を大きくすることができ、
小さな送り爪で大きな操作ばねでも蓄勢するこ
とができる。

支持レバーを使用していないので、１体の爪
車に対し、複数の爪を設けることが容易にでき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図、第２図
は同実施例の要部側面図、第３図は開閉器操作装
置の概略説明図、第４図は従来電動ばね操作装置
の斜視図、第５図は同従来装置の要部側面図、第
６図は他の従電動ばね操作装置の要部側面図であ
る。 ４……偏心輪、５……送り爪用レバー、６……
送り爪、８……爪車、１１……操作ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 投入カム及び操作ばねを圧縮するクランクレバ
   ーが固定された回転軸に爪車を設け、この爪車を
   回転させる送り爪部材をモータに連続された減速
   機の軸に固着された偏心輪で動かすようにした電
   動ばね操作装置において、前記送り爪部材を、前
   記偏心輪に回動自在に設けられたレバーとこのレ
   バーの先端に枢着部が爪車側に折曲するように枢
   着された送り爪で構成し、送り爪の基部に送り爪
   の爪部及び基部が前記爪車に常時接するように付
   勢するばねを設けたことを特徴とする電動ばね操
   作装置。