JPH0537065U - 防汚部材 - Google Patents

防汚部材

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JPH0537065U
JPH0537065U JP8780891U JP8780891U JPH0537065U JP H0537065 U JPH0537065 U JP H0537065U JP 8780891 U JP8780891 U JP 8780891U JP 8780891 U JP8780891 U JP 8780891U JP H0537065 U JPH0537065 U JP H0537065U
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JP
Japan
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antifouling
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elution
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water
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Pending
Application number
JP8780891U
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English (en)
Inventor
力雄 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichimo Co Ltd
Original Assignee
Nichimo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nichimo Co Ltd filed Critical Nichimo Co Ltd
Priority to JP8780891U priority Critical patent/JPH0537065U/ja
Publication of JPH0537065U publication Critical patent/JPH0537065U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防汚有効成分の溶出速度を調整することので
きる溶出調整部材を用いることにより、防汚効果を良好
に維持することができ、水中施設物を形成し使用する際
に、ある程度の強度を有する防汚部材を得る。 【構成】 部材の少なくとも一部分が防汚有効成分を含
有した基材によって形成されている防汚部材において、
前記基材は熱加塑性で、かつ水溶性の樹脂を材料とする
溶出調整部材により形成されていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は防汚部材に係り、生簀用網等の水中施設物やその周辺部材の構成素材 として用いられている防汚部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、生簀用網等の水中施設物は、長期間水中に浸漬されるものであり、そ の間に海藻等の植物性付着物や牡蠣等の動物性付着物が付着してしまう。これら の付着物は網目を塞ぎ、水の交換を妨げるため、養殖生物が蔽死したり、それを 防止するために、網をこまめに取換える等の多大の労力を必要とした。
【0003】 そのために、従来の水中施設物を構成する網糸等の線材としては、亜鉛や銅等 の防汚有効成分を含有した熱可塑性樹脂を、線状に押し出し形成したものや、芯 材の周囲に被覆をするように押し出し形成したものを用いていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、線材の内部、すなわち熱可塑性樹脂の内部に含有された防汚有 効成分は溶出しないために、前記付着物の付着を防止する防汚効果が発揮される のは、線材の表面に露出している防汚有効成分が溶出している短い期間に限られ るという不都合があった。
【0005】 そこで、ある程度の期間の防汚効果を期待して、熱可塑性樹脂の基材に含まれ る防汚部材の割合を3割程度に増量することも考えられるが、線材としての強度 を保つことができなくなり、水中施設物を形成することも不可能であった。
【0006】 本考案はこれらの点に鑑みてなされたものであり、防汚有効成分の溶出速度を 調整することのできる溶出調整部材を用いることにより、防汚効果を良好に維持 することができ、水中施設物を形成し使用する際に、ある程度の強度を有する防 汚部材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本考案の防汚部材は、部材の少なくとも一部分が防 汚有効成分を含有した基材によって構成されている防汚部材において、前記基材 は熱加塑性で、かつ水溶性の樹脂を材料とする溶出調整部材により形成されてい ることを特徴とする。
【0008】
【作用】
本考案の防汚部材によれば、防汚有効成分を含有し、しかも溶出調整部材によ って防汚有効成分の溶出速度を調整することができ、無駄なく防汚効果を発揮す ることができる。また、本考案の防汚部材によって形成される水中施設物等の形 状を良好に維持し、耐久性を長くすることができる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図1および図2について説明する。
【0010】 図1および図2は、それぞれ本考案の防汚部材による線材の実施例を示す。
【0011】 図1に示す第1実施例の線材1は、芯材2とこれを被覆する外材3とにより形 成されている。
【0012】 一方の芯材2は線材としての強度を有するための補強部材であり、本実施例に おいては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル樹脂等を用 いるとよい。
【0013】 他方の外材3は、熱加塑性で、かつ水溶性の樹脂を溶出調整部材4を基材とし 、この溶出調整部材4に防汚有効成分5を混錬させて形成されている。この熱加 塑性で、かつ水溶性の樹脂である溶出調整部材4としては、CMC、PVA、ポ リアクリル酸ソーダ、マンナン、ポリエチレンオキサイド、ゼラチン、カンテン 、ロジン等を用いるとよい。また、防汚有効成分5としては、無機系の亜鉛や銅 等の金属や、殺菌剤等の有機化合物等を使用目的に応じて用いるとよい。前記防 汚有効成分5は溶出調整部材4の中に含有されて水中に溶出できるようにされて いる。
【0014】 また、防汚有効成分5として無機系の亜鉛等を用いる場合は、防汚部材を溶融 形成する場合に、ルーダーにおける溶解温度を考慮する必要はないが、有機化合 物を用いる場合には、溶出調整部材4を前記有機化合物が分解される温度より低 い温度で成形可能な物質とする必要がある。
【0015】 例えば、有機チッソ系イオウ化合物を防汚有効成分5として用いる場合には、 前記有機チッソ系イオウ化合物の分解温度は130℃であるので、溶出調整部材 4には110℃で溶融可能なPVA等を用いると良い。
【0016】 このように構成された線状の防汚部材は、溶出調整部材4の水溶性の特性を利 用することによって、溶出速度を調整しながら防汚有効成分5を水中に溶出する ことができるので、防汚の効果を長期にわたり維持することが可能である。また 、芯材2に補強部材を用いているので、水中施設物を構成する線材としての強度 もあり、前記線材で形成されるところの水中施設物の耐久性も高くなる。
【0017】 例えば、水中に施設された生簀は、線材1の外材3の溶出調整部材4の水中へ の溶出速度に従って防汚有効成分5が水中へ溶出して行くために、極めて良好な 防汚効果が長期間に亘って発揮されることとなり、植物性および動物性の付着物 の付着が確実に阻止される。
【0018】 また、図2に示す第2実施例の線材1は、第1実施例の芯材2を用いないで、 基材となる熱加塑性で、かつ水溶性の樹脂を溶出調整部材4と、この溶出調整部 材4中に防汚有効成分5を混錬させたものを、線状に押し出して形成されている 。
【0019】 前記溶出調整部材4および防汚有効成分5の具体例は、第1実施例中に示した ものと同等のものを用いるとよい。
【0020】 従来例では、水中施設物を構成する線材としての強度と防汚効果とがともに得 られることは難しいことであった。しかし、本実施例においては、溶出調整部材 4に、熱可塑性と水溶性の性質を合わせ持つ樹脂を用いたことで、防汚有効成分 5を水中に無駄なく溶出させることができるとともに、線材としての強度も保有 して、水中施設物として利用することができる。
【0021】 なお、前記各実施例は線材に対して適用したものであるが、フイルム状の材料 にも同様にして適用することができる。例えば、芯材の上下両面に、それぞれ防 汚有効成分が含有されている溶出調整部材の層を積層して形成したり、芯材を省 いて前記溶出調整部材のみによりフイルム状に形成するとよい。
【0022】 また、本考案は前記実施例に限定されるものではなく、必要に応じて変更する ことができる。
【0023】
【考案の効果】
このように本考案の防汚部材は構成され作用するものであるから、溶出調整部 材により防汚有効成分の溶出速度を調整し、無駄なく防汚効果を発揮させること ができ、適用範囲も極めて広いものとなる。この防汚部材を素材として形成され た各種網やロープ等の水中施設物や防水シート等の周辺部材等は、防汚効果に優 れたものとなり、耐久性も良いものとなる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の防汚部材の第1実施例を示す断面図
【図2】本考案の防汚部材の第2実施例を示す断面図
【符号の説明】
1 線材 2 芯材 3 外材 4 溶出調整部材 5 防汚有効成分

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部材の少なくとも一部分が防汚有効成分
    を含有した基材によって形成されている防汚部材におい
    て、前記基材は熱加塑性で、かつ水溶性の樹脂を材料と
    する溶出調整部材により形成されていることを特徴とす
    る防汚部材。
JP8780891U 1991-10-25 1991-10-25 防汚部材 Pending JPH0537065U (ja)

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JP8780891U JPH0537065U (ja) 1991-10-25 1991-10-25 防汚部材

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JPH0537065U true JPH0537065U (ja) 1993-05-21

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01246411A (ja) * 1988-03-25 1989-10-02 Akio Sawashita 防藻モノフィラメント
JPH01308205A (ja) * 1988-06-03 1989-12-12 Toray Ind Inc 水中生物忌避材および水中生物付着防止性資材
JPH0356560A (ja) * 1989-07-25 1991-03-12 Nitsusen Kagaku Kogyo Kk 防汚成形物

Patent Citations (3)

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