JPH0536807U - 酸化物超電導電流リード - Google Patents

酸化物超電導電流リード

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JPH0536807U
JPH0536807U JP091886U JP9188691U JPH0536807U JP H0536807 U JPH0536807 U JP H0536807U JP 091886 U JP091886 U JP 091886U JP 9188691 U JP9188691 U JP 9188691U JP H0536807 U JPH0536807 U JP H0536807U
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JP
Japan
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oxide
current
current lead
oxide superconducting
lead
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JP091886U
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English (en)
Inventor
幸一 沼田
晶 羽根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 薄板状とした複数枚の酸化物超電導体1をそ
れら両端部において銀材2を間装させて積層してなる酸
化物超電導電流リード。 【効果】 酸化物超電導電流リードの臨界電流特性が改
善されるため、装置の安定性の向上あるいは超電導磁石
等に電流を供給する際に熱侵入を抑制でき、ヘリウム消
費量の低減、冷凍設備の小型化が可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は室温部の電源から液体ヘリウム温度の超電導コイルを用いた強磁場 発生用磁石等に大電流を供給する際に用いられる酸化物超電導電流リードに関す る。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】
超電導材料は、臨界温度以下でゼロ抵抗、完全反磁性、ジョセフソン効果等の 特性を示す材料である。金属系の超電導材料は臨界温度は20K未満と低いが、 液体ヘリウム温度(4.2K)で超電導コイルに大電流を流すことにより、無損 失で高磁場を発生することが可能となっている。これらは磁気浮上列車、核磁気 共鳴診断装置等に利用される。
【0003】 電流リードは室温部の電源から極低温の超電導磁石に数百〜数千Aの電流を供 給するものであり、従来は抵抗を下げるために断面積の大きい丸棒状等の銅が用 いられていた。しかし、常電導の銅を用いると、a)リード線の電気抵抗による ジュール熱、b)熱伝導によるヘリウムの損失につながるので、最小の損失とな るようにその形状については種々の検討が行われている。
【0004】 1987年に発見されたY−Ba−Cu−O系超電導体や1988年に発見さ れたBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導体等の酸化物超電導体は臨界温度が液 体窒素温度以上であり、77Kという比較的高い温度で超電導状態が実現される 。また、銅と比較して熱伝導率が一桁以上小さいので、上記用途に適用される電 流リードとして有望である。その仕様としては、熱侵入等も考慮して1cm2の 断面積で1000A以上の電流が流せることが要求される。しかし、酸化物超電 導体を用いる場合、酸化物であるがゆえに緻密体を作製することは容易ではなく 、特性上最も重要となる臨界電流特性を向上させることが困難であった。
【0005】 この考案は、熱流入を最小限に抑えて大電流を超電導磁石等に供給し得る酸化 物超電導電流リードを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は酸化物超電導体を薄板状とし、これらを両端部で銀を間装させて積 層することにより解決される。
【0007】 このようなこの考案は、上記課題を解決するために本考案者らの酸化物超電導 電流リードにおける臨界電流密度と形状との相関関係に着目した一連の研究結果 に基づいて為されたものである。すなわち、図2に示すように1×1×3cm3 の直方体状の酸化物超電導試料を作製し、その厚さを研磨により減じながら臨界 電流密度の測定を実施したところ、その結果を示す図3から明らかなように、試 料の厚さを減じると、換言すると試料の断面積を減じると、臨界伝料密度は向上 していることが分かる。このことは、超電導電流は試料の表面を流れ易いと推定 され、電流リードとしては扁平な形状が有利であると考えられる。この原因は明 らかではないが、試料表面は成形時に圧力が係りやすく、内部と比較して配向性 、緻密性が高いためとも推定される。
【0008】 図1はこの考案の実施例を示すものであり、酸化物超電導電流リードは、薄板 状とした酸化物超電導体1を複数枚その両端部で銀材2を間装させて互いに多少 の間隔をもって積層されて構成される。酸化物超電導体の枚数はその扁平形状に もよるが、好ましくは5枚以上とする。
【0009】 この考案で用いる酸化物超電導体としては、Y−Ba−Cu−O系(臨界温度 90K)、Bi−(Pb)−Sr−Ca−Cu−O系(臨界温度110K)、T l−Ba−Ca−Cu−O系(臨界温度125K)等が適用可能である。これら は伝熱係数が金属よりも低いので、伝導伝熱に熱流入を低下させることが可能と なる。また、接続に用いられる常電導金属としては、低抵抗の銅、アルミニウム 等が適用可能である。
【0010】
【考案の効果】
この考案によれば、酸化物超電導電流リードの臨界電流特性が改善されるため 、装置の安定性の向上あるいは超電導磁石等に電流を供給する際に熱侵入を抑制 でき、ヘリウム消費量の低減、冷凍設備の小型化が可能となる等の効果を有する 。
【0011】
【比較例】
Bi系酸化物超電導体(Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=0.8:0.2:0 .8:1.0:1.4)の粉末を冷間静水圧処理(1ton/cm2)で直径1 2mm(断面積1cm2)、長さ100mmの棒状に成形した。845℃で24 時間焼成した後、棒状試料の端部に厚さ20μm、幅20mmの銀箔を巻き、再 び冷間静水圧処理(1ton/cm2)を施した。840℃で24時間焼成した 後、液体窒素中で臨界電流を測定したところ、500A(臨界電流;500A/ cm2)であった。
【0012】
【実施例】
比較例と同様の原料粉末を用いて2×10×100mm3の平板状の試料を5 枚作製した。比較例と同様の熱処理を行ったが、電極の構成は図1に示すように 、各平板状リードの間に厚さ200μm、長さ50mm、幅20mmの銀箔を挾 み込み、多層構造の電極とした。銀箔は約20mmの長さが酸化物リードと接し 残りは酸化物リードの側面に引き出して6枚の銀箔をハンダで接続した。このよ うにして、5本の酸化物リードの各々へ電流が供給される構造とした。この酸化 物リードを用い、液体窒素中で1枚当たりの臨界電流密度を測定したところ、2 20A(臨界電流;1100A/cm2)であった。このように、板状の試料5 枚を積層すれば、比較例と同じ断面積で2倍以上の電流を通じることが可能とな る。
【提出日】平成3年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 このようなこの考案は、上記課題を解決するために本考案者らの 酸化物超電導電流リードにおける臨界電流密度と形状との相関関係に着目した一 連の研究結果に基づいて為されたものである。すなわち、図2に示すように1× 1×3cm3の直方体状の酸化物超電導試料を作製し、その厚さを研磨により減 じながら臨界電流密度の測定を実施したところ、その結果を示す図3から明らか なように、試料の厚さを減じると、換言すると試料の断面積を減じると、臨界電 流密度は向上していることが分かる。このことは、超電導電流は試料の表面を流 れ易いと推定され、電流リードとしては扁平な形状が有利であると考えられる。 この原因は明らかではないが、試料表面は成形時に圧力がかかりやすく、内部と 比較して配向性、緻密性が高いためとも推定される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【比較例】
Bi系酸化物超電導体(Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=0.8:0. 2:0.8:1.0:1.4)の粉末を冷間静水圧処理(1ton/cm2)で 直径12mm(断面積1cm2)、長さ100mmの棒状に成形した。845℃ で24時間焼成した後、棒状試料の端部に厚さ20μm、幅20mmの銀箔を巻 き、再び冷間静水圧処理(1ton/cm2)を施した。840℃で24時間焼 成した後、液体窒素中で臨界電流を測定したところ、500A(臨界電流密度; 500A/cm2)であった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【実施例】
比較例と同様の原料粉末を用いて2×10×100mm3の平板状の試 料を5枚作製した。比較例と同様の熱処理を行ったが、電極の構成は図1に示す ように、各平板状リードの間に厚さ200μm、長さ50mm、幅20mmの銀 箔を挾み込み、多層構造の電極とした。銀箔は約20mmの長さが酸化物リード と接し残りは酸化物リードの側面に引き出して6枚の銀箔をハンダで接続した。 このようにして、5本の酸化物リードの各々へ電流が供給される構造とした。こ の酸化物リードを用い、液体窒素中で1枚当たりの臨界電流密度を測定したとこ ろ、220A(臨界電流密度;1100A/cm2)であった。このように、板 状の試料5枚を積層すれば、比較例と同じ断面積で2倍以上の電流を通じること が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す断面説明図である。
【図2】酸化物超電導体の形状を示す斜視説明図であ
る。
【図3】酸化物超電導体試料の厚さと臨界電流密度との
関係図である。
【符号の説明】
1 酸化物超電導体 2 銀材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板状とした複数枚の酸化物超電導体を
    それら両端部において銀を間装させて積層してなる酸化
    物超電導電流リード。
JP091886U 1991-10-15 1991-10-15 酸化物超電導電流リード Pending JPH0536807U (ja)

Priority Applications (1)

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JP091886U JPH0536807U (ja) 1991-10-15 1991-10-15 酸化物超電導電流リード

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JPH0536807U true JPH0536807U (ja) 1993-05-18

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0964423A (ja) * 1995-08-25 1997-03-07 Agency Of Ind Science & Technol 酸化物超電導体/高強度セラミックス積層化電流リード
JP4734004B2 (ja) * 2005-03-23 2011-07-27 株式会社東芝 超電導電流リード
JP2014183138A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Toshiba Corp 超電導装置

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