JPH0536599U - 走行二輪車緊急検知自動通報システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テストコース内を走行する二輪車の位置管理
のために分散受信方式の無線通信システムを導入し、自
動的かつ高精度に位置把握し、緊急時の対応を迅速に行
えるようにする。テストコース９内を小型ＦＭ無線機１
を携帯した人が二輪車10を運転、走行する。管理センタ
ーの無線装置６からの定期ポーリング信号を受信する
と、自車の車両番号を自動送信し、受信サインポスト２
から５がこれを受信する。受信サインポスト２から５は
管理センターの通信装置８にケーブルを介して受信デー
タを伝送、これをコンピュータ関係装置７が分析し車両
位置を検出する。 【効果】 従来に比べて、人的労力の低減と人為的ミス
の抑止及び高精度な車両位置把握ができ、緊急時の対応
までの時間が短縮できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、テストコース内を走行する二輪車運転者が携帯する小型ＦＭ無線 機に、管理センターから無線ポーリングをかけ、その応答状況により車両位置及 び緊急状態を監視するシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のテストコースにおける走行二輪車の位置・状態管理システムには、例え ば図２の概念図に示すような構成のものがある。図において、21は事故・転倒と いった緊急状態を管理センターに自動通報する無線機、22は二輪車の事故・転倒 状態を検知する転倒センサである。また、23は転倒センサ22からの検知情報を受 けて無線機21に渡す転倒検出装置で、25はテストコース、24はテストコース内を 走行する二輪車、26は車両位置を監視するためのＩＴＶであり、27は管理センタ ーにおいて二輪車24からの緊急情報を受信する無線装置、28は管理センターの監 視者がこれを注視して二輪車24の位置を掌握するＩＴＶモニタである。

【０００３】 次に動作について説明する。まず、テストコース25内を走行中の二輪車24に事 故・転倒といった緊急事態が発生すると、転倒センサ22がこれを検知し、転倒検 出装置23がその緊急発生情報を無線機21に送出し、これに該二輪車の識別番号を 加えて無線機21が自動的に管理センターに送信し、管理センターの無線装置26で これを受信してテストコース内走行二輪車の緊急事態を監視・検知する。他方、 二輪車の位置は25のＩＴＶがこれを撮影し、管理センターの監視者がＩＴＶモニ タ27を常時注視・観察しておくことにより、位置管理を行う。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来のテストコース内における走行二輪車の位置・状態管理システムでは、位 置管理をＩＴＶの常時注視を基本としており、可視エリアの限界や不注視等の人 為的ミスが車両位置の管理不能状態を来し、また緊急事態の検知に転倒センサを 用いているため、転倒センサの誤動作や二輪車に積載する無線機、転倒検知装置 の重量が大きくなりすぎて、テスト走行に影響し、さらに位置管理と状態管理が 個別に行われるシステムであるので、緊急事態の発生認識から発生位置の推定ま での時間が長くなり、対応が遅延するという問題点があった。

【０００５】 この考案はかかる問題点を解決するためになされたものであり、二輪車からの 電波を受信サインポストで受信することで監視可能エリアを拡大し、車両位置推 定の精度を向上すると共に、その電波を利用して緊急事態発生の認識を管理セン ターのコンピュータで自動的に行うことで、人的労力の低減と対応時間の短縮を 図るシステムの提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案にかかる走行二輪車緊急検知自動通報システムにおいては、二輪車運 転者が小型ＦＭ無線機を携行し、テストコース内の主要箇所に受信サインポスト を設置、有線で管理センターの通信装置と接続し、さらにコンピュータ関係装置 、無線装置を管理センターに設置したものである。

【０００７】

【作用】

上記のように構成された走行二輪車緊急検知自動通報システムにおいては、管 理センターから無線ポーリングを全車に送り、順次これを受信した各車からの自 車認識番号を受信サインポストを経由して受けることで、各車の位置を受信サイ ンポストの包括エリアとして把握し、予め各車のテストコース入退場申告を確認 しておき、同一エリア内での一定時間滞留や一定時間ポーリング非応答により緊 急事態の発生監視を行う。

【０００８】

【実施例】

実施例１． 図１はこの考案の一実施例を示す概念図である。 図１において、１は10の二輪車の運転者が携行する小型ＦＭ無線機１、破線で 囲まれた部分が管理センター構成装置である。６はポーリング信号を送出する無 線装置、７は車両位置の認識と記憶並びにその緊急事態を監視警告するコンピュ ータ関係装置、８は受信サインポストからのポーリング応答信号をケーブルを介 して受信し、コンピュータ関係装置に渡す通信装置である。２から５は受信サイ ンポスト、９はテストコースである。

【０００９】 前記のように構成された走行二輪車緊急検知自動通報システムにおいては、小 型ＦＭ無線機１を携帯した人が二輪車10を運転してテストコース９内を走行する 。無線装置６から一定時間間隔で送出されるポーリング信号を小型ＦＭ無線機１ で受信すると、二輪車10に割り当てられた車両認識番号を小型ＦＭ無線機１より 送信する。この電波を受信サインポスト２から５が受信し、いずれも受信データ を管理センターの通信装置８に伝送、通信装置８はそのうち最も受信電界強度の 強いもののデータをコンピュータ関係装置７に送る。コンピュータ関係装置７で は、受信サインポストの区別と車両認識番号のデータから、その車両がどの受信 サインポストエリアに所在するかを記憶しモニタ表示する。テストコース走行中 の二輪車が事故・転倒などの緊急事態に陥ったと認識された場合（一定時間のポ ーリング非応答もしくは一定時間同一エリアに滞留した場合）には、コンピュー タ関係装置７のブザーが鳴り管理センターの監視者に警告する。監視者は緊急事 態の発生した車両番号とモニタ表示によるその位置（エリア）を確認し、迅速に 対応に移ることができる。

【００１０】

【考案の効果】

この考案は以上説明したように構成されているので、管理センターの監視者は 緊急発生時に、コンピュータ関係装置の警告音を聴いた時にモニタ表示に注視し 、緊急事態の発生した二輪車の位置を確認するだけでよく、また把握できる二輪 車の位置も受信サインポストの包括エリア内で高精度である。このように人的労 力の低減と高精度な緊急車両位置把握による対応時間短縮化が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の走行二輪車の位置・状態管理システムを
示す概念図である。

【図２】この考案の実施例１を示す概念図である。

【符号の説明】

１ 小型ＦＭ無線機 ２ 受信サインポスト ３ 受信サインポスト ４ 受信サインポスト ５ 受信サインポスト ６ 無線装置 ７ コンピュータ関係装置 ８ 通信装置 ９ テストコース 10 二輪車 21 無線機 22 転倒センサ 23 転倒検出装置 24 二輪車 25 テストコース 26 ＩＴＶ 27 無線装置 28 ＩＴＶモニタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テストコース内において、二輪車のテス
   トコース入退場申告を管理センターが受けて、入場時の
   二輪車に、一定時間以上のポーリング非応答または
   発進地点以外のテストコース内の１ゾーンで一定時間以
   上の滞留があった場合を緊急事態発生の認定条件として
   走行二輪車の緊急事態を自動検知するシステム及び方
   式。