JPH0535922Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、水分を多量に含んだ生ゴミ等を圧縮
脱水して小型化し、廃棄等の処理を容易にする装
置に関する。

(ロ) 従来の技術 この種装置は特公昭50−32136号公報、実公昭
55−47654号公報に開示されているが、脱水かご
内に生ゴミ等を入れ、モータによつて脱水かごを
高速回転し、生ゴミ等を脱水するものである。従
つて、モータを水密的に組込む構造や脱水後の生
ゴミ等を集める構造を要し、構造の複雑化と脱水
後の処理の面倒さが避けられない。そこで、実公
昭52−33105号公報で示すように、ピストンを用
いて生ゴミ等をカツターに押付け、切断しつつ脱
水することが考えられたが、この場合も切断脱水
された後の生ゴミ等を連続的に押出すだけである
ので、押出された生ゴミ等の処理及び装置内に残
る生ゴミ等の処理が面倒な点では先の例と変らな
かつた。

そこで、実願昭61−58941号では、真空装置を
連通した作業室に、生ゴミ等をゴミ袋を介して収
容する収容室を設け、大気と連通し且つ上記作業
室とは気密にした中空のピストンを、上記収容室
内に出入自在に設け、上記収容室の排液口に液溜
室を連通すると共に、この液溜室を逆止弁を介し
て排液管に連通した生ゴミ等の圧縮脱水装置が提
案されている。

しかし、このものは既存の流し台で集めた生ゴ
ミ等を袋に入れ、この袋を斯る圧縮脱水装置の収
容室にセツトする作業を要し、また作業室内に収
容室を設ける等、構造も複雑であつた。

そこで、斯る装置を流し台の排水口の下部、下
方に設け、台所作業で生じる生ゴミ等を自動的に
収容室に流し入れることが考えられたが、これで
はピストンが固定的になるので、装置内の洗浄作
業をピストンによつて邪魔されると云う欠点を生
じた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は、流し台に組込んだ場合の清掃、清浄
作業を容易にせんとするものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案の圧縮脱水装置は、流し台の排水口に垂
設された収納筒と、この収納筒内に収納され、前
記排水口より投入された生ゴミ等のゴミを収容す
る通水性を有するゴミ袋と、前記収納筒の上部に
着脱自在に止着され、この収納筒の上部開口を塞
ぐ蓋と、前記収納筒の下方に設けられた排水管
と、前記収納筒内に取り外し可能に装着され、こ
の装着状態において上下に移動するピストンと、
このピストンの前記収納筒への装着時に、前記ピ
ストンが着脱自在に連結される取付板と、前記ピ
ストンを上昇させるべく前記取付板を上昇させる
駆動手段と、前記ピストンに設けられ、前記収納
筒内の水を前記排水管へと導く導水部とを備えた
ものである。

(ホ) 作用 蓋を外した状態で食器洗い等を行うと、この時
出たゴミは水と一緒に排水口から収納筒内のゴミ
袋に収容される。そして、水はゴミ袋を抜けて収
納筒からピストンの導水部を介して排水管に流
れ、外部へ排出される。

ゴミ袋内にゴミが収容され、蓋がなされた状態
で駆動手段を動作させると、取付板が上昇し、そ
れに伴つてピストンが収納筒内を上昇して、ゴミ
袋内のゴミを蓋に押し付けて圧縮する。こうして
ゴミが脱水される。このときゴミから出た排液
は、上記同様ピストンの導水部を介して排水管か
ら排出される。

また、清掃時には、蓋を外して、ピストンを取
付板から取り外し、収納筒内を通して引き出すこ
とができ、ピストン自身を清掃、洗浄したり、収
納筒内を介して装置内を清掃、洗浄したりするこ
とができる。

(ヘ) 実施例 以下、図面に基づいて説明すると、１は流し台
のシンクであり、その底部に排水口２を形成する
と共に、この排水口２には収納筒３を垂設してい
る。この収納筒３は、上部フランジ４を排水口縁
に係止し、且つ下方からバラツキ５を介してナツ
ト６を締着してシンク１の外底面を挾持すること
により止着されている。そして、この収納筒３
は、上部フランジ４の上面に凹凸状の内周縁を有
する環状の取付板７を間隔８を置いて固着してい
る。この間隔８内には皿状の蓋９の同じ凹凸状の
外周縁が、位置合せ後につまみ１０を回動するこ
とにより、配置してあり、蓋９を上下方向に対し
て止めている。１１は収納筒３内面の蓋近傍に形
成された上向きの環状溝で、断面逆Ｕ字状のリン
グ１２を着脱自在に嵌めることにより、通水性の
有るゴミ袋１３の口縁を押え込んで止着する。

上記収納筒３の中段位置の外周面には基板１４
の中央口がパツキン１５を挾んで水密的に螺合し
てあり、この基板１４には蛇腹の伸縮筒１６によ
つて受圧板１７を固着している。斯る基板１４、
伸縮筒１６及び受圧板１７は、真空掃除機等の真
空装置１８にホース１９によつて連通する減圧室
２０を構成している。そして、シンク１底面から
受圧板１７までの寸法は、基板１４を収納筒３の
中段に固着することにより、短縮してある。

受圧板１７は、減圧作業時の伸縮筒１６の収縮
により上昇し得るものであり、底部中央に防臭ト
ラツプの下側ケース２１を一体に凹設すると共
に、このケース２１の中央で上向きに突出する排
水管２２を一体形成し、この排水管２２に外部排
水管２３を逆止弁２４を介して接続している。そ
して、受圧板１７は下側ケース２１を囲むように
数個の係合片２５……を立設し、この係合片２５
……には夫々ピン２６……を周方向に突設すると
共に、ピン近傍に残水排出用の切欠２７……を設
けている。

２８は収納筒３の内径よりも小さい外径を有す
る中空のピストンであり、通常は減圧室２０内に
垂下している収納筒３の下部開口内に突入し、減
圧作業時には収納筒３内の中上部まで突入する。
そして、このピストン２８は下端から上向きにＬ
字状の案内溝２９……をピン２６……に合せて設
けており、収納筒３の上方から筒内を経て挿入さ
れた時にピン２６……を案内溝２９……に上方か
ら導入し、且つそこで回動して係合させている。
この回動時には案内溝２９……の縦溝と切欠２７
……とが合致する。３０……はピストン２８の上
面及び側面に形成された導水口及び手掛口であ
り、側面の導水口は窓形状にしてあり、下端まで
延長しないようにして強度を保持している。そし
て、残水の排出は、溝２９……と切欠２７とによ
り行なつている。３１はピストン２８の上面から
吊下された逆Ｕ字状のトラツプ上側ケースであ
り、排水管２２を間隔を置いて囲んでいる。

尚、３２……はガイド棒、３３……はガイド孔
兼ストツパーである。

ここで、前記受圧板１７が本考案の取付板に、
前記真空装置１８及び減圧室２０が駆動手段に、
また前記導水口３０が導水部に相当する。

而して、斯る装置にあつては、通常は蓋９を回
動して凹凸を合せて取外し、ゴミ袋１３を止着
し、シンク１内で食器洗い等を行なう。水はゴミ
等はゴミ袋１３内に入いり、水は袋を抜けて、導
水口３０……、防臭トラツプ２１，３１、逆止弁
２４を介して外部排水管２３に至る。弁２４は通
常圧下では開放している。

食器洗い等の進行に伴なつてゴミ袋１３内には
生ゴミ等が蓄積されていき、一段落すれば臭の発
生を抑えるべく蓋９を凹凸を合せて回動して上部
フランジ４上に止める。

圧縮作業は適時行なわれ、この場合は真空装置
１８によつて減圧室２０内の空気を抜いていく。
すると、受圧板１７及びピストン２８は伸縮筒１
６の収縮により上昇し、また逆止弁２４は閉じ
る。ピストン２８はゴミ袋１３及び生ゴミ等を蓋
９に押し付けて圧縮し、この際に生じる排液
（水）を導水口３０……を介して排水管２３の逆
止弁２４上流、即ち防臭トラツプ２１，３１にま
で導く。

真空装置１８の作動を停止すると、徐々に復元
し、逆止弁２４が開いて排液（水）を排出するこ
とができ、ゴミ袋１３内の生ゴミ等は圧縮状態で
収納筒３内に戻る。このゴミ袋１３は蓋９を回動
して取外し、リンク１２を介して取出し、廃棄す
る。

また、減圧室２０内、ピストン２８を清掃、清
浄する場合は、蓋９、リング１２、ゴミ袋１３を
外し、ピストン２８の手掛口３０，３０に指を通
して、これを取付けとは逆方向に回動し、ピン２
６……を溝２９……の縦溝に合せ、ここで引抜
く。すると、ピストン２８自体を別途洗うことが
できる他に、減圧室２０内の全域を清掃、清浄で
きる。

尚、減圧作業時に間隔８から外気を吸引する
と、減圧作業の妨げとなる。そこで、蓋９及び取
付板７全体に柔軟性のシートを被せ、また必要に
応じて爪等で取外し自在に取付け、気密性を上げ
て減圧作業を効果的に実行することができる。

(ト) 考案の効果 本考案の圧縮脱水装置の構成によれば、生ゴミ
等のゴミを直接排水口から収納筒内のゴミ袋に捨
てればよいので、ゴミを別途貯めておいて装置に
移すという手間がかからず、使い勝手を良くする
ことができる。

さらに、収納筒を通して取り外しができるよう
にピストンを取り付けているので、ピストンや減
装置内の清掃、清浄が容易となり、悪臭の発生を
抑えることができて装置自身を極めて清潔に保つ
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の断面図、第２図は受圧板
底部中央の断面図、第３図はピストン止着時の側
面図である。 １……シンク、２……排水口、３……収納筒、
９……蓋、１３……ゴミ袋、１４……基板、１６
……伸縮筒、１７……受圧板、１８……真空装
置、２０……減圧室、２６……ピン、２８……ピ
ストン、２９……案内溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 流し台の排水口に垂設された収納筒と、この収
   納筒内に収納され、前記排水口より投入された生
   ゴミ等のゴミを収容する通水性を有するゴミ袋
   と、前記収納筒の上部に着脱自在に止着され、こ
   の収納筒の上部開口を塞ぐ蓋と、前記収納筒の下
   方に設けられた排水管と、前記収納筒内に取り外
   し可能に装着され、この装着状態において上下に
   移動するピストンと、このピストンの前記収納筒
   への装着時に、前記ピストンが着脱自在に連結さ
   れる取付板と、前記ピストンを上昇させるべく前
   記取付板を上昇させる駆動手段と、前記ピストン
   に設けられ、前記収納筒内の水を前記排水管へと
   導く導水部とを備えたことを特徴とする生ゴミ等
   の圧縮脱水装置。