JPH0534955Y2 - - Google Patents

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JPH0534955Y2
JPH0534955Y2 JP10890887U JP10890887U JPH0534955Y2 JP H0534955 Y2 JPH0534955 Y2 JP H0534955Y2 JP 10890887 U JP10890887 U JP 10890887U JP 10890887 U JP10890887 U JP 10890887U JP H0534955 Y2 JPH0534955 Y2 JP H0534955Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はペン先およびクリツプを出没させるよ
うにしたノツク式のシヤープペンシルに関するも
のである。
(従来技術) 従来、ノツク式のシヤープペンシルにおいて、
携帯時に、ペン先が衣服のポケツト等に引つ掛か
つたり、手指を傷つけたり、また落下してペン先
が損傷したりすることのないように、ペン先を没
入させるようにしたものは実開昭56−159279号、
同57−27380号両公報に示されているように公知
である。また、他の公知技術として、携帯時にペ
ン先を没入させるだけでなく、筆記時に、クリツ
プを筆記の邪魔にならないように没入させるよう
にした筆記具が提案されている(たとえば特開昭
57−38200号公報参照)。
しかし、上記従来技術のいずれにおいても、ペ
ン先没入状態でクリツプが外部に突出しているた
め、非筆記時に外観上のスマートさに欠けるとと
もに、複数本または他の筆記具とともに筆箱等に
入れて携帯する場合に、クリツプ分だけ嵩ばり、
またクリツプが筆記具出し入れの邪魔になる等の
問題が残されていた。
(考案の目的) そこで本考案は、ペン先突出時クリツプ没入、
ペン先没入時クリツプ突出の2つの状態に加え
て、ペン先およびクリツプともに没入した状態を
得ることができるシヤープペンシルを提供するも
のである。
(考案の構成) 本考案は、次の構成を具備するものである。
(i) 前軸と後軸とが互いの一端部で相対回転可能
で、かつ相対向する端面間にノツク間隙が形成
される状態とノツク間隙がなくなる状態とに相
対的に軸方向移動可能に連結されて軸筒が構成
されていること。
(ii) この軸筒内に、芯タンクおよびこの芯タンク
のスライド運動によつて芯をペン先から繰出す
芯繰出し機構からなる筆記体と、上記前軸と後
軸の相対回転力を上記筆記体に軸方向移動力と
して伝えて筆記体のペン先を前軸に対して出没
させるペン先出没機構と、筆記体にペン先没入
方向のバネ力を付与するとともに前軸と後軸と
に上記ノツク間隙が形成される方向のバネ力を
付与する第1バネとが設けられるとともに、ペ
ン先没入状態でこの第1バネのバネ力に打勝つ
て上記ノツク間隙がなくなる方向に前軸および
後軸を移動させ得る状態で前軸と後軸との間に
第2バネが設けられていること。
(iii) 上記後軸に、後軸径方向に出没作動可能に設
けられたクリツプと、このクリツプに挾着力を
付与するクリツプバネと、クリツプを出没させ
るクリツプ出没機構とが設けられていること。
(iv)() 上記クリツプ出没機構は、上記ペン先
出没機構に連動連結され、ペン先突出状態でク
リツプを没入位置に保持する第1の位置と、ペ
ン先没入状態でクリツプを没入位置に保持する
第2の位置と、ペン先没入状態でクリツプを突
出させる第3の位置との間で動作するカム機構
として構成されていること。
この構成により、ペン先突出状態ではクリツプ
没入状態でかつノツク間隙が形成された状態とな
り、ペン先没入状態でクリツプ没入または突出状
態でかつノツク間隙がなくなつた状態となる。
(実施例) 本考案の実施例を図によつて説明する。
第1図乃至第5図に第1実施例、第6図乃至第
12図に第2実施例をそれぞれ示している。
第1実施例 第1図にペン先突出、クリツプ没入状態、第2
図にペン先およびクリツプとも没入状態、第3図
にペン先没入、クリツプ突出状態をそれぞれ示し
ている。
1は前軸で、この前軸1の後端部に接合筒2を
介してガイド筒3が前軸後方に突出する状態で固
設されている。4は後軸で、この後軸4の前部内
面にカム筒5が固設され、このカム筒5が、前軸
1のガイド筒3に回転自在かつ軸方向移動自在に
外嵌されている。こうして、前軸1と後軸4が互
いの一端部で相対的に回転および軸方向移動自在
に連結されて軸筒Aが構成されている。なお、前
軸1と後軸4とは互いの外面が面一となるように
外径寸法が等しく形成されている。
6は筆記体で、公知のように、芯が収容される
円筒状の芯タンク6aと、この芯タンク6aの軸
方向運動(ノツク操作)によつて芯をペン先6c
から繰出す芯繰出し機構(図ではそのケーシング
のみを示す)6bとから成り、ペン先6cが前軸
1の前端開口部1aから突出、没入しうるように
筆記体全体が軸筒A内に軸方向移動可能に装入さ
れている。なお、6dは芯タンク6aの後端に冠
着されたキヤツプである。また、接合筒2は前軸
1に対して弾性圧入または螺合によつて分離可能
に取付けられ、これらを分離させて芯タンク6a
に対する芯の補給を行ないうるようになつてい
る。この筆記体6における芯タンク6aの前部、
および前軸1の前端面内面にそれぞれ相対向して
バネ受け7,8が固設され、この両バネ受け7,
8間に第1バネ(圧縮コイルバネ)9が設けられ
ている。この第1バネ9によつて筆記体6全体が
後方、すなわちペン先没入方向に押圧されてい
る。
一方、ガイド筒3内において、円筒状のスリー
ブ10が、筆記体芯タンク6aの後端面(キヤツ
プ6d)に当接した状態で軸方向スライド自在に
設けられている。このスリーブ10の外周に係合
突起11、ガイド筒3にこの係合突起11が貫通
する軸方向のガイド溝12、またカム筒5には第
4図に展開して示すように螺旋状のカム溝13が
ほぼ360°(以下、360°として説明する)範囲に亘
つてそれぞれ設けられ、係合突起11がこのカム
溝13に係合している。
係合突起11は、筆記体6に加えられる第1バ
ネ9のバネ力によつて常にカム溝13の後面(以
下、カム面という)13aに押付けられ、この係
合突起11とカム面13aの相対回転によつて、
スリーブ10が軸方向移動し、このスリーブ10
とともに筆記体6が軸方向移動する。
こうして、カム筒5(カム面13a)とスリー
ブ10(係合突起11)とにより、前軸1と後軸
2の相対回転力を筆記体6に軸方向移動力として
伝え、ペン先6cを出没させるペン先出没機構B
が構成されている。
この場合、ペン先6cの実質的な出没動作は、
カム面13aにおける0°〜180°の前半区間で行な
われ、180°〜360°の後半区間はペン先没入区間と
なる。すなわち、第4図実線で示すように係合突
起11がカム面13aの前端に位置する状態で第
1図に示すようにペン先突出状態となり、係合突
起11とカム面13aの相対回転によつて第4図
仮想線イで示すように係合突起11がカム面13
aの中間点(180°点)に達した時点で、第2図に
示すようにペン先6cが前軸1内に没入する。こ
の時点ではペン先没入深度は浅く(以下、この状
態を前期没入状態という)、ここからさらに回転
して第4図仮想線ロで示すように係合突起11が
カム面13aの後端に位置した時点で、第3図に
示すようにペン先6cが前軸1内に深く没入した
状態(以下、後期没入状態という)となる。
なお、カム溝13には、第4図に示すように上
記ペン先突出、同前期没入、同後期没入の各状態
で係合突起11を一旦安定させるための安定部1
1,132,133が設けられている。
また、ガイド筒3の後端部にバネ受け14が固
着され、バネ受け14と、カム筒5の後端面との
間(前軸1と後軸4との間)に圧縮コイルバネで
ある第2バネ15が設けられている。この第2バ
ネ15のバネ力により、ガイド筒3(前軸1)が
後方に引つ張られ、カム筒5(後軸4)が前方に
押される。すなわち、このバネ力は、前軸1と後
端と後軸4の前端とを面一状態で密接させる方向
の力として作用する。一方、第1バネ9のバネ力
は、筆記体6の芯タンク6aからスリーブ10、
係合突起11、カム溝13、カム筒5を介して、
前軸1と後軸4との間にこれらを離反させる方向
の力、すなわち第2バネ15に対抗して、前軸後
端面と後軸前端面とを離間させる方向の力として
作用する。
この場合、第1図のペン先突出状態では、第
1,第2両バネ9,15がともに圧縮状態とな
り、この状態で第1バネ9のバネ力が第2バネ1
5のバネ力よりも大きくなるようにこれらのバネ
定数が設定されている。これにより、ペン先突出
状態で前軸1と後軸4との間にノツク間隙Sが形
成される。なお、この状態でガイド筒3のバネ受
け14とカム筒5と第2バネ15とによつて、前
軸1と後軸4の分離が防止される。
次に、クリツプ出没機構について説明する。
スリーブ10の後部にスライド部材16がスリ
ーブ軸心まわりに回転自在で軸方向には固定状態
で連結されている。このスライド部材16には、
後部に斜面17aを有するウエツジ部17が一体
に設けられている。また、後軸4内に固定筒18
がこのスライド部材16を取囲んで固定されてい
る。この固定筒18には、第5図に示すように、
後軸4に設けられた窓孔19に対応する周壁部分
にフラツト部18aが形成され、スライド部材1
6に設けられた凸部16aがこのフラツト部18
aの内面に接することにより、スライド部材16
が、スリーブ10の回転に関係なく常に軸方向ス
ライド運動のみを行なうように構成されている。
クリツプ20は、基部にカム部21を一体に有
し、このカム部21が、後軸4の窓孔19、およ
び固定筒18のフラツト部18aに設けられたカ
ム部導入孔18bを介して、後軸4内におけるス
ライド部材16の後方位置に後軸径方向に移動可
能に導入された状態で、クリツプ20が後軸4に
出没自在に取付けられている。カム部21の端面
には、スライド部材16におけるウエツジ部17
の斜面17aに対応する斜面21aが形成され、
スライド部材16のスライド運動がこの両斜面1
7a,21aを介してクリツプ20に出没運動と
して伝えられるようになつている。すなわち、ス
ライド部材16とカム部21とによつて、ペン先
出没機構Bの作動と連動してカム作用を発揮する
カム機構としてのクリツプ出没機構Cが構成さ
れ、この機構Cにより、クリツプ20がペン先6
cの動きに応じて出没作動するように構成されて
いる。
クリツプ20は、没入時には、第1,2図に示
すように後軸外周面から少し突出する状態(面一
状態でも可)で固定筒18のフラツト部18a外
面に接して窓孔19内に収容され、突出時には第
3図に示すように基部側が後軸外方に突出した傾
斜姿勢となる。22はクリツプ20のカム部21
と固定筒18の内面との間に設けられたクリツプ
バネで、このクリツプバネ22によつてクリツプ
20が没入方向に付勢され、また突出状態で衣服
のポケツト等に対する挟着力を付与される。
なお、23は消しゴム、24は消しゴムホルダ
ー、25は頭冠である。
ペン先出没機構Bとクリツプ出没機構C、すな
わちペン先6cとクリツプ20の作動関係を説明
する。
(イ) スライド部材16は、第1図に示すペン先突
出状態で、ウエツジ部17がクリツプ20のカ
ム部21から離間した位置、すなわちカム作用
を発揮しない位置(第1の位置)にある。した
がつて、このときペン先突出、クリツプ没入状
態となり、クリツプ20が筆記具把持の邪魔に
ならない筆記に適した状態となる。
また、このとき、前記したように第1バネ9
のバネ力が第2バネ15のバネ力に打勝つて、
前軸1と後軸4との間にノツク間隙Sが形成さ
れた状態となり、このノツク間隙S内での後軸
4のノツク操作により、カム筒5、カム溝1
3、係合突起11、スリーブ10を介して筆記
体6の芯タンク6aが前方に押され、芯繰出し
機構6bの作用によつて芯がペン先6cから繰
出される。
(ロ) つぎに、前軸1と後軸4を相対的に180°回転
させると、第2図に示すようにペン先6cが前
期没入状態となる一方、スライド部材16は、
ウエツジ部17がカム部21に対して単に互い
に斜面17a,21aで接触しただけで、なお
カム作用を発揮しない中間位置(第2の位置)
となる。したがつて、このときペン先6cおよ
びクリツプ20ともに没入した状態となり、非
筆記時にこの状態としておけば、机上に置いて
も、バツグ等に入れて携帯する場合でも、外観
上スマートで体裁の良いものとなるとともに、
筆箱等に入れて携帯する場合に嵩ばらず、また
クリツプ20が出し入れの邪魔にならない。
このとき、筆記体6の後方移動により、第1
バネ9が自由高さ状態に近づいてそのバネ力が
低下し、第2バネ15のバネ力がこの第1バネ
9のバネ力に打勝つため、前軸1と後軸4が相
寄る方向に移動して面一状態で密接し、第1図
のノツク間隙Sがなくなる。
このように、筆記時には必要なノツク間隙S
が、非筆記時にはなくなつて、軸筒Aが中間に
段差も隙間もない一本の筒体の外観を呈するた
め、外観上より一層スマートで体裁の良いもの
となる。
(ハ) 上記状態からさらに180°回転させると、第3
図に示すようにペン先6cが後期没入状態とな
る一方、スライド部材16は、ウエツジ部17
がカム部21を互いの斜面17a,21aを介
して窓孔19方向に押上げるカム作用位置(第
3の位置)に進み、クリツプ20が突出する。
したがつて、このときペン先没入、クリツプ突
出状態となり、この状態でクリツプ基部を押圧
することにより、クリツプ先端側を開いて衣服
のポケツト等に掛け止め、携帯することができ
る。この場合、クリツプ20は基部側が外方に
突出した傾斜突出状態となるため、基部側、先
端側が同時に突出する平行突出状態と比較し
て、衣服のポケツト等に対する挟着力が大きな
ものとなる。このため、携帯中の不測の脱落が
防止される。
なお、このペン先没入、クリツプ突出状態で、
第1バネ9のバネ力が益々弱まるため、ノツク間
隙S喪失状態が維持される。
また、この状態から前軸1と後軸4を逆方向に
相対回転させると、180°回転で第2図のペン先6
cおよびクリツプ20とも没入状態、360°回転で
第1図のペン先突出、クリツプ没入でかつノツク
間隙Sが形成された状態となる。
第2実施例 (第6図〜第12図参照) この第2実施例において、前記第1実施例との
共通部分に共通符号を付して示し、その重複説明
を省略する。
(i) ペン先出没機構B ガイド筒3内において、筆記体芯タンク6aの
後端に接して短円筒状のスリーブ31が回転およ
び軸方向移動自在に設けられ、このスリーブ31
の外周面に突設された係合突起32が、ガイド筒
3のガイド溝12を介してカム筒5のカム溝33
に係合している。このカム溝33は、第12図に
展開して示すように、周方向180°の区間に亘る螺
旋状の傾斜溝部33aと、傾斜溝部33aの後端
から周方向のみに180°の区間で延びる非傾斜溝部
33bから成り、カム筒5とスリーブ31の相対
回転時に、カム溝33に対する係合突起32の係
合作用により、スリーブ31が、傾斜溝部33a
の180°区間で軸方向移動し、非傾斜溝部33bの
180°区間では軸方向移動停止状態となる。すなわ
ち、ペン先出没動作は、傾斜溝部33aの180°区
間(以下、ペン先出没区間という)でのみ行なわ
れ、残り180°の非傾斜溝部33bの区間は、ペン
先出没動作には無関係な空転区間(以下、ブラン
ク区間という)となる。
(ii) クリツプ出没機構C ガイド筒3の後端に回転カム34がガイド筒3
と一体回転可能に連結され、第1バネ9に対抗す
る第2バネ15がこの回転カム34とカム筒5と
の間に設けられている。回転カム34には、後面
に三ケ月形に湾曲した係合溝35が、一端が回転
カム軸心(軸筒A軸心)上に位置する状態で設け
られ、この係合溝35に、クリツプ36の基部3
7に前向きに突設された軸状の係合体38が係合
している。
クリツプ基部37は、第1実施例におけるクリ
ツプ20のカム部21と同様に、後軸4の窓孔1
9、および固定筒18のフラツト部18aに設け
られた基部導入孔18bを介して後軸4内に導入
され、この基部37の後軸径方向の移動によつて
クリツプ36が第1実施例同様に出没しうるよう
になつている。39はこのクリツプ基部37と固
定筒18の内面との間に設けられたクリツプバネ
(板バネ)で、このクリツプバネ39によつてク
リツプ36が突出方向に付勢され、またクリツプ
突出状態で衣服のポケツト等に対する挟着力が付
与される。
回転カム34の係合溝35は、前記ペン先出没
機構Bにおけるカム溝33のペン先出没区間(傾
斜溝部33aの180°区間)に対応する回転区間で
は、第7図および第9図に示すように、回転カム
軸心側の端部(以下、一端部という)と反対側の
端部(以下、他端部という)が後軸4の窓孔19
側に位置する堅姿勢から横姿勢、そして他端部が
窓孔19と反対側に位置する堅姿勢へと変化す
る。この区間では、係合体38は係合溝35の一
端部に保持されて窓孔19方向への移動が阻止さ
れた拘束状態となるため、クリツプ36が没入状
態に保たれる。
そして、カム溝33のブランク区間(非傾斜溝
部33bの180°区間)に対応する区間では、係合
溝35が、第9図実線で示す堅姿勢から同図仮想
線で示す横姿勢を経て第11図に示す堅姿勢に転
じるため、この区間で係合体38が解放され、ク
リツプバネ39の力によつて係合溝35内を窓孔
19方向に移動しうることとなる。これにより、
クリツプ基部37が窓孔19から突出して、クリ
ツプ36が第10図に示す突出状態となる。
ペン先6cとクリツプ36の出没作用等を整理
すると次の通りである。
(イ) 第6図に示すペン先突出状態で、ペン先出没
機構Bにおけるスリーブ31の突起32は、第
12図実線で示すようにカム溝33の前端部に
位置している。また、このとき回転カム34の
係合溝35は、第7図に示す堅姿勢となつて係
合体38が拘束状態にあり、クリツプ36が没
入状態となつている。(第1の位置)。したがつ
て、筆記時にクリツプ36が把持の邪魔になら
ない。一方、このとき、第1実施例の場合と同
様に、第1バネ9のバネ力が第2バネ15のバ
ネ力に打勝つて、前軸1と後軸4との間にノツ
ク間隙Sが形成された状態となる。
(ロ) この状態から、前軸1と後軸2とを対回転さ
せると(図では前軸1のみを回転させた状態を
示している)、スリーブ31の突起32が、カ
ム溝33の傾斜溝部33aに沿つて後退するこ
とにより、筆記体6が後退移動し、180°回転状
態で突起32が第12図仮想線イで示すように
傾斜溝部33aの後端に位置してペン先6cが
前軸1内に没入する(第3図の状態)。このと
き係合溝35は第9図実線で示す堅姿勢となつ
て、なお係合体拘束状態にあるため、クリツプ
36は没入状態に保たれる(第2の位置)。す
なわち、ペン先6cおよびクリツプ36がとも
に没入した状態となる。このとき、筆記体6の
後方移動により、第1バネ9のバネ力の低下
し、第2バネ15のバネ力がこの第1バネ9の
バネ力に打勝つため、前軸1と後軸4が相寄る
方向に移動してノツク間隙Sがなくなる。
(ハ) 衣服のポケツト等に掛け止める場合には、上
記双方没入状態からさらに180°相対回転させ
る。このとき、スリーブ31の突起32がカム
溝33(非傾斜溝部33b)に沿つて周方向に
のみ移動し、ペン先出没機構Bにとつてはペン
先出没に関係のないブランク区間となる。一
方、クリツプ側においては、係合溝35が第9
図仮想線で示す横姿勢を経て第11図に示す堅
姿勢に転じることにより、係合体解放状態とな
つてクリツプ36がクリツプバネ39の力によ
つて第10図に示すように突出する(第3の位
置)。こうして、ペン先没入、クリツプ突出状
態となり、この状態でクリツプバネ39に抗し
てクリツプ基部37を押圧することにより、ク
リツプ先端側を開いてポケツト等に掛け止める
ことができる。
また、この状態から前軸1と後軸2を上記と
逆方向に相対回転させると、第8図の双方没入
状態を経て、第6図のペン先突出、クリツプ没
入でかつノツク間隙Sが形成された状態とな
る。
その他の実施例 (A) 第1実施例に関して 第1実施例ではスライド部材16のウエツジ部
17と、クリツプ20のカム部21の双方にカム
作用を果す斜面17a,21aを設けたが、この
斜面はいずれか一方のみに設けてもよい。
(B) 第2実施例に関して 第2実施例ではクリツプ36側の係合体38を
突起とし、回転カム34にこの係合体38が係合
する係合溝35を設けたが、これとは逆に、回転
カム34側に同カム軸心に対し偏心して突起を設
ける一方、クリツプ36側にこの突起が係合する
係合溝を設けてもよい。
(C) 第1,第2両実施例に関して 両実施例では、カム筒5の周壁にカム溝13,
33を設けたが、カム筒5の前端面にこのカム溝
13,,33に相当するカム面を形成し、このカ
ム面にスリーブ10,31の係合突起11,32
を当接させてもよい。
(考案の効果) 上記のように本考案によるときは、前軸と後軸
の相対回転力を筆記体に軸方向移動力として伝え
てペン先を出没させるペン先出没機構と、このペ
ン先出没機構の作動と連動して前軸と後軸との間
にノツク間隙を形成しまたは同間隙をなくするバ
ネ機構とを設け、ペン先突出状態でノツク間隙を
形成し、ペン先没入状態でノツク間隙をなくする
構成とするとともに、ペン先出没機構の作動と連
動してクリツプを出没させるクリツプ出没機構を
設け、ペン先突出状態ではクリツプを没入させ、
ペン先没入状態でクリツプを出没させる構成とし
たから、従来のペン先突出、クリツプ没入状態お
よびペン先没入、クリツプ突出状態の二つの状態
に加えて、新たに、中間状態としてペン先および
クリツプともに没入した状態を得ることができ
る。このため、非筆記時にこの双方没入状態を選
択することにより、このときノツク間隙がなくな
ることと相まつて外観上スマートで体裁の良いも
のとなるとともに、筆箱等に入れて携帯する場合
に、嵩ばらず、また出し入れにも便利となる等、
種々の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は本考案の第1実施例を示
し、第1図はペン先突出、クリツプ没入状態、第
2図は同ペン先およびクリツプともに没入状態、
第3図はペン先没入、クリツプ突出状態をそれぞ
れ示す断面図、第4図はペン先出没機構の拡大展
開図、第5図は第1図V−V線拡大断面図、第6
図乃至第12図は本考案の第2実施例を示し、第
6図はペン先突出、クリツプ没入状態の断面図、
第7図は第6図−線拡大断面図、第8図はペ
ン先およびクリツプともに没入状態の断面図、第
9図は第8図−線拡大断面図、第10図はペ
ン先没入、クリツプ突出状態の断面図、第11図
は第10図XI−XI線拡大断面図、第12図はペン
先出没機構の拡大展開図である。 A……軸筒、1……前軸、4……後軸、6……
筆記体、6a……筆記体の芯タンク、6b……同
芯繰出し機構、6c……同ペン先、5……同機構
を構成するカム筒、10,31……同スリーブ、
11,32……同係合突起、13,33……同カ
ム溝、S……ノツク間隙、9……ノツク間隙を形
成する方向のバネ力を発揮する第1バネ、15…
…第2バネ、20,36……クリツプ、C……ク
リツプ出没機構、16……同機構を構成するスラ
イド部材、17……同部材のウエツジ部、17a
……同ウエツジ部の斜面、21……クリツプのカ
ム部、21a……同カム部の斜面、34……クリ
ツプ出没機構を構成する回転カム、35……同カ
ムの係合溝、38……係合体、22,39……ク
リツプバネ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 次の構成を具備することを特徴とするシヤープ
    ペンシル。 (i) 前軸と後軸とが互いの一端部で相対回転可能
    で、かつ相対向する端面間にノツク間隙が形成
    される状態とノツク間隙がなくなる状態とに相
    対的に軸方向移動可能に連結されて軸筒が構成
    されていること。 (ii) この軸筒内に、芯タンクおよびこの芯タンク
    のスライド運動によつて芯をペン先から繰出す
    芯繰出し機構からなる筆記体と、上記前軸と後
    軸の相対回転力を上記筆記体に軸方向移動力と
    して伝えて筆記体のペン先を前軸に対して出没
    させるペン先出没機構と、筆記体にペン先没入
    方向のバネ力を付与するとともに前軸と後軸と
    に上記ノツク間隙が形成される方向のバネ力を
    付与する第1バネとが設けられるとともに、ペ
    ン先没入状態でこの第1バネのバネ力に打勝つ
    て上記ノツク間隙がなくなる方向に前軸および
    後軸を移動させ得る状態で前軸と後軸との間に
    第2バネが設けられていること。 (iii) 上記後軸に、後軸径方向に出没作動可能に設
    けられたクリツプと、このクリツプに挾着力を
    付与するクリツプバネと、クリツプを出没させ
    るクリツプ出没機構とが設けられていること。 (iv) 上記クリツプ出没機構は、上記ペン先出没機
    構に連動連結され、ペン先突出状態でクリツプ
    を没入位置に保持する第1の位置と、ペン先没
    入状態でクリツプを没入位置に保持する第2の
    位置と、ペン先没入状態でクリツプを突出させ
    る第3の位置との間で動作するカム機構として
    構成されていること。
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