JPH05345983A - 耐食性金属部材 - Google Patents

耐食性金属部材

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Publication number
JPH05345983A
JPH05345983A JP17195291A JP17195291A JPH05345983A JP H05345983 A JPH05345983 A JP H05345983A JP 17195291 A JP17195291 A JP 17195291A JP 17195291 A JP17195291 A JP 17195291A JP H05345983 A JPH05345983 A JP H05345983A
Authority
JP
Japan
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metal member
polysilazane
resistance
polysilazan
coated
Prior art date
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Pending
Application number
JP17195291A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Ujiie
喜則 氏家
Kenichiro Nishiwaki
建一郎 西脇
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐食性に優れた金属部材の提供。 【構成】ポリシラザンを水分濃度1重量%以下の雰囲気
下で焼成して得られた熱分解物で被覆されてなることを
特徴とする耐食性金属部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、錆の発生しにくい耐食
性の大なる金属部材に関し、特に高温において使用され
る金属部材、例えば自動車用の排気管、マフラ−部など
に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属部材の耐食性を改善する
のに、ゴム、レジン、ガラス、セラミック、金属などを
塗布、フィルム貼り、溶射、プラズマ、メッキ、リン酸
処理、クロム酸処理などの表面処理により金属基材表面
に種々の被膜を形成する方法が採用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のうち、ゴム、レ
ジンなどで表面処理された金属部材は耐熱性に難点があ
り、200℃程度以上の環境下では使用することはでき
ない。一方、メッキ、リン酸処理、クロム酸処理などに
よる方法はクロムなどの有害物質を使用しなければなら
ず、環境問題や廃液処理に多大な労力と費用を必要とす
る欠点があった。また、溶射やプラズマによる表面処理
法は鋼材の形状と大きさなどによって大がかりで複雑な
装置が必要となるばかりでなく、均一な処理が困難であ
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するために種々検討した結果、金属部材を特
定の条件で焼成されたポリシラザンの熱分解物で被覆す
ることにより、形状や大きさに制約を受けることなく、
容易に耐食性を付与できることを見出し、本発明を完成
したものである。
【0005】すなわち、本発明は、ポリシラザンを水分
濃度1重量%以下の雰囲気下で焼成して得られた熱分解
物で被覆されてなることを特徴とする耐食性金属部材で
ある。
【0006】以下、さらに詳しく本発明について説明す
る。
【0007】本発明で使用される金属部材は、炭素鋼、
ステンレス鋼(耐熱鋼)、銅、アルミニウム、マグネシ
ウム、チタン、ジルコニウム、ニッケルなど、さらには
これらの金属を成分とする合金であり、その純度や組成
及び線状、板状などの形状には制約を受けない。
【0008】本発明で使用されるポリシラザンは、次の
一般式〔1〕で示されるものが好ましく使用される。ま
た、その好ましい数平均分子量は100〜100000
0である。 (式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立に水素原子、
アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミ
ノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキ
シ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直
結する基が炭素である基である。ただし、R1 、R2
3 の少なくとも1つの基は水素原子である。)
【0009】上記ポリシラザンは、例えば以下の方法に
よって製造することができる。 ジハロシランとアンモニアをエーテル溶媒中で反応さ
せて得られたポリシラザン(米国特許第4,397,8
28号明細書)。 ジハロシランと塩基との反応によりアダクトを形成さ
せた後、アンモニアと反応させて得られたポリシラザン
( 特公昭63−16325号公報)。 無機シラザンを塩基性溶媒中又は塩基性化合物を含む
溶媒中で加熱することによって得られたポリシラザン
(特開平1−138108号公報)。 ジハロシランとメチルアミンをエ−テル溶媒中で反応
させて得られたN−メチルポリシラザン( 特表昭64−
500031号公報)。 メチルジハロシランとアンモニアをジクロロメタン溶
媒中で反応させて得られたS−メチルポリシラザン(米
国特許第4,482,669号明細書)。 ポリシラザンと金属アルコキシドを反応させて得られ
たポリメタロシラザン(特開平1−221466号公
報、特開平2−84437号公報、特開平2−7742
7号公報)。
【0010】ポリシラザンは、一般にはポリシラザンに
不活性な例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの溶
媒で希釈して使用されるが、希釈することなくそのまま
使用することもできる。金属部材にポリシラザンを被覆
する方法としてはディッピング法やスピンコート法など
が可能であり、金属部材の一部又は全面に被覆後、焼成
してその熱分解物で被覆する。膜厚を調製するには被覆
方法に応じて溶媒濃度を調整する。
【0011】ポリシラザンは、必要に応じて、シリカ、
アルミナ、ジルコニア、マイカなどの酸化物、炭化ケイ
素、窒化ケイ素などの非酸化物、さらにはアルミニウ
ム、亜鉛、銅などの金属粉末と併用することもできる。
【0012】焼成条件は、水分濃度が1重量%以下好ま
しくは0.1重量%以下の雰囲気である。水分濃度が1
重量%を越えては、ポリシラザンは、水分と反応しアン
モニア、水素などのガスの放出を伴いながら加水分解を
するので、それによって得られた熱分解物は緻密性に欠
け耐熱性と耐食性が低下する。雰囲気ガスの水分濃度を
上記のように調節するには、モレキュラ−シーブや塩化
カルシウムなどの脱水剤を使用してもよく、また水分濃
度の保証された市販ガスを用いてもよい。焼成前に水分
濃度が1重量%以下のガスで室温程度に乾燥しておくこ
とは好ましいことである。また、乾燥後又は焼成後に繰
り返し被覆を行うこともできる。
【0013】焼成雰囲気ガスとしては、耐酸化性の膜を
得るには、空気、酸素、一酸化窒素などの酸化性ガスが
望ましいが、窒素などの不活性ガスや水素、アンモニア
などの還元性ガス、あるいはこれらの混合ガスであって
もよい。酸化性ガスの場合には、SiO2、Si2ON2及びそれ
らの混合物又は混晶などの酸化物、酸窒化物、及びSiC
を含む酸炭化物を主成分とする膜が生成するし、、一
方、不活性ガスや還元性ガスの場合には、Si3N4 、SiC
及びそれらの混合物又は混晶などの窒化物や炭化物を主
成分とする膜が生成する。
【0014】昇温速度は0.1〜50℃/min特に1
〜10℃/minが好ましく、焼成温度は100〜20
00℃特に300〜600℃が好ましい。熱源として
は、抵抗加熱、高周波加熱などが使用できる。
【0015】
【実施例】以下、実施例と比較例をあげてさらに具体的
に本発明を説明する。
【0016】実施例1 金属部材として板状のSS41鋼板にぺルヒドロポリシ
ラザンを被覆した。ペルヒドロポリシラザンとは上記一
般式〔1〕のうち、R1 、R2 、R3 の全てが水素原子
で構成されているポリシラザンである。
【0017】キシレンで希釈した上記ポリシラザン溶液
に金属部材をディッピング処理して約1ミクロンの被膜
を形成させた。これを、水分濃度1重量ppm以下に保
証された市販の窒素ガスで充分乾燥置換された管状炉に
導入し、次いで、露点計により測定された水分濃度30
00重量ppmの市販空気を流しながら、昇温速度10
℃/minで300℃まで昇温してから10分間保持し
た後、同じ昇温速度で600℃まで昇温し、1時間加熱
保持後室温まで冷却した。
【0018】得られた金属部材について、以下の高温繰
り返し耐酸化試験及びJIS K5400に従う100
升基盤目試験(テープ剥離)による密着性試験を行っ
た。また、X線回折法、赤外吸収などによって被覆膜の
主成分を測定した。
【0019】高温繰り返し耐酸化試験:ポリシラザンの
熱分解物で被覆された金属部材を管状炉に入れ、空気中
で昇温速度50℃/minで800℃まで昇温しそのま
ま8時間保持後室温まで冷却した。この操作を3回繰り
返し、金属部材表面の顕微鏡観察、外観観察を行い、次
の基準で評価した。 顕微鏡観察 外観観察 評価 変化なし 変化なし A 変化なし 変色あり B 割れ又は剥離あり 変色あり C
【0020】実施例2 露点計により測定された水分濃度が0.1重量%に調節
された空気を用いたこと以外は実施例1と同様に試験し
た。
【0021】実施例3 露点計により測定された水分濃度が0.6重量%に調節
された空気を用い、かつ金属部材としてSUS304を
用いたこと以外は実施例1と同様に試験した。
【0022】比較例1 ガスクロマトグラフィーにより測定された水分濃度が2
重量%に調節された空気を用いたこと以外は実施例2と
同様に試験した。
【0023】比較例2 ガスクロマトグラフィーにより測定された水分濃度が1
0重量%に調節された空気を用いたこと以外は実施例1
と同様に試験した。
【0024】以上の結果を以下に示す。 金属部材 膜の主成分 100 升試験 評価 実施例1 SS41 非晶質のSiO2とSi3N4 100/100 A 実施例2 SS41 非晶質のSiO2とSi3N4 100/100 A 実施例3 SUS304 非晶質のSiO2とSi3N4 100/100 A 比較例1 SUS304 非晶質のSiO2とSi3N4 測定不能 B 比較例2 SS41 非晶質のSiO2とSi3N4 測定不能 C
【0025】
【発明の効果】本発明のように、ポリシラザンの熱分解
物で被膜された金属部材は、密着性及び高温繰り返し耐
酸化性に優れたものである。
【手続補正書】
【提出日】平成3年7月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】得られた金属部材について、JIS K5
400に従う100升基盤目試験(テープ剥離)による
密着性試験を行った。また、X線回折法、赤外吸収など
によって被覆膜の主成分を測定した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】さらに、金属部材表面の顕微鏡観察、外観
観察を行い、次の基準で評価した。 顕微鏡観察 外観観察 評価 変化なし 変化なし A 変化なし 変色あり B 割れ又は剥離あり 変色あり C
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【発明の効果】本発明のように、ポリシラザンの熱分解
物で被膜された金属部材は、密着性及び高温耐酸化性
優れたものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリシラザンを水分濃度1重量%以下の
    雰囲気下で焼成して得られた熱分解物で被覆されてなる
    ことを特徴とする耐食性金属部材。
JP17195291A 1991-06-18 1991-06-18 耐食性金属部材 Pending JPH05345983A (ja)

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JP17195291A JPH05345983A (ja) 1991-06-18 1991-06-18 耐食性金属部材

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JPH05345983A true JPH05345983A (ja) 1993-12-27

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09148696A (ja) * 1995-11-16 1997-06-06 Gunze Ltd プリント配線用基板
US6627559B2 (en) 2000-07-27 2003-09-30 Contamination Control Services Coating film
JP2018003056A (ja) * 2016-06-28 2018-01-11 本田技研工業株式会社 被膜及びその製造方法
JP2019070179A (ja) * 2017-10-07 2019-05-09 株式会社Flosfia 成膜方法

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