JPH05345116A - エンドトキシン除去用多孔質膜、改質剤及びエンドトキシン除去方法 - Google Patents

エンドトキシン除去用多孔質膜、改質剤及びエンドトキシン除去方法

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JPH05345116A
JPH05345116A JP15523892A JP15523892A JPH05345116A JP H05345116 A JPH05345116 A JP H05345116A JP 15523892 A JP15523892 A JP 15523892A JP 15523892 A JP15523892 A JP 15523892A JP H05345116 A JPH05345116 A JP H05345116A
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JP
Japan
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endotoxin
membrane
quaternary ammonium
unit
polymer compound
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JP15523892A
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Inventor
Hisayoshi Yamamori
久嘉 山森
Kenji Watari
謙治 亘
Masumi Kobayashi
真澄 小林
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 (a)エチレン単位、(b)特定の化学式で
示される第4級アンモニウム塩の陽イオン及び(c)ビ
ニルアルコール単位のうち、(a)(b)、(b)
(c)又は(a)(b)(c)からなる高分子化合物、
該高分子化合物が膜表面に存在する多孔質膜及び該多孔
質膜でエンドトキシンを除去する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なエンドトキシン
除去用多孔質膜、表面改質材及びエンドトキシン除去方
法に関するものであり、医療分野等における水処理及び
輸液等の薬液処理等におけるエンドトキシン除去に利用
されるものである。
【0002】
【従来の技術】一般に注射薬等に混在するエンドトキシ
ンは細菌汚染に起因する内毒素であり、その本体は主と
してグラム陰性菌に由来するリポ多糖であることが明ら
かにされている。注射薬や輸液等に混在するエンドトキ
シンが血管内に投与されると、体温の上昇を生じさせ、
生体に発熱やショック死等の作用をもたらすことがあ
る。このように人体に及ぼす影響が大きいエンドトキシ
ンが薬剤中へ混入することの防止や溶液中のエンドトキ
シンの不活化あるいは溶液からエンドトキシンを除去す
ることが必要である。
【0003】これまでエンドトキシンの不活化には、加
熱による不活化(250℃、1時間)、酸、アルカリ及
び酸化剤などによる化学的処理がある。一方エンドトキ
シンの除去には、限外ろ過膜によるろ過、活性炭やイオ
ン交換樹脂による吸着除去がある(特開平1−1949
91号、特開平1−242105号等)。またアフィニ
ティーを利用した吸着除去には、不溶性担体にヒスチジ
ン、ヒスタミン、ポリミキシンBなどを固定化したもの
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の加熱や化学的処
理による方法では、薬剤中の有効成分が分解されてしま
うこと、限外ろ過膜によるろ過では、分画分子量が数万
から数百万であり、分子量が数万以上の成分を含む試料
ではエンドトキシンだけでなく有効成分をも除去するた
め適用できない。活性炭やイオン交換樹脂による吸着で
は、非特異的吸着であるため有効成分をも吸着してしま
い損失の大きいこと、またアフィニティーを利用した吸
着除去では、エンドトキシンの吸着容量が小さいなどの
問題点がある。
【0005】また精密ろ過における膜処理では、エンド
トキシンはろ過によって除去できない。精密ろ過膜と加
熱や化学的処理による不活化方法を組み合わせることも
可能であるが、装置や操作が複雑となるため利用しにく
い。したがって、膜材への吸着によってエンドトキシン
が除去されることが望ましい。そこでエンドトキシンを
吸着によって捕捉する膜基材が要求される。例えばポリ
オレフィン多孔質膜はその基材自体が疎水性であるた
め、エンドトキシンとの疎水性相互作用により良好な吸
着性能を示す。しかしながら、水を透過させるためにポ
リオレフィン多孔質膜に親水化剤をコーティングして膜
基材が親水化剤で被われた場合は、その疎水性相互作用
の減少によりエンドトキシンは膜に吸着され難くなるこ
とが確認されている。したがって膜表面が親水性であっ
てエンドトキシンを吸着し得る膜表面を持つことが必要
であり、またこの場合疎水性相互作用以外の効果により
膜面に吸着されることが望ましい。
【0006】本発明者らは上記従来技術の問題点を改善
し親水性膜の表面を陽電荷を有する吸着材で処理するこ
とにより、親水性膜に水中のエンドトキシン除去の機能
を付与することを可能にした。本発明は精密ろ過時に水
中のエンドトキシンを効率良く除去することができ、し
かもその処理方法が簡単に行うことができる多孔質膜、
その多孔質膜にエンドトキシン除去性能を付与させるた
めの吸着材としての高分子化合物及びエンドトキシン除
去方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】水中のエンドトキシンは
第4級アンモニウム塩と相互作用を示すことから、第4
級アンモニウム塩を固定化した不溶性担体に水中にエン
ドトキシンが吸着し、その選択性が高いという報告がな
されている。この知見に基づいて本発明をなすに至っ
た。
【0008】すなわち本発明の要旨は、 (a)エチレン単位 (b)下記一般式で示される単位
【化5】 〔式中nは1〜20の整数、X- はF- 、Cl- 、Br
- 若しくはI- 、Y+ は次式を意味する
【化6】 (ただしR1 、R2 、R3 は官能基が結合していること
あるアルキル基、アルケニル基、若しくは芳香族残基で
あって同一でも相違してもよい。Zは炭素数が2〜12
個の飽和または不飽和の環で、その環中に第4級アンモ
ニウム塩を形成する窒素原子を含む複素環である。)で
ある第4級アンモニウム塩の陽イオン〕 (c)ビニルアルコール単位 のうち(a)(b)、(b)(c)又は(a)(b)
(c)の構成単位からなる高分子化合物層が膜表面の少
くとも一部に存在することを特徴とするエンドトキシン
除去用多孔質膜にある。式中Zは複素環であるとき、炭
素、窒素以外の原子を環中に含みうる。
【0009】本発明方法で用いるエチレン単位、一般式
(I)の構成単位及びビニルアルコール単位から成る高
分子化合物は、次のようにして得ることができる。エチ
レン−ビニルアルコール共重合体あるいはポリビニルア
ルコールの水酸基に、アルキル基部分がハロゲン化され
ている脂肪族カルボン酸ハライドを反応させることによ
り共重合体の水酸基をエステル化して一般式
【化7】 (ただしnは1〜20の整数、XはF- 、Cl- 、Br
- 若しくはI- )で表される構成単位をもつ共重合体を
得る。
【0010】引き続き未反応のハロゲン化アルキル部分
に種々の3級アミンを反応させることによって四級化さ
れた残基を持つ一般式(I)の構成単位を含む高分子化
合物を得ることができる。この際、一般式(I)のY+
の陽イオンにおいて、R1 、R2 、R3 には、メチル
基、エチル基、イソプロピル基のような直鎖または分岐
鎖の低級脂肪族アルキル基、アリル基などのアルケニル
基、フェニル基やナフタレン残基のような芳香族残基、
及びこれらの低級脂肪族アルキル基、アルケニル基およ
び芳香族残基に水酸基、カルボキシル基、アミノ基、チ
オール基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結
合、アミド結合等が導入されたものが挙げられる。
【0011】したがってこれらの置換基が窒素原子に結
合している3級アミンを一般式(II)の未反応ハロゲン
化アルキル部分に反応させることによって第4級アンモ
ニウム塩を導入することができる。また、3級アミンと
してピリジン、ピリミジン、ピペリジンのN置換誘導
体、モルホリン等の窒素原子を含む複素環式化合物を反
応させた第4級アンモニウム塩も挙げられる。
【0012】このようにして得られた前記一般式(I)
の構成単位を有する高分子化合物をメタノール、エタノ
ール、アセトン、テトラヒドロフラン等の水混和性有機
溶媒と水の混合溶媒に溶解させ、その溶液中に多孔質膜
を浸漬することによって、該高分子化合物を多孔質膜に
付着させ、該高分子層を形成することができる。
【0013】本発明における多孔質膜を構成する素材と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィンまたはその誘導体、ポリスルホン、セルロースまた
はその誘導体が挙げられる。また、これらの多孔質膜に
親水化処理を加えたものも含まれる。本発明に用いる多
孔質膜には、中空糸膜、管状膜並びに平膜等を挙げるこ
とができ、孔径は0.01〜5μm、空孔率は20〜9
0%、膜圧は20〜200μm程度のものが選択でき
る。
【0014】次に本発明において、その高分子化合物層
の第4級アンモニウム塩が特に下記式の如きピリジニウ
ム塩である場合について述べる。
【化8】 (nは1〜20の整数、X- はF- 、Cl- 、Br-
しくはI-
【0015】ピリジニウム塩を有する高分子化合物の製
造に際し、原料として用いるエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体あるいはポリビニルアルコールは、市販品と
して容易に入手することができるが、エチレン−ビニル
アルコール共重合体についてはエチレン含量が0〜90
mol%のものを用いる。このエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体またはポリビニルアルコールの水酸基をエ
ステル化して前記一般式(II)のようにハロゲン化アル
キル部分を導入するには、次のように行う。
【0016】エチレン−ビニルアルコール共重合体また
はポリビニルアルコールをN,N−ジメチルホルムアミ
ド(以下DMEと略記する)中に分散させ、これにハロ
ゲン化アルキルを持つカルボン酸ハライドを徐々に加
え、60〜80℃で4〜6時間かき混ぜて反応させる。
この際反応が進行するに従って重合体が溶解する。この
反応における溶媒には、DMFのほかにジメチルスルホ
キシド並びにアセトンが使用できる。また反応速度は遅
いが、酢酸エチル、クロロホルム、ベンゼン及びジオキ
サンが使用可能である。
【0017】水酸基が一般式(II)に転換された重合体
にピリジニウム塩を導入して、目的高分子化合物を得る
には、アセトンとエタノールの3/2の混合溶媒中に一
般式(II)を構成単位に持つ重合体を溶解させ、これに
理論量のピリジンを加え、40〜60℃において5〜8
時間かき混ぜる。ここでは反応溶媒にアセトンとエタノ
ールの3/2の混合溶媒のほかにDMFやジメチルアセ
トアミドなどのアミド系溶媒が使用可能である。このよ
うにして一般式(I)の構成単位のようなピリジニウム
塩を持つ高分子化合物を得ることができる。
【0018】続いて、本発明方法で得た一般式(I)の
構成単位を有する高分子化合物を極性有機溶媒と水の混
合溶媒に溶解して1〜15%の高分子溶液を調製し、こ
の溶液中に多孔質膜を室温〜60℃で30分〜3時間浸
漬することによって該高分子化合物を付着させる。ここ
で用いる多孔質膜は、一般式(I)の構成単位として第
4級アンモニウム塩を含む高分子化合物を付着させた多
孔質膜の素材、特性に準ずるものである。用いられる極
性有機溶媒としては、エタノール、メタノール、アセト
ニトリル、テトラヒドロフランおよびDMF等があり、
水との混合比は溶媒全体の容積に対して約20〜100
%の間で選択する。
【0019】このようにして得られたピリジニウム塩を
表面に有する多孔質膜に、エンドトキシンが混在する水
系液体を透過させる。この際透過させる水系液体には、
糖、塩、アルコールなどが水に混和している液体を示
す。このように本発明方法によって得られた膜で水をろ
過すると、ろ液中のエンドトキシン濃度は、原液のそれ
に比較して減少していることが分かった。本発明におけ
る多孔質膜の孔径は、エンドトキシンの大きさより十分
大きいことより、水中のエンドトキシンはろ過ではなく
吸着によって水より除去されているといえる。
【0020】
【作用】本発明において、膜面に第4級アンモニウム塩
を有する膜にエンドトキシンの混在する水系液体を透過
させることによって、エンドトキシンは多孔質膜上の第
4級アンモニウムイオンとの間に相互作用が生じる。第
4級アンモニウムイオンは陽イオンであり、電気的に陰
性を呈するエンドトキシンとの間に静電相互作用を及ぼ
しまた第4級アンモニウムイオンがピリジニウムイオン
のような芳香族系の陽イオンであれば、このイオンは若
干の疎水性をも示すため、エンドトキシンとの間に疎水
性相互作用も及ぼす。したがって、これらの相互作用に
より膜面にエンドトキシンを選択的に吸着させることが
できる。
【0021】
【実施例】実施例により本発明を具体的に説明する。 実施例 1 エチレン−ビニルアルコール共重合体(日本合成化学工
業(株)製ソアノールD2908、エチレン単位29m
ol%)20g(ビニルアルコール単位0.36mo
l)を400mlのDMFに分散させ70℃に昇温し
た。この混合物中に塩化クロロアセチル5mlを15分
ごと6回加え、70℃で4時間かき混ぜた。
【0022】この時反応混合物は均一溶液になった。反
応終了後の溶液を2.51の1M塩化ナトリウム水溶液
に移し、反応生成物を沈澱させ濾別後、これを精製水で
十分に洗浄した。再び反応物をできるだけ少量のアセト
ンに溶解し、6〜8倍量の水に移すことによって反応物
を沈澱させ濾別後、精製水で洗浄した。反応物に対して
これらの溶解、沈澱及び洗浄の操作を2回繰り返した。
この生成物をできるだけ小さく細断し、60℃で減圧乾
燥した。ここで得られた生成物を以下C1−EVとす
る。
【0023】次に上記の反応生成物C1−EV30gを
350mlのDMFに溶解し、この溶液に47mlのト
リエチルアミンを加え、60℃で4時間かき混ぜた。反
応終了後、反応溶液を11の精製水中に移し、反応生成
物を沈澱させた。この反応物を精製水で十分に洗浄した
後、50℃で減圧乾燥した。このようにして得られた高
分子化合物は、一般式(I)に於いてn=1、陽イオン
+ のR1 、R2 並びにR3 が全てエチル基であり、X
がClであるような第4級アンモニウム塩を含む共重合
体であった。
【0024】実施例 2 実施例1で中間体として得られたC1−EV36gを3
50mlのアセトン(60%)−エタノール(40%)
混合溶媒に溶解し、この溶液に35mlのピリジンを加
え、45℃で6時間かき混ぜた。反応終了後、反応溶液
を400mlのアセトンに移し、反応生成物を沈澱させ
た。この反応物をできるだけ少量の水に溶解し、6〜8
倍量のアセトンに移すことにより再び反応物を沈澱さ
せ、濾別後風乾した。この反応物をできるだけ小さく細
断し、アセトン中で18時間抽出後、風乾し50℃で減
圧乾燥した。このようにして、エチレン単位と一般式
(I)(n=1、X=Clの場合)で表される構成単位
を含む高分子化合物が得られた。
【0025】実施例 3 実施例2で得られた高分子化合物30gを70%エタノ
ール水溶液に溶解し、50℃に昇温した。ポリエチレン
多孔質中空糸膜(三菱レイヨン(株)製EHF−270
T、内径270μm、外径380μmで親水化剤によっ
て親水化したものを用いた)を32本ごと束ねて、その
1.450gを該高分子化合物の溶液に浸漬し、50℃
で40分間静置した。その後中空糸膜を溶液から取り出
し、300rpm、5分間遠心させることによって余剰
の溶液を取り除いた。この中空糸膜を60℃で30分間
乾燥した。
【0026】このようにして中空糸膜にピリジニウム塩
を有する高分子化合物を付着させることができた。なお
この中空糸膜において実施例1で得られた高分子化合物
の付着率は12.8%であった。32本の中空糸膜をU
字型に束ねて端部をウレタン樹脂で固め、有効ろ過面積
45cm2 の膜モジュールを製作した(以下モジュール
1と略記)。
【0027】実施例 4 実施例3で製作したモジュール1にエンドトキシンの混
在した水を透過させ、ろ過前とろ過後で水中のエンドト
キシン濃度の比較を行った。膜モジュールへの通水方法
は、タンクに水を貯め、タンクからサイフォンの原理で
水をモジュールまで導いた。流量は7ml/分に調整
し、所定の時間ごとにタンク内の水並びにろ液を採取し
た。それぞれ採取した水中のエンドトキシン濃度をエン
ドトキシン定量試薬(帝国臓器製薬(株)製、パイロデ
ィック)を用いて定量を行った。
【0028】表1にモジュール1でろ過された水のエン
ドトキシン濃度並びにろ過前のエンドトキシン濃度を示
した。本発明方法にて得られた膜モジュールに通水した
場合、水中のエンドトキシンを著しく減少させているこ
とが分かる。
【0029】比較例 1 実施例1と同様にして、但し本発明の高分子化合物を付
着させない親水性中空糸膜からのモジュール(以下モジ
ュール2と略記)で通水試験を行った。結果を表1に示
した。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明におけるピリジニウム塩を有する
高分子化合物を付着させた多孔質膜は、水中のエンドト
キシンを除去するのに適しており、医療分野等において
薬液の処理や手洗い水の処理などの際に特にその効力を
発揮すると考えられる。
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なエンドトキシン
除去用多孔質膜、表面改質及びエンドトキシン除去方
法に関するものであり、医療分野等における水処理及び
輸液等の薬液処理等におけるエンドトキシン除去に利用
されるものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明者らは上記従来技術の問題点を改善
し親水性膜の表面を陽電荷を有する吸着で処理するこ
とにより、親水性膜に水中のエンドトキシン除去の機能
を付与することを可能にした。本発明は精密ろ過時に水
中のエンドトキシンを効率良く除去することができ、し
かもその処理方法が簡単に行うことができる多孔質膜、
その多孔質膜にエンドトキシン除去性能を付与させるた
めの吸着材としての高分子化合物及びエンドトキシン除
去方法を提供することを目的としている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】次に本発明において、その高分子化合物層
の第4級アンモニウム塩が特に下記一般式(III)の如
きピリジニウム塩である場合について述べる。
【化8】 (nは1〜20の整数、X- はF- 、Cl- 、Br-
しくはI-
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】エチレン−ビニルアルコール共重合体また
はポリビニルアルコールをN,N−ジメチルホルムアミ
ド(以下DMEと略記する)中に分散させ、これにハロ
ゲン化アルキルを持つカルボン酸ハライドを徐々に加
え、60〜80℃で4〜6時間かき混ぜて反応させる。
この際反応が進行するに従って重合体が溶解する。この
反応における溶媒には、DMFのほかにアセトンが使用
できる。また反応速度は遅いが、酢酸エチル、クロロホ
ルム、ベンゼン及びジオキサンが使用可能である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】実施例 2 実施例1で中間体として得られたC1−EV36gを3
50mlのアセトン(60%)−エタノール(40%)
混合溶媒に溶解し、この溶液に35mlのピリジンを加
え、45℃で6時間かき混ぜた。反応終了後、反応溶液
を400mlのアセトンに移し、反応生成物を沈澱させ
た。この反応物をできるだけ少量の水に溶解し、6〜8
倍量のアセトンに移すことにより再び反応物を沈澱さ
せ、濾別後風乾した。この反応物をできるだけ小さく細
断し、アセトン中で18時間抽出後、風乾し50℃で減
圧乾燥した。このようにして、エチレン単位と一般式
(III)(n=1、X=Clの場合)で表される構成単
位を含む高分子化合物が得られた。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】このようにして中空糸膜にピリジニウム塩
を有する高分子化合物を付着させることができた。なお
この中空糸膜において実施例で得られた高分子化合物
の付着率は12.8%であった。32本の中空糸膜をU
字型に束ねて端部をウレタン樹脂で固め、有効ろ過面積
45cm2 の膜モジュールを製作した(以下モジュール
1と略記)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エチレン単位 (b)下記一般式で示される単位 【化1】 〔式中nは1〜20の整数、X- はF- 、Cl- 、Br
    - 若しくはI- 、Y+ は次式を意味する 【化2】 (ただしR1 、R2 、R3 は官能基が結合していること
    あるアルキル基、アルケニル基、若しくは芳香族残基で
    あって同一でも相違してもよい。Zは炭素数が2〜12
    個の飽和または不飽和の環で、その環中に第4級アンモ
    ニウム塩を形成する窒素原子を含む複素環である。)で
    ある第4級アンモニウム塩の陽イオン〕 (c)ビニルアルコール単位 のうち(a)(b)、(b)(c)又は(a)(b)
    (c)の構成単位からなる高分子化合物層が膜表面の少
    くとも一部に存在することを特徴とするエンドトキシン
    除去用多孔質膜。
  2. 【請求項2】 【化3】 である請求項1記載の多孔質膜。
  3. 【請求項3】(a)エチレン単位 (d)下記一般式で示される単位 【化4】 (nは1〜20の整数、X- はF- 、Cl- 、Br-
    しくはI- ) (c)ビニルアルコール単位 のうち、(a)(d)、(d)(c)又は(a)(d)
    (c)の構成単位からなることを特徴とする高分子化合
    物からなる高分子材料表面の改質剤。
  4. 【請求項4】 エチレン−ビニルアルコール共重合体及
    びポリビニルアルコールの水酸基にハロゲン化アルキル
    を持つカルボン酸ハライドを反応させることによってエ
    ステル化を行い、未反応のハロゲン化アルキル部分にピ
    リジンを反応させピリジニウム塩を導入することを特徴
    とする請求項3記載の高分子化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 エンドトキシンを含む水系液体を請求項
    1に記載の多孔質膜に透過させることによって処理する
    ことを特徴とするエンドトキシン除去方法。
JP15523892A 1992-06-15 1992-06-15 エンドトキシン除去用多孔質膜、改質剤及びエンドトキシン除去方法 Pending JPH05345116A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002538945A (ja) * 1999-03-03 2002-11-19 プリスメディカル コーポレーション 改良された水精製パック

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002538945A (ja) * 1999-03-03 2002-11-19 プリスメディカル コーポレーション 改良された水精製パック

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