JPH05344950A - ガス通気装置およびその異常判別方法 - Google Patents

ガス通気装置およびその異常判別方法

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JPH05344950A
JPH05344950A JP4157994A JP15799492A JPH05344950A JP H05344950 A JPH05344950 A JP H05344950A JP 4157994 A JP4157994 A JP 4157994A JP 15799492 A JP15799492 A JP 15799492A JP H05344950 A JPH05344950 A JP H05344950A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】抵抗圧力値の補正が容易になるうえ、検知した
静圧値の信頼性が向上するガス通気装置およびその異常
判別方法の提供。 【構成】ガスラインに気体の供給を断続させる電磁弁12
と、気体の流量を所定の量に制御する流量センサ13およ
び流量調整弁14と、圧力を検知する圧力センサ15設け、
これらを制御装置20で制御する。この制御装置20には、
気体の供給時に検知した全圧値H1および同気体の供給の
中断時に検知した静圧値H2をそれぞれ保持するホールド
回路210, 211が設けられ、ホールド回路210, 211の全圧
値H1および静圧値H2に基づいてガスライン1Aの抵抗圧力
値を算出し、抵抗圧力値に基づき腹腔内の静圧値を求め
る演算回路212 が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人体または動物の腹腔
内にCO2 ガス等の気体を供給するガス通気装置および
その異常判別方法に関し、人体または動物の腹部内蔵を
内視鏡で手術または検査する際に利用できる。
【0002】
【背景技術】近年、腹部に穿刺したパイプ状の器具に体
外で操作可能な鉗子や電気メス等を挿入し、内視鏡で腹
腔内部を覗きながら施術する手術が行われている。この
ような手術は、腹部を大きく切開することがないため、
手術による創が極めて小さくてすみ、術後の回復が早い
等のメリットがある。
【0003】このような手術を行うにあたり、その腹腔
内にCO2 ガス等の気体を供給して腹部を膨らませてい
る。この気体の供給には、その圧力や流量等を所定値に
調整するガス通気装置が用いられている。
【0004】このようなガス通気装置としては、腹腔内
に気体を導くガスラインの途中に圧力センサ等の圧力検
知手段が設置され、予め求めておいたガスラインの抵抗
圧力値を気体供給中に検知した圧力値から減算し、これ
により腹腔内の静圧値を検知する装置、例えば、特公平
2−14843号公報等に示される装置がある。
【0005】このような装置では、腹腔内に気体を供給
するにあたり、供給開始時の圧力の乱れが収まった後、
腹腔内が加圧される前までに、圧力検知手段で圧力検知
を行うことにより、ガスラインの抵抗圧力値を検知して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、通常の検査や
手術では、腹腔内に供給される気体の流量が変更される
場合が多く、流量の変更によりガスラインの抵抗圧力が
変化するため、予め求めておいた抵抗圧力値を補正する
必要がある。しかしながら、前述の通気装置では、ガス
ラインの抵抗圧力値を求めることができるのは、腹腔内
が加圧されていない気体の供給開始時に限定されるた
め、抵抗圧力値を補正するには、腹腔内の気体を排出
し、始めから気体の供給をやり直す必要がある。このた
め、抵抗圧力値の補正が困難であるという問題がある。
【0007】また、配管の詰まり等で生じる静圧測定の
異常を検知するために、同種の圧力検知手段を追加して
測定系を二重化し、得られる二つの静圧値を比較し、こ
れらの静圧値の相違を検知することで、測定系の異常を
検知することができる。しかしながら、このような二重
化によっても、これらの静圧値のうちどちらが異常であ
るかの判別は容易でなく、単に二重化しても検知した静
圧値の信頼性を向上できないという問題がある。
【0008】本発明の目的は、抵抗圧力値の補正が容易
となるうえ、検知した静圧値の信頼性が向上するガス通
気装置およびその異常判別方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、人
体または動物の腹部に穿刺されているパイプ状の通気器
を介してその腹腔内にCO2 ガス等の気体を所定流量で
供給するために、前記気体の流量を測定する流量測定手
段と、同気体の流量を調整する流量調整弁と、前記流量
測定手段の測定値に基づき流量調整弁を操作する流量制
御部とを含んで構成されるガス通気装置であって、前記
気体が流通するガスラインの途中に設けられて同気体の
供給を断続させる断続手段と、前記断続手段よりもガス
ラインの下流側において前記気体の圧力を検知する圧力
センサと、この圧力センサの出力により前記断続手段を
制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記気体
の供給時に検知した全圧値および同気体の供給の中断時
に検知した静圧値をそれぞれ保持する保持部と、予め前
記全圧値および静圧値に基づいて前記ガスラインの抵抗
圧力値を算出し、かつ、この抵抗圧値力を内部に保持し
ておき、気体供給中に検知される圧力値から前記抵抗圧
力値を減算して腹腔内の静圧値を求める演算部とを含ん
で構成されていることを特徴とする。
【0010】人体または動物の腹部に穿刺されているパ
イプ状の通気器を介してその腹腔内にCO2 ガス等の気
体を所定流量で供給するガス通気装置の異常を判別する
異常判別方法であって、前記ガス通気装置に、前記ガス
ライン内の気体圧力を検知する第1の圧力センサと腹腔
内の気体圧力を直接検知する第2の圧力センサとを設け
ておき、予め第1の圧力センサで検知した前記気体の供
給時の全圧値と同気体の供給中断時の静圧値とに基づき
前記ガスラインの抵抗圧力値を算出した後、この抵抗圧
力値を前記気体の供給中における第1の圧力センサの出
力値から減じて第1の静圧値を算出し、この第1の静圧
値と前記第2の圧力センサによって得られる第2の静圧
値とを比較し、第1および第2の静圧値が一致している
ときは、第1および第2の静圧値には異常がないものと
判別し、第1および第2の静圧値が一致していないとき
は、さらに第1および第2の静圧値の変化状態を比較
し、これにより第1および第2の静圧値のどちらに異常
があるかを判別することを特徴とする。
【0011】ここで、第1および第2の静圧値の変化状
態を比較するにあたり、第1および第2の静圧値の一方
にあって他方にないものを監視し、これにより第1およ
び第2の静圧値のどちらに異常があるかを判別すればよ
い。この際例えば、異常時においては、第1の静圧値の
変化には遅れがなく、第2の静圧値の変化には遅れがあ
り、この遅れを判別基準として採用することができる。
【0012】
【作用】このような本発明の第1発明では、ガスライン
中を流れる気体を断続手段で断続させ、供給時に全圧値
を検知し、かつ、供給中断時に静圧値を検知する。これ
らの全圧値および静圧値に基づいて演算することによ
り、ガスラインの抵抗圧力値が得られるようになる。従
って、気体の流量の変更があっても、腹腔内の気体を抜
くことなく、気体の供給を一旦中断するだけで、ガスラ
インの抵抗圧力値の補正を容易に行えるようになる。
【0013】本発明の第2発明では、腹腔内の静圧値を
間接的に検知する第1の圧力センサと、腹腔内の静圧値
を直接検知する第2の圧力センサとを設け、これらの圧
力センサにより異常時には静圧値の変化状態が異なる二
種類の測定系が形成される。このため、異常時において
一方にあって他方にない変化に注目し、この変化を検知
すれば、どちらの静圧値に異常があるかの判別が可能と
なり、これにより前記目的が達成される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、本実施例のガス通気装置10の配管系
統が示され、ガス通気装置10は、供給源1と腹腔2とを
連結するガスライン1Aの途中に制御用機器を設置したも
のである。
【0015】供給源1は、CO2 ガス等の気体を圧搾し
て封入したボンベである。腹腔2には、パイプ状の針で
ある第1の通気器3が穿刺され、この通気器3を介して
ガスライン1Aから供給源1の気体が供給される。
【0016】ガス通気装置10には、制御用機器として減
圧弁11、電磁弁12、流量センサ13、流量調整弁14、第1
の圧力センサ15および第2の圧力センサ16が備えられ、
これら一連の制御用機器のうち11〜15は、ガスライン1A
にその上流側から順次設置され、 これらの制御用機器
のうち動きのあるものは、制御手段としての制御装置20
によって制御されている。圧力センサ16は、ガスライン
1Aとは別個に第2の通気器4を介して腹腔2に接続され
ている。
【0017】減圧弁11は、供給源1から送られてくる高
圧の気体を所定の圧力まで減圧するものである。
【0018】電磁弁12は、気体の供給を断続させる断続
手段であり、制御装置20の制御信号により開閉するもの
である。
【0019】流量センサ13および流量調整弁14の各々
は、気体の流量を所定の量に制御する機器である。流量
センサ13は、ガスライン1A中を流れる気体の流量を測定
する流量測定手段であり、流量に対応した所定の信号を
制御装置20に出力するものである。流量調整弁14は、ガ
スライン1A中を流れる気体の流量を調整するために、制
御装置20の制御信号に応じた開度となるように開閉動作
を行うものである。
【0020】圧力センサ15は、ガスライン1A内の気体の
圧力を検知するもので、検知した圧力値に応じた信号を
制御装置20へ出力するようになっている。
【0021】圧力センサ16は、腹腔2内の気体の静圧を
検知するもので、検知した静圧値に応じた信号を制御装
置20へ出力するようになっている。
【0022】図2には、制御装置20の電気回路の概略が
示されている。制御回路20は、腹腔2内の静圧を検知す
るための圧力測定系回路21と、腹腔2に供給される気体
の流量を検知するための流量測定系回路22と、これらの
回路21, 22等に対して制御操作を行う操作系回路23とを
含んで構成されている。
【0023】圧力測定系回路21は、種類の異なる第1お
よび第2の圧力検知手段21A, 21Bを有するものである。
第1の圧力検知手段21A は、第1の圧力センサ15で検知
したガスライン1Aの圧力値P1に基づき腹腔内2の静圧値
P3を間接的に検知するものである。第2の圧力検知手段
21B は、第2の圧力センサ16で腹腔内2の静圧値P2を直
接的に検知するものである。
【0024】第1の圧力検知手段21A には、保持部とし
てのホールド回路210, 211と、演算部である演算回路21
2 とが備えられている。
【0025】ホールド回路210 は、気体の供給時に圧力
センサ15で検知した圧力値(以下全圧値H1という)を保
持するものである。ホールド回路211 は、気体の供給中
断時に圧力センサ15で検知した圧力値(以下静圧値H2と
いう)を保持するものである。
【0026】演算回路212 は、ホールド回路210, 211の
全圧値H1から静圧値H2を減算して抵抗圧力値dPを算出し
て記憶するとともに、圧力センサ15から直接出力される
圧力値P1から抵抗圧力値dPを減算して腹腔2内の静圧値
P3を演算するものである。そして、演算回路212 は、気
体の供給時には演算により得られた静圧値P3を出力し、
気体の供給中断時には圧力センサ15で直接検知した圧力
値P1をそのまま静圧値P3として出力するようになってい
る。
【0027】圧力測定系回路21には、第1および第2の
検知手段21A, 21Bで得た静圧値P2,P3を比較する比較回
路213 と、比較回路213 の出力値PI等を表示する表示回
路214 と、腹腔2の静圧制御における設定圧力値PSを設
定するための圧力設定器215とが設けられている。比較
回路213 は、静圧値P2, P3およびその変化状態を比較す
る比較手段であり、比較結果に応じて静圧値P2, P3のう
ちの一方を選択して出力値PIとして出力するものであ
る。すなわち、比較回路213 は、静圧値P2, P3が一致す
るときには、出力値PIとして静圧値P2を出力するように
なっている。一方、静圧値P2, P3が一致しないときに
は、さらに静圧値P2, P3の変化状態の比較を行うように
なっている。この際、静圧値P2, P3の変化状態が同期し
ているときには、出力値PIとして静圧値P2が比較回路21
3 から出力されるようになっている。一方、静圧値P2の
変化状態が静圧値P3の変化状態よりも遅れを生じさせて
いるときには、出力値PIとして静圧値P3が比較回路213
から出力されるようになっている。
【0028】流量測定系回路22は、供給される気体の流
量を監視して当該流量値の変化を検知する流量測定手段
である。流量測定系回路22には、流量センサ13で得た流
量値Fを保持するホールド回路220 と、流量センサ13の
流量値Fおよびホールド回路220 の保持値H3の相互比較
を行う比較回路221 と、比較回路221 の比較結果の伝達
を遅延させるタイマー回路222 が備えられている。
【0029】ホールド回路220 は、所定時間の経過後、
保持している流量値Fを保持値H3として出力し、保持値
H3の出力した後に新しい流量値Fを格納して常に保持値
H3を更新してゆくものである。比較回路221 は、流量値
Fと保持値H3とを比較し、流量値Fと保持値H3とが相違
する場合にタイマー回路222 に制御信号を出力するもの
である。タイマー回路222 は、所望の時間だけ電磁弁12
の開放状態を維持するため、所定の時間が設定されるも
のである。
【0030】操作系回路23は、圧力測定系回路21および
流量測定系回路22からの各種の信号に基づき操作信号を
出力する主制御回路230 と、流量センサ13の流量値Fに
基づいて流量調整弁14を操作する流量制御部としてのバ
ルブ操作回路231 とを含んで構成されている。
【0031】主制御回路230 は、マイクロプロセッサ等
から構成されるものであり、静圧値PIを監視しながら設
定圧力値PSとなるように電磁弁12の開閉操作を行う。ま
た、主制御回路230 は、流量測定系回路22が流量値Fの
変化を検知したときには、電磁弁12を閉鎖して圧力測定
系回路21に抵抗圧力値dPを補正させるようになってい
る。
【0032】バルブ操作回路231 は、ガスライン1Aに流
れる気体の流量を設定する設定部を含むものである。必
要に応じてバルブ操作回路231 を操作することで、気体
の流量を調整するようになっている。なお、主制御回路
230 と操作回路231 とは、互いに電気的に接続されてお
り、操作回路231 の設定部で設定された値は、圧力セン
サ15, 16の使用状況に応じてロック可能となっている。
すなわち、圧力センサ15で静圧検知を行っているとき
は、バルブ操作回路231の設定値は、自動的にロックさ
れ、このロックを解除しなければ変更できないようにな
っている。一方、圧力センサ16で静圧検知を行っている
ときは、バルブ操作回路231 の設定値のロックは、自動
的に解除されるようになっている。
【0033】次に、本実施例の動作を説明する。本実施
例のガス通気装置10は、図3のフローチャートに示すメ
インルーチンに従って作動する。まず、ガス通気装置10
を動作させるにあたり、予め手術の対象となる人体また
は動物の腹部に通気器3,4を穿刺しておき、ガス通気
装置10に電源を投入してガス通気装置10により気体の供
給を開始する。これにより、図3のステップS001から動
作が開始される。
【0034】ステップS001では、制御用パラメータNの
初期値1の設定が行われる。ステップS002、S003では、
主制御回路230 に入力すべき静圧値PIとして第2の圧力
検出手段21B の圧力値P2が無条件で選択され、選択され
た圧力値P2を主制御回路230 に入力する。
【0035】ステップS004では、入力された静圧値PIと
設定値PSとを比較する。ここで、静圧値PIが、設定値PS
と等しい、あるいは、設定値PSよりも大きいときには、
ステップS003に戻り、静圧値PIを更新して静圧値の比較
を続ける。静圧値PIが、設定値PSよりも小さいときに
は、ステップS005に進んで電磁弁12を開く。
【0036】ステップS006では、制御用パラメータNの
値を見て、ガスライン1Aの抵抗圧力値dP等の演算結果が
既に得られているか否かの判断を行う。制御用パラメー
タNの値が1であるときには、静圧値の異常を検知する
サブルーチン(図4参照)に行き、所定処理を済ませた
後、ステップS007に進む。制御用パラメータNの値が1
でないときには、直接ステップS007へ進む。
【0037】ステップS007では、比較回路213 から出力
されている静圧値PIと設定値PSとが比較される。静圧値
PIが、設定値PSよりも小さいときには、流量変化を検知
するサブルーチン(図5参照)に進み、所定の処理を行
った後、サブルーチン内に設定された条件に従いステッ
プS007またはステップS008に進む。静圧値PIが、設定値
PSと等しいあるいは設定値PSよりも大きいときには、次
のステップS008に進む。
【0038】ステップS008では、後述する演算(図6参
照)を行ってガスライン1Aの抵抗圧力値dPを求め、その
後、手術の終了までステップS003〜S008を繰り返す。な
お、ステップS008では、電磁弁12の閉鎖が行われ、これ
により静圧の制御も併せて行われる。
【0039】図4のフローチャートには、静圧値の異常
を検知するサブルーチンが示されており、このサブルー
チンはステップS101より開始される。ステップS101〜S1
02では、第1および第2の圧力センサ15, 16により最新
の圧力値P1, P2を検知し、このうち圧力値P1から前述の
ステップS008で求めた抵抗圧力値dPを減算することによ
り、静圧値P3を算出する。
【0040】ステップS103では、演算でもとめた静圧値
P3と、直接検知した静圧値P2との比較を行う。静圧値P
2, P3が互いに一致しないときは、ステップS104に進
み、静圧値P2, P3のうちのどちらが異常であるかの判別
を行う。静圧値P2, P3が互いに一致するときは、ステッ
プS110に進む。
【0041】ステップS104では、静圧値P2, P3が互いに
同期して変化しているか否かを調べる。図7に示されて
いるように、静圧値P2, P3が同期して変化しているとき
には、ステップS110に進む。図8に示されているよう
に、一方が他方に対して遅れを生じて変化している場合
等、静圧値P2, P3が同期して変化しないときには、ステ
ップS105に進む。
【0042】ステップS105では、比較回路213 の出力値
PIとして静圧値P3を選択し、次のステップS106で静圧値
P3を表示するとともに、第2の圧力センサ16の配管系に
詰まりが生じていることを表示回路214 に表示する。
【0043】ステップS110では、比較回路213 の出力値
PIとして静圧値P2を選択させる。そして、ステップS106
またはステップS110の完了後、メインルーチンのステッ
プS007に戻る。
【0044】図5のフローチャートには、流量変化の検
知を行うサブルーチンが示されており、このサブルーチ
ンはステップS201より開始される。ステップS201では、
制御用パラメータNの値を調べる。パラメータNが1と
等しいときは、ホールド回路220 に流量値Fが未格納で
あると判断され、流量値Fの格納を行うステップS210に
進む。パラメータNが1と等しくないときは、流量変化
を検知するための一連のステップS202〜S204が行われ
る。
【0045】ステップS202〜S204では、流量センサ13に
よって得られる最新の流量値Fと、ホールド回路220 に
保持しておいた流量値である保持値H3とを比較する。流
量値Fおよび保持値H3が等しいときは、流量値Fに変化
なしと判断され、新たな流量値Fを格納して保持値H3を
更新するためにステップS210へ進む。流量値Fおよび保
持値H3が等しくないときは、ステップS205に進む。
【0046】ステップS205では、電磁弁12の開放状態を
維持するためにタイマー回路222 に設定した時間だけ待
機した後、流量変更により更新された新しい抵抗圧力値
dPを求めるために、メインルーチンのステップS008へ戻
る。
【0047】ステップS210, S211では、ホールド回路22
0 に最新の流量値Fを格納し、パラメータNに1を加え
た後、メインルーチンのステップS007に戻る。ここで、
パラメータNへの1の加算によりホールド回路220 に流
量値Fが格納済であることの判断が可能となる。
【0048】図6のフローチャートには、メインルーチ
ンのステップS008の詳細な手順が示されている。この手
順は、ステップS801より開始される。
【0049】まず、ステップS801で気体供給時の全圧値
H1をホールド回路210 に保持させた後、ステップS802で
電磁弁12を閉じる。次いで、ステップS803で電磁弁12の
閉鎖による影響を受けないように、所定時間T1だけ待機
した後、ステップS804で気体の供給中断時の静圧値H2を
ホールド回路211 に保持させる。ここで、全圧値H1およ
び静圧値H2を検知するタイミングは、電磁弁12の閉鎖の
瞬間を中心として前後1秒以内にとなっている。
【0050】次のステップS806,S807では、得られた全
圧値H1から静圧値H2を減算してガスライン1Aの抵抗圧力
値dPを演算し、抵抗圧力値dPの演算処理を終了する。
【0051】前述のような本実施例によれば、次のよう
な効果がある。ガスライン1Aに設けた電磁弁12を開閉で
気体の供給を断続的に行えるようにし、気体の供給時お
よび供給中断時に全圧値H1および静力値H2を検知し、こ
れらの全圧値HIおよび静圧値H2に基づいてガスライン1A
の抵抗圧力値dPを得るようにしたので、気体の流量の変
更があっても、腹腔2内から気体を排出する必要がな
く、ガスライン1Aの抵抗圧力値dPを容易に補正できる。
【0052】また、異なる二種類の測定系である第1の
圧力検知手段21A および第2の圧力検知手段21B を設
け、これにより得られた静圧値P3, P2を比較し、これら
が相違するときには、静圧値P2が静圧値P3よりも遅れて
変化していることをも比較回路213 で検知するように
し、どちらに異常があるかを判別可能にした。このた
め、正しい値を選択できるようになり、検知した静圧値
の信頼性を向上できる。
【0053】さらに、第1の圧力検知手段21A および第
2の圧力検知手段21B の二つの測定系を設け、一方が故
障しても当該ガス通気装置10の機能を維持できるように
したので、ガス通気装置10の信頼性を向上することがで
きる。
【0054】また、腹腔2内に供給される気体の流量を
監視し、当該流量値の変化を検知する流量測定系回路22
を設け、流量値が変化すると自動的にガスライン1Aの抵
抗圧力値dPが補正されるようにしたので、常に適正な抵
抗圧力値dPを保持できるうえ、手術において施術者に負
担がかかることがない。
【0055】なお、本発明は前述の一実施例に限定され
るものではなく、次に示すような変形をも含むものであ
る。すなわち、前記実施例では、第1および第2の静圧
値の変化状態を比較するにあたり、第2の静圧値の異常
時に生じる遅れを判別基準としたが、判別基準としては
遅れに限らず、例えば、変動周期の差異や振幅等を採用
してもよく、要するに、第1および第2の静圧値の変化
において一方にあって他方にないものを判別基準とすれ
ばよい。
【0056】また、断続手段としては、電磁弁に限ら
ず、例えば、モータ等で駆動される電動弁や、気体の圧
力で駆動するバルブ等でもよい。
【0057】さらに、流量を調整する手段としては、流
量センサと流量調整弁とが別体型のものに限らず、例え
ば、機械式制御機構で作動する一体型のものでもよく、
このような一体型を採用する場合には、流量を測定する
ために別途流量センサを設ければよい。
【0058】また、前記実施例では、流量センサ等の流
量を調整する手段と断続手段とを別々に設けていたが、
これらが必ず別体である必要はなく、例えば、断続手段
および流量を調整する手段の全てが一体的に形成された
ものを用いてもよい。
【0059】さらに、流量値Fの変化の検知する手順の
次は、抵抗圧力値dPの補正を行う手順に限らず、例え
ば、腹腔2の圧力を調整する手順を前記二つの手順の間
に挿入してもよい。この場合、圧力を調整する制御方式
としては、例えば、電磁弁12の開閉を所定周期で繰り返
すとともに、電磁弁12の閉鎖時に圧力センサ15で圧力検
知を行って所定圧力に整えるいわゆる時間制御方式が採
用できる。このような方式で圧力を調整すれば、気体の
流量の変更により腹腔2の圧力が変動しても、腹腔2の
圧力を所定値に速やかに修正できるうえ、手術される人
体等に個体差があっても、腹腔2の圧力を正確に調整で
きる。
【0060】
【発明の効果】前述のように本発明によれば、抵抗圧力
値を容易に補正できるうえ、検知した静圧値の信頼性を
向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の配管系統を示す概略図であ
る。
【図2】同実施例に設けられる制御装置の電気回路を示
すブロック図である。
【図3】同実施例のメインルーチンを示すフローチャー
トである。
【図4】同実施例のサブルーチンを示すフローチャート
である。
【図5】同実施例の図4とは別のサブルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図6】図3のステップS008の内容を詳細に説明するフ
ローチャートである。
【図7】第1および第2の圧力検知手段21A, 21Bにより
得た静圧値P3および静圧値P2とが同期している状態を示
すグラフ。
【図8】第1の圧力検知手段21A で得た静圧値P3に対
し、第2の圧力検知手段21B で得た静圧値P2が遅れて変
化している状態を示すグラフ。
【符号の説明】
1A ガスライン 2 腹腔 3 第1の通気器 4 第2の通気器 10 ガス通気装置 12 断続手段としての電磁弁 13 流量測定手段である流量センサ 14 流量調整弁 15 第1の圧力センサ 16 第2の圧力センサ 20 制御手段である制御装置 21A 第1の圧力検知手段 21B 第2の圧力検知手段 210, 211 保持部としてのホールド回路 212 演算部としての演算回路 213 比較手段としての比較回路 22 流量測定手段である流量測定系回路 231 流量制御部であるバルブ操作回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】人体または動物の腹部に穿刺されているパ
    イプ状の通気器を介してその腹腔内にCO2 ガス等の気
    体を所定流量で供給するために、前記気体の流量を測定
    する流量測定手段と、同気体の流量を調整する流量調整
    弁と、前記流量測定手段の測定値に基づき流量調整弁を
    操作する流量制御部とを含んで構成されるガス通気装置
    であって、 前記気体が流通するガスラインの途中に設けられて同気
    体の供給を断続させる断続手段と、 前記断続手段よりもガスラインの下流側において前記気
    体の圧力を検知する圧力センサと、 この圧力センサの出力により前記断続手段を制御する制
    御手段と、を備え、 前記制御手段は、前記気体の供給時に検知した全圧値お
    よび同気体の供給の中断時に検知した静圧値をそれぞれ
    保持する保持部と、 予め前記全圧値および静圧値に基づいて前記ガスライン
    の抵抗圧力値を算出し、かつ、この抵抗圧値力を内部に
    保持しておき、気体供給中に検知される圧力値から前記
    抵抗圧力値を減算して腹腔内の静圧値を求める演算部
    と、を含んで構成されていることを特徴とするガス通気
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のガス通気装置におい
    て、前記圧力検知手段、通気器および圧力センサがそれ
    ぞれ第1の圧力検知手段、第1の通気器および第1の圧
    力センサとされ、これら第1の圧力センサ、保持部およ
    び演算部により第1の圧力検知手段が構成され、 さらに、第1の通気器および第1の圧力センサとは別の
    第2の通気器および第2の圧力センサが設けられ、か
    つ、腹部に穿刺された第2の通気器に第2の圧力センサ
    が接続されることにより、第1の圧力検知手段とは別の
    第2の圧力検知手段が構成されていることを特徴とする
    ガス通気装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のガス通気装置におい
    て、第1の圧力検知手段および第2の圧力検知手段の各
    々で得た静圧値を互いに比較し、これらの静圧値が互い
    に異なっているときには、さらに、両方の変化状態を比
    較することによりどちらに異常があるかを判別する比較
    手段を設けたことを特徴とするガス通気装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のガス通気装置におい
    て、前記流量センサの出力を監視して前記気体の流量の
    変化を検知する流量測定手段を設けたことを特徴とする
    ガス通気装置。
  5. 【請求項5】人体または動物の腹部に穿刺されているパ
    イプ状の通気器を介してその腹腔内にCO2 ガス等の気
    体を所定流量で供給するガス通気装置の異常を判別する
    異常判別方法であって、 前記ガス通気装置に、前記ガスライン内の気体圧力を検
    知する第1の圧力センサと腹腔内の気体圧力を直接検知
    する第2の圧力センサとを設けておき、 予め第1の圧力センサで検知した前記気体の供給時の全
    圧値と同気体の供給中断時の静圧値とに基づき前記ガス
    ラインの抵抗圧力値を算出した後、この抵抗圧力値を前
    記気体の供給中における第1の圧力センサの出力値から
    減じて第1の静圧値を算出し、 この第1の静圧値と前記第2の圧力センサによって得ら
    れる第2の静圧値とを比較し、 第1および第2の静圧値が一致しているときは、第1お
    よび第2の静圧値には異常がないものと判別し、 第1および第2の静圧値が一致していないときは、さら
    に第1および第2の静圧値の変化状態を比較し、これに
    より第1および第2の静圧値のどちらに異常があるかを
    判別することを特徴とする異常判別方法。
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