JPH05342Y2 - - Google Patents

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JPH05342Y2
JPH05342Y2 JP5249989U JP5249989U JPH05342Y2 JP H05342 Y2 JPH05342 Y2 JP H05342Y2 JP 5249989 U JP5249989 U JP 5249989U JP 5249989 U JP5249989 U JP 5249989U JP H05342 Y2 JPH05342 Y2 JP H05342Y2
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sheet
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、上側レザークロスシートと下側レザ
ークロスシートとから成る空気充てん製品の縁部
を結合して該製品の内部の空気を封止する構造に
関する。
〔従来の技術〕
従来のこの種の封止構造としては織物シートと
合成樹脂製シートとの2層から形成される一対の
上側・下側レザークロスシート1,2の両縁部1
1,12を直接高周波により溶着10する方法
(第5図)や、織物シートとゴム製シートとの2
層から形成される一対の上側・下側ゴムレザーク
ロスシート15,16の両縁部を糸19で縫い合
わして結合し、該結合箇所の空気充てん製品内部
に片面全面にわたつて接着剤18を塗布した1枚
のゴム製フイルム17を貼り付ける方法(第6
図)が知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ポリエステル、ナイロン、布などから成る織物
シートにウレタン、塩化ビニール、ゴムなどから
成る合成樹脂製シートあるいはゴム製シートを張
り合わせたレザークロスシートを用いてその内部
に空気を充てんしてボート、マツトレス、浮き袋
等を作る場合、内部充てん空気を封止するため
に、第5図においては両縁部11,12を高周波
溶着により結合せしめ、第6図においては両縁部
を糸19でミシン縫い結合して結合箇所の内側に
ゴム製フイルム17を貼り付けていた。
しかしながら前者の場合では0.15〜0.2Kg/cm2
の空気圧を封止する効果しかなく、それ以上の空
気を該製品の内部に封入すると両縁部11,12
の溶着部分10が剥がされて破損することによつ
てそこから空気が漏れる原因となつていた。その
理由は、高周波ウエルダーによる上側・下側レザ
ークロスシートの溶着が両シートの剥離防止効果
と空気封止効果を兼ねていたため、溶着部分が弱
かつたからである。
また後者の場合は従来からゴムボート、スクー
バーダイビング用のゴム製浮力調整具などの封止
手段に使われていたが、専らゴム製空気充てん製
品に限られておりしかもゴム製フイルム17の接
着剤による貼り付け工程を伴うため該製品の製造
工程が複雑であると共に、接着剤の乾燥時間と汚
れという問題点があつた。
本考案は以上のような点に鑑みてなされたもの
であつて、その目的とするところは、織物シート
と合成樹脂製シートとの2層から成る空気充てん
製品においては織物シート及び縫合わせ糸の強度
を上げることによつて、たとえば2Kg/cm2以上と
いうような大きな圧力に耐え得る封止効果が得ら
れる封止構造を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案の封止構造
は、織物シートと合成樹脂製シートとの2層から
形成される上側レザークロスシートと、同じく織
物シートと合成樹脂製シートとの2層から形成さ
れる下側レザークロスシートとの両縁部が糸で縫
い合わされて結合され、両縁部箇所を覆うように
該空気充てん製品の内部の上側・下側レザークロ
スシートに1枚の合成樹脂製フイルムの両端を溶
着して取り付け、その際両端が溶着される1枚の
合成樹脂製フイルムの長さが、上側・下側レザー
クロスシートにおける両溶着部分間の距離よりも
長くされていることを特徴とするものである。
〔作用〕
上記のように構成された本考案による封止構造
によれば、大容量の空気が封入された場合であつ
ても、上側レザークロスシートと下側レザークロ
スシートはその両縁部が糸縫い結合されているた
め互いから剥離されることはなく、両縁部結合箇
所に取り付けた合成樹脂製フイルムによつて該結
合箇所からの空気漏れを完全に防止する作用を果
たす。つまり糸で結合することにより上側・下側
レザークロスシートの剥離を防止し、空気は合成
樹脂製フイルムで封止するように作用する。
〔実施例〕
次に第1図〜第4図に例示する実施例に基づい
て本考案の封止構造とその製造方法を説明する。
第1図および第2図はスクーバーダイビング用
の浮力調整具に使用した本考案による封止構造の
断面図であつて、第2図は空気充てん前の状態を
示し、第1図は空気充てん後の状態を示す。スク
ーバーダイビングには水面下数十mで容易に作業
をするために浮力調整具が重要な器材である。こ
の浮力調整具は一般的には外側をナイロン製織物
シート3と内側を薄いウレタン製シート4との2
層(第3図参照)から形成された上側・下側レザ
ークロスシート1,2から構成されており、水面
下深く潜るにしたがつて浮力調整のため大容量の
空気が送り込まれる。従つて緊急時に深い潜水状
態から浮上したとき上側・下側レザークロスシー
ト1,2には大きな空気圧Fガ作用されるため、
従来の縁部11,12の封止構造(第5図参照)
の場合では溶着部分10が破損してそこから空気
漏れを起こしていた。そこで本考案では、上側・
下側レザークロスシート1,2の結合箇所に内側
から結合箇所を覆うようにウレタン、塩化ビニー
ルなどから成る1枚の合成樹脂製フイルム5を高
周波により溶着せしめているので、高圧Fが加わ
つたときでもこのフイルム5によつて外部に空気
が漏れ出るのが完全に止められ、他方では上側レ
ザークロスシート1の縁部11と下側レザークロ
スシート2の縁部12とは糸7でミシン縫い結合
されているので、両レザークロスシート1,2が
互いから剥離されるおそれはまつたくない。その
際本考案の封止構造において重要なことは、両端
X,Yが溶着される1枚の合成樹脂製フイルム5
の長さbが、上側・下側レザークロスシート1,
2における両溶着部分6,6′間の距離aよりも
長くされていることである。合成樹脂製フイルム
5のこの構成により、浮力調整具の内部に極限の
空気が送り込まれた場合であつても溶着部分6,
6′が破損することはまつたくなくなり、しかも
該フイルム5の長さに余裕があるため両溶着部分
6,6′から空気が外部に漏れ出すことはまつた
くない。
本考案の封止構造は高周波溶着方法を用いて簡
単に製造することが出来る。1枚の合成樹脂製フ
イルム5を2つ折りにして折つた中間部にポリエ
チレンフイルム等の絶縁物体を剥離部材として配
置し、次にこの2つ折りフイルム5を上側レザー
クロスシート1の縁部11と下側レザークロスシ
ート2の縁部12との間に挿入し、続いて上側・
下側レザークロスシート1,2間を加圧して高周
波により前記合成樹脂製フイルム5を両レザーク
ロスシート1,2に溶着部分6,6′で溶着せし
め、最後に上側・下側レザークロスシートの両縁
部11,12を糸7でミシン縫いして結合すれば
よい。
なお、装飾目的ないし糸の解れ防止のために両
縁部11,12を布テープ8で被覆してミシン糸
7で縫製してもよい。
第4図は本考案の別の実施例を示すものであつ
て結合箇所が2個の場合を示す。この場合上側レ
ザークロスシート1と下側レザークロスシート2
との間には別個のシート9が取り付けられてお
り、1枚の合成樹脂製フイルム5が溶着部分6で
上側レザークロスシート1と、溶着部分6′で下
側レザークロスシート2とそれぞれ高周波により
溶着されており、シート9の一方の端部14と上
側レザークロスシート1の縁部11とフイルム5
の一端13とがミシン糸7で縫製されて結合さ
れ、シート9の他方の端部14′と下側レザーク
ロスシート2の縁部12とフイルム5の他端1
3′とが同様にミシン糸7′で縫製されて結合され
ている。この実施例によれば空気を封入した場合
第1図、第2図の場合に比較して上側レザークロ
スシート1と下側レザークロスシート2の中間部
分、即ちシート9が取り付けられた範囲が偏平の
形を成すため、異なつた形態の空気充てん製品を
作ることができる。なおこの場合シート9は上
側・下側レザークロスシート1,2とは異なつた
材質から成るシートを使うことができる。なぜな
らばこのシート9は合成樹脂製フイルム5とは溶
着しないからであり、また上側レザークロスシー
ト1と下側レザークロスシート2とを単に接続す
る機能を有すればよいからである。従つてシート
9に対しては種々の色、デザインを施された種々
の材質、例えば布製、合成樹脂製のシートを使用
することが出来る。
〔考案の効果〕
本考案による封止構造は、上側レザークロスシ
ートの縁部と下側レザークロスシートの縁部を糸
縫い結合することにより、両クロスシートの剥離
防止を図り、両縁部結合箇所に高周波溶着した合
成樹脂製フイルムによつて完全な空気止めが図ら
れるため、2Kg/cm2以上の空気圧に耐えることが
出来る。
請求項2のように構成すれば、本考案の封止構
造の製造を簡単化出来るとともに、合成樹脂製フ
イルムの両端も糸縫い結合されているため結合部
が厚くなるので、上側レザークロスシートと下側
レザークロスシートとの結合が強化される。
請求項3のように構成すれば、異なつた形態の
空気充てん製品を作ることが出来るとともに、
種々の模様、色彩を付することができる。
なお結合縁部を布テープで被覆することにより
糸解れ防止、装飾効果を図ることができるととも
に、本考案による封止構造は耐圧効果が絶大なの
で種々の空気充てん製品に応用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本考案の一実施例の断面
図であつて、第1図は空気充てん後の状態を示
し、第2図は空気充てん前の状態を示す。第3図
は本考案に用いる上側・下側レザークロスシート
の断面図である。第4図は本考案の他の実施例の
断面図である。第5図および第6図は従来例の封
止構造の断面図である。 1……上側レザークロスシート、2……下側レ
ザークロスシート、3……織物シート、4……合
成樹脂製シート、5……合成樹脂製フイルム、
6,6′……溶着部分、a……上側・下側レザー
クロスシート1,2における両溶着部分6,6′
間の距離、7,7′……糸、8,8′……布テー
プ、9……別個のシート、10……溶着部分、1
1……上側レザークロスシート1の縁部、12…
…下側レザークロスシート2の縁部、X,Y……
合成樹脂製フイルム5の両端、F……空気圧、1
3……合成樹脂製フイルム5の一端、13′……
合成樹脂製フイルム5の他端、14……シート9
の一方の端部、14′……シート9の他方の端部、
15,16……ゴムレザークロスシート、17…
…ゴム製フイルム、18……接着部分、19……
糸。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 上側レザークロスシートと下側レザークロス
    シートとから成る空気充てん製品の縁部が結合
    されることによつて該製品の内部の空気を封止
    する構造において、織物シート3と合成樹脂製
    シート4との2層から形成される上側レザーク
    ロスシート1と、同じく織物シート3と合成樹
    脂製シート4との2層から形成される下側レザ
    ークロスシート2との両縁部11,12が糸7
    で縫い合わされて結合され、該空気充てん製品
    の内部の上側・下側レザークロスシート1,2
    に両縁部結合箇所を覆うように1枚の合成樹脂
    製フイルム5の両端X,Yが溶着して取り付け
    られ、その際両端X,Yが溶着される1枚の合
    成樹脂製フイルム5の長さbが、上側・下側レ
    ザークロスシート1,2における両溶着部分
    6,6′間の距離aよりも長くされていること
    を特徴とする空気充てん製品の縁部の封止構
    造。 2 1枚の合成樹脂製フイルム5の両端X,Yが
    延長され、2つ折りにした該フイルム5の延長
    両端と上側・下側レザークロスシート1,2の
    両縁部11,12とが一緒に糸7で縫い合い結
    合されていることを特徴とする請求項1記載の
    封止構造。 3 上側レザークロスシート1と下側レザークロ
    スシート2との間に別個のシート9が取り付け
    られ、1枚の合成樹脂製フイルム5の一端13
    が上側レザークロスシート1と、他端13′が
    下側レザークロスシート2とそれぞれ溶着さ
    れ、シート9の一方の端部14と合成樹脂製フ
    イルム5の一端13と上側レザークロスシート
    1の縁部11とが一緒に糸7で縫い合わされて
    結合され、シート9の他方の端部14′と合成
    樹脂製フイルム5の他端13′と下側レザーク
    ロスシート2の縁部12とが同じく一緒に糸
    7′で縫い合わされて結合されていることを特
    徴とする請求項2記載の封止構造。
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