JPH05342841A - ベーパードレイン - Google Patents

ベーパードレイン

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JPH05342841A
JPH05342841A JP9388191A JP9388191A JPH05342841A JP H05342841 A JPH05342841 A JP H05342841A JP 9388191 A JP9388191 A JP 9388191A JP 9388191 A JP9388191 A JP 9388191A JP H05342841 A JPH05342841 A JP H05342841A
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 好ましい分子種で処理のデバイスの表面に吸
着する不純分子の数を大幅に抑制する。 【構成】 用途の一例は剛性のディスク型磁気データ記
憶装置であり、この装置はディスク及びスライダ表面に
潤滑材の単分子層を必要とする。ベーパドレイン6は雰
囲気から不純分子を捕捉して汚染物質の数を抑制する。
所望の潤滑剤はディスク表面4に長時間滞留する非常に
低い蒸気圧の物質とすることができ、潤滑剤は微小な速
度でベーパドレイン4に入る。他の方法は比較的高い蒸
気圧の潤滑剤をリザーバ3から蒸気相を介して供給す
る。これらの分子は高い速度でベーパドレイン4に入る
のでリザーバ3は汚染源からの供給速度よりもかなり高
い速度で分子を空気に供給する必要がある。いずれの場
合も、ベーパドレイン4は包囲体の中の所望の表面上の
汚染を減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は剛性ディスク磁気データ
記憶装置等、包囲体内での気相組成制御に関するもので
ある。本方法は望ましくない汚染分子を極めて低く押さ
え、包囲体雰囲気中の分子種組成を定常状態にすること
が可能である。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】剛性ディスク磁気記憶装
置の重大な特徴の一つに、ディスク表面の磁気層がスラ
イダ摩耗により損傷され易いというとがある。磁気性能
は磁気皮膜を薄く(100 ナノメータ未満)、浮揚高
度を低く(0.25マイクロメータ(10マイクロイン
チ)未満) することによって改善されている。耐用年数
もてば、これら2つの要素がトライボロジー的に優れて
いたことを意味する。スライダがディスク面に接地する
とき、あるいは浮揚中に断続的にぶつかる場合の摩擦係
数を小さくするためには、潤滑剤分子の薄い皮膜がトラ
イボロジーシステムの一部として必要である。
【0003】初期の磁気ディスクデータ記憶装置では、
かなりの厚みと空孔を有する磁気インクが磁気媒体であ
った。このようなディスクには比較的多量の潤滑剤をの
せることができるため、現在のディスクのように単層の
吸着不純物に鋭敏ではなかった。現在のディスクの皮膜
は、厚さ20から50ナノメータ足らずで潤滑剤を収蔵
する空隙がほとんどない。事実、現在のディスク潤滑剤
は単分子膜1層から数層の厚みしかない。ディスクデザ
インにおける潤滑剤の厚さの許容範囲は非常に狭い。潤
滑剤が薄すぎれば摩擦係数が増大し、摩耗が速い。潤滑
剤が厚すぎればスティクションといわれる過程により、
スライダがディスク上に粘着しモータが始動できないこ
ともある。
【0004】現在、数種の潤滑方法が用いられている
る。ディスク表面に潤滑剤皮膜を化学的に結合させ、そ
の上に可動潤滑剤をのせることもある。可動潤滑剤は製
造時に単独で一回塗布することもある。あるいは、米国
特許4,789,913にあるように、装置包囲体内の
潤滑剤リザーバから気相を通して潤滑剤を補充させるこ
とで平衡膜厚を保てる。
【0005】所定の膜厚を保持する方法が選択されたな
らば、次は膜の組成を一定に保つことが重要になる。気
相中の不純物分子は潤滑剤膜に混入するだろう。これら
不純物が潤滑作用を改善するとは考えられず、その化学
組成によっては、潤滑剤膜を破壊する場合もある。これ
はしばしば起こり、たとえ潤滑剤膜中に痕跡量しか存在
しない時でも摩耗またはスティクションのもととなっ
て、特定の化学物質を装置の構成成分から放出させるこ
とにつながる。
【0006】ここに開示される発明は、この気相による
潤滑剤膜汚染の問題をコントロールするためのものであ
る。
【0007】包囲体雰囲気に存在する各分子種について
コントロールされるべきキー変数は相対蒸気密度であ
る。ある化合物のある温度における相対蒸気密度は、単
位体積の空気中に存在する化合物質量の、その温度にお
いて当該物質で飽和した気体単位体積あたりに存在する
化合物量に対する比として定義される。水の場合は特に
この変数は相対温度とよばれる。分子が潤滑剤膜に侵入
する程度はその分子のディスク表面における相対蒸気密
度の関数であるから、これは重要である。
【0008】典型的には、今日のディスク包囲体はしっ
かり密封され、グリースやプラスチックなどから分子が
蒸発する速度の方が包囲体からこれらがもれ出ていく速
度よりも速い。従って、これらの物質の多くがディスク
では高い相対蒸気密度をもつと思われる。言い換えれ
ば、空気はそれらで飽和に近い状態になっているのであ
る。
【0009】米国特許第4,789,913号の場合で
は、雰囲気中潤滑剤の相対蒸気密度は潤滑剤リザーバと
ディスク表面との温度差によってコントロールされる。
操作中リザーバ温度をディスクより摂氏で1度から5度
低くして、ディスクにおける相対蒸気密度を慎重に0.
5から0.8に保つ。この温度差が小さすぎると潤滑剤
の相対蒸気密度が1に近くなり、潤滑剤膜が厚くなりす
ぎる。ディスクに比べリザーバが冷えすぎていると、潤
滑剤膜は薄すぎてしまう。ディスクの回転により空気が
リザーバ構造を通って動く。リザーバから出てくる空気
がリザーバの温度において飽和しているように(相対蒸
気密度=1)リザーバを設計する。
【0010】典型的なファイルは意図せずにリザーバと
して働く多くのパーツを含んでいる。プラスチックパー
ツの可塑剤、グリースからの揮発性成分、そして指紋な
どの汚染物質がおもな発生源である。これらの多くはデ
ィスクと同程度の温度の位置にあり、それらの脱ガス速
度に応じて、また、分子をディスクへ運ぶ気流の効率に
よって、ディスクでの相対蒸気密度が高くなる。これは
潤滑剤膜への汚染増加につながる。
【0011】最近の提案には、SXMと呼ばれるSTM
(走査トンネル顕微鏡)やその他の技術に基づく高密度
メモリがあり、極めて滑らかなメモリ表面にヘッドが極
めて接近して動く。これらではデータ密度は原子の密度
に近づいている。これらSXMメモリは気相性アドヒー
ジョン(付着性)に対して大きな弱点をもっている。ま
た、汚染された蒸気はデータの原子を覆い隠す表面汚染
のもととなる。このようにこれらの新型メモリは薄膜磁
気記憶装置に比較して、アドヒージョンおよび気相のコ
ントロールをより一層必要とするであろう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、好ま
しい分子種で処理された表面に吸着する不純分子の数を
大幅に抑制することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】磁気ディスクファイル、
特に薄膜ディスクはディスクおよびスライダ表面に吸着
する蒸気相の分子にセンシティブである。本発明はベー
パードレインで、これは活性炭吸着体または外部へのリ
ークなど、制御された蒸気損失過程である。損失速度は
対流、拡散あるいは蒸気搬送空力デザインにより制御さ
れる。累積損失は吸着体量またはリークの持続時間を制
限することで制御される。ベーパードレインは次のよう
な機能を持つようにデザインされる。すなわち、脱ガス
による汚染物質を捕集し、作動ファイルにおいて潤滑剤
の相対蒸気密度を減じまたは制御し、休止ファイルにお
いて潤滑剤蒸気分圧を減じまたは制御し、および、化学
的抽出と分析のために蒸気をサンプリングする。
【0014】薄膜磁気ディスクファイルは内部の蒸気に
センシティブである。蒸気は薄層沈殿物とスティクショ
ンのもととなり、ファイルが始動するときヘッドとディ
スクが互いに粘着しモータが動かない。一つの例はファ
イル成分から放出された有機汚染物質によってスティク
ションが起こる場合。他に蒸気潤滑剤リザーバを持つフ
ァイルにおいて潤滑剤の相対蒸気密度が過剰であること
からスティクションが起こる場合がある。
【0015】ベーパードレインは、ファイル雰囲気から
ある種の蒸気成分を除去する、熟慮された損失制御機構
である。除去は吸着、吸収、外部へのリークあるいはそ
の他の過程による。ファイルは典型的には定常的に汚染
蒸気を放出する成分を有している。ベーパードレインは
定常的にこれらの汚染蒸気を除去する。非平衡のダイナ
ミクスがファイル雰囲気の汚染物質の蒸気密度を決め、
平常状態に達する場合もある。適切なベーパードレイン
はこの汚染物質蒸気密度をベーパードレインがないとき
よりずっと低く押さえる。汚染源とその空気処理能力に
もよるが、ベーパードレインは汚染物質濃度を10倍以
上減ずることも可能である。典型的には空力的な対流が
排出速度を制御する。蒸気損失は蒸気ゲインとつりあ
い、低い蒸気密度での定常状態となる。累積排出量は吸
着体量またはリークの持続時間によって制御される。ベ
ーパードレインは脱ガスしてきた汚染物質を捕集し、潤
滑剤蒸気の相対密度を制御し、化学分析のために蒸気を
サンプリングすることができる。
【0016】潤滑剤リザーバからの蒸気搬送によって潤
滑剤を補給するファイルもある。この場合、ベーパード
レインは雰囲気から汚染物質だけでなく潤滑剤分子をも
定常的に除去する。非平衡のダイナミクスがファイル雰
囲気の潤滑剤蒸気密度を決定し、ディスクドライブが一
定条件で十分長期にわたり稼働すれば定常状態に達する
であろう。適切なベーパードレインは、潤滑剤で飽和し
た空気における相対蒸気密度よりもこの相対蒸気密度を
かなり低くする。例えば、飽和密度の50%にまでする
ことができる。
【0017】なかには汚染蒸気と潤滑剤蒸気との両方を
有するファイルもある。さまざまな速度に依存するが、
ある場合にはベーパードレインは脱ガスしてきた蒸気の
密度を大幅に減ずると同時に、潤滑剤蒸気密度について
はごく穏やかに減ずるに留めることも可能である。
【0018】ファイル使用の初期、ヘッド、ディスク包
囲体内の部品の素材が安定化するまでは、より多くの脱
ガスが見込まれる。ゆえにベーパードレインの構造は、
ディスクドライブの全寿命にわたって捕集あるいは拡散
の速度を変えられるという要求に適合するべきである。
これは、蒸気補給型か接着型潤滑剤かといった潤滑シス
テムの種類によらない。
【0019】加えて、ベーパードレインの吸着体はヘッ
ド・ディスク包囲体雰囲気の蒸気の化学的試料を集める
ことができる。後でこのサンプルを化学分析できる。後
に示すように、これはヘッド・ディスク包囲体を未濾過
空気に暴露することなく行える。
【0020】
【実施例】従来技術では、米国特許第4,789,91
3号にあるように、補充可能な単分子層の潤滑剤を磁気
ディスクファイルのディスク表面に供給する平衡型潤滑
剤移送システムがあった。このシステムにより信頼性の
ある更新可能な潤滑剤薄膜を得ることができる。しか
し、蒸気リザーバをディスクよりわずかに低温に保って
おかなければならない。もしリザーバがディスクより高
温になることがあれば、ディスク表面への潤滑剤搬送が
速くなり、ファイルの作動を害する恐れがある。リザー
バをディスク温度よりわずかに低い温度に保てる雰囲気
を生み出す環境でなくてはならない。これは装置を十分
に活用するためには特別な要求事項があるということ
で、この潤滑システムを用いたディスクドライブの適用
を制限している。この平衡システムを図1に概略的に示
す。リザーバ3は潤滑剤をディスク表面に単分子層とし
ておくために、ディスク5の表面4へ分子を放出する出
口から出る雰囲気を有している。実用上、これらの成分
は、リザーバからの飽和空気がディスク温度での飽和状
態より低くなるように包囲体内に収められている。
【0021】潤滑剤分子は、ディスク5の回転によって
起きた気流でディスク表面4からリザーバ3へ移動す
る。潤滑剤を所定の膜厚に保てるかどうかは”△T”の
存在、いいかえれば回転するディスク5よりリザーバの
方を低温にできるかによる。包囲体からの汚染蒸気を取
り除く手段がないため、脱ガスやその他の汚染物質がリ
ザーバおよびディスク表面に移動し、汚染物質は汚染源
からと同様にリザーバ出口からの空気に到達するまでリ
ザーバ内に徐々に蓄積する。
【0022】本発明の定常型システムでは、リザーバか
ら効果的に潤滑剤で飽和した空気が発生して、実質的に
全蒸気を捕集する化学フィルタを通過した空気と混ざ
り、潤滑剤の相対蒸気圧の値がディスク表面の分子膜を
保持できる値に落ち着いた混合空気となる。図2は定常
型蒸気搬送潤滑システムの概念図であ理、リザーバ3お
よびディスク表面4だけでなくベーパードレイン6があ
る。リザーバ3を通った空気は潤滑剤で飽和されて出て
くる。しかし、ベーパードレインは蒸気を捕集する化学
的フィルタで、出てくる気流の有機物蒸気圧は実質的に
ゼロである。リザーバ3およびベーパードレイン6とか
ら供給され混合された空気は飽和に達しておらず、従っ
てこのシステムはリザーバの温度を低く保たなくてもよ
い。ベーパードレインは通過する気体中蒸気を事実上永
久的に捕集できる。潤滑剤蒸気と同様汚染物蒸気も捕集
される。このため潤滑剤が徐々に枯渇していくが、雰囲
気およびディスク表面をほとんど非汚染状態に保てる。
リザーバ内での潤滑剤供給がディスクドライブの寿命内
に枯渇しないことも重要である。リザーバ容量および蒸
気を捕集するベーパードレインの能力はこれを考慮して
決定される。
【0023】図10はディスクファイル内の蒸気に関す
る模式図である。ファイル雰囲気71中の蒸気の密度、
ディスク72、ファイル成分73およびベーパードレイ
ン74が示されている。雰囲気71へ成分73が蒸気密
度を供給する。ディスク72の表面は、そこでの雰囲気
71中の相対蒸気密度に応じた厚さのコーティングを受
ける。雰囲気71から、蒸気密度のかなりの部分が定常
的にベーパードレイン74によって除去される。
【0024】蒸気の密度は装置73から得られる蒸気と
ベーパードレイン74により除去される蒸気との競合関
係に応じて決まる。ベーパードレイン74はファイル雰
囲気71の蒸気密度を減ずる。図10の概括的な構造と
機構は汚染蒸気をコントロールするため、あるいは潤滑
剤蒸気をコントロールするために用いることができる。
例えば典型的なシールバンド73Aはシリコーンオイル
蒸気を発生する。これにより、ベーパードレイン74が
ファイル雰囲気71の汚染蒸気密度を減ずる。別の例で
は、ファイルは潤滑剤蒸気補給部を用いる。装置73B
は潤滑剤蒸気を放出するリザーバである。従ってベーパ
ードレイン74がファイル雰囲気71中の潤滑剤蒸気密
度を減ずる。
【0025】多くの場合、一定の条件でファイルが長期
にわたり動作した後、蒸気の密度が定常状態に達する。
これは、装置73からの蒸気発生速度とベーパードレイ
ン74による除去速度とのダイナミックバランスであ
る。定常状態においては、相対蒸気密度はおもに空力的
な対流および拡散によって決まる。また、相対蒸気密度
はファイル温度といった化学平衡のパラメータにあまり
依存しない。
【0026】蒸気ダイナミクスは電気的なアナロジであ
る図11から理解されるであろう。ここでは蒸気は電荷
として表示され、蒸気密度は電圧である。大容量のコン
デンサ73Cと抵抗73Rは蒸気発生装置73とその空
気に対する蒸気付与能力を示す。大容量のコンデンサ7
4Cと抵抗74Rはベーパードレインとその空気からの
蒸気除去能力を示す。導線70はファイル内に蒸気を広
げる気体の動きを表す。小容量コンデンサ72Cおよび
抵抗72Rはディスク72上への蒸気の沈着を表す。小
容量コンデンサ71Cはファイル雰囲気の蒸気保持力を
表す。
【0027】この電気的アナロジは暗黙のうちにこのダ
イナミクスの多くの特徴を述べている。定常状態は特に
単純である。時定数は、ディスク72RCでは数時間、
蒸気発生源73RCでは多年、ベーパードレイン74R
Cでは多年である。
【0028】ファイルが中程度の期間稼働する場合も、
定常状態は起こる。72Cの供給電圧に比べて、ファイ
ル雰囲気70の電圧は発生源抵抗73Rとドレイン抵抗
74Rとの比によってできた分圧器によって決まるであ
ろう。このように相対蒸気密度は蒸気源とドレイン速度
間の比によって決まる。これは空力的な対流および拡散
に依存し、温度並びにその他の熱化学的パラメータには
あまり依存しない。
【0029】これらの原理は、潤滑剤リザーバ73Bに
より供給されベーパードレイン74で除去される潤滑剤
蒸気にも適用できる。典型的には潤滑剤蒸気の相対密度
50%から80%(ディスク温度における飽和密度に対
して)が目標である。従って、ベーパードレイン74は
潤滑剤リザーバ73Bと釣り合っているべきである。
(詳細は以下で述べる。)これにより温度勾配または全
体の温度にあまり依存せずに相対蒸気密度のコントロー
ルができる。これは、米国特許第4,789,913号
が潤滑剤の相対蒸気密度をコントロールするために温度
勾配依存型の蒸気供給システムを教示するのと対照的で
ある。
【0030】ファイルの中にはかなりの脱ガスによる汚
染と蒸気による潤滑法との両者を合わせもつものもあ
る。脱ガスによる汚染を大幅に減少させることと同時
に、潤滑剤蒸気の相対密度が50%ないし80%である
ことも望ましい。これらを満たすためにはいくつかのパ
ラメータ表示が必要である。蒸気発生源については、蒸
気密度初期値ゼロのファイル雰囲気に単位時間あたり添
加された飽和蒸気の等価体積として、速度をパラメータ
化する。ベーパードレインについては、はじめ飽和して
いたファイル雰囲気から単位時間あたり排出された飽和
蒸気の等価体積として、速度をパラメータ化する。幾つ
かの場合では、これたの速度は蒸気発生源あるいはベー
パードレインを通過する気流の速度と等しくなる。(意
図せずにこれらのパラメータ表示が蒸気物質に依存する
かも知れない。多くの場合、これらの等価速度は対流空
気力学に支配されている。いろいろな蒸気物質につい
て、空気力学は蒸気の拡散性、すなわち蒸気の分子量に
依存する。従って脱ガスによる汚染物質と潤滑剤が同等
の分子量をもてば、等価速度は蒸気物質の種類によらな
い。)このパラメータ表示では、ファイルは次のように
設計される。まず第一にファイル材料と部品は、ガス放
出ゲイン速度がリザーバによる潤滑剤供給速度よりずっ
と小さい。第二に、放出されたガスを排出する速度(放
出された汚染物質で飽和したファイル雰囲気において測
定されたもの)が潤滑剤リザーバのゲイン速度(潤滑剤
を含まないファイル雰囲気において測定されたもの)と
ほぼ等しいベーパードレイン加える。定常状態ではこの
ベーパードレインが適度に潤滑剤蒸気の相対密度を減ず
ると同時に、脱ガスの相対蒸気密度を大幅に減ずる。
【0031】なかには、蒸気源が枯渇する場合もある。
このことは中程度のサイズのコンデンサ73Cとして表
現することができ、このときの時定数73RCは数カ月
である。また、数カ月の時定数74RCをもつ中程度の
サイズの吸着材74Cを有するベーパードレインは、初
め強力に蒸気を除去し、数カ月後には能力が低下する。
より一般的には、概略図11がその他の過渡的効果をま
とめて示している。より複雑な効果は電池と電解コンデ
ンサを線型コンデンサの代わりに用いれば表現可能であ
る。
【0032】ベーパードレインの化学的フィルタ要素は
高い表面吸着能を要求される。活性炭は優れた非特異的
吸着材で、その吸着能は炭素および凝縮蒸気のモル体積
などのパラメータからかなり正確に予測することが可能
である。活性炭ほど一般的ではないが、シリカゲル、活
性アルミナおよびある種の合成ゼオライトも同様に使用
することができる。
【0033】これらの物質では、吸収と吸着の区別がい
つでも明確というわけではない。また、蒸気がフィルタ
材と化学結合している材料を用いてもよい。請求の範囲
において、「吸収体」あるいは「吸収」と言うときに
は、言外に吸収、吸着、または化学反応を含む。
【0034】ベーパードレインのもう一つの機能は化学
検査のための蒸気試料を蓄積することである。この目的
のためには可逆的吸収材が好ましい。まず、ファイルを
適度な時間可逆的吸収材を用いて稼働する。その後吸収
材を取り外す。実験室でこの吸収材を加熱して試料を回
収し分析する。加熱に代えて、溶媒で試料を抽出しても
よい。この化学検査を容易にするための構造について下
に記す。
【0035】この化学検査機能はいろいろな方法で利用
できる。化学的集積を促進するための開発用プロトタイ
プファイルに備え付けることもできる。統計的品質管理
のため数個の製品ファイルに搭載することもできる。現
場でファイル寿命の間化学的にモニタリングするために
多くの製品ファイルに備えることもできる。
【0036】その他の変更例としてはベーパードレイン
を当初大容量にしておいて、後に吸着能力を下げるよう
に設計することがある。ファイル使用の初期には脱ガス
による汚染及びその他の汚染が甚だしい一方で、後にな
れば汚染物質の発生もかなり低いレベルに落ち着く。こ
のような2レベル能力は、フィルタの初期の濾過能力を
大きくしまた後では長期間にわたり汚染発生速度と同程
度の濾過能力を維持するように制限することによって達
成される。
【0037】このような時間依存性は電気的アナロジの
図12から容易に理解できる。装置73/電池83が十
分に放電していて、蒸気密度71/結合点電圧81に近
づいていく限り、蒸気/電流の供給は減少する。同様に
ベーパードレイン74/コンデンサ84に電荷が十分に
蓄積し、蒸気密度71/結合点電圧81に近づいていく
限り、蒸気/電流の除去は減少する。ベーパードレイン
の時定数は、さまざまな時定数を持つ幾つかの副ベーパ
ードレインを利用して仕立て上げることができる。これ
はさまざまな時定数を持つ幾つかのRCサブユニットを
並列に接続することに似ている。
【0038】図3はカベー8を外した典型的な磁気ハー
ドディスクデータ記憶装置を示している。一連のディス
ク5は共通軸の回りで一体に回転するように軸方向に隔
置されて締着されていると共に、基盤10に装着され
る。作動器12が一連のアームを動かし、アーム上には
それぞれトランスデューサ15を支えるサスペンション
14が固定されている。トランスデューサ15をディス
クへデータを書き込むため、あるいはディスクからデー
タを読み込むために、それぞれディスク表面4に対峙し
ている。作動アーム13は揃って共通軸の回りを動き、
トランスデューサ15をディスク表面のある同心円上の
記録トラックから別の同心円上のトラックへと移す。フ
ラットケーブル16は信号をトランスデューサ15から
ヘッドディスク包囲体の回路外へ送るコンデンサを含ん
でいる。
【0039】組み立てられた状態で、カバー8はガスケ
ット17により基盤10にシールされ、一連のクリップ
18で留められる。HDAはトランスデューサヘッドお
よび回転するデータ記憶ディスクを包囲する実質的にシ
ールされた包囲体である。息抜きフィルタ20は、低圧
部において封入された空気にアクセスするために設けら
れている。このフィルタ20は気圧および熱による温度
変化を補償するために設けられている。低圧部に設置す
ることでいかなる漏れも高圧部に位置することになり、
漏れは包囲体から外へ向かい、補給空気は濾過されるこ
とが保証される。このように、濾過されていない通らな
い空気は包囲体内に入らない。ドライブの非作動時にヘ
ッドディスク包囲体外の蒸気による汚染を避けるため
に、息抜きフィルタは通常長い拡散路を有し、汚染蒸気
の導入を避けるか、または制限している。
【0040】図4はカバーを一部外したファイルを示
す。このファイルは定常的潤滑剤蒸気搬送システムを含
む。リザーバ3はカバー8の内表面に留められ、空気入
口22および出口23を持ち、ディスク5の回転によっ
て気流を導入し通過させる。ディスクの回転により起こ
った他の気流は分流され、一部は再循環微粒子フィルタ
24へ導かれ、一部はベーパードレイン25へ導かれ
る。
【0041】定常型システムの別の実施例を、図5に示
した。これは図4と類似のシステムであるが、ベーパー
ドレインに関して、包囲体内で気流がフィルタ表面を通
過するときに、蒸気が化学的フィルタによって吸着また
は吸収されるという点が異なる。
【0042】図6は、潤滑剤リザーバおよべベーパード
レインが単一のアセンブリの中で平行に弧状の通路を形
作るディスクドライブのカバー8を一部外した例を示
す。リザーバ・ベーパードレイン・アセンブリの上部表
面33はディスクの回転によって起きた気流の中の位置
においてカバーの内面に接着される。図7に示すよう
に、リザーバ・ベーパードレイン・アセンブリは弧状の
溝31とそれに隣接する弧状の溝32からなる。溝31
は潤滑剤源または潤滑剤リザーバ及びその他を収容し、
溝32はベーパードレインを提供する。ディスク5が回
転すると入口22から出口23へ気流が発生する。リザ
ーバ31とベーパードレイン32とを一つの装置として
製造することで経済的なだけでなく、両者が共通の気流
路内にあるため、潤滑剤蒸気を含んだ空気と濾過されて
蒸気を含まない空気とのバランスをとり易い。
【0043】ベーパードレインの本質は蒸気のコントロ
ールであるから、蒸気搬送潤滑システムをもちいないド
ライブにも適用できる。ディスク表面は有機蒸気に対す
る非選択的親和性を持ち、脱ガスするものおよび潤滑剤
を担持する材料などから放出された汚染物質の蓄積を受
け易い。特に、接着型潤滑剤を有するディスクをそなえ
たドライブではベーパードレインの蒸気捕集能による恩
恵が大きい。この汚染コントロール機能は接着型潤滑
剤、液状潤滑剤の一回塗布、蒸気補給型潤滑剤、あるい
はその他のシステムなど、潤滑システムの種類によらず
利用できる。
【0044】図8は、カバー8に接着され、ディスク5
の回転で生じた循環気流の通り道に位置するフローバイ
化学吸収体又は吸着体の形のベーパードレインの実施例
である。マイラーまたはポリカーボレットのバッキング
層41はカバー8の内表面42に接着される。縁46に
沿って接着剤または超音波溶接によりバッキングに接着
されたHEPA粒子媒体によって、活性炭化学フィルタ
43が保持される。
【0045】汚染物質捕集のためのベーパードレインの
別の実施例を図9に示した。ベーパードレインはカバー
8の開口部49に置かれる。外側は、開口部49の表面
の縁沿いにカバー8の外表面に接着されたマイラーテー
プ52でシールされる。活性炭ベーパードレイン要素5
1はカバー開口部にあり、かつ縁56の周囲を間断なく
接着剤でカバー8の内表面42に接着されたHEPA粒
子媒体54によって保持される。実際にはベーパードレ
インは、後でドライブカバーに取り付けられるように製
造される。ベーパードレインの外側のマイラーテープを
外すと活性炭要素51を取り除くことができ、包囲体内
のヘッド・ディスク・アセンブリを未濾過空気にさらす
ことなく要素交換すら可能である。この実施例は、包囲
体から汚染物質を取り除くためのベーパードレインとし
ても、あるいは、捕集された汚染物質を後で分析するた
めにフィルタが取り外せるサンプリング装置としても利
用可能である。
【0046】ベーパードレインを化学蒸気を捕集する再
循環型の化学吸収体又は吸着体として上述した。これは
望ましい実施例である。包囲体外の大気へ蒸気を所定速
度で逃す制御した漏れを利用しても同じ結果が得られ
る。この応用では、蒸気の消耗速度を潤滑剤リザーバか
らの蒸気が装置の耐用年数中に枯渇しない範囲に留める
ことも必要である。捕集と同様に、潤滑剤蒸気と汚染物
質蒸気は包囲体から逃散し、リザーバからの潤滑剤蒸気
に置き換えられる。
【0047】前述のベーパードレインは磁気ディスクメ
モリに関して記述してある。しかし、より広い範囲に応
用できる。ベーパードレインは、動いているディスクに
極めて接近して動くヘッドを有する接近型光学系を用い
た光学メモリにおいて蒸気をコントロールすることもで
きる。またベーパードレインは、走査型トンネル顕微鏡
(STM)、原子間力型顕微鏡(AFM)、その他の超
平滑面の超近傍を動くヘッドを利用する技術において蒸
気をコントロールすることもできる。
【0048】請求の範囲では、「ディスクメモリまたは
類似の装置」という表記は、極めて滑らかな表面に極め
て接近してヘッドが動く、いかなるシステムをも意味す
る。これには磁気ディスクメモリ、接近型光学系を有す
る光学メモリ、STMまたはAFMその他関連技術に準
拠するメモリあるいあ顕微鏡が含まれる。また回転ディ
スクの幾何学的形状は直交X−Yまたはテープ形状を含
む一般化が可能である。このように、本ベーパードレイ
ンの発明は、”ディスクメモリまたは雰囲気中蒸気にセ
ンシティブな類似の装置”に応用できる。
【0049】本発明を好ましい実施例に関して詳しく述
べたが、本発明の原理及び範囲から逸脱することなく、
詳細について種々の変更を行うことができることは当業
者に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は従来技術の平衡型蒸気搬送潤滑システム
の概略図である。
【図2】図2は本発明の定常状態型蒸気搬送潤滑システ
ムの概略図である
【図3】図3はカバーを外した典型的な磁気ハードディ
スクファイルを示す。
【図4】図4は図3で示したようなハードディスクドラ
イブのカバーを一部外した平面図であり、このドライブ
はベーパードレインを通る流れを利用した定常状態蒸気
搬送システムを含む。
【図5】図5は図4に示したベーパードレイン流れを利
用した定常状態型蒸気搬送システムに類似の平面図であ
る。
【図6】図6は図4および図5の装置と同様の平面図
で、リザーバとベーパードレインを組み合わせたもので
ある。
【図7】図7は図6の組み合わせたリザーバとベーパー
ドレインを示している。
【図8】図8はヘッドディスク包囲体からの蒸気を捕集
するためのディスクドライブカバーに取り付け可能ベー
パードレインによる流れの図である。
【図9】図9はベーパードレインを示し、このベーパー
ドレインはディスクカバー搭載部に開口部に取り付けら
れ、マイラーテープと微粒子フィルタの間に保持され、
包囲体を未処理空気にさらすことなく、この微粒子フィ
ルタに蒸気が捕集される。
【図10】図10はベーパードレインによるファイルの
蒸気搬送の概略図である。
【図11】図11はベーパードレインつきのファイルに
おける蒸気搬送のダイナミクスを示す電気的アナロジで
ある。
【図12】図12は別種のベーパードレインの概念を示
す電気的アナロジである。
【符号の説明】
3 リザーバ 4 ディスク表面 5 ディスク 6 ベーパードレイ
ン 8 カバー 20 フィルタ 22 入口開口 23 出口開口 71 ファイル雰囲気 72 ディスク ファイル成分 74 ベーパードレ
イン 73B 潤滑剤リザーバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス・アレン・グレゴリー アメリカ合衆国55901、ミネソタ州 ロチ ェスター、テンス・アベニュー・ノース・ ウエスト 4022番地 (72)発明者 クリストファー・ギルド・ケラー アメリカ合衆国55901、ミネソタ州 ロチ ェスター、トゥエンティフォース・アベニ ュー・ノース・ウエスト 5946番地 (72)発明者 ハーマン・ラッセル・ウェント アメリカ合衆国95123、カリフォルニア州 サン・ノゼ、サンタ・メサ・ドライブ 440番地 (72)発明者 アーサー・リチャード・ジンガー アメリカ合衆国10604、ニューヨーク州 ホワイト・プレインズ、10ビー・ノース、 レイク・ストリート・アパートメント 125

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク包囲体の内部に蒸気を移送し且
    つ、その圧力を制御して、有機潤滑剤の層を記録面上に
    維持する磁気ディスク記憶装置において、 前記包囲体の中の雰囲気へ分子を放出すると共に該雰囲
    気から分子を受容するための潤滑剤リザーバ手段と、 前記包囲体の中の前記雰囲気から蒸気を制御して抜き出
    すためのベーパードレイン手段とを備え、 前記ベーパードレイン手段が、該ディスク記憶装置の有
    効寿命の間に、前記潤滑剤リザーバの潤滑剤供給量の所
    定量よりも多い量を抜き出さないように調整されること
    を特徴とするベーパードレイン。
  2. 【請求項2】 請求項1の装置において、前記雰囲気の
    流れを生ずる手段を更に備え、また前記ベーパードレイ
    ン手段がフィルタをそなえ、該フィルタを通って前記流
    れの一部が通過し、更に前記フィルタは前記雰囲気から
    略非可逆的に蒸気を捕捉するようになされたことを特徴
    とする装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の装置において、前記フィルタ
    の活性要素が、活性炭、シリカゲル、活性アルミナ、人
    工ゼオライト、及び特定の蒸気成分を吸着する能力のあ
    る大きな面積/体積比を有する他の材料の少なくとも1
    つを含むことを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の装置において、前記潤滑剤リ
    ザーバ手段及び前記ベーパードレイン手段が空気力学的
    に同様の構造を有しており、これにより、ファイルの作
    動状態に関係なく、前記2つの手段の構造を通過する気
    流の適正な比が維持されることを特徴とする装置。
  5. 【請求項5】 請求項4の装置において、前記潤滑剤リ
    ザーバ手段及び前記ベーパードレイン手段が単一のユニ
    ットとして一体化されていることを特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 請求項3の装置において、前記潤滑剤リ
    ザーバ手段及び前記ベーパードレイン手段が平行に配列
    された独立した通路を有する単一のアセンブリの部分を
    形成し、該アセンブリが、磁気ディスクの回転により生
    ずる気流の通路において、前記ディスクの包囲体の中の
    壁部分に取り付けられることを特徴とする装置。
  7. 【請求項7】 請求項6の装置において、前記通路は弧
    状でありかつ同一平面上にあることを特徴とする装置。
  8. 【請求項8】 デバイスを包囲する包囲体の中の雰囲気
    中である材料の制御された蒸気圧を維持し、また前記蒸
    気の分子を前記雰囲気へ解放すると共に該雰囲気から受
    容するための装置であって、 前記包囲体の中の前記雰囲気と連通して前記雰囲気へ分
    子を解放すると共に前記雰囲気から分子を受容する前記
    材料のリザーバと、 前記雰囲気から蒸気を制御して抜き出すためのベーパー
    ドレイン手段とを備え、該ベーパードレイン手段は、所
    定の時間間隔の間、前記リザーバ中の前記材料の枯渇を
    防止するように調節されることを特徴とする装置。
  9. 【請求項9】 請求項8の装置において、前記所定の時
    間間隔が前記デバイスの有効寿命であることを特徴とす
    る装置。
  10. 【請求項10】 請求項9の装置において、前記雰囲気
    の流れを生ずる手段を更に備え、また前記ベーパードレ
    イン手段がフィルタをそなえ、該フィルタを通って前記
    流れの一部が通過し、更に前記フィルタは略非可逆的に
    蒸気を捕捉するようになされたことを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 請求項10の装置において、前記フィ
    ルタの活性要素が、活性炭、シリカゲル、活性アルミ
    ナ、人工ゼオライト、及び特定の蒸気成分を吸着する能
    力のある大きな面積/体積比を有する他の材料の少なく
    とも1つを含むことを特徴とする装置。
  12. 【請求項12】 請求項10の装置において、前記ファ
    イルの能力が前記リザーバの中に収容される材料の量を
    捕捉するに十分でないことを特徴とする装置。
  13. 【請求項13】 請求項8の装置において、前記ベーパ
    ードレイン手段が、前記雰囲気を前記包囲体の外部へ制
    限された量で損失させる手段と、前記包囲体の中へ同量
    の雰囲気が流入することを許容する入口フィルタとを備
    えることを特徴とする装置。
  14. 【請求項14】 請求項13の装置において、前記損失
    させる手段が、前記包囲体の内側と外側との間のオリフ
    ィスを備えることを特徴とする装置。
  15. 【請求項15】 請求項14の装置において、前記損失
    させる手段が通路手段を有し、該通路手段は前記オリフ
    ィスと前記包囲体の内側あるいは外側の一方との間で略
    伸長する長さを有することを特徴とする装置。
  16. 【請求項16】 請求項13の装置において、前記損失
    させる手段が延長した通路を有し、該延長した通路が、
    前記包囲体の中の前記雰囲気と前記包囲体の外部の周囲
    雰囲気とを相互に接続することを特徴とする装置。
  17. 【請求項17】 包囲体を含む磁気ディスクドライブの
    ためのベーパードレイン装置であって、 前記包囲体の中で一体に回転するように装着された1又
    はそれ以上のディスクと、 トランスジューサを前記ディスクのそれぞれの面に関し
    て向かい合うように支持し、かつ前記トランスジューサ
    を前記面上の1つのトラックから他のトラックへ移動す
    るトランスジューサ装着手段と、 前記ディスクドライブの包囲体の中の雰囲気から何等か
    の気相成分を除去するためのベーパードレイン手段とを
    備えることを特徴とする装置。
  18. 【請求項18】 請求項17のベーパードレイン装置に
    おいて、前記ベーパードレイン手段が、吸着、吸収ある
    いは化学反応により、前記雰囲気から何等かの気相成分
    を除去するための化学フィルタを備えることを特徴とす
    るベーパードレイン装置。
  19. 【請求項19】 請求項18のベーパードレイン装置に
    おいて、前記化学的フィルタを流過する空気の経路の中
    に設けられる微粒子フィルタ手段を更に備えることを特
    徴とするベーパードレイン装置。
  20. 【請求項20】 請求項19のベーパードレイン装置に
    おいて、 前記包囲体の開口と、 前記包囲体の開口をシールするための取り外し可能な閉
    止手段とを更に備え、 前記微粒子フィルタ手段は前記包囲体の開口を前記包囲
    体の中の雰囲気から隔離し、これにより前記化学的フィ
    ルタを、濾過されていない空気を前記包囲体の中へ入れ
    ることなく、前記包囲体から取り外すことが可能になさ
    れたことを特徴とするベーパードレイン装置。
  21. 【請求項21】 請求項17のベーパードレイン装置に
    おいて、前記雰囲気から蒸気を引き抜く前記手段は化学
    的フィルタであり、該化学的フィルタが、活性炭、シリ
    カゲル、活性アルミナ、人工ゼオライト、及び前記雰囲
    気から特定の蒸気成分を捕捉する大きな面積/体積比を
    有する他の材料の少なくとも1つを含むことを特徴とす
    るベーパードレイン装置。
  22. 【請求項22】 請求項21のベーパードレイン装置に
    おいて、前記化学的フィルタが前記包囲体の中の壁面に
    設けられたフローバイフィルタを備え、該フローバイフ
    ィルタを気流が通過することを特徴とするベーパードレ
    イン装置。
  23. 【請求項23】 請求項21のベーパードレイン装置に
    おいて、 前記ディスクの表面のために前記包囲体の中に設けられ
    る潤滑剤蒸気供給源を更に備え、 前記化学的フィルタが活性炭をそなえ、該活性炭が潤滑
    剤蒸気を捕捉する速度が、ファイルの寿命の間に前記包
    囲体の中の前記リザーバのディスク潤滑剤の全量を総て
    捕捉するに必要な速度よりも小さいことを特徴とするベ
    ーパードレイン装置。
  24. 【請求項24】 請求項23のベーパードレイン装置に
    おいて、前記活性炭フィルタが前記ディスクの回転によ
    り生ずる空気の循環経路の中に配設されることを特徴と
    するベーパードレイン装置。
  25. 【請求項25】 請求項24のベーパードレイン装置に
    おいて、前記活性炭フィルタが、前記包囲体の中の壁面
    に取り付けられるフローバイフィルタを備え、ディスク
    の回転により生ずる気流が前記フローバイフィルタを通
    過することを特徴とするベーパードレイン装置。
  26. 【請求項26】 請求項17のベーパードレイン装置に
    おいて、前記ベーパードレイン手段が、前記包囲体から
    前記雰囲気の一部が制御されて逃散することを許容する
    オリフィスを備えることを特徴とするベーパードレイン
    装置。
  27. 【請求項27】 請求項26のベーパドレイン装置にお
    いて、 前記包囲体の中に設けられると共に前記ディスクの表面
    を潤滑するための所定量の潤滑剤を有するリザーバを更
    に備え、 前記オリフィスの寸法は、前記ディスクドライブの有効
    寿命の間、前記所定量の潤滑剤が前記包囲体から拡散す
    るのを防止するように制限されていることを特徴とする
    ベーパドレイン装置。
  28. 【請求項28】 包囲体に包囲されていて該包囲体の中
    の雰囲気中の蒸気に感応性を有するデバイスのためのベ
    ーパドレイン装置であって、 前記雰囲気から蒸気を除去するための蒸気除去手段と、 前記雰囲気を動かして前記蒸気除去手段と接触させる接
    触手段と、を備えて成るベーパドレイン装置。
  29. 【請求項29】 請求項28のベーパドレイン装置にお
    いて、前記蒸気の除去速度を制御する手段を更に備える
    ことを特徴とするベーパドレイン装置。
  30. 【請求項30】 請求項28のベーパドレイン装置にお
    いて、除去される蒸気の全量を制御するための手段を更
    に備えることを特徴とするベーパドレイン装置。
  31. 【請求項31】 請求項28のベーパドレイン装置にお
    いて、前記蒸気除去手段は所定量の蒸気除去材料を含ん
    でおり、また該ベーパドレイン装置が、蒸気の除去速度
    を制御するための対流手段を備えることを特徴とするベ
    ーパドレイン装置。
  32. 【請求項32】 請求項31のベーパドレイン装置にお
    いて、前記蒸気が、前記包囲体の中のデバイスの成分か
    ら出るかあるいは外部空気により前記包囲体の中へ搬送
    される、汚染物質であることを特徴とするベーパドレイ
    ン装置。
  33. 【請求項33】 請求項28のベーパドレイン装置にお
    いて、前記蒸気除去手段が、空気の流れを容易に通過可
    能な蒸気吸着手段と、前記蒸気除去手段を通る前記雰囲
    気の流れを起こす手段とを備えることを特徴とするベー
    パドレイン装置。
  34. 【請求項34】 請求項28のベーパドレイン装置にお
    いて、前記蒸気除去手段は隣接する雰囲気からの拡散を
    透過し、また、前記蒸気除去手段に隣接する前記雰囲気
    の流れを起こすための手段を備えることを特徴とするベ
    ーパドレイン装置。
  35. 【請求項35】 請求項28のベーパドレイン装置にお
    いて、前記デバイスは前記雰囲気中の潤滑剤蒸気により
    少なくとも部分的に潤滑され、また該ベーパドレイン装
    置が、定常状態プロセスを用いて前記潤滑剤蒸気の密度
    を制御するための制御システムを備え、前記定常状態プ
    ロセスは温度にほとんど依存せずに潤滑剤蒸気の密度を
    生ずることを特徴とするベーパドレイン装置。
  36. 【請求項36】 請求項35のベーパドレイン装置にお
    いて、前記制御システムが、前記潤滑剤蒸気を前記雰囲
    気へ供給する手段と、前記雰囲気から潤滑剤蒸気を除去
    する手段と、前記雰囲気の対流流れを起こして前記蒸気
    除去手段と接触させる手段とを備えることを特徴とする
    ベーパドレイン装置。
  37. 【請求項37】 請求項36のベーパドレイン装置にお
    いて、前記蒸気の除去速度が前記対流流れにより制限さ
    れることを特徴とするベーパドレイン装置。
  38. 【請求項38】 請求項37のベーパドレイン装置にお
    いて、前記蒸気の除去が前記蒸気除去手段の能力により
    制限されることを特徴とするベーパドレイン装置。
  39. 【請求項39】 請求項28のベーパドレイン装置にお
    いて、前記蒸気除去手段が、前記包囲体の開口と、前記
    包囲体の中に設けられると共に前記包囲体にシールされ
    これにより前記開口を通じて前記雰囲気中へ侵入するい
    かなる流体もこれを貫流するようになされた微粒子フィ
    ルタと、前記開口を閉止するための取り外し可能な閉止
    手段と、前記閉止手段及び前記微粒子フィルタの間に設
    けられる化学的フィルタとを備え、これにより前記化学
    的フィルタ手段を、外部粒子を前記包囲体へ侵入させる
    ことなく、前記包囲体から取り外すことが可能になされ
    たベーパドレイン装置。
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