JPH0534232A - 内燃機関のノツキング検出装置 - Google Patents
内燃機関のノツキング検出装置Info
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- JPH0534232A JPH0534232A JP3188782A JP18878291A JPH0534232A JP H0534232 A JPH0534232 A JP H0534232A JP 3188782 A JP3188782 A JP 3188782A JP 18878291 A JP18878291 A JP 18878291A JP H0534232 A JPH0534232 A JP H0534232A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ノッキングの判定精度向上を図る。
【構成】ノックセンサからの周波数成分別に抽出した第
1の振動レベルS1m(m=1〜5) を入力し、夫々に周
波数成分別の重みWを乗算して第2の振動レベルS2m
とし (S1〜S5) 、これらの総和を第3の振動レベル
S3 を求めて判定レベルBGL ×SL+OFS と比較し (S6
〜S8) 、S3 ≧BGL ×SL+OFS でノッキング有り、S
3 <BGL ×SL+OFS でノッキング無しと判定する (S9
〜S11) 。これにより、ノッキング発生時に第3振動レ
ベルを大きくすることができるため、判定精度が向上す
る。
1の振動レベルS1m(m=1〜5) を入力し、夫々に周
波数成分別の重みWを乗算して第2の振動レベルS2m
とし (S1〜S5) 、これらの総和を第3の振動レベル
S3 を求めて判定レベルBGL ×SL+OFS と比較し (S6
〜S8) 、S3 ≧BGL ×SL+OFS でノッキング有り、S
3 <BGL ×SL+OFS でノッキング無しと判定する (S9
〜S11) 。これにより、ノッキング発生時に第3振動レ
ベルを大きくすることができるため、判定精度が向上す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のノッキング
検出装置、詳しくは、機関振動の検出信号からノッキン
グ発生を精度良く検出し得るノッキング検出装置に関す
る。
検出装置、詳しくは、機関振動の検出信号からノッキン
グ発生を精度良く検出し得るノッキング検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関において、所定レベル以上のノ
ッキングが発生すると、出力を低下させるのみならず、
衝撃により吸・排気バルブやピストンに悪影響を及ぼす
ため、ノッキングを検出して点火時期を補正することに
より速やかにノッキングを回避するようにした点火時期
制御装置を備えているものがある(特開昭58−105
036号公報等参照)。
ッキングが発生すると、出力を低下させるのみならず、
衝撃により吸・排気バルブやピストンに悪影響を及ぼす
ため、ノッキングを検出して点火時期を補正することに
より速やかにノッキングを回避するようにした点火時期
制御装置を備えているものがある(特開昭58−105
036号公報等参照)。
【0003】かかるノッキング発生による点火時期補正
のためのノッキング検出は以下のようにして行ってい
た。即ち、圧電素子等によって振動レベルに応じた検出
信号を出力するノックセンサを機関のシリンダブロック
等に取付け、このノックセンサからの検出信号をバンド
パスフィルタ回路に入力させてノッキング特有の中心周
波数付近の信号のみを通過させ、半波整流を行った後、
積分器で所定の積分区間(例えばATDC10°〜60°)
だけ積分し、該積分値をA/D変換してマイクロコンピ
ュータに入力させる。マイクロコンピュータでは、ノッ
キング発生時における前記積分値と、ノッキング非発生
時(機械振動レベル)における積分値との差に基づい
て、ノッキングが発生しているか否かを判別する。
のためのノッキング検出は以下のようにして行ってい
た。即ち、圧電素子等によって振動レベルに応じた検出
信号を出力するノックセンサを機関のシリンダブロック
等に取付け、このノックセンサからの検出信号をバンド
パスフィルタ回路に入力させてノッキング特有の中心周
波数付近の信号のみを通過させ、半波整流を行った後、
積分器で所定の積分区間(例えばATDC10°〜60°)
だけ積分し、該積分値をA/D変換してマイクロコンピ
ュータに入力させる。マイクロコンピュータでは、ノッ
キング発生時における前記積分値と、ノッキング非発生
時(機械振動レベル)における積分値との差に基づい
て、ノッキングが発生しているか否かを判別する。
【0004】また、前記バンドパスフィルタ回路に代え
て1つの周波数に共振特性を有するノックセンサを用い
るものもある。
て1つの周波数に共振特性を有するノックセンサを用い
るものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ノッキング
の振動波形は、振動レベルが所定の区間で局所的に増大
する傾向を有している。したがって、上記のようにノッ
キング発生を、特定の周波数成分のみの積分値で判別す
る構成では、ノッキング以外の要因で機関振動レベルが
検出区間で平均的に増大したような場合でもノッキング
有りと誤検出されるおそれがあった。
の振動波形は、振動レベルが所定の区間で局所的に増大
する傾向を有している。したがって、上記のようにノッ
キング発生を、特定の周波数成分のみの積分値で判別す
る構成では、ノッキング以外の要因で機関振動レベルが
検出区間で平均的に増大したような場合でもノッキング
有りと誤検出されるおそれがあった。
【0006】特に、機関の形状や振動センサの取付位置
等の条件によって信号レベルの小さい領域では前記積分
値の差を充分に確保することができない場合があり、こ
の場合ノッキング発生の有無によって前記総和に明確な
差異が発生しないために、ノッキングを誤検出する確率
が増大する。本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、ノッキング特性に見合ったノッキング検出方式に
より、振動センサからの信号レベルが小さい場合あって
も、ノッキングを精度良く検出できるノッキング検出装
置を提供することを目的とする。
等の条件によって信号レベルの小さい領域では前記積分
値の差を充分に確保することができない場合があり、こ
の場合ノッキング発生の有無によって前記総和に明確な
差異が発生しないために、ノッキングを誤検出する確率
が増大する。本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、ノッキング特性に見合ったノッキング検出方式に
より、振動センサからの信号レベルが小さい場合あって
も、ノッキングを精度良く検出できるノッキング検出装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明にかか
る内燃機関のノッキング検出装置は、図1に示すよう
に、機関本体に付設されて機関振動を検出する振動セン
サと、燃焼行程中の所定期間に前記振動センサの検出信
号から複数に分割された周波数成分別に振動レベルを抽
出する第1の振動レベル抽出手段と、前記第1の振動レ
ベル抽出手段によって抽出された周波数成分別の振動レ
ベルに夫々周波数成分別に重みを乗算して第2の振動レ
ベルを設定する第2の振動レベル設定手段と、前記周波
数成分別の第2の振動レベルを全て加算することにより
第3の振動レベルを設定する第3の振動レベル設定手段
と、前記第3の振動レベルを、判定レベルと比較してノ
ッキングの有無を判定するノッキング判定手段とを含ん
で構成される。
る内燃機関のノッキング検出装置は、図1に示すよう
に、機関本体に付設されて機関振動を検出する振動セン
サと、燃焼行程中の所定期間に前記振動センサの検出信
号から複数に分割された周波数成分別に振動レベルを抽
出する第1の振動レベル抽出手段と、前記第1の振動レ
ベル抽出手段によって抽出された周波数成分別の振動レ
ベルに夫々周波数成分別に重みを乗算して第2の振動レ
ベルを設定する第2の振動レベル設定手段と、前記周波
数成分別の第2の振動レベルを全て加算することにより
第3の振動レベルを設定する第3の振動レベル設定手段
と、前記第3の振動レベルを、判定レベルと比較してノ
ッキングの有無を判定するノッキング判定手段とを含ん
で構成される。
【0008】前記第2の振動レベル設定手段が前記第2
の振動レベルの設定に使用する重みは、例えば、前記周
波数成分のノッキングに関与する程度に応じて予め設定
されるように構成することができる。また、前記重み
は、前記第1の振動レベル抽出手段により抽出された第
1の振動レベルが大きい周波数成分ほど大きい値に設定
するように構成してもよい。
の振動レベルの設定に使用する重みは、例えば、前記周
波数成分のノッキングに関与する程度に応じて予め設定
されるように構成することができる。また、前記重み
は、前記第1の振動レベル抽出手段により抽出された第
1の振動レベルが大きい周波数成分ほど大きい値に設定
するように構成してもよい。
【0009】或いは、前記重みは、機関の運転状態又は
機関振動の検出された気筒別の少なくとも一方の条件に
応じて可変に設定するように構成してもよい。また、同
上の振動センサと第1の振動レベル抽出手段とを備える
と共に、燃焼行程中の所定期間に前記第1の振動レベル
抽出手段によって抽出された周波数成分別の第1の振動
レベルの中から所定数個選択して第2の振動レベルとし
て設定する第2の振動レベル設定手段と、前記選択され
たの第2の振動レベルを全て加算して第3の振動レベル
を設定する第3の振動レベル設定手段と、前記第3の振
動レベルを判定レベルと比較して、ノッキングの有無を
判定するノッキング判定手段とを含んで構成してもよ
い。
機関振動の検出された気筒別の少なくとも一方の条件に
応じて可変に設定するように構成してもよい。また、同
上の振動センサと第1の振動レベル抽出手段とを備える
と共に、燃焼行程中の所定期間に前記第1の振動レベル
抽出手段によって抽出された周波数成分別の第1の振動
レベルの中から所定数個選択して第2の振動レベルとし
て設定する第2の振動レベル設定手段と、前記選択され
たの第2の振動レベルを全て加算して第3の振動レベル
を設定する第3の振動レベル設定手段と、前記第3の振
動レベルを判定レベルと比較して、ノッキングの有無を
判定するノッキング判定手段とを含んで構成してもよ
い。
【0010】上記構成において、第2の振動レベル設定
手段は、例えば機関の運転状態又は機関振動の検出され
た気筒別の少なくとも一方の条件に応じて第1の振動レ
ベルの中から選択する周波数成分を決定する構成とする
ことができる。また、第2の振動レベル設定手段は、第
1の振動レベルの大きい方から所定数個、又は機関の運
転状態又は機関振動の検出された気筒別の少なくとも一
方の条件に応じて第1の振動レベルの大きい方から所定
数個選択する構成としてもよい。
手段は、例えば機関の運転状態又は機関振動の検出され
た気筒別の少なくとも一方の条件に応じて第1の振動レ
ベルの中から選択する周波数成分を決定する構成とする
ことができる。また、第2の振動レベル設定手段は、第
1の振動レベルの大きい方から所定数個、又は機関の運
転状態又は機関振動の検出された気筒別の少なくとも一
方の条件に応じて第1の振動レベルの大きい方から所定
数個選択する構成としてもよい。
【0011】また、第2の振動レベル設定手段は、選択
された複数の第1の振動レベルに重みを乗算して第2の
振動レベルを設定する構成としてもよい。
された複数の第1の振動レベルに重みを乗算して第2の
振動レベルを設定する構成としてもよい。
【0012】
【作用】振動センサは機関本体に付設されて機関振動を
検出する。第1の振動レベル抽出手段は、前記検出され
た振動信号から周波数成分別に第1の振動レベルを抽出
する。第1の発明においては、第2の振動レベル設定手
段は、第1の振動レベル抽出手段によって抽出された周
波数成分別の第1の振動レベルに夫々周波数成分別に重
みを乗算して第2の振動レベルを設定する。
検出する。第1の振動レベル抽出手段は、前記検出され
た振動信号から周波数成分別に第1の振動レベルを抽出
する。第1の発明においては、第2の振動レベル設定手
段は、第1の振動レベル抽出手段によって抽出された周
波数成分別の第1の振動レベルに夫々周波数成分別に重
みを乗算して第2の振動レベルを設定する。
【0013】第3の振動レベル設定手段は、前記第2の
振動レベルを全て加算することにより第3の振動レベル
を設定する。ノッキング判定手段は、前記第3の振動レ
ベルを、判定レベルと比較して、ノッキングの有無を判
定する。ここで、第1の振動レベルに重みを付けて第2
振動レベルを設定し、この値を加算して第3の振動レベ
ルを設定しているため、ノッキング発生時には、平均的
に振動レベルが大きい非ノッキング発生時に比較して前
記第3の振動レベルを大きくすることが可能となり、こ
れによってノッキング判定精度が向上する。
振動レベルを全て加算することにより第3の振動レベル
を設定する。ノッキング判定手段は、前記第3の振動レ
ベルを、判定レベルと比較して、ノッキングの有無を判
定する。ここで、第1の振動レベルに重みを付けて第2
振動レベルを設定し、この値を加算して第3の振動レベ
ルを設定しているため、ノッキング発生時には、平均的
に振動レベルが大きい非ノッキング発生時に比較して前
記第3の振動レベルを大きくすることが可能となり、こ
れによってノッキング判定精度が向上する。
【0014】また、前記重みを、周波数成分のノッキン
グに関与する程度に応じて予め設定される構成としたも
のでは、ノッキングに関与する程度の大きいものほど大
きい重みを与えることにより、ノッキング発生状態をよ
り忠実に検出することができるため、ノッキング判定精
度が向上する。また、前記重みを、第1の振動レベルが
大きい周波数成分ほど大きい値に設定する構成として
も、ノッキング発生時の振動の特徴として特定の周波数
成分のレベルが他の周波数成分のレベルに比較して特に
大きいという傾向を示すため、該傾向をより際立たせる
ことによりノッキング判定精度を向上できる。
グに関与する程度に応じて予め設定される構成としたも
のでは、ノッキングに関与する程度の大きいものほど大
きい重みを与えることにより、ノッキング発生状態をよ
り忠実に検出することができるため、ノッキング判定精
度が向上する。また、前記重みを、第1の振動レベルが
大きい周波数成分ほど大きい値に設定する構成として
も、ノッキング発生時の振動の特徴として特定の周波数
成分のレベルが他の周波数成分のレベルに比較して特に
大きいという傾向を示すため、該傾向をより際立たせる
ことによりノッキング判定精度を向上できる。
【0015】また、前記重みを、機関の運転状態又は機
関振動の検出された気筒別の少なくとも一方の条件に応
じて可変に設定する構成とすれば、ノッキングの発生時
レベルが大きい周波数成分は機関運転状態で異なり、ま
た、振動センサの取付け位置に近い気筒はレベルが大き
く、取付け位置から離れた気筒ではレベルが小さくなる
ことから、これらを考慮して重みを可変に設定すること
により、ノッキング判定精度を向上できる。
関振動の検出された気筒別の少なくとも一方の条件に応
じて可変に設定する構成とすれば、ノッキングの発生時
レベルが大きい周波数成分は機関運転状態で異なり、ま
た、振動センサの取付け位置に近い気筒はレベルが大き
く、取付け位置から離れた気筒ではレベルが小さくなる
ことから、これらを考慮して重みを可変に設定すること
により、ノッキング判定精度を向上できる。
【0016】また、第2の発明においては、第2の振動
レベル設定手段は、第1の振動レベルの中から所定数個
選択して第2の振動レベルとして設定するものであるか
ら、前記第1の発明における第2の振動レベルの設定に
比較して演算を簡略化できる。このものにおいて、第2
の振動レベル設定手段が、機関の運転状態又は機関振動
の検出された気筒別の少なくとも一方の条件に応じて第
1の振動レベルを選択する周波数成分を決定する構成と
したものでは、前述したようにノッキングのレベルが大
きい周波数成分は、機関運転状態によって異なり、且
つ、レベルの大きさが気筒によって異なるため、これら
を考慮して選択する周波数成分を決定することによりノ
ッキング判定精度を向上できる。
レベル設定手段は、第1の振動レベルの中から所定数個
選択して第2の振動レベルとして設定するものであるか
ら、前記第1の発明における第2の振動レベルの設定に
比較して演算を簡略化できる。このものにおいて、第2
の振動レベル設定手段が、機関の運転状態又は機関振動
の検出された気筒別の少なくとも一方の条件に応じて第
1の振動レベルを選択する周波数成分を決定する構成と
したものでは、前述したようにノッキングのレベルが大
きい周波数成分は、機関運転状態によって異なり、且
つ、レベルの大きさが気筒によって異なるため、これら
を考慮して選択する周波数成分を決定することによりノ
ッキング判定精度を向上できる。
【0017】更に、これら第1の振動レベルを選択して
第2の振動レベルを設定するものにおいて、選択した複
数の第1の振動レベルを重みを乗算して第2の振動レベ
ルを設定する構成とすれば、ノッキングに関与する周波
数成分に大きな重みを付けることによりノッキングの判
定精度を向上できる。
第2の振動レベルを設定するものにおいて、選択した複
数の第1の振動レベルを重みを乗算して第2の振動レベ
ルを設定する構成とすれば、ノッキングに関与する周波
数成分に大きな重みを付けることによりノッキングの判
定精度を向上できる。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
を示す図2において、図示しない内燃機関のシリンダブ
ロックに付設されたノックセンサ(振動センサ)1は、
圧電素子を内蔵し、機関振動に応じた波形の検出(電
圧)信号を出力する。
を示す図2において、図示しない内燃機関のシリンダブ
ロックに付設されたノックセンサ(振動センサ)1は、
圧電素子を内蔵し、機関振動に応じた波形の検出(電
圧)信号を出力する。
【0019】前記ノックセンサ1の検出信号(アナログ
信号)は信号処理回路2に入力され、該信号処理回路2
により、出力ゲインの調整を行うと共にノッキングを発
生する周波数領域のみの信号レベルを抽出する (例えば
5KHz以上の周波数成分のみを抽出するハイパスフィ
ルタと20KHz以下の周波数成分のみを抽出するローバ
ンドパスフィルタとで5KHz〜20KHzの周波数成分
を抽出する) 。
信号)は信号処理回路2に入力され、該信号処理回路2
により、出力ゲインの調整を行うと共にノッキングを発
生する周波数領域のみの信号レベルを抽出する (例えば
5KHz以上の周波数成分のみを抽出するハイパスフィ
ルタと20KHz以下の周波数成分のみを抽出するローバ
ンドパスフィルタとで5KHz〜20KHzの周波数成分
を抽出する) 。
【0020】前記信号処理回路2から出力された信号
は、第1の振動レベル抽出手段としての第1振動レベル
抽出回路3に入力される。該第1振動レベル抽出回路3
は、複数のバイパスフィルタ回路, 複数のデジタルフィ
ルタ回路 (若しくは1個のくし形フィルタ) 又はソフト
ウエアやハードウエアによるFFT (高速フーリエ変換
処理回路) 等の周波数解析装置で構成され、分割された
複数 (例えば本実施例では5個) の周波数成分別に振動
レベルを抽出する。
は、第1の振動レベル抽出手段としての第1振動レベル
抽出回路3に入力される。該第1振動レベル抽出回路3
は、複数のバイパスフィルタ回路, 複数のデジタルフィ
ルタ回路 (若しくは1個のくし形フィルタ) 又はソフト
ウエアやハードウエアによるFFT (高速フーリエ変換
処理回路) 等の周波数解析装置で構成され、分割された
複数 (例えば本実施例では5個) の周波数成分別に振動
レベルを抽出する。
【0021】前記第1振動レベル抽出回路3から出力さ
れた信号は、各気筒の燃焼行程の所定期間中、マイクロ
コンピュータ4に入力され (該入力期間の制御はマイク
ロコンピュータ4自身で行えばよい) 、該マイクロコン
ピュータ4は周波数成分別の振動レベルを周波数成分別
の重みを付けて加算することにより第2の振動レベルを
設定すると共に、この第2の振動レベルを加重平均して
得られたバックグラウンド (BGL) にスライスレベル
を乗算してノッキングの判定レベルを設定し、前記第2
の振動レベルと判定レベルとの大小を比較して、第2の
振動レベルが判定レベルを超えるときにノッキングを発
生しているとの判定を行う。即ち、マイクロコンピュー
タ4は第2の振動レベル設定手段と、ノッキング判定手
段との機能を備える。尚、前記第1の振動レベル抽出回
路3がソフトウエアで第1の振動レベルを抽出処理する
ものである場合には、該第1の振動レベル抽出回路3を
含めて1つのマイクロコンピュータ4で構成できる。
れた信号は、各気筒の燃焼行程の所定期間中、マイクロ
コンピュータ4に入力され (該入力期間の制御はマイク
ロコンピュータ4自身で行えばよい) 、該マイクロコン
ピュータ4は周波数成分別の振動レベルを周波数成分別
の重みを付けて加算することにより第2の振動レベルを
設定すると共に、この第2の振動レベルを加重平均して
得られたバックグラウンド (BGL) にスライスレベル
を乗算してノッキングの判定レベルを設定し、前記第2
の振動レベルと判定レベルとの大小を比較して、第2の
振動レベルが判定レベルを超えるときにノッキングを発
生しているとの判定を行う。即ち、マイクロコンピュー
タ4は第2の振動レベル設定手段と、ノッキング判定手
段との機能を備える。尚、前記第1の振動レベル抽出回
路3がソフトウエアで第1の振動レベルを抽出処理する
ものである場合には、該第1の振動レベル抽出回路3を
含めて1つのマイクロコンピュータ4で構成できる。
【0022】以下に、前記マイクロコンピュータ4によ
る第2の振動レベル及び第3の振動レベルの設定とノッ
キング判定のルーチンを、図3のフローチャートに基づ
いて説明する。ステップ (図ではSと記す。以下同様)
1では、第1振動レベル抽出回路3から周波数成分別の
第1の振動レベルS11〜S15を入力する。
る第2の振動レベル及び第3の振動レベルの設定とノッ
キング判定のルーチンを、図3のフローチャートに基づ
いて説明する。ステップ (図ではSと記す。以下同様)
1では、第1振動レベル抽出回路3から周波数成分別の
第1の振動レベルS11〜S15を入力する。
【0023】ステップ2では、カウンタmを1にセット
する。ステップ3では、周波数成分mの振動レベルS1m
に、当該周波数成分mに応じて予め設定された重みWm
を乗じた値を第2の振動レベルS2mとしてセットする。
ノッキングの発生頻度が多い周波数成分の重みの値を大
きな値として設定することでノッキング発生時の振動レ
ベルを強調することができる。
する。ステップ3では、周波数成分mの振動レベルS1m
に、当該周波数成分mに応じて予め設定された重みWm
を乗じた値を第2の振動レベルS2mとしてセットする。
ノッキングの発生頻度が多い周波数成分の重みの値を大
きな値として設定することでノッキング発生時の振動レ
ベルを強調することができる。
【0024】ステップ4では、前記カウンタmをカウン
トアップする。ステップ5では、カウンタmの値が、周
波数成分の数 (=5) を超えたか否かを判定し、超える
まではステップ3に戻り、全ての周波数成分についてS
2m (m=1〜5) を求める。以上ステップ1からステッ
プ5までの機能が第2の振動レベル設定手段に相当す
る。
トアップする。ステップ5では、カウンタmの値が、周
波数成分の数 (=5) を超えたか否かを判定し、超える
まではステップ3に戻り、全ての周波数成分についてS
2m (m=1〜5) を求める。以上ステップ1からステッ
プ5までの機能が第2の振動レベル設定手段に相当す
る。
【0025】ステップ6では、前記全ての周波数成分の
S2m (m=1〜5) を加算した値を第3の振動レベルS
3 として設定する。このステップ6の機能が第3の振動
レベル設定手段に相当する。ステップ7では、前記第3
の振動レベルS3 の前回値と今回値との加重平均値BG
Lにノッキング判定の敷居値SLを乗算した値に、オフ
セット量OFSを加算して判定レベルを設定する。機関
回転速度が大きい程ノッキングの強度も大きくなるた
め、敷居値SLは機関回転速度に応じて高回転速度程大
きな値が設定される。また、低回転速度時にはノッキン
グ強度が小さく、振動レベルの値も小さいため、誤判定
防止用にオフセット量OFSを加算している。
S2m (m=1〜5) を加算した値を第3の振動レベルS
3 として設定する。このステップ6の機能が第3の振動
レベル設定手段に相当する。ステップ7では、前記第3
の振動レベルS3 の前回値と今回値との加重平均値BG
Lにノッキング判定の敷居値SLを乗算した値に、オフ
セット量OFSを加算して判定レベルを設定する。機関
回転速度が大きい程ノッキングの強度も大きくなるた
め、敷居値SLは機関回転速度に応じて高回転速度程大
きな値が設定される。また、低回転速度時にはノッキン
グ強度が小さく、振動レベルの値も小さいため、誤判定
防止用にオフセット量OFSを加算している。
【0026】ステップ8では、前記第3の振動レベルS
3 と前記判定レベル (BGL×SL+OFS) との大小
を比較する。尚、判定レベルはBGL+SL (SLはO
FSを加算して設定) と設定してもよい。前記ステップ
8の判定で、S3 ≧BGL×SL+OFSと判定された
場合は、ステップ9においてノッキングが発生している
との判定が下される。
3 と前記判定レベル (BGL×SL+OFS) との大小
を比較する。尚、判定レベルはBGL+SL (SLはO
FSを加算して設定) と設定してもよい。前記ステップ
8の判定で、S3 ≧BGL×SL+OFSと判定された
場合は、ステップ9においてノッキングが発生している
との判定が下される。
【0027】また、S3 <BGL×SL+OFSと判定
された場合は、ステップ10においてノッキングが発生し
ていないとの判定が下され、更にステップ11に進んで次
回の判定のために今回の第3の振動レベルS3 と前回の
第3の振動レベルS3 の加重平均値とを今回値に対する
重みをkとして加重平均し、この値でBGLを更新す
る。以上ステップ7〜ステップ11の機能がノッキング判
定手段に相当する。
された場合は、ステップ10においてノッキングが発生し
ていないとの判定が下され、更にステップ11に進んで次
回の判定のために今回の第3の振動レベルS3 と前回の
第3の振動レベルS3 の加重平均値とを今回値に対する
重みをkとして加重平均し、この値でBGLを更新す
る。以上ステップ7〜ステップ11の機能がノッキング判
定手段に相当する。
【0028】このように、周波数成分別にノッキングに
関与する程度が大きいものほど大きな重みWm を付けて
加算した値を判定レベルと比較してノッキング判定を行
うことにより、ノッキング発生状態をより忠実に検出す
ることができるため、ノッキング判定精度が向上する。
次に、前記とは重みWm の設定が異なる第2の実施例に
おける第2の振動レベル及び第3の振動レベルの設定と
ノッキング判定ルーチンを図4に示したフローチャート
に基づいて説明する。尚、ハードウエアについては、前
記第1の実施例と同様であるので説明を省略する (以下
の他の実施例についても同様) 。
関与する程度が大きいものほど大きな重みWm を付けて
加算した値を判定レベルと比較してノッキング判定を行
うことにより、ノッキング発生状態をより忠実に検出す
ることができるため、ノッキング判定精度が向上する。
次に、前記とは重みWm の設定が異なる第2の実施例に
おける第2の振動レベル及び第3の振動レベルの設定と
ノッキング判定ルーチンを図4に示したフローチャート
に基づいて説明する。尚、ハードウエアについては、前
記第1の実施例と同様であるので説明を省略する (以下
の他の実施例についても同様) 。
【0029】ステップ21, 22は前記実施例のステップ1
, 2と同様である。ステップ23では、周波数成分別の振
動レベルS11〜S15に対して、レベルの大きい方からm
番目の値をS1mとしてセットしなおす。ステップ24で
は、前記S1mに対して重みWm を乗算した値を第2の振
動レベルS2mとしてセットする。ここで、前記重みWm
は添字mの数の小さいものほど大きな値に設定してあ
り、したがってレベルの大きい振動レベルほど大きな重
みが付けられることになる。
, 2と同様である。ステップ23では、周波数成分別の振
動レベルS11〜S15に対して、レベルの大きい方からm
番目の値をS1mとしてセットしなおす。ステップ24で
は、前記S1mに対して重みWm を乗算した値を第2の振
動レベルS2mとしてセットする。ここで、前記重みWm
は添字mの数の小さいものほど大きな値に設定してあ
り、したがってレベルの大きい振動レベルほど大きな重
みが付けられることになる。
【0030】ステップ25〜ステップ32は、前記実施例の
ステップ4〜ステップ11と同様である。尚、本実施例に
おいては、ステップ21〜ステップ26の機能が第2の振動
レベル設定手段に相当し、ステップ27の機能が第3の振
動レベル設定手段に相当し、ステップ28〜ステップ32の
機能がノッキング判定手段に相当する。
ステップ4〜ステップ11と同様である。尚、本実施例に
おいては、ステップ21〜ステップ26の機能が第2の振動
レベル設定手段に相当し、ステップ27の機能が第3の振
動レベル設定手段に相当し、ステップ28〜ステップ32の
機能がノッキング判定手段に相当する。
【0031】ノッキング発生時の振動の特徴として、特
定の周波数成分でのレベルが他の周波数成分のレベルに
比較して特に大きいことが知られており、したがって、
レベルの大きいものほど大きな重みを付けて加算した値
を第2の振動レベルとして設定することにより、該ノッ
キングの傾向をより際立たせることができるので、この
方式でもノッキング判定精度を向上することができる。
定の周波数成分でのレベルが他の周波数成分のレベルに
比較して特に大きいことが知られており、したがって、
レベルの大きいものほど大きな重みを付けて加算した値
を第2の振動レベルとして設定することにより、該ノッ
キングの傾向をより際立たせることができるので、この
方式でもノッキング判定精度を向上することができる。
【0032】次に、第2の振動レベルの設定に際し、全
ての周波数成分の振動レベルの中から所定数個の振動レ
ベルを選択して設定する第2の発明の実施例における第
2の振動レベル及び第3の振動レベルの設定とノッキン
グ判定ルーチンを図5に基づいて説明する。ステップ41
では、振動レベルS11〜S15を入力し、ステップ42で
は、図示しないクランク角センサ等により検出される機
関回転速度Nと、現在ノックセンサ1により振動が検出
される気筒、即ち、燃焼行程にある気筒を前記クランク
角センサ等から出力される気筒判別信号に基づいて検出
する。
ての周波数成分の振動レベルの中から所定数個の振動レ
ベルを選択して設定する第2の発明の実施例における第
2の振動レベル及び第3の振動レベルの設定とノッキン
グ判定ルーチンを図5に基づいて説明する。ステップ41
では、振動レベルS11〜S15を入力し、ステップ42で
は、図示しないクランク角センサ等により検出される機
関回転速度Nと、現在ノックセンサ1により振動が検出
される気筒、即ち、燃焼行程にある気筒を前記クランク
角センサ等から出力される気筒判別信号に基づいて検出
する。
【0033】ステップ43でカウンタmを1とした後、ス
テップ44では、周波数成分mの第2の振動レベルS2mを
0にリセットする。ステップ45では、前記検出された機
関回転速度Nと気筒と周波数成分に対してノッキングに
関与する程度が大きい振動レベルは、第3の振動レベル
の設定に使用される第2の振動レベルとして選択される
ため、その印としてフラグFLGKNSm を1にセット
し、ノッキングに関与する程度が小さい振動レベルは第
2の振動レベルとして選択されないため、前記フラグF
LGKNSm を0にセットする。どの振動レベルを使用
するかは、機関やノックセンサの取付け位置によって異
なるので、予め実験的に調べておけばよい。
テップ44では、周波数成分mの第2の振動レベルS2mを
0にリセットする。ステップ45では、前記検出された機
関回転速度Nと気筒と周波数成分に対してノッキングに
関与する程度が大きい振動レベルは、第3の振動レベル
の設定に使用される第2の振動レベルとして選択される
ため、その印としてフラグFLGKNSm を1にセット
し、ノッキングに関与する程度が小さい振動レベルは第
2の振動レベルとして選択されないため、前記フラグF
LGKNSm を0にセットする。どの振動レベルを使用
するかは、機関やノックセンサの取付け位置によって異
なるので、予め実験的に調べておけばよい。
【0034】ステップ46では、前記フラグFLGKNS
m の値を判定し、1である場合は、当該周波数成分mの
第1の振動レベルS1mを第2の振動レベルとして選択す
るからステップ47でS1mを第2の振動レベルS2mとして
セットした後ステップ49へ進み、フラグFLGKNSm
の値が0である場合は、第2の振動レベルとして選択し
ないためステップ47をジャンプしてステップ28へ進む。
m の値を判定し、1である場合は、当該周波数成分mの
第1の振動レベルS1mを第2の振動レベルとして選択す
るからステップ47でS1mを第2の振動レベルS2mとして
セットした後ステップ49へ進み、フラグFLGKNSm
の値が0である場合は、第2の振動レベルとして選択し
ないためステップ47をジャンプしてステップ28へ進む。
【0035】ステップ48でmをカウントアップしてから
ステップ49でm>5 (周波数成分の数) であるかを判定
し、m>5となるまでステップ44に戻ることにより、第
3の振動レベルの設定に使用される第2の振動レベルS
2mを全て選択する。以上ステップ41〜ステップ49の機能
が、第2の振動レベル設定手段に相当する。ステップ50
における第3の振動レベルの設定 (したがってステップ
50が第3の振動レベル設定手段に相当する) と、ステッ
プ51〜ステップ55におけるノッキング判定 (したがって
ステップ51〜ステップ55がノッキング判定手段に相当す
る)については、前記第1の発明の各実施例と同様に行
われるが、ステップ50での第3の振動レベルの設定では
周波数成分の数より少ない所定数個の第2の振動レベル
S2mが加算されることになる。
ステップ49でm>5 (周波数成分の数) であるかを判定
し、m>5となるまでステップ44に戻ることにより、第
3の振動レベルの設定に使用される第2の振動レベルS
2mを全て選択する。以上ステップ41〜ステップ49の機能
が、第2の振動レベル設定手段に相当する。ステップ50
における第3の振動レベルの設定 (したがってステップ
50が第3の振動レベル設定手段に相当する) と、ステッ
プ51〜ステップ55におけるノッキング判定 (したがって
ステップ51〜ステップ55がノッキング判定手段に相当す
る)については、前記第1の発明の各実施例と同様に行
われるが、ステップ50での第3の振動レベルの設定では
周波数成分の数より少ない所定数個の第2の振動レベル
S2mが加算されることになる。
【0036】本実施例においても、ノッキングのレベル
が大きい周波数成分が機関運転状態によって異なり、ま
た、レベルの大きさが気筒によって異なるため、これら
を考慮して選択する周波数成分を決定することによりノ
ッキング判定精度を向上できる。次に、前記第2の振動
レベルを選択して第3の振動レベルを設定する第2の発
明における第2の実施例について、第2の振動レベル及
び第3の振動レベルの設定とノッキング判定のルーチン
を図6のフローチャートに従って説明する。
が大きい周波数成分が機関運転状態によって異なり、ま
た、レベルの大きさが気筒によって異なるため、これら
を考慮して選択する周波数成分を決定することによりノ
ッキング判定精度を向上できる。次に、前記第2の振動
レベルを選択して第3の振動レベルを設定する第2の発
明における第2の実施例について、第2の振動レベル及
び第3の振動レベルの設定とノッキング判定のルーチン
を図6のフローチャートに従って説明する。
【0037】ステップ61では、第1の振動レベルS11〜
S15を入力し、ステップ62〜ステップ64では、これら第
1の振動レベルS11〜S15の中からレベルが大きい順に
上位3個を選択して第2の振動レベルS2m (m=1〜
3) として設定する。ここで、上位3個の選択方法とし
ては種々可能であるが、本実施例では以下のようにして
行う。
S15を入力し、ステップ62〜ステップ64では、これら第
1の振動レベルS11〜S15の中からレベルが大きい順に
上位3個を選択して第2の振動レベルS2m (m=1〜
3) として設定する。ここで、上位3個の選択方法とし
ては種々可能であるが、本実施例では以下のようにして
行う。
【0038】ステップ62では、5個の第1の振動レベル
S11〜S15の中の2個ずつの計10個の組み合わせ (S
11, S12) (S11, S13) ・・・・ (S14, S15) の積
S11S 12,S11S13, ・・・S14S15を演算する。ステ
ップ63では、これらの積の中で最小のものを求める。こ
れは、2つの積を比較して、大きい方を選択して次の積
と比較するという方法で計4回比較すればよい。該最小
の積がS1aS1bであるとすると、S1a, S1bはS11〜S
15の中で小さい方から1番目と2番目の値であるから、
それ以外の3個の値が上位3個の値となって選択できる
(ステップ64) 。この方式では10個の積の演算と、4回
の比較で求められる。
S11〜S15の中の2個ずつの計10個の組み合わせ (S
11, S12) (S11, S13) ・・・・ (S14, S15) の積
S11S 12,S11S13, ・・・S14S15を演算する。ステ
ップ63では、これらの積の中で最小のものを求める。こ
れは、2つの積を比較して、大きい方を選択して次の積
と比較するという方法で計4回比較すればよい。該最小
の積がS1aS1bであるとすると、S1a, S1bはS11〜S
15の中で小さい方から1番目と2番目の値であるから、
それ以外の3個の値が上位3個の値となって選択できる
(ステップ64) 。この方式では10個の積の演算と、4回
の比較で求められる。
【0039】以下、ステップ65〜ステップ70で上記のよ
うにして選択された第2の振動レベルSm ( m=1〜
3) を加算して第3の振動レベルS3 を求め、判定レベ
ルと比較してノッキングの発生の有無を判定すること
は、前記各実施例と同様である。本実施例では、ステッ
プ61〜ステップ65が第2の振動レベル設定手段に相当
し、ステップ66が第3の振動レベル設定手段に相当し、
ステップ67〜ステップ70がノッキング判定手段に相当す
る。
うにして選択された第2の振動レベルSm ( m=1〜
3) を加算して第3の振動レベルS3 を求め、判定レベ
ルと比較してノッキングの発生の有無を判定すること
は、前記各実施例と同様である。本実施例では、ステッ
プ61〜ステップ65が第2の振動レベル設定手段に相当
し、ステップ66が第3の振動レベル設定手段に相当し、
ステップ67〜ステップ70がノッキング判定手段に相当す
る。
【0040】前記したようにノッキング発生時、特定の
周波数成分でのレベルが他の周波数成分のレベルに比較
して特に大きいため、第1の振動レベルの中からレベル
の大きい上位3個を第2の振動レベルとして設定し、こ
れらを加算した値を第3の振動レベルとして設定するこ
とにより、該ノッキングの傾向をより際立たせることが
できるので、この方式でもノッキング判定精度を向上す
ることができる。
周波数成分でのレベルが他の周波数成分のレベルに比較
して特に大きいため、第1の振動レベルの中からレベル
の大きい上位3個を第2の振動レベルとして設定し、こ
れらを加算した値を第3の振動レベルとして設定するこ
とにより、該ノッキングの傾向をより際立たせることが
できるので、この方式でもノッキング判定精度を向上す
ることができる。
【0041】尚、以上第2の発明において第1の振動レ
ベルから所定数個選択したものに夫々重みを乗算して第
2の振動レベルを設定し、それらを加算して第3の振動
レベルを設定するように構成すれば、よりノッキング判
定精度を向上できる。
ベルから所定数個選択したものに夫々重みを乗算して第
2の振動レベルを設定し、それらを加算して第3の振動
レベルを設定するように構成すれば、よりノッキング判
定精度を向上できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
1の発明では振動センサによって検出された機関振動を
周波数別に抽出して得られる第1の振動レベルに重みを
付けて第2振動レベルを設定し、この値を加算して第3
の振動レベルを設定しているため、ノッキング発生時
に、第3の振動レベルを大きくすることが可能となり、
ノッキング判定精度が向上する。
1の発明では振動センサによって検出された機関振動を
周波数別に抽出して得られる第1の振動レベルに重みを
付けて第2振動レベルを設定し、この値を加算して第3
の振動レベルを設定しているため、ノッキング発生時
に、第3の振動レベルを大きくすることが可能となり、
ノッキング判定精度が向上する。
【0043】特に、前記重みを、周波数成分のノッキン
グに関与する程度に応じて予め設定したり、第1の振動
レベルが大きい周波数成分ほど大きい値に設定したり、
機関の運転状態又は機関振動の検出された気筒別の少な
くとも一方の条件に応じて可変に設定したりする構成に
より、第3の振動レベルにノッキング発生時に特徴を加
味させることができ、ノッキング判定精度を向上でき
る。
グに関与する程度に応じて予め設定したり、第1の振動
レベルが大きい周波数成分ほど大きい値に設定したり、
機関の運転状態又は機関振動の検出された気筒別の少な
くとも一方の条件に応じて可変に設定したりする構成に
より、第3の振動レベルにノッキング発生時に特徴を加
味させることができ、ノッキング判定精度を向上でき
る。
【0044】また、第2の発明では前記同様の周波数別
に抽出して得られる第1の振動レベルのの中から所定数
個選択して第2の振動レベルとして設定するものである
から、前記第1の発明における第2の振動レベルの設定
に比較して演算を簡略化できる。特に、第2の振動レベ
ルを、第1の振動レベルの中から機関の運転状態又は機
関振動の検出された気筒別の少なくとも一方の条件に応
じて選択したり、選択した第1の振動レベルに重みを乗
算して設定したりすることにより、よりノッキング判定
精度を向上できる。
に抽出して得られる第1の振動レベルのの中から所定数
個選択して第2の振動レベルとして設定するものである
から、前記第1の発明における第2の振動レベルの設定
に比較して演算を簡略化できる。特に、第2の振動レベ
ルを、第1の振動レベルの中から機関の運転状態又は機
関振動の検出された気筒別の少なくとも一方の条件に応
じて選択したり、選択した第1の振動レベルに重みを乗
算して設定したりすることにより、よりノッキング判定
精度を向上できる。
【図1】本発明の構成,機能を示すブロック図
【図2】本発明の一実施例の構成を示すブロック図
【図3】同上実施例の第2及び第3の振動レベルの設定
及びノッキング判定ルーチンを示すフローチャート
及びノッキング判定ルーチンを示すフローチャート
【図4】同じく第2の実施例の第2及び第3の振動レベ
ルの設定及びノッキング判定ルーチンを示すフローチャ
ート
ルの設定及びノッキング判定ルーチンを示すフローチャ
ート
【図5】第2の発明における第1の実施例の第2及び第
3の振動レベルの設定及びノッキング判定ルーチンを示
すフローチャート
3の振動レベルの設定及びノッキング判定ルーチンを示
すフローチャート
【図6】同じく第2の発明における第2の実施例の第2
及び第3の振動レベルの設定及びノッキング判定ルーチ
ンを示すフローチャート
及び第3の振動レベルの設定及びノッキング判定ルーチ
ンを示すフローチャート
1 ノックセンサ
2 信号処理回路
3 第1振動レベル抽出回路
4 マイクロコンピュータ
Claims (8)
- 【請求項1】機関本体に付設されて機関振動を検出する
振動センサと、 燃焼行程中の所定期間に前記振動センサの検出信号から
複数に分割された周波数成分別に振動レベルを抽出する
第1の振動レベル抽出手段と、 前記第1の振動レベル抽出手段によって抽出された周波
数成分別の振動レベルに夫々周波数成分別に重みを乗算
して第2の振動レベルを設定する第2の振動レベル設定
手段と、 前記周波数成分別の第2の振動レベルを全て加算するこ
とにより第3の振動レベルを設定する第3の振動レベル
設定手段と、 前記第3の振動レベルを、判定レベルと比較してノッキ
ングの有無を判定するノッキング判定手段とを含んで構
成したことを特徴とする内燃機関のノッキング検出装
置。 - 【請求項2】前記第2の振動レベル設定手段が、前記第
2の振動レベルの設定に使用する重みは、前記周波数成
分のノッキングに関与する程度に応じて予め設定されて
なる請求項1に記載の内燃機関のノッキング検出装置。 - 【請求項3】前記第2の振動レベル設定手段が前記第2
の振動レベルの設定に使用する重みは、前記第1の振動
レベル抽出手段により抽出された第1の振動レベルが大
きい周波数成分ほど大きい値に設定されてなる請求項1
に記載の内燃機関のノッキング検出装置。 - 【請求項4】前記第2の振動レベル設定手段が前記第2
の振動レベルの設定に使用する重みは、機関の運転状態
又は機関振動の検出された気筒別の少なくとも一方の条
件に応じて可変に設定されてなる請求項1に記載の内燃
機関のノッキング検出装置。 - 【請求項5】機関本体に付設されて機関振動を検出する
振動センサと、 燃焼行程中の所定期間に前記振動センサの検出信号から
複数に分割された周波数成分別に振動レベルを抽出する
第1の振動レベル抽出手段と、 前記第1の振動レベル抽出手段によって抽出された周波
数成分別の第1の振動レベルの中から所定数個選択して
第2の振動レベルとして設定する第2の振動レベル設定
手段と、 前記選択されたの第2の振動レベルを全て加算して第3
の振動レベルを設定する第3の振動レベル設定手段と、 前記第3の振動レベルを判定レベルと比較して、ノッキ
ングの有無を判定するノッキング判定手段とを含んで構
成したことを特徴とする内燃機関のノッキング検出装
置。 - 【請求項6】前記第2の振動レベル設定手段は、機関の
運転状態又は機関振動の検出された気筒別の少なくとも
一方の条件に応じて第1の振動レベルの中から選択する
周波数成分を決定してなる請求項5に記載の内燃機関の
ノッキング検出装置。 - 【請求項7】前記第2の振動レベル設定手段は、第1の
振動レベルの大きい方から所定数個、又は機関の運転状
態又は機関振動の検出された気筒別の少なくとも一方の
条件に応じて第1の振動レベルの大きい方から所定数個
を選択してなる請求項5記載の内燃機関のノッキング検
出装置。 - 【請求項8】前記第2の振動レベル設定手段は、選択し
た複数の第1の振動レベルに重みを乗算して第2の振動
レベルを設定してなる請求項5〜7のいずれか1つに記
載の内燃機関のノッキング検出装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3188782A JP2757598B2 (ja) | 1991-07-29 | 1991-07-29 | 内燃機関のノッキング検出装置 |
US08/384,611 US5608633A (en) | 1991-07-29 | 1995-01-19 | System and method for detecting knocking for internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3188782A JP2757598B2 (ja) | 1991-07-29 | 1991-07-29 | 内燃機関のノッキング検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0534232A true JPH0534232A (ja) | 1993-02-09 |
JP2757598B2 JP2757598B2 (ja) | 1998-05-25 |
Family
ID=16229701
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3188782A Expired - Fee Related JP2757598B2 (ja) | 1991-07-29 | 1991-07-29 | 内燃機関のノッキング検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2757598B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH048850A (ja) * | 1990-04-27 | 1992-01-13 | Hitachi Ltd | 内燃機関のノツキング検出装置 |
-
1991
- 1991-07-29 JP JP3188782A patent/JP2757598B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH048850A (ja) * | 1990-04-27 | 1992-01-13 | Hitachi Ltd | 内燃機関のノツキング検出装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2757598B2 (ja) | 1998-05-25 |
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