JPH05340189A - 岩盤掘進装置 - Google Patents

岩盤掘進装置

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JPH05340189A
JPH05340189A JP29540192A JP29540192A JPH05340189A JP H05340189 A JPH05340189 A JP H05340189A JP 29540192 A JP29540192 A JP 29540192A JP 29540192 A JP29540192 A JP 29540192A JP H05340189 A JPH05340189 A JP H05340189A
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rock
crushing
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Nobuhiko Kimura
信彦 木村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 首振り自在なブレーカを備えた岩盤掘進装置
において、ブレーカの先端位置を調整する作業の手間を
省き、作業の能率化を図る。 【構成】 岩盤を破砕して掘削推進する岩盤掘進装置1
0において、岩盤を破砕するブレーカ20が、掘進装置
10の内周壁に沿って円周方向に回転する環状回転枠3
0に対して、この環状回転枠30の回転面と直交する面
内で首振り可能に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、岩盤掘進装置に関
し、詳しくは、上下水道を施工するための比較的小口径
の埋設孔あるいはトンネルなどを、地盤を開削すること
なく直接掘削しながら、形成された掘削孔に掘削装置を
推進させていく、いわゆる推進工法において、硬い岩盤
をブレーカで破砕して掘削する岩盤掘進装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】推進工法は、地盤を開削しないので、地
表面で広い場所を占拠したり、交通を遮断したりするこ
とがなく、周辺環境を損なうことが少ないなどの利点を
有し、都市やその周辺で、下水道などを施工するのに適
した方法として、広く普及している。
【0003】推進工法における地盤の掘削には、地盤の
土質に合わせて、様々な掘削手段が採用されており、例
えば、圧密工法、泥水工法、アースオーガー工法などが
ある。特に、地盤が高い岩盤である場合には、上記のよ
うな工法は採用できず、岩盤を衝撃力で破砕するブレー
カを用いて、ブレーカで岩盤を破砕しながら、破砕され
た岩石を取り除いていく方法が採用されている。
【0004】大きな鉄道用のトンネルなどを掘削する場
合には、ブレーカを持った作業者が岩盤の掘削面に、順
次ブレーカ先端のビットを当てて、その部分の岩盤を破
砕していけば、掘削面全体の岩盤を破砕することが可能
であるが、前記した下水道などの比較的小口径の孔を掘
削する場合には、掘進装置の内部に、ブレーカを持った
作業者が入ったり、作業者がブレーカの先端を掘削面全
体に当てるように操作することが困難である。
【0005】そのため、実開昭64−24195号公報
に開示された装置が提案されている。図5には、この装
置の概略構造を表している。掘進機1の内部に配備され
た支持台2に、ブレーカ3が取り付けられているととも
に、このブレーカ3が、後端に設けられた球状の支点4
を中心にして、任意の方向に首振り可能になっている。
ブレーカ3の先端に備えたビットを、掘削面に順次振り
向けてその場所の岩盤を破砕していく。ブレーカ3の首
振りは、エアシリンダなどで駆動し、作業者がブレーカ
3を支えていなくても、自動的にブレーカ3の首振りお
よび岩盤の破砕作業が行えるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来における首振り自在なブレーカを備えた掘進機では、
ブレーカの首振り位置を変える毎に、ブレーカの前後方
向の位置調整を行う必要があり、この作業が大変に面倒
であるという問題があった。これは、図5に示すよう
に、ブレーカ3が、球状支点4を中心にして首振りを行
うと、ブレーカ3の先端は円もしくは球面を描き、ブレ
ーカ3の先端位置が、軸方向で前後にずれてしまうため
である。例えば、図5のA点とB点を比べれば、ブレー
カ3の先端位置が、掘進機1の軸方向で、B点がA点よ
りも後ろに下がっているのが判る。ブレーカ3の先端
が、岩盤の破砕面すなわち掘進機1の先端面になけれ
ば、岩盤を破砕することはできない。そのため、ブレー
カ3の首振り位置すなわち岩盤の破砕位置を変えるたび
に、ブレーカ3を支持台2ごと前進または後退させて、
例えば、図5のC点にブレーカ3の先端が配置されるよ
うに位置調整を行う必要がある。ひとつの破砕面の全て
の点について、ブレーカ3および支持台2の前後の位置
調整作業を行うのは、大変に面倒である。特に、ブレー
カ3および支持台2は、岩盤を破砕する際の反力に耐え
るために、強固に支持しておく必要があり、その重量も
かなりあるから、このようなブレーカ3および支持台2
を、頻繁に移動させるのは、きわめて手間のかかる作業
であり、施工全体の作業能率を大きく損なう要因となっ
ていた。
【0007】そこで、この発明の課題は、首振り自在な
ブレーカを備えた岩盤掘進装置において、前記のような
従来技術の問題点を解消し、ブレーカの先端位置を調整
する作業の手間を省き、作業の能率化を図ることのでき
る岩盤掘進装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、こ
の発明にかかる岩盤掘進装置は、岩盤を破砕して掘削推
進する岩盤掘進装置において、岩盤を破砕するブレーカ
が、掘進装置の内周壁に沿って円周方向に回転する環状
回転枠に対して、この環状回転枠の回転面と直交する面
内で首振り可能に取り付けられている。
【0009】掘進装置の基本的な構造は、従来の各種推
進工法に用いられている先導体などとも呼ばれる掘進装
置と同様の構造でよい。通常、円筒管状をなす掘進装置
の内部には、岩盤を破砕するためのブレーカや、ブレー
カで破砕された岩石や土砂を後方に送る土砂の排出コン
ベア、掘進装置の後端にヒューム管などの埋設管を連結
する連結機構、掘進装置の進行方向を変える変向装置、
掘進装置に電源や油空圧を供給したり各装置を制御した
りするケーブルや配管類などが配備される。
【0010】環状回転枠は、鋼材などで構成され、掘進
装置の円筒状をなす外殻構造の内周壁に沿う円環状をな
し、掘進装置の内周壁に沿って設けられたガイドローラ
などで回転可能に支持され、モータやギヤ機構等の駆動
機構により、回転作動させられる。すなわち、掘進装置
の軸方向に対して、これと直交する面内で環状回転枠が
回転する。さらに言い換えると、環状回転枠は、岩盤の
破砕面と対向する面内で回転することになる。環状回転
枠は、通常は360°すなわち1回転の範囲で回転でき
れば、ブレーカの先端を岩盤の破砕面の任意の位置に当
てることができる。
【0011】ブレーカは、基本的には、従来の岩盤掘進
装置などで使用されていた通常のブレーカと同様のもの
でよい。このブレーカが、前記環状回転枠に取り付けら
れ、ブレーカの先端、すなわちビット部分が、掘進装置
の先端面すなわち岩盤の破砕面を向く。ブレーカは、環
状回転枠の回転面と直交する面内で首振り可能に取り付
けられている。ブレーカを首振り可能に取り付ける機構
は、従来のブレーカと同様の通常の首振り支持機構が用
いられ、例えば、ブレーカの長さ方向の途中を、環状回
転枠の中心に旋回可能に軸支し、この軸支点とは別の位
置で、ブレーカと環状回転枠の間に伸縮自在なシリンダ
機構を設けておけば、シリンダ機構の伸縮に伴って、ブ
レーカを首振りさせることができる。
【0012】ブレーカは、環状回転枠の中心でなく、中
心に対して偏心した位置を中心にして首振りを行うよう
に取り付けておくこともできる。また、ブレーカの首振
り中心すなわち取付位置が、環状回転枠の中心と、この
中心から一定の距離偏心した位置の間で、連続的もしく
は段階的に移動もしくは変更可能にしておけば、ブレー
カを中心あるいは偏心した位置の何れにも配置すること
ができる。
【0013】ブレーカの首振り範囲は、ブレーカ先端の
ビットが、岩盤の破砕面に対して、直径方向の両端まで
届けば十分である。ブレーカには、ビットを駆動する動
力の供給や作動制御を行うために、油空圧や電気のケー
ブルなどが接続されるが、これらの各種ケーブル類は、
環状回転枠の回転範囲およびブレーカの首振り範囲での
作動を妨げないように余裕をもって配置しておくのが好
ましい。ケーブル類の途中に、可撓性のある部分や回転
継手、伸縮部分を設けておいてもよい。
【0014】
【作用】従来の掘進装置では、ブレーカを球状の支点で
360°任意の方向に首振り可能に支持して、ブレーカ
の先端を、岩盤の破砕面のXY座標の任意の点に配置で
きるようにしていた。したがって、ブレーカの先端を、
あるXY座標点から左右あるいは上下の何れかの隣の点
に移動させようとすれば、必ず、掘進装置の軸方向に対
するブレーカの首振り角度を変えなければならない。ブ
レーカの首振り角度が変われば、ブレーカの先端が、掘
進装置の軸方向で前後にずれることは、前記図5に示し
たとおりである。したがって、従来の装置では、破砕面
のXY座標の各点にブレーカの先端を移動させる毎に、
ブレーカの先端の前後のずれを無くすために、ブレーカ
全体の前後への移動調整が必要であった。
【0015】これに対し、この発明では、まず、環状回
転枠に取り付けられたブレーカを、一定の首振り角度で
固定しておく。このときには、ブレーカの先端が岩盤の
破砕面に配置されるように、ブレーカあるいは環状回転
枠全体の前後への位置調整は必要である。この状態で、
ブレーカの先端でその位置の岩盤を破砕した後、環状回
転枠を少し回転させる。そうすると、ブレーカの先端
は、円周方向に移動する。この移動位置で、再び、ブレ
ーカによる岩盤の破砕を行う。このような、環状回転枠
の回転とブレーカによる岩盤の破砕を繰り返せば、ブレ
ーカの先端が描く円周に沿って、岩盤の破砕位置が移動
し、岩盤は円周状に破砕されることになる。この間、ブ
レーカの首振り角度は全く変えないので、ブレーカや環
状回転枠の前後方向の位置調整を行う必要はない。
【0016】このようにして、ひとつの円周に沿って岩
盤の破砕が行われた後、ブレーカの首振り角度を少し変
えるとともに、ブレーカの先端の前後方向への位置調整
を行う。その後は、前記同様の岩盤の破砕および環状回
転枠の回転動作を繰り返せば、前段階で破砕された円周
とは別の円周に沿って岩盤が破砕されることになる。こ
のような、円周に沿った岩盤の破砕を繰り返せば、破砕
面の全面に対して岩盤の破砕が行える。
【0017】したがって、この発明では、ひとつの円周
に沿って岩盤を破砕している間は、ブレーカの首振りを
全く行わず、ブレーカや環状回転枠の前後方向の位置調
整も不要になるのである。前記した、従来の装置では、
岩盤の破砕面において、ブレーカの先端位置を変える毎
に、ブレーカの前後方向への位置調整が必要であったか
ら、この発明の装置では、ブレーカの前後方向への位置
調整の回数あるいは手間がはるかに削減できることにな
る。
【0018】また、従来の装置では、ブレーカの首振り
を、360°全ての方向すなわちXY座標の両方向に行
う必要があったが、この発明では、環状回転枠に取り付
けられたブレーカ自体の首振りは、ひとつの面内あるい
はひとつの直径方向のみに行えばよい。したがって、ブ
レーカの首振り機構が簡単になるとともに、首振り位置
の設定変更が、容易かつ迅速に行えるようになる。
【0019】さらに、ブレーカで岩盤を破砕するときに
は、岩盤の抵抗あるいは反力が、大きな衝撃あるいは負
荷としてブレーカに加わる。従来の装置では、ブレーカ
を球状の支点のただ一点で支持しているため、この部分
に過大な荷重もしくは負荷が加わり、強度あるいは耐久
性に劣るものとなる。また、ブレーカの首振り位置によ
って、支持台に加わる荷重の方向が変わるので、支持台
の構造設計が難しい。
【0020】しかし、この発明では、ブレーカはひとつ
の面方向で首振りするだけなので、ブレーカの支持部分
の構造設計が容易になり、ブレーカの支持構造の剛性あ
るいは耐久性が向上する。また、環状回転枠は、全周で
掘進装置の内周壁に支持されているので、ブレーカおよ
び環状回転枠に加わる負荷を、掘進装置の内周壁で確実
に受けることができる。
【0021】つぎに、ブレーカが、環状回転枠の中心に
対して偏心した位置に取り付けられていると、岩盤の破
砕面のひとつの点に対して、異なる角度方向からブレー
カ先端を当てて、岩盤の破砕をより効率的に行える。こ
れは、ブレーカが環状回転枠の中心に取り付けられてい
ると、岩盤の破砕面の任意の1点にブレーカ先端を当て
るときの、ブレーカの首振り角度は一義的に決定してい
る。そのため、岩盤の破砕面の1点には、ひとつの方向
から前後動するブレーカ先端が当たるだけになり、岩盤
には1方向の真っ直ぐな穴があくのみで、岩盤全体を崩
して破砕することが困難な場合がある。このような現象
は、比較的脆い性質の岩盤では起こり難いが、比較的粘
りのある性質の岩盤では起こり易い。
【0022】そこで、ブレーカの取付位置が環状回転枠
の中心に対して偏心していると、岩盤の破砕面のひとつ
の円周上にブレーカ先端を当てるときに、複数の首振り
角度を選択することができる。たとえば、環状回転枠の
中心に対して、ブレーカの取付位置が上下の何れに配置
されているかで、ブレーカの先端を円周上の同じ点に当
てるときの、首振り角度が変わるのである。取付位置の
偏心量を変えれば、当然、ブレーカの先端を円周上の同
じ点に当てるときの、首振り角度は変わる。破砕面のひ
とつの地点を、ブレーカの首振り角度を変えて、複数の
異なる方向から突き崩せば、粘りのある岩盤でも確実に
破砕できるので、岩盤の破砕が能率的に行われるのであ
る。
【0023】なお、首振り角度を変えて、破砕面の同じ
円周上を破砕すると、ブレーカの先端位置が前後に移動
するので、ブレーカの前後方向への位置調整が必要であ
るが、破砕面の各点毎にブレーカの前後位置調整が必要
な従来の方法に比べれば、はるかに作業は簡単で能率的
に行える。
【0024】
【実施例】ついで、この発明の実施例を図面を参照しな
がら以下に説明する。図1および図2は、掘進装置の全
体構造を表している。概略円筒体状をなす掘進装置10
は、鋼材などから組み立てられた円筒状の外殻体12を
備えている。外殻体12の先端は内側に向かって狭くな
るテーパ円周面16になっている。外殻体12の内周面
に沿って、円筒状の内筒部14が設けられている。この
内筒部14に、ブレーカなどの主要構造が装着されてい
るとともに、内筒部14が外殻体12に挿入可能になっ
ており、内筒部14が外殻体12にカートリッジ式に着
脱自在になっている。外殻体12の外径が、掘削される
孔の内径を決定するので、外径の異なる外殻体12に、
内筒部14を装着することにより、ひとつの内筒部14
を外径の異なる掘削孔の施工に兼用することができる。
【0025】内筒部14の内部に環状回転枠30が取り
付けられている。環状回転枠30は、溝形鋼を円環状に
湾曲形成したものからなり、第3図に詳しく示すよう
に、内筒部14に固定された複数のガイドローラ34、
36、38により回転可能に支持されている。すなわ
ち、環状回転枠30の外周面には、外周ガイドローラ3
6が当接し、環状回転枠30の後方側面には側方ガイド
ローラ34が当接している。また、環状回転枠30の前
方側面には、円環状に湾曲形成されたL形鋼31が固定
され、このL形鋼31の内周面に内歯歯車32が設置さ
れている。そして、L形鋼31の端面にも側方ガイドロ
ーラ34が当接している。したがって、環状回転枠30
は、外周および両側方を、円周方向に複数個配置された
ガイドローラ34、36、38で規制された状態で、内
筒部14の内周に沿って回転する。
【0026】図1に示すように、環状回転枠30の内歯
歯車32には、内筒部14の内周面に固定された駆動モ
ータ40に取り付けられたピニオン歯車42が噛み合
い、駆動モータ40で、環状回転枠30を回転駆動でき
るようになっている。図2に示すように、環状回転枠3
0の内部を横断して、一対の支柱28、28が設けられ
て、この支柱28、28の間にブレーカ20が配置さ
れ、図1に示すように、ブレーカ20の長手方向の途中
を、回転自在な軸受部22で両側の支柱28、28に支
持している。したがって、ブレーカ20は、軸受部22
を中心にして旋回自由に取り付けられていることにな
る。ブレーカ20の旋回軸は、環状回転枠30の回転中
心軸と直交している。ブレーカ20の先端には、岩盤を
破砕するビット16が取り付けられており、ブレーカ2
0に、油空圧などの動力を供給することにより、ビット
16が前後に衝撃的に運動を行って、岩盤を破砕する。
ブレーカ20への動力の供給ケーブルは図示を省略して
いる。
【0027】ブレーカ20の軸受部22から少し離れた
位置と、環状回転枠30の内面とを連結する首振り用シ
リンダ26が取り付けられている。首振り用シリンダ2
6は、油空圧などの動力で伸縮作動するとともに、両端
がブレーカ20および環状回転枠30に回動可能に固定
されている。したがって、首振り用シリンダ26が伸縮
作動すると、ブレーカ20が、軸受部22の回りに旋回
して、いわゆる首振りを行い、ビット24の方向あるい
は先端位置が変わる。
【0028】掘進装置10の内部後方で、外殻体12に
は制御操作レバー50が設置されている。制御操作レバ
ー50は、前記した環状回転枠30の回転作動、ブレー
カ20の首振り作動およびビット24の駆動などを制御
する。制御操作レバー50は、制御ケーブル52を介し
て、環状回転枠30の駆動モータ40やブレーカ20と
連結されている。
【0029】さらに、掘進装置10の後端近くには、円
周方向の複数個所に姿勢制御用の油圧ジャッキ60を備
えている。掘進装置10の後端には、掘進装置10で掘
削された孔に埋設する埋設管70などが連結されるが、
これらの後方構造に前記油圧ジャッキ60の先端を当て
て、複数の油圧ジャッキ60の伸縮量を調整すること
で、掘進装置10の軸方向すなわち掘進方向を変えるこ
とができる。
【0030】掘進装置10には、上記した以外にも、岩
盤を破砕した土砂を後方に排出する土砂排出コンベアや
泥水供給機構、レーザ測量用反射板その他、通常の掘進
装置に備えている各種の構造を備えておくことができ
る。また、図2に示すように、掘進装置10の外面に、
吊りボルト19、19がねじ込まれており、この吊りボ
ルト19、19を利用して、掘進装置10の設置や移送
を行う。但し、掘進装置10による掘進を行う際には、
吊りボルト19、19は取り外しておくのは言うまでも
ない。
【0031】以上に説明した掘進装置10の作動につい
て説明する。まず、首振り用シリンダ26を作動させ
て、ブレーカ20を適当な首振り角度に設定した状態
で、ブレーカ20のビット16を作動させれば、ビット
16の先端が当たっている部分の岩盤が破砕される。つ
ぎに、ブレーカ20の首振り角度は固定したままで、環
状回転枠30を少し回転させると、ビット16の先端が
当たる岩盤の位置が移動するので、移動した位置の岩盤
をビット16で破砕する。このようにして、環状回転枠
30を少しづつ回転させながら、ブレーカ20で岩盤を
破砕していくと、岩盤は円周状に破砕されていく。環状
回転枠30が360°回転すれば、ひとつの円周上での
岩盤の破砕が完了する。
【0032】つぎに、ブレーカ20の首振り角度を少し
変えると、ビット16の先端が当たる岩盤の円周が、そ
れまでの円周よりも内側もしくは外側に移る。但し、ブ
レーカ20の首振り角度が変わると、前記図5において
説明したように、ビット16の先端位置が前後にずれ
る。そこで、ブレーカ20をその支持構造に対して前後
に移動させるか、環状回転枠30を含む内筒部14全体
を前後に移動させるかして、ビット16の先端が丁度岩
盤の破砕面に当たるように、位置調整を行う。その後、
前記したような岩盤の破砕と環状回転枠30の回転を繰
り返せば、新しい円周上での岩盤の破砕が行われる。
【0033】このようにして、ブレーカ20の首振り角
度の変更と、環状回転枠30の回転による岩盤の円周方
向の破砕とを交互に繰り返すことによって、掘進装置1
0の前面全体で岩盤を破砕することができる。岩盤を破
砕した後、破砕された土砂の排出や、掘進装置10およ
びその後方の埋設管の推進などは、通常の推進工法と同
様に行われるので、詳細な説明は省略する。
【0034】つぎに、図4には、ブレーカ20が環状回
転枠30の回転中心に対して偏心した位置に取りつけら
れている実施例を表している。基本的な構造は、前記実
施例と同様であるので、共通する個所については同じ符
号をつけ、重複する説明は省略する。環状回転枠30に
固定された左右の支柱28の間にブレーカ20の軸受部
22が取りつけられて、環状回転枠30の直径方向に首
振りを行うが、このブレーカ20の軸受部22が、環状
回転枠30の回転中心Cに対して、距離eだけ偏心した
位置に取りつけられている。したがって、たとえば、図
4に示されているように、ブレーカ20の軸受部22
が、環状回転枠30の回転中心Cに対して上方側に配置
されたときと、これと180度反対の下方側に配置され
たときで、ブレーカ20のビット24先端を同じ位置に
配置しようとしたときの、ブレーカ20の角度が全く違
ってくるのである。
【0035】このような装置を用いて岩盤の破砕を行う
には、基本的には、前記した実施例の場合と同様の作業
を行う。すなわち、ブレーカ20の首振り角度をきめ
て、環状回転枠30を回転させながら、岩盤の破砕面を
円周状に破砕していく。ブレーカ20の取付位置が偏心
していても、ブレーカ20のビット24先端が、一定の
角度で破砕面を破砕しながら円周上を移動することには
違いがない。
【0036】ひとつの円周に沿ってブレーカ20のビッ
ト24が移動したのち、ビット24の先端が、同じ位置
で円周の180°反対側に配置されるように首振り角度
を変える。もしくは、図4に示すように、環状回転枠3
0を180°回転させた後、円周上の同じ位置にビット
24の先端を当てるようにする。そうすると、円周上の
同じ位置に、異なる首振り角度でビット24の先端を当
てることになる。なお、首振り角度が変わっても、ビッ
ト24の先端が破砕面に丁度当たるようにするために
は、ビット24もしくはブレーカ20の前後位置調整を
行う。
【0037】上記首振り角度のままで、前回と同じ円周
に沿ってビット24による岩盤の破砕を行えば、ひとつ
の円周上を、ビット24の当たる角度を変えて、2周に
わたって破砕することになり、同じ角度でビット24を
当てるだけでは破砕できない岩盤でも、容易に破砕でき
ることになる。通常は、ひとつの円周を、ビット24の
当たる角度を変えて2回、すなわち2周回分の破砕作業
を行えば、ほぼ確実に岩盤を破砕することができる。ブ
レーカ20の偏心位置を変えるなどして、ブレーカの首
振り角度すなわち破砕面にビット24の当たる角度を、
3種類以上の複数の角度に順次変えて、複数周回分の破
砕作業を繰り返すこともできる。また、岩盤の破砕面の
うち、ひとつの角度での破砕作業では破砕が困難な、一
部の円周上のみ、前記のような角度を変えた複数回の破
砕作業を行うようにすれば、無駄がなく能率的である。
一般的には、ひとつの角度での破砕作業で破砕が困難な
のは、破砕面のうち外周側の円周部分であることが多い
ので、このような場合には、外周側についてだけ、角度
を変えた複数回の破砕作業を行うだけでも充分である。
【0038】
【発明の効果】以上に述べた、この発明にかかる岩盤破
砕掘進装置によれば、環状回転枠とその内部に取り付け
られた首振り可能なブレーカを組み合わせることによっ
て、岩盤の破砕を能率的に行うことができる。すなわ
ち、従来の装置では、ブレーカの先端位置を変える毎
に、ブレーカ先端を岩盤の破砕面に正確に配置するため
に、前後方向の位置調整が必要であったが、この発明で
は、環状回転枠が回転してひとつの円周上で岩盤の破砕
を行っている間は、ブレーカ先端の前後方向の位置調整
は不要であるから、従来の装置に比べて、上記前後方向
の位置調整の回数および所要時間が、はるかに削減され
る。
【0039】しかも、環状回転枠が回転する1周期の
間、ブレーカの首振り角度を固定しているので、従来の
装置のように、岩盤の破砕位置を変える毎に、ブレーカ
の首振り角度の調整を行うのに比べて、ブレーカの首振
り角度の調整の回数あるいは手間も大幅に削減される。
さらに、この発明では、ブレーカが、ひとつの面方向の
みに首振りを行えばよいので、ブレーカの支持構造が簡
単になり、強度や耐久性が向上するとともに、製造も容
易になる。ブレーカが取り付けられた環状回転枠は、全
周で掘進装置の内周壁に支持されているので、ブレーカ
で岩盤を破砕する際の抵抗や反力が何れの方向に加わっ
ても、掘進装置の構造部分で確実に受けとめることがで
き、装置全体の機械的強度や耐久性も向上する。
【0040】つぎに、ブレーカが、環状回転枠の中心に
対して偏心した位置を中心にして首振り可能に取り付け
られていれば、岩盤に対して1方向からブレーカを当て
ただけでは破砕が困難な岩盤でも、容易に破砕すること
ができる。その結果、岩盤の性質に関係なく、岩盤を能
率的に破砕しながら掘進作業を進めていくことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を示す掘進装置の軸方向の
断面図
【図2】 同上の軸と直交する方向の断面図
【図3】 旋回枠の支持部分の拡大断面図
【図4】 別の実施例を示す断面図
【図5】 従来例の概略構造図
【符号の説明】
10 掘進装置 20 ブレーカ 30 環状回転枠 32 内歯歯車 40 駆動モータ 42 ピニオン歯車

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 岩盤を破砕して掘削推進する岩盤掘進装
    置において、岩盤を破砕するブレーカが、掘進装置の内
    周壁に沿って円周方向に回転する環状回転枠に対して、
    この環状回転枠の回転面と直交する面内で首振り可能に
    取り付けられていることを特徴とする岩盤掘進装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の装置において、ブレーカが、
    環状回転枠の中心に対して偏心した位置を中心にして首
    振り可能に取り付けられている岩盤掘進装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100563991B1 (ko) * 2003-05-21 2006-03-29 건양씨엔이 (주) 한국형 호박돌 지반의압입추진공법(케이와이-8추진공법)및 그 장치

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JPS4827021A (ja) * 1971-06-28 1973-04-10
JPH01102290U (ja) * 1987-12-28 1989-07-10

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